JPH0430061A - プレキャストコンクリート製中空部材及びその遠心成形型枠 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、建造物の柱などに使用される外周側横断面形
状が長方形の筒体状のプレキャストコンクリート製中空
部材、並びにこれを遠心成形するための遠心成形型枠に
関する。

（従来の技術） 一般に、建造物を構築するに際して、壁材のみならず柱
部材にもプレキャストコンクリート製のものを多用する
ことで、構築現場での型枠の組立及び解体作業を軽減さ
せ、これにより工期の可及的な短縮化を図るようにした
工法がある。すなわちこの工法では、筒体状に形成した
プレキャストコンクリート製中空部材を予め工場等で製
作しておき、構築現場でこのプレキャストコンクリート
製中空部材を所定の位置に立設固定させた後、その内部
にコンクリートを打設して中実な柱に成形する。

また、このような工法に使用する矩形筒体状のプレキャ
ストコンクリート製中空部材を遠心成形で製作する技術
が従来から知られている。この遠心成形は、内部空間の
横断面が矩形をなす筒体状の外型枠をその軸芯部を中心
に回転駆動させ、その内部に投入したコンクリートを遠
心力により当該外型枠の内周面に密圧させつつ硬化させ
て、筒壁の外周側横断面形状が矩形でかつ内周側横断面
形状が円形の筒体状のプレキャストコンクリート製中空
部材を得るようになっており、外型枠の各角部の内側に
は、その角部に対応されて筒壁の内周側横断面形状も角
部形状となるように外型枠の軸芯方向に沿って横断面が
直角三角形状の内型枠を配設するようにしている（特開
平２−８０１１号公報等）。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来の遠心成形技術では、筒壁の外
周側横断面形状が正方形をなす場合には特に問題とはな
らないが、その外周側横断面形状が長辺と短辺とを有す
る長方形に形成した場合に、筒壁の長辺側の中央部の肉
厚は短辺側の中央部の肉厚に比べて薄くなってしまうの
で、その短辺側の強度に対して長辺側の強度が低くなっ
てしまう。

つまり、長辺側の肉厚を所望の強度が得られる程度に形
成すると、短辺側の肉厚が過剰に厚くなってしまい、軽
量化および４辺の強度の均一化の面で問題があった。

本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その
第１の目的は、軽量化と４辺の強度の均一化とが可及的
に図れる横断面形状が長方形の筒体状のプレキャストコ
ンクリート製中空部材を提供することにある。また、本
発明の第２の目的は、上記のようなプレキャストコンク
リート製中空部材を遠心成形し得る遠心成形型枠を提供
することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記第１の目的を達成するために、遠心成形に
より筒体状に形成されて筒壁の外周側横断面形状が長方
形を呈するプレキャストコンクリート製中空部材におい
て、前記筒壁の長辺側と短辺側との肉厚をほぼ均一に形
成した。

また、上記第２の目的を達成するために、本発明は筒体
状のプレキャストコンクリート製中空部材を遠心成形す
るための遠心成形型枠を、横断面が長方形の内部空間を
有して軸芯部を中心に回転駆動される筒状の外型枠と、
該外型枠内にその軸方向に沿って設けられ、該外型枠と
の間に横断面が環状で幅が一様な遠心成形空間を画成す
ると共に該遠心成形空間内にその長辺の中央部分内側か
ら遠心力によりコンクリートを充填させるためのコンク
リート充填通路を画成する内型枠と、を備えて構成した
。

（作　用） 上記構成の本発明に係わるプレキャストコンクリート製
中空部材によれば、横断面の外周側形状が長方形をなす
筒壁が、遠心成形法の長所であるコンクリート材の圧密
性によって、高強度に品質良く、その長辺側と短辺側と
の肉厚がほぼ均一に製造されるので、当該長辺側と短辺
側との強度を可及的に同等に確保しつつ、当該プレキャ
ストコンクリート製中空部材の一層の計量化が図れる。

また、上記構成の本発明に係わる成形型枠によれば、成
形型枠のコンクリート充填通路内に投入された生コンク
リートは遠心力によって内型枠と外型枠との間に画成さ
れた幅が一様な横断面環状の遠心成形空間内に、外型枠
の長辺側の中央部から短辺側へと充填されていき、外型
枠の内周壁面に押圧されつつ圧密されてその内部に含有
される余分な水分は遠心力により排出されて次第に締め
固められていく。従って、横断面の外周側形状が長方形
をなす筒体状のプレキャストコンクリート製中空部材の
筒壁の肉厚を、その長辺の中央部近傍から短辺に亘って
ほぼ均一にして、遠心成形法の長所であるコンクリート
材の圧密性によって高強度に品質良く製造し得る。

（実施例） 以下に、本発明の好適な実施例を添附図面に基づき詳述
する。

第１図は本発明に係るプレキャストコンクリ−ト製中空
部材を示す斜視図、第２図はそのプレキャストコンクリ
ート製中空部材を遠心成形するための遠心成形型枠の横
断面図、第３図は第２図中の■−■線部の矢視図、第４
図は第２図中の■−■線部の矢視断面図、第５図は上記
遠心成形型枠とこれを回転駆動させる装置とを示した正
面図である。

第２図〜第４図に示すように、遠心成形型枠２は横断面
長方形の内部空間を有して所定の長さに形成された矩形
筒体状の外型枠４を備えている。

この外型枠４にはその両端部の外周側に２つの回転駆動
用円板６，６が一体的に装着されていて、当該外型枠４
は第５図に示すようにその回転駆動用円板６，６が回転
駆動装置８の駆動側ドラム１０及び従動側ドラム１２上
に載置されて、その軸芯を中心にして回転されるように
なっている。

なお、回転駆動装置８の駆動側ドラム１０はベルト９を
介してモータ１１で回転駆動されるようになっている。

ところで、上記外型枠４には、その内部に当該外型枠４
に沿って幅がほぼ均一な環状の遠心成形空間１４を画成
すると共にこの遠心成形空間１４内に遠心力によりコン
クリートを充填するためのコンクリート充填通路１６を
画成する内型枠１８が設けられている。本実施例におい
ては、上記内型枠１８はやはりその横断面が長方形の矩
形筒体状をなす合同な一対の内型枠部材１８ａ、１８ｂ
からなっており、各内型枠部材１８ａ、　　１３ｂは外
型枠４の軸芯部の側方に相互に所定の離間距離をあけて
軸方向に沿って並設されていて、外型枠４の内周面の各
短辺４ａ、４ａ側にそれぞれ近接されて、当該短辺４ａ
とその両側部の長辺４ｂとに対して一様な離間距離をあ
けて配設されている。

つまり外型枠４内には、当該外型枠４と上記２つの内型
枠部材１８ａ、１８ｂとによって、当該外型枠４に沿っ
て横断面が環状で幅が一様な遠心成形空間１４が軸方向
の全長に亘って画成されると共に、さらに２つの内型枠
部材１８ａ、１８ｂによって、それらの間に上記遠心成
形空間１４の対面する２つの長辺側の中央部を直線的に
結んて軸芯部を通るコンクリート充填通路１６がやはり
軸方向の全長に亘って画成されている。

また、上記外型枠４と各内型枠部材１８ａ　１８ｂとは
その長手方向の両端で相互に端板２ｏを介して結合され
ていて、遠心成形空間１４の両側端はその端板２０で閉
塞されている。そして、上記端板２０には、外型枠４の
軸芯位置に符合されてコンクリートの投入口２２が形成
されていて、この投入口２２を通じて外型枠４内のコン
クリート充填通路１６に図外のコンクリートポンプ等か
ら生コンクリートが供給されるようになっている。

従って、このようにしてなる成形型枠２では、これを回
転駆動装置８上に載置して回転させながら、端板２０の
投入口２２から当該成形型枠２のコンクリート充填通路
１６内に所定量の生コンクリートを投入すると、生コン
クリートは遠心力によって内型枠部材１８ａ、　　１８
ｂと外型枠４との間に画成された幅が一様な横断面環状
の遠心成形空間１４内に、外型枠４の長辺４ｂ側の中央
部分内側から短辺４ａ側へと充填されていく。そして、
当該遠心空間１４内に充填された生コンクリートは、外
型枠４の内周壁面に押圧されつつその内部に含有される
余分な水分が遠心力により排出されて次第に締め固めら
れ、遠心成形法の長所であるコンクリート材の圧密性に
よって高強度に品質良く筒体状に固化される。この際、
コンクリート充填通路１６と遠心成形空間１４との連通
部分においては、充填される生コンクリートはその内周
面側が遠心力により径方向の外方に湾曲する円弧状に形
成される。

すなわち、第１図は上記の成形型枠２を用いて遠心成形
によって得られる筒体状のプレキャストコンクリート製
中空部材２４の斜視図を示すが、同図に示すようにこの
プレキャストコンクリート製中空部材２４は、筒壁２６
の内周面２６ａにこれが径方向の外方に湾曲する円弧部
２８を当該筒壁２６の長辺側の中央部に一部残して形成
されるものの、総体的にはその筒壁２６の肉厚はその長
辺の中央部近傍がら短辺に亘ってコ字状にほぼ均一に形
成されるのて、当該筒壁２６の長辺側の強度と短辺側の
強度とをほぼ等しくすることかできる。つまり、長辺側
の強度を充分に得られる肉厚を確保して矩形筒体状のプ
レキャストコンクリート製中空部材２４を遠心成形する
にあたって、筒壁２６の短辺側の肉厚が過度に厚くなる
ことを防止でき、もって当該矩形筒体状のプレキャスト
コンクリート製中空部材２４の軽量化を可及的に図るこ
とができるようになる。

なお第１図の実施例では、筒壁２６の長辺側中央部の内
周面２６ａに形成される円弧部２８は、その最小肉厚部
分がその円弧部２８側方の壁厚が均一なコ字状部分の肉
厚と等しくなるように、内方に突出させて形成している
が、その円弧部２８の最小肉厚部の強度が充分に確保し
得るのであれば、内方に向けて突出させずに凹部として
形成するようにしても良い。

（効　果） 以上実施例で詳細に説明したように、本発明に係わるプ
レキャストコンクリート製中空部材によれば、横断面の
外周側形状が長方形をなす筒壁を、長辺側から短辺側に
亘って肉厚をほぼ均一にして、遠心成形法の長所である
コンクリート材の圧密性によって高強度に品質良く製造
するので、筒壁の長辺側の強度と短辺側の強度とを可及
的に同等に確保しつつ、当該プレキャストコンクリート
製中空部材の一層の計量化が図れる。

また、本発明に係わるプレキャストコンクリート製中空
部材の成形型枠によれば、横断面の外周側形状が長方形
をなす筒体状のプレキャストコンクリート製中空部材の
筒壁を、その長辺の中央部近傍から短辺に亘って肉厚を
ほぼ均一にして、遠心成形法の長所であるコンクリート
材の圧密性によって高強度に品質良く製造できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るプレキャストコンクリート製中空
部材の一実施例を示す斜視図、第２図はそのプレキャス
トコンクリート製中空部材を遠心成形するための遠心成
形型枠の横断面図、第３図は第２図中の■−■線部の矢
視図、第４図は第２図中のＩＶ−ＩＶ線部の矢視断面図
、第５図は上記遠心成形型枠とこれを回転駆動させる装
置とを示した正面図である。 ２・・・・・・成形型枠 ４・・・・・・外型枠 ４ａ・・・短辺 ４ｂ・・・長辺 １４・・・・・・遠心成形空間 １６・・・・・・コンクリート充填通路１８・・・・・
・内型枠 ２４・・・・・・プレキャストコンクリ−２６・・・・
・・筒壁 ２６ａ・・・内周面 ２８・・・・・・円弧部 ト製中空部材

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）遠心成形により筒体状に形成されて筒壁の外周側
   横断面形状が長方形を呈するプレキャストコンクリート
   製中空部材において、 前記筒壁の長辺側と短辺側との肉厚をほぼ均一に形成し
   たことを特徴とするプレキャストコンクリート製中空部
   材。
2. （２）筒体状のプレキャストコンクリート製中空部材を
   遠心成形するための遠心成形型枠において、横断面が長
   方形の内部空間を有して軸芯部を中心に回転駆動される
   筒状の外型枠と、 該外型枠内にその軸方向に沿って設けられ、該外型枠と
   の間に横断面が環状で幅が一様な遠心成形空間を画成す
   ると共に該遠心成形空間内にその長辺の中央部分内側か
   ら遠心力によりコンクリートを充填させるためのコンク
   リート充填通路を画成する内型枠と、 を備えたことを特徴とするプレキャストコンクリート製
   中空部材の遠心成形型枠。