JPH0431763B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ローラーレベラーにおけるロールシ
フト装置に関する。

一般に、ストリツプを矯正するため、第１図
Ａ，Ｂに示す如く、ストリツプ１をその上下面よ
り互い違いに挟持するよう複数のレベリングロー
ル２を配置した方式のローラーレベラーが使用さ
れている。そして、各レベリングロール２は自在
な撓みが得られるようバツクアツプロール３によ
つて支持されている。

ところが、これらローラーレベラーにおいて
は、分割バツクアツプロール３を設けているがた
めに、第２図に示す如く、レベリングロール２に
対しロール摩耗や、ロールマーク、等のロール欠
陥４が発生してしまい、この欠陥４がストリツプ
１に転写されるので製品品質を劣化させる原因と
なつていた。そこで従来、このような欠陥４がレ
ベリングロール２に発生した場合には、頻繁に新
ロールと交換し、その間に旧ロールの研摩を行つ
ていたので、ロール交換作業が面倒であると共
に、ロール交換時にはローラーレベラーを停止し
なければならないので稼働率の低下をもたらし、
しかも多数の予備ロールを必要とするため経済的
にも不利であつた。

本発明は斯かる実情に鑑み、ロールを適宜軸心
方向にシフトさせて使用することによりロールの
寿命を伸ばし、以て稼働率の向上、予備ロールの
減少等を達成せんとするものである。

以下、図面を参照して本発明の実施例を説明す
る。

第３図は第１図Ａで示したと同様なローラーレ
ベラーの下側の一端部を示すもので、レベリング
ロール２を支持する各バツクアツプロール３が、
楔機構５等によつてレベリングロール２への押付
力を調整可能にベースフレーム６上に配置された
状態を示しており、レベリングロール２の軸箱７
の両端に突起８を設けると共に、ハウジング９に
取付けた昇降ガイド１０に対し昇降可能に係合せ
しめたガイドブロツク１１に、前記突起８をレベ
リングロール２の軸心方向に摺動可能に（横行可
能に）係合せしめる。

又、軸箱７の端部下方にはアクチユエータ１２
によつて駆動される軸１３を、ライン方向に配し
て軸受１４，１４にて支承せしめる。軸１３の一
端部には、第４図にも示す如く、偏心輪１５を固
着すると共に、該偏心輪１５に偏心杆１６を摺動
可能に嵌設し、且つ該偏心杆１６の先端部をガイ
ドブロツク１１の下部に張出したブラケツト１７
にピン１８連結してクランク機構を形成する。一
方、軸１３の他端部には、第５図にも示す如く、
揺動レバー１９を固着し、且つ該揺動レバー１９
の先端部を軸箱７の保持フレーム２０に固着した
ブラケツト２１に対し、長孔２２を介しピン２３
連結する。

斯かる構成としてあるので、レベリングロール
２の表面にロール摩耗等の欠陥が少し発生した
ら、アクチユエータ１２を駆動することにより、
揺動レバー１９及びクランク機構を介しレベリン
グロール２をバツクアツプロール３から離反させ
た状態で軸心方向にシフトする。即ち、アクチユ
エータ１２の駆動により軸１３を回転し揺動レバ
ー１９を揺動させると、該揺動レバー１９の長孔
２２とピン２３にて連結されたブラケツト２１を
介し保持フレーム２０が移動せしめられる。この
際、保持フレーム２０にて保持する軸箱７の端部
突起８がハウジング９側のガイドブロツク１１に
ガイドされて摺動する。又、同時に、軸１３の回
転により偏心輪１５が回転する。偏心輪１５が回
転すると、偏心輪１５に嵌設してある偏心杆１６
の先端部がピン１８にてガイドブロツク１１のブ
ラケツト１７と連結してあり且つガイドブロツク
１１がハウジング９側の昇降ガイド１０に係合せ
しめてあることから、昇降ガイド１０が上昇し、
昇降ガイド１０の上昇に伴い突起８を介し軸箱７
が上昇する。従つてレベリングロール２はバツク
アツプロール３から離反してすり疵の発生しない
状態で軸心方向にシフトされる。

この操作を適宜パス毎に行うことにより、レベ
リングロール２に発生する欠陥がロール軸心方向
で分散されるので、レベリングロール２の寿命が
伸びロール交換が減少する。

第６図乃至第８図は本発明の他の実施例を示す
もので、レベリングロール２の軸箱７の両端に設
けた突起８′を、ハウジング９に取付けた水平ガ
イド１０′にレベリングロール２の軸心方向摺動
可能に係合せしめたガイドブロツク１１′に対し
て、昇降可能に係合せしめ、更に、前記ガイドブ
ロツク１１′の下部に設けたブラケツト１７に対
し前記実施例におけるレバー１９を、又保持フレ
ーム２０の下部に設けたブラケツト２１に対し前
記実施例におけるクランク機構を同様に接続した
ものである。

斯かる方式としても、前記実施例と同等の作用
効果を奏し得る。

ところで、ローラーレベラーには、第１図Ａ，
Ｂに示したようにレベリングロール２を直接バツ
クアツプロール３にて支持する方式の他に、レベ
リングロール２を中間ロールを介しバツクアツプ
ロール３にて支持する所謂6Hi方式もあるが、斯
かる6Hi方式のローラーレベラーにおいては、前
記した各実施例を中間ロールに採用することによ
つて同様な作用効果が得られる。

尚、前記実施例ではレベリングロール２のシフ
トのためにアクチユエータ１２の駆動を用いた
が、例えば第５図において仮想線で示すように、
揺動レバー１９や保持フレーム２０にシリンダ２
４を接続してもよく、或いはガイドブロツク１１
をシリンダやラツク・ピニオン方式、リンク等で
作動させるようにしてもよい。又前記実施例では
ローラーレベラーの下半部を示したが、上半部に
おいても同様にして行うことができる。

以上説明したように本発明によれば、 （） ロールに発生する摩耗疵等の欠陥を、ロ
ール軸心方向に対し分散化できるので、ロール
の寿命が伸びる。

（） 上記（）項から、ロール交換回数が減
少するので、予備ロールの数を少くすることが
できる。

（） ローラーレベラーの停止時間が短くなる
ので、稼働率が向上する。

（） ロールマークのない高品質の板の矯正が
できる。

（） ロールの摩耗箇所が広がるので、研摩時
間が少くなる。

等の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ，Ｂはいずれもローラーレベラーの概
略を示す説明図、第２図は第１図Ａ及びＢの−
矢視に相当する説明図、第３図は本発明の装置
の概要を示す部分側面図、第４図は第３図の−
矢視図、第５図は第３図の−矢視図、第６
図は本発明の装置の他の実施例を示す部分側面
図、第７図は第６図の−矢視図、第８図は第
６図の−矢視図である。 ２……レベリングロール、３……バツクアツプ
ロール、６……ベースフレーム、７……軸箱、８
……突起、９……ハウジング、１０……昇降ガイ
ド、１１……ガイドブロツク、１２……モータ、
１３……軸、１５……偏心輪、１６……偏心杆、
１９……揺動レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ バツクアツプロールに支持されるロールの軸
   箱を、固定部側に移動可能に係合せしめたガイド
   ブロツクに対し移動可能に係合せしめ、且つ該軸
   箱とガイドブロツクとの移動を、互いに異なる昇
   降方向と横行方向としたことを特徴とするローラ
   ーレベラーにおけるロールシフト装置。