JPH04321698A - 生理活性物質m6124及びその製造方法 - Google Patents

生理活性物質m6124及びその製造方法

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JPH04321698A
JPH04321698A JP3112329A JP11232991A JPH04321698A JP H04321698 A JPH04321698 A JP H04321698A JP 3112329 A JP3112329 A JP 3112329A JP 11232991 A JP11232991 A JP 11232991A JP H04321698 A JPH04321698 A JP H04321698A
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beauveria
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Satoshi Yaginuma
柳沼 慧
Minoru Toriya
鳥屋 実
Masaki Takada
正樹 高田
Mitsuo Hayashi
林 満男
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
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  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な生理活性物質M6
124またはその薬理上許容される塩、並びに生理活性
物質M6124の製造方法に関するものである。さらに
詳しくいえば、本発明は、トロンボキサンA2(thr
omboxane  A2、以下TXA2と略記する)
の生合成阻害作用を有し、TXA2の生理作用を強力に
抑制しうる環状ペプタイド系生理活性物質M6124ま
たはその薬理上許容される塩、並びに該M6124をボ
ウベリア属の属する微生物の産生物として製造する方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トロンボキサンはアラキドン酸などのエ
イコサポリエン酸から動物組織で生合成される生理活性
物質の1種であり、トロンバン酸を基本構造とし、六員
環のオキサン部分にエポキシドをもつものをTXA、2
つの水酸基をもつものをTXBと呼ばれ、プロスタグラ
ンジン(PG)のように、側鎖の二重結合の数に応じて
1〜3群がある。このトロンボキサンの中でTXA2は
血小板凝集作用、血管収縮作用、気管支及び気管平滑筋
収縮作用などの生理活性を有することが知られており、
したがって、広範囲の病態、例えば(1)血栓症や心筋
梗塞症などの虚血性疾患、(2)脳梗塞や脳溢血などの
脳血管疾患、(3)気管支喘息や気管支炎など炎症及び
アレルギー疾患、(4)アテローム性動脈硬化症、未梢
循環不全、肺栓塞などの末梢血管疾患及び脂質不均衡に
よる疾患などに関与するものと考えられている。このT
XA2は、生体内において、アラキドン酸からPGG2
を経て生じたPGH2のエンドペルオキシドが開裂し、
これにTXAシンターゼが作用して生合成される。該T
XA2は極めて不安定で、例えば37℃の中性の水の中
で半減期約30秒で分解してTXB2となる。該TXA
2は前記のような生理活性を有することから、TXA2
の生合成を阻害する物質は、前記疾患やTXA2の作用
を抑制することが望ましい他の疾患に対し、予防及び治
療効果を有することが期待され、新規な優れた効力を有
するTXA2生合成阻害剤の開発が望まれていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情のもとで、TXA2の生合成阻害作用を有し、TXA
2の生理作用を強力に抑制しうる新規な生理活性物質を
提供することを目的としてなされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、TXA2
の生合成阻害作用を有する新規な生理活性物質の探索を
目的として多数の微生物を土壌より分離し、その産生物
を分離探索した結果、長野県須坂市の畑土壌より分離さ
れたある種の糸状菌がTXA2合成酵素阻害物質を産生
すること、該微生物がボウベリア属に属すること、この
微生物を適当な培地に培養することによってTXA2合
成酵素を特異的に阻害する物質を培地中に蓄積しうるこ
と、そしてこの阻害物質を単離し、その理化学的及び生
物学的諸性質から、該阻害物質は文献未載の新規なTX
A2合成酵素阻害物質であることを見い出し、この知見
に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、本発
明は、式
【0005】
【化3】
【0006】で表される新規な生理活性物質M6124
またはその薬理上許容される塩を提供するものである。 本発明に従えば、前記生理活性物質M6124は、ボウ
ベリア属に属する生理活性物質M6124生産菌を培養
し、次いで培養物から該M6124を採取することによ
り、製造することができる。以下、本発明を詳細に説明
する。本発明の生理活性物質M6124は、前記式[1
]で表される環状ペプタイド系化合物であり、またその
薬理上許容される塩も本発明に包含される。該塩につい
ては薬理上許容されるものであればよく、特に制限され
ず、例えば塩酸、リン酸や炭酸などの無機酸との塩であ
ってもよいし、酢酸、リンゴ酸、コハク酸、グリシン、
アスパラギン酸やグルタミン酸などの有機酸との塩であ
ってもよく、常法に従って塩を形成すればよい。該生理
活性物質M6124は、次に示す理化学的及び生物学的
性質を有するTXA2合成酵素阻害物質である。
【0007】(1)外観:白色針状結晶(2)比施光度
:[α]D26°  −223°(C=0.4%、クロ
ロホルム) (3)分子量測定値:FAB−MS法  (M+H)+
  704 (4)分子式:C39H53N5O7 (5)元素分析値(%):
【0008】(6)紫外部吸収スペクトル:メタノール
溶液λmax  nm(E1%、1cm)203(60
5.7)、252(8.1)、259(7.2)、26
5(5.4)、269(3.7)(7)赤外部吸収スペ
クトル:図1参照臭化カリウム錠中の主な波数(cm−
1)は次のとおりである。3450、1740、169
0、1620、1460、1380、1170、113
0、1090、1075、1050 (8)核磁気共鳴(1H−NMR)スペクトル:図2参
照(重クロロホルム中300MHz)
【0009】(9)核磁気共鳴(13C−NMR)スペ
クトル:重クロロホルム中、100MHzでのシグナル
は少なくとも下記に認められる。 173.80(s)、173.54(s)、171.6
6(s)、169.79(s)、169.79(s)、
167.78(s)、137.10(s)、136.1
6(s)、128.90(d)、128.90(d)、
128.78(d)、128.78(d)、128.7
1(d)、128.71(d)、128.66(d)、
128.66(d)、127.20(d)、126.8
4(d)、72.86(d)、61.87(d)、60
.78(d)、57.52(d)、53.19(d)、
47.07(t)、38.71(t)、36.61(t
)、35.64(t)、35.45(t)、35.08
(t)、32.17(t)、29.89(q)、28.
93(q)、27.25(d)、24.27(d)、2
3.36(q)、21.91(t)、20.11(q)
、19.31(q)、18.96(q)
【0010】(10)加水分解:6NHCl水溶液中1
05℃、20時間で分解 L−フェニルアラニン(1モル)、L−プロリン(1モ
ル)、β−アラニン(1モル)が生成 (11)溶解性:メタノール、アセトン、酢酸エチル、
クロロホルム、ベンゼン、ジメチルスルホキシドに可溶
(12)呈色反応:過マンガン酸カリウム反応及びヨー
ド反応に陽性、ニンヒドリン反応、塩化第二鉄反応及び
ドラゲンドルフ反応に陰性
【0011】(13)TLC:スポットフイルム  シ
リカゲルf[東京化成工業(株)]使用                       溶媒系
                         
    Rf値          クロロホルム/メ
タノール(10/0.1容量比)  0.46    
      クロロホルム/酢酸エチル(10/2容量
比)     0.27          ベンゼン
/酢酸エチル(10/5容量比)         0
.16(14)構造:前記式[1]で表される構造を有
する。 (15)TXA2合成酵素阻害活性:IC50  8.
25×10−6M
【0012】なお、TXA2合成酵素阻害活性は次のよ
うにして求めた。すなわち、牛血小板ミクロソーム24
μl(173μgタンパク量、100mMトリス−塩酸
緩衝液pH8.0)と試験化合物溶液6μl(10%メ
タノール含有100mMトリス−塩酸緩衝液)とを混合
し、0℃の温度で5分間静置後、基質のプロスタグラン
ジンH2溶液30μlを加え、室温で2分間反応させた
のち、停止液(メタノール/酢酸エチル容量比3/2混
合液)60μlを加え、良く混和して反応を停止させた
。反応液中の生成したトロンボキサンB2(TXB2)
量(TXA2は緩衝液中不安定で非酵素的にTXB2に
転換される)をラジオイムノアッセイ法[「メソッド・
イン・エンザイモロジー(Methods  inEn
zymology)」第86巻、第286ページ(19
82年)]で測定し、TXA2合成酵素阻害活性を求め
た。
【0013】前記M6124と同一の分子式C39H5
3N5O7を有し、分子内にフェニルアラニン残基及び
プロリン残基を有する公知の化合物としてICI174
644が知られている[「ジャーナル・オブ・ファーマ
コロジィー・アンド・エックスペリメンタル・セラピュ
ーティックス(J.pharmacol.Exp.Th
er)」第244巻、第1169〜1177ページ(1
988年)]。このICI174644は前記の残基以
外にロイシン残基、α−アミノ酪酸残基及びN,N−ジ
アリルチロシン残基を分子内に有しているが、本発明の
生理活性物質M6124はこれらの残基がなく、明らか
にICI174644とは異なる。したがって該M61
24は文献未載の新規な化合物である。
【0014】本発明においては、前記生理活性物質M6
124は、ボウベリア(Beauveria)属に属す
る生理活性物質M6124生産菌を培地に培養し、培地
中に生理活性物質M6124を生成蓄積させ、この培養
物から該M6124を採取することにより、製造するこ
とができる。生理活性物質M6124生産菌については
、ボウベリア属に属し、M6124生産能を有するもの
であればよく、特に制限されず、いずれの微生物でもよ
い。このM6124生産菌の好適な1例として長野県須
坂市の畑土壌より分離されたボウベリア・エスピー・M
6124(Beauveria  sp.M6124)
(FERM  P−12184)株が挙げられる。
【0015】このボウベリア・エスピー・M6124株
の菌学的性質は次のとおりである。 (1)各培地における生育状態 (a)麦芽エキス寒天培地 麦芽エキス寒天培地上での生育は極めて遅く、25℃1
4日間で直径6〜9mmに達するにすぎない。菌叢は厚
く盛り上がり、不規則なしわを形成する。気中菌糸はほ
とんど形成されない。表面の色は灰橙色(greyis
h  orange5B3)〜褐橙色(brownis
h  orange  7C4)を呈し、周辺部はクモ
の巣状で裏面は褐橙色(brownish  oran
ge5C5〜6C5)を呈する。 (b)バレイショ・ブドウ糖寒天培地 バレイショ・ブドウ糖天培地上での生成は遅く、25℃
14日間で直径9〜13mmに達するにすぎない。菌叢
は厚く盛り上がり、不規則なしわを形成する。気中菌糸
は表面に薄く形成されビロード状を呈する。表面の色は
灰橙色(greyish  orange  5B3〜
5B4)を呈し、周辺部はクモの巣状で裏面は淡褐色(
light  brown  6D6)を呈する。 (c)オートミール寒天培地 オートミール寒天培地上での生育はやや遅く、25℃1
4日間で直径23〜26mmに達する。菌叢は薄くビロ
ード状、ときにやや綿毛状であり、また菌糸束が垂直に
形成され10数mmまで伸長する。表面の色は黄灰色(
yellowishgrey  3D2)〜褐灰色(b
rownish  grey  4D2)を呈し、周辺
部は全縁で裏面は褐色(brown6D7)を呈する。 なお各培地における生育状態の色の表示は「Korne
rup,A.andJ.H.Wanscher.197
8.“Methuen  Handbookof  C
olour.3rd  ed”Eyre  Methu
en,London」の表示法に従った。
【0016】(2)生理的諸性状 生育し得るpH  3〜9 最適生育pH  4〜8 生育し得る温度  12〜33℃ 最適生育温度  25〜30℃ (3)顕微鏡下における形態的特徴 気中菌糸は菌糸束を形成、菌糸束の長さは10数mmで
あり、分生子柄は気中菌糸から直接あるいは短い柄が生
じ、滑面、まれに粗面である。分生子形成細胞は分生子
柄の先端あるいは中間から生じ、その大きさは7〜10
×3.5〜4.5μmで、中間部が膨らみフラスコ型で
あるが、しばしば大きく湾曲し、先端部は細くなってい
る。分生子形成様式はシンポジュラ型(Sympodu
laspore)である。分生子は楕円形〜卵形で、滑
面ないしわずかに粗面であり、その大きさは2.5〜3
.3×2.3〜2.5μm、色は無色で数十個の胞子塊
を形成している。子のう世代は形成されない。
【0017】このように、M6124株は、子のう世代
は形成されず、外生的に分生子を形成、菌糸束を形成し
、中間部が膨らみ湾曲した特徴ある分生子形成細胞の先
端にシンポジュラ型に分生子を形成することから、不完
全菌のボウベリア属に属するものと思われる。ボウベリ
ア属は現在4、5種認められている。分生子の形成の仕
方、分生子の形態などの特色は、ボウベリア・フェリナ
(Beauveriafelina)に類似しているも
のの菌糸束の形態、色、集落の特色などが異なる。した
がって本菌はボウベリア・エスピー・M6124(Be
auveria  sp.M6124)と同定された。
【0018】前記のボウベリア属に属する生理活性物質
M6124生産菌の培養については特に制限はなく、従
来菌類の培養に慣用されている方法を用いることができ
る。この際用いられる培地は菌の資化しうる炭素源、窒
素源、無機物などを適当に含有する培地であれば、天然
培地、合成培地のいずれも用いることができる。該炭素
源としては、例えばグルコース、デンプン、デキストリ
ン、シュークロス、廃糖蜜、グリセロール、油脂類、有
機酸類などが用いられ、窒素源としては、例えば大豆粉
、棉実粉、CSL、肉エキス、ペプトン、酵母エキス、
胚芽、尿素、硫酸アンモニウムなどが用いられる。
【0019】また、無機物としては、例えば塩化ナトリ
ウム、塩化カリウム、リン酸二水素カリウム、炭酸カル
シウム、硫酸マグネシウム、塩化マンガン、塩化コバル
ト、硫酸亜鉛、硫酸銅、硫酸第一鉄などが用いられる。 その他必要に応じて、培地にビオチンやビタミンB1な
どのビタミンやサイアミンなどの菌体増殖促進物質、あ
るいはM6124の産生を促進する物質を添加すること
ができる。培養法としては、一般の微生物の培養に慣用
されている方法を用いることができ、固体培養法、液体
培養法のいずれでもよく、また振とう培養法、通気撹拌
培養法のいずれであってもよいが、通常通気撹拌培養法
が用いられる。培養条件については、温度10〜35℃
、好ましくは25〜30℃、pH3〜9、好ましくは4
〜8の条件で、2〜10日間程度培養することにより、
M−6124の蓄積が最大に達し、培養が完了する。
【0020】このようにして産生された生理活性物質M
6124を培養物から採取する方法については特に制限
はなく、一般の微生物の培養物から有用物質を採取する
のに従来慣用されている分離手段が適宜利用される。例
えば該M6124は脂溶性であるので、酢酸エチル、酢
酸ブチル、ブタノールなどで溶媒抽出を行ったのち、抽
出液を濃縮することにより、M6124の粗物質が得ら
れる。この粗物質をさらに精製するには、シリカゲルや
アルミナなどによるカラムクロマトグラフィー法、ダイ
ヤイオンHP−20(三菱化成社製)やアンバーライト
XAD−II(ローム・アンド・ハース社製)などの合
成吸着剤を用いる方法、LH−20(ファルマシア社製
)などによるゲルろ過クロマトグラフィー法、あるいは
アルキル基結合シリカゲルによる逆相クロマトグラフィ
ー法など、通常有機化合物の分離精製に慣用されている
方法を適宜組み合わせて用いればよい。
【0021】次に、該M6124の採取方法の好適な1
列について説明すると、まず、培養物を適当な溶媒を用
いて抽出処理したのち、この抽出液を濃縮後、ヘキサン
沈殿を行い、その上清液を濃縮し、次いで残留物をシリ
カゲルカラムクロマトグラフィーに付したのち、クロロ
ホルム、酢酸エチル、ベンゼン、メタノール、アセトン
などの有機溶媒単独又は混合溶媒により溶出する。次に
、M6124を含む画分を集めて、減圧下で濃縮したの
ち、適当な溶媒、例えばクロロホルム/ヘキサン混合溶
媒に加え、室温で放置してM6124の結晶を析出させ
、次いで、ろ過などの手段で該結晶を取り出し、必要な
らば、適当な溶媒、例えばクロロホルム/ヘキサン混合
溶媒から再結晶することにより、M6124の単一物か
ら成る白色針状結晶が得られる。
【0022】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0023】実施例1 グルコース1.0wt%、デキストリン1.0wt%、
カゼイン水解物0.5wt%、イーストエキス0.5w
t%、炭酸カルシウム0.1wt%及びセライト1.0
wt%を含有する培地(pH6.5)100mlを50
0ml容三角フラスコに入れ、この培地に、栄養寒天斜
面上に生育したボウベリア・エスピー・M6124(F
ERMP−12184)の菌株を接種して、26℃で3
日間振とう培養し、その培養物を種苗とした。次いで、
グルコース2wt%、ペプトン1wt%、コーンスティ
ープリカー1wt%、KH2PO40.2wt%及びM
gSO4・7H2O0.1wt%を含有する培地(pH
6.5)に0.02wt%のFS・アンチフォーム02
8(消泡剤、ダウコーニング社製)を加えた培地20リ
ットルを含む30リットル容ジャーファーメンターに、
先に調製した種菌100mlを移植し、毎分20リット
ルの通気及び毎分200回転の撹拌をしながら、26℃
で68時間培養した。
【0024】実施例2 実施例1で得られた培養液にケイソウ土を加えてろ過、
水洗し、ろ液18リットルを得た。このろ液をpH7.
0に調整後、酢酸エチル10リットルを加えて撹拌し、
酢酸エチル抽出処理を行った。次いで、抽出液を減圧濃
縮したのち、ヘキサンを添加して沈殿を生成させ、次い
でこの沈殿を遠心処理により除き、上清ヘキサン層を減
圧下に濃縮することにより、黄色油状物質が得られた。 次いで、これを予めクロロホルムにて作製したシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィー(125ml)に付したの
ち、クロロホルム溶液で展開を行い、20gずつ分画を
行うと、目的物質はフラクションNo.21〜No.2
9に溶出された。これらの画分を集め、減圧濃縮し、ク
ロロホルム/ヘキサン混合溶媒に加え室温で放置すると
白色針状結晶が生じた。この結晶をグラスフィルター上
に集め、さらにクロロホルム/ヘキサン混合溶媒にて再
結晶を行うことにより、M6124の単一物として白色
針状結晶51mgが得られた。このものは前記したよう
な理化学的性質及び生物学的性質を有していた。
【0025】
【発明の効果】本発明の生理活性物質M6124は、ボ
ウベリア属に属する微生物が産生する文献未載の新規な
環状ペプタイド系化合物であって、TXA2合成酵素阻
害作用を有し、TXA2の生理作用を強力に抑制しうる
ので、例えば血栓症や心筋梗塞症などの虚血性疾患、脳
梗塞や脳溢血などの脳血管疾患、気管支喘息や気管支炎
などの炎症及びアレルギー疾患、アテローム性動脈硬化
症、末梢循環不全、肺栓塞などの末梢血管疾患及び脂質
不均衡による疾患などに対し、予防及び治療効果を有す
ることが期待される。
【0026】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の生理活性物質M6124の赤外
吸収スペクトル図である。
【0027】
【図2】図2は本発明の生理活性物質M6124の核磁
気共鳴(1H−NMR)スペクトル図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 で表される生理活性物質M6124またはその薬理上許
    容される塩。
  2. 【請求項2】ボウベリア属に属する生理活性物質M61
    24生産菌を培養し、次いで培養物から、式【化2】 で表される生理活性物質M6124を採取することを特
    徴とする生理活性物質M6124の製造方法。
  3. 【請求項3】ボウベリア属に属する生理活性物質M61
    24生産菌がボウベリア・エスピー・M6124(Be
    auveria  sp.M6124)(FERMP−
    12184)である請求項2記載の生理活性物質M61
    24の製造方法。
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WO1998054211A3 (en) * 1997-05-29 1999-03-04 Meiji Milk Prod Co Ltd Cyclodepsipeptides and pharmaceutical compositions containing them
KR20040012396A (ko) * 2002-08-03 2004-02-11 대한민국(관리부서:농촌진흥청) 뇌신경성장인자 증강작용을 갖는 백강잠 추출물 및 이의활성성분을 함유하는 약학적 제제

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