JPH04317654A - 創傷被覆材 - Google Patents

創傷被覆材

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JPH04317654A
JPH04317654A JP3085402A JP8540291A JPH04317654A JP H04317654 A JPH04317654 A JP H04317654A JP 3085402 A JP3085402 A JP 3085402A JP 8540291 A JP8540291 A JP 8540291A JP H04317654 A JPH04317654 A JP H04317654A
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film
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wound dressing
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信幸 塩谷
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能光 黒柳
Masaru Tsunoda
勝 角田
Hiroshi Sato
弘 佐藤
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は創傷被覆材に関するもの
である。更に詳しくは透湿性の優れたポリウレタン樹脂
フィルム(以後ポリウレタンフィルムと略す)と、不織
布の2層からなる創傷被覆材に関する。
【0002】
【従来技術】創傷被覆材として主として要求される性能
は■密着性、■柔軟性、■耐久性、■取扱いの簡便性、
■保存性、■細菌遮断性、■細胞との親和性、■止血性
、■水分蒸発制御性等である。従来、熱傷等の治療に当
たっては、その傷の深さ、面積等によって治療方法が異
なるが、例えばポリウレタン樹脂あるいはシリコーン樹
脂からなる創傷被覆材や、キトサン、コラーゲン、キト
サン−コラーゲン複合材料等からなる人工皮膚(創傷被
覆材)が用いられたり(特開昭61−253065)、
熱傷部分に抗菌剤を配合したクリーム(ゲーベンクリー
ム)(商品名)を塗り、ガーゼを被せ、包帯で固定する
方法等が行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】熱傷部分に抗菌剤を配
合したクリーム(ゲーベンクリーム)(商品名)を塗り
、ガーゼを被せ、包帯で固定する方法の場合、一日に数
回から数日に一回程度これを取り換えることが必要であ
り、作業の繁雑さから患者にひどく苦痛を与えることや
治療者の手間が大いに掛かること等の問題点があった。
【課題を解決するための手段】
【0004】本発明は熱傷部分に抗菌剤を配合したクリ
ーム(ゲーベンクリーム)(商品名)を塗り、ガーゼを
被せ、包帯で固定する方法の欠点を解決することを目的
とする。即ち、熱傷などの患部に接する側を生体との密
着性に富み、水分蒸発制御性、創傷面からの剥離性に優
れたフイルム状体で構成し、他面に伸長性を有し、柔軟
性、耐久性が良好な不織布を設け、フイルム又は不織布
に抗菌剤を配合することにより細菌の遮断性を持たせた
、作業上大変便利な創傷被覆材を提供する事を目的とす
る。
【0005】本発明の要旨は、ポリウレタン樹脂を製膜
してなるフィルムと伸縮性を有する不織布との積層体か
らなり、ポリウレタンフィルム又は不織布には抗菌剤を
含有させ、かつ、少なくともポリウレタンフィルムには
開孔が形成されていることを特徴とする創傷被覆材に存
する。
【0006】本発明のポリウレタンフィルムに用いるポ
リウレタン樹脂は、密着性、柔軟性、創傷面からの剥離
性、水分蒸発制御性に優れるものであればいかなるポリ
ウレタン樹脂であっても良いが、好適なポリウレタン樹
脂の一例としては次のようなポリウレタン樹脂が挙げら
れる。
【0007】ポリオール成分としてテトラヒドロフラン
(以後THFと略す)とエチレンオキサイド(以後EO
と略す)とのランダム共重合物を用いる。この共重合物
は水やエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等
の短鎖ジオールを開始剤としてTHFとEOとの混合物
を三フッ化ホウ素エーテル錯塩等のルイス酸触媒の存在
下で開環共重合することによって合成される。
【0008】THFとEOとのランダム共重合物中に占
めるEO単位の含有率は、ポリウレタンとした場合の吸
水時の膨潤および物性低下を小さくするため20〜80
重量%が好ましく、より好ましくは30〜70重量%で
ある。更に好ましくは40〜60重量%である。THF
とEOとのランダム共重合物の数平均分子量としては8
00〜3000のものがよい。数平均分子量が800よ
り小さいとポリウレタンフィルムが硬く、3000より
大きいと粘着性が大きく吸水による膨潤も増大する。柔
軟性を考慮し最も良好な皮膜物性を得るには数平均分子
量は1000〜2500のものである。
【0009】また、必要によりTHFとEOのランダム
共重合物にポリテトラメチレンエーテルグリコール(以
後PTMGと略す)、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリブチレンアジペート、ポリカ
プロラクトンジオール、ポリカーボネートジオール、シ
リコンポリオール等のポリオール類を混合して用いても
よい。PTMGを用いることが多いが、この場合加える
PTMGの数平均分子量としては800〜3000のも
のを使用し、ポリオール混合物の数平均分子量は800
〜3000、更に物性のバランスのとれたポリウレタン
フィルムを得るには1000〜2500とするのが好ま
しい。なお、前述のTHFとEOとのランダム共重合物
は重合時に生じる部分的なブロック共重合構造を一部ポ
リオール鎖中に含んでいても本発明の意に反するもので
はない。
【0010】THFとEOとの共重合物としては、上記
の他にTHFを開環重合したPTMGへEOを付加した
り、またはEOを開環重合したポリエチレングリコール
(以後PEGと略す)へTHFを付加してブロック共重
合物を得ることもできるが、これらのブロック共重合物
を用いたポリウレタンは構造中に親水性の強いEOのホ
モポリマー長鎖を含むことによりPTMGにPEGを混
合して用いた場合と同様にポリウレタン全量に占めるE
O含有率の増加に伴って吸水による膨潤が著しく増大す
る傾向があり実用上問題である。前述のTHFとEOと
のランダム共重合物をポリウレタンのポリオール成分に
使用すると驚くべきことにTHFとEOのブロック共重
合物やPTMGとPEGの併用系に比べEO単位の増加
による吸水率の増加が少ないにもかかわらず高い透湿性
を示すことを見い出したものである。
【0011】本発明で用いるに好適なポリウレタン樹脂
を得るには上記特定のポリオールに対し過剰当量のジイ
ソシアネートを70〜120℃で反応させ、末端にイソ
シアネート基をもつウレタンプレポリマーとした後、有
機溶媒中で20〜100℃において鎖延長剤により鎖延
長する方法が通常用いられる。  ここで、ウレタンプ
レポリマーにおけるジイソシアネートとポリオールとの
当量比は通常1.5〜6:1であるが、良好な物性と透
湿性を兼備させるには1.8〜4.5:1とすることが
好ましい。
【0012】本発明で用いられるポリウレタン樹脂のジ
イソシアネートとしては4,4´−ジフェニルメタンジ
イソシアネート,2,4−および2,6−トリレンジイ
ソシアネート,1,5−ナフタレンジイソシアネート,
m−およびp−フェニレンジイソシアネート等の芳香族
ジイソシアネート,イソホロンジイソシアネート,4,
4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート,1,
4−シクロヘキシレンジイソシアネート,トリレンジイ
ソシアネートの水添化物等の脂環式ジイソシアネート,
ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシア
ネートが挙げられる。これらのうち無黄変で機械的物性
が良好な点で好ましいのは脂環式ジイソシアネートであ
る。これらは通常単独で用いるが、2種以上を併用して
もかまわない。また、脂環式ジイソシアネートの中では
、4−4´−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート
から得られるフィルムの機械的物性と透湿性のバランス
上から最も好ましい。
【0013】本発明で用いられるポリウレタン樹脂の鎖
延長剤としては、エチレングリコール,プロピレングリ
コール,ジエチレングリコール,1,4−ブタンジオー
ル,1,6−ヘキサンジオール等の低分子ジオール,エ
チレンジアミン,1,2−プロパンジアミン,テトラメ
チレンジアミン,ヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジ
アミン,イソホロンジアミン,4,4´−ジシクロヘキ
シルメタンジアミン,3,3´−ジメチル−4,4´−
ジシクロヘキシルメタンジアミン,1,4−シクロヘキ
シレンジアミン等の脂環式ジアミン,含水ヒドラジン,
水等が挙げられる。これらのうちポリウレタン溶液の安
定性、得られるフィルムの耐熱性が良い点で脂環式ジア
ミンが好ましく、単独または2種以上を併用して用いる
ことができる。更に、フィルムの機械的物性、耐熱性等
をあまり低下させない範囲で上記の低分子ジオールを併
用してもかまわない。脂環式ジアミンの中では溶液安定
性、フィルムの諸物性のバランスからイソホロンジアミ
ンが特に好ましい。
【0014】本発明に用いられるポリウレタン樹脂の合
成に用いる有機溶媒としてはジメチルホルムアミド,ジ
メチルアセトアミド,ジメチルスルホキシド等の溶解力
の強い溶媒が適するが、これらは単独またはトルエン,
キシレン等の芳香族系溶媒、メチルエチルケトン,アセ
トン,シクロヘキサノン等のケトン系溶媒、酢酸エチル
,酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶媒、ジクロロエタン
等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン,ジオキサン等の
エーテル系溶媒、メタノール,イソプロパノール等のア
ルコール系溶媒の中から選ばれる1種または2種以上と
混合して用いることもできる。以上のようにして得られ
るポリウレタン樹脂はエチレンオキサイド単位をポリウ
レタン全量中に15〜60重量%含有することが好まし
く、エチレンオキサイド単位が15重量%より少ないと
皮膜の透湿性が不十分であり、60重量%より多いと吸
水時の膨潤による寸法変化や物性低下が大きいため好ま
しくない。
【0015】また、本発明においてポリウレタン合成時
に必要によりトリエチレンジアミン等の第3級アミンや
ジブチルチンジラウレート等の有機スズ化合物のような
通常ウレタン化反応の促進に使用される触媒を存在させ
てもよい。更に、本発明のポリウレタン樹脂の耐久性を
向上させる目的でヒンダードフェノール系酸化防止剤,
ベンゾフェノン系またはベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤,ヒンダードアミン系安定剤を1種または2種以上
を予め含有させてもよい。この場合、各添加剤はポリウ
レタン固形分に対し0.05〜3重量%加えるが、少量
で良好な効果を得るには0.2〜1重量%が好ましい。 本発明のポリウレタンにおいてはヒンダードアミン系安
定剤が特に有効で滅菌処理時の酸化劣化及び加水分解等
に対しても物性の低下を小さくすることが可能である。 本発明における上記エチレンオキサイド単位とは、テト
ラヒドロフランとエチレンオキサイドに対するエチレン
オキサイドの割合を重量百分率で表したものである。
【0016】製膜方法について言及すると、多孔化によ
り透湿性の高いポリウレタン膜が得られることは公知で
あり、その方法として、 (1)  支持体上にポリウレタン樹脂溶液を塗布し、
凝固浴中で溶媒その他の可溶性物質を抽出する湿式製膜
法(2)  ポリウレタン樹脂の油中水型エマルジョン
を支持体上に塗布し、加熱乾燥により多孔質膜を得る方
法等がある。
【0017】ポリウレタン樹脂溶液から非多孔性フィル
ムを得るにはこの溶液を支持体や離型紙に塗布し、加熱
乾燥により乾式製膜することで安定した透湿性を再現よ
く得ることができ、単独膜でも実用上十分な強度,伸び
,耐久性のあるものが得られる。
【0018】乾式製膜する際に用いる支持体としては特
に限定されないが、ポリエチレン又はポリプロピレンフ
ィルム,フッ素系あるいはシリコーン系の離型剤を塗布
した離型紙あるいは布帛等が用いられる。本発明に用い
られるポリウレタン樹脂のフィルムの透湿性能はフィル
ムの厚みと逆相関にあり、均一な厚みを有する離型紙を
用いるのが望ましい。塗布方式は特に限定されないが、
ナイフコーター、ロールコーターの何れも利用できる。 乾燥温度は乾燥機の能力により任意に設定できるが、乾
燥不十分、あるいは急激な脱溶媒がおこらない温度範囲
を選ぶ事が必要である。好ましくは60〜130℃の範
囲である。本発明に用いられるポリウレタン樹脂のフィ
ルムの厚みは、通常10〜200μm、好ましくは10
〜50μmである。10μm以下では塗布の際ピンホー
ルができやすく、またフィルムがブロッキングしやすく
取り扱いにくい。50μm以上では十分な透湿性を得に
くい傾向がある。更につけ加えると本発明のフィルムは
透湿性の膜厚依存性が、他のウレタン系フィルムと比べ
て小さいことが特徴である。なお、製膜時にポリウレタ
ン樹脂に発泡剤を混ぜ、発泡フイルムとすることもでき
る。発泡倍率としては通常1.2〜5倍程度である。
【0019】本発明に用いられるポリウレタン樹脂のフ
ィルムは、透湿度が10〜80μmの厚みにおいて2,
000g/m2・24hr以上、好ましくは3,000
g/m2・24hr以上を有し(JIS  Z0208
による測定)高い透湿性能を有する。これ以下では皮膚
に貼付した際ムレを生じ不快感を与えるので好ましくな
い。また100%モジュラスは20kg/cm2 以上
であり、好ましくは30kg/cm2 以上である。1
00%モジュラスが20kg/cm2 以下ではフィル
ムの粘着性が大きく、フィルム同志がブロッキングを起
こし易い。また80kg/cm2 以上では柔軟性に乏
しくなり、透湿性も低下する傾向がある。
【0020】本発明に用いられる不織布は伸縮性を有す
る不織布が用いられる。通常、不織布は平滑な板面に細
い繊維を吹き付け、この繊維を互いに絡ませたり、溶着
させたり、接着させたりして不織布とするが、この場合
に、製法によっては、繊維の方向によって不織布に伸び
易い方向と伸び難い方向ができる。本発明に用いられる
不織布はこの伸長度が比較的大きいものが用いられる。 伸長度とは長さ60cm幅6cmの不織布に1500g
の荷重をぶら下げた場合に何cm伸びるかを元の長さに
対する百分率で表わしたもので、本発明に用いられる不
織布は30%〜200%、好ましくは40%〜150%
のものが望ましい。不織布の厚さとしては柔軟性、耐久
性、作業性、吸水性等を考慮し0.5mm〜3mm程度
、好ましくは0.5mm〜2mm程度のものが望ましい
【0021】また、不織布の材質としては柔軟性、耐久
性、吸水性等を考慮し、木材パルプ、木綿の天然繊維、
レーヨン、キュプラの再生繊維、アセテート等の半合成
繊維、ナイロン、ポリエステル、アクリル等の合成繊維
等が好適である、特にポリエステルとレーヨンとの6:
4〜8:2(重量比)程度の混合繊維を用いれば、製造
工程中の熱で伸縮性が付与された細デニールのポリエス
テル繊維が、滲出液を吸収した太デニールのレーヨン繊
維から水分を受け取り外気相に該水分を蒸散させる役を
なし好ましい。不織布を構成する繊維の太さとしてはポ
リエステル繊維が0.5d(デニール)〜2.5dのも
のが好ましく、レーヨン繊維は1d〜3dのものが好ま
しい。ポリエステル繊維とレーヨン繊維はレーヨン繊維
が0.5d程度太くなるように繊度差を付けるのが良い
【0022】本発明に用いられる抗菌剤としては緑膿菌
、エンテロパウダー属、クレノシェラ属、ブドウ球菌属
等に対して効果のある抗菌剤が好ましく、例えばサルフ
ァ剤系、セファロスポリン系、ペニシリン系、ナリジキ
シン系、マクロライド系等が用いられる。これらの抗菌
剤としてはポリウレタンフイルム又は不織布に含有させ
て用いられる、含有させる方法としては原料ポリウレタ
ンもしくは不織布原料に配合するか、不織布に含浸させ
たり、不織布に抗菌剤を含有させたポリマー溶液を吹き
付けてマイクロビーズ状で不織布に担持させる等すれば
良い。抗菌剤の含有量は薬剤の種類、使用目的により一
概にきめられず、場合に応じ適宜決定する。
【0023】ポリウレタンフイルムと不織布とを積層す
る方法としては、ポリウレタン樹脂溶液を支持体や離型
紙に塗布し、加熱乾燥により乾式製膜する途中の、ポリ
ウレタン樹脂溶液が半乾燥状態となった時点で不織布を
重ね合わせて押圧する方法が簡便であるが、ポリウレタ
ンフイルムを製造した後ポリウレタンフイルムの表面に
溶剤を吹き付けて膨潤させ、次いで不織布を重ね合わせ
て押圧する方法や、ポリウレタンフイルムを製造した後
接着剤で不織布を接着する方法がある、接着剤で不織布
を接着する場合接着剤をフイルムの全面に塗布するとフ
イルムの透湿性を阻害するので接着剤は点状に塗布する
か、不織布の繊維部分に塗布し、透湿性を阻害しないよ
うに考慮することが必要である。ポリウレタンフイルム
は不織布の片面のみに設けられてもよいが蒸散性をコン
トロールするため両面に設けてもよい。
【0024】このようにして得られた積層体には次いで
開孔が形成される。開孔は多数のカッター刃の埋め込ま
れたローラー等を積層体のフイルム面にころがし、開孔
を形成するような方法で良い。ポリウレタンフイルムが
不織布の両面に設けられている場合、開孔は創面側のみ
でもよいが両面に設けても良い。開孔の形は針穴状、パ
ンチ穴状、十文字状や一文字状のスリット状が考えられ
るが、とくに一文字状のスリット状が良く、スリットの
長手方向が不織布の易伸縮方向と交差する方向とされて
いるのが望ましい、このようにする事により不織布の伸
長程度に応じスリットの開く程度が変わる。スリットの
長さは2mm〜5mm程度が好ましくスリットは並列状
、千鳥状等、任意に配列される。この開孔の役割は、創
傷被覆材使用初期には、滲出液の発生が多いので、ドレ
ナージ(滲出液の排出)を良くするためのものであり、
複合シートに機械的に小さな穴を開け滲出液の貯留を防
止する。創傷被覆材使用後、しばらくすると滲出液の発
生が少なくなり、この液の固化により、穴は閉ざされる
。このためそれ以降は複合シート自体に高い透湿性が要
求される。従って、ポリウレタンフイルムには高い透湿
性が必要となる。
【0025】本発明の創傷被覆材はポリウレタンフイル
ム側が創傷部に接するように使用されるがその形態は包
帯状や数cm角から数十cm角のパット状等任意である
。傷の程度、大きさに応じ選択して用いられるが、パッ
ト状の創傷被覆材の場合、テープや包帯等で固定する必
要が生ずるので使い勝手から包帯状とするのが良い。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は以下の実施例の内容に限定されるものではない。 <製造例1〜3>THF・EOランダム共重合物の製造
エチレングリコール:17.2重量部、THF:241
.4重量部、EO:241.4重量部、BF2 ・エチ
ルエーテル錯塩:19.7重量部、の処方によりオート
クレーブ中で開始剤にエチレングリコール、酸触媒にB
F2・エチルエーテル錯塩を用い、THFとEOとを常
圧、30℃においてランダム共重合させた。重合後、生
成物中の酸触媒をアルカリ中和処理し、沈澱物をろ過し
、更に100℃で乾燥窒素を吹込むことにより脱水した
。得られたTHF・EOランダム共重合物(以後ポリオ
ールと呼ぶ)は無色透明な液体であり、数平均分子量1
800、EO含有率は50重量%であった(ポリオール
A)。エチレングリコール:28.2重量部、THF:
236重量部、EO:236重量部、BF2 ・エチル
エーテル錯塩:32.3重量部とした他は製造例1と同
様にしてポリオールを製造した。得られたポリオールは
無色透明な液体であり、数平均分子量1100、EO含
有率は50重量%であった(ポリオールB)。エチレン
グリコール:13.4重量部、THF:194.6重量
部、EO:291.9重量部、BF2 ・エチルエーテ
ル錯塩:15.3重量部とした他は製造例1と同様にし
てポリオールを製造した。得られたポリオールは無色透
明な液体であり、数平均分子量2300、EO含有率は
60重量%であった(ポリオールC)。尚、数平均分子
量はOH価測定により算出、EO含有率は仕込量から算
出した。
【0027】<製造例4〜6>ポリウレタン樹脂の製造
a)ポリウレタン溶液の製造 製造例1で得られたポリオールAを359.6重量部、
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(
ジイソシアネート成分A)を104.7重量部、イソホ
ロンジアミン35.7重量部を乾燥窒素下においてフラ
スコ中で100℃で6時間反応させ末端にイソシアネー
ト基をもつウレタンプレポリマーとした後、ジメチルホ
ルムアミド溶媒中で鎖延長剤にイソホロンジアミンを用
い温度を30℃に保ちながら2時間鎖延長反応を行ない
ポリウレタン固形分濃度25重量%の無色透明で粘稠な
ポリウレタン溶液を得た。このポリウレタン溶液の温度
25℃での粘度は20,000cps、EO含有率は3
6重量%であった(製造例4)ポリオールBを305.
7重量部、ジイソシアネート成分Aを145.6重量部
、イソホロンジアミン48.7重量部とした他は製造例
5と同様にしてポリウレタン溶液を製造した。このポリ
ウレタン溶液の温度25℃での粘度は35,000cp
s、EO含有率は31重量%であった(製造例5)ポリ
オールCを383.0重量部、ジイソシアネート成分A
を87.3重量部、イソホロンジアミン29.7重量部
とした他は製造例5と同様にしてポリウレタン溶液を製
造した。このポリウレタン溶液の温度25℃での粘度は
15,000cps、EO含有率は46重量%であった
(製造例6)
【0028】b)ポリウレタンフィルムの作製上述のポ
リウレタン溶液を1重量%濃度になるようにメタノール
で希釈し、このメタノール溶液にシルバースルファジア
ジン、ゲンタマイシン、あるいはポリミキシンBなどの
抗菌剤を0.01重量%〜0.1重量%の濃度範囲で混
合する。{製造例4のポリウレタン溶液にはシルバース
ルファジアジンを0.1重量%(A)、製造例5のポリ
ウレタン溶液にはゲンタマイシンを0.01重量%(B
)、製造例6のポリウレタン溶液にはポリミキシンBを
0.01重量%(C)配合した}この混合溶液をスペー
サーを設けたガラス板上に流し、ガラス棒により引き伸
ばし均一な厚さに塗布した後、80℃で一昼夜乾燥させ
無色透明な3種類のポリウレタン乾式フィルム(フィル
ムA,B,C)を得た。この時、フィルムの厚さは約2
5μとなるようスペーサーによって調節した。透湿度は
JIS  Z−0208に準じ40°C、90%RHの
条件下で透湿度カップを用いて重量測定により求めた。 フィルムA:透湿度4400g/m2・24hrフィル
ムB:透湿度3500g/m2・24hrフィルムC:
透湿度4800g/m2・24hr
【0029】<製造
例7〜9>ポリウレタンフィルムと不織布との貼り合せ 不織布として平均繊度3dのレーヨン繊維と2.5dの
ポリエステル繊維(22:78)(重量比)からなる目
付け100g/m2、厚さ0.8mmの不織布を用いた
。この不織布の伸長度は長手方向が47%短手方向が1
28%であったこの不織布にメタノールを少量吸収させ
た後、製造例4〜6の(b)で得られた3種類の25μ
厚のポリウレタンフィルムと貼り合せ乾燥させる事によ
り複合シートを得た。このシートのポリウレタンフィル
ムに短手方向と直角方向に長さ3mmのスリット状の開
孔を直線上に2mmおきに設け、該線のピッチ(線と線
との平行間隔)を5mmとしてスリットが千鳥状の配置
になるようにした。
【0030】<実施例1>前記で得た貼り合せ多孔複合
シートをエチレンオキサイドガスで滅菌処理した後、以
下の試験に供した。ラット(SPラット6〜8週齢)(
12例)の背部皮膚全層欠損創(30×40mm)を外
科的に作成し、ここに得られた複合シートを当て、周囲
を縫合した。その上にガーゼを当て、エラスチックバン
ドで包帯した。3種類のフイルムにつき4例、計12例
とした。1週及び2週後に3種類、2例ずつにつき生体
密着性、擬似真皮層の再建を組織学的に検討し、有効性
を確認した。治癒効果はいずれも良好であり、創傷被覆
材として適当であることがわかった。
【0031】
【発明の効果】本発明の創傷被覆材は密着性,柔軟性,
耐久性,取扱いの簡便性,保存性,細菌遮断性,生体と
の親和性,水分蒸発制御性等に優れ、実用上大変優れた
ものである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  ポリウレタン樹脂を製膜してなるフィ
    ルムと伸縮性を有する不織布との積層体からなり、ポリ
    ウレタンフィルム又は不織布には抗菌剤を含有させ、か
    つ、少なくともポリウレタンフィルムには開孔が形成さ
    れていることを特徴とする創傷被覆材。
  2. 【請求項2】  特許請求の範囲第1項記載の創傷被覆
    材において、ポリウレタン樹脂がエチレンオキサイド単
    位を20〜80重量%含有し数平均分子量が800〜3
    000であるテトラヒドロフランとエチレンオキサイド
    とのランダム共重合物をジイソシアネートと反応させ、
    鎖延長剤で鎖延長し、得られるポリウレタン樹脂である
    創傷被覆材。
  3. 【請求項3】  特許請求の範囲第1項記載の創傷被覆
    材において、不織布が少なくとも一方向に250g/c
    m2の荷重時に30%以上の伸長度を示す不織布である
    創傷被覆材。
  4. 【請求項4】  特許請求の範囲第1項記載の創傷被覆
    材において、開孔がスリット状の開孔である創傷被覆材
  5. 【請求項5】  特許請求の範囲第1項記載の創傷被覆
    材において、不織布が少なくとも一方向に250g/c
    m2の荷重時に30%以上の伸長度を示す不織布であり
    スリット状の開孔が不織布の易伸長方向と交差する方向
    に形成されている創傷被覆材。
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