JPH04341728A - シャドウマスクの着脱方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】［発明の目的］

【０００２】

【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管のシャ
ドウマスクの着脱方法に係り、特に略Ｎ字形弾性支持体
の取付けられたシャドウマスクの着脱方法に関する。

【０００３】

【従来の技術】一般にカラー受像管は、略矩形状のパネ
ル内面に形成された３色蛍光体層からなる蛍光体スクリ
ーンに対向して、その内側に略矩形状のシャドウマスク
が配置されている。このシャドウマスクは、多数の電子
ビーム通過孔の形成されたマスク本体と、このマスク本
体の周辺部に取付けられたマスクフレームとからなり、
このマスクフレームに取付けられた弾性支持体の係合孔
をパネルのスカート部内面に固定されたスタッドピンに
係合することにより、パネル内側に支持されている。

【０００４】従来よりこのシャドウマスクの支持方法に
は、略矩形状マスクフレームの各辺の中央部に帯板状弾
性支持体を取付け、その遊端部に形成された係合孔をス
タッドピンに係合することにより、着脱自在に支持する
方法、および図３に示すように略矩形状マスクフレーム
１の四隅部に略Ｖ字形弾性支持体２を取付け、そのマス
クフレーム１に溶接固定された固定部３と対向する係合
部４に形成された係合孔をスタッドピン５に係合するこ
とにより、着脱自在に支持する方法がある。

【０００５】なお、図３において、６はパネル、７はそ
のスカート部、８は蛍光体スクリーン、９はマスク本体
である。

【０００６】このマスクフレーム１の四隅部に取付けら
れた略Ｖ字形弾性支持体２によりシャドウマスクを支持
する方法は、前者のマスクフレームの各辺の中央部に取
付けられた帯板状の弾性支持体により支持する方法にく
らべて、マスクフレーム１の変形が小さく、したがって
ビームランディングのばらつきを小さくすることができ
る。また振動によるビームランディングの変動を小さく
することができる。さらに帯板状弾性支持体の場合に必
要とした動作開始後３０分以上経過したときにみられる
長時間ピュリティドリフトを補正するバイメタル素子を
使用することなく補正できる、などの利点がある。

【０００７】しかし、上記長時間ピュリティドリフトに
ついて、より大きなピュリティドリフトを十分に補正す
るためには、特開昭６３−２１８１２６号公報に示され
ているマスクフレームの四隅部に取付けられる略Ｎ字形
弾性支持体が有効である。図４にこの略Ｎ字形弾性支持
体を示す。この略Ｎ字形弾性支持体１１は、図３に示し
た略Ｖ字形弾性支持体２が、マスクフレーム１に固定さ
れる固定部３、この固定部３と対向する係合部４および
これら固定部３と係合部４のマスク本体９側端部（蛍光
体スクリーン８側端部）相互を連結する可動部１２から
なる構造に形成されているのに対し、図５に示すように
、マスクフレーム１に固定される固定部３、この固定部
３と対向する係合部４およびこれら固定部３と係合部４
の各反対側端部を連結する可動部１２からなる構造に形
成されている。そしてその係合部４と可動部１２との連
結部１３がシャドウマスク１４の背面側（パネル６の開
口側）になるようにマスクフレーム１に固定されている
。

【０００８】ところで、カラー受像管に組込まれるシャ
ドウマスクは、その製造工程、特に蛍光体スクリーン形
成工程において、着脱自在にシャドウマスクが装着され
たパネル・マスク組立体について、複数回着脱が繰返さ
れる。このシャドウマスクの着脱に対して、略Ｖ字形弾
性支持体２では、図３に示したように、係合部４のシャ
ドウマスク１４の背面側端部に矢印１５方向の力Ｆを加
えて、その背面側端部をシャドウマスク１４に近づける
ことにより着脱することができる。

【０００９】すなわち係合部４のシャドウマスク１４の
背面側端部に矢印１５方向の力Ｆを加えると、一点鎖線
で示すように係合部４および可動部１２が変形して、係
合部４とスタッドピン５との係合を解除することができ
る。実際には、上記係合部４のシャドウマスク１４の背
面側端部とパネル６のスカート部７内面との間に着脱治
具１６を挿入し、図示しない着脱機構によりこの着脱治
具１６を矢印１５方向動かすことによりおこなわれる。

【００１０】しかし略Ｎ字形弾性支持体については、係
合部４のシャドウマスク１４の背面側端部、すなわち係
合部４と可動部１２との連結部１３に同方向の力Ｆを加
えても、係合部４とスタッドピン５との係合を解除する
ことができない。これは、図５に示したように、矢印１
５方向の力Ｆを加えると、可動部１２が蛍光体スクリー
ン８側に凸になるように湾曲して、係合部４と可動部１
２とのなす角度θが大きくなり、係合部４のシャドウマ
スク１４の背面側端部がシャドウマスク１４に近づくの
とは逆に、係合部４の反対側端部がパネル６のスカート
部７に近づき、パネル６からシャドウマスク１４を取出
そうとすると、その係合部４の反対側端部がスタッドピ
ン５に突当たるためである。

【００１１】このシャドウマスク１４を支持する略Ｎ字
形弾性支持体１１に矢印１５方向の力Ｆを加えてスタッ
ドピン５との係合を解除するためには、上記矢印１５方
向の力Ｆをより蛍光体スクリーン８側に近い点に加えな
ければならない。このように蛍光体スクリーン８側に近
い点に力を加えるためには、着脱治具が有利である。し
かし略Ｖ字形弾性支持体の場合に用いたような着脱治具
を蛍光体スクリーン８側に近い位置まで挿入しようとし
ても、スタッドピン５が邪魔となり、また係合部４とパ
ネル６のスカート部７内面との間隔が狭い場合も挿入が
困難となる。

【００１２】したがって、実際には、図５に示すように
、着脱治具１６は、スタッドピン５のパネル６開口側（
シャドウマスク１４の背面側）近傍までしか挿入できな
い。その結果、着脱治具１６を矢印１７方向に動かして
、係合部４のシャドウマスク１４の背面側がシャドウマ
スク１４に近づいても、反対側をスタッドピン５から十
分に離脱させることができず、シャドウマスク１４の取
出しがいちじるしく困難てあるという問題がある。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、カラー
受像管の長時間ピュリティドリフトを良好に補正するた
めには、略矩形状シャドウマスクのマスクフレームの四
隅部に略Ｎ字形弾性支持体を取付けてシャドウマスクを
支持するとよいことが知られている。しかし、この略Ｎ
字形弾性支持体をパネルに固定されたスタッドピンに係
合して、シャドウマスクを支持すると、略Ｖ字状弾性支
持体を取付けたシャドウマスクを着脱するとき加える力
と同方向の力を加えても、シャドウマスクを着脱するこ
とができない。この略Ｎ字形弾性支持体について、この
ように略Ｖ字状弾性支持体の場合と同じ方向の力を加え
てスタッドピン５との係合を解除するためには、より蛍
光体スクリーン側に近い点に力を加えなければならない
が、この場合、略Ｖ字形弾性支持体の場合と同様の着脱
治具を蛍光体スクリーン側に近い位置まで挿入しようと
しても、スタッドピンが邪魔になり、また係合部とパネ
ルのスカート部内面との間隔が狭い場合も挿入が困難と
なり、実際には、着脱治具は、スタッドピンのパネル開
口側近傍までしか挿入できない。その結果、係合部のシ
ャドウマスクの背面側がシャドウマスクに近づいても、
反対側をスタッドピンから十分に離脱させることができ
ず、シャドウマスクの取外しがいちじるしく困難てある
という問題がある。

【００１４】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、長時間ピュリティドリフトを良好に補正す
る略Ｎ字形弾性支持体の取付けられたシャドウマスクを
容易に着脱することができる方法を得ることを目的とす
る。

【００１５】［発明の構成］

【００１６】

【課題を解決するための手段】相対向する固定部と係合
部の各反対側端部が可動部により連結されこの係合部と
可動部との連結部がシャドウマスクの背面側に位置する
ように略矩形状シャドウマスクのマスクフレームの四隅
部に上記固定部が取付けられた略Ｎ字形弾性支持体の係
合部の係合孔を、略矩形状パネルのスカート部の四隅部
内面に固定されたスタッドピンに係合しこの係合を解除
することにより、シャドウマスクをパネルに着脱するに
当り、シャドウマスクの背面側に位置する係合部と上記
スカート部内面との間に、係合部と対向する面がシャド
ウマスクの背面側に開角した傾斜面をなす着脱治具を挿
入し、この着脱治具をシャドウマスクに向かって動かす
ことにより、略Ｎ字形弾性支持体の可動部を撓めるとと
もに、この可動部と係合部とのなす角度を小さくして、
上記シャドウマスクを上記パネルに対して着脱するよう
にした。

【００１７】

【作用】上記のように、略Ｎ字形弾性支持体の取付けら
れたシャドウマスクを着脱するに当り、シャドウマスク
の背面側に位置する係合部とパネルのスカート部内面と
の間に、係合部と対向する面がシャドウマスクの背面側
に開角した傾斜面をなす着脱治具を挿入し、この着脱治
具をシャドウマスクに向かって動かすと、略Ｎ字形弾性
支持体の可動部を撓めるとともに、係合部を着脱治具の
傾斜面に沿って傾斜させて、可動部と係合部とのなす角
度を小さくし、係合部の係合孔とスタッドピンとの係合
を解除することができるようになる。

【００１８】

【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。

【００１９】図１にパネルにシャドウマスクを着脱自在
に装着してなるパネル・マスク組立体を示す。このパネ
ル・マスク組立体において、シャドウマスク１４は、多
数の電子ビーム通過孔の形成されたマスク本体９の周辺
部に断面Ｌ字形のマスクフレーム１が取付けられ、略矩
形状に形成されている。このシャドウマスク１４のマス
クフレーム１の四隅部外側面には、相対向する固定部３
と係合部４の各反対側端部が可動部１２により連結され
た略Ｎ字形弾性支持体１１の固定部３が、係合部４と可
動部１０との連結部１３がシャドウマスク１４の背面側
（パネル６の開口側）になるように溶接固定され、この
略Ｎ字形弾性支持体１１の係合部４に形成された係合孔
を、略矩形状パネル６のスカート部７の四隅部内面に固
定されたスタッドピン５に係合することにより、パネル
６内側に支持されている。

【００２０】このパネル・マスク組立体におけるシャド
ウマスク１４の着脱は、図１（ｂ）に示すように、係合
部４のシャドウマスク１４の背面側とパネル６のスカー
ト部７内面との間に、スタッドピン５に接近して、係合
部４と対向する面がシャドウマスク１４の背面側に開角
した傾斜面２０をなす着脱治具２１を挿入し、図示しな
い着脱機構により、矢印２２で示すようにシャドウマス
ク１４に向かって動かすことによりおこなわれる。

【００２１】すなわち、上記のように係合部４のシャド
ウマスク１４の背面側とパネル６のスカート部７内面と
の間に着脱治具２１を挿入してシャドウマスク１４方向
に動かすと、図２に示すように、着脱治具２１の移動に
ともなって、着脱治具２１の傾斜面２０は、係合部４の
スカート部７内面との対向面に密接し、破線を原位置と
して可動部１２を撓めながら係合部４を着脱治具２１の
傾斜面２０に沿って傾斜させ、可動部１２と係合部４と
のなす角度θを小さくして、係合部４の係合孔とスタッ
ドピン５との係合を解除する。それにより、シャドウマ
スク１４をパネル６から容易に取外すことができる。

【００２２】また、逆にシャドウマスク１４をパネル６
に装着する場合は、上記シャドウマスク１４を取外す場
合と同様に着脱治具２１をシャドウマスク１４方向に動
かして、可動部１２を撓めながら係合部４を着脱治具２
１の傾斜面２０に沿って傾斜させたのち、上記着脱治具
２１をパネル６のスカート部７方向に移動させることに
より、装着することができる。

【００２３】したがって、上記方法によれば、従来困難
であった略Ｎ字形弾性支持体１１によるシャドウマスク
１４の着脱をきわめて容易におこなうことができる。

【００２４】

【発明の効果】略Ｎ字形弾性支持体の取付けられたシャ
ドウマスクを着脱するに当り、シャドウマスクの背面側
に位置する係合部とパネルのスカート部内面との間に、
係合部と対向する面がシャドウマスクの背面側に開角し
た傾斜面をなす着脱治具を挿入し、この着脱治具をシャ
ドウマスクに向かって動かすと、略Ｎ字形弾性支持体の
可動部を撓めるとともに、かつ係合部を着脱治具の傾斜
面に沿って傾斜させて、可動部と係合部とのなす角度を
小さくし、係合部の係合孔とスタッドピンとの係合を解
除することができ、シャドウマスクをパネルから取外す
ことができる。また逆にパネルにシャドウマスクを装着
する場合は、パネルのスカート部内面と対向する係合部
の対向面に着脱治具の傾斜面を密着させて、可動部を撓
めとともに、係合部を着脱治具の傾斜面に沿って傾斜さ
せたのち、着脱治具をパネルのスカート部方向に動かす
ことにより装着することができる。したがって従来困難
であった略Ｎ字形弾性支持体の取付けられたシャドウマ
スクを着脱をきわめて容易におこなうことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１（ａ）はこの発明の一実施例に係る略Ｎ字
形弾性支持体によりシャドウマスクを支持したパネル・
マスク組合体の平面図、図１（ｂ）はその要部構成を示
す断面図である。

【図２】その略Ｎ字形弾性支持体の取付けられたシャド
ウマスクの着脱方法を説明するための図である。

【図３】図３（ａ）は従来の略Ｖ字形弾性支持体により
シャドウマスクを支持したパネル・マスク組合体の平面
図、図３（ｂ）はその要部構成を示す断面図である。

【図４】従来の略Ｎ字形弾性支持体によりシャドウマス
クを支持したパネル・マスク組合体の着脱の問題点を説
明するための図である。

【図５】その略Ｎ字形弾性支持体の取付けられたシャド
ウマスクの着脱方法の困難性を説明するための図である
。

【符号の説明】

１…マスクフレーム ３…固定部 ４…係合部 ５…スタッドピン ６…パネル ７…スカート部 ９…マスク本体 １１…略Ｎ字形弾性支持体 １２…可動部 １４…シャドウマスク ２１…着脱治具

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　相対向する固定部と係合部の各反対側
   端部が可動部により連結され上記係合部と可動部との連
   結部がシャドウマスクの背面側に位置するように略矩形
   状シャドウマスクのマスクフレームの四隅部に上記固定
   部が取付けられた略Ｎ字形弾性支持体の係合部の係合孔
   を、略矩形状パネルのスカート部の四隅部内面に固定さ
   れたスタッドピンに係合しこの係合を解除することによ
   り上記シャドウマスクを上記パネルに着脱するに当り、
   上記シャドウマスクの背面側に位置する係合部と上記ス
   カート部内面との間に係合部と対向する面がシャドウマ
   スクの背面側に開角した傾斜面をなす着脱治具を挿入し
   、この着脱治具をシャドウマスクに向かって動かすこと
   により略Ｎ字形弾性支持体の可動部を撓めるとともにこ
   の可動部と係合部とのなす角度を小さくして、上記シャ
   ドウマスクを上記パネルに対して着脱することを特徴と
   するシャドウマスクの着脱方法。