JPH0430440B2 - - Google Patents

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JPH0430440B2
JPH0430440B2 JP58167066A JP16706683A JPH0430440B2 JP H0430440 B2 JPH0430440 B2 JP H0430440B2 JP 58167066 A JP58167066 A JP 58167066A JP 16706683 A JP16706683 A JP 16706683A JP H0430440 B2 JPH0430440 B2 JP H0430440B2
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wheat germ
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は小麦胚芽より油分を抽出分離する方法
に関する。 さらに詳しくは超臨界状態の流体を抽剤として
小麦胚芽より低酸価高品位の小麦胚芽油を抽出分
離する方法に関するものである。 小麦胚芽油はオレイン酸、リノール酸、リノレ
ン酸など栄養価の高い不飽和脂肪酸に富んでお
り、またビタミンE成分として食品、医薬、飼料
などに有用なトコフエロールを含んいる脂質であ
り、健康食品として利用される有用な物質であ
る。 従来小麦胚芽より油分を抽出するには通常n−
ヘキサンのような有機溶剤を用いて抽出し、抽出
液からn−ヘキサンを蒸発させて除去した後、さ
らに微量のn−ヘキサンを除去するため脱色、脱
臭など常法により精製し製品の小麦胚芽油を得て
いた。またn−ヘキサンを留去するにはかなり長
時間加熱条件下におかれるため、一部油成分が熱
劣化を受け変質するなどの欠点もあつた。さらに
小麦に含有された濃薬成分がそのまゝ抽出されて
製品に入る傾向があり、これについても特別な除
去工程を必要とした。小麦胚芽の抽残(粕)を家
畜の飼料として利用するには、これも熱による変
質を受けるため品質が低下していた。その上当然
のことながらこのような複雑な工程を経るので経
済的に有利な方法とは云えなかつた。 この外分子蒸溜操作またはイオン交換樹脂処理
あるいはシリカゲル吸着などの方法も提案されて
いるが、いずれも前記溶剤抽出法に比べて工業的
実施に有利な方法とは云えなかつた。 このような状況に鑑み、本発明者らは工業的に
有利に低酸価の高品位の小麦胚芽油を得る方法に
ついて鋭意検討を重ねた結果、超臨界状態の流体
を抽剤として小麦胚芽を抽出分離すれば、前記溶
剤抽出法の欠点を排除して高品位の小麦胚芽油を
得ることを知り、さらに抽出プロセス、抽剤の種
類、抽出分離条件などについても検討を加え本発
明を完成するに到つた。 即ち本発明の目的は小麦胚芽より高品位の小麦
胚芽油を工業的に有利に抽出分離する方法を提供
するにあり、その要旨は、小麦胚芽中の油分を抽
剤として超臨界状態の二酸化炭素を用いて、経時
的に分割抽出し、中期及び後期抽出分の低酸価の
小麦胚芽油を取得することを特徴とする小麦胚芽
の抽出法である。 超臨界状態の流体を用いて有機化合物をそれを
含有する混合物から分離する方法は例えば特公昭
54−10539号公報に記載のとおり公知であるが小
麦胚芽より小麦胚芽油を抽出する方法については
未だ知られていない。超臨界状態の流体とは臨界
温度および臨界圧力を超える状態にあるガスであ
つて例えば、エチレン(99℃;50.5atm)、アン
モニヤ(132.3℃;111.3atm)、二酸化炭素(31.0
℃;72.9atm)のごとく臨界状態以上の条件にあ
るガスであつて、液体に近い密度とガス体に近い
大きな拡散係数を有する流体である。この物性の
故に種々の化合物を速かにかつ大量に効率よく抽
出でき、しかも製品に抽剤が残らないという特長
を有する。本発明においては一般に前記超臨界状
態にある流体のいずれも使用可能であるが、対象
が食品に関するものであるため、二酸化炭素
(CO2)を用いると無害かつ不活性であり、比較
的低温での処理が可能で、取扱および操作が簡単
で経済的に有利であるなどの数々の利点を亭受す
ることが出来るので通常抽剤としてCO2を用い
る。 以下本発明の実施態様をフローシートに基づい
て説明する。 第1図に於いてCO2シリンダー1より圧縮機2
を用いて所定の圧力迄圧縮したCO2を熱交換器3
を通して所定の抽出温度に設定し、超臨界状態に
して抽出塔4へ導入する。抽出塔4には原料小麦
胚芽を充填しておき、こゝで油分を抽出したCO2
相を減圧弁5を通して減圧し、セパレータ6に導
き油分をCO2から分離する。減圧されたCO2はコ
ンデンサー7で冷却、液化され圧縮機2を経てリ
サイクルする。 上記プロセスに於いて抽出塔内の超臨界状態の
CO2の圧力は70〜500Kg/cm2、好ましくは70〜300
Kg/cm2、温度は30〜90℃、好ましくは30〜60℃の
範囲に保つて抽出することが必要である。上記圧
力および温度が下限値より低過ぎると超臨界状態
とならず、また上限値より高過ぎると装置費が嵩
むばかりか熱劣化などの悪影響の現れる場合もあ
る。抽剤がCO2の場合は、特に圧力200Kg/cm2
後、温度40℃前後の条件を用いると好結果が得ら
れる。前記第1図に示したプロセスに於いてセパ
レータ6より経時的に油分を分離するが分取の仕
方によつて得られる油分の成分が異つてくるの
で、目的とする油分の品質によつて分割抽出を行
ない、初期抽出分、中期抽出分または/および後
期抽出分を集めるのがよい。かくすることにより
高酸価の油分は初期に優先的に抽出されるため、
これを分割除去することにより酸価の低い抽出分
のみを得ることができる。本発明において、高酸
価の油分とは後述の実施例において示されるよう
に、比較的初期に抽出される油分であり、使用に
供するため中和処理を行うとしても大量のアルカ
リを要する程の極めて高い酸価を示すものをい
う。一方、低酸価とはそのまま食品や医薬品など
の各種用途に供することができるか、あるいは精
製を要するとしても簡易な中和処理で済む程度の
ものをいう。 本発明の方法により低酸価の高品位の小麦胚芽
油を得ることができるが、従来法に比し下記のご
ときすぐれた効果が奏せられる。 (1) 超臨界状態の流体を使用するので抽出相から
の油分の分離が完全で、有機溶剤抽出の場合の
ように残留の可能性は全く無い。 (2) 抽残(粕)をそのまゝ飼料などに利用でき、
有機溶剤抽出の場合のような脱溶媒工程が不要
であり経済的である。 (3) 分割抽出する場合には、遊離脂肪酸が優先的
に抽出されるので中、後期抽出分は低酸価油分
となる。 (4) 抽出相の色が非常に良く、脱酸および脱色工
程が不要であるか、あるいはその負荷が小さく
て済む。 (5) 不鹸化物が少ない。 (6) 農薬成分の抽出されることが少なく安全性の
高い油分が得られる。 (7) トコフエロールが高収率で抽出される。 (8) おだやかな温度条件下、かつ不活性ガス雰囲
気中で操作されるので油成分が劣化を受けるこ
とは無い。 このように本発明の方法により、抽出と分割が
同時に行なわれ、直ちに低酸価の高品位の小麦胚
芽油を得、これをそのまゝ健康食品、医薬など各
種の用途に供することができ、精製を要する場合
も簡単である。 以下実施例を示して本発明をさらに詳細に説明
するが本発明がこれに限定されるものではない。 実施例 1 水分10.95%、油分8.64%、酸価13.83の小麦胚
芽3.5Kgを内容積5の抽出塔に充填し、第1図
に示すプロセスにより抽出温度45℃、圧力200
Kg/cm2のCO2を用いて抽出し、常温大気圧下で分
離を行ない、約290gの油分を得た。経時的に分
割した初期抽出分(A)約90g、中期抽出分(B)約100
g、後期抽出分(C)約100gの組成を分析したとこ
ろ、その分析結果は第1表に示すとおりであつ
た。比較のため従来のn−ヘキサンによる抽出油
分の分析値も併せ示す。
【表】 なお、抽残(粕)の分析値は第2表に示すとお
りである。
【表】 【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施態様の例を示すフローシ
ートである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 小麦胚芽中の油分を抽剤として超臨界状態の
    二酸化炭素を用いて、経時的に分割抽出し、中期
    及び後期抽出分の低酸価の小麦胚芽油を取得する
    ことを特徴とする小麦胚芽油の抽出法。 2 超臨界状態の二酸化炭素の圧力70〜300Kg/
    cm2、温度30〜60℃の範囲で抽出を行なう特許請求
    の範囲1記載の方法。
JP16706683A 1983-09-10 1983-09-10 小麦胚芽油の抽出法 Granted JPS6058498A (ja)

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JPS6058498A JPS6058498A (ja) 1985-04-04
JPH0430440B2 true JPH0430440B2 (ja) 1992-05-21

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3923847A (en) * 1973-05-23 1975-12-02 Studiengesellschaft Kohle Mbh Methods of producing cocoa butter

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