JPH04300509A - 回転調理機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は加熱される調理鍋を回転
させて、御飯や野菜等の調理材料を自動的に掻き混ぜな
がら調理する回転調理機の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種の回転調理機として、例え
ば特開昭６３−１７５３７５号公報に記載の装置の構成
を図４に示す。

【０００３】図４において、１は調理器の本体、２は調
理容器、３はヒンジである。４は支持部材で、ピン４ａ
と第１及び第２の支持レバー４ｂ及び４ｃからなってい
る。５は断熱部材、６は誘導加熱コイル、７は調理用鍋
、８は駆動手段、９はその回転軸である。駆動手段８は
調理容器２の内面に取り付けられ、回転軸９の先端に調
理用鍋７が固定されている。

【０００４】また、１０は蓋体、１１は小蓋、１２は調
理用鍋７のフランジ、１３はスリップリングである。蓋
体１０は調理容器２の上部に捩子着され、この蓋体１０
には更に小蓋１１が捩子着されている。１４は調理材料
、１５及び１６は回転速度及び加熱温度あるいは加熱時
間等の制御部である。

【０００５】この電磁調理器では、調理用鍋７に駆動手
段８を介して回転を与えつつ、誘導加熱コイル６に通電
させてその外周と底面部を加熱する。調理用鍋７の加熱
後、油を入れる。油が万遍なく調理用鍋７の内部に付着
したところを見計らって調理材料１４を入れ、手早く蓋
体１０で調理用鍋７の上を覆う。

【０００６】続いて、調理用鍋７の加熱状態を維持して
駆動手段８で回転を与えてやると、調理材料１４は調理
用鍋７の中で加熱されつつ掻き混ぜられながら油で炒め
られ始める。頃合を見て小蓋１１を外して調味料を加え
て、必要に応じて支持部材４で調理用鍋７を傾斜させて
調理材料１４が内側部に接触するようにする。そして、
このまま調理用鍋７に加熱と回転を持続させることによ
って、自動的に調理材料１４の炒め料理が出来上がるよ
うになっている。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】一般に、この種の誘導
加熱コイル６を励磁して調理用鍋７を発熱させて調理を
行う場合は、負荷のあるときと無負荷状態のときは異な
る温度特性を示す。両状態の温度特性を、図５に示す。 図示のように、調理用鍋７の中に調理材料１４がある場
合は、点線の曲線Ａで示されたように１００℃の付近を
挟んで変動しながら低い温度に保持される。しかしなが
ら、無負荷状態においては、実線のＢで示すように２０
０℃を越える異常な高温状態になることがある。一方、
電気部品取扱法によれば、この種の機器の加熱用のコイ
ルの上限温度Ｔ１は１７０℃に定められている。

【０００８】これに対し、上記のような従来の調理器は
、誘導加熱コイル６の異常な温度上昇を防止するための
対策が取られていないような実情であった。このため、
誘導加熱コイル６による温度が規定の１７０℃の上限値
を越えるばかりでなく、２００℃を越すような高温度に
なって合成樹脂の部品類が変形して修理や部品交換の必
要を迫られることがある。また、上昇した誘導加熱コイ
ル６の温度が付近の部品類に伝えられて、火傷や火災を
起こす危険が生じる等の問題点があった。

【０００９】本発明は上記のような従来装置の問題点を
解消するためになされたもので、誘導加熱コイルの異常
な温度上昇を防止して故障や火傷の危険等が発生しない
回転調理機を実現しようとするものである。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、調理の種類及
び調理条件等を設定する設定手段と、調理鍋を加熱する
誘導加熱コイルと、調理鍋を回転させる回転手段と、調
理鍋の角度を調節可能に傾斜させる傾斜手段と、設定手
段で設定された調理の種類に対応して調理条件等を制御
する制御手段とを備えた回転調理機において、誘導加熱
コイルの付近に誘導加熱コイルの温度により溶断して通
電を停止する温度ヒューズを設けた回転調理機を構成し
たものである。

【００１１】また、温度ヒューズを誘導加熱コイルの背
面に配置した回転調理機を構成したものである。

【００１２】また、前記温度ヒューズを誘導加熱コイル
の巻線間に配置した回転調理機を構成したものである。

【００１３】

【作用】調理鍋を鍋受けベースにセットして上面を鍋蓋
で覆ってから、誘導加熱コイルが通電されて傾斜した調
理鍋が加熱されると共に、回転用モータも駆動されて調
理鍋が回転を始める。炒め用の油に続いて、野菜や肉類
等の調理材料や調味料が、鍋蓋に設けられた投入口から
次々に調理鍋の中に所定の順序で投入される。投入され
た調理材料は回転する調理鍋内面の攪拌羽根で適当に掻
き混ぜられ、野菜類が自動的に攪拌されて炒められる。 炒め料理が出来上がると、回転用モータのスイッチが切
れて調理鍋が回転を停止し傾斜用モータが回転して水平
に戻される。そして、出来立ての炒め料理が器に盛られ
て、食事が始められる。

【００１４】万一、調理の操作を誤って空炊きをすると
、誘導加熱コイルの温度が発熱した調理鍋の輻射熱を受
けて急激に上昇して１７０℃を越えようとする。このと
き、誘導加熱コイルの巻線の近くに配置された温度ヒュ
ーズが溶断して、誘導加熱コイルの通電が停止され異常
な温度上昇が防止される。

【００１５】

【実施例】図１は本発明実施例の構成説明図で、図１で
前述の図４と同一または相当部分には異なる符号が付さ
れて一部のものは構造が相違しているので、ここでやや
詳しく説明する。

【００１６】図１において、２０は基盤である。２１は
基盤２０に設けられた制御部、２２は操作部である。制
御部２１と操作部２２は共に電子回路よりなるプリント
基板で構成され、操作部２２には表示器２３や操作用の
各種のタッチキー２４が設けられている。２５は基盤２
０に取り付けられた支持台、２６は傾斜用モータ、点線
の２７は歯車列、２８は傾斜軸、２９は角度検出器であ
る。

【００１７】３０は調理容器である。３１はブラケット
、３２は断熱材、３３は誘導加熱コイルである。調理容
器３０はブラケット３１により傾斜軸２８に取り付けら
れ、傾斜角θが調整可能に作られている。誘導加熱コイ
ル３３の付近の拡大図が、図２に示されている。図２の
３４は巻線、３５は温度ヒューズである。温度ヒューズ
３５は後で説明する調理鍋に対して背面側に配置され、
巻線３５に接触して誘導加熱コイル３３と等価な温度に
なるように構成されている。そして、誘導加熱コイル３
３の電源回路に接続されて、誘導加熱コイル３３が前述
の１７０℃に到達すると溶断して通電が遮断されるよう
になっている。

【００１８】３６は回転用モータ、３７はモータ軸、３
８は鍋受けベースである。回転用モータ３６は調理容器
３０の内部に取付けられ、モータ軸３７を介して鍋受け
ベース３８が連結されている。調理容器３０と鍋受けベ
ース３８には、例えばセラミックス，耐熱プラスチック
のように非磁性材で熱の伝導率の低い材料が用いられて
いる。

【００１９】４０は調理鍋、４１は攪拌羽根、４２は鍋
蓋である。調理鍋４０には磁性材が使用され、特に比透
磁率が高く、比抵抗の大きい鉄系の金属材料が適する。 ４３は鍋蓋４２に設けられた投入口、４４は投入口４３
を開閉する投入蓋である。また、４５は調理鍋４０の中
の調理材料である。

【００２０】このような構成の本発明実施例の調理動作
を、チャーハンの調理の場合を例示して次に説明する。

【００２１】予め、別に用意された炊飯器で標準的な炊
飯量（例えば４人前）のご飯の炊飯に取掛かると共に、
キャベツ、ピーマン、椎茸等の野菜類や肉等の炊飯量に
見合った量の調理材料４５を刻んで準備する。調理機の
電源コードを引き出してコンセントに接続してから、調
理鍋４０を調理容器３０の鍋受けベース３８の上にセッ
トする。電源スイッチを入れ操作部２２の表示器２３の
表示を見ながら、調理コースの「炒め料理」を選択して
タッチキー２４でタッチ入力する。「炒め料理」が選択
されると、調理に適した傾斜角θと回転数ｒと加熱温度
Ｔ及び加熱時間ｔ等の調理条件が設定されて調理開始の
準備が完了する。

【００２２】準備が終わったところで、誘導加熱コイル
３３に２０〜５０ＫＨｚ　程度の高周波の励磁電流を流
すと、電磁誘導作用によって調理容器３０を介して磁界
内にある調理鍋４０の内部に交番的な渦電流が流れてジ
ュール熱が発生する。この結果、電磁誘導作用によって
発生した熱が、調理鍋４０を急速に加熱し始める。

【００２３】調理鍋４０が電磁誘導作用で発熱されたと
きに、適当量の食用油を調理鍋４０内に投入する。そし
て、回転用モータ３６を駆動して鍋受けベース３８を介
して調理鍋４０を回転させて、調理鍋４０の内面に油を
行き渡たらせる。加熱された油が適当に行き渡ったとこ
ろで、既に刻み込まれた肉や野菜類等の調理材料４５を
入れて鍋蓋４２で調理鍋４０の上を覆って蓋をする。

【００２４】続いて、傾斜用モータ２６が駆動されて、
歯車列２７及び傾斜軸２８を介して調理鍋４０を調理容
器３０と一体に角θ傾斜させる。このとき、調理鍋４０
の傾斜角θの変化は、傾斜軸２８に連結された角度検出
器２９で検出される。傾斜角θの大きさと回転用モータ
３６の回転数ｒ及び加熱温度Ｔ等は、前述のように「炒
め料理」に見合った値で調理が進められる。

【００２５】その後、同じ要領で既に炊上げられた御飯
と調味料を調理鍋４０内に入れてから、更に加熱と傾斜
回転が一定時間継続される。この結果、調理鍋４０の傾
斜と回転によって御飯と具が満遍なく混ぜ合わされて、
調理材料４５がムラなく均一に炒められる。調理が済ん
だら誘導加熱コイル３３と電源スイッチをオフにして、
調理鍋４０の回転と加熱を停止させ調理鍋４０を水平に
戻す。その後、出来上がった調理鍋４０の中のチャーハ
ンが、盛り付けられて食事が始められることになる。

【００２６】ここで、万一調理の操作を誤って調理材料
４５を調理鍋４０に入れるのを忘れて空炊きをすると、
誘導加熱コイル３３の温度が発熱した調理鍋４０の輻射
熱を受けて急激に上昇する。そして、図５に示したよう
に１７０℃を越えようとすると、巻線３４の近くに配置
された温度ヒューズ３５が溶断して、誘導加熱コイル３
３の通電が停止される。この結果、規定の温度Ｔ１を越
えるような異常な温度上昇で部品類が変形したり、高温
になった部品類との接触による火傷や火災の危険を防止
することができる。

【００２７】図３は本発明の別の実施例の要部の構成説
明図で、図３の実施例では温度ヒューズ３５が誘導加熱
コイル３３の巻線３４の間に設けられた構成になってい
る。この実施例によれば、温度ヒューズ３５が２本の巻
線３４に接触して挟まれているので温度ヒューズ３５の
巻線３４との熱結合が一層確実で溶断が誘導加熱コイル
３３の温度に一致して行われることになる。

【００２８】なお、上述の実施例では調理鍋４０を調理
容器３０の内部に設けた回転用モータ３６のモータ軸３
７に固定して回転させる場合を例示して説明したが、調
理容器３０の側面に回転用モータ３６を配置してローラ
で摩擦により駆動してもよく、調理鍋４０の回転手段や
傾斜手段は実施例に限定するものではない。

【００２９】

【発明の効果】本発明は、調理の種類及び調理条件等を
設定する設定手段と、調理鍋を加熱する誘導加熱コイル
と、調理鍋を回転させる回転手段と、調理鍋の角度を調
節可能に傾斜させる傾斜手段と、設定手段で設定された
調理の種類に対応して調理条件等を制御する制御手段と
を備えた回転調理機において、誘導加熱コイルの付近に
誘導加熱コイルの温度により溶断して通電を停止する温
度ヒューズを設けた回転調理機を構成した。

【００３０】また、温度ヒューズを誘導加熱コイルの調
理鍋に対して背面側に配置した回転調理機を構成した。

【００３１】また、前記温度ヒューズを誘導加熱コイル
の巻線間に配置した回転調理機を構成した

【００３２】
この結果、従来の電磁調理器のように無負荷状態におい
ても、規定のＴ１℃を越えて異常的な高温状態になるこ
とがない。また、１７０℃を遥かに越えるような温度で
合成樹脂の部品類が変形して、修理や部品を交換するよ
うな必要もなくなる。さらに、高温になった誘導加熱コ
イル６の温度が付近の部品に伝えられて、火傷や火災を
起こす危険も発生しない。

【００３３】よって、本発明によれば故障が少なく、し
かも安全率の高い回転調理機を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施例の構成説明図である。

【図２】本発明実施例の要部の拡大説明図である。

【図３】本発明の別の実施例の要部の拡大説明図である
。

【図４】従来装置の構成説明図である。

【図５】本発明を説明するための温度特性図である。

【符号の説明】

２０　　基盤、２１　　制御部、２２　　操作部、２３
　　表示器、２４　　タッチキー、２５　　支持台、２
６　　傾斜用モータ、２７　　歯車列、２８　　傾斜軸
、２９　　角度検出器、３０　　調理容器、３１　　ブ
ラケット、３２　　断熱材、３３　　誘導加熱コイル、
３４　　切換えスイッチ、３５　　スイッチドライバー
、３６　　回転用モータ、３７　　モータ軸、３８　　
鍋受けベース、４０　　調理鍋、４１　　攪拌羽根、４
２鍋蓋、４３　　投入口、４４　　投入蓋、４５　　調
理材料、

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　調理の種類及び調理条件等を設定する
   設定手段と、調理鍋を加熱する誘導加熱コイルと、前記
   調理鍋を回転させる回転手段と、前記調理鍋の角度を調
   節可能に傾斜させる傾斜手段と、前記設定手段で設定さ
   れた調理の種類に対応して調理条件等を制御する制御手
   段とを備えた回転調理機において、前記誘導加熱コイル
   の付近に該誘導加熱コイルの温度により溶断して通電を
   停止する温度ヒューズを設けたことを特徴とする回転調
   理機。
2. 【請求項２】　　前記温度ヒューズを誘導加熱コイルの
   背面に配置したことを特徴とする請求項１記載の回転調
   理機。
3. 【請求項３】　　前記温度ヒューズを誘導加熱コイルの
   巻線間に配置したことを特徴とする請求項１記載の回転
   調理機。