JPH0433451B2

JPH0433451B2 -

Info

Publication number: JPH0433451B2
Application number: JP57131576A
Authority: JP
Inventors: Tadahiko Ogasawara; Koji Takamura
Original assignee: Olympus Optical Co Ltd
Current assignee: Olympus Corp
Priority date: 1982-07-28
Filing date: 1982-07-28
Publication date: 1992-06-03
Also published as: JPS5920145A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は内視鏡内に形成してある管路を洗浄す
るとき使用する内視鏡の洗浄補助具に関する。

一般に、内視鏡を洗浄する場合、その外表面の
みならず、内部に形成してある管路も同時に洗浄
する。ところで、上記管路はその一端の開口部ま
たは他端の開口部とその途中の開口部を選択して
そこから洗浄液を注入することにより洗浄される
が、一般に多量の洗浄水を必要とするとともに、
送気送水切換え弁、吸引切換え弁や副送水口金な
ど内部までを充分に洗浄できなかつた。たとえば
吸引管路では一端が先端ノズル（出口）に連通
し、他端がライトガイドコネクタの口金に連通す
るとともに、その中途部分が吸引切換え弁と処置
具用挿入口とに連通している。そして、上記挿入
口または口金とから洗浄液を注入するため、多量
の洗浄液が必要であつた。また、吸引切換え弁内
まではよくまわり込まず充分に洗浄できなかつ
た。特に、入口と出口となる部分を残して他の開
口部分を閉塞すると、形状的に洗浄液がよどむ部
分が生じてその部分の洗浄が不完全となる。ま
た、送気送水切換え弁で切り換えるようにした管
路では送気側の管路部分と送水側の管路部分を切
換えているため、どちらか一方には洗浄液が流れ
ず、洗浄できない部分が生じる。

本発明は上記事情に着目してなされたもので、
その目的とするところは内視鏡内に形成してある
管路を洗浄する管路全体にわたり洗浄効果を落さ
ず洗浄液の使用量を少なくすることができる内視
鏡の洗浄補助具を提供することにある。

すなわち、本発明は内視鏡の管路内に洗浄液を
送り込むときその出口および洗浄液を送り込む開
口部以外の開口部に対して漏洩用小孔を有したキ
ヤツプを取り付けて洗浄するようにしたものであ
る。

以下、本発明の一実施例を図面にもとづいて説
明する。

第１図中１は本発明の洗浄補助具Ａを適用でき
る内視鏡である。この内視鏡１は操作部２に長尺
の挿入部３を連結してなり、さらに、操作部２に
はユニバーサルコード４が連結されている。上記
操作部２の本体５は比較的長く形成されており、
の中間部分を握り部６とし、挿入部３側端部の側
壁には後述する処置具挿通孔７の挿入口８が設け
られている。処置具挿通孔７はその挿入口８から
挿入部３内を通じて挿入部３の先端に形成した出
口９に達している。なお、開口部としての上記挿
入口８には気密性を保持するシール部材１０が着
脱自在に設けられている。また、操作部２の手元
側端部には送気送水切換え弁１１と吸引切換え弁
１２が並べて設けられている。さらに、操作部２
の手元側端には接眼部１３が設けられている。そ
して、上記送気送水切換え弁１１は図示しない送
気送水管路を切り換えて送気送水の動作を選択で
きるようになつている。

また、吸引切換え弁１２は挿入部３、操作部２
およびユニバーサルコード４にわたつて挿入配置
される吸引管路１４の途中に介挿され、吸引動作
を制御するようになつている。上記吸引管路１４
はユニバーサルコード４側の吸引チユーブ１５、
吸引切換え弁１２と処置具挿通孔７を連結する吸
込みチユーブ１６、吸込みチユーブ１６の接続端
から先端側の処置具挿通孔７によつて形成されて
いる。なお、吸引チユーブ１５はユニバーサルコ
ード４内を通じてコネクタ部１７まで延長され、
開口部としての口金１８に接続されている。この
開口部としての口金１８はコネクタ部１７の外側
面より突出しており、図示しない吸引器に接続さ
れるようになつている。

上記吸引切換え弁１２は第２図で示すように構
成されている。すなわち、この吸引切換え弁１２
はシリンダ１９とピストン２０とからなり、上記
シリンダ１９は上端側を閉塞するとともに上端側
を外部に開口し得る開口部とした有底筒状に形成
されている。シリンダ１９の上端部外周は中間部
２１の外周よりも小径に形成され、その中間部２
１側との間に段差２２を形成するようになつてい
る。さらに、シリンダ１９の上端部外周にはおね
じ部２３を形成することにより、その上端部を取
付け部２４としたものである。そして、この取付
け部２４を操作部２の本体５の壁部５ａに穿設し
た取付け孔２５に嵌挿しておねじ部２３の部分を
外方に突き出し、段差２２の端面を壁部５ａの内
面に押し当てるとともに、ナツト状の固定部材２
６をおねじ部２３にねじ込んで、本体５の壁部５
ａを挾持する状態で取付け固定されている。さら
に、シリンダ１９の側壁には第１の接続口２７が
開口して形成され、この第１の接続口２７には前
記吸引チユーブ１５が連結されている。また、シ
リンダ１９の底壁には吸込みチユーブ１６を接続
する第２の接続口２８が開口して設けられてい
る。そして、この第２の接続口２８には吸込みチ
ユーブ１６の軸方向（管路軸）とシリンダ軸ｌと
を一致させた状態でその吸込みチユーブ１６が接
続されている。なお、シリンダ１９の底壁から延
出する吸込みチユーブ１６は第１図で示すように
最初、シリンダ軸ｌの方向に延出された後、ゆる
やかに湾曲して挿入部３側に延びその先端は処置
具挿通孔７の途中に接続されている。

一方、ピストン２０は最内端側に、シリンダ１
９の内面に密に嵌合して摺動する外径を有した大
径部２９を形成するとともに、その大径部２９よ
り外端側に順次、小径部３０、中径部３１、環状
に形成した溝からなる付勢部材係止部３２および
指当て部３３を連設したものである。さらに、ピ
ストン２０の外端部の周囲にはゴム等の弾性材料
によつて筒状に形成した付勢部材３４が同心的に
配設され、付勢部材３４の上端をピストン２０側
の付勢部材係止部３２に密に嵌め込んで係止させ
るとともに、付勢部材３４の下端は固定部材２６
の外周に形成した環状の溝からなる付勢部材係止
部３５に気密的に嵌め込んで係合されている。ま
た、この実施例で付勢部材３４は下側が拡がる、
いわばスカート状に形成されている。さらに、付
勢部材３４の周壁中途部にはその全周にわたつて
内方へ突出させたくびれ部３６が形成されてい
て、このくびれ部３６は後述する第７図で示すよ
うにピストン２０を押し込んで押し潰したとき、
そのくびれ部３６の上下壁部３６ａ，３６ｂが重
なり合つて接合するようになつている。また、く
びれ部３６の谷部には開口部としての複数の小孔
３７…が形成され、この各小孔３７…は付勢部材
３４を押し潰したとき閉塞されるようになつてい
る。

しかして、この付勢部材３４によつて外方へ向
けて付勢され、通常は第２図で示す位置に待機さ
せられている。そして、この待機位置において第
１の接続口２７に対向する大径部２９の部位には
第３図で示すように切欠部３８が形成され、この
切欠部３８と反対側（背側）の周面にはピストン
２６の軸方向に沿つてガイド溝３９が形成されて
いる。このガイド溝３９にはシリンダ１９にねじ
込んで取り付けたガイドピン４０が嵌まり込んで
係合し、ピストン２０をその軸方向へのみ移動さ
せるようになつている。さらに、ピストン２０の
大径部２９には上記切欠部３８と小径部３０を結
ぶ縦溝４１，４１が両側に設けられていて、これ
により切欠部３８と小径部３０を連通するように
なつている。また、ピストン２０の外端部には、
指当て部３３の外面に開口する通気孔４２が穿設
されている。そして、その通気孔４２は小径部３
０に設けた貫通孔４３を介してその小径部３０の
外側に連通している。つまり、ピストン２０が待
機状態において、切欠部３８、縦溝４１，４１、
小径部３０、貫通孔４３は通気孔４２に連通する
通路を形成し、この通路は通気孔４２を介して外
部に連通する。また、切欠き部３８は縦溝４１，
４１、小径部３０の周囲、中径部３１の周囲およ
び小孔３７…を介して外部に直接連通するように
なつている。

一方、ピストン２０を押し込んでシリンダ１９
の底面に当る押込み位置（第７図参照）において
第１の接続口２７に対向する大径部２９の周面に
は横孔４４が開孔されている。さらに、ピストン
２０の内端部にはシリンダ１９の底部空間に開口
する連通孔４５が形成され、この連通孔４５は上
記横孔４４に連通している。つまり、この横孔４
４と連通孔４５はピストン２０を押し込んだ位置
において、第１および第２の接続口２７，２８を
連通する通路を形成している。もつとも、この横
孔４４は第２図で示すようにピストン２０が待機
状態においてシリンダ１９の内面によつて閉塞さ
れている。

次に、上記内視鏡用吸引切換え操作装置の動作
を説明しておく。

まず、第２図で示すような待機状態（装備状
態）においては、ピストン２０は付勢部材３４の
付勢力によつて上昇しており、横孔４４はシリン
ダ１９の内面によつて閉塞されている。一方、切
欠部３８は第１の接続口２７に対向一致し、吸引
チユーブ１５に連通している。また、切欠部３８
は縦溝４１，４１、小径部３０、貫通孔４３およ
び通気孔４２を介して外部に連通し、同時に付勢
部材３４の小孔３７…を介しても外部に連通して
いる。しかして、図示しない吸引器により吸引チ
ユーブ１５を介して吸引を行なつても、外気のみ
を吸引し、遮断されている吸込みチユーブ１６側
からの吸引は行なわない。

そこで、吸引を行なう場合には、ピストン２０
の指当て部３３に指を当てて、通気孔４２の開口
端を塞ぎ、そのままピストン２０を第７図で示す
ようにシリンダ１９の内底面に当るまで押し込
む。このとき、付勢部材３４の小孔３７…は当初
は開放されているが、第７図で示す押込み時には
その付勢部材３４が押し潰されることにより閉塞
される。つまり、くびれ部３６の上下壁部３６
ａ，３６ａが重なり合つて接合することによりそ
の小孔３７…が閉塞されるのである。また、それ
まで第１の接続口２７に対向一致していた切欠部
３８はその第１の接続口２７の位置から外れてそ
の下側のシリンダ１９の内面によつて閉塞され
る。しかして、外部とは完全に遮断される。一
方、ピストン２０の横孔４４が第１の接続口２７
に対向一致するため、その第１の接続口２７は横
孔４４、連通孔４５および第２の接続口２８を介
して吸込みチユーブ１６に連通する。したがつ
て、この吸引切換え弁１２は吸引管路１４を開通
するため、吸引することができる。

また、この吸引動作を停止させるときにはピス
トン２０から指を離せば、付勢部材３４の付勢力
によつて自動的に第２図で示す待機状態に復帰
し、吸引動作を停止させる。なお、この復帰工程
において通気孔４２よりも先に小孔３７…が開放
されるため、通気孔４２内が負圧となつて吸込み
チユーブ１６側から汚物等を吸い込むことが防止
できる。

次に、上記吸引管路１４を洗浄する場合に使用
する洗浄補助具Ａについて第８図を参照して説明
する。すなわち、この洗浄補助具Ａは吸引切換え
弁１２におけるピストン２０と付勢部材３４とを
シリンダ１９から取り外したそのシリンダ１９の
開口部に取り付けられるキヤツプ５１からなる。
このキヤツプ５１はゴム製のキヤツプ本体５２に
金属製のチツプ５３を圧入したもので、上記チツ
プ５３には漏洩用小孔（オリフイス）５４が形成
されている。また、キヤツプ本体５２の下端縁部
５５は固定部材２６の外周に形成した環状の溝か
らなる上記付勢部材係止部３５に対して水密的に
嵌め込まれて係合されるようになつている。ま
た、このキヤツプ５１はそのキヤツプ本体５２の
弾性を利用して上記付勢部材係止部３５に対して
着脱自在である。

次に、この洗浄補助具Ａを用いて内視鏡１の吸
引管路１４を洗浄する方法を説明する。

まず、吸引切換え弁１２の付勢部材３４をもつ
て上方へ強く引くことで、その付勢部材３４の下
端を固定部材２６の付勢部材係合部３５から引き
剥し、ピストン２０とともに取り外す。第８図で
示すようにそのシリンダ１９の開口部に対して洗
浄補助具Ａを装着する。そこで、開口部としての
挿入口８に洗浄液注入チユーブ（図示しない。）
を接続し、これより洗浄液を吸引管路１４に送り
込む。しかして、洗浄液は吸引管路１４の出口９
側と口金１８側とに流れ、その吸引管路１４内を
洗浄する。また、吸引切換え弁１２におけるシリ
ンダ１９の内部にも洗浄液が送られるが、このと
きシリンダ１９の開口部を完全に開いておくと、
ここから大量の洗浄水が外部に流れ出してしま
い、ユニバーサルコード４側の吸引管路１４まで
充分に洗浄するためには大量の洗浄液を供給しな
ければならず、このようにしない限り、洗浄不充
分となる。また、仮に、シリンダ１９の開口部を
完全に閉じると、このシリンダ１９内に送られて
きた洗浄液はその内部によどみ、そのため汚れは
残留したままになる。

しかしながら、本発明の上記洗浄補助具Ａを用
いたことにより大量の流出を避け得るとともに、
漏洩用小孔５４を通じてある程度の量は流れ出す
ので汚れを含んだよどみを外に排出してやること
ができる。なお、漏洩用小孔５４の径（オリフイ
ス径）を調整すればその流出量を調整できる。し
かして、この構成によれば吸引管路１４の全長に
わたつて、洗浄効果を落さずして洗浄液の使用量
を少なくすることができる。

一方、第９図は洗浄補助具Ａの他の実施例を示
すものである。この実施例のキヤツプ６０は漏洩
用小孔６１を設けた金属製のキヤツプ本体６２の
一端側部分をシリンダ１９の開口部に嵌挿できる
ように形成するとともに、その外周にシール用シ
リンダ６３を被着したものである。また、キヤツ
プ本体６２の外端にはつまみ部６４を一体に形成
してある。この場合のキヤツプ６０はシリンダ１
９の開口部に嵌挿するとともに摩擦力によつて係
着するようにしたものである。

なお、上記各実施例では吸引切換え弁１２のシ
リンダ１９の開口部に対し洗浄補助具Ａを取り付
ける場合について説明してきたが、本発明はこれ
に限らず、たとえば挿入口８に対して洗浄補助具
Ａを取り付け、シリンダ１９の開口部から洗浄液
を送り込むようにしてもよい。また、吸引管路１
４の洗浄の場合に限らず、前述した送気送水管路
を洗浄するときにも同様にして使用できることも
ちろんである。また、管路の出口および洗浄液を
送り込む開口部以外に複数の開口部がある場合に
はその複数の各開口部それぞれに洗浄補助具を取
り付けてもよいし、そのいずれかの開口部を選ん
で取り付けてもよい。さらに、流れが管路の全長
にゆきわたるように漏洩用小孔の径を使用個所に
応じて選択することが望ましい。

以上説明したように本発明の洗浄補助具を使用
すれば、内視鏡の管路を洗浄するにあたつて管路
全長にわたる洗浄効果を落さずして洗浄できると
ともに、そのときの洗浄液の使用量を大巾に少な
くできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の洗浄補助具を使用する内視鏡
全体の概略的な説明図、第２図は同じくその内視
鏡の吸引切換え弁の側断面図、第３図および第４
図はそれぞれ異なる向きから見たピストンの斜視
図、第５図は第２図中−線に沿う断面図、第
６図は第２図中−線に沿う断面図、第７図は
押込み状態における吸引切換え弁の側断面図、第
８図は上記内視鏡に装着した洗浄補助具を示す側
断面図、第９図は他の実施例の洗浄補助具を内視
鏡に装着した状態の側断面図である。１……内視鏡、８……挿入口、９……出口、１
２……吸引切換え弁、１４……吸引管路、１８…
…口金、１９……シリンダ、Ａ……洗浄補助具、
５１……キヤツプ、５２……キヤツプ本体、５３
……チツプ、５４……小孔、６０……キヤツプ、
６１……小孔、６２……キヤツプ本体、６３……
シール用リング。

Claims

【特許請求の範囲】

１出口以外に複数の開口部を有した管路を備え
た内視鏡の上記管路を洗浄するときに使用する内
視鏡の洗浄補助具において、上記内視鏡の管路の
出口および洗浄液を送り込む開口部以外の少なく
とも一つの開口部に対して取り付けられるととも
に漏洩用小孔を設けたキヤツプからなることを特
徴とする内視鏡の洗浄補助具。