JPH0433986A - 紫外線吸収性を有するリグノセルロース膜 - Google Patents

紫外線吸収性を有するリグノセルロース膜

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JPH0433986A
JPH0433986A JP2138916A JP13891690A JPH0433986A JP H0433986 A JPH0433986 A JP H0433986A JP 2138916 A JP2138916 A JP 2138916A JP 13891690 A JP13891690 A JP 13891690A JP H0433986 A JPH0433986 A JP H0433986A
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平林 靖彦
Kazumitsu Shimizu
志水 一允
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NORIN SUISANSYO SHINRIN SOGO KENKYUSHO
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (a業上の利用分野) 本発明は、例えば紫外線吸収性の機能性包装資材、農業
用資材として有用な膜、具体的には紫外線吸収リグノセ
ルロース膜に関するものである。
(発明の背景) ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエ
ステル、ポリカーボネートなと、石油を原料とする合成
プラスチックが大量に消費され、自然環境に莫大な量が
放棄され、これらが微生物の働きで分解されないために
、地球環境の破壊や汚染、野生生物の殺傷などを来して
おり、近年世界的に大きな問題となっていることは良く
知られている。
このため、当面の対策として、このような合成プラスチ
ックに生分解性の高分子をブレンドすることによって、
その生分解性の分が崩壊して成形物としての形がなくな
るプラスチックが開発されているが、これでは目に見え
ない形となってもプラスチックそのものの非生分解性や
毒性はそのまま残るため、かえって深刻な環境破壊をも
たらす危険性がある。
また微生物の生産するバイオプラスチックスが、生分解
によって最終的には炭酸ガスと水に分解されるため、環
境を破壊する心配がなく、理想的なプラスチックとして
の性質を有しており、近年、その研究開発が意欲的に進
められている。しかしかかるものも、プラスチックとし
ての性能とコスト及び量的な供給の面で実用化はまだか
なり先のことと考えられる。
これらに対し、セルロースは地球上でもっとも大量に存
在し、再生産可能であり、しかも生物分解するものであ
るため、環境汚染や環境破壊の問題を起こさない物質で
あるということができる。このセルロースを原料として
製造されるセロファンは、当初上記のような長所を意識
して考案されたものではないが、透明で美しい光沢があ
り、強度も比較的大きいことから、包装材料、セロファ
ンテープなどに広く活用されている。
このセロファンは、近年では合成プラスチックに押され
てその需要が低下してきているが、上記のような合成プ
ラスチックによる環境破壊等が世界的に問題となってき
た現在では、このような生分解性のある天然高分子材料
の良さがあらためて見立されて剖でいる。
(従来の技術) ところで、合成プラスチック等のフィルムが大量に使用
されている用途である包装材料については、例えば加工
食品の需要増加や拡大、食品流通の合理化、食品鮮度の
長期保存等の必要性の高まりから、機能性包装材料に対
する期待が増大し、例えば紫外線吸収性を付与すること
が考えられている。
しかし一方において、例えば食品包装材料の場合は、消
費者側から見れば中身の見えることが望まれるので、例
えば上記紫外線吸収性等の光から食品鮮度を守るという
要求を満足し、かつ中身が見えるという二律背反的な要
求を同時に満足するために、合成プラスチックフィルム
に紫外線吸収剤を練り込むような技術が開発されている
= しかしこのような紫外線吸収剤を含有する包装フィルム
を使用した場合には、それの食品への転入のおそれが否
定できないことから、このような用途で使用できる紫外
線吸収剤としては、厚生省434号、FDA認可済の極
少数のものに限定され、機能性フィルムは高価なものと
なっている。
(発明が解決しようとする課題) 本発明者等は、以上のような包装用材料等の膜材料、特
に食品包装用材料において求められている現状と従来技
術に鑑み、自然界の微生物による生分解性を有する天然
物原料に基づいて製造することができ、しかも特に食品
包装用材料として有用な紫外線吸収性を有する機能性フ
ィルムであって、量的にも大量の需要に対応することが
できる新規な機能性フィルムの開発につき鋭意研究を重
ねた。
本発明者等は、まず紫外線吸収性を有するリグニンとい
う天然資源に注目した。
従来のセロファンは、純度の高いα−セルロース((@
解バルブ)を原料として、いわゆるビスコース法により
製造されている。その他、セルロース溶媒を用いて再生
セルロース膜を製造する方法も検討され、例えば銅アン
モニア法は工業的にも実用化された方法である。また近
年これに替わる方法として種々のセルロース溶媒法が検
討されてきたが、溶媒が高価である、回収が困難である
、有毒である、爆発性がある等々の理由でいすねも実用
化されるには至っていない。現在実用化されているビス
コース法ニしても銅アンモニア法にしても、原料として
用いる木材バルブに種々の不純物が含まれていることは
、セロファンの製造工程上好ましくなく、また得られた
製品の機械的強度が低下するために、出来るだけ純度の
高いα−セルロース(熔解バルブ)を用いている。
本発明者が注目したリグニンは、紫外線吸収性を有する
ことが知られ、上記セロファンの原料である木材バルブ
にこのリグニンが含有されテイルのに、従来、このリグ
ニンを用いて紫外線吸収性の機能膜についての提案が全
くされていないのは一見奇異に見られるが、上述した紫
外線吸収性の機能性膜が必要とされる要望は比較的新し
いことや、リグニンを原料として、包装材料として必要
な機械的強度を有した透明膜を製造することは困難であ
ることによる。例えば上述したセロファンにおいても、
製品に必要な機械的強度を確保するためや、製造時にお
いてセルロースの溶解性を低下させる不純物をできるだ
け除く必要性から、原料として高純度のα−セルロース
が用いられている。
しかし、リグニンはフェニルプロパンを基本単位構造と
する重合体であることから、セルロースにはない性買や
、機能、例えばセルロースが親木性で紫外線を吸収しな
いのに対し、リグニンは疎水性で紫外線を吸収する機能
を有する。したがって、リグニンを含有する膜を製造す
ることがで診れば、普通のセロファンには期待できない
用途、すなわち紫外線吸収材料であり、特に紫外線吸収
機能食品包装材料、農業用シート等への適用に有益であ
る。
本発明はこのような観点からリグニンを原料として用い
て紫外線吸収性の機能膜を製造し、提供することを目的
として鋭意研究を進め、セルロースとリグニンを原料と
して用いることにより、かかる有用な紫外線吸収性の機
能膜を製造できることを見い出し本発明をなすに至った
ものである。
本発明で提供される膜は、従来にない新規なものであり
、その膜名称としては未だ確定したものではないが、本
発明者はこの膜を構成する物買にちなんでこれを「リグ
ノセルロース膜、あるいはリグノセロファン」と称する
ものとしたので、以下本明細書においては「リグノセル
ロース膜」と称する。
(8題を解決するための手段及び作用)本発明の特徴は
、リグニンとセルロースの相互溶解物を固化製膜してな
る紫外線吸収リグノセルロース膜にある。
この紫外線吸収リグノセルロース膜は、特に限定される
ものではないが食品包装用材料、農業用シートとして有
用である。
本発明の紫外線吸収リグノセルロース膜は、セルロース
とリグニンを、紫外線吸収性、及び例えば包装用材料と
して必要な機械的強度を満足する範囲で、所定の含有率
−船釣にはリグノセルロース膜に対し0.1wt%〜5
0wt%の範囲で含有することができる。
紫外線吸収は、リグニンの含有率と膜の厚みをパラメー
タとするものであるため、遮断を目的とする光の波長に
応じリグニンの含有率を決めることができる。具体的に
は、例えば膜厚を11μmとした場合を基準として言え
ば、例えば光の波長200nm〜300nmの範囲で1
%以下でありかつ400nmで40%以下の光透過率を
もつ紫外線吸収リグノセルロース膜としては、リグノセ
ルロース膜に対して3wt%〜6wt%のリグニンを含
有させたものが適当であり、光の波長200nm〜35
0nmの範囲で1%以下でありかつ400nmで15%
以下の光透過率をもつ紫外線吸収リグノセルロース膜と
しては、リグノセルロース膜に対して6wt%〜9wt
%のリグニンを含有させたものが適当であり、更に、光
の波長20Onm〜400nmの範囲で0%の光透過率
をもつ紫外線吸収リグノセルロース膜としては、リグノ
セルロース膜に対して9wt%〜20+vt%のリグニ
ンを含有させたものが適当である場合が多い。
い。
本発明の紫外線吸収リグノセルロース膜は、包装用材料
等として十分な強度を有するという機械的特性、紫外線
領域の光を吸収するという光学的特性、微生物によって
分解されるという生化学的特性を有する。
本発明のリグノセルロース膜は、代表的には例えば次の
ようにして製造することができる。
例えば広葉樹材チップ(シラカバ、ブナなどのチップ)
を蒸煮・爆砕(水蒸気圧10〜30kg/cm”、蒸煮
時間2〜20分)し、す7yイナー等で解繊するか、爆
砕することによって繊維化した後、その繊維を撞木また
は温水(10〜90℃)で抽出し、ヘミセルロース由来
の糖類を分離する。さらに、抽出残漬を脱水後、稀アル
カリ水溶液(例えば0.5〜3%の水酸化ナトリウム水
溶液)または有機溶媒(例えばメタノール)で比較的低
分子の溶解性のリグニンを抽出すると、セルロースと高
分子リグニンからなるリグノセルロース繊維が残る。次
にこのリグノセルロース繊維を濃厚アルカリ水溶液(例
えば10〜40%の水酸化ナトリウム水溶液)に浸漬(
10〜30℃にて15分〜1日)後、リグノセルロース
繊維を細かく砕いた後、これを反応容器に入れ、二硫化
炭素を加えて密栓し、よく振とうしながら、反応温度1
0〜30℃、6時間〜2日間キサントゲン化する。未反
応の二硫化炭素を減圧で除いた後、ゼリー化したキサン
トデン化リグノセルロースを水または稀アルカリ水溶液
(0,5〜2%水酸化ナトリウム水溶液)に加え、乳鉢
またはスーパーディスパーザ−などの湿式粉砕機で強力
に粉砕して溶解を促進することによりビスコース溶液を
調整する。次に必要であればこのビスコース溶液を加圧
ろ過または遠心分離機にかけ(例えば8000rpmで
10〜20分)不溶部を分離して除去する。かかる方法
で得られたビスコース液を必要であればビスコースの5
〜10倍量のメタノールに投入してビスコースを沈澱し
て精製後、水に再溶解して精製ビスコースを得る。これ
以後の凝固・再生工程は従来のセロファンの連続製造工
程を適用することかできる。
流延法による小規模な製造法では次の方法でリグノセル
ロース膜を製造できる。即ちビスコース溶液を所定の濃
度に調整しく0.5〜3%)、水平に設置した樹脂板(
例えばアクリル樹脂、塩化ビニル樹脂などで、寸法は任
意だが、通常、縦15〜30cm、横15〜30cm、
厚み1cm)に所定量(樹脂板の寸法とビスコース溶液
の濃度を考慮して、任意に設定する。例えば膜厚が約1
0μmでは、ビスコース溶液の濃度が0.5%、樹脂板
の寸法が20x 20x 1 cmの場合は、約150
gのビスコース溶液を)流延し、低温で除湿乾燥(温度
10〜40℃、湿度5〜65%の範囲で、望ましくは一
定温度一定湿度で、例えば温度20℃、湿度30%)し
、水分を蒸発乾固したリグノセルロースザンテート膜を
形成後、硫酸を含む有機溶媒、例えば10%・の硫酸を
含むメタノール溶液で、そのリグノセルロースザンテー
ト膜を処理してリグノセルロース膜に再生し、水洗、乾
燥後、樹脂板から剥離する。
以上の工程で遠心分離を行わないビスコース溶液を用い
た場合は、セルロースとリグニンが均一に相互溶解し固
化した中に、不溶性リグニン微粒子が分散した状態の不
透明リグ、ノセルロース膜が得られる。一方、ビスコー
ス溶液を遠心分離し、溶液部を用いた場合は、透明のリ
グノセルロース膜が得られる。
本発明において、セルロースとリグニンを相互溶解して
、固化製膜してリグノセロファンを得る方法は、ビスコ
ース法に限らない。即ち有機系のセルロース溶剤、例え
ばアミンオキシド系溶剤、塩化リチウム系溶剤、アルデ
ヒド系溶剤、5O2−アミン系溶剤、ニトロシル化合物
系溶剤などにリグノセルロースを溶解し、固化製膜する
ことができる。
本発明のリグノセルロース膜は、その製造工程において
他の材料とのブレンドや積層などの手法を使って複合化
リグノセルロース膜とすることが可能である。ここで複
合化する他の材料としては、例えば水ガラスなどの無機
材料、ボリアクリルアミド、ポリビニルアルコールなど
の有機高分子材料、キチン・キトサンなどバイオポリマ
ー等、広範囲の材料を用いることができる。
本発明よりなるリグノセルロース膜は、既製のセロファ
ンの用途、例えば包装材料に使用されることは勿論のこ
と、既製のセロファンと異なる紫外線を吸収する機能を
持つため、包装の内容物を紫外線から保護するための紫
外線吸収性の包装材料として用いることができ、しかも
リグニンが天然高分子の紫外線吸収剤であるために人体
に対して安全であり、使用後に廃棄されても、生物分解
性であるため環境を破壊することがない機能性包装材料
を提供できる。
(実 施 例) 以下本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明がこ
れらの実施例に限定されるものではない。
実施例 1 シラカバチップを15 kg/cm”のスチームで15
分間処理し、温水およびメタノールで逐次抽出した乾燥
残漬繊維(Log)を25℃にて、20%水酸化ナトリ
ウム水溶液(20gの水酸化ナトリウムを水に溶解し、
全量100gとしたもの)に浸漬して1時間静置した後
、このアルカリ化繊維中の余分の水酸化ナトリウム水溶
液を減圧濾過で除いて、もとの乾燥繊維重量の4倍量に
搾り、繊維を細かく砕いて、これを広口瓶(200mA
 )に入れ、更に二硫化炭素(5mA)を加えて栓をし
、よく振とうして25℃にて20時間キサントゲン化し
た。
次に未反応の二硫化炭素を減圧留去(30分)して、o
、l N−NaOH(200mJ! )を加えて乳鉢を
用いて1時間粉砕し、さらに水を加えて全量1kgの溶
液とし、ポリアクリル樹脂板(縦15cmx横15cm
)に流延しく200g) 、風乾して樹脂板上にキサン
トゲン化リグノセルロース膜を形成せしめた。この膜を
10%の硫酸を含むメタノールで処理し、水でよく洗浄
、風乾後、樹脂板から剥し、リグノセルロース膜(膜厚
55μm)を得た。本実施例の出発原料及びリグノセル
ロース膜の化学組成を表1に示す 表  1  残漬繊維とリグノセルロース膜の化学組成
実施例 2 実施例1で用いた乾燥残渣繊維(10g)を20℃にて
17.5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬して30分間
静置後、減圧濾過で36gに搾り、繊維を細かく砕いて
、これを広口瓶(200mJ2)に入れ、20℃にて2
4時間老成後、二硫化炭素(5mA)を加えて栓をし、
20℃にて24時間キサントゲン化した。
次に未反応の二硫化炭素を減圧留去して(30分)、1
%水酸化ナトリウム水溶液(500mj2 )を加えて
乳鉢を用いて粉砕しながらキサントゲン化リグノセルロ
ースを溶解してリグノセルロースビスコース液を調製し
た。このビスコース液を遠心分離機に掛けて溶解部分と
不溶部分を分離した。その溶解部分をメタノール(20
00mj2 )に投入してキサントゲン化リグノセルロ
ースを沈澱させ、その沈澱を遠心分離機で分離回収し、
水に溶解して全量1kgの溶液を調製した。この溶液(
850g)を7枚のアクリル樹脂板(縦20cm、横2
0 cm、厚み1 cm)に流延し、温度20℃、湿度
65%にて除湿乾燥しく2日間)、10%の硫酸を含む
メタノール液(Loomρ)で処理し、水洗して、除湿
乾燥(20℃、65%)して7枚の透明なリグノセルロ
ース膜(膜厚11μm)を得た(収率57%対原料)。
実施例 3 実施例1で用いた乾燥残渣繊維(9,25g)を温度2
0℃にて、17.5%水酸化ナトリウム水m ?&に浸
漬して30分間静置後、減圧濾過で35gに搾り、17
tk維を細かく砕いてこれを広口瓶(200mJ2)に
入れ、老成をせずに直ちに二硫化炭素(5mu)を加え
て栓をし、温度20℃、45時間キサントゲン化した。
次に未反応の二硫化炭素を減圧留去(60分)、1%水
酸化ナトリウム水溶液(500mfl)に乳鉢1で時間
粉砕しながら熔解した。この溶液を遠心分離機に掛けて
、溶解部分と不溶部分を分離した。溶解部分をメタノー
ル(2000ml )に投入してキサントゲン化リグノ
セルロースを沈澱させ、その沈澱を遠心分離で回収して
、水に溶解し全量1kgのリグノセルロースビスコース
液を調製した。
この溶液(850g)を7枚のアクリル樹脂板(縦20
 cm、横20CI11、厚み1 cm)に流延し、温
度20℃、湿度65%で除湿乾燥(2日間)、キサント
ゲン化リグノセルロース膜を樹脂板上に形成させ、この
膜を10%の硫酸を含むメタノール溶液(50mλ)で
処理し、水洗、除湿乾燥して7枚の透明なリグノセルロ
ース膜(膜厚1oμm)を得た(収率52%対原料)。
実施例 4 実施例1で用いた乾燥残漬繊維(9,25g)を温度2
0℃にて、17,5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し
て30分間静置後、減圧濾過で35gに搾り、繊維を細
かく砕いてこれを広口瓶(200mu )に入れ、老成
をせずに直ちに二硫化炭素(5mρ)を加えて栓をし、
温度20℃、18時間キサントゲン化した。次に未反応
の二硫化炭素を減圧留去(30分)、1%水酸化ナトリ
ウム水溶液(50θmft)に2分間スーパーディスパ
ーザ−で粉砕して溶解し、遠心分離して溶解部分と不溶
部分を分離した。溶解部分をメタノール(2000mf
l)に投入してキサントゲン化リグノセルロースを沈澱
させ、その沈澱を遠心分離で回収して、水に溶解し全量
1 kgのリグノセルロースビスコース液を調製した。
この溶液(850g)を3枚のアクリル樹脂板(縦30
cm、横30cm、厚み1 cm)を流延し、温度30
℃、湿度35%で低温除湿乾燥(15時間)、キサント
ケン化リグノセルロース膜を樹脂板上に形成させ、この
膜を10%の硫酸を含むメタノール溶液(o+omIl
)で処理し、水洗、低温除湿乾燥して3枚の透明なリグ
ノセルロース膜(膜厚11μm)を得た(収率60%対
原料)。
同様にして膜厚3μmのリグノセルロース膜を得た。
実施例 5 実施例1で用いた乾燥残漬繊維(9,25g)を温度2
0℃にて、17.5%水酸化ナトリウム水溶液に浸漬し
て30分間静置後、減圧濾過で35gに搾り、繊維を細
かく砕いてこれを広口瓶(200+nj2 )に入れ、
老成をせずに直ちに二硫化炭素(5mA)を加えて栓を
し、温度20℃、18時間キサントゲン化した。次に未
反応の二硫化炭素を減圧留去(30分)、1%水酸化ナ
トリウム水溶液(500nl )に2分間スーパーディ
スパーザ−で粉砕して溶解し、更に1%水酸化ナトリウ
ム水溶液を加えて全量1 kgのリグノセルロースビス
コース液を調製した。この溶液(850g)を3枚のア
クリル樹脂板(縦30cm、横30 Cm%厚み1 c
m)に流延し、温度30℃、湿度35%で低温除湿乾燥
(15時間)、キサントゲン化リグノセルロース膜を樹
脂板上に形成させ、この膜を10%の硫酸を含むメタノ
ール溶液(1oomlで処理し、水洗、低温除湿乾燥し
て3枚のリグノセルロース膜(膜厚20μm)を得た(
収率80%対原料)。
実施例2か65のりグノセルース膜の性質を表2に示す 引張り強さ試験はJIS Z−1521によるリグニン
の定量はクラーソン(Klason)法による。
実施例 6 実施例2,4て製造したリグノセルロース膜の紫外線透
過率のスペクトルを紫外可視分光光度計(■島津製作所
製)で測定した。その結果を第1図及び第2図に示した
。また比較のために既存のセロファンの光透過スペクト
ルを第3図に示した。
実施例 7 実施例4で製造したりグノセルース膜と塩化ビニリデン
フィルムの2層フィルム、緑茶(50g)を一つは含気
包装法、他方は窒素ガス置換包装法でヒートシールで密
封し、常温で25日間太陽光を照射した。包装内の香気
成分をガスクロマトグラフィーで分析した。対照(コン
トロール)として、塩化ビニルデンを2枚重ねたフィル
ムによる内装について同様にテストを行った。その結果
表3に示すように不快臭気の原因となる1−ペンテン−
3−オールとボボライドの生成はリグノセルロース膜包
装では含気包装法、窒素ガス置換包装法ともに顕著に少
なく、光による茶の変質が少ないことが分かった。
(発明の効果) 本発明によれば、高機能性膜素材として優れた性質を持
つリグノセルロース膜を容易に低コストで提供でき、既
成のセロファンの用途、例えば包装材料に使用できるこ
とは勿論、さらに本発明のリグノセルロース膜は既成の
セロファンと異なり紫外線を吸収する機能を持つため、
包装の内容物を紫外線から保護するための紫外線カツト
包装材料として用いるという効果がある。
またリグニンが天然高分子の紫外線吸収剤であるために
人体に対して安全であり、使用後に廃棄されても生物分
解されるので自然環境を破壊することのない機能性包装
材料を提供できるという効果があり、従って、近年国際
的な課題となっている地球環境保全に対して貢献するこ
とができる。
更にまたリグノセルロースがこの分野に利用されること
によって、森林責源の高度利用にも貢献できるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例2.4のリグノセルロース膜の紫外線透
過率のスペクトルを紫外線分光光度計で測定した結果を
示した図、第2図は実施例4の厚み3μ田の膜の紫外線
透過率のスペクトルを同様に示した図、第3図は既存の
セロファンの光透過スペクトル(膜厚20μm)を示し
た図である。 第1図 実施例4の膜i11μ道) 波長tnm) 第2図 波長fnII11

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、リグニンとセルロースの相互溶解物を固化製膜して
    なる紫外線吸収リグノセルロース 膜。 2、請求項1において、リグニンの含有率が0.1〜5
    0%であることを特徴とする紫外線吸収リグノセルロー
    ス膜。 3、請求項1において、リグニンの含有率が9〜20%
    であり、光の波長200nm〜400nmの範囲で0%
    の光透過率であることを特徴とする紫外線吸収リグノセ
    ルロース膜。 4、請求項1において、リグニンの含有率が6〜9%で
    あり、光の波長200nm〜350nmの範囲で1%以
    下でかつ400nmで15%以下の光透過率であること
    を特徴とする紫外線吸収リグノセルロース膜。 5、請求項1において、リグニンの含有率が3〜6%で
    あり、光の波長200nm〜300nmの範囲で1%以
    下でかつ400nmで40%以下の光透過率であること
    を特徴とする紫外線吸収リグノセルロース膜。 6、請求項1乃至5のいずれかの膜よりなる、紫外線、
    可視光線、酸素により変質する食品包装用のフィルム。
JP2138916A 1990-05-29 1990-05-29 紫外線吸収性を有するリグノセルロース膜 Expired - Lifetime JP2560221B2 (ja)

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