JPH11304364A - 外熱式ロータリキルン - Google Patents

外熱式ロータリキルン

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JPH11304364A
JPH11304364A JP13144598A JP13144598A JPH11304364A JP H11304364 A JPH11304364 A JP H11304364A JP 13144598 A JP13144598 A JP 13144598A JP 13144598 A JP13144598 A JP 13144598A JP H11304364 A JPH11304364 A JP H11304364A
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retort
heating chamber
temperature
rotary kiln
cylinder
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Akira Minowa
亮 美濃羽
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Takasago Industry Co Ltd
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Takasago Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の外熱式ロータリーキルンは、加熱室で
乾留ガスを燃焼させるには最低でも650℃の温度が必
要であり、この温度以下で炭化させる被処理物の場合に
は、450℃以上に加熱すると炭素が分解して収量が減
少してしまうため、加熱室内の温度を500℃に保たな
ければならないのであるが、そうすると、レトルト内か
ら流入した乾留ガスは加熱室内で燃焼することができな
くて、加熱室と一体または別体に設けた処理室で燃焼し
なければならず、熱効率が低下してしまうという課題が
ある。 【解決手段】 レトルトの少なくとも加熱室に対応する
部分の外周を熱の伝達を抑制する構造にしたから、加熱
室の温度を乾留ガスの燃焼に十分な650℃以上にして
も、レトルト内の温度を例えば450℃に保つことがで
きて、高い熱効率を維持しつつ炭素の収量を高めること
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加熱室をほぼ水平
に貫通したレトルト内で発生した乾留ガスを加熱室内に
放出して燃焼させるようにした外熱式ロータリキルンに
関する。
【0002】
【従来の技術】被熱処理物を炭化する場合、加熱時に発
生する乾留ガスを加熱室に導いて燃焼させるようにした
外熱式ロータリキルンは、特別な乾留ガス処理室が不要
となって装置がコンパクトになるとともに、加熱室の燃
料の一部を乾留ガスで補うことができることから、熱効
率が高いという利点があって、近年、一般に使用される
ようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、加熱室
で乾留ガスを燃焼させるには最低でも650℃の温度が
必要であり、この温度以下で炭化させる被処理物の場
合、例えば、下水道汚泥を炭化処理する場合には、45
0℃以上に加熱すると炭素が分解して収量が減少してし
まうため、加熱室内の温度を500℃に保たなければな
らないのであるが、そうすると、レトルト内から流入し
た乾留ガスは加熱室内で燃焼することができなくて、加
熱室と一体または別体に設けた処理室で燃焼しなければ
ならず、熱効率が低下してしまうという課題があり、ま
た、ダイオキシンの発生を抑制するために、排ガスを8
00℃以上の温度で2秒以上滞留させることが義務付け
られているが、加熱室の温度が低いと二次燃焼室を多く
のバーナーを備えた大型のものにしなければならず、設
備費が高くなるという課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】このよう
な課題を解決するための手段として、請求項1の発明
は、レトルトの少なくとも加熱室に対応する部分の外周
を熱の伝達を抑制する構造にしたから、加熱室の温度を
乾留ガスの燃焼に十分な650℃以上にしても、レトル
ト内の温度を例えば450℃に保つことができて、高い
熱効率を維持しつつ炭素の収量を高めることができる効
果があり、また、加熱室の温度を800℃以上にしてダ
イオキシンの発生を抑制するようにしても、レトルト内
の温度を低く保つことができる効果がある。
【0005】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、レトルトを二重構造とし、その空間に空気等の流体
を流すようにしたから、熱伝達抑制の効果が高く、ま
た、流体の流量の調節により加熱室内の温度を一定に保
ちながらレトルト内の温度を任意に調節することがで
き、さらに、レトルトを冷却した流体は熱交換により高
温度になるため、予熱や乾燥などに使用することができ
る効果がある。
【0006】請求項3の発明は、請求項1の発明におい
て、レトルトの外周をセラミックファイバー等の断熱材
で覆ったから、比較的簡単な作業で熱伝達抑制の効果を
達成することができ、低コストで製造することができる
効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。図1において、1は耐火物製
の炉体であって、その上部を金属製の円筒からなるレト
ルト2がわずかな間隙をあけてほぼ水平に貫通してい
る。
【0008】このレトルト2は、図2に示すように、内
筒3とこれに一体的に結合された外筒4からなりその間
に空間5が構成されている。
【0009】内筒3は炉体外に長く延出していてその両
端部近くにリング6が固定され、図示しないスタンドに
支持されたローラー7にリング6が支承されることによ
り、レトルト2が一方向に回転駆動されるようになって
いるとともに、内筒3の入り口側には遮断板8を貫通す
るスクリューコンベア9が設けられており、出口側には
被処理物排出口10が形成され、さらに、内筒3の出口
を囲むように、被処理物回収筒11が設けられている。
【0010】外筒4の入り口には冷却空気導入筒12が
設けられ、出口は炉体1内に開放されている。
【0011】レトルト2の炉体1内に対応する部分に
は、内端が出口向きに屈曲して外端がレトルト2外に突
出した多数の排出筒13が内筒3と外筒4を貫通して設
けられている。
【0012】炉体1のレトルト2の下方には吸引孔15
を有する炉床14が設けられていて、その上側が加熱室
18に、下側が二次燃焼室19になっており、加熱室1
8には多数のバーナー16が、二次燃焼室19には1個
のバーナー17が設けられていて、二次燃焼室19は図
示しない煙突に連通している。
【0013】本実施の形態は上記構成になり、加熱室1
8のバーナー16を燃焼させてレトルト2内を加熱して
からスクリューコンベア9により有機質の被処理物をレ
トルト2内に投入すると、レトルト2の回転により出口
側へ移動しつつ加熱されるのであるが、レトルト2内は
外気とほぼ遮断されているから、乾留ガスが発生して排
出筒13から加熱室18内へ流入し、バーナー16の火
炎により燃焼して加熱室18内の温度上昇に寄与する。
【0014】このため、バーナー16の幾つかを消して
も加熱室18内の温度を一定に保つことができる。
【0015】一方、レトルト2の内筒3と外筒4の間に
構成された空間5には冷却空気導入筒12から圧送され
た空気が流れているため、レトルト2内の温度は加熱室
18内の温度より低く保たれ、熱交換により加熱された
空気は空間5の端末から加熱室18内へ供給されて燃焼
に供される。
【0016】加熱室18内のガスは炉床14の吸引孔1
5を通って二次燃焼室19に入り、バーナー17の燃焼
炎により加熱されて臭気や有害物質が分解され、煙突か
ら大気中へ放出される。
【0017】乾留により生じた炭化物は被処理物排出口
10から被処理物回収筒11へ排出されて回収される。
【0018】実施例1 直径400mm、炉内有効長さ3.5mの円筒20の外
周に、溝の深さ20mmのチャンネル鋼材21を12本
溶接して溝状の空間22を構成して円筒20の外表面の
ほぼ80%を占める溝状の二重構造としたレトルト2を
用い、他の構造は上記実施の形態と同一にしたロータリ
キルンに、別の乾燥炉で水分25%に調整した下水道汚
泥を60kg/hの割合で供給し、炉内の滞留時間を4
0分とし、加熱室18内の温度を850℃に保持してレ
トルト2内の最高温度が450℃になるように、空間2
2へ導入する冷却空気の量を自動制御した。
【0019】この時の冷却空気の流量は平均で2.5m
3/minであった。
【0020】二次燃焼室19内の温度もバーナー17の
火炎により850℃に保ち、加熱室18と合わせて燃焼
ガスが850℃の温度に2秒以上さらされるようにし
た。
【0021】その結果、良好な炭化物が得られるととも
に、排ガス中のダイオキシンの量は基準値以下であっ
た。
【0022】実施例2 図4に示すように、円筒20の周りにセラミックファイ
バ層23を形成した直径400mm、炉内有効長さ3.
5mのレトルト2を用い、その他は上記実施の形態と同
一構造にしたロータリキルンに、別途乾燥炉で水分を2
5%に調整した下水道汚泥を60kg/hの割合で供給
し、炉内の滞留時間を40分とし、加熱室18内の温度
を850℃に保持して、レトルト2内の最高温度が45
0℃になるようにした。
【0023】セラミックファイバ23の厚さは、予備実
験の結果から上記した条件を満たすため12mmとし
た。
【0024】レトルト2内で発生した乾留ガスは排出筒
13を通って加熱室18内へ流入して850℃の雰囲気
の中で完全に燃焼した。
【0025】二次燃焼室19内の温度もバーナー17の
火炎により850℃に保ち、加熱室18と合わせて燃焼
ガスが850℃の温度に2秒以上さらされるようにし
た。
【0026】その結果、良好な炭化物が得られるととも
に、排ガス中のダイオキシンの量は基準値以下であっ
た。
【0027】実施例1に比べて制御遅れがやや大きかっ
たが実用上問題はなかった。
【0028】なお、二次燃焼室19は炉体1と別体に設
けても良く、また、排ガスも直接にまたは熱交換器を介
して乾燥、予熱または燃焼に利用できる。
【0029】また、実施例2の場合に、セラミックファ
イバ層13は円筒20の長さ方向または円周方向にある
程度の間隔をあけてゼブラ状に張り付けてもよく、厚さ
を変えても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の断面図である。
【図2】そのレトルトの断面図である。
【図3】レトルトの一実施例の断面図である。
【図4】レトルトの他の実施例の断面図である。
【符号の説明】
1:炉体 2:レトルト 3:内筒 4:外筒 5、22:空間 12:冷却空気導入筒 13:排出筒 18:加熱室 21:チャンネル鋼材 23:セラミックファイバ層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱室をほぼ水平に貫通したレトルト内
    で発生した乾留ガスを前記加熱室内に放出して燃焼させ
    るようにした外熱式ロータリキルンにおいて、前記レト
    ルトの少なくとも前記加熱室に対応する部分の外周を熱
    の伝達を抑制する構造にしたことを特徴とする外熱式ロ
    ータリキルン。
  2. 【請求項2】 前記レトルトを二重構造とし、その空間
    に流体を流すようにしたことを特徴とする外熱式ロータ
    リキルン。
  3. 【請求項3】 前記レトルトの外周を断熱材で覆ったこ
    とを特徴とする請求項1記載の外熱式ロータリキルン。
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JP2006193622A (ja) * 2005-01-13 2006-07-27 Japan Sewage Works Agency 炭化製品及びその製造方法
CN108139159A (zh) * 2015-10-14 2018-06-08 巴斯夫欧洲公司 含有复合纤维陶瓷的热渗透管

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