JPH04341372A - 塗膜形成方法 - Google Patents

塗膜形成方法

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JPH04341372A
JPH04341372A JP11348091A JP11348091A JPH04341372A JP H04341372 A JPH04341372 A JP H04341372A JP 11348091 A JP11348091 A JP 11348091A JP 11348091 A JP11348091 A JP 11348091A JP H04341372 A JPH04341372 A JP H04341372A
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JP
Japan
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acid
coat
group
resin
parts
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Pending
Application number
JP11348091A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Kasari
加佐利 章
Shigeru Nakamura
茂 中村
Satoru Ito
悟 伊藤
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kansai Paint Co Ltd filed Critical Kansai Paint Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な塗膜形成方法、更
に詳しくは特に仕上り外観に優れた塗膜形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、上塗り塗膜、特に自
動車外板用上塗り塗膜において、仕上り外観、塗膜性能
等の向上に対する要求がある。また、エネルギーコスト
の低減の目的や鋼板基材とプラスチック基材が一体とな
った自動車外板において同一塗料で一体塗装を可能とす
ることを目的として、低温硬化性塗膜の開発に対する強
い要求がある。
【0003】自動車上塗り塗料として、現在主流を占め
る塗料は熱硬化性アクリル樹脂/メラミン樹脂系塗料、
熱硬化ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系塗料等である
が、これらの塗料は高度平滑性において限界に近く、ま
た、各種塗膜性能の改善の余地もある。また、低温硬化
性も十分でないという問題点がある。更に、焼付時に発
生する縮合物(ホルマリンなど)による塗膜のワキ、環
境汚染などの問題も残されている。
【0004】本出願人は、低温硬化性に優れた塗料とし
て、特開平2−160879号公報において自動車用塗
料組成物を提案した。該塗料はシラノール基及び/又は
アルコキシシラン基含有ポリシロキサン系マクロモノマ
ーとオキシラン基含有ビニルモノマーを単量体成分とす
る共重合体に金属キレート化合物を配合してなるシリコ
ーン系塗料組成物であるが、このものをメタリックベー
スコート(塗料にアルミニウムフレーク顔料を配合した
もの)/クリヤートップコートの両者に適用し、2コー
ト・1ベーク方式で塗装仕上げを行なったものはメタリ
ックベースコートがクリヤートップコートによって冒さ
れアルミニウムフレーク顔料の配向が変化しアルミニウ
ム光沢(キラリ感があり、白いもの)のある塗膜が得ら
れないという欠点がある。また、メタリックベースコー
トとして熱硬化性ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系の
ものを用いたものは、該メタリックベースコートの硬化
が始まる前にクリヤートップコートの硬化が始まり、そ
の結果塗膜にワキ、チヂミなどの欠陥を生じるという欠
点があった。
【0005】また、仕上げ塗膜に欠陥を生じた場合、欠
陥部を補修するために、通常、同種のメタリックベース
コート及びクリヤートップコートがリコートされるが、
上記シリコーン系塗料組成物を用いたものは、塗膜相互
間(トップクリヤーコートとリコートされるメタリック
ベースコート)での密着性が十分でないという問題も残
されていた。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記した
欠点を解消するために鋭意研究を重ねた結果、特定の着
色ベースコートと特定のクリヤートップコートを組み合
わせて形成させることにより、仕上り性、リコート性な
どに優れた塗膜が提供できることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】即ち、本発明は、素材に着色ベースコート
及びクリヤートップコートを順次形成させ2コート1ベ
ーク方式で仕上げる上塗り塗装方法において、着色ベー
スコートを形成する塗料組成物として、(1)水酸基含
有ポリエステル樹脂 (2)アミノ樹脂 (3)1分子中に平均2個以上のシラノール基及び/又
はアルコキシシラン基と平均1個以上のエポキシ基を有
する数平均分子量1000以上のポリオルガノシロキサ
ン (4)金属フレーク粉末及び/又はマイカ粉末、並びに
(5)有機溶剤を必須成分として含有する塗料組成物を
用い、クリヤートップコートを形成する塗料組成物とし
て、(1)シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合
した加水分解性基を有する樹脂、並びに(2)有機溶剤
を必須成分として含有する塗料組成物を用いることを特
徴とする塗膜形成方法に係る。
【0008】次に、本発明方法について具体的に説明す
る。
【0009】◎着色ベースコート 該着色ベースコートは(1)水酸基含有ポリエステル樹
脂、(2)アミノ樹脂、(3)1分子中に平均2個以上
のシラノール基及び/又はアルコキシシラン基と平均1
個以上のエポキシ基を有する数平均分子量1000以上
のポリオルガノシロキサン(以下、単に「ポリオルガノ
シロキサン」と略することがある)、(4)金属フレー
ク粉末及び/又はマイカ粉末(以下、単に「金属フレー
ク」と略すことがある。)並びに(5)有機溶剤を必須
成分とするベースコート用塗料組成物より形成される。
【0010】水酸基含有ポリエステル樹脂としては、分
子中に水酸基を有し、好ましくは水酸基価約20〜20
0、より好ましくは約50〜150の範囲のものが使用
できる。水酸基価が20より小さくなるとベースコート
塗膜の硬化速度がトップコート塗膜の硬化速度よりも遅
くなり、ベースコート塗膜が硬化する以前にトップコー
ト塗膜が硬化するためトップコート硬化塗膜にチヂミな
どの欠陥を生じ、塗膜の仕上り外観が低下する。また、
その硬化も十分でないため塗膜性能(耐水性、耐衝撃性
など)が低下したりするので好ましくない。一方、水酸
基価が約200より大きくなると未反応の水酸基が塗膜
中に多く残存するようになって塗膜性能(耐水性、耐候
性など)が低下したりするので好ましくない。
【0011】また、該水酸基含有ポリエステル樹脂とし
て、分子中にカルボキシル基を含有するものを使用する
ことができる。特に、カルボキシル基は水酸基とアミノ
基との反応、水酸基とシラノール基及び/又はアルコキ
シシラン基との反応、シラノール基及び/又はアルコキ
シシラン基同志の反応などの反応速度を高め塗膜仕上り
性を良好にする効果をもつ。カルボキシル基は樹脂酸価
で約0〜50、好ましくは約5〜20の範囲が良い。
【0012】水酸基含有ポリエステル樹脂としては、多
塩基酸、多価アルコール及び必要に応じて芳香族1塩基
酸を反応させてなるオイルフリーアルキド樹脂、又は多
塩基酸、多価アルコール、必要に応じて芳香族1塩基酸
に加えて脂肪族1塩基酸を反応させてなるアルキド樹脂
が挙げられる。
【0013】上記(オイルフリー)アルキド樹脂の製造
に用いられる多塩基酸、多価アルコール、芳香族又は脂
肪族1塩基酸について以下に述べる。
【0014】多塩基酸としては、例えばフタル酸、イソ
フタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、テト
ラヒドロテレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサ
ヒドロイソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘッ
ト酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロトリメリット酸、
ピロメリット酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル
酸、エンドメチレンヘキサヒドロフタル酸、メチルエン
ドメチレンテトラヒドロフタル酸、マレイン酸、フマル
酸、イタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、
アゼライン酸、セバチン酸、デカンジカルボン酸、スベ
リン酸、ピメリン酸、ダイマー酸(トール油脂肪酸の二
量体)、テトラクロロフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸、4,4
′−ジカルボキシビフェニル等やこれらの酸無水物やジ
アルキルエステル、特にジメチルエステル等が挙げられ
る。
【0015】多価アルコールとしては、例えばエチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオ
ール、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオ
ール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジ
オール、2,3−ジメチルトリメチレングリコール、3
−メチル−ペンタン−1,5−ジオール、3−メチル−
4,5−ペンタンジオール、2,2,4−トリメチル−
1,3−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール
、1,5−ヘキサンジオール、1,4−ヘキサンジオー
ル、2,5−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサ
ンジメタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレン
グリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコー
ルエステル、ポリアルキレンオキサイド、ビスヒドロキ
シエチルテレフタレート、(水素添加)ビスフェノール
Aのアルキレンオキサイド付加物、グリセリン、トリメ
チロールプロパン、トリメチロールエタン、ジグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、
ソルビトール等が挙げられる。またカージュラE10〔
シェル化学社製〕、α−オレフィンエポキシド、ブチレ
ンオキサイド等のモノエポキシ化合物もグリコールの一
種として使用できる。
【0016】また、分子内にカルボン酸及び水酸基の双
方を有する化合物も使用できる。斯かる化合物としては
、例えばジメチロールプロピオン酸、ピバリン酸、12
−ヒドロキシステアリン酸、リシノール酸などが挙げら
れる。またε−カプロラクトン、γ−バレロラクトン等
のラクトン類も環状エステル化合物なので、上記化合物
の範疇に属する。
【0017】芳香族1塩基酸としては、例えば安息香酸
、p−tert−ブチル安息香酸等が挙げられる。
【0018】また、脂肪族1塩基酸としては、例えばカ
プロン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、イソノナン酸、ヤシ油(脂
肪酸)等が挙げられる。
【0019】前記(オイルフリー)アルキド樹脂の製造
は、従来から公知の方法、例えば上記多塩基酸、多価ア
ルコール及び必要に応じて1塩基酸の混合物をエステル
化触媒(例えばジブチルチンジラウレート等)の存在下
でエステル化反応又はエステル交換反応させることによ
り実施できる。該多塩基酸及び多価アルコールの配合割
合は多価アルコール成分1モルに対して多塩基酸成分を
約0.7〜0.99モル、好ましくは約0.8〜0.9
8モルの範囲が望ましい。また、エステル化触媒は多価
アルコール及び多塩基酸成分の総合計量100重量部に
対して約0.1〜1.0重量部、好ましくは約0.2〜
0.5重量部の範囲で配合するのが望ましい。反応条件
は、通常約160〜280℃、好ましくは約180〜2
60℃の反応温度で約5〜12時間、好ましくは約6〜
8時間の反応時間の範囲が良い。
【0020】上記した(オイルフリー)アルキド樹脂以
外にも、例えばビニル変性アルキド樹脂が使用できる。 該ビニル変性アルキド樹脂としては、例えば水酸基含有
(オイルフリー)アルキド樹脂とカルボキシル基又はイ
ソシアネート基含有ビニル樹脂との反応物、水酸基及び
カルボキシル基含有(オイルフリー)アルキド樹脂とエ
ポキシ基含有ビニル樹脂との反応物、ラジカル重合性不
飽和基を有する(オイルフリー)アルキド樹脂(例えば
乾性油を必須成分とするアルキド樹脂、水酸基及びカル
ボキシル基含有(オイルフリー)アルキド樹脂にグリシ
ジル(メタ)アクリレートを反応させたアルキド樹脂等
)の存在下でビニル単量体(例えば後記重合性不飽和単
量体(b)等)をラジカル重合反応させたもの、上記(
オイルフリー)アルキド樹脂、ビニル変性アルキド樹脂
などを分散安定剤とし、該分散安定剤の存在下に、ビニ
ル単量体(例えば後記重合性不飽和単量体(b)等)を
、該単量体と分散安定剤とは溶解するが、その単量体か
ら得られる重合体粒子は溶解しない有機溶剤中に添加し
て重合反応を行なったもの、などが使用できる。
【0021】また、水酸基含有ポリエステル樹脂の分子
量は、数平均分子量で、例えば(オイルフリー)アルキ
ド樹脂では約500〜10000、また、ビニル変性ア
ルキド樹脂では約2000〜80000の範囲とするこ
とができる。上記分子量の範囲を下回ると焼付時にベー
スコートの溶融粘度が低下し金属フレークの配向が変化
してメタリック感のある塗膜が得られ難く、一方、上記
分子量の範囲を上回ると一般に塗装作業性が低下するた
め好ましくない。
【0022】アミノ樹脂は架橋剤として使用するもので
あり、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグア
ナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシア
ンジアミド等のアミノ成分とアルデヒドとの反応によっ
て得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。アル
デヒドとしては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデ
ヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド等がある。 また、このメチロール化アミノ樹脂を適当なアルコール
によってエーテル化したものも使用でき、エーテル化に
用いられるアルコールの例としてはメチルアルコール、
エチルアルコール、n−プロピルアルコール、i−プロ
ピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブチルア
ルコール、2−エチルブタノール、2−エチルヘキサノ
ール等があげられる。アミノ樹脂としてはエーテル化度
の高いメラミン、すなわちトリアジン核1個当り、平均
3個以上メチルエーテル化されたメラミンやそのメトキ
シ基の一部を炭素数2個以上のアルコールで置換したメ
ラミン樹脂が使用できる。中でも平均縮合度約2以下で
1核体の割合が約50重量%以上である低分子量メラミ
ンがハイソリッド化の点から好ましく、このものを用い
るときは、例えばパラトルエンスルホン酸のような常用
の硬化触媒を添加することが好ましい。
【0023】ポリオルガノシロキサンは、前記アミノ樹
脂とともに水酸基含有ポリエステル樹脂の架橋剤として
、またそれ自体自己架橋する樹脂として使用するもので
あり、1分子中に平均2個以上、好ましくは2〜10個
のシラノール基及び/又はアルコキシシラン基と平均1
個以上、好ましくは1〜30個のエポキシ基を有するポ
リオルガノシロキサンである。
【0024】このポリオルガノシロキサンはラダー構造
部分を有することが好ましく、下記一般式(I)で示さ
れるシランと一般式(II)で示されるエポキシ基含有
シランとを加水分解共縮合することによって得ることが
できる。
【0025】R1xSi(OR2)4−x  ……(I
)(上記式中、R1及びR2は同一又は異なっていても
よく、炭素数1〜13の炭化水素基を示し、xは1、2
又は3を表わす。)
【0026】
【化1】
【0027】(上記式中、R3及びR4は同一又は異な
っていてもよく、炭素数1〜13の炭化水素基を示し、
yは1、2又は3を示し、Gは下記式(III)又は(
IV)で表わされる基を示す。)
【0028】
【化2】
【0029】
【化3】
【0030】(上記式(III)及び(IV)において
、R5は炭素数1〜13の炭化水素基を示し、R6は同
一又は異なって水素原子又はメチル基を示す。)共縮合
反応における(I)式のシランと(II)式のシランと
の配合比率は特に限定されるものではないが、通常、(
I)式のシラン:(II)式のシランは95:5〜10
:90(重量比)の範囲であり、また、配合するシラン
中、(I)式におけるxが1のシランと、(II)式に
おけるyが1のシランとの和が30重量%以上であるこ
とが好ましく、80重量%以上であることがより好まし
い。
【0031】(I)式のシランの代表例としては、メチ
ルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、フ
ェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラ
ン、イソブチルトリメトキシシラン、イソブチルトリエ
トキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジメチルジ
メトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェ
ニルジエトキシシラン、ジイソブチルジメトキシシラン
、ジイソブチルジプロポキシシラン、トリメチルメトキ
シシラン等が挙げられる。
【0032】(II)式のシランの代表例としては、γ
−グリシドオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グ
リシドオキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,
4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラ
ン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルト
リエトキシシラン等が挙げられる。
【0033】(I)式及び(II)式のシランの加水分
解共縮合反応は、これらのシラン化合物を必要に応じて
水溶性溶媒(例えばアルコール系溶媒、セロソルブ系溶
媒等)と混合し、塩酸、硫酸、リン酸等の鉱酸あるいは
、ギ酸、酢酸等の有機酸等の触媒及び水の存在下で、好
ましくはpH6以下にて、20℃〜100℃程度で30
分〜20時間程度撹拌下に加水分解と縮合反応を進行せ
しめることによって行われる。
【0034】ポリオルガノシロキサンの分子量は、使用
する水の量、触媒の種類・量、反応温度及び反応時間等
によって適宜調整できる。
【0035】上記ポリオルガノシロキサン樹脂において
、シラノール基及び/又はアルコキシシラン基の数又は
エポキシ基の数が上記した範囲を下回ると、ベースコー
ト塗膜の硬化速度がトップコート塗膜の硬化速度よりも
遅くなり、ベースコート塗膜が硬化する以前にトップコ
ート塗膜が硬化が始まるため、トップコート硬化塗膜に
チヂミ等の欠陥を生じ、塗膜の仕上り外観が低下すると
いう欠点がある。
【0036】また、ポリオルガノシロキサン樹脂におい
て、数平均分子量が1000より小さくなると、焼付時
にベースコートの溶融粘度が低下し、金属フレークの配
向が変化してメタリック感のある塗膜が得られないとい
う欠点がある。
【0037】金属フレークは、塗膜にメタリック感を与
えるものであり、該金属フレークとしては、例えばアル
ミニウムフレーク、ニッケルフレーク、銅フレーク、真
鍮フレーク及びクロムフレーク等が挙げられ、また、マ
イカ粉末としてはパールマイカ、着色パールマイカ等が
挙げられる。
【0038】有機溶剤としては、例えばキシレン、トル
エン等の芳香族炭化水素系;酢酸エチル、酢酸プロピル
、酢酸ブチル等のエステル系;アセトン、メチルエチル
ケトン等のケトン系;エチレングリコール、セロソルブ
、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のエーテ
ル系等の溶剤が挙げられる。該有機溶剤は1種もしくは
2種以上混合して使用できる。また、仕上り性の点から
は沸点が150℃程度以下のものが好ましいが、これに
限定されるものではない。
【0039】ベースコート用塗料組成物において、バイ
ンダーとなる水酸基含有ポリエステル樹脂、アミノ樹脂
及びポリオルガノシロキサンの配合割合は、3成分の合
計量(樹脂固形分)100重量部に基づいて、水酸基含
有ポリエステル樹脂樹脂5〜90重量部、好ましくは3
0〜60重量部、アミノ樹脂5〜50重量部、好ましく
は10〜40重量部、ポリオルガノシロキサン1〜40
重量部、好ましくは5〜30重量部、更に好ましくは5
〜20重量部とすればよい。
【0040】水酸基含有ポリエステル樹脂の配合量が5
重量部未満では下地に対する密着性が低下し、一方、9
0重量部を超えた場合、塗膜の仕上り外観、塗膜性能(
耐水性、加工性等)が低下する。アミノ樹脂の配合割合
が5重量部未満では、水酸基含有ポリエステル樹脂の架
橋密度が小さく、耐水性、耐衝撃性が著しく損なわれ、
50重量部を超えて配合すると、機械的性質及び下地に
対する密着性が低下するなどの問題が生ずる。また、ポ
リオルガノシロキサンの配合割合が1重量部未満ではベ
ースコート塗膜の硬化速度を早める効果が小さく、塗膜
の仕上り外観を向上させることができず、一方、40重
量部を上回ると下地との密着性が低下する。
【0041】ベースコート用塗料組成物には、上記した
成分以外に、必要に応じて有機顔料、無機顔料、顔料分
散剤、重合体微粒子、紫外線吸収剤、塗面調整剤、硬化
触媒、セルロースアセテート(及びこれらの誘導体)、
その他塗料用添加剤等を配合してもよい。
【0042】該塗料中に配合してもよい顔料としては、
例えば有機顔料(例えばキナクリドンレッド等のキナク
リドン系、ピグメントレッド等のアゾ系、フタロシアニ
ンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン
系等)、無機顔料(例えば酸化チタン、硫酸バリウム、
炭酸カルシウム、バリタ、クレー、シリカ等)、炭素系
顔料(カーボンブラック)などが挙げられる。
【0043】◎クリヤートップコート クリヤートップコートは、シラノール基及び/又は珪素
原子に直接結合した加水分解性基(以下、このものを「
加水分解性シリル基と略す。)を含有する樹脂(以下、
「トップコート用基体樹脂」と略す。)、並びに有機溶
剤を必須成分として含有するクリヤー塗料組成物で形成
される。
【0044】上記トップコート用基体樹脂が有する加水
分解性基は、水の存在下で加水分解してシラノール基を
生成する残基であり、例えばC1−5のアルコキシ基;
フェノキシ基、トリルオキシ基、パラメトキシフェノキ
シ基、パラニトロフェノキシ基、ベンジルオキシ基等の
アリールオキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ
基、ブタノイルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、フェニ
ルアセトキシ基、ホルミルオキシ基等のアシロキシ基;
−N(R7)2、−ON(R7)2、−ON=C(R7
)2、−NR8COR7(式中、それぞれR7は同一も
しくは異なってC1−8のアルキル基、アリール基又は
アラルキル基を示し、R8はH又はC1−8のアルキル
基を示す。)で表わされる残基などがある。
【0045】トップコート用基体樹脂は、分子中にシラ
ノール基及び/又は加水分解性基シリル基を有する樹脂
であり、硬化性、塗膜性能(耐酸性、耐スリ傷性、耐候
性等)に優れた塗膜が得られることから1分子中に少な
くとも1個のシラノール基及び/又は加水分解性シリル
基を有する樹脂が好ましい。該樹脂の種類としては、例
えばビニル系重合体、ポリエステル系樹脂、ポリエーテ
ルポリエステル系樹脂等が挙げられる。これらの樹脂の
数平均分子量は、ビニル系重合体の場合には約5000
〜100000、好ましくは約6000〜20000の
範囲、ポリエステル系及びポリエーテルポリエステル系
の場合には約1000〜30000、好ましくは約20
00〜10000の範囲とする。
【0046】本発明で用いるトップコート用基体樹脂と
しては、上記した樹脂の中でも耐候性、耐酸性、耐スリ
傷性に優れた性能を示すビニル系重合体を使用すること
が好ましい。以下、ビニル系重合体について述べる。
【0047】該ビニル系重合体としては、例えばシラノ
ール基及び/又は加水分解性シリル基を有するビニル単
量体(a)同志をラジカル重合反応させて得られるビニ
ル単量体(a)の同重合体、ビニル単量体(a)とその
他のビニル単量体(b)とをラジカル重合反応して得ら
れるビニル単量体(a)と(b)との共重合体、予め官
能基を有するビニル系重合体を製造しておき、次に該重
合体の有する官能基と相補的に反応する基とシラノール
及び/又は加水分解性シリル基(該基が相補的に反応す
る基であっても構わない。)を有するシラン化合物を反
応させることによって得られる重合体〔例えば(メタ)
アクリル酸グリシジルとその他のビニル単量体(b)と
の共重合体にγ−アミノプロピルトリメトキシシランを
反応させたもの、(メタ)アクリル酸と該(メタ)アク
リル酸等のカルボキシル基含有ビニルモノマー成分以外
のその他のビニル単量体(b)との共重合体にγ−グリ
シドキシプロピルトリメトキシシランを反応させたもの
等〕等が挙げられる。
【0048】上記ビニル単量体(a)としては、例えば
γ−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、
γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン
、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリプロポキシ
シラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメ
トキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチ
ルジエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピ
ルメチルジプロポキシシラン、γ−(メタ)アクリロキ
シブチルフェニルジメトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシブチルフェニルジエトキシシラン、γ−(メタ
)アクリロキシブチルフェニルジプロポキシシラン、γ
−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルメトキシシラ
ン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルジメチルエトキ
シシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルフェニル
メチルメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロ
ピルフェニルメチルエトキシシラン、γ−(メタ)アク
リロキシプロピルトリアセトキシシラン等の如きアクリ
ル系シラン化合物;ビニルトリメトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン等の如きビニルシラン化合物;アリ
ルトリエトキシシラン等の如きアリルシラン化合物;2
−スチリルエチルトリメトキシシラン等の如きスチリル
シラン化合物等が挙げられる。また、これらの単量体と
例えばシラン化合物(例えばトリメトキシシラン、トリ
エトキシシラン等)とを反応させて得られる分子中にラ
ジカル重合性不飽和基、シロキサン結合、並びにシラノ
ール及び/または加水分解性シリル基を有するものも包
含される。
【0049】また、その他のビニル単量体(b)として
は、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、ア
クリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、メタクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、メタ
クリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
クリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリル、メ
タクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸ステアリル等のアクリル酸もしくはメタクリル酸と
炭素数1〜22の1価アルコールとのエステル;アクリ
ル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキ
シエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル、ブ
タンジオールモノアクリレート、「プラクセルFM−1
」、「プラクセルFM−2」、「プラクセルFM−3」
、「プラクセルFA−1」、「プラクセルFA−2」、
「プラクセルFA−3」(いずれもダイセル化学(株)
製、商品名、カプロラクトン変性(メタ)アクリル酸2
−ヒドロキシエチル類)等の水酸基含有ビニルモノマー
;アクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸等の
カルボキシル基含有ビニルモノマー;アクリルアミド、
メタクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N
−メチロールメタクリルアミド等のアミド系ビニルモノ
マー;ジメチルアミノエチルメタクリレート、2−ジエ
チルアミンエチルメタクリレート、メタクリル酸ter
t−ブチルアミノエチル等のアミノ系ビニルモノマー;
スチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー;
アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の(メタ)ア
クリロニトリルモノマー;パーフルオロブチルエチル(
メタ)アクリレート、パーフルオロイソノニルエチル(
メタ)アクリレート、パーフルオロオクチルエチル(メ
タ)アクリレート等のパーフルオロアルキルビニルモノ
マー、クロルトリフルオロエチレン等のフルオロオレフ
ィン類;シクロヘキシル又はアルキルビニルエーテル類
;アリールエーテル類;ビニルエステル類;オレフィン
類:等の1分子中に1個の重合性不飽和結合を有する化
合物が挙げられる。
【0050】本発明で用いるトップコート用基体樹脂に
おいて、該樹脂中に水酸基、カルボキシル基及びアミノ
(アミド)基等から選ばれる少なくとも1種の基を導入
したものも使用できる。これらの基を導入した樹脂を用
いると硬化性が向上し耐酸性、耐スリ傷性、耐候性等の
塗膜性能が向上するという利点がある。これらの基を樹
脂中に導入する方法としては、例えばビニル系重合体の
製造において、その他のビニル単量体(b)成分として
水酸基含有ビニルモノマー、カルボキシル基含有ビニル
モノマー、アミノ(又はアミド)系ビニルモノマー等を
用いればよい。これらの単量体成分を用いる場合には、
ビニル系重合体を基準にして、それぞれの単量体成分を
約5〜50重量%、好ましくは約10〜40重量%の範
囲で使用することができる。
【0051】また、有機溶剤としては、例えばヘプタン
、トルエン、キシレン、オクタン、ミネラルスピリット
等の炭化水素系溶媒、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢
酸イソブチル、メチルセロソルブアセテート、ブチルカ
ルビトールアセテート等のエステル系溶媒、メチルエチ
ルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケト
ン等のケトン系溶媒、エタノール、イソプロパノール、
n−ブタノール、sec−ブタノール、イソブタノール
等のアルコール系溶媒、n−ブチルエーテル、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル等のエーテル系溶媒等を
使用できる。
【0052】本発明において、クリヤートップコートを
形成するためのクリヤー塗料組成物は、前記トップコー
ト用基体樹脂を有機溶剤に溶解もしくは分散させること
によって得られる。また、このものを分散安定剤とする
非水分散形塗料組成物としても使用できる。
【0053】また、該クリヤー塗料組成物には上記した
基体樹脂、有機溶剤以外にもシラノール基及び/又は加
水分解性シリル基の硬化触媒、安定化剤等を必要に応じ
て配合できる。
【0054】該硬化触媒としては、例えば、p−トルエ
ンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、トリクロ
ル酢酸、燐酸、モノ−n−プロピル燐酸、モノイソプロ
ピル燐酸、モノ−n−ブチル燐酸、モノイソブチル燐酸
、モノ−tert−ブチル燐酸、モノオクチル燐酸、モ
ノデシル燐酸等のモノアルキル燐酸、ジ−n−プロピル
燐酸、ジイソプロピル燐酸、ジ−n−ブチル燐酸、ジイ
ソブチル燐酸、ジ−tert−ブチル燐酸、ジオクチル
燐酸、ジデシル燐酸等のジアルキル燐酸、β−ヒドロキ
シエチル(メタ)アクリレートの燐酸エステル、モノ−
n−プロピル亜燐酸、モノイソプロピル亜燐酸、モノ−
n−ブチル亜燐酸、モノイソブチル亜燐酸、モノ−te
rt−ブチル亜燐酸、モノオクチル亜燐酸、モノデシル
亜燐酸等のモノアルキル亜燐酸、ジ−n−プロピル亜燐
酸、ジイソプロピル亜燐酸、ジ−n−ブチル亜燐酸、ジ
イソブチル亜燐酸、ジ−tert−ブチル亜燐酸、ジオ
クチル亜燐酸、ジデシル亜燐酸等のジアルキル亜燐酸等
の酸性化合物;テトライソプロピルチタネート、テトラ
ブチルチタネート、オクチル酸錫、ジブチル錫ジアセテ
ート、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫ジマレート等の含錫化合物;ブチルア
ミン、tert−ブチルアミン、ジブチルアミン、ヘキ
シルアミン、エチレンジアミン、トリエチルアミン、イ
ソホロンジアミン、イミダゾール、水酸化リチウム、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラー
ト等の塩基性化合物を挙げることができる。
【0055】これらの硬化触媒は、通常、トップコート
用基体樹脂100重量部に対して約0.05〜20重量
部、好ましくは約0.1〜10の範囲で配合される。
【0056】また、安定化剤は塗料貯蔵安定性を向上さ
せるものであり、例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール等の
C1−10の1価のアルキルアルコール、オルトギ酸ト
リメチル、オルトギ酸トリエチル、オルトギ酸トリプロ
ピル等の加水分解性エステル等が包含される。
【0057】更に該クリヤー塗料組成物には、必要に応
じて、水酸基及び/又はカルボキシル基含有樹脂(例え
ばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、
アクリルポリオール、アクリルポリカルボン酸、アクリ
ルポリオールポリカルボン酸等)、加水分解性シリル基
含有化合物(例えばテトラメトキシシラン、メチルトリ
メトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニル
トリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン等)、
紫外線吸収剤、酸化防止剤、光安定剤、重合体微粒子、
その他各種塗料用添加剤等が配合できる。
【0058】本発明方法は、例えば化成処理した鋼板に
電着塗料を塗装し、中塗り塗料(省略する場合もある)
を塗装した塗膜、各種プラスチック素材に適したプライ
マーを塗装し、中塗り塗料(省略する場合もある)を塗
装した塗膜等を素材として、着色ベース塗料組成物を塗
装し、次いでトップクリヤー塗料組成物を塗装すること
により実施できる。上記電着塗料及び中塗り塗料は、塗
料のタイプによっても異なるが、通常、140〜190
℃で30〜90分間焼付けられる。着色ベース及びトッ
プクリヤー塗料組成物の塗装は、通常の塗装方式、例え
ば静電塗装もしくは非静電塗装機を用いて行なえる。ま
た、着色ベースコートの膜厚は10〜50μm程度(硬
化後)が好ましい。該塗料を塗装後、数分間室温に放置
するか、50〜80℃位で数分間強制乾燥した後、クリ
ヤー塗料組成物を塗装する。クリヤー塗膜の厚さは20
〜100μm(硬化後)が好ましい。次いで、被塗物を
120〜180℃程度で30〜90分間程度加熱して硬
化せしめることができる。
【0059】
【作用及び発明の効果】本発明方法において、2コート
1ベーク方式で仕上げる着色ベースコート用の塗料は、
バインダー成分としてシラノール基及び/又はアルコキ
シシラン基を1分子中に2個以上有するポリオルガノシ
ロキサンを含有しており、加熱によりシラノール基(又
はアルコキシシラン基の加水分解によって生成するシラ
ノール基)同志の反応やシラノール基と水酸基含有樹脂
中の水酸基との反応が比較的低温で急速に行なわれる。 該反応はクリヤーコート用塗料の硬化反応よりも早く行
なわれるために、焼付初期において、ベースコート用塗
料の粘度上昇がクリヤーコート用塗料よりも早くなる。 このためにクリヤーコート用塗料の硬化及び溶剤揮発に
よる体積変化によるクリアー塗膜の収縮力に耐えうるベ
ース塗膜が形成され、その結果塗膜の仕上り外観が向上
するものと考えられる。また、該着色ベースコート用塗
料をクリヤートップコート硬化塗膜に塗装してリコート
した場合にも両塗膜間での密着性の向上が認められた。
【0060】
【実施例】以下、実施例により本発明をより詳細に説明
する。
【0061】なお、以下、「部」及び「%」は、それぞ
れ「重量部」及び「重量%」を意味する。
【0062】
【製造例1】イソフタル酸0.29モル、フタル酸0.
23モル、ヘキサヒドロフタル酸0.43モル、トリメ
チロールプロパン0.4モル、ネオペンチルグリコール
0.6モル、ヤシ油脂肪酸0.1モルを反応容器に加え
200〜230℃で縮合重合により酸価8、水酸基価7
2のヤシ油変性ポリエステル樹脂を得た。該ポリエステ
ル樹脂100部にキシレン43部を加え60重量%ワニ
ス(a−1)とした。粘度はY− (25℃、ガードナ
ー気泡粘度)であった。
【0063】
【製造例2】       ジフェニルジメトキシシラン      
      182部      β−(3,4−エポ
キシシクロヘキシル)        エチルトリメト
キシシラン            186部    
  脱イオン水                  
          108部      60%リン
酸                        
      1部を混合し、60℃で15時間反応後、
減圧によってメタノールを除去し、酢酸ブチルを添加し
て固形分50%、ガードナー粘度Gのポリオルガノシロ
キサン液(b−1)を得た。得られたポリオルガノシロ
キサンは数平均分子量約2000であり、1分子当り、
平均10個のシラノール基と平均7個のエポキシ基を有
していた。
【0064】
【製造例3】       フェニルトリメトキシシラン      
      198部      γ−グリシドオキシ
プロピル        トリメトキシシラン    
              236部      脱
イオン水                     
       108部      60%硫酸   
                         
    0.1部を混合し、60℃で10時間反応後、
減圧によってメタノールを除去し、キシロールを添加し
て固形分50%、ガードナー粘度DEのポリオルガノシ
ロキサン液(b−2)を得た。得られたポリオルガノシ
ロキサンは数平均分子量約8000であり、1分子当り
、平均6個のシラノール基と平均20個のエポキシ基を
有していた。
【0065】◎着色ベースコート用塗料組成物ベースコ
ート用塗料−1 製造例1で得た樹脂溶液(a−1)100部(固型分量
で60部)、ユーバン20SE(注1)33.3部(固
形分量で20部)、製造例2で得た樹脂溶液(b−1)
40部(固形分量で20部)、アルミペースト20部及
びレイボー#3(注2)1部の混合物を撹拌し、次いで
スワゾール1000(注3)とエチルアセテートの20
/80(重量比)の混合溶剤を加えて塗料粘度15秒(
フォードカップ#4/20℃)に調整して試験に供した
【0066】(注1)ユーバン20SE…三井東圧化学
(株)製、固形分約60%のブチルエーテル化メラミン
樹脂溶液、商品名。
【0067】(注2)レイボー#3…レイボーケミカル
(株)製、有効成分約1%のシリコン系表面調整剤液、
商品名。
【0068】(注3)スワゾール1000…コスモ石油
(株)製、石油系芳香族溶剤、商品名。
【0069】ベースコート用塗料−2 ベースコート用塗料−1において、樹脂溶液(b−1)
に代えて樹脂溶液(b−2)を用いた以外は塗料−1と
同様の配合で製造を行ない、ベースコート用塗料−2を
得た。
【0070】ベースコート用塗料−3 ベースコート用塗料−1において、樹脂溶液(b−1)
を用いない以外は塗料−1と同様の配合で製造を行なっ
てベースコート用塗料−3を得た。
【0071】
【製造例4】     スチレン                 
                         
        100部    n−ブチルアクリレ
ート                       
             450部    2−エチ
ルヘキシルメタクリレート             
             200部    メチルメ
タクリレート                   
                   150部  
  γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン 
             100部    アゾビス
イソブチロニトリル                
                  20部からなる
混合物を、該混合物と同量のキシレン中に110℃で3
時間にわたって滴下し、同温度で2時間熟成した。得ら
れた透明重合体のGPCによる数平均分子量は2000
0であった。
【0072】
【製造例5】     スチレン                 
                         
        100部    n−ブチルアクリレ
ート                       
             450部    2−エチ
ルヘキシルメタクリレート             
             200部    2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート            
            150部    γ−メタク
リロキシプロピルトリメトキシシラン        
      100部    アゾビスイソブチロニト
リル                       
           20部からなる混合物を、該混
合物と同量のキシレン中に110℃で3時間にわたって
滴下し、同温度で2時間熟成した。得られた透明重合体
のGPCによる数平均分子量は20000であった。
【0073】
【製造例6】     メチルメタクリレート           
                         
  150部    n−ブチルアクリレート    
                         
       500部    1,4−ブタンジオー
ルモノアクリレート                
    200部    γ−メタクリロキシプロピル
トリメトキシシラン              15
0部    アゾビスイソブチロニトリル      
                         
   20部からなる混合物をキシレン500部、n−
ブタノール500部の混合浴剤中に、120℃で3時間
にわたって滴下した後、同温度でさらに2時間熟成させ
た。得られた透明重合体の数平均分子量は18000で
あった。
【0074】◎クリヤートップコート用塗料組成物クリ
ヤートップコート用塗料組成物(1〜7)表−1に記載
の割合(固形分)で配合し、次いでスワゾール1000
で固形分50%になるまで希釈し、続いてスワゾール1
000で塗料粘度(前記同様)22秒まで希釈した。
【0075】
【表1】
【0076】
【実施例1〜14及び比較例1】 塗板の作成 ダル鋼板(化成処理)にエポキシ樹脂系カチオン電着塗
料を塗装し(25μm)、170℃で30分加熱硬化さ
せた後、中塗として、ルーガベークAM(商標名、関西
ペイント(株)製、ポリエステル樹脂/メラミン樹脂系
の自動車用塗料)を乾燥膜厚が30μmになるように塗
装し、140℃で30分間焼付けた。次いで#400サ
ンドペーパーで塗面を水研し、水切り乾燥し石油ベンジ
ンで塗面を拭いたものを素材とした。
【0077】エアースプレー塗装により着色ベースコー
ト用塗料を塗装後、3分置いて直ちにクリヤートップコ
ート用塗料を塗装した。膜厚は乾燥膜厚で各々15〜2
0μmと35〜45μmとした。次いで室温で10分間
放置して140℃で30分間焼付けを行なった。ただし
、リコート性試験では1回目を160℃で30分間焼付
け、2回目を120℃で30分間焼付けた。塗膜性能及
び外観を表−2に示す。
【0078】
【表2】
【0079】試験方法 (*1)外観:塗膜のワキ、チヂミを調べた。◎異常な
し、○若干認められる、×多く認められる。
【0080】(*2)鮮映性:写像性測定器(IMAG
E CLARITY METER 、スガ試験機(株)
製)で測定した。表中の数字はICM値で0〜100%
の範囲の値をとり、数値の大きい方が鮮映性(写像性)
が良く、ICM値が80以上であれば鮮映性が極めて優
れていることを示す。
【0081】(*3)メタリック感:正面から見たメタ
ルのキラリ感及び白さを目視により評価した。◎キラリ
感があり、白いもの、△キラリ感がなく、白さに劣る、
×キラリ感が全くなく、白さが全くない。
【0082】(*4)耐水性:40℃の温水に試料塗板
を240時間浸漬後塗面のフクレの状態を目視により評
価した。◎異常なし、△少し認められる、×著しく認め
られる。
【0083】(*5)リコート性:塗膜表面に実施例及
び比較例と同様のベース塗料及びクリヤー塗料を塗り重
ね、120℃×30分間焼付けて塗膜を得た。得られた
塗膜にカッターナイフでクロスカットを入れその塗面に
セロハンテープを貼着しそれを急激に剥し1回目と2回
目の塗膜間(クリヤー塗膜/ベース塗膜)での付着性を
評価した。◎全く剥離が認められない、△わずかに剥離
が認められる、×著しい剥離が認められる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】素材に着色ベースコート及びクリヤートッ
    プコートを順次形成させ、2コート1ベーク方式で仕上
    げる上塗り塗装方法において、着色ベースコートを形成
    する塗料組成物として、 (1)水酸基含有ポリエステル樹脂 (2)アミノ樹脂 (3)1分子中に平均2個以上のシラノール基及び/又
    はアルコキシシラン基と平均1個以上のエポキシ基を有
    する数平均分子量1000以上のポリオルガノシロキサ
    ン (4)金属フレーク粉末及び/又はマイカ粉末、並びに
    (5)有機溶剤を必須成分として含有する塗料組成物を
    用い、クリヤートップコートを形成する塗料組成物とし
    て、(1)シラノール基及び/又は珪素原子に直接結合
    した加水分解性基を有する樹脂、並びに(2)有機溶剤
    を必須成分として含有する塗料組成物を用いることを特
    徴とする塗膜形成方法。
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