JPH04324167A - 磁気記録再生装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

〔発明の目的〕

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は音声信号を回転ヘッドに
よって磁気テープに記録し、再生する磁気記録装置に関
する。

【０００２】

【従来の技術】ＶＨＳ方式のこの種のビデオテープレコ
ーダ（ＶＴＲ）では、回転シリンダに音声専用の２個の
ヘッドを１８０度対向して取り付け、これらヘッドで磁
気テープを斜め方向に走査してトラックを形成すること
により、周波数変調した音声信号が記録される。このよ
うにして記録された音声信号の再生過程では、上記した
音声専用の２個のヘッド（ＳＡヘッド、ＳＢヘッド）が
図８（Ａ）、（Ｂ）で示すような音声ＦＭ信号を再生す
る。このように再生された各音声ＦＭ信号は図８（Ｃ）
に示すようなスイッチングパルスによって切り替えられ
、図８（Ｄ）に示すような連続した音声ＦＭ信号に合成
される。しかし、上記した再生音声ＦＭ信号にはヘッド
の切替部分に不連続部分が図９（Ａ）に示す如く生じて
いる。このような再生音声ＦＭ信号を復調すると図８（
Ｅ）に示すようになるが、この復調音声信号には図９（
Ｄ）で示す如く切替ノイズＮが生じている。このノイズ
Ｎに対しては１次補正というノイズ抑制方式が採られて
いるが、この方式を適用しても、図９（Ｅ）に示す如く
補正誤差が残ってしまう。又、前記２つのヘッド間のス
キューに因るノイズもこれらヘッドの切替部分に図９（
Ｃ）に示す如く生じており、従って実際の再生音声信号
には前述した補正誤差ノイズとスキューによるノイズが
加算された図９（Ｂ）で示した形のノイズＮが発生し、
図８（Ｅ）で示したような再生音声信号の音質を劣化さ
せている。

【０００３】ここで、上記スキューについて簡単に説明
しておく。図１０、１１は隣接する音声用の２個のヘッ
ドＡ、ヘッドＢのトラックパターンとヘッドの位置関係
を示した図である。但し、図中、「時間的に等しいパタ
ーンのペアーＰ」という意味は、ビデオトラックでＨ並
べがなされている場合と同じことを示している。図１０
の場合、前記ヘッドＡ、Ｂは記録時と同一のヘッド軌跡
でテープをトレースして、音声ＦＭ信号を再生している
ため、スキューが生じていない。しかし、図１１は、例
えばテープの伸縮によって前記ヘッドＡ、Ｂの再生トレ
ース位置が記録時の軌跡とずれた場合を示している。こ
の時、上記した「時間的に等しいパターンのぺアーＰ」
をヘッドＡ、Ｂがトレースする位置は前記両ヘッドのア
ジマスがずれた位置でトレースすることになり、これが
スキューΔｔとなってしまうのである。従って、スキュ
ーとはいずれかのヘッドの再生出力がもう一方のヘッド
のそれに対して遅れた（或いは進んだ）状態が持続する
ことと等価である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の如く音声信号を
映像信号に重畳して記録再生する従来のビデオテープレ
コーダにおいて、前記音声信号を再生する際に２個のヘ
ッドの切替と、両ヘッドの再生時のトレース位置のずれ
により、再生音声信号にスイッチングノイズとスキュー
ノイズが発生し、これらノイズを十分に除去することが
できず再生音声信号の品質を劣化させるという欠点があ
った。

【０００５】そこで本発明は上記の欠点を除去するもの
で、再生音声信号に生じるスイッチングノイズとスキュ
ーノイズを完全に除去することができる磁気記録再生装
置を提供することを目的としている。 〔発明の構成〕

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は回転するヘッド
Ａ，Ｂにより音声信号を磁気テープに記録する磁気記録
再生装置において、パイロット信号を発生するパイロッ
ト信号発生手段と、前記ヘッドＡ、Ｂにより前記テープ
に記録する各音声信号のオーバーラップ部分に前記パイ
ロット信号発生手段から発生されたパイロット信号を挿
入する信号挿入手段と、前記ヘッドＡ、Ｂにより前記テ
ープから再生された各再生信号から再生パイロット信号
を抽出する抽出手段と、この抽出手段により抽出される
各再生パイロット信号の位相を比較する比較手段と、こ
の比較手段にて前記各再生パイロット信号の位相が一致
するように前記ヘッドＡ、Ｂから再生された各再生信号
の位相を調整する位相調整手段と、この位相調整手段に
よって位相調整された前記各再生信号をスイッチングし
て連続化した再生音声信号を得るスイッチング手段とを
具備した構成を有する。

【０００７】

【作用】本発明の磁気記録再生装置において、パイロッ
ト信号発生手段はパイロット信号を発生する。信号挿入
手段はヘッドＡ、Ｂによりテープに記録する各音声信号
のオーバーラップ部分に前記パイロット信号発生手段か
ら発生されたパイロット信号を挿入する。抽出手段は前
記ヘッドＡ、Ｂにより前記テープから再生された各再生
信号から再生パイロット信号を抽出する。比較手段は前
記抽出手段により抽出される各再生パイロット信号の位
相を比較する。位相調整手段は前記比較手段にて前記各
再生パイロット信号の位相が一致するように前記ヘッド
Ａ、Ｂから再生された各再生信号の位相を調整する。ス
イッチング手段は前記位相調整手段によって位相調整さ
れた前記各再生信号をスイッチングして連続化した再生
音声信号を得る。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。図１は本発明の磁気記録再生装置のヘッド系の
一実施例を示した図である。２Ａ、２Ｂは音声専用ヘッ
ドで、シリンダ２１の周囲に１８０度対向して取り付け
てある。２１は回転するシリンダ、２３はシリンダ２１
の周囲に巻回されている磁気テープ（以降、単にテープ
と称する）である。尚、図中ｏの部分は各ヘッドの書き
始めのオーバーラップ部分を示している。

【０００９】図２は上記ヘッド２Ａ、２Ｂによる音声Ｆ
Ｍ信号の再生タイミングを示したタイムチャートである
。図２（Ａ）はヘッド２Ａによる音声再生ＦＭ信号を示
しており、図２（Ｂ）はヘッド２Ｂによる音声再生ＦＭ
信号を示している。図２（Ｃ）は前記ヘッド２Ａ、２Ｂ
の再生出力を切り替えるスイッチングパルス波形を示し
ている。尚、図中ｏで示した部分は図１で述べたオーバ
ーラップ部分である。

【００１０】図３は本発明の磁気記録再生装置の音声記
録処理系を示した図である。３０１はこれからテープに
記録する音声信号を示しており、これが信号分離手段３
０２にて、スイッチングパルス（Ａ）を基準にして作ら
れた信号抽出パルス（Ｂ）、（Ｃ）により分離されて、
ヘッド２Ａ、２Ｂ用の音声信号３０３、３０４になる。 次に信号分離手段３０５にてスイッチングパルス（Ａ）
を基準にして作られたパイロット信号埋め込み用パルス
（Ｂ）によってヘッド２Ａ用のパイロット信号（Ｃ）が
パイロット信号加算回路１Ａに入力され、前記パイロッ
ト信号が前記音声信号３０３に加算される。これにより
、パイロット信号をオーバーラップ部分に持つ音声信号
が作られる。同様に信号分離手段３０７にてスイッチン
グパルス（Ａ）を基準にして作られたパイロット信号埋
め込み用パルス（Ｂ）によってヘッド２Ａ用のパイロッ
ト信号（Ａ）がパイロット信号加算回路１Ｂに入力され
、前記パイロット信号が前記音声信号３０４に加算され
る。これにより、前記パイロット信号をオーバーラップ
部分に持つ音声信号が作成される。その後、これらヘッ
ド２Ａ、２Ｂ用の記録用音声信号が変調器３、４にて周
波数変調されてから、ヘッド２Ａ、２Ｂに出力されるこ
とにより、図示されないテープにパイロット信号を含む
音声ＦＭ信号が記録される。

【００１１】ここで、パイロット信号加算回路１Ａ、１
Ｂは信号挿入手段を構成している。

【００１２】図４は上記図２に示した音声信号記録時に
扱われる各信号の入出力タイミングを詳細に示したタイ
ムチャートである。まず、図３のヘッド２Ａ用の信号に
ついて説明する。図４（Ａ）はこれからヘッド２Ａにて
記録されるべき音声信号を示している。図４（Ｃ）はス
イッチングパルスを示しており、このパルスのヘッド２
Ａ用の部分を両側にｔ１広げたヘッド２Ａ用の信号抽出
パルスを図４（Ｄ）に示す如く作り、このパルスによっ
て図４（Ａ）に示した前記音声信号から図４（Ｆ）に示
す如くヘッド２Ａ用の記録用音声信号が抜き出される。 これと同時に前記図４（Ｃ）に示すスイッチングパルス
からヘッド２Ａ用のパイロット信号抽出パルス（幅ｔ２
）を図４（Ｅ）に示す如く作り、これによって図４（Ｂ
）に示したパイロット信号からヘッド２Ａ用のパイロッ
ト信号を図４（Ｇ）に示す如く抜き出す。

【００１３】次に、これら図４（Ｆ）と（Ｇ）で示した
２つの信号を加算して、図４（Ｈ）で示したようなヘッ
ド２Ａ用の記録用音声信号を作り、これを周波数変調し
て図４（Ｉ）で示すようなヘッド２Ａで記録する音声Ｆ
Ｍ信号にする。尚、図中、ｔ１＋ｔ２＜ｔ３の関係があ
り、ｔ３はオーバーラップ期間である。但し、ロータリ
トランスや記録回路等におけるヘッド２Ａ、２Ｂ間の信
号のクロストークが無視できるならば、ｔ１＋ｔ２＞ｔ
３の関係があっても差支えない。上記説明はヘッド２Ａ
用の信号についてであったが、ヘッド２Ｂ用の信号につ
いても同様であり、図５（Ａ）〜（Ｇ）に各信号の波形
図が示してある。

【００１４】次に図６、図７を用いて上記の如くパイロ
ット信号を加算した音声ＦＭ信号を記録したテープの再
生動作について説明する。まず、図６のヘッド２Ａ、２
Ｂにより図示されないテープを交互に走査して、ヘッド
２Ａからは図７（Ａ）に示したような音声ＦＭ信号を、
ヘッド２Ｂからは図７（Ｂ）に示したような音声ＦＭ信
号を再生して、各信号を音声復調器５、６に入力する。 音声復調器５は入力信号を図７（Ｃ）に示す如く復調し
、音声復調器６は入力信号を図７（Ｅ）で示す如く復調
する。このようにして復調された各復調信号５０１、５
０２は遅延回路７、８に入力される。遅延回路７、８に
より遅延された各音声復調信号は再生パイロット信号作
成回路９、１０に入力されると共に、パイロット信号検
出及びスイッチングパルス作成回路１２とスイッチ１３
の端子ａ、ｂに入力される。

【００１５】再生パイロット信号作成回路９は入力され
る図７（Ｃ）に示した復調信号に含まれる再生パイロッ
ト信号の位相に合わせた位相の図７（Ｄ）に示すような
再生パイロット信号を作成して、これを位相比較器１１
に出力する。再生パイロット信号作成回路１０は入力さ
れる図７（Ｅ）に示した復調信号に含まれる再生パイロ
ット信号の位相に合わせた位相の図７（Ｆ）に示すよう
な再生パイロット信号を作成して、これを位相比較器１
１に出力する。この位相比較器１１に入力される前記図
７（Ｄ）、（Ｆ）に示した２つのパイロット信号の位相
はここで比較され、その位相が一致するように位相比較
器１１は遅延回路７、８の遅延量を制御してスキュー補
正を行う。パイロット信号検出及びスイッチングパルス
作成回路１２は入力される図７（Ｃ）、（Ｅ）に示した
復調信号に含まれるパイロット信号を検出し、この検出
に基づいてスイッチングパルス５０４を作成して、これ
をスイッチ１３に出力する。スイッチ１３はこのスイッ
チングパルス５０４によりスイッチングして図７（Ｃ）
、（Ｅ）に示した各復調信号を連続化して、図７（Ｇ）
に示すような連続した再生音声信号５０３を得る。

【００１６】ここで、再生バイロット信号作成回路９、
１０は抽出手段を、位相比較器１１は比較手段を、遅延
回路７、８は位相調整手段を、パイロット信号検出及び
スイッチングパルス作成回路１２とスイッチ１３はスイ
ッチング手段を構成している。

【００１７】本実施例によれば、ヘッド２Ａ、２Ｂ用の
記録音声信号のオーバーラップ部分にパイロット信号を
加算してテープに記録し、前記ヘッド２Ａ、２Ｂにより
このテープを再生して前記パイロット信号を抽出した後
、各再生パイロット信号の位相が一致するように前記ヘ
ッド２Ａ、２Ｂで再生された音声信号の位相を遅延回路
７、８にて調整し、更にスイッチ１３にてこれら両音声
信号を連続化しているため、スイッチ１３の切替時点で
のヘッド２Ａ、２Ｂにより再生された音声信号の位相を
一致させることができ、連続化された音声信号には切替
ノイズが含まれないと共に、前記両音声信号の位相の一
致によりスキューノイズも発生せず、高品質の再生音声
信号を得ることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上記述した如く本発明の磁気記録再生
装置によれば、再生音声信号に生じるスイッチングノイ
ズとスキューノイズを完全に除去することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の磁気記録再生装置のヘッド系の一実施
例を示した図。

【図２】図１に示したヘッド２Ａ、２Ｂによる音声信号
の再生タイミングを示したタイムチャート。

【図３】本発明の磁気記録再生装置の音声記録処理系の
一実施例を示した図である。

【図４】図３に示したヘッド２Ａ系の音声信号記録時に
扱われる各信号の入出力タイミングを詳細に示したタイ
ムチャート。

【図５】図３に示したヘッド２Ｂ系の音声信号記録時に
扱われる各信号の入出力タイミングを詳細に示したタイ
ムチャート。

【図６】本発明の磁気記録再生装置の音声再生処理系の
一実施例を示した図である。

【図７】図６に示した音声再生系で扱われる各信号の入
出力タイミングを詳細に示したタイムチャート。

【図８】従来の音声ヘッドにて再生される音声信号の波
形例を示した図。

【図９】図８に示した従来の再生音声信号に含まれるノ
イズを説明する図。

【図１０】２個の音声ヘッドのトレース位置にずれが無
い場合を説明する図。

【図１１】２個の音声ヘッドのトレース位置にずれが有
る場合を説明する図。

【符号の説明】

１Ａ、１Ｂ…パイロット信号加算回路、２Ａ、２Ｂ…ヘ
ッド、 ３、４…変調器、 ５、６…音声復調器、 ７、８…遅延回路、 ９、１０…再生パイロット信号作成回路、１１…位相比
較器、 １２…パイロット信号検出及びスイッチングパルス作成
回路、 １３…スイッチ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】回転するヘッドＡ，Ｂにより音声信号を磁
   気テープに記録する磁気記録再生装置において、パイロ
   ット信号を発生するパイロット信号発生手段と、前記ヘ
   ッドＡ、Ｂにより前記テープに記録する各音声信号のオ
   ーバーラップ部分に前記パイロット信号発生手段から発
   生されたパイロット信号を挿入する信号挿入手段と、前
   記ヘッドＡ、Ｂにより前記テープから再生された各再生
   信号から再生パイロット信号を抽出する抽出手段と、こ
   の抽出手段により抽出される各再生パイロット信号の位
   相を比較する比較手段と、この比較手段にて前記各再生
   パイロット信号の位相が一致するように前記ヘッドＡ、
   Ｂから再生された各再生信号の位相を調整する位相調整
   手段と、この位相調整手段によって位相調整された前記
   各再生信号をスイッチングして連続化した再生音声信号
   を得るスイッチング手段とを具備したことを特徴とする
   磁気記録再生装置。