JPH04301055A - 深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法 - Google Patents
深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法Info
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- JPH04301055A JPH04301055A JP8741391A JP8741391A JPH04301055A JP H04301055 A JPH04301055 A JP H04301055A JP 8741391 A JP8741391 A JP 8741391A JP 8741391 A JP8741391 A JP 8741391A JP H04301055 A JPH04301055 A JP H04301055A
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- Shaping Metal By Deep-Drawing, Or The Like (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車のボディシート
材をはじめとする輸送機器部材の製造に適したプレス加
工時の深絞り成形性に優れた成形加工用アルミニウム合
金板材の製造法に関するものである。
材をはじめとする輸送機器部材の製造に適したプレス加
工時の深絞り成形性に優れた成形加工用アルミニウム合
金板材の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のボディシート材をは
じめとする輸送機器用材料として各種アルミニウム合金
が開発され、使用されている。特に近年の地球温暖化対
策の各種法規制の強化により、多くの部品を鉄鋼材料か
らアルミニウム合金に転換して軽量化する動きが活発で
ある。
じめとする輸送機器用材料として各種アルミニウム合金
が開発され、使用されている。特に近年の地球温暖化対
策の各種法規制の強化により、多くの部品を鉄鋼材料か
らアルミニウム合金に転換して軽量化する動きが活発で
ある。
【0003】例えば、自動車ボディシート材としては、
1)成形性、2)形状凍結性(プレス加工時に型の形状
が正確に出ること)、3)高強度、4)耐デント性、5
)耐食性等の性能が満たされることが必要である。この
なか、日本では鉄鋼材料ならびにアルミニウム合金を使
用する上で、成形性の良い材料の開発に重点がおかれて
きた。したがって、合金としては5000系のAl−M
g−Zn−Cu合金(特開昭53−103914、特開
昭58−171547)及びAl−Mg−Cu合金(特
開平2−57655)等が開発され、実用化されてきた
。
1)成形性、2)形状凍結性(プレス加工時に型の形状
が正確に出ること)、3)高強度、4)耐デント性、5
)耐食性等の性能が満たされることが必要である。この
なか、日本では鉄鋼材料ならびにアルミニウム合金を使
用する上で、成形性の良い材料の開発に重点がおかれて
きた。したがって、合金としては5000系のAl−M
g−Zn−Cu合金(特開昭53−103914、特開
昭58−171547)及びAl−Mg−Cu合金(特
開平2−57655)等が開発され、実用化されてきた
。
【0004】これに対して、欧米では成形性は5000
系合金より劣るが、強度の優れた6000系(Al−M
g−Si系合金)の6009、6111、6016合金
が開発されている。
系合金より劣るが、強度の優れた6000系(Al−M
g−Si系合金)の6009、6111、6016合金
が開発されている。
【0005】以上の成形性を向上するに当り、材料開発
の指標としては、一軸変形である伸びや張り出し特性で
あるエリクセン値が多く用いられてきている。しかし、
各種自動車部材、例えば成形の厳しい自動車のボディパ
ネルインナー材の成形には、伸びや張り出しばかりでな
く、深絞り特性も向上させることが必要であり、深絞り
性の指標としてはr値(ランクフォード値)がしばしば
用いられる。r値は、その値が大きいほど板厚の変化に
対する板幅方向の変化が大きいことを意味する。つまり
、深絞りの要素が大きい材料のプレス成形において、材
料が破断なく流れ込み、成形し易いことを示し、鉄鋼材
料ではr値向上の材料開発が既に多く行われている。 r値の測定方法についてはJISには規定がないが、例
えばASTM E571に示されている。
の指標としては、一軸変形である伸びや張り出し特性で
あるエリクセン値が多く用いられてきている。しかし、
各種自動車部材、例えば成形の厳しい自動車のボディパ
ネルインナー材の成形には、伸びや張り出しばかりでな
く、深絞り特性も向上させることが必要であり、深絞り
性の指標としてはr値(ランクフォード値)がしばしば
用いられる。r値は、その値が大きいほど板厚の変化に
対する板幅方向の変化が大きいことを意味する。つまり
、深絞りの要素が大きい材料のプレス成形において、材
料が破断なく流れ込み、成形し易いことを示し、鉄鋼材
料ではr値向上の材料開発が既に多く行われている。 r値の測定方法についてはJISには規定がないが、例
えばASTM E571に示されている。
【0006】自動車ボディシート用として開発された5
000系合金の既公開文献としては、前述のものの他、
特公昭62−42985、特開昭62−27544、特
開昭62−207850、特開昭63−69952、特
開平1−198456、特開平1−225738、特開
平2−118049、特開平1−219139、特開平
2−118050等がある。しかし、この中のいくつか
はLDRで深絞り性を表現しているが、いずれも伸びや
エリクセン値の向上に主力をおいた開発であり、r値に
ついて検討を加えたものはない。
000系合金の既公開文献としては、前述のものの他、
特公昭62−42985、特開昭62−27544、特
開昭62−207850、特開昭63−69952、特
開平1−198456、特開平1−225738、特開
平2−118049、特開平1−219139、特開平
2−118050等がある。しかし、この中のいくつか
はLDRで深絞り性を表現しているが、いずれも伸びや
エリクセン値の向上に主力をおいた開発であり、r値に
ついて検討を加えたものはない。
【0007】自動車ボディパネル用合金のr値の記述と
しては、例えば住友軽金属技報、27(1986)、1
98や神戸製鋼技報、40(1990)、99などがあ
るが、5000系合金では、r値(各方向の平均値)が
0.6程度の値がほとんどである。又、例えばアルミニ
ウム合金板の成形性、軽金属学会研究部会報告書No.
12(1985.4)で、各種アルミニウム合金の評価
が行われているが、伸びが低い材料ではr値が1以上の
高いものもあるが、伸びが28%以上で、r値が0.7
以上の成形性の良好な材料はない。したがって、r値が
0.7〜0.8以上で、深絞り成形性が良好で、かつ、
他の性質である伸びやエリクセン値も良好な材料の開発
が強く望まれていた。
しては、例えば住友軽金属技報、27(1986)、1
98や神戸製鋼技報、40(1990)、99などがあ
るが、5000系合金では、r値(各方向の平均値)が
0.6程度の値がほとんどである。又、例えばアルミニ
ウム合金板の成形性、軽金属学会研究部会報告書No.
12(1985.4)で、各種アルミニウム合金の評価
が行われているが、伸びが低い材料ではr値が1以上の
高いものもあるが、伸びが28%以上で、r値が0.7
以上の成形性の良好な材料はない。したがって、r値が
0.7〜0.8以上で、深絞り成形性が良好で、かつ、
他の性質である伸びやエリクセン値も良好な材料の開発
が強く望まれていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、化学成分及
び加工熱処理工程の詳細な検討により、r値が0.70
以上で伸びが28%以上のプレス加工用の材料を提供す
るものである。熱間加工後に中間焼鈍を加えることは、
例えば特開昭62−146234で示されている。これ
は熱間圧延の直後に中間焼鈍を加えるものであるが、本
発明はこれとは全く異なる観点からなされたもので、熱
間加工後の冷間加工→中間焼鈍→冷間加工→最終熱処理
の最適な組合せにより上記目的を達成するものである。
び加工熱処理工程の詳細な検討により、r値が0.70
以上で伸びが28%以上のプレス加工用の材料を提供す
るものである。熱間加工後に中間焼鈍を加えることは、
例えば特開昭62−146234で示されている。これ
は熱間圧延の直後に中間焼鈍を加えるものであるが、本
発明はこれとは全く異なる観点からなされたもので、熱
間加工後の冷間加工→中間焼鈍→冷間加工→最終熱処理
の最適な組合せにより上記目的を達成するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、重量%でMg
:3.5%以上6.5%以下、Cu:0.05%以上0
.6%以下、Si:0.01%以上0.15%未満、F
e:0.01%以上0.20%未満を含有し、あるいは
さらに、Mn:0.01%以上.0.50%未満、Cr
:0.01%以上0.20%未満、V:0.01%以上
0.20%未満、Zr:0.01%以上0.10%未満
の1種以上を含有し、残部はAlからなる合金を半連続
鋳造し、得られた鋳塊を熱間圧延後、加工度50%以上
の冷間圧延を施した後、280℃以上440℃未満で3
0分以上、12時間未満の中間焼鈍を施し、さらに10
%以上50%未満の加工度の冷間圧延を施し、最終熱処
理として100℃/分以上の昇温速度で450℃以上5
60℃未満に加熱し、この温度範囲で10秒以上300
秒未満の保持の溶体化処理後、150℃以下まで100
℃/分以上の速度で冷却することを特徴とする深絞り性
に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法であ
る。
:3.5%以上6.5%以下、Cu:0.05%以上0
.6%以下、Si:0.01%以上0.15%未満、F
e:0.01%以上0.20%未満を含有し、あるいは
さらに、Mn:0.01%以上.0.50%未満、Cr
:0.01%以上0.20%未満、V:0.01%以上
0.20%未満、Zr:0.01%以上0.10%未満
の1種以上を含有し、残部はAlからなる合金を半連続
鋳造し、得られた鋳塊を熱間圧延後、加工度50%以上
の冷間圧延を施した後、280℃以上440℃未満で3
0分以上、12時間未満の中間焼鈍を施し、さらに10
%以上50%未満の加工度の冷間圧延を施し、最終熱処
理として100℃/分以上の昇温速度で450℃以上5
60℃未満に加熱し、この温度範囲で10秒以上300
秒未満の保持の溶体化処理後、150℃以下まで100
℃/分以上の速度で冷却することを特徴とする深絞り性
に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法であ
る。
【0010】以上の組成及び処理条件の限定理由は下記
のとおりである。Mg:固溶体硬化により合金の強度を
得る上で必要である。3.5%未満では十分な強度が得
られず、6.5%を越えると熱間圧延時に圧延割れを起
こしやすく、現時点では工業的ではない。
のとおりである。Mg:固溶体硬化により合金の強度を
得る上で必要である。3.5%未満では十分な強度が得
られず、6.5%を越えると熱間圧延時に圧延割れを起
こしやすく、現時点では工業的ではない。
【0011】Si、Fe:下限未満では、99.99%
ベース高純度地金を大量に使用しなければならず、工業
的でない。又、その上限を越えて含まれると高延性が得
られない。特にこれらの不純物の量の許容範囲はSiの
方をFeよりも厳しくしている。Siは理想的には0.
05%未満である。
ベース高純度地金を大量に使用しなければならず、工業
的でない。又、その上限を越えて含まれると高延性が得
られない。特にこれらの不純物の量の許容範囲はSiの
方をFeよりも厳しくしている。Siは理想的には0.
05%未満である。
【0012】Cu:添加することにより強度を増すとと
もに、S相の析出により熱間加工時に均一変形を促進し
、延性に優れた良好な材料を得ることができる。しかし
、この高延性を得るメカニズムについては、また不明な
点も多い。下限未満では十分な強度と伸びが得られない
。より好ましくは0.15%以上の添加とする。また、
上限を越えて添加すると耐食性が良好な材料を得ること
ができない。
もに、S相の析出により熱間加工時に均一変形を促進し
、延性に優れた良好な材料を得ることができる。しかし
、この高延性を得るメカニズムについては、また不明な
点も多い。下限未満では十分な強度と伸びが得られない
。より好ましくは0.15%以上の添加とする。また、
上限を越えて添加すると耐食性が良好な材料を得ること
ができない。
【0013】Mn、Cr、V、Zr:添加することによ
りさらに強度を増し、又、結晶粒を均一化することがで
き、成形性が向上する。しかし、その上限以上の添加で
は粗大な金属間化合物が増えてくるため成形性が低下し
、又、結晶粒が細かくなりすぎて、ストレッチャストレ
インマークが発生し易くなる。
りさらに強度を増し、又、結晶粒を均一化することがで
き、成形性が向上する。しかし、その上限以上の添加で
は粗大な金属間化合物が増えてくるため成形性が低下し
、又、結晶粒が細かくなりすぎて、ストレッチャストレ
インマークが発生し易くなる。
【0014】中間焼鈍前の冷間加工度:50%未満では
r値を向上させることができない。望ましくは冷間加工
度65%以上である。
r値を向上させることができない。望ましくは冷間加工
度65%以上である。
【0015】中間焼鈍:所定の加工度の冷間加工の間に
行うことによりr値を向上させることができる。下限未
満の温度もしくは時間では最終熱処理後のr値が向上し
ない。又、上限を越える温度では結晶粒が粗大化し、好
ましくない。さらに、上限を越える長い時間中間焼鈍を
施してもそれ以上の効果が期待できず工業的でない。
行うことによりr値を向上させることができる。下限未
満の温度もしくは時間では最終熱処理後のr値が向上し
ない。又、上限を越える温度では結晶粒が粗大化し、好
ましくない。さらに、上限を越える長い時間中間焼鈍を
施してもそれ以上の効果が期待できず工業的でない。
【0016】中間焼鈍後の冷間加工度:下限より少ない
と最終熱処理後に結晶粒が粗大化し、プレス成形時に肌
荒れし好ましくない。又、r値も低くなる。一方、上限
よりも大きいとr値の平均値が小さくなる。
と最終熱処理後に結晶粒が粗大化し、プレス成形時に肌
荒れし好ましくない。又、r値も低くなる。一方、上限
よりも大きいとr値の平均値が小さくなる。
【0017】溶体化処理条件:100℃/分未満の昇温
速度では結晶粒が粗大化し、成形性が劣る。又、加熱温
度は450℃未満では、Cu系の析出物の固溶が不十分
であり、延性が低く、560℃以上では高温酸化により
製品としての価値が劣る。又、450℃以上の保持時間
は10秒未満では析出物の固溶が不十分であり、300
秒以上保持してもそれ以上性能が上がることはなく、工
業的に意味がないばかりか、表面酸化皮膜が厚くなり、
溶接時に表面のみ接触抵抗が高くなり、健全な溶接がで
きなくなる可能性がある。さらに過剰に溶体化処理を行
うと結晶粒が粗大化しプレス成形時に肌荒れを起こす危
険性がある。肌荒れは結晶粒径が100μm(理想的に
は50μm)以下とすることにより防ぐことが可能で、
目に見えない所ではそれほど問題とならないが、例えば
自動車の外板のように目につくところでは製品として問
題となる。さらに、溶体化処理後の150℃までの冷却
速度は100℃/分未満では粒界に金属間化合物や不純
物が析出し、延性が低下するので成形性が劣る。
速度では結晶粒が粗大化し、成形性が劣る。又、加熱温
度は450℃未満では、Cu系の析出物の固溶が不十分
であり、延性が低く、560℃以上では高温酸化により
製品としての価値が劣る。又、450℃以上の保持時間
は10秒未満では析出物の固溶が不十分であり、300
秒以上保持してもそれ以上性能が上がることはなく、工
業的に意味がないばかりか、表面酸化皮膜が厚くなり、
溶接時に表面のみ接触抵抗が高くなり、健全な溶接がで
きなくなる可能性がある。さらに過剰に溶体化処理を行
うと結晶粒が粗大化しプレス成形時に肌荒れを起こす危
険性がある。肌荒れは結晶粒径が100μm(理想的に
は50μm)以下とすることにより防ぐことが可能で、
目に見えない所ではそれほど問題とならないが、例えば
自動車の外板のように目につくところでは製品として問
題となる。さらに、溶体化処理後の150℃までの冷却
速度は100℃/分未満では粒界に金属間化合物や不純
物が析出し、延性が低下するので成形性が劣る。
【0018】
【実施例】表1に示す合金を半連続鋳造後、500℃で
8時間の均質化処理を行った後、室温まで冷却し、鋳肌
部の表面切削を行った。次に500℃まで再加熱し、熱
間圧延を開始し、所定の厚さとした。そして、表2に示
す加工度の冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を経て、厚さ
1mmの板とした。さらに、連続焼鈍炉において最終熱
処理(溶体化処理)を行い、冷却の後レベラー矯正を施
した。
8時間の均質化処理を行った後、室温まで冷却し、鋳肌
部の表面切削を行った。次に500℃まで再加熱し、熱
間圧延を開始し、所定の厚さとした。そして、表2に示
す加工度の冷間圧延、中間焼鈍、冷間圧延を経て、厚さ
1mmの板とした。さらに、連続焼鈍炉において最終熱
処理(溶体化処理)を行い、冷却の後レベラー矯正を施
した。
【0019】
【表1】
注:上記成分の他に、鋳造組織の微細化の目的で、0.
01%のTi及び高温酸化防止の目的で1ppmのBe
が添加されている。
01%のTi及び高温酸化防止の目的で1ppmのBe
が添加されている。
【0020】
【表2】
【0021】表2に供試材の評価結果を示す。評価はJ
IS 5号試験片(標点距離50mm)を用い、ひず
み速度50%/分での圧延平行方向を引張方向とする引
張試験、エリクセン試験を行った。r値については上記
の引張試験片を用い、0%及び15%引張変形したとこ
ろでの測定から求めた。さらに、50mm×100mm
の大きさの試験片を用いた5%塩化ナトリウム水溶液に
よる1000時間の塩水噴霧試験を行った。判定は、引
張強さが200MPa以上、伸びが28%以上、エリク
セン値が10.0mm以上、r値が0.7以上であり、
かつ塩水噴霧試験において0.02mm以上の深さの孔
食が発生しなかった材料を合格とした。結晶粒径につい
ては板面の観察において100μm以下を合格とした。
IS 5号試験片(標点距離50mm)を用い、ひず
み速度50%/分での圧延平行方向を引張方向とする引
張試験、エリクセン試験を行った。r値については上記
の引張試験片を用い、0%及び15%引張変形したとこ
ろでの測定から求めた。さらに、50mm×100mm
の大きさの試験片を用いた5%塩化ナトリウム水溶液に
よる1000時間の塩水噴霧試験を行った。判定は、引
張強さが200MPa以上、伸びが28%以上、エリク
セン値が10.0mm以上、r値が0.7以上であり、
かつ塩水噴霧試験において0.02mm以上の深さの孔
食が発生しなかった材料を合格とした。結晶粒径につい
ては板面の観察において100μm以下を合格とした。
【0022】
【表3】
【0023】本発明例1〜11は、いずれも要件が特許
請求の範囲内であり、良好な性能が得られている。比較
例1はMg量が特許請求の範囲の下限より少ないため、
引張強さが低く、構造部材としては適切でない。比較例
2はFe及びSi量が特許請求の範囲の上限よりも多か
ったため、伸び及びエリクセン値が低くなった。又、C
u量が特許請求の範囲の上限よりも多かったため、塩水
噴霧試験で孔食が発生した。比較例3及び4は、いずれ
も中間焼鈍前の冷間加工度が特許請求の範囲の下限より
も低く、又、中間焼鈍後の冷間加工度が特許請求の範囲
の上限よりも大きかったため、r値が小さくなった。比
較例5は中間焼鈍の温度及び時間が特許請求の範囲の下
限より小さかったため、r値が小さくなった。比較例6
は中間焼鈍後の冷間加工度が特許請求の範囲の下限より
小さかったため、伸びが低く又結晶粒が粗大化した。以
上により比較例はいずれも本発明例よりも明らかに劣る
ものである。
請求の範囲内であり、良好な性能が得られている。比較
例1はMg量が特許請求の範囲の下限より少ないため、
引張強さが低く、構造部材としては適切でない。比較例
2はFe及びSi量が特許請求の範囲の上限よりも多か
ったため、伸び及びエリクセン値が低くなった。又、C
u量が特許請求の範囲の上限よりも多かったため、塩水
噴霧試験で孔食が発生した。比較例3及び4は、いずれ
も中間焼鈍前の冷間加工度が特許請求の範囲の下限より
も低く、又、中間焼鈍後の冷間加工度が特許請求の範囲
の上限よりも大きかったため、r値が小さくなった。比
較例5は中間焼鈍の温度及び時間が特許請求の範囲の下
限より小さかったため、r値が小さくなった。比較例6
は中間焼鈍後の冷間加工度が特許請求の範囲の下限より
小さかったため、伸びが低く又結晶粒が粗大化した。以
上により比較例はいずれも本発明例よりも明らかに劣る
ものである。
【0024】
【発明の効果】本発明によれば、伸びが28%以上、r
値が0.70以上の深絞り特性の優れたプレス加工用ア
ルミニウム合金板材を得ることができ、従来プレス成形
できなかった厳しい形状、特に絞り成形性が重要な自動
車のボディパネルをはじめ、その応用として各種用途の
部材が成形でき、アルミニウム合金材料の用途を広げる
ことが可能になる。
値が0.70以上の深絞り特性の優れたプレス加工用ア
ルミニウム合金板材を得ることができ、従来プレス成形
できなかった厳しい形状、特に絞り成形性が重要な自動
車のボディパネルをはじめ、その応用として各種用途の
部材が成形でき、アルミニウム合金材料の用途を広げる
ことが可能になる。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、Mg:3.5%以上6.5
%以下、Cu0.05%以上0.6%以下、Si:0.
01%以上0.15%未満Fe:0.01%以上0.2
0%未満を含有し、残部はAlからなる合金を半連続鋳
造し、得られた鋳塊を熱間圧延後、加工度50%以上の
冷間圧延を施した後、280℃以上440℃未満で30
分以上12時間未満の中間焼鈍を施し、さらに10%以
上50%未満の加工度の冷間圧延を施し、最終熱処理と
して100℃/分以上の昇温速度で450℃以上560
℃未満に加熱し、この温度範囲で10秒以上300秒未
満の保持の溶体化処理後、150℃以下まで100℃/
分以上の速度で冷却することを特徴とする深絞り性に優
れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法。 - 【請求項2】 重量%で、Mg:3.5%以上6.5
%以下、Cu:0.05%以上0.6%以下、Si:0
.01%以上0.15%未満、Fe:0.01%以上0
.20%未満を含有し、さらにMn:0.01%以上0
.50%未満、Cr:0.01%以上0.20%未満、
V:0.01%以上0.20%未満、Zr:0.01%
以上0.10%未満の1種以上を含有し、残部はAlか
らなる合金を半連続鋳造し、得られた鋳塊を熱間圧延後
、加工度50%以上の冷間圧延を施した後、280℃以
上440℃未満で30分以上12時間未満の中間焼鈍を
施し、さらに10%以上50%未満の加工度の冷間圧延
を施し、最終熱処理として100℃/分以上の昇温速度
で450℃以上560℃未満に加熱し、この温度範囲で
10秒以上300秒未満の保持の溶体化処理後、150
℃以下まで100℃/分以上の速度で冷却することを特
徴とする深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金
板材の製造法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3087413A JP3062274B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3087413A JP3062274B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04301055A true JPH04301055A (ja) | 1992-10-23 |
JP3062274B2 JP3062274B2 (ja) | 2000-07-10 |
Family
ID=13914192
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3087413A Expired - Fee Related JP3062274B2 (ja) | 1991-03-28 | 1991-03-28 | 深絞り性に優れた成形加工用アルミニウム合金板材の製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3062274B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008248342A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kobe Steel Ltd | アルミニウム合金板材、シートおよび成形部材の各製造方法 |
US7846277B2 (en) | 2003-04-08 | 2010-12-07 | Hydro Aluminium Deutschland Gmbh | Planar, rolled semi-finished product of aluminum alloys |
WO2019021899A1 (ja) * | 2017-07-26 | 2019-01-31 | 株式会社Uacj | アルミニウム合金板およびその製造方法 |
CN112430767A (zh) * | 2020-09-25 | 2021-03-02 | 山东兖矿轻合金有限公司 | 一种大规格空心铸锭及铸锭方法 |
-
1991
- 1991-03-28 JP JP3087413A patent/JP3062274B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7846277B2 (en) | 2003-04-08 | 2010-12-07 | Hydro Aluminium Deutschland Gmbh | Planar, rolled semi-finished product of aluminum alloys |
JP2008248342A (ja) * | 2007-03-30 | 2008-10-16 | Kobe Steel Ltd | アルミニウム合金板材、シートおよび成形部材の各製造方法 |
WO2019021899A1 (ja) * | 2017-07-26 | 2019-01-31 | 株式会社Uacj | アルミニウム合金板およびその製造方法 |
CN112430767A (zh) * | 2020-09-25 | 2021-03-02 | 山东兖矿轻合金有限公司 | 一种大规格空心铸锭及铸锭方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3062274B2 (ja) | 2000-07-10 |
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