JPH0431988Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、建物開口部の開閉に用いるシヤツタ
ーの吊り具に関する。

［従来技術及び考案が解決しようとする問題点］ 従来、シヤツターカーテンの吊り具としては、
例えば、スラツトのスクラツプを所望の長さに切
断したものを綴つて形成したもの、金属板をプレ
ス加工により成形したもの、金属板の長手方向の
左右両側縁に弾性からなる保護部材を固着したも
の等が知られている。しかるにこれらのものは、
何れも吊り具が金属で形成されているため、シヤ
ツターカーテンを巻取る時、スラツトが金属の吊
り板に直接当たり、そのためスラツトに傷がつき
外観が損なわれたり、防錆効果が妨げられたりし
て品質の劣化を招くだけでなく開閉する昇降時に
は金属同志の接触による異音の発生がある。

そこで、吊り具を弾性を有した被覆材で被覆す
ることが提唱されるが、吊り具には、シヤツター
カーテン最上段のスラツトに係合連結するための
フツク部や、吊り具をシヤツター巻胴に固定する
ためのボルト頭が被覆材の表面より突出してスラ
ツトに接触してこれを傷める惧れがあつてスラツ
トの傷防止効果が不充分であつて、近時の高級化
指向のためアルミニウム製スラツト等の外観は優
れるが傷付きやすいスラツトを採用することを困
難にする要因の一つになつていた。

［問題を解決する手段］ 本考案は上記の如き実情に鑑みこれらの欠点を
一掃するための創案であり、シヤツターカーテン
を構成している最上段のスラツトをシヤツター巻
胴に連結するための吊り具であつて、該吊り具
は、表裏面がゴム弾性を有した被覆材で被覆さ
れ、かつ最上段スラツトが回動自在に係合連結す
るフツク部が一端側から突出し、シヤツター巻胴
に取付け固定するための取付け孔が他端側に形成
されたものとし、さらに前記被覆材は、取付け孔
に対応する巻胴軸方向中央部位が凹溝になり、そ
の巻胴軸方向両側部位が、上記フツク部および吊
り具をシヤツター巻胴に取付け固定するための取
付け具の凹溝内底面からの突出高さよりも肉厚に
設定して取付け具が表面から突出しない凸状部に
なるよう形成され、吊り具の外側に重なるシヤツ
ターカーテンの巻装を凸状部表面に接触して行う
ように構成したことを特徴とするものである。

そして本考案は、この構成によつて、吊り具に
よつてシヤツターカーテンが傷付くことがないよ
うに保護したものである。

［実施例］ 次に、本考案の一実施例を図面に基づいて説明
する。図面において、１は長板状の吊り具であつ
て、この吊り具１を構成する金属板からなる芯材
３の表裏両面がゴム弾性を有する被覆材５によつ
て被覆されたものであるが、吊り具１の一端側か
らは、芯材３に一体形成されたフツク部３ａが被
覆材５から突出する状態で設けられている。そし
てこのフツク部３ａに、シヤツターカーテンの最
上段のスラツト２が回転可能に係合連結できるよ
うになつている。一方、吊り具１の他端側には、
取付け孔３ｂが芯材３および被覆材５を貫通する
状態で形成されているが、該取付け孔３ｂに、シ
ヤツター巻胴４に取付けるためのボルト等の取付
け具６を貫通させて緊締することによつて吊り具
１をシヤツター巻胴４に一体的に止着できるよう
になつている。

一方、前記被覆材５は、取付け孔３ｂが穿設さ
れた巻胴軸方向中央部位が長手方向（周回り方
向）に向けて長い凹溝７になつていて、その巻胴
軸方向両側縁が肉厚な凸状部７ａになつている。
そして前述したように、シヤツター巻胴４に吊り
具１を取付けるためのボルト等の取付け具６の頭
部およびフツク部３ａの、凹溝７の溝内底面から
の突出高さ（突出厚）よりも肉厚になるよう設定
されていて、これら取付け具６が凸状部７ａの表
面に対して厚み方向（外径方向）に突出しないよ
うに配慮されている。

叙述の如く構成された本考案の実施例におい
て、シヤツターカーテンは、最上段スラツト２を
吊り具１の一端側から突出するフツク部３ａに係
合連結すると共に、吊り具１に穿設される取付け
孔３ｂに取付け具６を通してシヤツター巻胴４に
取付け固定することで吊り込まれることになる。

この様に、シヤツターカーテンを吊り具１を用
いてシヤツター巻胴４に吊り込むことになるが、
この場合に、吊り具１は、表裏面が被覆材５によ
つて覆われており、そして取付け孔３ｂが穿設さ
れる中央部長手方向が凹溝７となり、その両側縁
が肉厚な凸状部７ａとなつていて、フツク部３
ａ、取付け具６よりも厚み方向に突出している。
この結果、前記吊り込まれたシヤツターカーテン
をシヤツター巻胴４に巻装する場合に、吊り具１
の外側に重なるシヤツターカーテンは、凸状部７
ａの表面に弾性的に接触する状態で巻装されるこ
とになつて、フツク部３ａや取付け具６に直接ス
ラツト２が接触してしまうことなく確実に保護さ
れ、もつて、スラツトをアルミ合金、合成樹脂材
等の材料を使用でき高級化指向に対処できる。

本考案は、前記実施例に限定されないものであ
ることは勿論であつて、第５図から第７図に示す
第二実施例のように、芯体をフツク部１３ａと、
巻胴４への吊り具の取付部の取扱孔附近を補強す
る芯体１３とに分割したものであり、この様にす
ることによつて軽量化が達成できるという利点が
ある。

［作用効果］ 以上要するに、本考案は叙述の如く構成したも
のであるから、シヤツターカーテンをシヤツター
巻胴に吊り込むための吊り具は、表裏面が被覆材
によつて覆われており、そして取付け孔が穿設さ
れる巻胴軸方向中央部位が凹溝となり、その巻胴
軸方向両側が肉厚な凸状部となつていて、凹溝に
取付けられる取付け具の凹溝内底面からの突出高
さよりも厚くなつて外径方向に突出している。こ
の結果、前記吊り込まれたシヤツターカーテンを
シヤツター巻胴に巻装する場合に、吊り具の外側
に重なるシヤツターカーテンは凸状部の表面に弾
性的に接触する状態で巻装されることになつて、
取付け具に直接スラツトが接触してしまうことな
く確実に保護され、もつて、スラツトをアルミ合
金、合成樹脂材等の材料を使用でき高級化指向に
対処できる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るシヤツターカーテンの吊り
具の一実施例を示したものであつて、第１図は縦
断面図、第２図は平面図、第３図は正面図、第４
図は巻胴に取付けた使用例、第５図は別の実施例
の縦断面図、第６図は第５図の平面図、第７図は
第５図の正面図である。 図中、１は吊り具、２はスラツト、３，１３は
芯材、３ａ，１３ａはフツク部、３ｂ，１３ｂは
取付け孔、４はシヤツター巻胴、５は被覆材、６
は取付け具、７は凹溝である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤツターカーテンを構成している最上段のス
   ラツトをシヤツター巻胴に連結するための吊り具
   であつて、該吊り具は、表裏面がゴム弾性を有し
   た被覆材で被覆され、かつ最上段スラツトが回動
   自在に係合連結するフツク部が一端側から突出
   し、シヤツター巻胴に取付け固定するための取付
   け孔が他端側に形成されたものとし、さらに前記
   被覆材は、取付け孔に対応する巻胴軸方向中央部
   位が凹溝になり、その巻胴軸方向両側部位が、上
   記フツク部および吊り具をシヤツター巻胴に取付
   け固定するための取付け具の凹溝内底面からの突
   出高さよりも肉厚に設定して取付け具が表面から
   突出しない凸状部になるよう形成され、吊り具の
   外側に重なるシヤツターカーテンの巻装を凸状部
   表面に接触して行うように構成したことを特徴と
   したシヤツターカーテンの吊り具。