JPH04335019A - ビニルエステル樹脂の連続製造法 - Google Patents

ビニルエステル樹脂の連続製造法

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JPH04335019A
JPH04335019A JP10576191A JP10576191A JPH04335019A JP H04335019 A JPH04335019 A JP H04335019A JP 10576191 A JP10576191 A JP 10576191A JP 10576191 A JP10576191 A JP 10576191A JP H04335019 A JPH04335019 A JP H04335019A
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JP
Japan
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reaction
vinyl ester
meth
ester resin
acid
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JP10576191A
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English (en)
Inventor
Seiichi Kitazawa
北沢 清一
Yasuyoshi Kashiwagi
恭義 柏木
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規にして有用なる、ビ
ニルエステル樹脂の連続製造法に関する。さらに詳細に
は、エポキシ樹脂と、エチレン性不飽和一塩基酸とを可
動部のない複数の混合要素が内部に固定されている管状
反応器でエステル化反応させるビニルエステル樹脂の製
造方法に関する。
【0002】
【従来技術】これまでのビニルエステル樹脂の工業的な
製造法としては、エポキシ樹脂とエチレン性不飽和一塩
基酸とを一個の反応釜の中に一度に仕込み反応させるバ
ッチ方式によるのが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、バッチ
方式では、貯蔵安定性のよいビニルエステル樹脂は得ら
れなかった。
【0004】しかも、この様にバッチ方式でビニルエス
テル樹脂を製造すると、製品の取り出しに時間を要する
ところとなり、取り出しの初めと終わりとでは、粘度や
、酸価、エポキシ当量などが異なるために、品質のコン
トロールが困難となる欠点がある。これは得られるビニ
ルエステル樹脂が高粘度になればなるほど顕著である。
【0005】また、エポキシ樹脂とエチレン性不飽和一
塩基酸との初期反応時の発熱が非常に高く反応温度のコ
ントロールは困難なので、反応は低温で長時間要して製
造していた。しかもこの様な低温では、高融点のエポキ
シ樹脂とエチレン性不飽和一塩基酸とのエステル化反応
は困難であった。
【0006】本発明が解決しようとする課題は、従来の
バッチ方式では得られない貯蔵安定性の優れたビニルエ
ステル樹脂の製造方法を提供する事にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは上
述したごとき課題に照準を合わせて、鋭意検討を重ねた
結果、可動部のない複数の混合要素が内部に固定されて
いる管状反応器を使用してエポキシ樹脂とエチレン性不
飽和一塩基酸とをエステル化反応させたビニルエステル
樹脂が、従来のバッチ方式で製造した製品に比較して、
品質的に格段に貯蔵安定性に優れる事を見い出すに及ん
で、本発明を完成させるに到った。
【0008】すなわち、本発明はエポキシ樹脂(A)と
、エチレン性不飽和一塩基酸(B)とを必須成分として
、これらを可動部のない複数の混合要素が内部に固定さ
れている管状反応器(C)に流入してエステル化反応せ
しめるビニルエステル樹脂の連続製造法を提供するもの
である。
【0009】まず、本発明において用いられるエポキシ
樹脂(A)としては、例えばビスフェノールA型エポキ
シ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エ
ポキシ樹脂、臭素化エポキシ樹脂などの多価フェノール
類のグリシジルエーテル類;ジプロピレングリコールジ
グリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリ
シジルエーテル、ビスフェノールAのアルキレンオキシ
ド付加物のジグリシジルエーテルなどの多価アルコール
類のグリシジルエーテル類;3,4−エポキシ−6−メ
チルシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシ−6−メ
チルシクロヘキサンカルボキシレート、3,4−エポキ
シシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレート、1−エポキシエチル−3,4−
エポキシシクロヘキサンなどの脂環式エポキシ樹脂;フ
タル酸ジグリシジルエステル、テトラヒドロフタル酸ジ
グリシジルエステル、ジグリシジルp−オキシ安息香酸
、ダイマー酸グリシジルエステルなどのグリシジルエス
テル類;テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、
テトラグリシジルm−キシリレンジアミン、トリグリシ
ジルP−アミノフェノール、N,N−ジグリシジルアニ
リンなどのグリシジルアミン類;1,3−ジグリシジル
−5,5−ジメチルヒダントイン、トリグリシジルイソ
シアヌレートなどの複素環式エポキシ樹脂;2,2´,
4,4´−テトラグリシドキシビフェニル、ジメチルビ
スフェノールCジグリシジルエーテル、ビスベータート
リフルオロメチルジグリシジルビスフェノールAなどが
あげられる。これら樹脂(A)は単独で用いても、複数
のものの併用でもよい。
【0010】次に、エチレン性不飽和一塩基酸(B)と
しては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸
、桂皮酸、アクリル酸ダイマー、モノメチルマレート、
モノプロピルマレート、モノブチルマレート、モノ(2
−エチルヘキシル)マレート、あるいはソルビン酸など
があげられる。これら酸(B)は単独でも2種以上併用
しても一向に差し支えない。
【0011】エポキシ樹脂(A)と、エチレン性不飽和
一塩基酸(B)との配合比率は、特に限定されるもので
はないが、通常樹脂(A)のエポキシ基の1.0当量に
対して、酸(B)の0.1〜1.2モルなる範囲である
。例えばエポキシ基の当量に対して酸(B)の当量が小
さくなる様な割合でエステル化反応を行えば、生成する
樹脂は、エポキシビニルエステル樹脂と、原料樹脂(A
)との混合物が得られる。
【0012】本発明を実施するに当たっては、樹脂(A
)及び酸(B)を必須の成分とし、さらに必要に応じて
、エステル化触媒、重合禁止剤、酸(B)以外のエチレ
ン性不飽和単量体及び有機溶剤を用いることができる。
【0013】樹脂(A)と酸(B)とのエステル化反応
を効率的に進め、そのほかの副反応を抑えるために、エ
ステル化触媒を用いることができる。エステル化触媒と
しては、例えばトリエチルアミン、ベンジルジメチルア
ミン、α−メチルベンジルジメチルアミン、ジメチルア
ミノメチルフェノール、トリジメチルアミノメチルフェ
ノールなどの第三級アミン類;トリメチルアンモニウム
クロライド、トリメチルアンモニウムブロマイド、トリ
エチルベンジルアンモニウムクロライドなどの第四級ア
ンモニウム塩類;2−メチルイミダゾール、2−エチル
−4−メチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物;
トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン化合物等
が挙げられる。
【0014】かかるエステル化触媒を用いる場合の使用
量は、通常樹脂(A)と酸(B)との合計重量に対して
0.01〜5.0%となる範囲が、好ましくは、0.0
5〜2.0%となる範囲が適切である。
【0015】また、こうしたエステル化反応時において
は、ビニルエステル樹脂の製造の際のゲル化を防止する
ためや、できあがったビニルエステル樹脂の貯蔵時のゲ
ル化を防止するために重合禁止剤を使用する事が好まし
い。
【0016】かかる重合禁止剤としては、例えばハイド
ロキノン、p−t−ブチルカテコール、2,5−ジ−t
−ブチルハイドロキノン、モノ−t−ブチルハイドロキ
ノンなどのハイドロキノン類;p−ベンゾキノン、ナフ
トキノン、フェナンスラキノン、2,5−ジフェニル−
p−ベンゾキノンなどのキノン類;ハイドロキノンモノ
メチルエーテル、ジ−t−ブチル−p−クレゾールなど
のフェノール類;ナフテン酸銅などの銅塩類等が挙げら
れる。
【0017】さらに、樹脂(A)及び酸(B)には必要
に応じて酸(B)以外のエチレン性不飽和単量体を用い
る事もできる。前記エチレン性不飽和単量体としては、
例えばスチレン、ビニルトルエン、p−メチルスチレン
、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ハロゲン
化スチレン、ジビニルベンゼンなどの芳香族ビニル化合
物;(メタ)アクリル酸ビニル、クロトン酸ビニル、ピ
バリン酸ビニル、2−エチルヘキサン酸ビニル、ラウリ
ル酸ビニル、アジピン酸ジビニル、安息香酸ビニル、桂
皮酸ビニルなどのカルボン酸ビニルエステル類;フタル
酸ジアリル、イソシアヌル酸トリアリルなどのアリルモ
ノマー類;2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレート、
ラウリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ
)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)ア
クリレート、イソホ゛ロニル(メタ)アクリレート、フ
ェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリ
レート、フェノキシジエチレングリコール(メタ)アク
リレートなどの(メタ)アクリル酸のエステル類;ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピ
ル(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(
メタ)アクリレートなどのヒドロキシアルキル(メタ)
アクリレート類;メトキシエチル(メタ)アクリレート
、エトキシエチル(メタ)アクリレートなどのアルコキ
シアルキレングリコールモノ(メタ)アクリレート類;
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー
ルジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール
ジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(
メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(
メタ)アクリレートなどのアルキレンポリオールポリ(
メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレートポリエチレングリコール200ジ(メタ)アク
リレート、ポリエトキシ化トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、ポリプロポキシ化トリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリレート、ポリエトキシ化
ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリプロポ
キシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ポリ
エトキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロポキシ化水添ビスフェノールAジ(メタ)
アクリレート、ポリエトキシ化ジシクロペンタニエルジ
(メタ)アクリレート、ポリプロポキシ化ジシクロペン
タニエルジ(メタ)アクリレートなどのポリオキシアル
キレングリコールポリ(メタ)アクリレート類;ヒドロ
キシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステルジ(メ
タ)アクリレートなどのエステルタイプのポリ(メタ)
アクリレート類;トリス〔(メタ)アクリロキシエチル
〕イソシアヌレートなどのイソシアヌレート型ポリ(メ
タ)アクリレート類;N,N−ジメチルアミノエチル(
メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、t−ブチルアミノエチル(メタ
)アクリレートなどのアミノアルキル(メタ)アクリレ
ート類;(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)
アクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N
,N−ジメチル(メタ)アクリルアミド、(メタ)アク
リロイルモルホリンなどの(メタ)アクリルアミド類;
ビニルピロリドンなどがある。
【0018】また樹脂(A)と酸(B)とをエステル化
反応させるに当たっては、有機溶剤を併用してもよい。 有機溶剤としては、例えばトルエン、キシレンなどの芳
香族炭化水素;メチルアルコール、エチルアルコール、
イソプロピルアルコールなどのアルコール類;酢酸エチ
ル、酢酸ブチルなどのエステル類;1、4−ジオキサン
、テトラヒドロフランなどのエーテル類;メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類;エチ
レングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコー
ルモノエチルアセテート、エチレングリコールモノブチ
ルエーテルなどのグリコール誘導体;シクロヘキサノン
、シクロヘキサノールなどの脂環式炭化水素及び石油エ
ーテル、石油ナフサなどの石油系溶剤などが挙げられる
【0019】本発明において、管状反応器(C)とは、
可動部の無い複数の混合要素が内部に固定されている管
状の反応器を指称するものであって、かかる複数の混合
要素としては、管内に流入した反応液流の分割と、流れ
方向及び/または分割方向の変更と、分割された流れの
合流とを繰り返すことにより、反応液を混合せしめるも
のなどが挙げられる。なかでも原料と接触することなく
、冷却水を通すことのできる反応器(C)は、冷却効率
が良好で、高温でエステル化反応可能な点で好ましい。
【0020】こうした管状反応器(C)としては、例え
ばズルツアー式の管状ミキサー、ケニックス式のスタテ
ィック・ミキサーまたは東レ式の管状ミキサーなどが挙
げられる。
【0021】また、当該管状反応器(C)の数としては
、上記具体的に示した管状反応器を例にとってみても、
管状反応器自体の長さ、またはその中の混合要素の数な
どによっても異なるところから、特に制限されるもので
はないが、少なくとも1個は必要である。
【0022】本発明の製造方法では、反応器(C)を1
個以上用いていればよく、その個数は特に限定されるも
のではない。反応器(C)としては、通常は混合要素が
5個以上、好ましくは10〜40個有する反応器(C)
を2〜15個なる範囲内、好ましくは、4〜10個なる
範囲内の個数でもって、適宜、組み合わせるのが適切で
ある。
【0023】反応器(C)への樹脂(A)及び酸(B)
への流入量は、通常毎秒3〜10mlである。本発明の
製造方法の複数の反応器(C)を用いる場合における、
それらの連結方法は特に制限されるものではない。複数
の反応器(C)の連結方法としては、例えば■複数個の
反応器(C)を全て直列に連結する方法、■少なくとも
1個の反応器(C)を直列に連結して循環ライン(I)
を形成し、少なくとも1個の反応器(C)を直列に接続
した反応ライン(II)に、前記循環ライン(I)を連
結する方法等が挙げられる。
【0024】反応器(C)の温度は、樹脂(A)と酸(
B)とがエステル化する温度であればよいが、通常80
〜140℃とすることが好ましい。複数の反応器を用い
る場合には、各反応器に温度勾配をつけておき、段階的
に反応器内温度が高くなる様にするという方法も採用で
きる。エステル化反応が完結したか否かは、例えば反応
液の酸価を測定すれば容易に推定できる。通常、酸価1
0mgKOH/gを目安として、それ以下となるまでエ
ステル化反応することが好ましい。
【0025】上記■の方法を行うに際しては、後記する
循環ライン(I)内に組み込まれる反応器(C)の個数
は、通常1〜10個なる範囲内、好ましくは、2〜6個
なる範囲内が適切である。
【0026】まず最初に図1を用いて上記■の方法に相
当する反応器(C)を4個用いた本発明の製造方法を示
す。反応器2、3、4及び5は全て直列に連結している
。原料供給ラインLからプランジャーポンプ1を通して
、後述するエポキシ樹脂(A)及びエチレン性不飽和モ
ノカルボン酸(B)を反応器2の入口に供給する。それ
ぞれの反応器中には上記したように混合要素が固定され
ているので、エポキシ樹脂(A)とエチレン性不飽和モ
ノカルボン酸(B)とは、反応器2、3、4及び5の中
を反応液流の分割と、流れ方向及び/または分割方向の
変更と、分割された流れの合流とを繰り返すことにより
、混合され反応され、反応器5の出口を経てギヤーポン
プ6から流出する時には、エステル化反応が十分に完結
している。
【0027】この様にして反応器5から流出した反応液
は、ギヤーポンプ6を介して取り出し、必要に応じて冷
却すればそのまま使用に供することができる。勿論フィ
ルターを通して濾過して用いてもよい。
【0028】上記エステル化反応を有機溶剤の存在下で
行い、有機溶剤を除去する必要がある場合には、連続薄
膜蒸発器に導入すれば、容易に連続的に脱溶剤ができる
。常温固形あるいはそれに近い高粘度となることが予想
されるビニルエステル樹脂場合には、反応器5の出口を
スプレードライヤーやベルトフレーカーの様な装置に連
結すれば、連続的に冷却固化が行われ、ビニルエステル
樹脂が粉砕されて、目的とするビニルエステル樹脂が順
次連続的に得られる。
【0029】次に図2を用いて上記■の方法に相当する
循環ライン(I)と反応ライン(II)とから構成され
る本発明の方法について説明する。この連続製造ライン
は、反応器7及び8がギヤーポンプ9を挟んで循環する
様に直列に連結されている循環ライン(I)と、循環ラ
イン(I)の流出液を流入する、反応器2、3、4及び
5が直列に連結されている反応ライン(II)からなる
【0030】樹脂(A)及び(B)は、通常、反応ライ
ン(II)の入口より手前にある1個以上の管状反応器
の入口よりさらに手前の位置、好ましくは、この反応ラ
イン(II)の入口より最も遠い位置から供給される。
【0031】原料供給ラインLからプランジャーポンプ
1を通して、樹脂(A)及び酸(B)を反応器7の入口
に供給する。循環ライン(I)のそれぞれの反応器中に
はやはり混合要素が固定されているので、樹脂(A)と
(B)とは、反応器7及び8の中循環させることにより
、反応液流の分割と、流れ方向及び/または分割方向の
変更と、分割された流れの合流とを繰り返すことにより
、混合される。
【0032】この様にして混合された原料は、循環ライ
ン(I)から反応ライン(II)へと流入される。反応
ライン(II)は、上記■と同様のものであり、反応器
2、3、4及び5が直列に連結されており、これらの反
応器内を通過する際に、エステル化反応が進行し、反応
器5の出口を経てギヤーポンプ6から流出する時には、
エステル化反応が十分に完結している。
【0033】勿論この循環ライン(I)中の反応器7及
び8を樹脂(A)と酸(B)エステル化反応しうる温度
にしておき、樹脂(A)と酸(B)とを該循環ライン(
I)内で混合すると同時に、エステル化反応を開始せし
めてから、次の反応ライン(II)内に供給するという
ようにしても良い。
【0034】循環ライン(I)の反応器7及び8を60
〜120℃なる温度にしておけば、循環ライン(I)内
に供給された樹脂(A)及び酸(B)は、エステル化反
応が始まるのでそれらの混合のみならず、一部反応して
得られたビニルエステル樹脂、原料の樹脂(A)及び酸
(B)が混在した形で、この循環ライン(I)内を循環
することになる。循環ライン(I)内での循環時間を長
くすればするほど、反応液中の原料成分の割合は少なく
なる。この時循環ライン(I)におけるエステル化割合
が所定値になったのを確認したら、この反応液を反応ラ
イン(II)に導入するとともに、プランジャーポンプ
1からさらに樹脂(A)と酸(B)とを追加すれば、反
応ライン(II)に導入された反応液は反応器2、3、
4及び5を通過する際に十分なエステル化反応が完結す
るし、循環ライン(I)に追加された原料は循環により
エステル化反応が一部開始される。その際、循環ライン
(I)を循環している反応液の全部を全て反応ライン(
II)に導入してもよいが、その一部だけを反応ライン
(II)に導入して、残余の反応液は、さらに、循環ラ
イン(I)内を循環させるようにしてもよい。
【0035】この様にして反応器5から流出した反応液
は、ギヤーポンプ6を介して取り出し、必要に応じて冷
却すればそのまま使用に供することができる。そのほか
のことは、上記■の製造方法の場合と同様である。
【0036】
【実施例】次に、本発明を実施例により、一層具体的に
説明する。以下において部および%はとくに断りの無い
限り、すべて重量基準であるものとする。 実施例1 本例は、第1図に示されているとおりの反応装置を用い
て実施したものである。すなわち、まず原料を供給する
ためのラインである原料供給ラインLには、エポキシ樹
脂(A)と酸(B)とを送り込むためのプランジャーポ
ンプ1が組み込まれている。そしてこのプランジャーポ
ンプ1に続く反応ライン(II)には、その入り口から
順に、内径が4インチで、かつ、長さが1.6mなる大
きさの、スイス国ゲブリューダー・ズルツアー社製の「
ミキシング・エレメンツSMX」なるスタティック・ミ
キサーが30個内蔵された形の管状反応器2、3、4お
よび5の4基と、ギヤーポンプ6とが直列に連結されて
いる。
【0037】以上の通りの反応装置を用い、80℃に加
熱された「エピクロン850」(大日本インキ化学工業
株式会社製ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エ
ポキシ樹脂、エポキシ当量190)の190部、アクリ
ル酸の72部、2.1部のトリフェニルホスフィン及び
0.13部のハイドロキノンからなる比率の反応液を調
製し、第1表に示されるような条件で、連続的に8時間
供給、反応させて、100メッシュのフィルターを通し
て目的とする高粘ちょう液状のビニルエステル樹脂を得
た。かくして得られたビニルエステル樹脂について反応
ライン(II)の出口でサンプリングを行い、110℃
での粘度、酸価およびエポキシ当量などの各性状値を測
定した。取り出し開始時と取り出し開始後5時間めのビ
ニルエステル樹脂の各性状値の測定結果は第2表に示す
通りである。尚、取り出し開始時と取り出し開始後5時
間めのビニルエステル樹脂について、500mlのブリ
キ缶に上記各ビニルエステル樹脂を400g入れ、蓋を
して110℃に保持された熱風乾燥器中に放置して、そ
れぞれの1時間毎に観察を行いゲル状物が見い出される
までの時間を測定した。取り出し開始時のビニルエステ
ル樹脂それは12時間、取り出し開始後5時間めのビニ
ルエステル樹脂のそれも12時間であった。
【0038】
【表1】
【0039】実施例2 100℃に加熱されたエポキシ当量が310なるビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂の310部、メタクリル酸の
86部、2.0部のジメチルベンジルアミン及び0.2
部のハイドロキノンからなる比率の反応液を調製し、第
1表に示されるような条件で実施例1と同様にして、1
00メッシュのフィルターを通し、ベルトフレーカーで
冷却固化された目的とする固形のビニルエステル樹脂を
得た。取り出し開始時と取り出し開始後5時間めのビニ
ルエステル樹脂の各性状値の測定結果は第2表に示す通
りである。実施例1と同様にゲル化物の発生を観察した
。取り出し開始時のビニルエステル樹脂のそれは10時
間、取り出し開始後5時間めのビニルエステル樹脂のそ
れも10時間であった。 実施例3 本例は、第2図に示されているとおりの反応装置を用い
て実施したものである。すなわち、まず原料を供給する
ためのラインである原料供給ラインLには、反応液を送
り込むためのプランジャーポンプ1が組み込まれている
。そしてこのプランジャーポンプ1に続く初期反応のた
めの循環ライン(I)には、その入り口から順に、管状
反応器7、および8の2基と、ギヤーポンプ9とが直列
に連結されており、そのうちの管状反応器8とギヤポン
プ9との間には、反応ライン(II)に続く出口が設け
られている。
【0040】さらに、この出口に続く反応ライン(II
)には、その入り口から順に、上述した通りの管状反応
器2、3、4および5の4基と、ギヤポンプ6とが直列
に連結されている。
【0041】以上の通りの反応装置を用い、80℃に加
熱された「エピクロンN−738」(同上社製フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂、エポキシ当量180)の
180部、メタクリル酸の86部、2.1部のジメチル
ベンジルアミン及び0.13部のハイドロキノンからな
る比率の反応液を調製し、第1表に示されるような条件
で、実施例1と同様にして、目的とする高粘ちょうなビ
ニルエステル樹脂を得た。取り出し開始時と取り出し開
始後5時間めのビニルエステル樹脂の各性状値の測定結
果は第2表に示す通りである。実施例1と同様にゲル状
物の発生を観察した。ゲル化物の発生は取り出し開始時
のビニルエステル樹脂のそれは7時間、取り出し開始後
5時間めのビニルエステル樹脂のそれも7時間であった
。 実施例4 130℃に加熱された「エピクロン4055」(同上社
製ビスフェノールAジグリシジルエーテル型エポキシ樹
脂、エポキシ当量960)の960部、メタクリル酸の
86部、5.2部のジメチルベンジルアミン及び0.5
3部のハイドロキノンからなる比率の反応液を調整し、
第1表に示されるような条件で実施例1と同様にして、
100メッシュのフィルターを通し、ベルトフレーカー
で冷却固化された目的とする固形のビニルエステル樹脂
を得た。取り出し開始時と取り出し開始後5時間めのビ
ニルエステル樹脂の各性状値の測定結果は第2表に示す
通りである。140℃の温度条件で行う以外は実施例1
と同様にゲル状物の発生を観察した。ゲル化物の発生は
取り出し開始時のビニルエステル樹脂のそれは4時間、
取り出し開始後5時間めのビニルエステル樹脂のそれも
4時間であった。
【0042】
【表2】
【0043】第2表に示された結果から、本発明の連続
製造法により得られたビニルエステル樹脂は、常に一定
品質の物が連続的に得られる事が明らかである。
【0044】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、エポキシ樹
脂(A)とエチレン性不飽和モノカルボン酸(B)とを
必須成分として、これらを可動部のない複数の混合要素
が内部に固定されている管状反応器(C)に流入してエ
ステル化反応せしめるので、従来のバッチ・プロセスに
従って得られたビニルエステル樹脂に比べて、貯蔵安定
性の点で格段に優れた樹脂が得られる。さらには品質の
バラツキなく、一定品質のビニルエステル樹脂が連続的
に効率よく得ることができる。
【0045】併せて、反応器(C)を用いることにより
、従来は製造できなかった高融点のエポキシ樹脂を原料
とするビニルエステル樹脂を製造することが可能になっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は反応ラインのみからなる本発明の製造
工程の説明図である。
【図2】第2図は循環ラインと反応ラインの両方からな
る本発明の製造工程の説明図である。
【符号の説明】
1  プランジャーポンプ 2  反応ライン中の管状反応器 3  反応ライン中の管状反応器 4  反応ライン中の管状反応器 5  反応ライン中の管状反応器 6  反応ライン中のギヤーポンプ 7  循環ライン中の管状反応器 8  循環ライン中の管状反応器 9  循環ライン中のギヤーポンプ L  原料供給ライン

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  エポキシ樹脂(A)と、エチレン性不
    飽和一塩基酸(B)とを必須成分として、これらを可動
    部のない複数の混合要素が内部に固定されている管状反
    応器(C)に流入してエステル化反応せしめるビニルエ
    ステル樹脂の連続製造法。
  2. 【請求項2】  エポキシ樹脂(A)と、エチレン性不
    飽和一塩基酸(B)とを必須成分として、これらを可動
    部のない複数の混合要素が内部に固定されている管状反
    応器(C)を有する、初期反応のための循環ライン(I
    )に流入し、循環させながら初期反応を行うとともに、
    前記循環ライン(I)に連結された管状反応器(C)を
    有する反応ライン(II)に、初期反応物を流入させて
    反応せしめるビニルエステル樹脂の連続製造法。
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