JPH04327999A - Idカード用基材 - Google Patents

Idカード用基材

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JPH04327999A
JPH04327999A JP3097350A JP9735091A JPH04327999A JP H04327999 A JPH04327999 A JP H04327999A JP 3097350 A JP3097350 A JP 3097350A JP 9735091 A JP9735091 A JP 9735091A JP H04327999 A JPH04327999 A JP H04327999A
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Application number
JP3097350A
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English (en)
Inventor
Tomonori Kawamura
朋紀 河村
Atsushi Nakajima
厚志 仲島
Kunihiro Koshizuka
国博 腰塚
Shigehiro Kitamura
繁寛 北村
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はIDカード用基材に関し
、更に詳しくは、無駄なく受像層を形成してなるIDカ
ード用基材に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】近年では
、自動車免許証等の免許証類、身分証明証、写真付会員
証、認証識別カード、写真付名刺等で代表される各種I
Dカードが普及するようになった。
【0003】これらのIDカードには、しばしば本人確
認用に顔画像がその表面に形成されている。この顔画像
は階調を有するので階調情報含有画像とも称される。な
お、階調情報含有画像は顔画像に限らず、階調を有する
画像を含有する限り階調情報含有画像と称される。また
、これらのIDカードには、IDカード所持者に関する
事項やその他の必要な情報が文字、図形、記号等により
形成されている。これらの文字、図形、記号等は通常階
調はなく、また一色で形成されている。したがって、こ
れら文字、図形、記号等の画像は、文字情報含有画像と
称される。
【0004】従来、文字情報含有画像と階調情報含有画
像とを有するIDカードにおいては、階調情報含有画像
は銀塩写真法により形成され、文字情報含有画像は熱溶
融型感熱転写記録方式により形成されている。しかしな
がら、銀塩写真法により階調情報含有画像を形成するに
は、露光、現像、定着、漂白、水洗等の複雑な工程を要
する。したがって、大量かつ迅速にIDカードを作成す
る現場においては、銀塩写真法で階調情報含有画像を形
成する方式は必ずしも適切な手法とはいい難い。
【0005】このような事情のもとに、本発明者らは美
麗な画像を有するIDカードの大量かつ迅速な製造に関
して鋭意研究を行い、その結果、支持体の全面に渡って
受像層を有し、この受像層に昇華型感熱転写記録方式に
より階調情報含有画像を形成すると共に必要な情報を記
述した文字情報含有画像を例えば熱溶融型感熱転写記録
方式により形成し、更に前記階調情報含有画像の表面に
保護層を積層してから、受像層全面に渡って紫外線硬化
性樹脂を塗布してこれに紫外線照射をすることにより硬
化保護膜を形成することからなるIDカードの製造法を
開発した。
【0006】しかしながら、このIDカードの製造法に
関し、本発明者らの継続的な研究により、以下の問題点
を見いだした。すなわち、昇華型感熱転写記録方式によ
り階調情報含有画像は、受像層における一部の領域であ
るのに、支持体の全面に渡って受像層を形成するのは極
めて無駄である。さらに、受像層は、該受像層と感熱転
写記録用インクシートとの粘着防止を目的とする離型剤
(例えば、けい素樹脂、ステアリン酸塩等)を含有して
いるので、前記受像層に熱溶融型転写方式で文字情報を
形成すると、熱溶融性インクによる文字情報含有画像が
鮮明に形成されない。
【0007】本発明は前記の事情に基づいてなされたも
のである。すなわち、本発明の目的は、支持体表面に無
駄なく受像層を形成すると共に、階調情報含有画像と文
字情報とを、どちらも優れた転写状態で基材表面に形成
することが可能なIDカード用基材を提供することにあ
る。
【0008】
【前記課題を解決するための手段】前記目的を達成する
ための請求項1に記載の本発明は、支持体と、支持体表
面の一部の所定領域に形成した受像層とを有することを
特徴とするIDカード用基材であり、請求項2に記載の
本発明は、前記受像層が、熱転写によって形成してなる
前記請求項1に記載のIDカード用基材であり、請求項
3に記載の本発明は、前記受像層が、金属イオン含有化
合物を含有してなる前記請求項1に記載のIDカード用
基材である。支持体表面の受像層を、階調情報含有画像
を形成するのに必要最小限の領域に限定して形成するこ
とによって、受像層の不必要な形成をなくすと共に、I
Dカード基材上の支持体に直接に熱溶融性イ ンクによ
る文字情報含有画像を転写形成するので、前記基材上に
階調情報含有画像と文字情報とを、両方とも優れた転写
状態で形成することができる。
【0009】以下に本発明について詳述する。本発明の
IDカード用基材の一例を、図を参照しながら説明する
。図1は、IDカード用基材の好ましい態様の一例を概
念的に示したものであり、本発明に係るIDカード用基
材は図1に示す態様に限定されるものではない。図2は
、支持体表面に受像層を熱転写で形成する方法の一例を
示すための側面図である。
【0010】(1)IDカード用基材 図1に示すように、本発明のIDカード用基材1は、支
持体3と、前記支持体3表面の限定された領域に形成さ
れた受像層2と、支持体3の受像層2とは反対側に形成
された筆記層4とで構成される。
【0011】−支持体− 本発明における支持体は、例えば紙、コート紙、および
合成紙(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
などと紙とはり合せた複合材料)等の各種紙類、塩化ビ
ニル系樹脂シート、ABS樹脂シート、ポリエチレンテ
レフタレートベースフィルム、ポリエチレンナフタレー
トベースフィルム等の各種プラスチックフィルムないし
シート、各種の金属で形成されたフィルムないしシート
、各種のセラミックス類で形成されたフィルムないしシ
ート等を挙げることができる。
【0012】これらの中でも好ましいのは、熱溶融性イ
ンクによる文字情報含有画像の良好な形成を考慮すると
、紙の両面にポリエチレンフィルムを積層してなる合成
紙で有る。
【0013】金属やセラミックス以外の素材で支持体を
形成する場合、特に前記合成紙で支持体を形成するとき
、支持体中には、後の工程で形成される画像の鮮明性を
高めるために、白色顔料(例えばチタンホワイト、炭酸
マグネシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シリカ、タル
ク、クレー、炭酸カルシウム等)が添加されているのが
好ましい。いずれにしても、支持体の厚みは通常20〜
1,000μm、好ましくは20〜800μmである。
【0014】−受像層− この受像層としては、昇華型感熱転写記録用インクシー
トにおけるインク層から、加熱により拡散してくる昇華
性色素を受容することができる限りその構造には特に制
限がなく、バインダーと各種の添加剤とで形成すること
ができる。また、請求項3に記載の本発明では、受像層
には金属イオン含有化合物を含有していることが重要で
ある。
【0015】本発明における受像層用のバインダーとし
ては、塩化ビニル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカ
ーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、各種の耐熱性樹脂
などさまざまのバインダーを使用することができる。た
だし、本発明によって形成される画像につき、実際的要
求(たとえば発行されるIDカードに所定の耐熱性が要
求されるなど)が存在するのであれば、そのような要求
項目を満たすようにバインダーの種類あるいは組み合わ
せを考慮することが必要になる。画像の耐熱性を例にす
ると、60℃以上の耐熱性が要求されるのであれば、昇
華性色素のにじみを考慮して、Tgが60℃以上である
バインダーを使用するのが好ましい。
【0016】バインダーの種類の選択は任意であるが、
画像保存性などの点において、塩化ビニル系樹脂が好ま
しい。前記塩化ビニル系樹脂としては、ポリ塩化ビニル
樹脂と塩化ビニル共重合体とを挙げることができる。こ
の塩化ビニル共重合体としては、塩化ビニルをモノマー
ユニットとして50モル%以上の割合で含有する塩化ビ
ニルと他のコモノマーとの共重合体を挙げることができ
る。
【0017】前記他のコモノマーとしては、たとえば酢
酸ビニル、プロピレン酸ビニル、や酢酸ビニル、牛脂酸
ビニルなどの脂肪酸のビニルエステル類、アクリル酸、
メタクリル酸、アクリル酸メチル、メタアクリル酸エチ
ル、アクリル酸ブチル、メタアクリル酸−2−ヒドロキ
シエチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル等のアクリ
ル酸もしくはメタアクリル酸およびそのアルキルエステ
ル類、マレイン酸、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジ
ブチル、マレイン酸ジオクチルなどのマレイン酸および
そのアルキルアルキルエステル類、メチルビニルエーテ
ル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、ラウリルビニ
ルエーテル、パルミチルビニルエーテル、ステアリルビ
ニルエーテルなどのアルキルビニルエーテル等を挙げる
ことができる。さらに、前記コモノマーとして、エチレ
ン、プロピレン、アクリロニトリル、メタアクリロニト
リル、スチレン、クロロスチレン、イタコン酸およびそ
のアルキルエステル類、クロトン酸およびそのアルキル
エステル類、ジクロロエチレン、トリフロロエチレンな
どの他ハロゲン化オレフィン類、シクロペンテン等のシ
クロオレフィン類、アコニット酸エステル類、ビニルベ
ンゾエート、ベンゾイルビニルエーテル等を挙げること
ができる。
【0018】塩化ビニル共重合体は、ブロック共重合体
、グラフト共重合体、交互共重合体、ランダム共重合体
の何れであっても良い。また、場合によっては、シリコ
ン化合物などの剥離機能を有するものとの共重合体であ
っても良い。前記塩化ビニル系樹脂の他に、ポリエステ
ル系樹脂も昇華型感熱転写用の受像層として好適に用い
ることができる。本発明に使用することのできるポリエ
ステル系樹脂としては、特開昭58−188695号公
報、特開昭62−244696号公報に記載されている
化合物を挙げることができる。また、ポリカーボネート
系樹脂もバインダーとして使用することができ、たとえ
ば、特開昭62−169694号公報に記載の各種の化
合物を使用することができる。
【0019】次に、前記耐熱性樹脂としては耐熱性がよ
く、極度に軟化点あるいはガラス転移点(Tg)の低い
樹脂でなく、前記塩化ビニル系樹脂と適度に相溶し、実
質的に無色である限り公知の各種の耐熱性樹脂を使用す
ることができる。ここで言う「耐熱性」とは耐熱保存し
た場合に樹脂そのものが黄変などの着色を起こさず、物
理的強度が極端に劣化しないことを指す。前記耐熱性樹
脂は軟化点が50〜200℃、特にTgが80〜150
℃であるのが好ましい。軟化点が50℃未満であると、
熱拡散性色素の転写を行う際、インクシートと受像層と
が融着を起こすことがあるので好ましくない。軟化点が
200℃を越えると受像層の感度が低下して好ましくな
い。
【0020】上記条件を満たす耐熱性樹脂としてはフェ
ノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、ケトン樹脂な
どがあげられるが、中でも尿素アルデヒド樹脂、ケトン
樹脂が特に好ましい。尿素アルデヒド樹脂は尿素とアル
デヒド類(主としてホルムアルデヒド)との縮合により
得られるものであり、ケトン樹脂はケトンとホルムアル
デヒドとの縮合反応によって得られる。原料ケトンによ
り種々の樹脂が知られているが、本発明ではそれらのい
ずれも用いることができる。
【0021】上記原料ケトンとしては、たとえばメチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノ
ン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノンなどが
ある。容易に入手することのできる尿素アルデヒド樹脂
を挙げると、たとえばラロパールA81、ラロパールA
101(BASF社製)などが、ケトン樹脂としてはラ
ロパールK80(BASF社製)などがある。本発明に
おける前記各種の樹脂から選択されるバインダーは、受
像層の膜強度の増加、昇華性色素の転写時の融着防止、
昇華性色素の滲み防止などの物性改質の目的でイソシア
ネート系硬化剤による硬化、紫外線硬化性樹脂等による
硬化等を行っても良い。また、受像層の物性改良の方法
として、前記硬化剤の他に適着の添加剤を添加してもよ
い。
【0022】受像層における染着性の改良として、前述
したように金属イオン含有化合物を含有していることが
重要である。前記金属イオン含有化合物を構成する金属
イオンとしては、周期律表の第I〜第VIII族に属す
る2価および多価の金属が挙げられるが、中でもCo、
Cr、Cu、Fe、Mn、Mo、Ni、TiおよびZn
が好ましく、特にNi、Cu、Co、CrおよびZnが
好ましい。これらの金属イオンを含有する化合物として
は、該金属の無機または有機の塩および該金属の錯体が
好ましい。具体例を挙げると、Ni2+、Cu2+、C
o2+、Cr2+およびZn2+を含有した下記一般式
で表される錯体が好ましく用いられる。
【0023】 [M(Q1 )k(Q2 )m(Q3 )n]P+p(
 L−)ただし、式中Mは金属イオンを表し、Q1 、
Q2 、Q3 は各々Mで表される金属イオンと配位結
合可能な配位化合物を表し、これらの配位化合物として
は例えば「キレート化学(5)(南江堂)」に記載され
ている配位化合物から選択することができる。特に好ま
しくは、金属と配位結合する少なくとも一個のアミノ基
を有する配位化合物を挙げることができ、更に具体的に
は、エチレンジアミンおよびその誘導体、グリシンアミ
ドおよびその誘導体、ピコリンアミドおよびその誘導体
が挙げられる。
【0024】Lは錯体を形成しうる対アニオンであり、
Cr、SO4、ClO4 等の無機化合物アニオンやベ
ンゼンスルホン酸誘導体、アルキルスルホン酸誘導体等
の有機化合物アニオンが挙げられるが、特に好ましくは
テトラフェニルホウ素アニオンおよびその誘導体、なら
びにアルキルベンゼンスルホン酸アニオンおよびその誘
導体である。kは1、2または3の整数を表し、mは1
、2または0を表し、nは1または0を表すが、これら
は前記一般式で表される錯体が4座配位か、6座配位か
によって決定されるか、あるいはQ1 、Q2 、Q3
 の配位子の数によって決定される。pは1、2または
3を表す。
【0025】この種の金属イオン含有化合物としては、
米国特許第4987049号に例示されたものを挙げる
ことができる。金属イオン含有化合物の添加量は、受像
層に対して、0.5〜20g/m2 が好ましく、1〜
15g/m2 がより好ましい。さらに、受像層には、
添加剤として、剥離剤、酸化防止剤、UV吸収剤、光安
定剤、フィラー(無機微粒子、有機樹脂粒子)、顔料を
添加しても良い。また増感剤として可塑剤、熱溶剤など
をを添加しても良い。
【0026】剥離剤は、後述する昇華型感熱転写用イン
クシートと受像層との剥離性を向上させることができる
。このような剥離剤としては、シリコーンオイル(シリ
コーン樹脂と称されるものも含む。);ポリエチレンワ
ックス、アミドワックス、テフロンパウダー等の固型ワ
ックス類;弗素系、燐酸エステル系の界面活性剤等が挙
げられ、中でもシリコーンオイルが好ましい。
【0027】このシリコーンオイルは、単に添加するタ
イプ(単純添加型)と、硬化もしくは反応させるタイプ
(硬化反応型)とがある。単純添加型の場合には、バイ
ンダーとの相溶性を向上させるために、変性シリコーン
オイルを使用するのが好ましい。変性シリコーンオイル
としては、ポリエステル変性シリコン樹脂(もしくは、
シリコン変性ポリエステル樹脂)、アクリル変性シリコ
ン樹脂(もしくは、シリコン変性アクリル樹脂)、ウレ
タン変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性ウレタ
ン樹脂)、セルロース変性シリコン樹脂(もしくは、シ
リコン変性セルロース樹脂)、アルキッド変性シリコン
樹脂(もしくは、シリコン変性アルキッド樹脂)、エポ
キシ変性シリコン樹脂(もしくは、シリコン変性エポキ
シ樹脂)などを挙げることができる。
【0028】すなわち、主鎖中にポリシロキサン樹脂を
含有し、ブロック状にポリエステルを共重合せしめてな
るポリエステル変性シリコン樹脂、ポリエステル主鎖に
結合する側鎖としてジメチルポリシロキサン部分を有す
るシリコン変性ポリエステル樹脂、ジメチルポリシロキ
サンとポリエステルとのブロック共重合体、交互共重合
体、グラフト共重合体、ランダム共重合体等も、変性シ
リコーンオイルまたは樹脂として使用することができる
。特に、本発明においては、熱溶融性インクの転写性、
保護層の転写性、硬化保護層を形成するための紫外線硬
化性樹脂含有塗工液の塗布性を考慮して、受像層用のバ
インダーと相溶性の良好な剥離剤を添加することが望ま
しい。例えば、塩化ビニル系樹脂をバインダーとして使
用するのであれば、ポリエステル変性シリコン樹脂が組
み合わせとして好ましい。
【0029】代表的なポリエステル変性シリコン樹脂と
しては、たとえばジオールと二塩基酸との共重合体もし
くはカプロラクトンの開環重合体であるポリエステルと
ジメチルポリシロキサンとのブロック共重合体(ジメチ
ルポリシロキサンの両末端または片末端が上記ポリエス
テル部分でブロックされている、あるいは逆に上記ポリ
エステルがジメチルポリシロキサンでブロックされてい
る共重合体を含む。)、あるいは上記ポリエステルを主
鎖として側鎖に(ジメチル)ポリシロキサンを結合せし
めてなる共重合体を挙げることができる。
【0030】これらの単純添加型のシリコーンオイルの
添加量は、その種類に応じて様々に変化することがある
から一律に決定することができないが、一般的にいうと
、通常、受像層におけるバインダーに対して0.5〜5
0重量%であり、好ましくは1〜20重量%である。 硬化反応型のシリコーンオイルとしては、反応硬化型、
光硬化型、触媒硬化型等が挙げられる。反応硬化型シリ
コーンオイルとしては、アミノ変性シリコーンオイルと
エポキシ変性シリコーンオイルとを反応硬化させたもの
がある。
【0031】また、触媒硬化型あるいは光硬化型シリコ
ーンオイルとしてはKS−705F−PS、KS−70
5F−PS−1、KS−770−PL−3[いずれも触
媒硬化型シリコーンオイル:信越化学工業(株)製]、
KS−720、KS−774−PL−3[いずれも光硬
化型シリコーンオイル:信越化学工業(株)製]等が挙
げられる。これら硬化型シリコーンオイルの添加量は受
像層用バインダーの0.5〜30重量%が好ましい。
【0032】なお、受像層の表面の一部に、上記剥離剤
を適当な溶媒に溶解あるいは分散させて塗布した後、乾
燥させる等によって剥離剤層を設けることもできる。次
に前記酸化防止剤としては、特開昭59−182785
号、同60−130735号、特開平1−127387
号公報等に記載の酸化防止剤、および写真その他の画像
記録材料における画像耐久性を改善するものとして公知
の化合物を挙げることができる。
【0033】前記UV吸収剤および光安定剤としては、
特開昭59−158287号、同63−74686号、
同63−145089号、同59−196292号、同
62−229594号、63−122596号、同61
−283595号、特開平1−204788号などの公
報に記載の化合物、および写真その他の画像記録材料に
おける画像耐久性を改善するものとして公知の化合物を
挙げることができる。
【0034】前記フィラーとしては、無機微粒子や有機
樹脂粒子を挙げることができる。この無機微粒子として
はシリカゲル、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸性白土
、活性白土、アルミナ等を挙げることができ、有機微粒
子としてはフッ素樹脂粒子、グアナミン樹脂粒子、アク
リル樹脂粒子、シリコン樹脂粒子等の樹脂粒子を挙げる
ことができる。これらの無機・有機樹脂粒子は比重によ
り異なるが、0.1〜70重量%の添加が好ましい。
【0035】前記顔料としては、代表例としてチタンホ
ワイト、炭酸カルシウム、酸化亜鉛、硫酸バリウム、シ
リカ、タルク、クレー、カオリン、活性白土、酸性白土
などを挙げることができる。前記可塑剤としてはフタル
酸エステル類(例えばフタル酸ジメチル、フタル酸ジブ
チル、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジデシルなど)、
トリメリット酸エステル類(例えばトリメリット酸オク
チルエステル、トリメリット酸イソノニルエステル、ト
リメリット酸イソデソルエステルなど)、ピロメリット
酸オクチルエステルなどのピロメリット酸エステル類、
アジピン酸エステル類(アジピン酸ジオクチル、アジピ
ン酸メチルラウリル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、アジピン酸エチルラウリルなど)、その他オレイン
酸エステル類、コハク酸エステル類、マレイン酸エステ
ル類、セバチン酸エステル類、クエン酸エステル類、エ
ポキシ化大豆油、エポキシ化アマニ油、エポキシステア
リン酸エポキシ類、さらには、リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリクレジルなどの正リン酸エステル類、トリフェ
ニルホスファイト、トリス・トリデシルホスファイト、
ジブチル・ハイドロジエン・ホスファイトなどの亜燐酸
エステル類、エチルフタリルエチルグリコレート、ブチ
ルフタリルブチルグリコレートなどのグリコールエステ
ル類などが挙げられる。なお、可塑剤の過度の添加は画
像の保存性を劣化させるので、可塑剤の添加量は、通常
、受像層におけるバインダーに対して0.1〜30重量
%の範囲である。
【0036】−筆記層− 本発明のIDカード用基材には、通常の場合、支持体の
受像層形成面とは反対側の表面に、筆記層が形成される
。このIDカード用基材を使用して自動車免許証等のI
Dカードを作成する場合には、筆記層を設けることが特
に好ましい。筆記層を形成しておくと、そのIDカード
に種々の情報を筆記することができて便利であるからで
ある。前記筆記層に関する説明は、特開平1−2051
55号公報の第4頁右上欄第14行から第4頁右下欄第
2行までに記載の「書き込み層」に関する説明をもって
代え、その詳細な説明を省略する。
【0037】−IDカード用基材の製造−本発明におけ
るIDカード用基材は、前記支持体の所定表面に受像層
が形成される。受像層は、支持部材の表面に受像層を形
成してなる受像層転写部材を使用する感熱転写方式によ
り、前記支持体の所定表面に形成するのが好ましい。前
記受像層転写部材は、例えば図2および図3に示すよう
に、支持部材6の片面に、支持体の表面に形成される所
定面積の転写用受像層7が一列に多数配列してなる。
【0038】この支持部材としては、耐熱性を有すると
共に受像層を積層することができる素材であれば特に制
限がなく、例えば塩化ビニル系樹脂シート、ABS樹脂
シート、ポリエチレンテレフタレートベースフィルム、
ポリエチレンナフタレートベースフィルム等の各種プラ
スチックフィルムないしシート、各種の金属で形成され
たフィルムないしシートを挙げることができる。転写用
受像層は、前記受像層と同じ素材で形成される。この転
写用受像層は、階調画像を形成するのに必要な面積を有
する。その面積の大きさは、IDカードの種類に応じて
適宜に決定される。また、転写用受像層と支持部材との
間には、支持部材と転写用受像層との剥離性を高めるた
めに剥離層が設けられていても良く、また、転写用受像
層の表面には支持体との接着性を高めるための接着層が
設けられていても良い。
【0039】この受像層転写部材を用いて支持体に受像
層を転写するには、図3に示すように、搬送部材8で搬
送されて来た支持体3を所定の位置で停止させ、次いで
、サーマルヘッド9で前記受像層転写部材を押圧して転
写用受像層7と支持体3とを密着させる。サーマルヘッ
ド9により転写用受像層全体に均一に熱を加えると共に
、支持部材を剥離する。その結果、支持体3の所定位置
の表面に受像層が積層される。なお、支持体表面に受像
層を形成する方法としては、前記熱転写方式が最適であ
るが、受像層を形成する成分を溶媒に分散あるいは溶解
してなる受像層用塗工液を調製し、その受像層用塗工液
を支持体の表面に塗布し、乾燥する塗工法によって形成
することもでき、また、前記受像層を形成する成分を有
する混合物を溶融押出し、支持体の表面にラミネートす
るラミネート法等によっても形成することができる支持
体の表面に形成される受像層の厚みは、一般に2〜50
μm、好ましくは3〜20μm程度である。なお、ID
カード用基材においては、感熱転写記録用インクシート
のインク層との融着防止をより効果的にするため、受像
層の表面に剥離剤(前記シリコン樹脂、変性シリコン樹
脂、シリコンオイル膜またはその硬化体)を含有する剥
離層がさらに積層されていても良い。この剥離層の厚み
は、通常0.03〜2.0μmである。
【0040】また、本発明におけるIDカード用基材は
、支持体と受像層との間にクッション層あるいはバリヤ
ー層を設けることもできる。クッション層を設けると、
ノイズが少なくて、画像情報に対応した画像を再現性良
く転写記録することができる。クッション層を構成する
材質としては例えばウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチ
レン系樹脂、ブタジエンラバー、エポキシ樹脂等が挙げ
られる。クッション層の厚さは通常、1〜50μm、好
ましくは3〜30μmである。
【0041】バリヤー層を設けると昇華性色素の支持体
への拡散が防げ、支持体内での色素の滲みなどを防止す
ることができる。バリヤー層を構成する材質としては例
えばゼラチン、カゼインなどの親水性バインダー、Tg
の高いポリマーなどが挙げられる。本発明のIDカード
用基材には、昇華型感熱転写記録用インクシートを用い
て受像層に階調情報含有画像が形成され、階調情報含有
画像を有する受像層表面に保護層が形成され、又、支持
体の受像層を形成していない表面には、熱溶融型感熱転
写記録用インクシートを用いて、文字情報含有画像が形
成される。
【0042】(2)昇華型感熱転写記録用インクシート
昇華型感熱転写記録用インクシートは、支持体とその上
に形成された昇華性色素含有インク層とで構成すること
ができる。 −支持体− 支持体としては、寸法安定性がよく、感熱ヘッドでの記
録の際の熱に耐える限り特に制限がなく、従来から公知
のものを使用することができる。
【0043】−昇華性色素含有インク層−上記昇華性色
素含有インク層は、基本的に昇華性色素とバインダーと
を含有する。前記昇華性色素としてはシアン色素、マゼ
ンタ色素およびイエロー色素を挙げることができる。前
記シアン色素としては、特開昭59−78896号公報
、同59−227948号公報、同60−24966号
公報、同60−53563号公報、同60−13073
5号公報、同60−131292号公報、同60−23
9289号公報、同61−19396号公報、同61−
22993号公報、同61−31292号公報、同61
−31467号公報、同61−35994号公報、同6
1−49893号公報、同61−148269号公報、
同62−191191号公報、同63−91288号公
報、同63−91287号公報、同63−290793
号公報などに記載されているナフトキノン系色素、アン
トラキノン系色素、アゾメチン系色素等が挙げられる。
【0044】前記マゼンタ色素としては、特開昭59−
78896号公報、同60−30392号公報、同60
−30394号公報、同60−253595号公報、同
61−262190号公報、同63−5992号公報、
同63−205288号公報、同64−159号、同6
4−63194号公報等の各公報に記載されているアン
トラキノン系色素、アゾ色素、アゾメチン系色素等が挙
げられる。イエロー色素としては、特開昭59−788
96号公報、同60−27594号公報、同60−31
560号公報、同60−53565号公報、同61−1
2394号公報、同63−122594号公報等の各公
報に記載されているメチン系色素、アゾ系色素、キノフ
タロン系色素およびアントライソチアゾール系色素が挙
げられる。
【0045】また、昇華性色素として特に好ましいのは
、開鎖型または閉鎖型の活性メチレン基を有する化合物
をp−フェニレンジアミン誘導体の酸化体またはp−ア
ミノフェノール誘導体の酸化体とのカップリング反応に
より得られるアゾメチン色素およびフェノールまたはナ
フトール誘導体またはp−フェニレンジアミン誘導体の
酸化体またはp−アミノフェノール誘導体の酸化体のと
のカップリング反応により得られるインドアニリン色素
である。
【0046】また、受像層中に金属イオン含有化合物が
配合されているときには、この金属イオン含有化合物と
反応してキレートを形成する昇華性色素を、昇華性色素
含有インク層中に含めておくのが良い。このようなキレ
ート形成可能な昇華性色素としては、例えば特開昭59
−78893号、同59−109349号、同特願平2
−213303号、同2−214719号、同2−20
3742号に記載されている、少なくとも2座のキレー
トを形成することができるシアン色素、マゼンタ色素お
よびイエロー色素を挙げることができる。キレートの形
成可能な好ましい昇華性色素は、下記一般式で表わすこ
とができる。
【0047】X1 −N=N−X2 −Gただし、式中
X1 は、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構
成される芳香族の炭素環、または複素環を完成するのに
必要な原子の集まりを表わし、アゾ結合に結合する炭素
原子の隣接位の少なくとも一つが、窒素原子またはキレ
ート化基で置換された炭素原子である。X2 は、少な
くとも一つの環が5〜7個の原子から構成される芳香族
複素環または、芳香族炭素環を表わす。Gはキレート化
基を表わす。
【0048】いずれの昇華性色素に関しても前記昇華性
色素含有インク層に含有される昇華性色素は、形成しよ
うとする画像が単色であるならば、イエロー色素、マゼ
ンタ色素、およびシアン色素の何れであっても良く、形
成しようとする画像の色調によっては、前記三種の色素
のいずれか二種以上もしくは他の昇華性色素を含んでい
ても良い。前記昇華性色素の使用量は、通常、支持体1
m2 当たり0.1〜20g、好ましくは0.2〜5g
である。
【0049】インク層のバインダーとしては特に制限が
なく従来から公知のものを使用することができる。さら
に前記インク層には、従来から公知の各種添加剤を適宜
に添加することができる。昇華型感熱転写記録用インク
シートは、インク層を形成する前記各種の成分を溶媒に
分散ないし溶解してなるインク層形成用塗工液を調製し
、これを支持体の表面に塗工し、乾燥することにより製
造することができる。かくして形成されたインク層の膜
厚は、通常、0.2〜10μmであり、好ましくは、0
.3〜3μmである。
【0050】(3)IDカードの形成 階調情報含有画像を形成するには、昇華型感熱転写記録
用インクシートのインク層とIDカード用基材の受像層
とを重ねあわせ、インク層と受像層との界面にイメージ
ワイズに熱エネルギーを与える。すると、インク層中の
昇華性色素は与えられた熱エネルギーに応じた量だけ気
化あるいは昇華し、受像層側に移行され受容される結果
、受像層に画像が形成される。
【0051】前記熱エネルギーを与える熱源としては、
サーマルヘッドが一般的であるが、このほかにレーザー
光、赤外線フラッシュ、熱ペン等従来から公知のものを
使用することができる。熱エネルギーの与え方としては
昇華型感熱転写記録用インクシート側から行なっても、
IDカード用基材側から行なっても、あるいは両側から
行なってもよいが、熱エネルギーの有効利用を優先させ
るなら、昇華型感熱転写記録用インクシート側から行な
うのが望ましい。
【0052】以上の熱転写記録方式により、IDカード
用基材の受像層に階調情報含有画像を形成することがで
きる。また、文字情報は、支持体上に熱溶融性インク層
を有する従来から公知の熱溶融型感熱転写記録用インク
シートを、レーザーあるいは感熱ヘッド等によりイメー
ジワイズに加熱して、熱溶融性インクをIDカード用基
材の受像層を形成していない支持体表面に溶融転写する
ことにより形成することができる。
【0053】ところで、IDカードはその性質上、階調
情報含有画像を有する受像層表面を何らかの方法により
保護すると共に、IDカードの偽造・変造を防止するこ
とが好ましい。IDカードに形成された階調情報含有画
像を保護し、その偽造・変造を防止するためには、ID
カードの表面に透明シートをラミネートする方法(特開
平1−180391号公報参照)、および硬化性樹脂で
IDカードの表面をコーティングし、次いで硬化性樹脂
を硬化することにより得られる硬化性被膜を形成する方
法(特開昭57−90789号公報参照)が、ある。
【0054】
【実施例】
(実施例、比較例) −受像シートの製造− 次のようにしてカードサイズの受像シートが製造された
。厚み450μmの硬質白色塩化ビニルシートの両面に
厚み150μmの硬質透明塩化ビニルシートを熱溶着す
ることによって得られたところの、厚みが750μmで
ある幅広の白色塩化ビニルシートの片面に接着層として
、ポリエステル系樹脂(バイロン200、東洋紡績(株
)製)の10重量%メチルエチルケトン溶液をワイヤー
バー法を用いて乾燥後の膜厚が2μmとなるように塗工
した後、裁断することにより縦横54.0mm×85.
5mmのカードサイズの受像シート基材を得た。
【0055】この基材上に以下の構成からなる、受像層
転写部材である受像層転写用ホットスタンピングシート
をナビタス(株)製ホットスタンピングマシンMP−6
X型を用いて図1および図2のようにカード上の一部に
ホットスタンプすることにより部分的に受像層を形成し
た。 −受像層転写用ホットスタンピングシート−表面をコロ
ナ放電処理した6μmの透明ポリエチレンテレフタレー
トフィルム(ダイアホイル(株)製)の片面に紫外線硬
化性樹脂(ホスファゼン系樹脂、出光PPZ  U20
00、出光石油化学(株)製)を0.6μmの厚さに塗
工した後、紫外線を照射することによって硬化した転写
性改良層を形成した後、次の組成を有する受像層用塗工
液と接着層用塗工液をワイヤーバー法により塗工し、溶
剤を乾燥除去することにより、厚み3.0μmの接着層
および厚み7.0μmの受像層を形成した。
【0056】   <受像層形成塗工液>   ポリ塩化ビニル樹脂・・・・・・・・・・・・・・
・・2.0部  [信越化学工業(株)製、TK600
]  塩化ビニルーマレイン酸モノー2−エチルヘキシ
ル共重合体                    
        ・・・・・・・・・・・・3.5部 
 [塩化ビニル含有量:85.1%、Tg:75℃、重
合度:500]  金属イオン含有化合物・・・・・・
・・・・・・・・・4.0部  [[Ni(NH2 C
OCH2 NH2 )3 ]2+・2 [(C6 H5
 )4 B]− ]  ポリエステル変性シリコーン樹
脂・・・・・・・・・・0.5部  [信越シリコーン
(株)製、X−24−8300]  メチルエチルケト
ン・・・・・・・・・・・・・・・80部  シクロヘ
キサノン・・・・・・・・・・・・・・・・10部  
<接着層形成塗工液>   塩化ビニル系樹脂  ビニライトVYHH(ユニオ
ンカーバイト(株)製)              
      ・・・・・・・・・・・・・・・10部 
 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・
90部。
【0057】比較例として、上記組成を有する受像層用
塗工液と接着層用塗工液をワイヤーバー法により上記受
像シート基材上に塗工し、溶剤を乾燥除去することによ
り、全体として厚み10.0μmの受像層を形成した。 次いで、受像層とは反対側の支持体表面に、下記の組成
を有する筆記層用塗工液を部分的にエッチングしてなる
グラビアロールを用いたリバースコーティングにて塗布
し、乾燥することにより、厚み3.5μmの筆記層を形
成した。この受像シートは、図4に示すように、支持体
である透明ポリエチレンテレフタレートフィルム12の
表面に接着層11を介して受像層10が形成され、透明
ポリエチレンテレフタレートフィルム12の背面に筆記
層13が形成されてなる。
【0058】   <筆記層用塗工液の組成>   飽和ポリエステル樹脂(バイロン200 、東洋紡
績(株)製)・・90部  炭酸カルシウム(白石カル
シウム等、ブリリアント15) ・・・・25部  ト
ルエン/メチルエチルケトン(重量比1:1)・・・・
・・400部。
【0059】−熱溶融性インクシートの製造−熱溶融性
インク層を有するシートを以下のようにして製造した。 すなわち、厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレー
トシートの表面における片側に熱溶融性インク層用塗工
液をワイヤーバー  法により塗工し、乾燥することに
より厚み1.2μmの熱溶融性インク層を形成した。こ
のポリエチレンテレフタレートシートの前記熱溶融性イ
ンク層とは反対側の面に、シリコーン樹脂[大日精化(
株)製、SP−2105]を40%含有するニトリセル
ロース溶液を乾燥膜厚0.6μmになるように塗布する
ことにより、アンチスティッキング層を形成した。
【0060】   <熱溶融性インク層用塗工液の組成>  カルナバ
ワックス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1部  エチレン−酢酸ビニル共重合体(三井テ゛ュホ
゜ンケミカル EV−40Y )・・1部  カーボン
ブラック・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6部  フェノール樹脂(荒川化学(株)製、タマノル
521)・・・12部  メチルエチルケトン・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・80部。
【0061】−画像記録体の製造− 次のようにして画像記録体を製造した。すなわち、前記
受像シートにおける受像層と下記昇華型熱転写記録用イ
ンクシートの昇華性色素含有層とを重ね合わせ、昇華型
熱転写記録用インクシート側からサーマルヘッドを用い
て出力0.23W/ドット、パルス幅0.3〜4.5m
sec、ドット密度16ドット/mmの条件で加熱する
ことにより、画像に階調性のある人物顔画像を形成した
。次に熱溶融性インク層を重ね、熱溶融性インク層にサ
ーマルヘッドを用いて出力0.5W/ドット、パルス幅
1.0msec、ドット密度16ドット/mmの条件で
加熱することにより、人物顔画像部分以外の部分に文字
情報を転写した。
【0062】−感熱転写録用インクシートの製造−下記
の原料組成物をそれぞれ混合して、熱拡散性色素を含有
する二種のインク層用塗工液を調製した。
【0063】(インクシート1)   <インク層形成塗工液(イエロー)>  熱拡散性
色素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
  [バイエルン社製、マクロレックス  イエロー6
G]  ポリビニルブチラール・・・・・・・・・・・
・・・・5.0部  [積水化学工業(株)製、エスレ
ックBX−1]  メチルエチルケトン・・・・・・・
・・・・・・・・82部  シクロヘキサノン・・・・
・・・・・・・・・・・・10部  <インク層形成塗
工液(マゼンタ)>  熱拡散性色素・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・2.5部  [三井東圧染料(
株)製、MS  マゼンタVP]  熱拡散性色素・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・1.5部  [バ
イエルン社製、マクロレックス  レッドバイオレット
R]  ポリビニルブチラール・・・・・・・・・・・
・・・・4.0部  [積水化学工業(株)製、エスレ
ックBX−1]  メチルエチルケトン・・・・・・・
・・・・・・・・82部  シクロヘキサノン・・・・
・・・・・・・・・・・・10部。
【0064】   <インク層形成塗工液(シアン)>  熱拡散性色
素・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4.0部 
 [日本化薬(株)製、カヤセットブルー714]  
[積水化学工業(株)製、エスレックBX−1]  メ
チルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・82
部  シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・
・・10部。
【0065】(インクシート2)   <インク層形成塗工液(イエロー)>  熱拡散性
色素[化1で示される化合物  ]・・・・・・3.0
部  ポリビニルブチラール・・・・・・・・・・・・
・・・3.0部  [積水化学工業(株)製、エスレッ
クBX−1]  メチルエチルケトン・・・・・・・・
・・・・・・・44部  ジオキサン・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・40部  シクロヘキサノン・
・・・・・・・・・・・・・・・10部  <インク層
形成塗工液(マゼンタ)>  熱拡散性色素[化2で示
される化合物  ]・・・・・・3.0部  ポリビニ
ルブチラール・・・・・・・・・・・・・・・3.0部
  [積水化学工業(株)製、エスレックBX−1] 
 メチルエチルケトン・・・・・・・・・・・・・・・
44部  ジオキサン・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・40部  シクロヘキサノン・・・・・・・・
・・・・・・・・10部  <インク層形成塗工液(シ
アン)>  熱拡散性色素[化3で示される化合物  
]・・・・・・3.0部  ポリビニルブチラール・・
・・・・・・・・・・・・・3.0部  [積水化学工
業(株)製、エスレックBX−1]  メチルエチルケ
トン・・・・・・・・・・・・・・・44部  ジオキ
サン・・・・・・・・・・・・・・・・・・・40部 
 シクロヘキサノン・・・・・・・・・・・・・・・・
10部。
【0066】
【化1】
【0067】
【化2】
【0068】
【化3】
【0069】次に、前記二種のインク層形成塗工液を、
厚さ6μmのコロナ処理されポリエチレンテレフタレー
トフィルム[東レ(株)製]上に、ワイヤーバーを用い
て乾燥後の厚さがそれぞれ1μmになるように平面方向
に間隔をおいて塗布・乾燥し、支持体上にイエロー色素
含有層、マゼンタ色素含有層、シアン色素含有層を形成
し、コロナ処理されていない裏面にシリコーン樹脂[大
日精化(株)製、SP−2105]を含有するニトロセ
ルロース溶液をスポイトで1、2滴垂らして全面に広げ
、背面処理コートを行なうことにより感熱転写記録用イ
ンクシートを得た。
【0070】−紫外線硬化性透明樹脂保護層を有するシ
ートの作製− 厚み4.5μmのポリエチレンテレフタレートシートの
表面に下記の組成を有する紫外線硬化性透明樹脂保護層
用塗工液をワイヤーバー法により塗工し、乾燥すること
により厚み3.0μmの透明保護層を形成した。このポ
リエチレンテレフタレートシートの反対側の面に、上記
の熱溶融性インク層を有するシートに用いたものと同じ
組成を有するアンチスティッキング層用塗工液を塗布す
ることにより、厚み0.6μmのアンチスティッキング
層を形成した。
【0071】   <紫外線硬化性透明樹脂保護層用塗工液の組成> 
 ポリエステル樹脂( 東洋紡績(株)製、バイロン2
00 ) ・・・65.0部  紫外線吸収剤  2、
4−シ゛ヒト゛ロオキシヘ゛ンソ゛フェノン・・・・・
・・・・・・5.0部  ビス(3,4−エポキシ−6
−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート(UCC社
製  ERL−4299)        ・・・・・
・・・・70部  ビスフェノールAグリシジルエーテ
ル・・・・・・・・・・・10部  1,4−ブタンジ
オールグリシジルエーテル・・・・・・・・13部  
トリアリールスルホニウムフルオロアンチモン・・・・
・・・・7部。
【0072】また、紫外線硬化性透明保護層は上記受像
層を転写したホットスタンピングマシンを用いて、熱と
圧力をかけてカード全面に接着させた後に、支持体を剥
離することにより容易に受像層に転写された。以上のよ
うにして文字情報画像と階調画像である人物顔画像とを
有する受像層表面に、紫外線硬化性透明樹脂保護層を熱
転写した試料に対して下記の硬化条件にて、支持体を剥
離する前に紫外線照射することによりこの保護層を硬化
させた後、紫外線硬化性透明樹脂保護層の支持体を剥離
して硬化保護層を完成した。
【0073】<硬化条件> 光照射源・・・60W/cm2 の高圧水銀ランプ照射
距離・・・10cm 照射モード・・3cm/分で光走査 こうして、得られた実施例および比較例の画像記録体試
料について、溶融型熱転写文字の印字品質と表面保護層
の接着性を粘着テープをもちいた180度剥離テストの
結果について表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】本発明のIDカード用基材によると、受
像層の形成領域を、階調情報含有画像を形成しようとす
る領域に限定しているため無駄が発生しないと共に、前
記IDカード用基材上の文字情報を形成しようとする領
域から、熱溶融性インクによる熱転写に悪影響を与える
離型剤を排除することができるので、前記IDカード用
基材上に階調情報含有画像と文字情報とを、両方とも優
れた転写状態で形成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のIDカード用基材の一実施例である。
【図2】本発明のIDカード用基材の受像層を熱転写で
形成するための受像層転写部材の一例を示すための正面
図である。
【図3】本発明のIDカード用基材の受像層を熱転写で
形成する方法の一例を示すための側面図である。
【図4】本発明における受像シートの一例を示す断面図
である。
【符号の説明】
1    IDカード用基材 2    受像層 3    支持体 4    筆記層 6    支持部材 7    転写用受像層 8    搬送手段 9    サーマルヘッド

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体と、支持体表面の一部の所定領
    域に形成した受像層とを有することを特徴とするIDカ
    ード用基材。
  2. 【請求項2】  前記受像層が、熱転写によって形成さ
    れてなる前記請求項1に記載のIDカード用基材。
  3. 【請求項3】  前記受像層が、金属イオン含有化合物
    を含有してなる前記請求項1に記載のIDカード用基材
  4. 【請求項4】  前記金属イオンが、Co,Cr,Fe
    ,Mn,Mo,Ni,TiおよびZnである請求項3に
    記載のIDカード用基材。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018089874A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 大日本印刷株式会社 熱転写シートと被転写体の組合せ

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018089874A (ja) * 2016-12-05 2018-06-14 大日本印刷株式会社 熱転写シートと被転写体の組合せ

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