JPH04308225A - 炭素繊維用熱処理装置 - Google Patents

炭素繊維用熱処理装置

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JPH04308225A
JPH04308225A JP6849691A JP6849691A JPH04308225A JP H04308225 A JPH04308225 A JP H04308225A JP 6849691 A JP6849691 A JP 6849691A JP 6849691 A JP6849691 A JP 6849691A JP H04308225 A JPH04308225 A JP H04308225A
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JP
Japan
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gas
decomposition products
heat treatment
treated
carbonization furnace
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP6849691A
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English (en)
Inventor
Atsushi Nakamura
淳 中村
Tomotaka Hashimoto
知孝 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭素繊維を製造する際
に副生する分解生成物を処理する熱処理装置に関するも
のであり、さらに詳しくは、ポリアクリロニトリルもし
くはその共重合体を紡糸して得られる繊維(以下、プレ
カーサーと称す)を原料として、予備酸化処理し、つい
で不活性雰囲気中で炭素化する際に、該被処理繊維より
発生する分解生成物を効率良く処理しながら熱処理する
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】炭素繊維は、その優れた性質、特に高い
比強度、比弾性率等により複合材料の補強繊維として製
造されている。これら複合材料の用途拡大にともなって
性能、品質の向上ばかりでなく、製造コストの低減化が
重要な検討課題となっている。一般に、炭素繊維はプレ
カーサーを空気中あるいは、他の酸化性雰囲気中で20
0から300℃の温度で予備酸化し、次いで、窒素ガス
等の不活性雰囲気中で、温度1500℃、時によっては
2000℃以上の処理を行うことにより製造される。そ
の際に、特に不活性雰囲気中で熱処理する炉(以下、炭
素化炉という)においては、プレカーサーの重量当り4
0〜50パーセントもの分解生成物が生成する。
【0003】この分解生成物には、シアン化水素をはじ
め、アンモニア、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン等の
常温でガス状の物質と、タール状の常温で液体及び固体
状の物質が含まれている。炭素繊維を連続的にしかも大
量に処理する場合には、これら分解生成物を適切に処理
することが重要である。すなわち、これら分解生成物に
は毒性があり、炭素化炉より漏洩することは、作業環境
を著しく劣悪化させるのみならず、大気中へ直接放出す
ることは大気汚染の面からも防止されねばならない。
【0004】分解生成物は、通常炭素化炉内ではすべて
ガス状であるが、この中で、タール状物質は、約300
℃以下に冷却されると、凝縮あるいは固化するため、炭
素化炉からの排気配管を閉塞して操業を著しく困難にす
るという問題がある。また、タール状物質が繊維に付着
すると毛羽の発生や、物性の低下を招き品質面で問題が
あるのみならず、はなはだしい場合には繊維の切断等の
トラブルが発生する。そこで、炭素化炉内の雰囲気ガス
の量を適切にコントロールし、すみやかに炭素化炉外へ
導き処理する方法が行われている。この場合、排ガスが
系外に漏れないように炭素化炉から処理設備までの配管
を、完全密閉にし強制的に排気する方法が一般的に行わ
れているが、炉内の不活性雰囲気を維持するために、シ
ールガス量と炭素化炉からの排気量のバランスを考慮す
る必要がある。
【0005】このような炭素化炉からの排気方法におい
て、配管中にタール状物質が凝縮するのを防止する方法
として、排ガス処理装置までの配管を200℃以上の温
度に保つ方法がある(特公昭50−40172号公報)
が、一般に排ガス処理装置は屋外に設置されるため配管
が良く、これを保温するためには多大なエネルギーを消
費する。また、タール状物質は、空気等により容易に酸
化され固化する性質があるため、これを防止するために
は密閉性が高く、かつ専用の配管としなければならない
など、この方法で複数の炭素化炉から排気される分解生
成物を処理するには設備設計が複雑となる。
【0006】さらに、配管の途中にトラップを設けター
ル状物質を積極的に補集する方法(特開昭56−240
22号公報、特開昭57−25417号公報など)が提
案されているが、このようなタールトラップを設けた場
合には、それらの抜き出し設備を設け処理しなければな
らない。またタール状物質には前記したように300℃
以下になると液化さらには固化するものが含まれており
、必然的にタールトラップおよび抜き出し設備にも保温
が必要となる。
【0007】これら従来技術の方法においては、排気配
管系が密閉であるため炭素化炉内の不活性雰囲気を維持
するためにシールガス量と排気量をコントロールする必
要があるが、排ガス処理系でのトラブルは炭素化炉内に
も影響を及ぼし、処理されている炭素繊維の品質を低下
させることとなる。したがって、排ガス処理は、操業上
の重要な管理事項の1つとしなければならないことを余
儀なくされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術の問題点を解決すること、すなわち炭素繊維製
造の際に炭素化炉内で発生する分解生成物を処理する方
法として、操業上のトラブルも無く、かつ経済性に優れ
た装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、多
数本のフィラメントを連続的に処理する炭素化炉の排ガ
ス口に燃焼装置を設け、分解生成物を燃焼することによ
り達成できる。以下、本発明を具体的に説明する。図1
は、本発明による燃焼装置を備えた炭素化炉の模式図で
ある。1は処理される繊維であり、通常プレカ−サ−を
空気中あるいは他の酸化性雰囲気中で予備酸化したもの
が用いられる。3は該繊維を処理するためのマッフル(
処理室)であり、炉の入口及び出口に設けた6のシ−ル
機構により不活性雰囲気が維持される。不活性ガスとし
ては、ヘリウム、アルゴン、窒素などが一般に用いられ
るが、本発明においては安価な窒素でよい。繊維から発
生する分解生成物は5から供給される不活性ガスに伴い
7の排気口を通り2の燃焼装置へと導かれる。
【0010】排気口の位置は、分解生成物が多量に発生
する温度域の一部分に設定されるのが一般的であり、マ
ッフル内のガス流の均一化、設備コスト、ランニングコ
スト等の面からみれば1〜2ケ所とすべきである。2の
燃焼装置で処理された排ガスは、従来から用いられてい
るスクラバ−、電気集塵機等で完全に無害化処理される
が、本発明によれば、燃焼装置からこれら処理装置まで
の配管を加温する必要が無いばかりでなく、このガスの
熱量を利用して、他の物質と熱交換を行うこともできる
【0011】次に、本発明のポイントである燃焼装置に
ついて説明する。図2は燃焼装置の構成を示す模式図で
ある。7の排気口から排気される分解生成物を含むガス
は、11のスリットを通り空気と混合した後、10のバ
−ナ−により燃焼される。まずスリットについて説明す
る。ここでいうスリットとは排気口より小さい開口面積
を有する矩形の排気部のことであり、例えば、図3のよ
うに、マッフル構造炭素化炉の場合にはガス流の均一化
のために、Wはマッフル幅と同一にするのが好ましい。 開口長さLは、マッフル内の不活性雰囲気を少いシ−ル
ガス量で維持するためには、できるだけ小さくするのが
良いが、あまり小さくすると毛羽等が付着した場合に閉
塞したり、クリ−ニングが困難になるので、5〜30ミ
リとするのが良い。次に、スリット高さHについてであ
るが、本発明による方法においては、炭素化炉内より排
気されるガスの顕熱を有効に利用するところに特徴があ
るので、スリットの先端が、炭素化炉外壁のできるだけ
近くに位置するようHを決定することが重要である。本
発明においては、スリット先端の位置が炭素化炉外壁か
ら500ミリ以内とするのが好ましい。
【0012】バ−ナ−はLPGなどの安価なガス燃焼方
式の物がよい。バ−ナ−形状は、矩形スリットの場合に
は棒状の物を用いるのが好ましく、軸方向に沿って燃焼
炎が吹き出すものがよい。特に、燃焼効率を高めるため
に2本を対向させ、その中間に分解生成物を含んだガス
を通過させるようにすれば効果的な燃焼が可能となる。 バ−ナ−を複数本にし排ガスの流れ方向に多段に設ける
こともできるが、あまり多くしても複雑になるだけであ
り、好ましくは3段以下にすべきである。
【0013】バ−ナ−の燃焼温度については、排ガス中
に含まれる分解生成物の量と、燃焼用ガスの種類、供給
量、放熱量等で決定されるが、簡便な方法として、燃焼
により発生する熱量と分解生成物量との比で決定するこ
とが出来る。すなわち、被処理繊維から発生する分解生
成物の量G(kg/Hr)と発熱量Q(kcal/Hr
)との比G/Q(kcal/kg)が3000〜600
00であることが好ましい。この値が3000より小さ
い場合には、十分な燃焼が行われず分解生成物が排気配
管中に凝縮するので好ましくない。また、60000よ
り大きい場合には、燃焼は十分行われるが、燃焼用ガス
の無駄な消費につながるだけであるから意味が無い。
【0014】また燃焼用ガスの供給量は、被処理繊維の
本数、走糸スピ−ド等により決定されるので、ガス流量
のコントロ−ルが出来るものが好ましい。さらには、失
火、燃焼温度等監視するシステムを備えることによりよ
り一層安全な操業が可能となる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明の効果を具体的に
説明する。
【0016】
【実施例1】前後を不活性ガスでシ−ルし、ほぼ中央よ
り排気するマッフル型熱処理装置の排気口に燃焼装置を
炉壁面から300mmの位置に設けた。この熱処理装置
でポリアクリロニトリル系プレカ−サ−を予備酸化した
12000フィラメントから成る繊維束を用い最高温度
1400℃で炭素化を行った。
【0017】4日間の連続運転を、排気配管中の汚れ具
合を確認しながら5回繰り返し行ったが、配管中には、
タ−ル等の凝縮物は認められず、安定な操業を行うこと
が出来た。得られた炭素繊維の強度を常法に従い測定し
たところ、420kgf/mm2 であった。またこの
炭素繊維1kgを製造するのに燃焼に要したコストは2
9円であった。
【0018】
【比較例1】上記実施例1の熱処理装置において燃焼装
置を設けずに排気口と排気配管を直結し、屋外の排ガス
処理装置までの配管を保温し、上記実施例1と同様な炭
素化処理を行った。その結果、運転開始後2日間で排気
配管の閉塞が起こり運転を中断せざるを得なくなった。
【0019】なお、このときの保温に要したコストは炭
素繊維1kg当り47円であった。
【0020】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の熱処理装置
は、予備酸化処理された繊維を炭素化する際に発生した
分解生成物を炉から排出した直後にガス燃焼するという
ものである。このことにより、排ガス配管の加熱が不要
で、しかも、タ−ル抜き出し等の操作を必要とせず従来
装置に比較して安定な操業を行うことが出来るだけでな
く、使用電力量の低減化が図れ、ひいては、炭素繊維の
低コスト化が図れるなど工業的にきわめて顕著な効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置を備えた熱処理装置全体の模式図
である。
【図2】本発明における熱処理装置主要部の構成図であ
る。
【図3】スリットの寸法説明図である。
【符号の説明】
1  被処理繊維 2  燃焼装置 3  マッフル(処理室) 4  熱処理装置本体 5  不活性ガス供給口 6  シ−ル装置 7  排気口 8  排ガス処理装置 9  排気装置 10  バ−ナ− 11  スリット 12  燃焼用ガス供給装置 13  フ−ド W  スリット幅 L  開口長さ H  高さ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  繊維状物質を不活性雰囲気中で連続的
    に熱処理する装置において、炭素化炉の排ガス口に燃焼
    装置を備えることを特徴とする炭素繊維用熱処理装置。
JP6849691A 1991-04-01 1991-04-01 炭素繊維用熱処理装置 Withdrawn JPH04308225A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008231644A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 炭素繊維製造装置並びに炭素繊維の製造方法
JP2008231611A (ja) * 2007-03-20 2008-10-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 耐炎化炉及び炭素繊維の製造方法
CN109267182A (zh) * 2017-07-18 2019-01-25 翁庆隆 碳纤维丝束成形装置及碳纤维丝束成形方法

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