JPH0431662A - 電磁式燃料噴射弁及びその組立て方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、電磁式燃料噴射弁、特に弁体が円板状になっ
ているフラット弁タイプの電磁式燃料噴射弁の構造とそ
の組立て方法に関する。

〈従来の技術〉 従来のこの種の電磁式燃料噴射弁として第３図に示すよ
うなものがある（例えば特開平１−２４９９６０号公報
等参照）。

これについて簡単に説明すると、ハウジング１の中心部
に、例えば鉄製の中実のコア２が配置され、該コア２の
外周にコイルボビン３を介して電磁コイル４か設けられ
ている。また、ハウジング１の先端部には、カップ状に
形成された弁座５が加締め固定されており、該弁座５は
、噴孔６を有しノズル部を兼ねている。弁座５の着座面
側とコア２先端面との間に、磁性体からなり周辺部近傍
に周方向に略等間隔に複数の燃料流通孔８を設けた円板
状の弁体７が設けられている。そして、該弁体７の周辺
部には、該弁体７を囲むように設けられた環状のシム９
とコア２先端部を囲むようにして設けられた略環状の磁
性体からなるマグネットディスクｌＯとで周辺部が挟持
固定された板バネ１１の中央部か圧接しており、この板
バネ１１中央部によって弁体７が閉弁方向（弁座２の着
座面方向）に常時弾性付勢されている。

かかる燃料噴射弁の動作は、電磁コイル４か通電により
励磁されると、コア２に電磁吸引力が発生して弁体７を
板バネ１１の弾性力に抗して図中上方に吸引して弁座５
から離間させ、噴孔６を介して燃料が噴射する。電磁コ
イル４が非励磁になると電磁吸引力が消失して板バネ１
１の弾性力により弁体７が弁座５の着座面に密着して噴
孔６が閉鎖され燃料の噴射が止まる。

〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、従来の燃料噴射弁では、弁体７を閉弁方向に
弾性付勢している板バネ１１に、第４図に示すような周
辺部から中央部に向けて突出する突出片１１ａを周方向
に等間隔に複数設けたスポークタイプのものを使用して
いる。このため、弁体７周辺部の限られた部分で板バネ
１１が接触することになり、板バネ１１と接触する弁体
周辺部の面圧が高く摩耗し易い。そして、前記接触部分
の摩耗により、板バネ１１によるスプリングセット荷重
が低下して開弁が早くなり、その結果、燃料噴射弁の流
量特性が初期設定値に比べて増量方向にずれてしまうと
いう問題がある。

また、燃料噴射弁を組立てる場合、従来ではマグネット
ディスク１０．板バネ１１．　　シム９．弁体７を順次
ハウジング１先端部に組付け、弁体７のセンタ合わせを
行った後に、ハウジング１先端部に弁座５を加締め固定
してこれら各部品をハウジング１に固定するようにして
いる。

しかし、弁体７は、組立て後に開閉動作を繰り返してい
る間に最も安定した位置に移動し、この安定位置と組付
は時のセンタ合わせによる弁体位置とが必ずしも一致し
ない。このため、従来の組み立て方法では組付は後に行
う流量特性の測定試験に時間がかかるという問題があっ
た。

本発明は上記の事情に鑑みなされたもので、弁体の板バ
ネ接触部の摩耗が少なく流量特性が長期間変化しない耐
久性の良好な電磁式燃料噴射弁を提供すると共に、組立
て後の流量特性の測定が短時間で済む燃料噴射弁組立て
方法を提供することを目的とする。

〈課題を解決するための手段〉 このため本発明は、ハウジング先端に加締め固定される
弁座と、該弁座に対面する磁性体からなる円板状の弁体
と、周辺部が固定支持され中央部が前記弁体周辺部に圧
接して弁体を閉弁方向に弾性付勢する板バネとを備え、
ハウジング中心部に配置したコアの外周に設けた電磁コ
イルへの通電により弁体を板バネの弾性力に抗して吸引
して開弁させる構成の電磁式燃料噴射弁において、前記
板バネを環状に形成してその中央部が弁体周辺部の全周
に圧接する構成とした。

また、前記電磁式燃料噴射弁を組立てるに際し、電磁コ
イルを設けｔ：コアを中心部に配置したノ１ウジング先
端部に、板バネと弁体と弁座とを順次組付け、これらを
ハウジングに固定する前に電磁コイルの励磁・非励磁を
繰返して弁体の開閉操作を複数回行い、その後に、ノ１
ウジング先端部を加締めて前記板バネと弁体と弁座とを
／）ウジング先端部に固定するようにした。

〈作用〉 かかる構成によれば、板バネ中央部が弁体の周辺部全域
に接触するので、弁体周辺部の面圧が低くなり弁体周辺
部の摩耗量が大幅に減少するようになる。

また、ハウジングに弁座を加締め固定する前に電磁コイ
ルの励磁・非励磁を繰返して弁体の開閉操作を複数回行
い、その後に弁座を加締め固定するようにすれば、組立
て直後において弁体が略安定した位置にセットされるの
で、燃料噴射弁組立て後の弁体が安定位置に移動する時
間が短縮でき、流量特性の測定時間が短縮できるように
なる。

〈実施例〉 以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。尚、
従来と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。

本実施例を示す第１図及び第２図において、本実施例の
燃料噴射弁に使用する板バネ２１は、第２図に示すよう
に略環状に形成され、マグネットディスクｌＯとシム９
とで挟持される周辺部と弁体７の周辺部に圧接する中央
部との間には、バネ特性を調整するための切抜き部２１
ａが設けられている。

前記切抜き部２１ａの面積を大きくすれば、板バネ２１
のバネ力を弱くすることができ、小さくすればバネ力を
強くできる。

かかる板バネ形状によれば、燃料噴射弁組立て時に、弁
体７の周辺部全域に板バネ２１の中央部が圧接して弁体
７を閉弁方向に弾性付勢する。

このため、弁体７周辺部の面圧が従来より低下するので
、弁体７の開閉動作で板バネ２１中央部と摺接する弁体
７の周辺部の摩耗が減少する。従って、燃料噴射弁の初
期の流量特性を長期間に亘って安定して維持でき、耐久
性が向上する。

また、この燃料噴射弁を組立てるに際しては、ハウジン
グ１中心部に電磁コイル４を設けたコア２を配置した後
、ハウジング先端部を上にして、マグネットディスク１
０．板バネ２１．シム９．弁体７及び弁座５を順次ハウ
ジングｌ先端部内に組付ける。そして、ハウジングｌ先
端部を加締める前に、この状態で電磁コイル４の励磁・
非励磁を繰返して弁体７の開閉操作を適宜回数行い、そ
の後に、ハウジング先端部を加締めて弁座５をハウジン
グ１に固定することにより、マグネットディスク１０．
板バネ２１．　　シム９及び弁体７をハウジング１先端
部内にセットする。

このような組立て方法によれば、面倒な弁体７のセンタ
合わせ作業を行わなくとも、電磁コイル４を励磁・非励
磁操作するという簡単な操作だけで弁体７を安定位置セ
ットすることができる。従って、組立て直後において、
弁体７が既に略安定位置に移動しているので、流量特性
の測定時間を大幅に短縮できる。また、弁体７周辺部全
域に板バネ２１が当たっているので、弁体７のセンタず
れが少なく安定位置への移動時間も早くなり、組立て開
始から製品完成までの時間を短縮できる。

〈発明の効果〉 以上説明したように本発明の燃料噴射弁によれば、板バ
ネと接触する弁体周辺部の摩耗量を少なくできるので、
初期流量特性を長期間安定維持でき燃料噴射弁の耐久性
を向上できる。

また、本発明の燃料噴射弁の組立て方法によれば、弁体
のセンタ合わせ作業が省略できる。更には、組立て後に
おける流量特性の測定時間を大幅に短縮することができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の燃料噴射弁の要部構成図、第２図は同
上実施例の板バネの平面図、第３図は従来の燃料噴射弁
の要部構成図、第４図は従来の板バネの平面図である。 ｌ・・・ハウジング　　２・・・コア　　４・・・電磁
コイル　　５・・・弁座　　７・・・弁体　　２１・・
・板バネ特許出願人　日本電子機器株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ハウジング先端に加締め固定される弁座と、該弁
   座に対面する磁性体からなる円板状の弁体と、周辺部が
   固定支持され中央部が前記弁体周辺部に圧接して弁体を
   閉弁方向に弾性付勢する板バネとを備え、ハウジング中
   心部に配置したコアの外周に設けた電磁コイルへの通電
   により弁体を板バネの弾性力に抗して吸引して開弁させ
   る構成の電磁式燃料噴射弁において、前記板バネを環状
   に形成してその中央部が弁体周辺部の全周に圧接する構
   成としたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
2. （２）請求項１に記載の電磁式燃料噴射弁を組立てるに
   際し、電磁コイルを設けたコアを中心部に配置したハウ
   ジング先端部に、板バネと弁体と弁座とを順次組付け、
   これらをハウジングに固定する前に電磁コイルの励磁・
   非励磁を繰返して弁体の開閉操作を複数回行い、その後
   に、ハウジング先端部を加締めて前記板バネと弁体と弁
   座とをハウジング先端部に固定することを特徴とする電
   磁式燃料噴射弁の組立て方法。