JPH0430039Y2 - - Google Patents

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JPH0430039Y2
JPH0430039Y2 JP15146987U JP15146987U JPH0430039Y2 JP H0430039 Y2 JPH0430039 Y2 JP H0430039Y2 JP 15146987 U JP15146987 U JP 15146987U JP 15146987 U JP15146987 U JP 15146987U JP H0430039 Y2 JPH0430039 Y2 JP H0430039Y2
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chromium
dielectric layer
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本考案は建築物の窓ガラスや自動車の窓ガラス
として用いられる透明熱線反射板に関する。 (従来の技術) 室内への熱線の侵入を阻止し、室温の上昇を防
止するようにした透明熱線反射板が知られてい
る。この透明熱線反射板はガラス板の表面に金属
薄膜をスパツタリング等によつて形成したもので
ある。 また熱線反射機能のみでなく、装飾機能をも高
めるべく、ガラス板の表面にSnO2等の透明誘電
体層を形成し、この透明誘電体層の上にチツ化ク
ロム(CrNx)層を形成し、前記透明誘電体層の
厚みを変えることで非膜面反射色を調整するよう
にした透明熱線反射板が特開昭60−36355号とし
て知られている。 (考案が解決しようとする問題点) 上述した透明熱線反射板の非膜面反射色が金色
を呈するようにするには、透明誘電体層の厚みを
40nm程度とし、更にこの上にチツ化クロム層を
形成するようにしている。しかしながらこのチツ
化クロム層は窒素とアルゴンの混合ガスをスパツ
タリング等によつて形成するので長時間を要する
不利があるし、成膜の安定性が悪く、同質膜が得
られない。 また、従来の透明熱線反射板の反射色は鮮やか
さに欠け、特に金色を呈する熱線反射板では建築
物等の窓ガラスとしては最適とは言えない。 (問題点を解決するための手段) 上記の問題点を解決するべく本考案は、透明基
板表面に形成する透明誘電体層の光学的厚みを1
〜500nmとし、クロム層の幾何学的厚みを5〜
30nmとし、さらにクロム層表面に形成する透明
誘電体層の光学的厚みを5〜300nmとした。 (作用) 透明誘電体層の厚さ及びクロム層の厚みを変化
させ、これらの厚みが適当な組合せとなつたとき
に穏やかな反射色を呈すると共に、鮮やかな金色
等の金属色の反射が得られる。 また、クロム層はアルゴン単一ガス雰囲気中で
成膜されるため成膜速度が大きく、成膜の安定性
に優れ、均質な膜質のものが得られる。 (実施例) 以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説
明する。 第1図は本考案に係る透明熱線反射板を製造す
るスパツタリング装置の概略図であり、スパツタ
リング装置はアースされた真空槽1の一部にバリ
アブルバルブ2を設けた排気口3を形成し、この
排気口3を介して真空ポンプ4と接続し、真空槽
1を減圧するようにしている。また真空槽1の上
部には、マグネトロンカソード5,6,7を設
け、直流電流8,8,8と接続している。またマ
グネトロンカソード5と6の間にはバルブ9を備
えたガス供給管10を設け真空槽1内にガスを供
給するようにしている。さらに各カソード5,
6,7下方には往復可能な搬送ベルト11を配置
している。 第2図は上記スパツタリング装置にて熱線反射
膜が形成された透明板の断面図であり、ガラス基
板16上にSnO2,TiO2,Al2O3,ZnO,Bi2O3
ZrO2,Ta2O5,AlN,ZnS等からなる第1層とし
ての透明誘電体層17を光学的厚さで1〜500nm
の厚さで形成する。ここで光学的厚さとはその物
質の屈折率に幾何学的厚さ(物理的厚さ)を乗じ
た値をいう。この透明誘電体層17の上に第2層
としてのクロム層18を幾何学的厚みで5〜
30nm形成し、このクロム層18の上に前記と同
様の第3層としての透明誘電体層19を幾何学的
厚みで5〜30nm形成している。以下、本考案の
透明熱線反射板の膜形成の実施例1〜5をあげる
が、実施例1〜5の透明板の断面図はほぼ同一な
ので、共通の図面として第2図を用いて説明す
る。 [実施例 1] 先ずカソード5の下面にSnをターゲツト12
として取り付け、またカソード6の下面にCrを
ターゲツト13として取り付ける。そして搬送ベ
ルト11上の基板ホルダー15に洗浄したガラス
基板16を載置し、バリアブルバルブ2を開け、
真空槽1内を5×10-6Tprr以上まで減圧する。次
いでガス供給管10より酸素を供給して、バリア
ブルバルブ2を閉じ、真空槽1内圧力が2×10-3
Tprrになるようにする。次にカソード5に400V
の負電圧を印加し、ガラス基板16をカソード5
下を移動させることでガラス基板16表面に光学
的厚みで38nmの酸化スズ層17を第1層として
形成する。 そして、カソード5のパワーをきり、バリアブ
ルバルブ2を開き、再び5×10-6Tprr以上の真空
に引いた後、ガス供給管10からアルゴンを導入
し、バリアブルバルブ2を閉じ、真空槽1内圧力
が2×10-3Tprrとなるようにする。 次にカソード6に500Vの負電圧を印加し、ガ
ラス基板16をカソード6下を移動させること
で、酸化スズ層17上に第2層として幾何学的厚
み21nmのクロム被膜18を形成する。カソード
6のパワーを切り再び5×10-6Tprr以下の真空に
引いた後、酸素を内圧2×10-3Tprrになるまで導
入し、前記同様にカソード5に400Vの負電圧を
印加し、クロム被膜18上に第3層として光学的
厚み19nmの酸化スズ層を形成する。 この実施例1で得られた透明板の可視光透過率
は7.8%で2°視野C光(JIS Z8701)はL※=
66.34,a※=−2.96,b※=9.77である。 [実施例 2] 実施例1と同様の方法で下記の膜厚からなる第
1層、第2層及び第3層を有する透明熱線反射板
を形成する。尚、膜厚はガラス基板16の移動速
度を変化させて調整する。 第1層(酸化スズ層17):光学的厚み38nm 第2層(クロム層18):幾何学的厚み8nm 第3層(酸化スズ層19):光学的厚み19nm この実施例2で得られた透明板の可視光透過率
は28.5%で2°視野C光はL※=44.96,a※=−
1.40,b※=12.45であつた。 [実施例 3] 実施例1と同様の方法で下記の膜厚からなる第
1層、第2層及び第3層を有する透明熱線反射板
を形成する。尚、膜厚はガラス基板16の移動速
度を変化させて調整する。 第1層(酸化スズ層17):光学的厚み146nm 第2層(クロム層18):幾何学的厚み30nm 第3層(酸化スズ層19):光学的厚み80nm この実施例3で得られた透明板の可視光透過率
は11.8%で2°視野C光はL※=66.64,a※=0.19,
b※=29.22であつた。 [実施例 4] 実施例1と同様の方法で下記の膜厚からなる第
1層、第2層及び第3層を有する透明熱線反射板
を形成する。尚、膜厚はガラス基板16の移動速
度を変化させて調整する。 第1層(酸化スズ層17):光学的厚み146nm 第2層(クロム層18):幾何学的厚み15nm 第3層(酸化スズ層19):光学的厚み80nm この実施例3で得られた透明板の可視光透過率
は39.5%で2°視野C光はL※=60.92,a※=−
2.33,b※=37.92であつた。 [実施例 5] 実施例1と同様の方法で下記の膜厚からなる第
1層、第2層及び第3層を有する透明熱線反射板
を形成する。尚、膜厚はガラス基板16の移動速
度を変化させて調整する。また第2層のクロム層
を形成する際に、カソード6に500Vに代えて
550Vの負電圧を印加する。 第1層(酸化スズ層17):光学的厚み146nm 第2層(クロム層18):幾何学的厚み19nm 第3層(酸化スズ層19):光学的厚み80nm この実施例3で得られた透明板の可視光透過率
は18.1%で2°視野C光はL※=69.23,a※=−
2.58,b※=29.96であつた。 以上と同様の方法により、ガラス基板16表面
に透明誘電体層17及びクロム層18を厚みを変
えて形成した。その結果、可視光透過率はクロム
層18の厚みによつてほぼ支配され、反射色は透
明誘電体層17の厚みによつて支配されることが
分つた。即ち、透明誘電体層17の光学的厚みが
1〜50nmのときは灰〜銀色、50〜90nmのときは
ブロンズ色、130〜230nmのときは青色、190〜
330nmのときは緑乃至黄緑色、310〜350nmのと
きは金色、350〜390nmのときは橙乃至赤色、360
〜460nmのときは赤紫乃至紫色を呈する。 尚、上記の実施例にあつては膜形成方法として
スパツタリング法を示したが、この他に真空蒸着
法、デイツピング法その他熱分解法で成膜した
後、真空蒸着法ガススパツタリング法で成膜する
方法等任意であり、また透明誘電体層としては
ZnO,Bi2O3,AlxNy,Aln,ZnS等が考えられる
が、耐久性等からSnO2,TiO2,Al2O3が好まし
い。 (考案の効果) [表1]は第1層(透明誘電体層)、第2層
(クロム層)及び第3層(透明誘電体層)の厚み
と反射色等との関係を示したものである。
【表】 この[表1]からも明らかなように本考案に係
る透明熱反射板は穏やかな反射色を呈すると共
に、鮮やかな金色等の金属色反射を呈し、ビル等
の一般建築用として好ましい色となる。 また、[表2]は第3層の透明誘電体層の厚み
と反射色との関係を示したものである。
【表】 この[表2]からも明らかなように本考案に係
る透明熱線反射板の反射色は第3層の透明誘電体
層の厚みによつても変化する。 また、本考案の反射色においては、特に第2層
(クロム層)の成膜速度が大きく、成膜の安定性
が優れ均質なクロム層が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図はスパツタリング装置の概略図、第2図
は本考案に係る反射板の断面図である。 尚図面中、16はガラス板、17,19は透明
誘電体層、18はクロム層である。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 透明基板表面に1〜500nmの範囲の光学的厚さ
    で透明誘電体層を形成し、この透明誘電体層の表
    面に5〜30nmの範囲の幾何学的厚さでクロム層
    を形成し、さらにこのクロム層の表面に5〜
    300nmの範囲の光学的厚さで透明誘電体層を形成
    したことを特徴とする透明熱線反射板。
JP15146987U 1987-10-02 1987-10-02 Expired JPH0430039Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15146987U JPH0430039Y2 (ja) 1987-10-02 1987-10-02

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JP15146987U JPH0430039Y2 (ja) 1987-10-02 1987-10-02

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6455021U JPS6455021U (ja) 1989-04-05
JPH0430039Y2 true JPH0430039Y2 (ja) 1992-07-21

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