JPH04325625A - 非Ni添加タイプ高靱性高張力鋼の製造方法 - Google Patents

非Ni添加タイプ高靱性高張力鋼の製造方法

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JPH04325625A
JPH04325625A JP9440891A JP9440891A JPH04325625A JP H04325625 A JPH04325625 A JP H04325625A JP 9440891 A JP9440891 A JP 9440891A JP 9440891 A JP9440891 A JP 9440891A JP H04325625 A JPH04325625 A JP H04325625A
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JP
Japan
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steel
transformation point
tensile strength
added
strength steel
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Withdrawn
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JP9440891A
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English (en)
Inventor
Kazushi Onishi
一志 大西
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非Ni添加タイプ高靱
性高張力鋼、特に非Ni添加タイプであって80キロ級
の高靱性高張力鋼の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁、タンク、圧力容器、などの
大形鉄鋼構造物が建設されるようになり、そのために高
張力鋼板の強度もますます高いものが求められるように
なってきている。今日では溶接性に優れた80キロ級の
高張力鋼板が求められるようになってきている。従来よ
り、湿潤な硫化水素 (H2S)による応力腐食が問題
となるようなタンク等の鉄鋼構造物においては、鋼材料
にSSC を助長するとされるNiの添加が認められな
い場合が多く、この種の材料では80キロ級の強度を確
保することが困難であるばかりでなく、そのような材料
の溶接に際して母材、継手靱性の確保も困難となってい
る。
【0003】従来の製造法ではNi添加鋼に比較してど
うしても強度の点で十分でないばかりか、母材継手靱性
が劣化することはやむを得ないことと考えられてきた。
【0004】このような問題に対しての解決策として従
来より提案されているのは次のようなものである。特開
昭53−23817 号公報に記載されている方法は、
熱間圧延中に少なくとも一回のクロスローリングを行っ
て炭化物の異方性を解消して均一なオーステナイト粒を
得、次いでこれを焼き入れ後、二相域で焼戻すのである
。しかし、この方法では二相域で焼戻すことから組織中
に一部フェライトが混在することになり80キロ級の高
張力鋼を得ることはできない。
【0005】特開昭55−97425 号公報にはNi
非添加による60キロ級の高張力鋼、Ni添加による7
0キロおよび80キロ級の高張力鋼の製造方法が開示さ
れている。焼入れもAc3 点より低い温度に加熱して
行っており、熱間圧延によって微細化された結晶粒を保
存しながら焼入れを行っている。また焼戻しもAc1 
点以下の低温焼戻しであることから非Ni添加で80キ
ロ級の高張力鋼を実現することはできない。
【0006】
【発明が解決すべき課題】ここに、本発明の一つの目的
は、非Ni添加タイプであっても80キロ級の強度を確
保できる高靱性高張力鋼の製造方法を提供することであ
る。 本発明の別の目的は、非Ni添加タイプであっても焼入
れ、焼戻し処理を行うだけで80キロ級の強度を確保で
きるとともに溶接継手の靱性改善を図ることのできる高
靱性高張力鋼の製造方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】そこで、Ni非添加を前
提として、80キロ級の高強度を実現するとともに従来
のNi添加鋼に匹敵する溶接後靱性を確保することを目
標として、種々検討を加えた結果、Siの低減とNbの
添加によって母材〜溶接継手まで靱性にすぐれた80キ
ロ級高張力鋼が製造できることを見い出し、本発明に至
った。
【0008】ここに、本発明の要旨とするところは、重
量%で、C:0.05 〜0.13%、Si:0.05
 〜0.15%、Mn:0.6〜1.5 %、P≦0.
015 %、S≦0.005 %、Nb:0.005〜
0.020%、0.1 %≦Cr≦2.0 %、0.1
5%≦Mo≦1.0 %、0.0005%≦B≦0.0
030%、さらに所望により、Cu≦0.3 %および
/またはV≦0.1 %をさらに含み、残部Feおよび
付随不純物から成る鋼組成を有する鋼を熱間圧延後、A
c3 変態点以上に加熱して焼入れを行い、次いでAc
1 変態点以下で焼戻しを行うことを特徴とする80キ
ロ級の非Niタイプ高靱性高張力鋼の製造方法である。
【0009】本発明は、さらにその別の面からは、上述
の鋼組成を有する鋼を熱間圧延後、Ac3 変態点+5
0℃以上に加熱して1回目の焼入れを行い、さらにAc
3 変態点温度以上であって、1回目の焼入の加熱温度
以下に加熱して2回目の焼入れを行い、次いでAc1 
変態点以下で焼戻しを行うことを特徴とする80キロ級
の非Niタイプ高靱性高張力鋼の製造方法である。
【0010】
【作用】本発明の特長は、母材強度80キロを確保する
のに必要な合金元素を添加しながら (Niの非添加)
 靱性を劣化させる島状マルテンの生成を促進するSi
を低減して、母材〜継手部の靱性向上を図るとともに、
Nb添加によって母材のγ粒の微細化を通して母材の靱
性向上を図ることである。本発明にあっては特に中心部
まで焼入れ性を確保できる成分設計としているため、T
S 80 キロ級を確保できるのである。また、最終的
に得られる冶金学的組織はベイナイト・マルテンサイト
組織である。ここに、本発明において鋼組成および熱処
理条件を上述のように限定した理由を次に説明する。な
お、%は特にことわりがない限り重量%である。
【0011】C(炭素):本発明においてC は、鋼の
強度確保のために0.05%以上加えるものであるが、
過剰量のC 含有は、鋼の溶接性および靱性の低下をも
たらすとともに、溶接部の硬度上昇をもたらし、SSC
 を助長する傾向となるため、C 含有量の上限は0.
13%とする。
【0012】Si( ケイ素):Siも鋼の強度確保の
ため0.05%以上含有するが、0.15%を超えて配
合すると、島状マルテンサイトの生成促進による靱性劣
化、溶接部の硬度上昇が見られるため、上限は0.15
%とする。
【0013】Mn( マンガン):Mnも同じく鋼の強
度確保のため0.6 %以上を含有させるが、余り過剰
に含有させるとミクロ偏析の増大、溶接部の硬度上昇が
見られるため、上限は1.5 %とする。
【0014】P(燐):Pは不純物として0.015 
%以下に制限されるが、これは余り多量に含有されると
Mnの場合と同様にミクロ偏析および溶接部の硬度上昇
が見られるようになるためである。
【0015】S(硫黄):Sは不純物として0.005
 %以下に制限される。過剰量のS はMnと化合して
MnS を生成し、機械的性質の異方性が増大するばか
りでなく、MnS を起点としたクラックが発生し易く
なるためである。
【0016】Nb (ニオブ):本発明にあってNbは
母材靱性の改善を目的に含有される重要な元素であって
、γ粒の微細化を図るためには0.005 %以上の配
合を必要とし、一方、0.020 %を超えて含有され
ると溶接部の硬度の過度の上昇が見られるため、0.0
20 %を上限とする。
【0017】Cr、Mo、B:本発明にあって、Cr、
Mo、Bは強度確保、特に80キロ級の強度確保のため
にそれぞれ0.1 〜2.0 %、0.15〜1.0 
%および0.0005〜0.0030%添加する。各上
限は溶接性および靱性確保の観点から規定される。
【0018】Cu (銅):本発明においてCuは所望
によってさらに強度を確保すべく0.3 %以下配合さ
れる元素であって、これを超えて過剰に加えられるとC
uチェッキングによるスラブ表面の劣化が見られる。
【0019】V (バナジウム):本発明においてVも
所望によりさらに強度を改善したい場合に0.1 %以
下配合される。この上限を超えて多量に加えると、かえ
って溶接性および靱性の劣化が見られる。
【0020】本発明の一つの特徴は非Ni添加で80キ
ロ級の高張力鋼を製造しようとするのであって、Ni含
有量は可及的小とする。なお、本発明にあってNiが不
純物として  含まれることがあるが、その場合、最大
0.05%は不純物として許容される。本発明における
鋼組成は上述のように構成されるが、より好ましくは、
中心部まで十分な焼入性を確保するために下記式で示さ
れるCeqを0.48以上に規定する。
【0021】
【数1】
【0022】本発明にあっては、さらに、添加したNb
の一層の有効利用を図るべく、1回目の再加熱時にNb
の固溶促進を図るべく高温焼入れを行い、2回目の再加
熱時に細粒なγ粒が生成するように2回焼入・焼戻し法
を適用してもよい。その場合にあっては、Ac3 変態
点+50℃以上に加熱して1回目の焼入れを行い、さら
にAc3 変態点温度以上であって、1回目の焼入の加
熱温度以下に加熱して2回目の焼入れを行い、次いでA
c1 変態点以下で焼戻しを行う。次に、本発明をその
実施例によってさらに具体的に説明する。
【0023】
【実施例】本例にあっては、表1に示す各鋼組成を有す
る鋼をスラブ加熱温度1150℃、圧延開始温度980
 ℃、そして圧延終了温度800 ℃で圧下率50%以
上の熱間圧延後、表2に示す熱処理条件下で焼入れ、焼
戻しを行った。なお、各鋼のAc3 点温度はほぼ85
0 ℃、Ac1 点温度はほぼ700 ℃であった。得
られた鋼板について、機械的特性、溶接靱性、低温靱性
の各特性について評価試験を行った。結果は同じく表2
にまとめて示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】このように本発明によれば、非Ni添加
タイプで80キロ級の強度が確保できるのであって、そ
れに伴い溶接性および低温靱性の改善も図られるなど、
経済的な高級鋼が得られるのであって、その実際上の意
義は大きい。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  重量%で、C:0.05 〜0.13
    %、Si:0.05 〜0.15%、Mn:0.6〜1
    .5 %、P≦0.015 %、S≦0.005 %、
    Nb:0.005〜0.020 %、0.1 %≦Cr
    ≦2.0%、0.15%≦Mo≦1.0 %、0.00
    05%≦B≦0.0030%、残部Feおよび付随不純
    物から成る鋼組成を有する鋼を熱間圧延後、Ac3 変
    態点以上に加熱して焼入れを行い、次いでAc1 変態
    点以下で焼戻しを行うことを特徴とする80キロ級の非
    Ni添加タイプ高靱性高張力鋼の製造方法。
  2. 【請求項2】  前記鋼組成が重量%で、Cu≦0.3
     %をさらに含む請求項1記載の高張力鋼の製造方法。
  3. 【請求項3】  前記鋼組成が重量%で、V≦0.1 
    %をさらに含む請求項1または2記載の高張力鋼の製造
    方法。
  4. 【請求項4】  請求項1ないし3のいずれかの鋼組成
    を有する鋼を熱間圧延後、Ac3 変態点+50℃以上
    に加熱して1回目の焼入れを行い、さらにAc3 変態
    点温度以上であって、1回目の焼入の加熱温度以下に加
    熱して2回目の焼入れを行い、次いでAc1 変態点以
    下で焼戻しを行うことを特徴とする80キロ級の非Ni
    添加タイプ高靱性高張力鋼の製造方法。
JP9440891A 1991-04-24 1991-04-24 非Ni添加タイプ高靱性高張力鋼の製造方法 Withdrawn JPH04325625A (ja)

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Cited By (3)

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