JPH0433453Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、一般機械部品の締結に使用される
締結装置の改良に関する。

（従来の技術） 従来、機械部品をボルト、ナツト等の締結装置
で止着、固持する場合、例えば、電気炉等の電極
板の締結においては、締結装置からの漏電防止、
自動車部品等の断熱を必要とする部分での締結で
は、熱の漏出を防止するため、締結装置の部品間
にセラミツク製のフランジを介在させて、絶縁、
断熱効果を挙げている。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来のものにおいて、締結
装置への過度の締付けが行なわれると、絶縁、断
熱効果を上げるため締結部材内に介在させるセラ
ミツク製のフランジに、亀裂が生じるおそれがあ
り、また、熱衝撃や締結部材との熱膨張差によつ
ても破損が起こりやすいものである。そのため、
その締結装置におけるフランジ以外の部品に影響
が生じ、あるいは、締結装置とその他すべての部
品を交換することとなり、コストの上昇や作業効
率の低下などを招くものである。そこで、この考
案は、上記従来のもののもつ欠点を改善するもの
であり、簡単な構造によりセラミツクフランジの
破損を防止し、絶縁、断熱効果を確保しようとす
るものである。

（問題点を解決するための手段） そのために、介在するセラミツクフランジに嵌
合して、フランジ周縁を挟着する鍔部を締結装置
に設けてなるものである。

（作用） 上記の構成を具えるので、被締結部材間にあつ
て、両部材を熱あるいは電気的に絶縁するため介
在するセラミツクフランジが、過度の締付け、あ
るいは、熱衝撃又は熱膨張の差によつて破損が生
じても、上記セラミツクフランジに嵌合してこれ
を覆う締結装置の鍔部によつて保持されているの
で、外方へ散逸することなく常に締結する部材間
の絶縁性、断熱性を確保できるものである。

（実施例） この考案を図に示す実施例により詳細に説明す
る。１は、セラミツクフランジであり、このセラ
ミツクフランジ１は、被締結部材である電極板
５，５′の端部６に貫通孔７を穿設した上、上記
セラミツクフランジ１を挿嵌して電極板５，５′
と部材１０とを絶縁し、更にセラミツクフランジ
１の径よりも大きく、セラミツクフランジ１の上
部を被覆し、垂下形成する鍔部３を周縁に設けた
ボルト４により部材１０に螺着、固定してなるも
のである。このとき、セラミツクフランジ１の上
端縁に係止鍔２が突出しており、ボルト４の螺着
により、上方よりの応力で、電極板５，５′を一
体に固定するものであり、また、そのセラミツク
フランジ１の上端部を覆うようにしたボルト８の
鍔部３によつて、局部的衝撃や熱衝撃、熱膨張率
の差から生じるカケや亀裂による、セラミツクフ
ランジ１の散逸脱落を防ぐことができる。なお、
部材１０に止着するに当り、ボルト４の鍔部３に
対向し、セラミツクフランジの下部を嵌合する鍔
部３′を具えるワツシヤー１１によりセラミツク
フランジ下方を支承して固定するものである。

また、第３図に示す他の実施例において高温負
荷部品１２は１枚のものよりなり、これを部材１
０との間に断熱するセラミツクフランジ１を締結
装置８，１１により挟持固定するものである。

（考案の効果） 以上のとおり、簡単な構成であつてセラミツク
フランジの脱落や飛散を確実に防ぐとともに、断
熱性、絶縁性を向上させることができる優れた効
果をもつものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の実施例の取付斜視図、第
２図は第１図の要部拡大断面図であり、第３図は
その他の実施例の要部拡大断面図を示す。 １……セラミツクフランジ、２……係止鍔、
３，３′……鍔部、４……フランジ付ボルト、５，
５′……電極板、６……端部、７……貫通孔、８
……フランジ付ナツト、９……植込みボルト、１
０……部材、１１……ワツシヤー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被締結部材を、断熱性又は電気絶縁性のセラミ
   ツク製フランジを介在させて締結する締結装置に
   おいて、前記セラミツク製フランジとの接触面
   に、セラミツク製フランジの周縁を嵌合する鍔部
   を設けたことを特徴とする締結装置。