JPH0432828B2 - - Google Patents

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JPH0432828B2
JPH0432828B2 JP15413784A JP15413784A JPH0432828B2 JP H0432828 B2 JPH0432828 B2 JP H0432828B2 JP 15413784 A JP15413784 A JP 15413784A JP 15413784 A JP15413784 A JP 15413784A JP H0432828 B2 JPH0432828 B2 JP H0432828B2
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JP
Japan
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methylchromone
represented
isopropoxy
compound represented
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JP15413784A
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JPS6136274A (ja
Inventor
Kunio Hosaka
Hirobumi Kosho
Shinichi Fujisawa
Masao Chin
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tsumura and Co
Original Assignee
Tsumura and Co
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は生理活性、特に血小板凝集抑制作用を
有する新規な化合物である7−イソプロポキシ−
2−メチル−5−メトキシクロモンおよびその製
造方法に関するものである。
従来の技術 セリ科ハマウド(Angelica japonica A.Gray)
に含まれているクロモンの一種である5−O−メ
チルビサミノール、すなわち2′,3′−ジヒドロ−
2′−(1−ヒドロキシ−1−メチルエチル)−5−
メトキシ−2−メチル−4′,5′−フロ−6,7−
クロモンは既に泰ら[日本薬学会第98年会講演要
旨集、302ページ(1978)]により単離されてい
る。また、5−O−メチルビサミノールは、漢薬
防風からも単離されており、さらに血圧降下作用
を有することが確認されている(特開昭58−
55419)。
発明が解決しようとする問題 本発明は上記公知のクロモンと異なる、しかも
血小板凝集抑制作用を有し、抗血小板凝集剤とし
て用いることのできる新規なクロモン、すなわち
7−イソプロポキシ−2−メチル−5−メトキシ
クロモンおよびこの化合物を得る方法を提供する
ものである。
問題点を解決するための手段 本発明者等は、種々のクロモン誘導体の合成法
および生理活性に関する研究を行つた結果、本発
明者等が新たに合成した7−イソプロポキシ−2
−メチル−5−メトキシクロモンが血小板凝集抑
制作用を有することを見いだした。すなわち本発
明は、式(1) で表される7−イソプロポキシ−2−メチル−5
−メトキシクロモン[以下、式(1)で表される化合
物という]である。
式(1)で表される化合物の理化学的性質は次の通
りである。
融点:140〜141℃ 赤外線吸収スペクトルνKBr naxcm-1: 3052,2968,2920,1658, 1606,1568,1486,1466, 1438,1420,1086,828, 814 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ in
CDCl3): 1.38(6H,d,J=6.10Hz), 2.25(3H,s),3.19(3H,s), 4.61(1H,septet,J=6.10
Hz), 5.98(1H,s), 6.26(1H,d,J=2.20Hz), 6.35(1H,d,J=2.20Hz) マススペクトル: M/Z(%) 248(M+100), 205(73),177(55), 160(55) 上記赤外線吸収スペクトルデータにおいて、
1658cm-1よりカルボニル基が、1606cm-1よりオレ
フインの二重結合が、1568cm-1よりアロマテイツ
クの二重結合がそれぞれ示唆され、プロトン核磁
気共鳴スペクトルデータにおいては、1.38と
4.61ppmよりイソプロピル基の存在が、6.26と
6.35ppmよりアロマテイツクプロトンが、
5.98ppmより3位のオレフインプロトンがそれぞ
れ示唆され、これらの知見を総合して式(1)で表さ
れる化合物の構造と決定した。この式(1)で表され
る化合物はクロモン関係の文献に発表されたこと
のない新規な化合物である。
式(1)で表される化合物は式(2) で表される5−ヒドロキシ−7−イソプロポキシ
−2−メチルクロモンをメチル化することにより
製造することができる。
上記の式(1)で表される化合物の製造方法におい
て、原料として用いる式(2)で表される5−ヒドロ
キシ−7−イソプロポキシ−2−メチルクロモン
は例えば市販のフロロアセトフエノンを無水酢酸
および酢酸ナトリウムと共に還流して3−アセチ
ル−5,7−ジアセトキシ−2−メチルクロモン
を得、これを塩酸で加水分解して3−アセチル−
5,7−ジヒドロキシ−2−メチルクロモンを
得、更に炭酸ナトリウム水溶液と反応させて5,
7−ジヒドロキシ−2−メチルクロモンを得[P.
G.Harrison,B.K.Bailey and W.Steck,
Canadian Journal of Biochemistry 49 p,
964(1971)参照]、次にこれを適当な溶媒(例え
ばN,N′−ジメチルホルムアミド)中、塩基
(例えば水素化カリウム、水素化ナトリウム)存
在下でイソプロピルブロミドと反応させて7位を
アルキル化し、これをシリカゲルカラムクロマト
グラフイー等の通常用いられる精製の手法に従つ
て精製することにより得ることができる。
また市販のフロロアセトフエノンを無水酢酸お
よび酢酸ナトリウムと共に還流して3−アセチル
−5,7−ジアセトキシ−2−メチルクロモンを
得、これを炭酸ナトリウム水溶液と反応させ、反
応終了後、酸性条件にすることにより析出した
5,7−ジヒドロキシ−2−メチルクロモンを
得、次にこれを適当な溶媒(例えばN,N′−ジ
メチルホルムアミド)中、塩基(例えば水素化カ
リウム、水素化ナトリウム)存在下でイソプロピ
ルブロミドと反応させて7位をアルキル化し、更
にこれをシリカゲルカラムクロマトグラフイー等
の通常用いられる精製の手法に従つて精製するこ
とにより得ることができる。
この式(2)で表される5−ヒドロキシ−7−イソ
プロポキシ−2−メチルクロモンの製造の具体例
を示すと次のごとくである。
具体例 式(I) で表される市販のフロロアセトフエノン84.09g
(0.50mol)に無水酢酸ナトリウム82.03g
(1.00mol)および無水酢酸561.5g(5.50mol)を
加え6時間還流した。この反応液を氷中で一昼夜
放置し、生じた沈殿物を過し、水とメタノール
を用いてよく洗浄して、白色針状結晶の式() で表される3−アセチル−5,7−ジアセトキシ
−2−メチルクロモン118g(収量74.2%)を得
た。
この式()で表される3−アセチル−5,7
−ジアセトキシ−2−メチルクロモン3.18g
(10mmol)を10%炭酸ナトリウム水溶液100mlに
溶解し、90℃で1時間攪拌し、冷却後3規定塩酸
を用いてPHを5に調整して得られた沈殿物を過
し、水で洗浄後、乾燥した。この残渣をメタノー
ルで再結晶し、式() で表される5,7−ジヒドロキシ−2−メチルク
ロモン1.31g(収率68%)を得た。
次に式()で表わされる5,7−ジヒドロキ
シ−2−メチルクロモン6.18gをN,N′−ジメチ
ルホルムアミド80mlに溶解し、水素化ナトリウム
1.58gと共に0℃にて1時間攪拌した。その後イ
ソプロピルブロミド16.13mlを加え室温にて15時
間攪拌を続けた。反応液を酢酸エチル300mlで希
釈し、水で3回、塩水で2回洗浄し、酢酸エチル
層を硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下濃縮乾固し
た。この反応混合物をシリカゲルカラムクロマト
グラフイー(内径45mm、長さ20cm、充てん剤
Merck Kieselgel 60 230〜400mesh、溶出溶媒
ヘキサン:酢酸エチル=3:1、0.5Kg/cm2
圧)に付し、溶出液を30mlずつ分取し、17番目か
ら24番目のフラクシヨンを合わせ、溶媒を留去し
て式(2)で表わされる5−ヒドロキシ−7−イソプ
ロポキシ−2−メチルクロモン5.38g(収率71.4
%)を得た。
この物質の理化学的性質は次の通りであつた。
融点:107.5〜109.2℃ 赤外線吸収スペクトルνKBr naxcm-1: 3444,3104,3052,2984, 2920,2816,2680,1668, 1620,1588,1504,1482, 1438,1328,1168,1112, 878,832,824,610 プロトン核磁気共鳴スペクトル(δ in
CDCl3): 1.36(6H,d,J=5.86Hz) 2.32(3H,s) 4.58(1H,septet,J=5.86Hz) 5.98(1H,s) 6.27(1H,d,J=1.95Hz) 6.30(1H,d,J=1.95Hz) 12.65(1H,s) 13C−核磁気共鳴スペクトル(δ in
CDCl3): 37.36 38.85 87.67 110.66 116.01 121.87 125.62 175.12 179.11 180.81 183.66 マススペクトル: M/Z(%) 234(M+,31), 193(12),192(100) 164(15),163(7) 83(10),69(7) 43(7),28(13) 式(2)で表される5−ヒドロキシ−7−イソプロ
ポキシ−2−メチルクロモンのメチル化反応は、
アセトン、N,N′−ジメチルホルムアミドまた
はテトラヒドロフランから選ばれる一つの溶媒中
で、水素化カリウム、水素化ナトリウムまたは炭
酸カリウムから選ばれる一つの塩基の存在下、ヨ
ウ化メチルまたはジメチル硫酸のいずれかを反応
させることにより行われ、好ましくはアセトン
中、炭酸カリウムの存在下、ヨウ化メチルを40℃
から使用する溶媒の還流温度までの温度範囲内
で、17〜48時間反応させる。
反応終了後、反応混合物を氷水中に注入し、エ
ーテル、酢酸エチル、クロロホルム等の有機溶媒
で抽出し、該有機溶媒層をそのまま、または、水
あるいは食塩水で洗浄した後、水あるいは食塩水
を除去、乾燥し、溶媒を留去して反応生成物を得
る。
この際、除去した水あるいは食塩水中に微量に
溶解している反応生成物を、更にエーテル、酢酸
エチル、クロロホルム等の有機溶媒で抽出し、乾
燥し、溶媒を留去して得ることにより、この反応
の収率をあげることができる。
この反応生成物を、シリカゲルカラムクロマト
グラフイー等の通常用いられる精製の手法に従つ
て精製することにより、式(1)で表される化合物を
得る。
発明の効果 本発明の式(1)で表される化合物は血小板凝集抑
制作用を有し、抗血小板凝集剤として有用であ
る。このことについて実験例を示して説明する。
実験例 血小板の調製 Wistar系雄性ラツト(日本チヤールズリバー
株式会社より購入、体重250〜300g)を使用し、
尾静脈より3%エタノール生理食塩水に溶解した
式(1)で表される化合物(16mg/Kg)を投与し、投
与30分後にエーテル麻酔下で、常法に従い、3.8
%クエン酸ナトリウム0.6mlに、腹部大静脈より
採血した血液5.4mlを加えて、800r.p.m.で10分間
遠心分離し、その上清を多血小板血漿(PRP)
として得、更に3000r.p.m.で15分間遠心分離し、
その上清を乏血小板血漿(PPP)として得、4
℃にて保存し4時間以内に用いた。
凝集測定 凝集測定は、アグリゴメーター(ペイトン社製
aggregation module,Model 600B)を用い、
900r.p.m.、37℃において血小板凝集に伴う血漿
の透過率変化を記録した。用いた血小板凝集惹起
物質は、アデノシン2燐酸(ADP)である。
PRPはPPPを用いて38万個/μl前後となるよ
うに希釈したもの450μlを37℃で2分間温浸した
後、ADP10-4Mを50μl添加して血小板凝集能を、
透過率を指標として測定した。すなわち血漿中の
血小板が凝集すればするほど、血漿の透過度が増
し、透過率が大きな値になる。
その結果、コントロール(3%エタノール生理
食塩水投与)の透過率が44.1%であるのに対し
て、式(1)で表される化合物投与では、透過率が
28.7%であることより、式(1)で表される化合物は
血小板凝集抑制作用を有することが確認された。
また、式(1)で表される化合物の急性毒性試験と
して、これを0.2%カルボキシメチルセルロース
に懸濁させマウスに腹腔内投与したところLD50
値は259mg/Kgであつた。
実施例 次に実施例を示して本発明をさらに具体的に説
明するが、本発明はこれにより何ら制限されるも
のではない。
実施例 1 上記具体例で得られた5−ヒドロキシ−7−イ
ソプロポキシ−2−メトキシクロモン516.6mgを
をアセトン10mlに溶解し、炭酸カリウム894.3mg
と共に40℃にて1時間攪拌し、その後ヨウ化メチ
ル3.25mlを加えた。48時間後反応液を氷水中に注
ぎ、酢酸エチルにて抽出した。酢酸エチル層を水
で2回、食塩水で3回洗浄し、この水および食塩
水を除去した後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。除去した水および食塩水をクロロホルムで抽
出し、このクロロホルム層を無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。酢酸エチル層およびクロロホルム層
を共に減圧下濃縮乾固して得た残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフイー(内径30mm、長さ17
cm、充てん剤 Merck Kieselgel 60 230〜
400mesh、溶出溶媒 酢酸エチル、0.5Kg/cm2
圧)に付し、溶出液を30mlずつ分取し、17番目か
ら30番目のフラクシヨンを合わせ、溶媒を留去し
て式(1)で表される5−ヒドロキシ−7−イソプロ
ポキシ−2−メチルクロモン437.7mg(収率79.9
%)を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式(1) で表される7−イソプロポキシ−2−メチル−5
    −メトキシクロモン。 2 式(2) で表される5−ヒドロキシ−7−イソプロポキシ
    −2−メチルクロモンをメチル化することを特徴
    とする式(1) で表される7−イソプロポキシ−2−メチル−5
    −メトキシクロモンの製造方法。
JP15413784A 1984-07-26 1984-07-26 7−イソプロポキシ−2−メチル−5−メトキシクロモンおよびその製造方法 Granted JPS6136274A (ja)

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JP15413784A JPS6136274A (ja) 1984-07-26 1984-07-26 7−イソプロポキシ−2−メチル−5−メトキシクロモンおよびその製造方法

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JP15413784A JPS6136274A (ja) 1984-07-26 1984-07-26 7−イソプロポキシ−2−メチル−5−メトキシクロモンおよびその製造方法

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JPS6136274A JPS6136274A (ja) 1986-02-20
JPH0432828B2 true JPH0432828B2 (ja) 1992-06-01

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CN102558126B (zh) * 2010-12-16 2014-03-05 复旦大学 2-取代色原酮类化合物及其制备方法和用途

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