JPH04299179A - 可逆感熱記録材料およびそれを用いた記録媒体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、加熱により可逆的に記
録、消去が可能な可逆感熱記録材料およびそれを用いた
多色記録媒体に関するものである。さらに詳しくは、定
期券、切符、回数券などプリペイドカードとして用いら
れる書換え可能な表示機能付きメモリーカードや，ＩＣ
カード、ファクシミリ用記録紙などに有用な可逆感熱記
録材料およびそれを用いた多色記録媒体に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の可逆感熱記録材料には、ロイコ染
料と顕色剤および消色剤との組合せにより可逆的に発色
・消色させる感熱染料系の記録材料と、マトリクスポリ
マ中の有機結晶粒子の融解・凝固挙動を利用して、その
凝固条件によって粒子の透明性の変化を利用する相変化
形の可逆感熱記録材料、および液晶ポリマ（おもにコレ
ステリック液晶）によりその分子配列の熱的挙動を利用
して透明性を変える方法等が提案されている。

【０００３】一方、印刷・記録材料の分野ではマイクロ
カプセルを用いた塗工技術は一般的に広く知られ多くの
印刷、記録シートに応用されている。

【０００４】マトリクスポリマ中の有機結晶粒子の融解
・凝固挙動を利用して、その凝固条件によって粒子の透
明性が変化することを利用する相変化形感熱記録材料に
関しては、熱によって微粒子を融解させ再び固化しその
条件によって凝固形態（多結晶状態、単結晶状態、無定
形状態など）の透明性に違いを生じさせ記録するものと
して特開昭５４−１１９３７７号公報等が提案されてい
る。この感熱記録材料は、マトリクスポリマと次のよう
な溶融性有機分子との組合せにより構成され、きわめて
多様な記録材料を構成できる。ここに開示された溶融性
有機分子としては、脂肪族、芳香族のアルコール、カル
ボン酸、アミン、アミドおよび、これらのハロゲン化物
、硫化物などがある。また一方、マトリクスポリマとし
ては、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリル酸、ス
チロール、シリコーン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニ
リデン、ポリアクリロニトリル等の一般的なポリマが開
示されている。また、これを改良してカーボンブラック
や酸化防止剤をさらに加えた記録材料が、特開昭５７−
８２０８７号公報、同５７−８２０８８号公報に開示さ
れている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかし、ここに溶融性
有機分子とマトリクスポリマが開示されているものの、
それらお互いの相溶性・分散性等については工夫がなさ
れておらず、有機結晶粒子の適切な分散が困難で、記録
解像度に優れ濃度が高い記録が得られないという問題点
があった。

【０００６】そこで、本発明は前記従来技術の課題を解
決するため、有機結晶性分子を透明マトリクスポリマで
マイクロカプセル化することにより優れた記録特性の可
逆感熱記録材料系を得ることを第１の目的としている。

【０００７】第２は、このマイクロカプセル化した感熱
記録材料を用いて多色記録できる記録シートとすること
により、表示機能付きカード、ファクシミリ用紙などに
広く利用できる記録媒体を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記第１の目的を達成す
るために、本発明は有機結晶粒子が前記有機結晶粒子と
相溶性をもつ透明マトリクスポリマＡによってマイクロ
カプセル化され、それが更に別個の透明マトリクスポリ
マＢに分散された薄膜より構成される。その薄膜に外部
から熱エネルギーを与え、前記有機結晶粒子を溶融・凝
固させ、可逆的に透明度を変化させて記録させるという
構成を備えたものである。

【０００９】この有機結晶粒子と透明マトリクスポリマ
Ａが、ともに水素結合基を有することにより優れた記録
材料系が構成できる。水素結合基を有する有機結晶粒子
が、カルボキシル基、ヒドロキシキシル基の少なくとも
一つをもつ６０〜１２０℃に融点を有する分子よりなり
、水素結合基含有透明マトリクスポリマが、ユリア樹脂
、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ＯＨ基含有ポリエステ
ル、部分ケン化酢酸ビニルー塩化ビニル共重合体、ポリ
アミド、ポリウレタン、熱可塑性フェノール樹脂、ビニ
ルアルコール共重合体、アクリル酸共重合体、アクリル
アミド共重合体、マレイン酸共重合体より選ばれた一種
であることが望ましい。

【００１０】また、有機結晶粒子を水素結合基と炭素数
１０以上のアルキルまたはアルキレン基とを共に有する
分子より構成し、透明マトリクスポリマＡを繰り返し単
位内に炭素数１０以上のアルキレン成分を有する高分子
とする構成も採用できる。

【００１１】また、第２の目的を達成するために、本発
明は透明マトリクスポリマＡに色素を含ませて着色記録
をする。複数の色のマイクロカプセルを含む可逆感熱記
録材料を、反射膜を形成した高分子シート上に形成し、
さらに表面コート層を形成して多色記録媒体を構成する
。

【００１２】

【作用】本発明の可逆感熱記録材料は、上記構成のよう
に有機結晶粒子と相溶性をもつ透明マトリクスポリマＡ
によってマイクロカプセル化される。有機結晶粒子およ
び透明マトリクスポリマＡが相溶性をもつため、お互い
の相互作用によって信頼性の高い融解・凝固特性を示す
。この相溶性が大きすぎて有機結晶粒子を大量に溶解す
る組合せは、本発明には適さない傾向となる。

【００１３】本発明は有機結晶粒子と透明マトリクスポ
リマＡが、ともに水素結合基を有する材料の組合せによ
っても構成され、水素結合基としてヒドロキシル基また
はカルボキシル基を持つ６０〜１２０℃に融点を有する
有機結晶粒子のマトリクスポリマＡのカプセル内での結
晶化挙動は、透明マトリクスポリマＡとの水素結合性の
界面を通して進行する。それ故、この結晶粒子とポリマ
との界面の水素結合基の数や性質がこの挙動を決定する
。この構成では有機結晶粒子と透明マトリクスポリマＡ
に共に水素結合を有する適切な相溶性を有する材料より
構成されるため、カプセル内に微結晶粒子がうまく析出
し信頼性の高い優れた結晶化挙動を示し、マイクロカプ
セルの亀裂や破壊が生じることはない。

【００１４】一方、有機結晶粒子が水素結合基と炭素数
１０以上のアルキルまたはアルキレン基とを共に有する
分子よりなり、透明マトリクスポリマＡが繰り返し単位
内に炭素数１０以上のアルキレン成分を有する高分子よ
りなる構成では、カプセルのコアと被覆層はアルキレン
同志の親和性が働き水素結合系の場合と逆のタイプのミ
セルをつくる。

【００１５】本発明に用いる融解・結晶挙動には一般に
過冷却現象がしばしば生じるが、これは記録不安定性の
原因になる。本発明の記録材料ではマイクロカプセルの
被覆層と有機結晶粒子との相溶性があり過冷却を起こさ
ないため、優れた記録特性が得られる。結晶核剤や酸化
防止剤をこのマイクロカプセルの内壁面に用いれば、な
お過冷却防止の作用をする。

【００１６】また、種々の色に着色した複数種のマイク
ロカプセルを含む本発明の可逆感熱記録材料を、反射膜
を形成した高分子シート上に形成し、さらに表面コート
層を付与すれば、熱書き込みによる不透明化によって種
々の色に光散乱される多色記録媒体を構成することがで
きる。

【００１７】

【実施例】図１は本発明の可逆感熱記録材料の構成を示
す。透明マトリクスポリマＡ２を被覆層とする有機結晶
粒子１のマイクロカプセルが透明マトリクスポリマＢ３
に分散されてなる。図２（ａ）は透明状態で有機結晶粒
子１ａは単結晶粒子である。一方、図２（ｂ）は不透明
状態で有機結晶粒子１ｂは多結晶粒子である。

【００１８】有機結晶粒子１は図２のように常温で透明
な単結晶状態１ａと不透明な多結晶状態１ｂ（光散乱状
態）の二状態をとり、これがそれぞれ消去と記録に相当
する。透明化温度域は広い方が記録制御が容易である。

【００１９】本発明に用いる有機結晶粒子と透明マトリ
クスポリマＡとは、共に水素結合基を有する分子より構
成するのが望ましい。

【００２０】有機結晶粒子としては、水素結合基として
カルボキシル基、ヒドロキシキシル基のうちの少なくと
も一つをもつ６０〜１２０℃に融点を有する分子を用い
る。これに属する化合物として、アルカノール、アルカ
ンジオール、アルキルアミン、アルキレンジアミン、モ
ノまたはジカルボン酸、アミドなどのほか、これらの硫
化物、ハロゲン化物が挙げられる。これらの化合物は、
単独または２種以上混合して使用される。炭素数として
は１０から３０が好ましい。具体的な化合物としては、
高級脂肪酸ではラウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸
、ペンタデカン酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ス
テアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オ
レイン酸などがあり、高級アルコールではヘキサデシル
アルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルア
ルコール、エイコサノール、ドコサノールなどである。

【００２１】これらの分子を、さらに別個の高級アルコ
ール、脂肪酸、アルキルアミン、オキシカルボン酸、ジ
カルボン酸、ジアミン、アルキレングリコール、などと
共晶または錯体を形成させて、６０〜１２０℃に融点を
有する有機分子結晶粒子を構成させることもできる。

【００２２】一方、一般にマトリクスポリマには、ポリ
エステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩化ビニル、
塩化ビニルー酢酸ビニル共重合体、酢酸セルロース、ポ
リビニルブチラール、ポリスチレン、スチレンーブタジ
エン共重合体などがあるが、本発明のマトリクスポリマ
Ａには水素結合基含有透明マトリクスポリマが望ましい
。具体的な例として、ユリア樹脂、エポキシ樹脂、メラ
ミン樹脂、接着性（ＯＨ基含有）ポリエステル、部分ケ
ン化酢酸ビニルー塩化ビニル共重合体、ポリアミド、ポ
リウレタン、熱可塑性フェノール樹脂、ビニルアルコー
ル共重合体、アクリル酸共重合体、アクリルアミド共重
合体、マレイン酸共重合体等が適している。

【００２３】マイクロカプセルを分散するマトリクスポ
リマＢにはこれらのいずれのポリマも用いることができ
、任意に選択する。記録材料は薄膜で使用するため、か
なりの透明度が得られる。また、これに可塑剤を適時併
用することも当然である。

【００２４】一方、有機結晶粒子が水素結合基と炭素数
１０以上のアルキルまたはアルキレン基とを共に有する
分子よりなり、透明マトリクスポリマＡが繰り返し単位
内に炭素数１０以上のアルキレン成分を有する高分子よ
りなる構成では、カプセルのコアと被覆層はアルキレン
同志の親和性が働き水素結合系の場合と逆のタイプのミ
セルをつくる。この場合の透明マトリクスポリマＡには
、スチレンーブタジエン共重合体、エチレンー酢酸ビニ
ル共重合体、エチレンーアクリル酸エステル共重合体、
オレフィン系共重合体等が適す。

【００２５】なお、マイクロカプセルのマトリクスポリ
マＢに対する添加量は、カプセルの大きさ並びに被覆層
の厚みによって異なるが、およそ１０〜７０％の範囲で
加えることができ、２０〜４０％の添加がより望ましい
。マイクロカプセルの比率がこれ以上になると結着力が
弱まり記録層として均質なコーティングが困難になる。 逆に、マトリクスポリマＢの比率が高くなると、マイク
ロカプセルの量が少なくなるため記録のコントラストが
悪くなる。

【００２６】本発明のマイクロカプセル中に、水素結合
性表面を有する結晶核剤を含有させることは結晶化特性
の信頼性を向上させる上で大変有効である。また、活性
水素を有する酸化防止剤を含むことも同様に有効である
。

【００２７】マイクロカプセルは、コアセルベーション
によって形成されるミセルを利用して作られるもので、
水系と非水系に分けられる。コアセルベーションには、
高分子溶液と、非溶媒または電解質との組合せによる単
純コアセルベーションと、ポリカチオン、ポリアニオン
の組合せに代表される電気的な相分離を伴う複合コアセ
ルベーションの二つがある。具体的な製法としては、界
面重合、ｉｎ　ｓｉｔｕ　（インサイチュー）重合法、
硬化剤を添加する界面硬化被覆法などの化学的製法や、
相分離を利用する方法、スプレードライング法、流動コ
ーティング法などの物理的製法がある。これらの製法は
いずれも本発明に利用できる。

【００２８】また、種々の色に着色した複数種のマイク
ロカプセル５を含む本発明の可逆感熱記録材料を、図３
のように反射膜８を形成した高分子シート４上に形成し
、さらに表面コート層７を付与すれば、熱書き込みによ
る不透明化によって種々の色に光散乱される多色記録シ
ートを構成することができる。この可逆感熱記録材料を
用いた記録媒体は、感熱ヘッドのみならずレーザによっ
てもヒートモードで書き込み・消去可能である。また消
去に熱ローラを用いる場合もある。すなわち、本発明の
可逆感熱記録材料を、反射膜を形成した高分子基板上に
形成し、さらに表面コート層を形成すると、非常に高解
像度で鮮明な記録が容易にできるため、レーザーにより
記録・消去される優れた高密度光記録媒体が得られる。 これは書換え可能で低コストの光ディスクとして利用で
きる。また、感熱ヘッドで記録・消去を行う場合には、
耐摩耗性の表面コート層を付与すれば感熱ヘッドの接触
に対しても経時劣化が小さく繰り返し耐久性の高い記録
媒体を構成することができる。次に、実施例を用いて本
発明を説明する。

【００２９】実施例１ 記録材料として、ステアリン酸を有機結晶粒子１（コア
）としユリヤ樹脂被覆層２を有する平均粒径３５μｍの
マイクロカプセル４ｇと塩化ビニルー酢酸ビニル共重合
体５ｇとを、テトラヒドロフラン１００ｍｌに分散・溶
解し、図３に示すアルミ蒸着反射層８を形成した０．２
ｍｍ　のポリエステル高分子シート４上に、記録層６と
して１３μｍの厚さで形成した。その記録層６の上にさ
らに耐摩耗性の表面コート層７として紫外線硬化形アク
リル樹脂のプレポリマを１５μｍコーティング後、紫外
線照射して硬化させた。こうしてできた可逆感熱記録シ
ートに感熱ヘッドによって、書き込み・消去をおこなっ
た。このシートの透明化温度領域は約７５〜１００℃で
あった。この条件から感熱ヘッドによってエネルギーを
与え１１０℃で書き込み８５℃で消去した。これらの記
録は、それぞれ有機結晶粒子１の不透明な多結晶状態１
ｂ（光散乱状態）と透明な単結晶状態１ａとに相当して
いることがわかった。また、走査型電子顕微鏡で観察し
たところきれいなマイクロカプセルが観察された。

【００３０】実施例２ 記録材料として、ベヘン酸と微量のフェノール系酸化防
止剤とを有機結晶粒子１（コア）とし架橋ポリウレタン
を被覆層２とする平均粒径２０μｍのマイクロカプセル
４．５ｇとポリビニルアルコール６ｇとを、エチルアル
コール１００ｍｌに分散・溶解し、図３に示すアルミ蒸
着反射層８を形成した０．２ｍｍ　のポリエステル高分
子シート４上に、記録層６として２０μｍの厚さで形成
した。その記録層６の上にさらに耐摩耗性の表面コート
層７として紫外線硬化形アクリル樹脂のプレポリマを２
５μｍコーティング後、紫外線照射して硬化させた。こ
うしてできた可逆感熱記録シートに感熱ヘッドによって
、書き込み・消去をおこなった。このシートの透明化温
度領域は約９５〜１２０℃であった。この条件から感熱
ヘッドによってエネルギーを与え１２５℃で書き込み１
１０℃で消去したところ、鮮明な記録特性が得られた。 さらに繰り返して寿命特性を測定したところ７４０回の
繰り返しに耐えた。

【００３１】実施例３ 記録材料として、ステアリルアルコールを有機結晶粒子
１（コア）とし色素で着色したエチレンー酢酸ビニル共
重合体を被覆層２とする３色のマイクロカプセル各１．
５ｇとポリビニルブチラール５ｇとを、エチルアルコー
ル１００ｍｌに溶解し、表面が金色の反射層８を形成し
た０．２ｍｍ　の硬質ポリ塩化ビニルの１ｍｍ厚のシー
ト４上に、記録層６として２５μｍの厚さで形成した。 その記録層６の上にさらに表面コート層４として紫外線
硬化形アクリル樹脂のプレポリマを１０μｍコーティン
グ後、紫外線照射して硬化させた。こうしてできた可逆
感熱記録シートに半導体レーザによって、書き込み・消
去をおこなった。別に感熱ヘッドで測定したこのシート
の透明化温度領域は約７０〜９０℃であった。

【００３２】この記録シートを切断し更に磁気記録層を
形成し、表示機能付き記録カードとした。

【００３３】

【発明の効果】以上のように本発明は、有機結晶粒子が
相溶性を有するマトリクスポリマＡによってマイクロカ
プセル化され、さらにマトリクスポリマＢ中に分散され
た可逆感熱記録材料より構成されているので、有機結晶
粒子とマトリクスポリマは、相溶性がよくお互いの相互
作用によって信頼性の高い融解・凝固特性をもつ。特に
共に水素結合を有する有機結晶粒子とマトリクスポリマ
Ａよりなるマイクロカプセルの結晶化挙動は、マトリク
スポリマとの水素結合性の界面を通して進行し、界面の
水素結合基の数や性質がこの挙動を決定して信頼性の高
い安定した結晶化特性を示す。それ故、カプセルの亀裂
や破壊がない優れた感熱記録材料とすることができる。

【００３４】また、種々の色に着色した複数種のマイク
ロカプセルを含む本発明の可逆感熱記録材料を、反射膜
を形成した高分子シート上に形成した記録媒体では、熱
書き込みによる不透明化によって種々の色に光散乱され
る多色記録媒体を構成することができる。このように本
発明は工業的価値の大なるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明における可逆感熱記録材料の構成を示す
図である。

【図２】本発明の可逆感熱記録材料中の有機結晶粒子の
状態を示す図である。（ａ）は透明状態で有機結晶粒子
１ａは単結晶粒子である。一方、（ｂ）は不透明状態で
有機結晶粒子１ｂは多結晶粒子である。

【図３】本発明における可逆感熱記録材料による記録媒
体の一実施例を示す図である。

【符号の説明】

１　　有機結晶粒子（ａ：透明な単結晶粒子、ｂ：不透
明な多結晶粒子） ２　　透明マトリクスポリマＡ ３　　透明マトリクスポリマＢ ４　　高分子シート ５　　マイクロカプセル ６　　記録層 ７　　表面コート層 ８　　反射層

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】有機結晶粒子が前記有機結晶粒子と相溶性
   をもつ透明マトリクスポリマＡによってマイクロカプセ
   ル化され、それが更に別個の透明マトリクスポリマＢに
   分散された薄膜よりなり、外部からの熱エネルギーによ
   って前記有機結晶粒子が溶融・凝固し、可逆的に透明度
   が変化して記録する可逆感熱記録材料。
2. 【請求項２】有機結晶粒子と透明マトリクスポリマＡが
   、ともに水素結合基を有する請求項１に記載の可逆感熱
   記録材料。
3. 【請求項３】水素結合基を有する有機結晶粒子が、カル
   ボキシル基、ヒドロキシキシル基の少なくとも一つをも
   つ６０〜１２０℃に融点を有する分子よりなり、水素結
   合基含有透明マトリクスポリマが、ユリア樹脂、エポキ
   シ樹脂、メラミン樹脂、ＯＨ基含有ポリエステル、部分
   ケン化酢酸ビニルー塩化ビニル共重合体、ポリアミド、
   ポリウレタン、熱可塑性フェノール樹脂、ビニルアルコ
   ール共重合体、アクリル酸共重合体、アクリルアミド共
   重合体、マレイン酸共重合体より選ばれた一種である請
   求項２に記載の可逆感熱記録材料。
4. 【請求項４】有機結晶粒子が水素結合基と炭素数１０以
   上のアルキルまたはアルキレン基とを共に有する分子よ
   りなり、透明マトリクスポリマＡが繰り返し単位内に炭
   素数１０以上のアルキレン成分を有する高分子よりなる
   請求項１に記載の可逆感熱記録材料。
5. 【請求項５】マイクロカプセルが、水素結合性結晶核剤
   または活性水素を有する酸化防止剤を含む請求項１に記
   載の可逆感熱記録材料。
6. 【請求項６】透明マトリクスポリマＡが、色素を含み着
   色記録をする請求項１に記載の可逆感熱記録材料。
7. 【請求項７】請求項６の色素を含む可逆感熱記録材料が
   、複数の色の可逆感熱記録材料であり、かつ反射膜を形
   成した高分子シート上に形成され、さらに表面コート層
   が形成されて多色記録されてなる記録媒体。