JPH04331751A - セメント用減水剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はセメントペースト、モル
タル、コンクリートなどセメント組成物に関するもので
あり、特に流動性の経時的低下が少なく、また減水性が
高く、施工性、作業性の改善されたセメント用減水剤に
関する。

【０００２】

【従来の技術と発明が解決しようとする課題】セメント
ペースト、モルタル、コンクリート等は、土木、建築等
に大量に使用されている。そして、その作業性の改善、
強度や耐久性の向上、ひび割れ性の減少等諸物性の向上
を目的として、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
を主成分とする減水剤が従来より主として用いられてき
た。

【０００３】一方近年の都市部等での交通事情の悪化は
、セメント組成物の運搬に長時間を必要としてきており
、流動性の経時的低下が極めて少ないセメント用減水剤
への要求が特に高まってきた。しかしながらこの要求に
対し、現今までナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物
の他、種々のセメント用減水剤が公知ではあるが、この
流動性の経時的低下が極めて少なく、しかも減水性が高
く、また強度や耐久性に重大な影響を与えるセメント組
成物中の空気量の経時的安定性がよいという点において
は不十分であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、特
に流動性の経時的低下が少なく、また減水効果が大きく
、またセメント組成物中の空気量の経時的安定性のよい
セメント用減水剤を目標に研究を重ねた結果、本発明に
到達したものである。

【０００５】即ち一般式（Ｉ） ［式中Ｘは のいずれかを示す（但し、ｎは１から５の整数、Ｒ１　
、Ｒ３　は夫々独立して水素、またはアルキル基、Ｒ２
　、Ｒ４　は夫々独立してアルキル基を示す）］で示さ
れる化合物またはその塩と、アルデヒド類、及びアミノ
酸またはその塩とを水性条件下、任意の順序で反応させ
て得られる縮合生成物を分散剤として含有することを特
徴とするセメント用減水剤を提供するものである。

【０００６】本発明に用いる一般式（Ｉ）で示される化
合物としては２，２−ビス（４−ヒドロキシフェニル）
プロパン、４，４´−ジヒドロキシジフェニルメタン、
４，４´−ジヒドロキシジフェニルスルホン、４，４´
−ジヒドロキシビフェニル、４，４´−ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、４，４´−エチリデン−ビスフェノ
ール、４，４−ビス（４−ヒドロキシフェニル）吉草酸
、４，４−ビス（４−ヒドロキシフェニル）酪酸、及び
それらの異性体が好んで用いられ、またこれらを組み合
わせて用いることもできる。

【０００７】またアミノ酸としては、グルタミン酸、グ
リシン、イミノ二酢酸、アラニン、アスパラギン酸、セ
リン、アミノ酪酸、グルタチオン、アミノカプロン酸、
バリン、フェニルアラニン、メチオニン、ロイシン等が
あげられる。

【０００８】アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド
、パラホルムアルデヒド、ヘキサメチレンテトラミン等
のホルムアルデヒド重合及び縮合物、アセトアルデヒド
等が有用であり、特に好ましくは、ホルムアルデヒド及
びその誘導体である。

【０００９】本発明の縮合物は、一般式（Ｉ）の化合物
またはその塩３０ないし７０重量部、アミノ酸またはそ
の塩１０ないし６０重量部、及びアルデヒド類１０ない
し５０重量部を水性条件下、常圧ないし加圧下に、反応
することにより得ることができる。また通常反応温度は
３０ないし　１３０℃、反応時間は１ないし５０時間で
行う。

【００１０】本発明のセメント用減水剤は以下の効果を
有する。 ・流動性の経時的低下が極めて少ない。 ・空気量の経時的安定性がよい。 ・減水効果が大きい。

【００１１】なお、本発明のセメント用減水剤は、セメ
ント重量の０．０１％ないし　２．０％、好ましくは　
０．１％ないし　０．６％の割合で使用される。配合量
が少なすぎると期待した効果は得られず、多すぎるとセ
メントが過度に分散し、分離現象を起こし好ましくない
。

【００１２】セメントは、普通ポルトランドセメント、
早強セメント、超早強セメント、高炉セメント、中庸熱
セメント、フライアッシュセメント、耐硫酸塩セメント
などが用いられる。また他のセメント用添加剤、例えば
減水剤、空気連行剤、凝結遅延剤、防水剤、膨脹剤、シ
リカヒューム、石粉等と併用することもできる。

【００１３】

【実施例】以下、実施例によって本発明を詳細に説明す
るが、実施例中の部は重量部を示している。 合成例（１） ４，４´−ジヒドロキシジフェニルメタン４０．０部と
Ｌ−グルタミン酸ナトリウム３７．４部、及び４７％水
酸化ナトリウム水溶液１７．０部を水　１８２．６部に
加える。この固液に温度９０℃にて３７％ホルマリン４
０．５部を　０．５時間で滴下する。その後、温度８０
℃で３時間反応させて縮合物の水溶液を得た。

【００１４】合成例（２） ２，２−ビス（４−ヒドロキシフェニル）プロパン３８
．１部とＬ−グルタミン酸ナトリウム３１．２部、及び
４７％水酸化ナトリウム水溶液１４．２部を水　１８０
．２部に加える。この固液に温度９０℃にて３７％ホル
マリン３３．８部を　０．５時間で滴下する。その後、
温度８０℃で４時間反応させて縮合物の水溶液を得た。

【００１５】合成例（３） ４，４´−ジヒドロキシジフェニルスルホン５０．１部
とＬ−グルタミン酸ナトリウム３７．４部、及び４７％
水酸化ナトリウム水溶液２２．１部を水　２０７．８部
に加える。この固液に温度９０℃にて３７％ホルマリン
４０．５部を　０．５時間で滴下する。その後、温度　
１００℃で１２時間反応させて縮合物の水溶液を得た。

【００１６】合成例（４） ２，２−ビス（４−ヒドロキシフェニル）プロパン４５
．６部とＬ−グリシン１５．０部、及び４７％水酸化ナ
トリウム水溶液１７．１部を水　１８８．４部に加える
。この固液に温度９０℃にて３７％ホルマリン４０．５
部を　０．５時間で滴下する。その後、温度７０℃で３
時間反応させて縮合物の水溶液を得た。

【００１７】合成例（５） ２，２−ビス（４−ヒドロキシフェニル）プロパン４５
．６部とイミノ二酢酸２６．６部、及び４７％水酸化ナ
トリウム水溶液３４．２部を水　２０５．１部に加える
。この固液に温度９０℃にて３７％ホルマリン４０．５
部を　０．５時間で滴下する。その後、温度８０℃で４
時間反応させて縮合物の水溶液を得た。

【００１８】（コンクリート試験）上記本発明の各減水
剤を添加したコンクリートのコンシステンシーを、比較
例としてナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物（花王
（株）製　　マイティー１５０）のコンシステンシーと
比較し、コンクリートのスランプロス（流動性の経時変
化）を比較した。なおコンクリートの配合を表１に示す
。そして、コンクリートは、セメント、骨材、及び減水
剤を含む水を　１００リットル可搬傾胴式ミキサーにて
９０秒混練し、直後、６０、　１２０分後にスランプを
測定した。 コンクリートのスランプ、及び空気量はＪＩＳに準拠し
て行った。

【００１９】

【表１】

【００２０】測定結果を表２に示す。

【００２１】

【表２】

【００２２】本発明の減水剤は、比較例の減水剤より少
ない添加率で目標スランプを得ることができ、これは分
散性（減水性）に優れていることを示している。またス
ランプの経時変化から、本発明の減水剤は、流動性の経
時的低下が極めて少ないことを示している。さらに空気
量の経時変化もほとんどなく、安定性がよいことを示し
ている。これらの結果より本発明の減水剤が優れた効果
を有するのは明らかである。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】一般式（Ｉ） ［式中Ｘは のいずれかを示す（但し、ｎは１から５の整数、Ｒ１　
   、Ｒ３　は夫々独立して水素、またはアルキル基、Ｒ２
   　、Ｒ４　は夫々独立してアルキル基を示す）］で示さ
   れる化合物またはその塩と、アルデヒド類、及びアミノ
   酸またはその塩とを水性条件下、任意の順序で反応させ
   て得られる縮合生成物を分散剤として含有することを特
   徴とするセメント用減水剤。
2. 【請求項２】　　一般式（Ｉ）で示される化合物が２、
   ２−ビス（４−ヒドロキシフェニル）プロパンであり、
   アミノ酸またはその塩がグルタミン酸ナトリウムである
   請求項１記載のセメント用減水剤。