JPH04304925A - ジャンプ加工時の放電加工を安定化する放電加工方法 - Google Patents

ジャンプ加工時の放電加工を安定化する放電加工方法

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JPH04304925A
JPH04304925A JP9635091A JP9635091A JPH04304925A JP H04304925 A JPH04304925 A JP H04304925A JP 9635091 A JP9635091 A JP 9635091A JP 9635091 A JP9635091 A JP 9635091A JP H04304925 A JPH04304925 A JP H04304925A
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JP
Japan
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machining
discharge machining
jump
time
electric discharge
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JP9635091A
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English (en)
Inventor
Shunichi Otaka
俊一 尾高
Koji Yamaguchi
浩次 山口
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Fanuc Corp
Original Assignee
Fanuc Corp
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Publication date
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電加工機に関し、特
に型彫放電加工において加工中に間欠的なジャンプ(電
極後退)動作を行なって放電加工を行なう放電加工方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】型彫放電加工機においては、加工が進行
するにつれて被加工物と工具電極間のギャップ(間隙)
に加工屑が増加してギャップの汚染状態が変化する。ギ
ャップの汚染状態が進むと、正常な放電加工ができなる
ことから、従来、加工電極を後退させ、被加工物と加工
電極間のギャップを広げ、周囲の加工液を該ギャップに
導き入れ、その後、工具電極と被加工物を再び近接させ
ることによって、ギャツプに生成している加工屑を加工
液と共に排除する電極ジャンプ動作を行なっている。
【0003】一方、放電加工を行なうための加工条件、
すなわち、放電ピーク電流,放電持続時間,放電休止時
間,無負荷ギャップ電圧,目標平均ギャップ電圧(サー
ボ送り電圧),目標放電開始遅れ時間,目標放電開始電
圧,電極送り速度(サーボ送りを開始する前までの速度
),間隙制御サーボゲイン,加工液供給圧力,短絡検出
基準電圧等は、被加工物に求められる精度と面粗度,工
具電極に許される電極消耗率を満足する設定値の中で最
も加工能率の高いものを設定するようにしている。この
加工条件の設定値は上記ジャンプ動作に関係なく、常に
一定な値に保持するか、もしくは、加工の進展による放
電面積や加工部の穴深さに対応してこの加工条件の設定
値を変えるようにされている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように加工能率
を優先して、加工条件が設定されていると、ジャンプ動
作を行なった直後に加工が不安定になるという問題があ
る。ジャンプ動作によってギャップ中の加工屑が排除さ
れ、加工屑濃度が低下すると、ギャップの導電度が低下
し、放電が生じ難くなる。そのため、工具電極が前進し
工具電極と被加工物が短絡しやすくなる。短絡が生じる
と、工具電極は後退し、その後また前進を行なうという
動作を行ない、振動を発生しやすくなる。このような現
象が生じると、被加工物や工具電極の表面に傷が生じ被
加工物の品位を落としたり、放電加工機に振動による異
常な負荷がかかり、被加工物の精度が低下したりする。   一方、上記不具合を生じさせないように、ジャンプ
動作直後にも加工の不安定が生じないような各加工条件
の設定値を設定するとジャンプ動作直後を除く期間での
加工の能率が十分高められず、効率の悪いものとなる。
【0005】そこで本発明の目的は、加工能率を上げる
と共に、ジャンプ動作直後においても加工を安定に行な
うことができる放電加工方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ジャンプ動作
終了時から設定所定時間、通常の各加工条件の設定値と
は異なる設定値で加工を行う。または、ジャンプ終了後
の時間の関数として設定値を変化させて加工を行なう。 さらに、ジャンプ終了後の時間を区切り複数の段にし各
段毎に各加工条件の設定値を変えて加工を行なうように
することによって、ジャンプ動作直後の加工不安定をな
くすと共に、上記設定所定時間経過後は再び加工能率の
高い通常の各加工条件の設定値で加工を行なうようにす
ることによって上記課題を解決した。
【0007】
【作用】ジャンプ動作直後の所定時間に対しては、加工
屑の濃度が低い状態でも加工が安定して行われるような
各加工条件の設定値で加工を行ない、加工が不安定にな
ることを防止し、所定時間が経過すると、加工能率を重
視した各加工条件の設定値で加工を行ない加工能率を上
げる。または、ジャンプ動作終了時から時間の関数とし
て、各加工条件の設定値を変化させ加工を行なうことに
よって、ジャンプ直後の加工が不安定にならないような
設定値から、時間が経過するにつれて加工能率が向上す
るような設定値に変化させ、加工を行なう。また、設定
値の変化としてジャンプ終了後の時間を分割して設定さ
れている場合には、各段の設定時間が経過する毎に次段
の各加工条件の設定値に切換えて加工が行われる。
【0008】
【実施例】図1は本発明を実施する実施例の放電加工装
置のブロック図である。図中10は放電加工機で従来の
放電加工機と同様に、被加工物14に対して微小間隙(
ギャップ)をもって対峙するように、工具電極13を送
りネジ等の回転運動を直線運動に変える伝動手段12を
介して駆動するサーボモータ11が設けられている。 20は放電加工電源で、この放電加工電源20も従来の
電源とほぼ同様な構成であり、後述するように従来の放
電加工電源と相違する点は、放電持続時間τon,放電
休止時間τoff ,無負荷ギャップ電圧Vp ,放電
ピーク電流Ip の設定値を制御できるようになってい
る点である。30は電極運動制御装置であり、この電極
運動制御装置30も従来のものとほぼ同一であるが、電
極運動制御を行なうための各種設定値、目標平均ギャッ
プ電圧Vr ,目標放電開始遅れ時間Tdr,目標放電
開始電圧Vpr,電極送り速度Fe ,間隙制御サーボ
ゲインGg が変化する点である。
【0009】40はジャンプ運動制御装置で従来と同様
に、所定周期毎ジャンプ中信号JPを出力し、該信号J
Pが出力されている間スイッチ(実際はゲート回路)S
Wを接点bから接点aに切り換え、ジャンプ運動制御装
置40から出力される移動指令を電極運動指令Mcとし
てサーボモータ11に出力し、工具電極にジャンプ運動
を行なわせる。また、ジャンプ中信号JPが出力されて
いないときは上記スイッチSWは接点b側に切り替わり
、電極運動制御装置30から出力される指令を電極運動
指令Mcとしてサーボモータ11に出力する。
【0010】50は放電加工設定変更装置でジャンプ運
動制御装置40から出力されるジャンプ運動終了信号J
PE、および該終了信号JPEによって計時を開始する
タイマー70からのジャンプ運動終了経過時間τによっ
て各種加工条件の設定値を変えて上記放電加工電源装置
20、電極運動制御装置30に出力し、また、加工液供
給装置60にも加工液供給圧力Pfの設定値を変えて、
出力するものである。加工液供給装置60は設定された
加工液供給圧力Pfに応じて工具電極13と被加工物1
4間のギャップに加工液を供給するものである。
【0011】図2は上記放電加工電源装置20の一例の
回路ブロック図で、21はオン時間タイマ,22はオフ
時間タイマであり、各タイマ21,22は放電加工設定
変更装置50から出力される放電持続時間τon,放電
休止時間τoff の設定値が設定されるようになって
いる。 23はスイッチ素子としてのトランジスタであり、24
は直流電源、25は電流制限抵抗であり、放電加工設定
変更装置50から出力される無負荷ギャップ電圧Vp 
の設定値により、上記直流電源の出力電圧は調整される
ようになっており、また、上記電流制限抵抗25も放電
加工設定変更装置50から出力される放電ピーク電流I
p の設定値により調整され、工具電極13と被加工物
14間に流れる電流を最大で上記放電ピーク電流値に制
限するようになっている。26は工具電極13と被加工
物14間の電圧が設定基準電圧以下になった時放電開始
信号として出力を出す放電開始検出回路である。28は
オフ時間タイマ22の出力をわずか遅延させる遅延回路
27からの出力と放電開始検出回路26の出力を入力し
、オン時間タイマ21に出力するアンド回路である。
【0012】オフ時間タイマ22が設定されている放電
休止時間τoff を計時するとハイレールの印加中信
号Tonを出力し、スイッチ素子23をオンとし直流電
源24の出力電圧を電流制限抵抗25を介して工具電極
13と被加工物14間に印加する。工具電極13と被加
工物14間に電圧が印加されても、直ちには放電電流は
流れず、放電開始検出回路26の出力はローレベルに切
り替わる。一方オフ時間タイマ22の出力は遅延回路2
7で遅延され、アンド回路28に入力されている。そし
て、工具電極13と被加工物14間に放電電流が流れ工
具電極13と被加工物14間の電圧が低下すると放電開
始検出回路26の出力はハイレベルとなり、アンド回路
28から放電中信号がだされ、オン時間タイマ21は計
時を開始し設定された放電持続時間τonが経過すると
、放電終了信号をオフ時間タイマ22に出力し、オフ時
間タイマ22の出力をローレベルとすると共に計時を開
始し、設定された放電休止時間τoff が経過すると
再びその出力をハイレベルに切り換え、上述した動作を
繰り返し実施することになる。
【0013】図3は電極運動制御装置の一例のブロック
図で、301は工具電極13と被加工物14間のギャッ
プ電圧Vg を増幅する差動増幅器で、該差動増幅器3
01の出力をローパスフイルタ302に入力し平均ギャ
ップ電圧を求め、この平均ギャップ電圧と電圧調整器3
04に設定された目標平均ギャップ電圧Vr との差を
差動増幅器303で求め平均極間電圧偏差信号を出力す
る。 また、ギャップ電圧Vg は電圧検出回路305に入力
され、この電圧検出回路305の出力はピークホールド
回路306に入力される。ピークホールド回路306は
放電加工電源装置20のオフ時間タイマ22から出力さ
れる印加中信号Tonの立上がりでリセットされ、電圧
検出回路305から出力される電圧のピーク値を記憶し
差動増幅器307に出力し、電圧調整器308に設定さ
れた目標放電開始電圧Vprとの差が放電開始電圧偏差
信号として該差動増幅器307から出力される。
【0014】さらに、ギャップ電圧Vg は比較器30
9に入力され、設定された放電検出レベルVL 以上に
上記ギャップ電圧Vg がなると出力信号が出力され、
この信号を積分器310で積分し、該積分器310の出
力と電圧調整器312に設定された目標放電開始遅れ時
間Tdrに対応する電圧との差が差動増幅器311で検
出され、その差、すなわち放電開始遅れ時間偏差が出力
される。 また、ギャップ電圧Vg は短絡検出器313に入力さ
れ、該短絡検出器313の出力は電圧調整器315に設
定された短絡検出基準電圧Vshr とコンパレータ3
14で比較され、このコンパレータ314の出力はアン
ド回路316に入力される。アンド回路316には印加
中信号Tonが入力され、工具電極13と被加工物14
に電圧が印加されている時、上記短絡検出器313の出
力が短絡検出基準電圧Vshr 以下になるとコンパレ
ータ314から出力信号が出力されアンド回路316か
ら短絡信号が出力されることになる。
【0015】上記差動増幅器303,307,311お
よびアンド回路316の出力は加算され、ゲイン調整器
317に入力され、設定間隙制御サーボゲインGg が
乗じられて振幅制限器318に入力され、設定電極送り
速度Fe に上限値が制限された電圧の電極運動指令M
cが出力される。
【0016】工具電極13は下方に移動することによっ
て加工を行なうものであるので、この下方へ移動させる
ためのサーボモータへの電極移動指令Mcの電圧を負と
する。まず、説明を簡単にするために、差動増幅器30
7,311から出力される放電開始電圧偏差信号,放電
開始遅れ時間偏差信号、およびアンド回路316から出
力される短絡信号がない場合を仮定すると、差動増幅器
301およびローパスフイルタ302で検出される平均
ギャップ電圧と目標ギャップ電圧Vr との偏差信号は
ゲイン調整器317に入力され、振幅制限器318を介
して電極運動指令Mcに変換されてサーボモータ11を
駆動し、平均ギャップ電圧が目標平均ギャップ電圧Vr
 になるように制御され加工が行われる。しかし、ピー
クホールド回路306で検出される放電開始電圧が目標
放電開始電圧Vprより大きいとき、すなわち、工具電
極13と被加工物間のギャップが大きくギャップ電圧が
目標放電開始電圧Vprを越えても放電が開始されない
場合には差動増幅器307から負の放電開始電圧偏差信
号が出力される。その結果電極運動指令Mcの負の値が
大きくなり、サーボモータは工具電極13を下方にさら
に移動させることになる。また、逆に、ピークホールド
回路306に記憶される放電開始電圧が目標放電開始電
圧Vprより小さいときは、工具電極13を上方に移動
させる方向の正の放電開始電圧偏差信号が出力され、差
動増幅器303から出力される平均ギャップ電圧偏差信
号に加算されることになる。
【0017】また、積分器310の値が目標放電開始遅
れ時間Tdrに対応する電圧より大きいときには(工具
電極13と被加工物間のギャップが大きい時等)、差動
増幅器311から負の目標放電開始遅れ時間偏差信号が
平均ギャップ電圧偏差信号に加算され、工具電極13を
下降させ、また、積分器310の値が目標放電開始遅れ
時間Tdrに対応する電圧より小さいときには(工具電
極13と被加工物間のギャップが小さい時等)、差動増
幅器311から正の目標放電開始遅れ時間偏差信号が出
力され工具電極13を上方に移動させるように作動する
ことになる。
【0018】さらに、短絡検出器313の出力が短絡検
出基準電圧Vshr 以下になるとアンド回路316か
ら正の短絡信号が出力され、平均ギャップ電圧偏差信号
等に加算されてゲイン調整器317に入力されるので、
工具電極13は上昇し、ギャップを拡大し短絡を解除す
ることになる。
【0019】次に本発明のジャンプ運動終了後における
放電加工を安定化する放電加工方法の第1の実施例の動
作処理について説明する図4は放電加工設定変更装置5
0のプロセッサが実行する第1の実施例の動作処理フロ
ーチャートである。この第1の実施例は、ジャンプ運動
終了後、設定所定時間τsだけ、短絡や振動が生じない
ように放電加工の安定性を重視した各加工条件の設定値
とし、上記所定時間τsが経過した後は、加工能率を重
視した各加工条件の設定値で加工するものとして各加工
条件の設定値を2段に切り替えるものである。
【0020】加工条件の設定値としては、放電ピーク電
流Ip ,放電持続時間τon,放電休止時間τoff
 ,無負荷ギャップ電圧Vp ,目標平均ギャップ電圧
(サーボ送り電圧)Vr ,目標放電開始遅れ時間Td
r,目標放電開始電圧Vpr,電極送り速度(サーボ送
りを開始する前までの速度)Fe ,間隙制御サーボゲ
インGg ,加工液供給圧力Pf ,短絡検出基準電圧
Vshr 等が有り、加工能率を重視した加工条件は、
被加工物に求められる精度と面粗度,工具電極に許され
る電極消耗率を満足する設定値の中で最も加工能率の高
いものを設定するようにし、一般に、加工データ表や予
備加工実験によって決定したり、実際の放電加工中に設
定値を変えながら加工速度を観察して決定する。そして
、こうして決定された加工能率を重視した各加工条件の
設定値は第2の加工条件の設定値として、放電加工設定
変更装置50内の記憶装置に設定記憶する。
【0021】また、ジャンプ運動終了後の上記所定時間
τs間の加工の安定性を重視した各加工条件の設定値を
第1の加工条件の設定値として上記記憶装置に設定記憶
させる。この第1の設定値は、ジャンプ運動直後の加工
屑濃度が低下した状態で工具電極13と被加工物14が
短絡しないように、また振動が発生しないような条件を
設定するが、上記第1の加工条件の設定値と比較し、一
般的に、面粗度に影響を与えないように、放電ピーク電
流Ip と放電持続時間τonは同じとし、放電休止時
間τoff ,電極送り速度Fe および加工液供給圧
力Pf は小さく、無負荷ギャップ電圧Vp ,目標平
均ギャップ電圧Vr ,目標放電開始遅れ時間Tdr,
目標放電開始電圧Vpr,間隙制御サーボゲインGg 
は大きく設定する。
【0022】放電加工電源装置20は工具電極13と被
加工物14間のギャップに電圧を印加し、電極運動制御
装置30は前述したように電極運動指令Mcをサーボモ
ータ11に出力し、工具電極13を移動させて放電加工
を実施する。そして、ジャンプ運動制御装置40からジ
ャンプ中信号JPが出力されると、スイッチSWを切り
換えジャンプ運動制御装置40から出力される電極運動
指令Mcによりサーボモータ11を駆動し、工具電極を
所定量上昇させ、工具電極13と被加工物14間のギャ
ップを拡大し、該ギャップに加工液を導入させ、その後
工具電極13を下降させて加工屑を加工液と共に排除す
る。その結果ギャップ中の加工液の加工屑濃度は低下す
る。工具電極13を下降させてジャンプ運動が終了する
と、スイッチSWは切り替わり、電極運動制御装置30
から出力される電極運動指令Mcでサーボモータは駆動
されることになる。一方ジャンプ運動が終了し、ジャン
プ運動終了信号JPEがジャンプ運動制御装置40から
出力されると、タイマー70はリセットされると共に計
時を開始する。
【0023】また、放電加工設定変更装置50のプロセ
ッサは電源投入時から図4に示す処理を実行しており、
ジャンプ運動終了信号JPE信号が入力されたか否か判
断し(ステップS101)、該信号JPEが入力される
と、各加工条件の設定値として記憶装置内に記憶する第
1の加工条件の各設定値を読みだし、放電ピーク電流I
p ,放電持続時間τon,放電休止時間τoff ,
無負荷ギャップ電圧Vp の第1の加工条件の設定値を
放電加工電源20に出力し該設定値に設定し、目標平均
ギャップ電圧Vr ,目標放電開始電圧Vpr,目標放
電開始遅れ時間Tdr,短絡検出基準電圧Vshr ,
電極送り速度Fe ,間隙制御サーボゲインGg の第
1の加工条件の設定値を電極運動制御装置30に出力し
設定する。また、加工液供給圧力Pf の第1の加工条
件の設定値を加工液供給装置60に出力し加工液供給圧
力を該設定値に切り替える(ステップS102)。
【0024】そして、タイマー70から出力されるジャ
ンプ運動終了経過時間τを読み取り(ステップS103
)、該経過時間τが設定時間τs以上か否か判断し(ス
テップS104)、経過していなければステップS10
3,S104の処理を繰り返し実行し、経過時間τが設
定値τs以上になると、記憶手段から加工条件の第2の
設定値を読み取り、読み取った第2の加工条件の設定値
を放電加工電源装置20,電極運動制御装置30,加工
液供給装置60に出力し、それぞれの設定値を設定し、
ステップS101に戻り、加工能率を重視した設定値で
加工を行なうことになる。
【0025】図5は本発明の第2の実施例の放電加工設
定変更装置50のプロセッサが実施する処理のフローチ
ャートで、この第2の実施例においては、ジャンプ運動
終了から設定所定時間τsまで、各加工条件の設定値を
時間の関数として算出する計算をプロセッサが実行し、
設定所定時間が経過すると、加工能率を重視した加工条
件の設定値になるように加工条件の設定値の算出を行な
うものである。
【0026】まず、第1の実施例と同様に、ジャンプ運
動終了信号JPEが入力されたか否か判断し(ステップ
S201)、入力されるとタイマー70から出力される
ジャンプ運動終了経過時間τを読み取り(ステップS2
02)、該経過時間τが設定時間τsを越えているか否
か判断し(ステップS203)、越えてなければ、読み
取った経過時間τに対応する各加工条件の設定値を計算
し、算出された各設定値を放電加工電源装置20,電極
運動制御装置30,加工液供給装置60にそれぞれ出力
し設定する(ステップS204)。以下ステップS20
2〜S204の処理を繰り返し、経過時間τが設定時間
τsを越えると加工能率を重視した加工条件設定値を設
定し(ステップS205)、ステップS201に戻り、
前述した処理を繰り返すことになる。
【0027】図6は本発明の第3の実施例の放電加工設
定変更装置50のプロセッサが実施する処理のフローチ
ャートで、この第3の実施例においては、ジャンプ運動
終了から設定所定時間τsをN段に等分割し各段に対し
加工条件の設定値を記憶装置に記憶させておくと共に、
N+1段目として、加工能率を重視した加工条件の設定
値を記憶させておく。
【0028】そして、プロセッサはジャンプ運動終了信
号JPEが入力されたか否か判断し(ステップS301
)、入力されると指標iを「0」に設定し(ステップS
302)、次に該指標iを「1」インクリメントし(ス
テップS303)、記憶装置に記憶されたi段目の各設
定値を第1,第2の実施例と同様に設定する(ステップ
S304)。次に指標iが分割段数Nより大きいか否か
判断し(ステップS305)、大きくなければタイマー
70から出力されるジャンプ運動終了経過時間τを読み
取り(ステップS306)、該経過時間τが設定時間τ
sを分割数Nで割った値に指標iの値を乗じた値以上か
否か判断し(ステップS307)、小さければ再びステ
ップS306に戻りステップS306,S307の処理
を繰り返す。そして、経過時間τが(τs/N)×i以
上になると、ステップS303に戻り、指標iを「1」
インクリメントしi番目の設定値を同様に記憶装置から
読みだし設定する。以下ステップS303〜ステップS
307の処理を繰り返し実行し、設定時間τsが経過す
ると(i=Nとなりτが(τs/N)×N=τs以上に
なると)、ステップS203で指標iはN+1となり、
ステップS304で加工能率を重視した加工条件の設定
値が設定され、ステップS305からステップS301
に移行し、次のジャンプ運動終了信号JPEの入力を待
つことになる。
【0029】図7は本発明の第4の実施例の放電加工設
定変更装置50のプロセッサが実施する処理のフローチ
ャートで、この第4の実施例においては、ジャンプ運動
終了から設定所定時間τsをN段に分割し各段に対し各
加工条件の設定値と共に当該段から次段への切り換え時
間(間隔)を記憶装置に記憶させておく。さらに、N+
1段目として、加工能率を重視した加工条件の設定値を
記憶させておく。
【0030】プロセッサはジャンプ運動終了信号JPE
が入力されたか否か判断し(ステップS401)、入力
されるとレジスタRを「0」に設定すると共に、指標i
を「0」に設定し(ステップS402、S403)、次
に該指標iを「1」インクリメントし(ステップS40
4)、記憶装置に記憶されたi段目の各設定値を第3の
実施例と同様に設定する(ステップS405)。次に指
標iが分割段数Nより大きいか否か判断し(ステップS
406)、大きくなければ指標iで示される段に対応す
る切り換え時間τiを記憶装置から読み取りレジスタR
に加算し(ステップS407)、タイマー70から出力
されるジャンプ運動終了経過時間τを読み取り(ステッ
プS408)、該経過時間τがレジスタRに記憶する値
以上か否か判断し(ステップS409)、経過時間τが
レジスタRに記憶する値以上になるまでステップS40
8,S409の処理を繰り返し実行して、経過時間τが
レジスタRに記憶する値以上になると、ステップS40
4に戻り、前述したステップS404以下の処理を繰り
返し実行する。
【0031】そして、指標iが分割数Nより1多いN+
1となり、加工能率を重視した加工条件の設定値が設定
されると、ステップS406からステップS401に戻
り、再びステップS401以下の処理を実行する。
【0032】図8はジャンプ運動時近傍の平均ギャップ
電圧を測定した結果を表すグラフで、図8(a)は加工
条件の設定値をジャンプ運動に関係なく加工能率を重視
した一定の値とした時の平均ギャップ電圧を示すグラフ
で、ジャンプ運動中においてはギャップが大きいことか
らギャップ平均電圧は高い。そして、ジャンプ運動終了
時においては加工液中の加工屑濃度が低いことから、放
電が生ぜず、工具電極13が下降し短絡が生じ、その結
果、加工電極13は上昇し平均ギャップ電圧が目標平均
ギャップ電圧Vr を越えるので再び、加工電極13は
下降しまた短絡が生じる。このように振動が発生する。
【0033】図8(b)はジャンプ運動終了後、所定時
間τs加工条件を第1の設定値とし、所定時間経過後は
第2の設定値とした本発明の第1の実施例における平均
ギャップ電圧のグラフである。この図8(b)のグラフ
から分かるように、第1の設定値で加工が行われる区間
τsにおいては、第2の設定値で加工が行われる区間に
対して平均ギャップ電圧は高くなっているが、短絡や、
振動が発生していないことが分かる。
【0034】図8(c)はジャンプ運動終了後所定時間
τs、時間の関数として加工条件の設定値を変化させた
時の第2の実施例におけるグラフで、短絡や振動を発生
することなく平均ギャップ電圧は上記所定時間τs内に
加工効率を重視する設定値の目標平均ギャップ電圧に連
続的に変化していることが分かる。
【0035】図8(d)はジャンプ運動終了後の所定時
間τsを等分割(4分割)して加工条件を変えた第3の
実施例におけるグラフで、この場合も、短絡や振動が発
生することなく平均ギャップ電圧が段階的に下がり、上
記所定時間τsが経過すると加工能率を重視した時の設
定値の目標平均ギャップ電圧に移行していることが分か
る。
【0036】
【発明の効果】本発明は、ジャンプ運動終了時において
は、ギャップ中の加工液の加工屑濃度が低下するという
現象をとらえ、この加工屑濃度が低下したことに対応し
て加工条件の設定値を、所定時間変えることで加工の安
定性をもとせ、所定時間経過後は、加工能率を重視した
加工条件の設定値を用いて加工を行なうようにしたので
、ジャンプ運動終了時に工具電極と被加工物の短絡や、
工具電極の上下動の振動が発生せず、安定した加工を行
なうことができ、かつ被加工物の加工精度、品位を落と
すことはない。さらに上記所定時間経過後は加工能率を
重視した加工条件の設定値で加工を行なうようにしたか
ら、全体的には、従来のように加工の安定性を考慮し設
定値を一定にした場合と比較し、加工能率は向上する。 また、加工能率を重視して設定値を一定に保持していた
従来の場合と比較しても、短絡や振動発生が生じないこ
とにより、加工能率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する実施例の放電加工装置のブロ
ック図である。
【図2】同実施例における放電加工電源装置の一例のブ
ロック図である
【図3】同実施例における電極運動制御装置の一例のブ
ロック図である。
【図4】同実施例における放電加工設定変更装置のプロ
セッサが実施する本発明の第1の実施例のフローチャー
トである。
【図5】同実施例における放電加工設定変更装置のプロ
セッサが実施する本発明の第2の実施例のフローチャー
トである。
【図6】同実施例における放電加工設定変更装置のプロ
セッサが実施する本発明の第3の実施例のフローチャー
トである。
【図7】同実施例における放電加工設定変更装置のプロ
セッサが実施する本発明の第4の実施例のフローチャー
トである。
【図8】従来例および、本発明の各実施例における平均
ギャップ電圧の変化を見たグラフである。
【符号の説明】
10  放電加工機 20  放電加工電源装置 30  電極運動制御装置 40  ジャンプ運動制御装置 50  放電加工設定変更装置 60  加工液供給装置 70  タイマー 11  サーボモータ 13  工具電極 14  被加工物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  加工中に一時的に放電を中止し、工具
    電極と被加工物間の間隙を広げ、周囲の加工液を間隙に
    導き入れ、その後上記間隙を狭めることによって間隙に
    生成した加工屑を加工液と共に除去する電極ジャンプ動
    作を行ないながら放電加工を行なう放電加工方法におい
    て、上記ジャンプ動作終了時から設定所定時間、各加工
    条件を第一の設定値に変更し放電加工を行ない、上記設
    定所定時間が経過すると第二の設定値に変えて放電加工
    を行なうことを特徴とするジャンプ加工時の放電加工を
    安定化する放電加工方法。
  2. 【請求項2】  加工中に一時的に放電を中止し、工具
    電極と被加工物間の間隙を広げ、周囲の加工液を間隙に
    導き入れ、その後上記間隙を狭めることによって間隙に
    生成した加工屑を加工液と共に除去する電極ジャンプ動
    作を行ないながら放電加工を行なう放電加工方法におい
    て、上記ジャンプ動作終了時からの時間にしたがって各
    加工条件の設定値を変化させ放電加工を行なうことを特
    徴とするジャンプ加工時の放電加工を安定化する放電加
    工方法。
  3. 【請求項3】  上記ジャンプ動作終了時からの時間の
    関数として各加工条件の設定値を求め、求められた設定
    値を設定して加工を行なう請求項2記載のジャンプ加工
    時の放電加工を安定化する放電加工方法。
  4. 【請求項4】  ジャンプ動作終了後の時間を複数の段
    に分割し、各段に対する各加工条件の設定値を記憶装置
    に設定しておき、上記ジャンプ動作終了時からの時間の
    経過と共に上記各段の各加工条件の設定値を読みだし設
    定し放電加工を行なう請求項2記載のジャンプ加工時の
    放電加工を安定化する放電加工方法。
  5. 【請求項5】  ジャンプ終了後の設定所定時間を一定
    の時間間隔で分割し、各段および上記所定時間経過後に
    対する各加工条件の設定値を記憶装置に設定しておき、
    上記ジャンプ動作終了時からの時間の経過と共に上記各
    段の各加工条件の設定値を読みだし設定し放電加工を行
    ない、上記設定所定時間が経過すると所定時間経過後の
    各加工条件の設定値を設定しで放電加工を行なう請求項
    4記載のジャンプ加工時の放電加工を安定化する放電加
    工方法。
  6. 【請求項6】  各段に対する各加工条件の設定値と共
    に各段の設定値切り換え間隔をも記憶装置に設定してお
    き、上記ジャンプ動作終了後、第1段から各段に設定さ
    れた切り換え時間が経過するまで、当該段の各加工条件
    の設定値を設定し、当該段の設定切り換え時間が経過す
    る毎に次段の設定値に切り替える、請求項4記載のジャ
    ンプ加工時の放電加工を安定化する放電加工方法。
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