JPH043079Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、シヤワーブース本体の側壁面に設置
した収納ボツクスに、スライド自在な遮蔽体と、
回動自在な遮蔽体とを収納し、必要に応じて取り
出して簡易脱衣室を形成するようにした技術に関
するものである。

〔従来の技術〕

シヤワーのみの使用に供されるシヤワーブース
を新たに建物躯体の室内へ設置する場合等にあつ
て、建物躯体内に脱衣室がないときは、第５図に
示すように、設置したシヤワーブース１の周囲を
取り囲んでカーテンレール２を建物躯体壁３へ設
置し、カーテンレール２にカーテン４を吊り下げ
て簡易の脱衣室５を形成するようにしている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

ところが、前記従来の脱衣室５にあつては、カ
ーテンレール２が常に建物躯体の室内へ露出して
いるため見栄えが悪く、また該脱衣室５の領域は
カーテンレール２によつて固定的であるため、そ
の分だけ常に建物躯体の室内スペースが制限され
るという欠点があつた。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、従来の前記問題点に鑑みてこれを改
良除去したものであつて、必要時にのみ簡易の脱
衣室を形成することができ、また不使用時は収納
ボツクスへ収納するようにした簡易脱衣室を提供
せんとするものである。

而して、前記問題点を解決するために本考案が
採用した手段は、シヤワーのみの使用に供される
シヤワーブースにおいて、シヤワーブース本体の
側壁面に細幅縦長状の収納ボツクスを設置し、該
収納ボツクス内にシヤワーブースの前後面方向へ
スライド自在な遮蔽体を取り付け、該スライド自
在な遮蔽体の前端面寄りの側面部に、回動自在な
遮蔽体の基端部を枢着し、前記スライド自在な遮
蔽体と回動自在な遮蔽体とでシヤワーブース本体
の傍に簡易の脱衣室を形成するようにしている。

〔作用〕

脱衣動作にあたつては、収納ボツクス内に収納
されたスライド自在な遮蔽体を引き出し、続いて
該スライド自在な遮蔽体に取り付けられた回動自
在な遮蔽体を水平面内で回動させ、両遮蔽体の配
置関係をＬ字状にする。そして、建物躯体壁とシ
ヤワーブース本体及び前記両遮蔽体とで、簡易の
脱衣室を形成する。またシヤワーの使用を終え、
着衣した後は、前記回動自在な遮蔽体をスライド
自在な遮蔽体内へ収納させ、この状態でスライド
自在な遮蔽体を収納ボツクス内へ収納するように
すればよい。これであれば、必要な時にのみ簡易
の脱衣室を形成することが可能であり、また従来
のようにガイドレールが常に建物躯体の室内へ露
出して外観上の見栄えを悪くすることもない。

〔実施例〕

以下に、本考案の構成を図面に示す実施例に基
づいて説明すると次の通りである。

第１図乃至第３図は本考案の一実施例に係るも
のであり、第１図は簡易の脱衣室１０を形成した
場合のシヤワーブース１１の全体斜視図、第２図
は使用前の状態を示すシヤワーブース１１の全体
斜視図、第３図は同シヤワーブース１１の全体を
示す平面図である。同図に示す如く、この実施例
のシヤワーブース１１にあつては、建物躯体の室
内側に面するシヤワーブース本体１２の側壁面
に、シヤワーブース本体１２と同じ高さを有し、
且つ細幅縦長状の収納ボツクス１３が設置されて
いる。そして、該収納ボツクス１３内には、
FRP板や木板或いは鋼板等で成形された遮蔽体
１４が、シヤワーブース１１の前後面方向（第１
図乃至第３図の左右方向）に対してスライド自在
に収納されている。またこのスライド自在な遮蔽
体１４のシヤワーブース本体１２と接する側の面
には、前記遮蔽体１４に対して直交する方向へ引
き出し得る水平面内で回動自在な遮蔽体１５が取
り付けられている。回動自在な遮蔽体１５は、こ
の実施例では回動自在なカーテンレール１６と、
該カーテンレール１６に吊り下げられたカーテン
１７とで形成されており、第４図に示す如く、カ
ーテンレール１６の基端部１６ａが遮蔽体１５の
前端面寄りの上部内側面の隅角部へ固着された取
付板２２に枢着されている。なお、第１図乃至第
３図において、１８はスライド自在な遮蔽体１４
の前面側に取り付けられた把手、１９はシヤワー
ブース本体１２の入口ドアパネル、２０は該ドア
パネル１９に取り付けられた把手である。

脱衣動作にあたつては、把手１８を掴んで、収
納ボツクス１３内に収納されたスライド自在な遮
蔽体１４を引き出し、続いて回動自在な遮蔽体１
５としてのカーテンレール１６及びこれに吊り下
げられたカーテン１７とを、前記スライド自在な
遮蔽体１４から取り出し、これを水平面内で回動
させる。そして、前記スライド自在な遮蔽体１４
とカーテンレール１６との配置関係をＬ字状にす
る。これにより、建物躯体壁２１を利用してシヤ
ワーブース本体１２及び前記両遮蔽体１４，１５
とで、簡易の脱衣室１０を形成することが可能で
ある。然る後は、該簡易の脱衣室１０で脱衣し、
シヤワーを使用すればよい。またシヤワーの使用
を終え、前記簡易の脱衣室１０で着衣した後は、
前記回動自在な遮蔽体１５としてのカーテンレー
ル１６及びカーテン１７をスライド自在な遮蔽体
１４内へ収納させ、この状態でスライド自在な遮
蔽体１４を収納ボツクス１３内へ収納するように
すればよい。これであれば、必要な時にのみ簡易
の脱衣室１０を形成することが可能であり、また
従来のようにガイドレールが常に建物躯体の室内
へ露出して外観上の見栄えを悪くすることもな
い。

ところで、本考案は上述した実施例に限定され
るものではなく、適宜の変更が可能である。例え
ば、スライド自在な遮蔽体１４もカーテンレール
とカーテンで形成することが可能であり、或いは
回動自在な遮蔽体１５をFRP板や木板及び鋼板
等で形成することも可能である。

〔考案の効果〕

以上説明したように本考案にあつては、必要時
にのみ、収納ボツクスからスライド自在な遮蔽体
と回動自在な遮蔽体とを引き出し、簡易の脱衣室
を形成するようにしたから、従来のようにカーテ
ンレールが建物躯体の室内へ常時露出するという
ことがなく、外観上の見栄えが良い。また両遮蔽
体を収納ボツクスへ収納した状態にあつては、建
物躯体の室内側へ簡易の脱衣室を形成するための
部材が全く存在しないので、その分だけ建物躯体
の室内空間の有効利用が可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の一実施例に係るも
のであり、第１図は簡易の脱衣室を形成した状態
を示すシヤワーブースの全体斜視図、第２図は使
用前の状態を示すシヤワーブースの全体斜視図、
第３図は同平面図、第４図はスライド自在な遮蔽
体と回動自在な遮蔽体との取付関係を示す一部横
断面平面図、第５図は従来の簡易の脱衣室を示す
シヤワーブースの全体斜視図である。 １０……簡易の脱衣室、１１……シヤワーブー
ス、１２……シヤワーブース本体、１３……収納
ボツクス、１４……スライド自在な遮蔽体、１５
……回動自在な遮蔽体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シヤワーのみの使用に供されるシヤワーブース
   において、シヤワーブース本体の側壁面に細幅縦
   長状の収納ボツクスを配置し、該収納ボツクス内
   にシヤワーブースの前後面方向へスライド自在な
   遮蔽体を取り付け、該スライド自在な遮蔽体の前
   端面寄りの側面部に、回動自在な遮蔽体の基端部
   を枢着し、前記スライド自在な遮蔽体と回動自在
   な遮蔽体とでシヤワーブース本体の傍に簡易の脱
   衣室を形成するようにしたことを特徴とするシヤ
   ワーブースの簡易脱衣室。