JPH04318850A - 湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法及び感光性平版用自動現像機 - Google Patents

湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法及び感光性平版用自動現像機

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JPH04318850A
JPH04318850A JP11217091A JP11217091A JPH04318850A JP H04318850 A JPH04318850 A JP H04318850A JP 11217091 A JP11217091 A JP 11217091A JP 11217091 A JP11217091 A JP 11217091A JP H04318850 A JPH04318850 A JP H04318850A
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JP
Japan
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plate
photosensitive
lithographic printing
printing plate
developing machine
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Pending
Application number
JP11217091A
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English (en)
Inventor
Akira Nogami
野上 彰
Masabumi Uehara
正文 上原
Katsura Hirai
桂 平井
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、湿し水不要感光性平版
印刷版の処理方法及び感光性平版印刷版用自動現像機に
関し、更に詳しくは版の現像性が向上し、シャドウ部か
らハイライト部に至るまで良好に再現しうる版がえられ
、かつ作業効率のよい湿し水不要感光性平版印刷版の処
理方法及び感光性平版印刷版用自動現像機に関する。 【0002】 【発明の背景】従来、湿し水不要感光性平版印刷版(以
下、必要に応じ「版材料」という。)としては、支持体
上に順に感光層及びインキ反撥層(例えばシリコーンゴ
ム層)を塗設したものが知られており、必要に応じて支
持体と感光層との間にプライマー層を設けて両者の接着
力を高めることが行なわれている。 【0003】この版材料は、画像露光後、現像して画像
部となる未露光部分のシリコーンゴム層を除去すること
により版を得ることができるが、良好な版を得るために
は、露光部の感光層とシリコーンゴム層との接着力と未
露光部の感光層とシリコーンゴム層との接着力の間にい
かに大きな差をつけるかが重要なポイントとなる。 【0004】この接着力の間の差が小さい場合には、シ
ャドウ部がつぶれやすく、またハイライトのとびやすい
画像となってしまうが、逆にこの接着力の間の差を大き
くすることでシャドウ部からハイライトまで良好な再現
性を有する版を得ることができ、かつ迅速現像も可能と
なる。 【0005】この接着力の間の差を大きくする手段とし
て、公知ではないが、例えばポジ型湿し水不要感光性平
版印刷版を画像露光した後、画像露光の1/10〜1/
20程度の光量で全面露光することが考えられ、これに
より現像スピードや感度が向上し、したがって作業性が
よくなり、また版の性能を高めることが可能である。 【0006】ところが、この操作は、人手によってなさ
れ、2回の露光を人手によって行なう点で逆に作業性が
低下してしまうという問題がある。一方、湿し水不要感
光性平版印刷版を水系現像液で現像すると、網点や細線
の現像性に比べてベタ部の現像性が悪いという欠点があ
り問題となっていた。 【0007】そこで、本発明者等は、前記接着力の間の
差を大きくする操作が逆に作業性を低下させてしまうと
いう問題点を種々検討した結果、湿し水不要感光性平版
印刷版を露光する場合、2回露光を自動的に行なうこと
により作業効率を向上させることができることを見出し
、更に水系現像液で現像するとベタ部の現像性が悪いと
いう点が解決されることを見出し、本発明を完成した。 【0008】 【発明の目的】本発明の第1の目的は、シャドウ部から
ハイライトまで良好に再現され、迅速に現像され、現像
性が向上した湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法を
提供することにある。本発明の第2の目的は、現像性が
向上し、かつ作業効率が向上した感光性平版印刷版用自
動現像機を提供することにある。 【0009】 【発明の構成】本発明の上記目的は、 (1)支持体上に光硬化性感光層、シリコーンゴム層を
順次積層してなる湿し水不要感光性平版印刷版を画像露
光の直前及び/又は直後に全面露光を行なった後、現像
処理することを特徴とする湿し水不要感光性平版印刷版
の処理方法。 【0010】(2)画像露光した後、現像処理する感光
性平版印刷版用自動現像機において、現像部の前に版上
を全面露光するための活性光線照射装置を具備したこと
を特徴とする感光性平版印刷版用自動現像機。 (3)第2項記載の感光性平版印刷版が湿し水不要感光
性平版印刷版であることを特徴とする感光性平版印刷版
用自動現像機。によってそれぞれ達成される。 【0011】以下、本発明を更に具体的に説明する。本
発明は、湿し水不要感光性平版印刷版を画像露光の直前
及び/又は直後に全面露光を行なった後、現像処理する
ことにより、シャドウ部からハイライトまで良好に再現
され、迅速に現像され、現像性が向上する。また現像部
の前に活性光線照射装置を具備しているので、感光性平
版印刷版の現像性、特に湿し水不要感光性平版印刷版の
水系現像液における現像性が向上し、かつ作業効率が向
上する。 【0012】活性光線照射装置は、版種により照射光量
が異なるので、版種に応じた照射を行なうために、活性
光線照射装置はランプ強度調節装置に電気的に接続され
ている。本発明において、全面露光を行なう場合の光量
は、画像露光量の0.02%〜20%であり、好ましく
は0.2%〜10%の範囲である。 【0013】本発明に用いられる自動現像機は、全面露
光装置の前に処理する版種を選択するために、版種判別
センサーにより版がPS版か湿し水不要感光性平版印刷
版かを判別し、更に湿し水不要感光性平版印刷版の場合
には、ネガ型か又はポジ型かを判別し、その種類により
全面露光する光量を変えるようになっている。また画像
露光後の全面露光を必要としない版を処理する場合は、
照射ランプのスイッチを切るか、又は開閉可能なシャッ
ターで活性光線を遮断する。 【0014】版挿入部において、版種判別センサーによ
り版種の検出を行い、自動的に全面露光する光量を制御
することが好ましい。また全面露光するための照射ラン
プは、版挿入台の上方に設けることが好ましく、巾手方
向に長い管状の照射ランプ又は巾手方向に並べた多数の
照射ランプをスリット光にして照射することが好ましい
。 【0015】照射ランプの光源は、紫外部に光強度の大
きい光源が好ましく、例えばメタルハライドランプ、蛍
光ランプ等である。本発明に用いられる水を主成分とす
る現像液は、例えば特開昭61−275759号等の公
報に記載されているもので、水を30重量%以上、好ま
しくは50重量%〜98重量%と、有機溶剤、界面活性
剤を含む現像液を挙げることができ、更に好ましくはア
ルカリ剤を含有する。 【0016】この他、この有機溶剤としては、例えば「
溶剤ポケットブック」(オーム社)に記載されているも
のが殆ど使用することができるものである。20℃にお
ける水に対する溶解度が10重量%未満の有機溶剤、所
謂水難溶性有機溶剤が好ましく用いられ、例えば、ジイ
ソブチルケトン、アセトフェノン、イソホロン、コハク
酸ジエチル、安息香酸メチル、蓚酸ジエチル、フタル酸
ジメチル、酢酸イソブチル、安息香酸ベンジル、エチレ
ングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコー
ルジブチルエーテル、エチレングリコールベンジルエ【
0017】ーテル、ジエチレングリコールジ−n−ブチ
ルエーテル、ジエチレングリコールジアセテート、n−
アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘキサ
ノン、シクロヘキサノール、N−ベンジルエタノールア
ミン、アニシルアルコール、ジメチルベンジルカルビー
トル、2−N−エチルアニリノエタノール、プロピレン
グリコールモノフェニルエーテル、N−フェニルエタノ
ールアミン等が挙げられる。 【0018】これらの中でもエチレングリコールモノフ
ェニルエーテル、、エチレングリコールベンジルエーテ
ル、ベンジルアルコール、シクロヘキサノン、シクロヘ
キサノール、N−ベンジルエタノールアミン、アニシル
アルコール、ジメチルベンジカルビートル、2−N−エ
チルアニリノエタノール、プロピレングリコールモノフ
ェニルエーテル、N−フェニルエタノールアミンが特に
有効である。本発明に用いられる有機溶剤の使用量は、
1重量%〜10重量%、好ましくは2重量%〜6重量%
が好ましい。 【0019】更に、本発明に用いられる現像液には、2
0℃における水に対する溶解度が10重量%以上の有機
溶剤もまた好ましく用いられる。本発明に用いられる2
0℃における水に対する溶解度が10%以上の有機溶剤
において、アルコール類としては、メタノール、エタノ
ール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタ
ノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、フルフ
リルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール等
が挙げられる。エーテル又はアセタールとしては、1,
2−プロピレンキサイド、1,4−ジオキサン、テトラ
ヒドロフラン、メチラール等が挙げられる。 【0020】ケトンとしては、アセトン、メチルアセト
ン、メチルエチルケトン、アセトン油、アセトニルアセ
トン、ジアセトンアルコール等が挙げられる。エステル
としては、ギ酸メチル、酢酸メチル、乳酸メチル、乳酸
エチル等が挙げられる。 【0021】多価アルコールとその誘導体としては、エ
チレングリコール、エチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレング
リコールモノエチルエーテルアセテート、エチレングリ
コールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノ
ブチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテル
、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、
エチレングリコールイソアミルエーテル、エチレングリ
コールモノフェニルエーテル、メトキシメトキシエタノ
ール、エチレン 【0022】グリコールモノアセテート、エチレングリ
コールジアセテート、エチレンクロルヒドリン、ジエチ
レングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエー
テル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエ
チレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリ
コールジメチルエーテル、ジエチレングリコールメチル
エチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールアセテート、トリエチレング
リコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル
、トリエチレング 【0023】リコールモノエチルエーテル、テトラエチ
レングリコール、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、1−
ブトキシエトキシプロパノール、プロピレンクロルヒド
リン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエ
チルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエ
ーテル、トリメチレングリコール、ブタンジオール、1
,5−ペンタジオール、ヘキシレングリコール、【00
24】グリセリン、グリセリルモノアセテート、グリセ
リルジアセテート、グリセリンエーテル、グリセリン−
α−モノクロルヒドリン、グリセリン−α−,γ−ジク
ロルヒドリン、トリメチロールプロパン、1,2,6−
ヘキサントリオール等が挙げられる。 【0025】窒素化合物としては、モノメチルアミン、
ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノメチルアミン
、ジエチルアミン、トリエチルアミン、イソプロピルア
ミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−
ブチルアミン、n−アミルアミン、sec−アミルアミ
ン、sec−ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタ
ノールアミン、エチルモノエタノールアミン、n−ブチ
ルモノエタノールアミン、ジメチルエタノール【002
6】アミン、ジエチルエタノールアミン、エチルジエタ
ノールアミン、n−ブチルジエタノールアミン、トリイ
ソプロパノールアミン、イソプロパノールアミン(混合
物)、ホルムアミド、アセトアミド、アセトニトリル、
ピリジン、α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン
、2,4−ルチジン、2,6−ルチジン、キノリン、モ
ルホリン等が挙げられる。 【0027】これらの有機溶剤のうち、好ましくはアル
コール、多価アルコール及びその誘導体が用いられる。 本発明に用いられる両方の有機溶剤は、それぞれ1つま
たは2つ以上を混合して用いることができる。また両方
の有機溶剤を混合して用いることもできる。更に本発明
に用いられる現像液には、アルカリ剤を含有させること
が好ましく 【0028】、このアルカリ剤としては、(1)ケイ酸
ナトリウム、ケイ酸カリウム、水酸化カリウム、水酸化
ナトリウム、水酸化リチウム、第二または第三リン酸ナ
トリウムまたはアンモニウム塩、メタケイ酸ナトリウム
、炭酸ナトリウム、アンモニア等の無機アルカリ剤、(
2)モノ、ジまたはトリメチルアミン、モノまたはジイ
ソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ、ジまたは
トリエタノールアミン、モノ、ジまたはトリイソプロパ
ノールアミン、エチレンイミン、エチレンジイミン等の
有機アミン化合物が挙げられる。 【0029】アルカリ剤の使用量は、0.05重量%〜
20重量%、好ましくは0.2重量%〜10重量%が適
当である。更にまた本発明に用いられる現像液には、各
種の界面活性剤を添加することが好ましい。 【0030】本発明に用いられる感光層には、種々のも
のがあるが、以下に記載されるように、その代表的なも
のについて説明する。 (1)ジアゾ樹脂を含む感光性組成物 p−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドとの縮
合物で代表されるジアゾ樹脂は、水溶性のものでも水不
溶性のものでもよいが、好ましくは特公昭47−116
7号及び同57−43890号公報等に記載されている
ような水不溶性かつ通常の有機溶媒可溶性のものが使用
される。特に好ましくは下記の一般式〔1〕で示される
ジアゾ樹脂である。 【0031】 【化1】 【0032】〔式中、R1 、R2 およびR3 は、
水素原子、アルキル基、又はアルコキシ基を示し、R4
 は水素原子、アルキル基又はフェニル基を示す。Xは
PF又はBF4 を示し、Yは−NH−、−S−又は−
O−を示す。〕 【0033】ジアゾ樹脂は皮膜形成性樹脂、特に水酸基
を有する親油性高分子化合物と混合して使用するのが好
ましい。このような親油性高分子化合物としては、前記
に掲したもののほか、側鎖に脂肪族水酸基を有するモノ
マー、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート又は2
−ヒドロキシエチルメタクリレートと他の共重合し得る
モノマーとの共重合体が挙げられる。これら以外にも、
必要に応じてポリビニルブチラール樹脂、ポリウレタン
樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、ノボラック樹脂
、天然樹脂等を添加してもよい。 【0034】ジアゾニウム塩と併用される結合剤として
は種々の高分子化合物が使用され得るが、好ましくは特
開昭54−98613号公報に記載されているような芳
香族性水酸基を有する単量体、例えばN−(4−ヒドロ
キシフェニル)アクリルアミド、N−(4−ヒドロキシ
フェニル)メタクリルアミド、o−,m−,またはp−
ヒドロキシスチレン、o−,m−,またはp−ヒドロキ
シフェニルメタクリレ−ト等と他の単量体との共重合体
、 【0035】米国特許第4,123,276号明細書に
記載さているようなヒドロキシエチルアクリレート単位
またはヒドロキシエチルメタクリレート単位を主なる繰
り返し単位として含むポリマー、シェラック、ロジン等
の天然樹脂、ポリビニルアルコール、米国特許第3,7
51,257号明細書に記載されているポリアミド樹脂
、米国特許第3,660,097号明細書に記載されて
いる線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコールのフ
タレート化樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒドリ
ンから縮合されたエポキシ樹脂、酢酸セルロース、セル
ロースアセテートフタレート等のセルロース類が含有さ
れる。 【0036】アルカリ可溶性樹脂としては、ノボラック
樹脂、フェノール性水酸基を有するビニル系重合体、特
開昭55−57841号公報に記載されている多価フェ
ノールとアルデヒド又はケトンとの縮合樹脂等が挙げら
れる。ノボラック樹脂としては、例えばフェノール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、クレゾール・ホルムアルデヒド樹
脂、特開昭55−57841号公報に記載されているよ
うなフェノール・クレゾール・ホルムアルデヒド共重縮
合樹脂、特開昭55−127553号公報に記載されて
いるようなp−置換フェノールとフェノールもしくは、
クレゾールとホルムアルデヒドとの共重合樹脂等が挙げ
られる。 【0037】またこれらの感光性組成物には、上記の素
材のほか、必要に応じて染料、顔料等の色素、感脂化剤
、可塑剤、界面活性剤、有機酸、酸無水物、露光により
酸を発生し得る化合物を添加することができる。これら
の結合剤は感光性組成物の固形分中に40〜99重量%
、好ましくは50〜95重量%含有される。またジアゾ
樹脂は1〜60重量%、好ましくは3〜30重量%含有
される。これらの感光性組成物には、その他の染料、顔
料等の色素、感脂化剤、可塑剤、界面活性剤などを添加
することができる。 【0038】(2)重合体の主鎖又は側鎖に−CH=C
H−CO−基を有する高分子化合物を含む感光性組成物
このような高分子化合物としては、重合体の主鎖又は側
鎖に感光性基として−CH=CH−CO−を含むポリエ
ステル類、ポリアミド類、ポリカーボネート類のような
感光性重合体を主成分とするもの(例えば米国特許第3
,030,208号、同第3,707,373号及び同
第3,453,237号に記載されているような化合物
); 【0039】シンナミリデンマロン酸等の(2−プロペ
リデン)マロン酸化合物及び二官能性グリコール類から
誘導される感光性ポリエステル類を主成分としたもの(
例えば米国特許第2,956,878号及び同第3,1
73,787号の各明細書に記載されているような感光
性重合体); 【0040】ポリビニールアルコール、澱粉、セルロー
ス及びその類似物のような水酸基含有重合体のケイ皮酸
エステル類(例えば米国特許第2,690,966号、
同第2,752,372号、同第2,732,301号
等の各明細書に記載されているような重合体)等が挙げ
られる。これらの感光性組成物には、他の増感剤、安定
化剤、可塑剤、顔料や染料等を含有させることができる
。 【0041】(3)付加重合性不飽和化合物からなる光
重合性組成物 この組成物は、好ましくは、(a)少なくとも2個の末
端ビニル基を有する単量体、(b)光重合開始剤及び(
c)バインダーとしての高分子化合物からなる。 【0042】この成分(a)のビニル単量体としては、
特公昭35−5093号、同35−14719号、同4
4−28727号の各公報に記載されている。例えばポ
リオールのアクリル酸又はメタクリル酸エステル、即ち
ジエチレングリコール(メタ)アクリレート、トリエチ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリス
リトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート等、あるいはメチレン
ビス(メタ)アクリルアミド、エチレンビス(メタ)ア
クリルアミドのようなビス(メタ)アクリルアミド類、
あるいはウレタン基を含有する不飽和単量体、【004
3】例えばジ−(2´−メタクリロキシエチル)−2,
4−トリレンジウレタン、ジ−(2−アクリロキシエチ
ル)トリメチレンジウレタン等のようなジオールモノ(
メタ)アクリレートとジイソシアネートとの反応生成物
等が挙げられる。前記成分(b)の光重合開始剤として
は、前記の一般式〔1〕で示される化合物が使用し得る
が、他の種類のものでも使用できる。 【0044】例えば、前記のJ.Kosar著「ライト
・センシシティブ・システムズ」第5章に記載されてい
るようなカルボニル化合物、有機硫黄化合物、過硫化物
、レドックス系化合物、アゾ並びにジアゾ化合物、ハロ
ゲン化合物、光還元性色素などがある。更に具体的には
英国特許第1,459,563号に開示されている。 【0045】光重合開始剤としては、次のようなものを
使用することができる。ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−
α−フェニルアセトフェノン等のベンゾイン誘導体、ベ
ンゾフェノン、2,4−ジクロルベンゾフェノン、o−
ベンゾイル安息香酸メチル、4,4’− ビス(ジメチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’− ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体、 【0046】2−クロルチオキサントン、2−イソプロ
ピルチオキサントン等のチオキサントン誘導体、2−ク
ロルアントラキノン、2−メチルアントラキノン等のア
ントラキノン誘導体、N−メチルアクリドン、N−ブチ
ルアクリドン等のアクリドン誘導体、α,α−ジエトキ
シアセトフェノン、ベンジル、フルオレノン、キサント
ン、ウラニル化合物、ハロゲン化合物等。 【0047】更に、成分(c)のバインダーとしては、
公知の種々のポリマーを使用することができる。具体的
なバインダーの詳細は、米国特許第4,072,527
号に記載されている。この他、前述のジアゾニウム塩と
併用されるときに用いられる結合剤が用いられる。これ
らの光重合性組成物には、熱重合禁止剤、可塑剤、染料
や顔料等を含有させることができる。 【0048】(4)アジド基を含む感光性組成物感光性
アジド化合物としては、アジド基が直接またはカルボニ
ル基又はスルホニル基を介して芳香環に結合している芳
香族アジド化合物が好ましく使用される。 【0049】例えば、米国特許第3,096,311号
明細書に記載されているようなポリアジドスチレン、ポ
リビニル−p−アジドベンゾアート、ポリビニル−p−
アジドベンザール、特公昭45−9613号公報に記載
のアジドアリールスルフォニルクロリドと不飽和炭化水
素系ポリマーとの反応生成物、又特公昭43−2101
7号、同44−229号、同44−22954号、同4
5−24915号の各公報に記載されているような、ス
ルホニルアジドやカルボニルアジドを持つポリマー等が
挙げられる。 【0050】前記感光性組成物に添加される感脂化剤、
界面活性剤、増感剤、安定化剤、熱重合禁止剤、可塑剤
、染料や顔料等の色素などの添加剤類は、その種類によ
って添加量は異なるが、概して感光性塗布液に含まれる
感光性組成物に対して、0.01〜20重量%、好まし
くは0.05〜10重量%が適当である。 【0051】本発明において好ましく用いられる染料は
、塩基性染料および油溶性染料がある。具体的には、ビ
クトリア・ピュア・ブルー・BOH、ビクトリア・ブル
ー・BH、メチル・バイオレット、アイゼン・マラカイ
トグリーン(以上、保土ケ谷化学工業製)、パテント・
ピュア・ブルー・VX、ローダミン・B、メチレン・ブ
ルー(以上、住友化学工業製)等の塩基性染料、並びに
スーダン・ブルー・II、ビクトリア・ブルー・F4R
(以上、B.A.S.F製)オイル・ブルー・#603
、オイル・ブルー・BOS、オイル・ブルー・IIN(
以上、オリエント化学工業製)等の油溶性染料が挙げら
れる。 【0052】本発明に用いられるシリコーンゴムとして
は、次のような一般式〔2〕で示される繰り返し単位を
有する分子量数千〜数十万の主鎖中又は主鎖の末端に水
酸基を有する線状有機ポリシロキサンを主成分とするも
のが好ましい。 【0053】 【化2】 【0054】ここでnは2以上の整数、Rは炭素数1〜
10のアルキル基、ハロゲン化アルキル基、アルコキシ
ル基、ビニル基、アリール基、シラノール基(OH基)
であり、Rの60%以上がメチル基であるものが好まし
い。なお上記シラノール基(OH基)は主鎖中または主
鎖の末端のどちらにあってもよいが、末端にあることが
好ましい。 【0055】本発明に用いられるシランカップリング剤
(またはシリコーン架橋剤)としては、下記の一般式〔
3〕に示されるものが好ましい。 一般式〔3〕 Rn SiX4−n  【0056】(式中、nは1〜3の整数であり、Rはア
ルキル、アリール、アルケニルまたはこれらの組み合わ
された一価の基を表し、またこれらの基はハロゲン、ア
ミン、ヒドロキシ、アルコキシ、アリーロキシ、チオー
ル等の官能基を有してもよい。Xは−OH、−OR2 
、−OAc、−O−N=C(R2 )R3   、−C
l、−Br、−I 等の置換記を表す。ここでR2 、R3 は上記のRと
同じものを表し、R2 、R3 はそれぞれ同じであっ
ても異っていてもよい。またAcはアセチル基を表す。 )で示されるシラン化合物である。 【0057】つまり本発明において有用なシリコーンゴ
ムは、このようなシリコーン・ベースポリマーと、上記
に挙げるようなシリコーン架橋剤との縮合反応によって
得られるものである。 【0058】本発明に用いられるシランカップリング剤
の具体例としては、HN〔(CH2 )3 Si(OM
e)3 〕2 、ビニルトリエトキシラン、Cl(CH
2 )3 Si(OMe)3 、CH3 Si(OAc
)3 、HS(CH2 )3 si(OMe)3 、ビ
ニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン等が挙
げられる。 【0059】前記のシリコーンゴムは市販品としても入
手でき、例えば東芝シリコーン社製YE−3085等が
ある。またその他の有用なシリコーンゴムは、前述の如
きベース・ポリマーと、次のような一般式〔4〕で示さ
れる繰り返し単位を有するシリコーンオイルとの反応、
あるいはRの3%程度がビニル基であるシリコーンのベ
ース・ポリマーとの付加反応、あるいは該シリコーンオ
イル同士の反応によっても得ることができる。 【0060】 【化3】 【0061】(式中、Rは式1で示されるポリマーの置
換基であるRと同義であり、mは2以上の整数、nは0
または1以上の整数である。)このような架橋反応によ
ってシリコーンゴムを得るためには、架橋反応を触媒を
用いて行う。この触媒としては、錫、亜鉛、コバルト、
鉛、カルシウム、マンガン、等の金属の有機カルボン酸
塩、例えばラウリル酸ジブチルスズ、錫(II)オクト
エート、ナフテン酸コバルト等、あるいは塩化金酸等が
用いられる。 【0062】またシリコーンゴムの強度を向上させ、印
刷作業中に生じる摩擦力に耐えるシリコーンゴムを得る
ためには、充填剤(フィラー)をこんごうすることもで
きる。予めフィラーの混合されたシリコーンゴムは、シ
リコーンゴムストック、あるいはシリコーンゴムデイス
バージョンとして市販されており、本発明のようにコー
テイングによりシリコーンゴム膜を得ることが好ましい
場合には、RTVあるいはLTVシリコーンゴムのデイ
スバージョンが好んで用いられる。このような例として
は、トーレシリコーン社製Syl  off  23、
SRX−257、SH237等のペーパーコーテイング
用シリコーンゴムデイスバージョンがある。 【0063】本発明においては、縮合架橋タイプのシリ
コーンゴムを用いることが好ましい。シリコーンゴム層
には、更に接着性を向上させるためにアミノ基を有する
シランカップリング剤を含有していることが好ましい。 好ましいシランカップリング剤としては、例えば次のよ
うなものがある。 【0064】(a)H2 NCH2 CH2 NH(C
H 2)3 Si(OCH3 )3 (b)H2 NCE2 CH2 NH(CH 2)3 
Si(OCH3 )2 (CH3) (C)H2 N(CH 2)3 Si(OE)3但しE
はエチル基である。 【0065】本発明に用いられるシリコーンゴム層中に
は、更に光増感剤を少量含有させることができる。本発
明に用いられるシリコーンゴム層は、シリコーンゴムを
適当な溶媒に溶解した後、感光層上に塗布、乾燥する。 【0066】本発明に用いられる支持体としては、通常
の平版印刷機にセットできるたわみ性と印刷時に加わる
荷重に耐えるものであることが好ましく、例えばアルミ
ニウム、亜鉛、銅、鋼等の金属板、及びクロム、亜鉛、
銅、ニッケル、アルミニウム及び鉄等がメッキまたは蒸
着された金属板、紙、プラスチックフィルム及びガラス
板、樹脂コート紙、アルミニウム等の金属箔が張られた
紙等が挙げられる。これらのうち好ましいものはアルミ
ニウム板である。上記接着性向上のための支持体自体に
対する処理は特に限定されるものではなく、各種粗面化
処理等を含む表面処理が含まれる。 【0067】このような表面処理としては、例えばアル
ミニウム板の表面を珪酸塩で処理する方法(米国特許第
2,714,066号)、有機酸塩で処理する方法(米
国特許第2,714,066号)、ホスホン酸およびそ
れらの誘導体で処理する方法(米国特許第3,220,
832号)、ヘキサフルオロジルコン酸カリウムで処理
する方法(米国特許第2,946,683号)、陽極酸
化する方法および陽極酸化後、アルカリ金属珪酸塩の水
溶液で処理する方法(米国特許第3,181,461号
)等がある。 【0068】支持体にはプライマー層を有していてもよ
く、該プライマー層には例えばポリエステル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、塩化ビニ
ル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、
エポキシ樹脂、アクリレート系共重合体、酢酸ビニル系
共重合体、フェノキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂、ポリアクリロニトリルブタジエン、ポ
リ酢酸ビニル等が挙げられる。 【0069】これらのプライマー層には、前記露光によ
り酸を発生する化合物及び酸により変色あるいは褪色す
る染料を添加することができる。また上記プライマー層
を構成するアンカー剤としては、例えば前記シランカッ
プリング剤、シリコーンプライマー等を用いることがで
き、また有機チタネート等も有効である。 【0070】本発明の版材を構成する各層の厚さは、以
下の通りである。即ち支持体は50〜400μm、好ま
しくは100〜300μm、感光層は0.05〜10μ
m、好ましくは0.5 〜5μm、シリコーンゴム層は
0.1 〜10μm、好ましくは0.5 〜2μmであ
る。 【0071】本発明において、シリコーンゴム層の上面
には必要に応じて保護層を有していてもよい。この保護
層の材質としては、ポリビニルアルコール等の水溶性フ
ィルム、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリエステル
アミド等の生分解性フィルムを用いることが好ましい。 本発明の湿し水不要の版材は、例えば、次のようにして
製造される。 【0072】支持体上に、リバースロールコータ、エア
ーナイフコータ、メーヤバーコータ等の通常のコータあ
るいはホエラーのような回転塗布装置を用い、プライマ
ー層を構成すべき組成物溶液を塗布乾燥し架橋硬化させ
る。次いで感光層を構成すべき組成物溶液を塗布乾燥す
る。 【0073】上記感光層上にシリコーンゴム溶液を同様
な方法で塗布し、通常100〜120℃の温度で数分間
熱処理して、充分に硬化せしめてシリコーンゴム層を形
成する。必要に応じて該シリコーンゴム層上にラミネー
ターを用いて保護フィルムを設けることができる。 【0074】次に本発明の湿し水不要の版材料を用いて
湿し水不要の印刷版を製造する方法を説明する。原稿で
あるポジフィルムをポジ型版材表面に真空密着させ、露
光する。この露光用の光源は、紫外線を豊富に発生する
水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハ
ライドランプ、蛍光灯等が用いられる。 【0075】次いでポジフィルムを剥がし、現像液を用
いて現像する。またクリスタルバイオレット、アストラ
ゾンレット等の染料を現像液に加えて現像と同時に画像
部の染色を行うこともできる。 【0076】現像は、例えば上記のような現像液を含む
現像用パッドでこすったり現像液を版面に注いだ後に現
像ブラシで擦る等の方法で行うことができる。上記現像
により、未露光部の感光層およびシリコーゴムが除去さ
れた印刷版、あるいはシリコーンゴム層が除去され、感
光層が露出し、露光部はシリコーンゴム層が残っている
印刷版が得られる。 【0077】 【実施例】以下、本発明の実施例を更に具体的に説明す
るが、本発明は、これらに限定されるものではない。実
施例1通常の方法で脱脂したスムーズアルミ板上に下記
の組成のプライマー層を、硬化後の膜厚が15μmにな
るように塗布し乾燥した後、高圧水銀ランプ(出力80
W/cm)を用いて露光し硬化させた。なお、部は重量
部を表す。以下、同様。 【0078】〔プライマー層組成物〕 2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メタクリル酸メ
チルのモル比が40/6  0の共重合体      
                         
                 100部トリメチ
ロールプロパントリエトキシトリアクリレート    
          80部2,4−ジエチルチオキサ
ントン                      
              4部p−ジメチルアミノ
安息香酸エチルエステル              
            4部黄色顔料(KET−YE
LLOW402、大日本インキ化学社製)      
8部白色顔料(酸化亜鉛、FINEX−25、堺化学社
製)              25部プロピレング
リコールモノメチルエーテル            
            600部次に上記プライマー
層上に下記の組成の感光性組成物を塗布し、100℃で
2分間乾燥して厚さ0.5μmの感光層を形成した。 【0079】〔感光性組成物〕 (1)ジアゾ樹脂−1               
                         
    40部(2)2−ヒドロキシエチルメタクリレ
ート、N−(4−ヒドロキシフェニル)  メタクリル
アミド、アクリル酸のモル比50/47/3の共重合体
                         
                         
              50部(3)ビクトリア
ピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製、染料) 
 1部(4)メチルセロソルブ           
                         
    900部【0080】ジアゾ樹脂−1の合成 なお、ジアゾ樹脂−1は、以下のようにして合成した。 p−ジアゾジフェニルアミン硫酸塩14.5g(50ミ
リモル)を氷冷下で40.9gの濃硫酸に溶解した。こ
の反応液に1.35g(45ミリモル)のパラホルムア
ルデヒドを反応温度が10℃を超えないようにゆっくり
添加した。 【0081】この反応混合物を氷冷下、500ミリリッ
トルのエタノールに滴下し、生じた沈澱を濾過した。エ
タノールで洗浄後、この沈澱物を100ミリリットルの
純水に溶解し、この液に6.8gの塩化亜鉛を溶解した
冷濃厚水溶液を加えた。 【0082】生じた沈澱を濾過した後、エタノールで洗
浄し、これを150ミリリットルの純水に溶解した。こ
の液に8gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを溶解
した冷濃厚水溶液を加えた。生じた沈澱を濾取し、水洗
した後、乾燥してジアゾ樹脂−1を得た。次いで上記感
光層上に下記シリコーンゴム組成物を乾燥重量で2.0
g/m2 になるように塗布し、90℃で10分間乾燥
し、湿し水不要感光性平版印刷版を得た。 【0083】〔シリコーンゴム層組成物〕(1)両末端
に水酸基を有するジメチルポリシロキサン(分子量52
,000)                    
                         
               100部(2)トリア
セトキシメチルシラン               
               10部(3)ジブチル
錫ラウレート                   
               0.8部(4)アイソ
パーG(エッソ化学製)              
            900部【0084】次に、
上記で得られた版を画像露光する前にメタルハライドラ
ンプを用いて、画像露光の時の露光量の1/10の露光
量で全面露光を行なった。その後該版のシリコーンゴム
層上にポジフィルムを真空密着させた後、同様にメタル
ハライドランプを用いて画像露光した。 【0085】このように露光した湿し水不要感光性平版
印刷版を、現像液として、n−ブチルナフタレンスルホ
ン酸ナトリウムを1重量%含む水溶液をバットに入れ、
30℃に温調し、この中に浸漬しながらスポンジで版の
表面を擦って現像を行なった。その結果、40秒という
速い現像速度で現像され、しかも良好な画像が再現され
た。 【0086】比較例1 比較例1において、画像露光の前の全面露光を省いた以
外は、実施例1と同様に実験を行なった。この場合、現
像速度は極端に遅く、現像に要する時間は約120秒掛
かった。 【0087】実施例2〜実施例6 実施例1で用いたものと同じ湿し水不要感光性平版印刷
版をメタルハライドランプを用いて画像露光の前又は後
に全面露光した。、画像露光は、0.15濃度段差のウ
ェッジ、10cm×10cmのベタ画像及び網点画像を
有する原稿を真空密着してメタルハライドランプを用い
て露光を行なった。 【0088】その後、図1に示した自動現像機で現像し
た。現像槽5には、現像液としてコニカ(株)製のポジ
型PS版用現像液「SDR−1」を水で6倍に希釈した
液を27℃に温調して用い、現像工程では、直径80m
mの回転ブラシ21、22、23の3本で擦りを行なっ
た。現像後は水洗、染色、水洗の処理を行なった。 【0089】比較例2〜5 全面露光を省いた以外は、表1に示した条件で試験を行
なった。実施例及び比較例の結果を表1に示す。 【0090】 【表1】 【0091】表1から明らかなように、本発明の処理方
法によれば、比較例に比してベタ画像部のシリコーンゴ
ム層の除去性(ベタ部の現像性)が特に優れており、か
つ感度が高いため露光作業のための時間が少なくて済み
、作業性が向上する。また現像ブラシローラの回転数を
低減した場合、本発明の方法では、現像不足が見られな
い。このことは自動現像機の現像ブラシの高速回転が必
要ではなく、したがって装置が大がかりとならないばか
りでなく低コストで済み、しかも作業音も静かとなる等
の自動現像機としても大きな利点となる。 【0092】実施例7 厚さ0.24mmの脱脂処理されたアルミニウム板上に
、下記プライマー層組成物をホワラーにより60℃で塗
布し、100℃で2分間乾燥させ、プライマー層を設け
た。尚、プライマー層組成物の分散は、高圧バルブホモ
ジナイザーによって行われた。 【0093】〔プライマー層組成物〕 (1)2−ヒドロキシエチルメタクリレート、メチルメ
タ  クリレートのモル比34/66の共重合樹脂(M
w=4.0×104 )              
                    100重量
部(2)ペンタエリスリトールトリアクリレート   
               80重量部(3)DE
TX(日本化薬(株)製)             
               3重量部 【0094】 【化4】 【0095】 (4)EPA(日本化薬(株)製)         
                     3重量部
【0096】 【化5】 【0097】 (5)ケットイエロー402(大日本インキ(株)製、
黄色顔料)  8重量部(6)酸化亜鉛(平均粒径  
0.12μ)                   
   20重量部(7)エチルセロソルブ      
                         
     920重量部塗布乾燥後、ユニキュア(ウシ
オ電機(株)製)−160W、4m/分で露光を行った
。次に上記プライマー層上に下記の感光性組成物を塗布
し、80℃で2分間乾燥して厚さ0.3μmの感光層を
形成した。 【0098】〔感光性組成物〕 (1)ジアゾ樹脂−1               
                       10
0重量部(2)2−ヒドロキシエチルメタクリレート、
N−(4−  ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド
、メタクリル酸の  モル比40/55/5の共重合樹
脂(Mw=4.2×104 )100重量部(3)オレ
ンジIV                     
                       8重
量部(4)乳酸メチル               
                         
  900重量部次いで上記感光層上に下記シリコーン
ゴム組成物を厚さ2.0/m2 になるように塗布し、
90℃で10分間乾燥した。 【0099】〔シリコーンゴム層組成物〕(1)両末端
に水酸基を有するジメチルポリシロキサン  (分子量
52,000)                  
                100重量部(2)
下記の反応性シラン化合物             
               2.5重量部【010
0】 【化6】 【0101】 (3)ジブチル錫ジラウレート           
                   0.8重量部
(4)アイソパーE(エッソ化学製)        
                900重量部次に、
上記シリコーンゴム層上に厚さ6μのポリプロピレンフ
ィルムをラミネートし、湿し水不要感光性平版印刷版を
得た。 【0102】このようにして得られた湿し水不要感光性
平版印刷版のシリコーンゴム層上にポジフィルムを真空
密着させた後、光源としてメタルハライドランプを用い
て画像露光した。この場合の光量は300mJ/cm2
 とした。ついで、この版を図2に示した自動現像機で
現像した。現像槽Aには、下記の現像液を10リットル
仕込み、27℃で温調した。 【0103】〔現像液〕 (1)ケイ酸カリウム(SiO2 :26%、K2 O
:13.5%)                  
                         
               110重量部(2)5
0%水酸化カリウム水溶液             
               25重量部(3)プロ
ピレングリコール                 
                   5重量部(4
)亜硫酸カリウム                 
                         
3重量部(5)エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム 
                 0.3重量部(6
)水                       
                         
  500重量部【0104】また現像部のブラシロー
ル21、22、23は、直径80mmのチャネル型ブラ
シを用いてこすりを行なった。ブラシローラの回転速度
は3本とも200r.p.mとし、現像時間は30秒で
行なった。現像後は水洗、染色、水洗の処理を行なった
。染色液としては、ベンジルアルコール3重量%、クリ
スタルバイオレット0.5重量%及び水100重量%か
らなるものを用いた。 【0105】また図2で示される自動現像機において、
版の挿入部Yには画像露光済の版材を全面露光するため
の活性光線照射装置20を巾手方向いっぱいに備えてい
る。この活性光線照射装置20としては、紫外線を発光
する蛍光ランプを用い、全面露光量は、30mJ/cm
2 とした。 【0106】上記画像露光した版は、挿入部の版検出セ
ンサーにより版が処理中であることを検出し、かつ版種
判別センサーにより版が湿し水不要感光性平版印刷版で
あることが検出され、制御装置からランプ強度調節装置
に送られた信号により版上に版種により必要な光量が与
えられる。全面露光時の光量の調節は図4に示したよう
なランプ203の外側に配置した回転シャッター201
により行なわれる。本発明の自動現像機では、湿し水不
要感光性平版印刷版と共にPS版にも適用できる。特に
上記現像液を用いるとコニカ(株)製のポジ型PS版「
SMP−N」も現像できる。 【0107】図2の自動現像機で画像露光されたPS版
「SMP−N」を現像する場合は、全面露光を必要とし
ないため、版種判別センサー17でPS版と判断したと
きは、全面露光をしないようにランプ203の回転シャ
ッター201が閉じる。また版種判別センサー17で湿
し水不要感光性平版印刷版であると判断したときは、3
0mJ/cm2 で全面露光した。 【0108】図3は、全面露光する活性光線照射装置2
0の部分斜視図であり、照射ランプ203がランプカバ
ー202で覆われている。こうような条件で、上記画像
露光済の版1を現像処理したところ、比較的弱いこすり
で現像することができ、しかも現像時間が30秒という
非常に速い現像速度でも良好な再現性を示した。また2
回露光を人手によって行なう必要がないので、作業効率
に優れていた。 【0109】実施例8 実施例2の全面露光する照射ランプを、図5に示す如く
巾手に並べた複数個のメタルハライドランプに代えた以
外は、実施例1と同様に実験を行なった。これにより良
好に迅速現像ができ、2回露光を人手によって行なう必
要がないので、作業性に優れている。 【0110】実施例9 実施例2で用いたポジ型湿し水不要感光性平版印刷版を
メタルハライドランプで画像露光した後、図6に示した
自動現像機を用いて現像処理した。現像液は、実施例2
で使用したものと同じ現像液を現像槽5に仕込み、リン
ス部91にはポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ルを1重量%含む水を仕込んだ。また現像ブラシ21は
直径130mmで150r.p.mで回転させ、現像時
間は45秒とした。 【0111】活性光線照射装置20は、現像部の膨潤工
程に設置した。本実施例では、活性光線照射装置20を
現像部の膨潤工程に設置したため、この部分は現像部に
属するが、まだ実質的に現像(シリコーンゴム層野除去
)が始まる前である点でこれを挿入台Yに設けた場合と
同様に現像促進効果が得られ、2回露光の必要がなく作
業性に優れているばかりでなく挿入台に設けた場合より
自動現像機の大きさがコンパクトになる。 【0112】実施例10 図7に示した自動現像機は、湿し水不要感光性平版印刷
版とPS版の両版を現像処理するための装置である。そ
れぞれの場所に挿入台X、Yが設けられており、湿し水
不要感光性平版印刷版を処理するときは、挿入台Yから
挿入し、PS版を処理するときは、挿入台Xから挿入す
る。版材及び現像液は実施例2で用いたものと同様のも
のを使用して、両版を処理したところ、両版とも迅速か
つ良好に現像処理することができた。またこの場合には
別々に挿入台X、Yを設けているので、版種の判別装置
や全面露光の光量調節のための装置が不要で低コストに
製作できた。 【0113】比較例6 実施例2において、図2の自動現像機から活性光線照射
装置20を取り除いた以外は、実施例2と同様に実験を
行なった。この場合には、湿し水不要感光性平版印刷版
では、現像が不足となり、特にベタ画像部のシリコーン
ゴム層が残ってしまった。また画像露光後の全面露光を
人手によって行なった場合には、作業性が悪く同じ版数
を処理するのに約1.5倍時間がかかった。 【0114】 【発明の効果】本発明は、湿し水不要感光性平版印刷版
を画像露光の直前及び/又は直後に全面露光を行なった
後、現像処理することにより、シャドウ部からハイライ
トまで良好に再現され、迅速に現像され、現像性が向上
する。 【0115】また自動現像機の現像部の前に活性光線照
射装置を具備しているので、感光性平版印刷版の現像性
、特に湿し水不要感光性平版印刷版の水系現像液におけ
る現像性が向上し、かつ作業効率が向上する。更に、自
動現像機の現像部の前、特に現像部の膨潤工程に活性光
線照射装置を設置した場合には、作業効率が向上するば
かりでなく自動現像機がコンパクトに製作できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる自動現像機を示す部分断面
図である。
【図2】本発明に用いられる活性光線照射装置を備えた
自動現像機を示す断面図である。
【図3】本発明に用いられる活性光線照射装置を示す斜
視図である。
【図4】本発明に用いられる活性光線照射装置を示す断
面図である。
【図5】本発明に用いられる活性光線照射装置の他の例
を示す断面図である。
【図6】本発明に用いられる活性光線照射装置を現像部
に有する自動現像機の他の例を示す断面図である。
【図7】本発明に用いられる版材の挿入台を有する自動
現像機を示す断面図である。
【符号の説明】
1  湿し水不要感光性平版印刷版 21、22、23  現像ブラシロール3  ローラ 41、42、43、44、45、46、47、48、4
9  シャワー 5  現像槽 6  現像液 7  ポンプ 8  フィルター 9、15  水洗槽 10  水洗水 11  希釈水 12  現像補充液 13  チャネル型ブラシロール 14  染色槽 16  版検出センサー 17  版種判別センサー 18  制御装置 19  ランプ強度調節装置 20  活性光線照射装置 24  ブラシ A  現像部 B  第1水洗部 C  染色部 D  第2水洗部 X  PS版挿入台

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  支持体上に光硬化性感光層、シリコー
    ンゴム層を順次積層してなる湿し水不要感光性平版印刷
    版を画像露光の直前及び/又は直後に全面露光を行なっ
    た後、現像処理することを特徴とする湿し水不要感光性
    平版印刷版の処理方法。
  2. 【請求項2】  画像露光した後、現像処理する感光性
    平版印刷版用自動現像機において、現像部の前に版上を
    全面露光するための活性光線照射装置を具備したことを
    特徴とする感光性平版印刷版用自動現像機。
  3. 【請求項3】  請求項2記載の感光性平版印刷版が湿
    し水不要感光性平版印刷版であることを特徴とする感光
    性平版印刷版用自動現像機。
JP11217091A 1991-04-18 1991-04-18 湿し水不要感光性平版印刷版の処理方法及び感光性平版用自動現像機 Pending JPH04318850A (ja)

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