JPH0430053Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はラインプリンタ等の印刷装置に供され
る折畳み用紙を収納する収納箱の改良に関する。

一般にラインタプリンタ等にあつては一定間隔
でミシン目の形成された連続紙、所謂折畳み用紙
が適用される。この折畳み用紙は、その両側端部
に用紙送り用のスプロケツト孔を有し、紙送りト
ラクタ等の用紙送り機構により順次ホツパ部より
繰り出されて印字部に供給され所定の印字を行な
つた後にスタツカ部に向けて排紙される。

特に最近この種の装置は高速化の一途を辿り、
これに伴い消費される折畳み用紙の量も膨大な量
になつている。実際2000頁分の折畳み用紙を15分
で消費する印刷装置も出現している。従つて、こ
の種の装置にあつて、用紙の装填作業も必然的に
増加しつつある。

ところで、この種の用紙の装填作業は、印字に
必要な各種機能部に用紙をセツトする必要がある
ことからその作業はかなり煩雑である。従つて、
現在では一度装填された用紙が終了する以前に次
の折畳み用紙の始端を既に使用されている用紙の
終端に接続することで用紙の装填作業を簡単化す
ることが行なわれている。また、このようにして
行なうことは用紙の装填作業の簡略化のみならず
印刷装置を停止させることなく機能させることが
できることからその稼働効率の面でも有効な方法
である。

従来既に装置に装填されている用紙の終端と新
たな用紙の始端との接続作業は次のようにして行
なわれている。

即ち、装置のホツパ部には折畳まれた用紙を収
納する通常ダンボール等よりなる収納箱がセツト
され、装置は上面の開放された上面より順次折畳
まれた用紙を上方に引上げて印刷部に供給してい
る。従つて、その用紙の終端は当然のことながら
収納箱の底部に位置している。

そこで、従来新しい用紙の始端を収納箱の底部
に位置している用紙の終端に接続するには作業者
が収納箱内の底部に手を押し込み用紙全体を持ち
上げながら最終端を取り出し、しかる後に新しい
用紙の始端とつき合わせ継ぎ合わせる。しかし収
納箱の底に手を押し込む作業が煩しいと、特に用
紙と箱側面との隙間がないことからさらにこの作
業が煩しいこと、加えて用紙全重量が箱底部にか
かつているため相当の労力を必要とすること等決
して好ましいものではない。

そこで従来このような接続作業の煩しさを解消
するため第１図に示す如き用紙収納箱が考案され
実用に供されている。図中、１は上ブタ、２は下
箱であり、下箱２の一側面２′は図示の如く開閉
可能な構造となつている。用紙運搬時にあつては
開閉可能な側面は底面より垂直に立てられ、その
状態で上ブタ１により下箱２の側面を覆うように
重ね合わせて行なわれ、また装置に装填する場合
には上ブタ１を取外し下箱２を露呈させる一方、
新たな用紙の始端と継ぎ合わせるには側面２′を
底面と平行になるように倒し積重ねられた用紙の
最下部にある最終頁端を側面より取出して行な
う。

このような用紙収納箱を用いれば上述のような
問題、即ち用紙と箱側面間の狭い隙間に手を挿し
込む煩しさは解消されるが、図から判るように上
ブタ、下箱と都合実質的に２個の箱を製作したと
同様の結果となり、製作費がかさむという問題が
残る。

本考案は叙上の欠点に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、安価で、かつ用紙接続
作業を容易に行なうことのできる用紙収納箱を実
現することにある。

本考案の目的は、印刷前の連続折畳用紙を予め
折り畳まれて積み重ねられた状態で、その底面、
側面及び上面を覆うようにしてその内部に梱包す
る印刷用紙用の用紙収納箱であつて、少なくとも
前記底面の一部より用紙の折畳み端面に対応する
前記側面を経て前記上面に至る連続的な帯状の領
域を切断することのできるミシン目を形成してな
り、前記帯状の領域の取外しにより内部に梱包さ
れている折畳み用紙が前記底面の一部、前記側面
の一部及び前記上面の各領域から露呈することを
特徴とする印刷装置用折畳み用紙収納箱とするこ
とにより達成することができる。

以下本考案を図面により説明する。

第２図乃至第４図は本考案にかかる用紙収納箱
の一実施例である。図において、３は本考案にか
かる収納箱を示し、４は底面、５は側面、６は上
面、７，８は底面４、側面５、上面６にかけて形
成されたミシン目を示している。収納箱８の材質
は収納される用紙の重量に耐え、かつミシン目に
より容易に切断できる、例えばダンボール等が好
ましい。用紙箱３を構成する底面４には第３図に
示すように底面４の略中央部から収容される用紙
の折畳み端面に対応する側面５との接合辺にかけ
て平行に走る２本のミシン目７，８が形成されて
いる。また同じく側面５にも底面４に形成された
ミシン目７，８の延長線に沿つてミシン目７，８
が形成され、さらに図示の実施例では、このミシ
ン目７，８は上面６にまで及んで形成されてい
る。ミシン目７，８の間隔は作業者が容易に用紙
の最終端を摘み上げるに十分な長さに設定され
る。またミンシ目７，８の形成される位置は、用
紙の最終端を摘み上げる際に積載された用紙をバ
ランスよく持ち上げるに良好な略中央部が好まし
い。

第４図は折り畳み用紙１０の収容された用紙箱
８に対してミシン目７，８により区画された底
面、側面、上面に至る領域を切除した状態での斜
視図を示す。

この図から判るようにミシン目７，８により切
除されて底面、側面、上面にわたつて形成された
スリツト９より、内部に収容された用紙１０の折
畳み端面１０′が露呈する。

従つて、作業者は用紙継ぎ合わせ作業時におい
てスリツト９より露呈する用紙１０の最下部、即
ち最終頁を底面より側面にかけて容易に触れるこ
とができ、従つて用紙全体をスリツト９に沿つて
上方に持ち上げつつ容易に最終頁を箱外に引出す
ことができる。最終頁を引出した後は従来と同様
新しい用紙の始端とつき合わせ継ぎ合わせること
で用紙の接続作業を行なう。

以上説明したように、本考案によれば安価にし
て、かつ用紙接続作業の容易な折畳み用紙収納箱
を実現できる。また、本考案にかかる収納箱を特
に高速印刷装置に適用する際の実用上の効果は絶
大である。

なお、上述の実施例にあつては、ミシン目７，
８を一定間隔で平行に形成したものについて説明
したが、本考案はこれに限定されるものではな
く、箱の材質、機械強度等を考慮して例えば上方
に向けて拡がるミシン目等種々の変形例が考えら
れる。

また、ミシン目自身もダンボールの表裏を貫通
する孔である必要はなく、防湿のため表層のみに
穿設された孔で形成されたミシン目であつてもよ
い。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の用紙収納箱の斜視図、第２図乃
至第４図は本考案にかかる用紙収納箱の一実施例
を示す図である。 図において、８は収納箱、４は底面、５は側
面、６は上面、７，８はミシン目、９はスリツ
ト、１０は用紙である。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 印刷前の連続折畳用紙を予め折り畳まれて積み
   重ねられた状態で、その底面、側面及び上面を覆
   うようにしてその内部に梱包する印刷用紙用の用
   紙収容箱であつて、 少なくとも前記底面の一部より用紙の折畳み端
   面に対応する前記側面を経て前記上面に至る連続
   的な帯状の領域を切断することのできるミシン目
   を形成してなり、前記帯状の領域の取外しにより
   内部に梱包されている折畳み用紙が前記底面の一
   部、前記側面の一部及び前記上面の各領域から露
   呈することを特徴とする印刷装置用折畳み用紙収
   納箱。