JPH04298510A - スチレン系共重合体の製造方法 - Google Patents

スチレン系共重合体の製造方法

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JPH04298510A
JPH04298510A JP8573991A JP8573991A JPH04298510A JP H04298510 A JPH04298510 A JP H04298510A JP 8573991 A JP8573991 A JP 8573991A JP 8573991 A JP8573991 A JP 8573991A JP H04298510 A JPH04298510 A JP H04298510A
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Toshinori Tazaki
稔典 田崎
Shuji Machida
修司 町田
Norio Tomotsu
典夫 鞆津
Masahiko Kuramoto
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスチレン系共重合体の製
造方法に関し、詳しくは特定の高活性触媒を用いること
によって、スチレン系モノマーと極性基含有ビニル系モ
ノマーからなるスチレン系共重合体を効率よく製造する
方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来か
らラジカル重合法等により製造されるスチレン系重合体
は、その立体構造がアタクチック構造を有しており、種
々の成形法、例えば射出成形,押出成形,中空成形,真
空成形,注入成形などの方法によって、様々な形状のも
のに成形され、家庭電気器具,事務機器,家庭用品,包
装容器,玩具,家具,合成紙その他産業資材などとして
幅広く用いられている。しかしながら、このようなアタ
クチック構造のスチレン系重合体は、耐熱性,耐薬品性
に劣るという欠点があった。ところで、本発明者らのグ
ループは、先般、シンジオタクチックポリスチレンの結
晶化度を上げ、成形性に優れたスチレン系重合体の製造
方法を開発した。ところが、これらのうちシンジオタク
チック構造のスチレン系重合体は結晶化速度が著しく大
きいため、延伸フィルムの製造にあたって原反が厚いと
、急冷が困難な場合があった。またシンジオタクチック
構造のスチレン系重合体を様々に溶融成形する場合、融
点と分解温度の差、即ち溶融成形可能温度領域が狭く、
成形が困難な場合が多かった。さらに、シンジオタクチ
ック構造のスチレンホモポリマーは、分子骨格である原
子の構成はアタクチック構造のスチレンホモポリマーと
同じであり、紫外線による劣化を受けやすいものであっ
た。また、一般に高度のシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系(共)重合体は、遷移金属化合物とアルミ
ノキサンとからなる触媒により得られるが、原料のトリ
メチルアルミニウムが高価であり、触媒として用いる場
合、遷移金属化合物に比べて多量のアルミノキサンを必
要としているため触媒コストが非常に高く、触媒の残渣
量が多かった。そこで、本発明者らは上記の如き状況を
鑑み、高価でしかも使用量の多いアルミノキサンを使用
することなく、新たな触媒系を用いて各種物性のすぐれ
たスチレン系共重合体を製造すべく、鋭意研究を重ねた
【0003】
【課題を解決するための手段】その結果、上記アルミノ
キサンに代えて、カチオンと複数の基が金属に結合した
アニオンとからなる配位錯化物を用いることにより、目
的を達成できることを見出した。本発明はかかる知見に
基いて完成したものである。すなわち本発明は、(a)
スチレン系モノマー及び(b)極性基含有ビニル系モノ
マーを、(A)遷移金属化合物及び(B)カチオンと複
数の基が金属に結合したアニオンとからなる配位錯化物
を主成分とする触媒の存在下で共重合させることを特徴
とするスチレン系共重合体の製造方法を提供するもので
ある。本発明の方法では、上述の如く、(a)スチレン
系モノマー及び(b)極性基含有ビニル系モノマーを共
重合させる。ここで、原料モノマーの(a)成分である
スチレン系モノマーとしては、一般式(I)
【0004
【化1】
【0005】〔式中、R1 は水素原子,ハロゲン原子
あるいは炭素数20個以下の炭化水素基を示し、mは1
〜3の整数を示す。なお、mが複数のときは、各R1 
は同じでも異なってもよい。〕で表されるものがあげら
れる。この一般式(I)において、R1 は、水素原子
,ハロゲン原子(例えば塩素,臭素、フッ素,沃素)あ
るいは炭素数20個以下、好ましくは炭素数10〜1個
の炭化水素基(例えばメチル基,エチル基,プロピル基
,ブチル基,ペンチル基,ヘキシル基などの飽和炭化水
素基(特にアルキル基)あるいはビニル基などの不飽和
炭化水素基)である。更に、一般式(I)で表されるス
チレン系モノマーの具体例をあげれば、スチレン、アル
キルスチレン類(p−メチルスチレン;m−メチルスチ
レン;o−スチルスチレン;2,4−ジメチルスチレン
;2,5−ジメチルスチレン;3,4−ジメチルスチレ
ン;3,5−ジメチルスチレン;p−エチルスチレン;
m−エチルスチレン;p−t−ブチルスチレン;p−ジ
ビニルベンゼン;m−ジビニルベンゼン)、ハロゲン化
スチレン類(p−クロロスチレン;m−クロロスチレン
;o−クロロスチレン;p−ブロモスチレン;m−ブロ
モスチレン;o−ブロモスチレン;2,9,6−トリブ
ロモスチレン;p−フルオロスチレン;m−フルオロス
チレン;o−フルオロスチレン)等がある。一方、原料
モノマーの(b)成分は、極性基含有ビニル系モノマー
である。この極性基含有ビニル系モノマーとしては、ア
クリロニトリル系,不飽和カルボン酸系,窒素含有ビニ
ル系,ヘテロ原子系不飽和炭化水素など種々のものが挙
げられる。ここで、アクリロニトリル系モノマーとして
は、一般式(II)
【0006】
【化2】
【0007】〔式中、R2 は水素原子あるいはメチル
基を示す。〕で表されるものがあげられる。この一般式
(II)で表されるアクリロニトリル系モノマーの具体
例としては、アクリロニトリルあるいはメタクリロニト
リルが挙げられる。また、不飽和カルボン酸系モノマー
としては、一般式(III)
【0008】
【化3】
【0009】〔式中、R3 は水素原子あるいは炭素数
5個以下の飽和炭化水素基を示し、R4 は水素原子,
炭素数20個以下の飽和炭化水素基,水酸基を1個以上
有する炭素数20個以下の飽和炭化水素基,ベンジル基
,置換ベンジル基,フェニル基  あるいは置換フェニ
ル基を示す。〕で表されるものがあげられる。この一般
式(III)で表される不飽和カルボン酸系モノマーの
具体例としては、アクリル酸;アクリル酸メチル;アク
リル酸エチル;アクリル酸ノルマルブチル;アクリル酸
イソブチル;アクリル酸セカンダリーブチル;アクリル
酸ターシャリーブチル;アクリル酸2−エチルヘキシル
;アクリル酸オクチル等のアクリル酸アルキルエステル
類、アクリル酸2−ヒドロキシエチル等のアクリル酸水
酸基含有アルキルエステル類、アクリル酸フェニル、ア
クリル酸ベンジル等及びメタクリル酸あるいは上記アク
リル酸エステルに対応するメタクリル酸エステル類が挙
げられる。窒素含有ビニル系モノマーとしては、一般式
(IV)
【0010】
【化4】
【0011】〔式中、R5 は水素原子,ハロゲン原子
あるいは炭素数1〜20の炭化水素残基を示し、R6 
およびR7 は、それぞれ炭素原子,窒素原子,イオウ
原子,ケイ素原子,酸素原子,水素原子および金属イオ
ンを少なくとも1種を含む置換基または元素であり、同
一であっても異種であってもよい。nは、0以上20以
下の整数である。〕で表されるものがあげられる。この
一般式(IV)で表される窒素含有ビニル系モノマーと
しては、例えばアクリルアミド;そのN−モノアルキル
誘導体;N,N−ジアルキル誘導体;N−ヒドロキシア
ルキル誘導体;N−ハロアルキル誘導体;N−シアノア
ルキル誘導体;ホルマリン付加物;ビスアクリルアミド
誘導体;ビスメタアクリルアミド誘導体;N−アミノア
ルキル誘導体;N−スルホンアルキル誘導体;オキノア
ルキル誘導体;アミノ酸誘導体;エステル誘導体;ヒド
ラジン誘導体;アゾ誘導体;ジアミン誘導体;ジアミド
誘導体;ヘテロ環誘導体;キノン誘導体等があげられる
。具体例としては、アクリルアミド;メタクリルアミド
;N−メチルアクリルアミド;N−エチルアクリルアミ
ド;N−イソプロピルアクリルアミド;N−n−ブチル
アクリルアミド;N−sec −ブチルアクリルアミド
;N−イソブチルアクリルアミド;N−tert−ブチ
ルアクリルアミド;N−(1,1−ジメチルプロピル)
アクリルアミド;N−シクロヘキシルアクリルアミド;
N−(1,1−ジメチルブチル)アクリルアミド;N−
(1−エチル−1−メチルプロピル)アクリルアミド;
N−(1,1,2−トリメチルプロピル)アクリルアミ
ド;N−n−ヘプチルアクリルアミド;N−(1,1−
ジメチルペンチル)アクリルアミド;N−(1−エチル
−1−メチルブチル)アクリルアミド;N−(1−エチ
ル−1,2−ジメチルプロピル)アクリルアミド;N−
(1,1−ジエチルプロピル)アクリルアミド;N−n
−オクチルアクリルアミド;N−(1,1,3,3−テ
トラメチルブチル)アクリルアミド;N−(1,2,3
,3−テトラメチルブチル)アクリルアミド;N−(1
−エチル−1,3−ジメチルブチル)アクリルアミド;
N−(1,1−ジエチルブチル)アクリルアミド;N−
(1−エチル−1−メチルペンチル)アクリルアミド;
N−(1−プロピル−1,3−ジメチルブチル)アクリ
ルアミド;N−(1,1−ジエチルペンチル)アクリル
アミド;N−(1−ブチル−1,3−ジメチルブチル)
アクリルアミド;N−ドデシルアクリルアミド;N−(
1−メチルウンデシル)アクリルアミド;N−(1,1
−ジブチルペンチル)アクリルアミド;N−(1−メチ
ルトリデシル)アクリルアミド;N−(1−メチルペン
タデシル)アクリルアミド;N−(1−メチルヘプタデ
シル)アクリルアミド;N−(1−アダマンチル)アク
リルアミド;N−(7,7−ジメチルピシクロ〔3,2
,0〕ヘプト−6−ニル)アクリルアミド;N−アリル
アクリルアミド;N−(1,1−ジメチルプロピル)ア
クリルアミド;N−ベンジルアクリルアミド;N−フェ
ニルアクリルアミド;N−(2−メチルフェニル)アク
リルアミド;N−(4−メチルフェニル)アクリルアミ
ド;N−(1−ナフチル)アクリルアミド;N−(2−
ナフチル)アクリルアミド;N−メチルメタクリルアミ
ド;N−エチルメタクリルアミド;N−n−ブチルメタ
クリルアミド;N−tert−ブチルメタクリルアミド
;N−n−オクチルメタクリルアミド;N−n−ドデシ
ルメタクリルアミド;N−シクロヘキシルメタクリルア
ミド;N−(7,7−ジメチルピシクロ〔3,2,0〕
ヘプト−6−ニル)メタクリルアミド,N−アリルメタ
クリルアミド;N−(1,1−ジメチルプロペニル)メ
タクリルアミド;N−ベンジルメタクリルアミド;N−
〔1−(4−クロロフェニル)〕エチルメタクリルアミ
ド;N−フェニルメタクリルアミド;N−(2−メチル
フェニル)メタクリルアミド;N−(3−メチルフェニ
ル)メタクリルアミド;N−(4−メチルフェニル)メ
タクリルアミド;N−(2,3−ジメチルフェニル)メ
タクリルアミド;N−(2−フェニルフェニル)メタク
リルアミド;N−(2−ヒドロキシフェニル)メタクリ
ルアミド;N−(2−メトキシフェニル)メタクリルア
ミド;N−(4−メトキシフェニル)メタクリルアミド
;N−(3−エトキシフェニル)メタクリルアミド;N
−(4−エトキシフェニル)メタクリルアミド;N−(
2−クロロフェニル)メタクリルアミド;N−(3−ク
ロロフェニル)メタクリルアミド;N−(4−クロロフ
ェニル)メタクリルアミド;N−(4−プロモフェニル
)メタクリルアミド;N−(2,5−ジクロロフェニル
)メタクリルアミド;N−(2,3,6−トリクロロフ
ェニル)メタクリルアミド;N−(4−ニトロフェニル
)メタクリルアミド;N,N−ジメチルアクリルアミド
;N,N−ジエチルアクリルアミド;N,N−ジブチル
アクリルアミド;N,N−ジイソブチルアクリルアミド
;N,N−ジシクロヘキシルアクリルアミド;N,N−
ビス(4−メチルペンチル)アクリルアミド;N,N−
ジフェニルアクリルアミド;N,N−ビス(5−メチル
ヘキシル)アクリルアミド;N,N−ジベンジルアクリ
ルアミド;N,N−ビス(2−エチルヘキシル)アクリ
ルアミド;N−メチル−N−フェニルアクリルアミド;
N−アクリロイルピロリジン;N−アクリロイルピペリ
ジン;N−アクリロイルモルホリン;N−アクリロイル
チアモルホリン;N,N−ジメチルメタクリルアミド;
N,N−ジエチルメタクリルアミド;N,N−ジフェニ
ルメタクリルアミド;N−メチル−N−フェニルメタク
リルアミド;N−メタクリロイルピペリジン;N−(2
−ヒドロキシエチル)アクリルアミド;N−(2−ヒド
ロキシプロピル)アクリルアミド;N−(1,1−ジメ
チル−2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド;N−(
1−エチル−2−ヒドロキシエチル)アクリルアミド;
N−(1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチル)アク
リルアミド;N−(2−クロロエチル)アクリルアミド
;N−(1−メチル−2−クロロエチル)アクリルアミ
ド;N−(2,2,2−トリクロロ−1−ヒドロキシエ
チル)アクリルアミド;N−(2,2,2−トリクロロ
−1−メトキシエチル)アクリルアミド;N−(1,2
,2,2−テトラクロロエチル)アクリルアミド;N−
(2,2,3−トリクロロ−2−ヒドロキシプロピル)
アクリルアミド;N−(2−クロロシクロヘキシル)ア
クリルアミド;N−(2,2−ジフルオロエチル)アク
リルアミド;N−(2,2,2−トリフルオロエチル)
アクリルアミド;N−(3,3,3−トリフルオロプロ
ピル)アクリルアミド;N−(3,3−ジフルオロブチ
ル)アクリルアミド;N,N−ビス(2,2,2−トリ
フルオロエチル)アクリルアミド;エチル−2−アクリ
ルアミドアセテート;アクリロイルジシアンジアミド;
メタクリロイルジシアンジアミド;N−(1−ナフチル
)メタクリルアミド;N−(2−ナフチル)メタクリル
アミド,N−ホルミルアクリルアミド;N−アセチルア
クリルアミド;N−(2−オキソプロピル)アクリルア
ミド;N−(1−メチル−2−オキソプロピル)アクリ
ルアミド;N−(1−イソブチル−2−オキソプロピル
)アクリルアミド;N−(1−ベンジル−2−オキソプ
ロピル)アクリルアミド;N−(1,1−ジメチル−3
−オキソブチル)アクリルアミド;N,N−ビス−(2
−シアノエチル)アクリルアミド;N−(4−シアノ−
2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリシル)アク
リルアミド;N−(2−シアノエチル)メタクリルアミ
ド;N−(1,1−ジメチル−2−シアノエチル)アク
リルアミド;N−(ヒドロキシメチル)アクリルアミド
;N−(メトキシメチル) アクリルアミド;N−(エ
トキシメチル) アクリルアミド;N−(n−プロポキ
シメチル) アクリルアミド;N−(イソプロポキシメ
チル) アクリルアミド,N−(n−ブトキシメチル)
 アクリルアミド;N,N’−メチレンビスアクリルア
ミド;1,2−ビスアクリルアミドエタン;1,3−ビ
スアクリルアミドプロパン;1,4−ビスアクリルアミ
ドブタン;1,5−ビスアクリルアミドペンタン;1,
6−ビスアクリルアミドヘキサン;1,7−ビスアクリ
ルアミドヘプタン;1,8−ビスアクリルアミドオクタ
ン;1,9−ビスアクリルアミドノナン;1,10−ビ
スアクリルアミドデカン;1,12−ビスアクリルアミ
ドドデカン;1,1,1−トリメチルアミン−2−(N
−フェニル−N−アクリロイル)プロパンイミド;1,
1−ジメチル−1−(2−ヒドロキシ)プロピルアミン
−N−フェニル−N−メタクリロイルグリシンイミド;
N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド;N
−(2−ジエチルアミノエチル)アクリルアミド;N−
(2−モルホリノエチル)アクリルアミド;N−(3−
ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド;N−(3−
プロピルアミノプロピル)アクリルアミド;N−〔3−
ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノプロピル〕アクリ
ルアミド;N−(1,1−ジメチル−2−ジメチルアミ
ノエチル)アクリルアミド;N−(2,2−ジメチル−
3−ジメチルアミノプロピル)アクリルアミド;N−(
2,2−ジメチル−3−ジブチルアミノプロピル)アク
リルアミド;N−(1,1−ジメチル−3−ジメチルア
ミノプロピル)アクリルアミド;N−アクリロイルグリ
シンアミド;N−(2,4−ジニトロフェニルヒドラゾ
ノ)メチレンアクリルアミド;2−アクリルアミドプロ
パンスルホン酸;2−アクリルアミド−n−ブタンスル
ホン酸;2−アクリルアミド−n−ヘキサンスルホン酸
;2−アクリルアミド−n−オクタンスルホン酸;2−
アクリルアミド−n−ドデカンスルホン酸;2−アクリ
ルアミド−n−テトラデカンスルホン酸;2−アクリル
アミド−2−メチルプロパンスルホン酸;2−アクリル
アミド−2−フェニルプロパンスルホン酸;2−アクリ
ルアミド−2,4,4−トリメチルペンタンスルホン酸
;2−アクリルアミド−2−メチルフェニルエタンスル
ホン酸;2−アクリルアミド−2−(クロロフェニル)
プロパンスルホン酸;2−アクリルアミド−2−カルボ
キシメチルプロパンスルホン酸;2−アクリルアミド−
2−(ピリジル)プロパンスルホン酸;2−アクリルア
ミド−1−メチルプロパンスルホン酸;3−アクリルア
ミド−3−メチルブタンスルホン酸;2−メタクリルア
ミド−n−デカンスルホン酸:2−メタクリルアミド−
n−テトラデカンスルホン酸:4−メタクリルアミドベ
ンゼンスルホン酸ナトリウム等、あるいはこれら二種以
上の成分が挙げられる。さらに、ヘテロ原子系不飽和炭
化水素モノマーとしては、一般式(V)
【0012】
【化5】
【0013】〔式中、R8 は水素原子,ハロゲン原子
,シアノ基あるいは炭素数1〜20の炭化水素残基を示
し、nは0〜20の整数であり、R9 は
【0014】
【化6】
【0015】及び金属の1種以上を有する置換基または
水素原子を示す。但し、R9 が水素原子のときは、p
は1〜20の整数である。〕で表されるものがあげられ
る。この一般式(V)で表されるヘテロ原子系不飽和炭
化水素モノマーの具体例としては、テトラヒドロフルフ
リルメタクリレート;2−フェニルメチルアクリレート
;グリシジルアクリレート;グリシジルメタクリレート
;テトラヒドロフルフリルアクリレート;(3−エチル
−3−オキセタニル)メチルアクリレート;テトラヒド
ロ−2H−ピラン−2−イルアクリレート;(テトラヒ
ドロ−2−フラニル)メチルアクリレート;9−オキシ
ラニルノニルアクリレート;(3−メチルオキシラニル
)メチルアクリレート;N−フェニル−N−エチルアミ
ノエチルメタクリレート;p−ニトロフェニルメタクリ
レート;ジエチルアミノエチルアクリレート;ジエチル
アミノエチルメタクリレートおよびそれらの四級塩、2
−シアノエチルアクリレート;2−(ブチルエチルアミ
ノ)エチルアクリレート;モルホリノエチルメタクリレ
ート;2−モルホリノエチルアクリレート;4−スルホ
フェニルアクリレートナトリウム塩;アクリル酸ナトリ
ウム;アクリル酸カリウム;アクリル酸マグネシウム;
アクリル酸カルシウム;10−ウンデセン酸ナトリウム
;10−ウンデセン酸;4−スルホフェニルアクリレー
ト;β−エトキシエチルアクリレート;フェノキシエチ
ルアクリレート;フェノキシジエチルエチルアクリレー
ト;2−ベンゾオキシエチルアクリレート;メタクリロ
メトキシトリメリット酸;アクリル酸−3−トリメトキ
シシリルプロピルエステル等、さらにはメタクリル酸−
3−トリメトキシシリルプロピルエステル等を挙げるこ
とができる。
【0016】本発明の方法では、上記(a),(b)モ
ノマーを、(A)遷移金属化合物及び上記(B)配位錯
化物を主成分とする触媒の存在下で共重合させる。ここ
で、触媒の(A)である遷移金属化合物は、各種のもの
が使用可能であるが、通常は周期律表第3〜6族金属の
化合物及びランタン系金属の化合物が挙げられ、そのう
ち第4族金属(チタン,ジルコニウム,ハフニウム,バ
ナジウム等)の化合物が好ましい。チタン化合物として
は様々なものがあるが、例えば、一般式(VI)TiR
10a R11b R12c R134−(a+b+c
) ・・・(VI)または一般式(VII) TiR10d R11e R123−(d+e)   
・・・(VII)〔式中、R10,R11,R12及び
R13はそれぞれ水素原子,炭素数1〜20のアルキル
基,炭素数1〜20のアルコキシ基,炭素数6〜20の
アリール基,アルキルアリール基,アリールアルキル基
,炭素数1〜20のアシルオキシ基,シクロペンタジエ
ニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニル基あ
るいはハロゲン原子を示す。a,b,cはそれぞれ0〜
4の整数を示し、d,eはそれぞれ0〜3の整数を示す
。〕で表わされるチタン化合物およびチタンキレート化
合物よりなる群から選ばれた少なくとも一種の化合物で
ある。この一般式(VI)又は(VII)中のR10,
R11,R12及びR13はそれぞれ水素原子,炭素数
1〜20のアルキル基(具体的にはメチル基,エチル基
,プロピル基,ブチル基,アミル基,イソアミル基,イ
ソブチル基,オクチル基,2−エチルヘキシル基など)
,炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的にはメトキシ
基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキシ基,アミルオ
キシ基,ヘキシルオキシ基,2−エチルヘキシルオキシ
基など),炭素数6〜20のアリール基,アルキルアリ
ール基,アリールアルキル基(具体的にはフェニル基,
トリル基,キシリル基,ベンジル基など),炭素数1〜
20のアシルオキシ基(具体的にはヘプタデシルカルボ
ニルオキシ基など),シクロペンタジエニル基,置換シ
クロペンタジエニル基(具体的にはメチルシクロペンタ
ジエニル基,1,3−ジメチルシクロペンタジエニル基
,ペンタメチルシクロペンタジエニル基など),インデ
ニル基あるいはハロゲン原子(具体的には塩素,臭素,
沃素,弗素)を示す。これらR10,R11,R12及
びR13は同一のものであっても、異なるものであって
もよい。さらにa,b,cはそれぞれ0〜4の整数を示
し、またd,eはそれぞれ0〜3の整数を示す。
【0017】更に好適なチタン化合物としては一般式(
VIII) TiRXYZ        ・・・(VIII)〔式
中、Rはシクロペンタジエニル基,置換シクロペンタジ
エニル基又はインデニル基を示し、X,Y及びZはそれ
ぞれ独立に水素原子,炭素数1〜12のアルキル基,炭
素数1〜12のアルコキシ基,炭素数6〜20のアリー
ル基,炭素数6〜20のアリールオキシ基,炭素数6〜
20のアリールアルキル基又はハロゲン原子を示す。〕
で表わされるチタン化合物がある。この式中のRで示さ
れる置換シクロペンタジエニル基は、例えば炭素数1〜
6のアルキル基で1個以上置換されたシクロペンタジエ
ニル基、具体的にはメチルシクロペンタジエニル基,1
,3−ジメチルシクロペンタジエニル基,1,2,4−
トリメチルシクロペンタジエニル基,1,2,3,4−
テトラメチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチルシ
クロペンタジエニル基等である。また、X,Y及びZは
それぞれ独立に水素原子,炭素数1〜12のアルキル基
(具体的にはメチル基,エチル基,プロピル基,n−ブ
チル基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,オク
チル基,2−エチルヘキシル基等),炭素数1〜12の
アルコキシ基(具体的にはメトキシ基,エトキシ基,プ
ロポキシ基,ブトキシ基,アミルオキシ基,ヘキシルオ
キシ基,オクチルオキシ基,2−エチルヘキシルオキシ
基等),炭素数6〜20のアリール基(具体的にはフェ
ニル基,ナフチル基等),炭素数6〜20のアリールオ
キシ基(具体的にはフェノキシ基等),炭素数6〜20
のアリールアルキル基(具体的にはベンジル基)又はハ
ロゲン原子(具体的には塩素,臭素,沃素あるいは弗素
)を示す。このような一般式(VIII)で表わされる
チタン化合物の具体例としては、シクロペンタジエニル
トリメチルチタン,シクロペンタジエニルトリエチルチ
タン,シクロペンタジエニルトリプロピルチタン,シク
ロペンタジエニルトリブチルチタン,メチルシクロペン
タジエニルトリメチルチタン,1,3−ジメチルシクロ
ペンタジエニルトリメチルチタン,ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルトリメチルチタン,ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルトリエチルチタン,ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルトリプロピルチタン,ペンタメチルシク
ロペンタジエニルトリブチルチタン,シクロペンタジエ
ニルメチルチタンジクロリド,シクロペンタジエニルエ
チルチタンジクロリド,ペンタメチルシクロペンタジエ
ニルメチルチタンジクロリド,ペンタメチルシクロペン
タジエニルエチルチタンジクロリド,シクロペンタジエ
ニルジメチルチタンモノクロリド,シクロペンタジエニ
ルジエチルチタンモノクロリド,シクロペンタジエニル
チタントリメトキシド,シクロペンタジエニルチタント
リエトキシド,シクロペンタジエニルチタントリプロポ
キシド,シクロペンタジエニルチタントリフェノキシド
,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリメトキ
シド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタントリエ
トキシド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチタント
リプロポキシド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチ
タントリブトキシド,ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリフェノキシド,シクロペンタジエニルチタ
ントリクロリド,ペンタメチルシクロペンタジエニルチ
タントリクロリド,シクロペンタジエニルメトキシチタ
ンジクロリド,シクロペンタジエニルジメトキシチタン
クロリド,ペンタメチルシクロペンタジエニルメトキシ
チタンジクロリド,シクロペンタジエニルトリベンジル
チタン,ペンタメチルシクロペンタジエニルトリベンジ
ルチタン,ペンタメチルシクロペンタジエニルメチルジ
エトキシチタン,インデニルチタントリクロリド,イン
デニルチタントリメトキシド,インデニルチタントリエ
トキシド,インデニルトリメチルチタン,インデニルト
リベンジルチタン等があげられる。これらのチタン化合
物のうち、ハロゲン原子を含まない化合物が好適であり
、特に、上述した如きπ電子系配位子を1個有するチタ
ン化合物が好ましい。さらにチタン化合物としては一般
式(IX)
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、R14, R15はそれぞれハロ
ゲン原子,炭素数1〜20のアルコキシ基,アシロキシ
基を示し、kは2〜20を示す。〕で表わされる縮合チ
タン化合物を用いてもよい。また、上記チタン化合物は
、エステル、エーテルやホスフィンなどと錯体を形成さ
せたものを用いてもよい。
【0020】上記一般式(IX)で表わされる三価チタ
ン化合物は、典型的には三塩化チタンなどの三ハロゲン
化チタン,シクロペンタジエニルチタニウムジクロリド
などのシクロペンタジエニルチタン化合物があげられ、
このほか四価チタン化合物を還元して得られるものがあ
げられる。これら三価チタン化合物はエステル,エーテ
ルやホスフィンなどと錯体を形成したものを用いてもよ
い。また、遷移金属化合物としてのジルコニウム化合物
は、テトラベンジルジルコニウム,ジルコニウムテトラ
エトキシド,ジルコニウムテトラブトキシド,ビスイン
デニルジルコニウムジクロリド,トリイソプロポキシジ
ルコニウムクロリド,ジルコニウムベンジルジクロリド
,トリブトキシジルコニウムクロリドなどがあり、ハフ
ニウム化合物は、テトラベンジルハフニウム,ハフニウ
ムテトラエトキシド,ハフニウムテトラブトキシドなど
があり、さらにバナジウム化合物は、バナジルビスアセ
チルアセトナート,バナジルトリアセチルアセトナート
,トリエトキシバナジル,トリプロポキシバナジルなど
がある。これら遷移金属化合物のなかではチタン化合物
が特に好適である。その他(A)成分である遷移金属化
合物については、共役π電子を有する配位子を2個有す
る遷移金属化合物、例えば、一般式(X)M1 R16
R17R18R19  ・・・(X)〔式中、M1 は
チタン,ジルコニウムあるいはハフニウムを示し、R1
6及びR17はそれぞれシクロペンタジエニル基,置換
シクロペンタジエニル基,インデニル基あるいはフルオ
レニル基を示し、R18及びR19はそれぞれ水素,ハ
ロゲン,炭素数1〜20の炭化水素基,炭素数1〜20
のアルコキシ基,アミノ基あるいは炭素数1〜20のチ
オアルコキシ基を示す。ただし、R16及びR17は炭
素数1〜5の炭化水素基,炭素数1〜20及び珪素数1
〜5のアルキルシリル基あるいは炭素数1〜20及びゲ
ルマニウム数1〜5のゲルマニウム含有炭化水素基によ
って架橋されていてもよい。〕で表わされる遷移金属化
合物よりなる群から選ばれた少なくとも1種の化合物が
ある。
【0021】この一般式(X)中のR16,R17はシ
クロペンタジエニル基,置換シクロペンタジエニル基(
具体的にはメチルシクロペンタジエニル基;1,3−ジ
メチルシクロペンタジエニル基;1,2,4−トリメチ
ルシクロペンタジエニル基;1,2,3,4−テトラメ
チルシクロペンタジエニル基;ペンタメチルシクロペン
タジエニル基;トリメチルシリルシクロペンタジエニル
基;1,3−ジ(トリメチルシリル)シクロペンタジエ
ニル基;1,2,4−トリ(トリメチルシリル)シクロ
ペンタジエニル基;ターシャリーブチルシクロペンタジ
エニル基;1,3−ジ(ターシャリーブチル)シクロペ
ンタジエニル基;1,2,4−トリ(ターシャリーブチ
ル)シクロペンタジエニル基など),インデニル基,置
換インデニル基(具体的にはメチル  ンデニル基;ジ
メチルインデニル基;トリメチルインデニル基など),
フルオレニル基あるいは置換フルオレニル基(例えばメ
チルフルオレニル基)を示し、R16,R17は同一で
も異なってもよく、更にR16とR17が炭素数1〜5
のアルキリデン基(具体的には、メチン基,エチリデン
基,プロピリデン基,ジメチルカルビル基等)又は炭素
数1〜20及び珪素数1〜5のアルキルシリル基(具体
的には、ジメチルシリル基,ジエチルシリル基,ジベン
ジルシリル基等)により架橋された構造のものでもよい
。一方、R18,R19は、上述の如くであるが、より
詳しくは、それぞれ独立に、水素,炭素数1〜20のア
ルキル基(メチル基,エチル基,プロピル基,n−ブチ
ル基,イソブチル基,アミル基,イソアミル基,オクチ
ル基,2−エチルヘキシル基等),炭素数6〜20のア
リール基(具体的には、フェニル基,ナフチル基等)、
炭素数7〜20のアリールアルキル基(具体的には、ベ
ンジル基等)、炭素数1〜20のアルコキシ基(具体的
には、メトキシ基,エトキシ基,プロポキシ基,ブトキ
シ基,アミルオキシ基,ヘキシルオキシ基,オクチルオ
キシ基,2−エチルヘキシルオキシ基等)、炭素数6〜
20のアリールオキシ基(具体的には、フェノキシ基等
)、さらにはアミノ基や炭素数1〜20のチオアルコキ
シ基を示す。このような一般式(X)で表わされる遷移
金属化合物の具体例としては、ビスシクロペンタジエニ
ルチタンジメチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジ
エチル;ビスシクロペンタジエニルチタンジプロピル;
ビスシクロペンタジエニルチタンジブチル;ビス(メチ
ルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(ター
シャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル
;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジメチル;ビス(1,3−ジターシャリーブチルシク
ロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,2,4
−トリメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;
ビス(1,2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジメチル;ビスペンタメチルシクロペンタ
ジエニルチタンジメチル;ビス(トリメチルシリルシク
ロペンタジエニル)チタンジメチル;ビス(1,3−ジ
(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジ
メチル;ビス(1,2,4−トリ((トリメチルシリル
)シクロペンタジエニル)チタンジメチル;ビスインデ
ニルチタンジメチル;ビスフルオレニルチタンジメチル
;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;
エチリデンビスシクロペンタジエニルチタンジメチル;
メチレンビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペ
ンタジエニル)チタンジメチル;エチリデンビス(2,
3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジメチル;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−テ
トラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメチル;メ
チレンビスインデニルチタンジメチル;エチリデンビス
インデニルチタンジメチル;ジメチルシリルビスインデ
ニルチタンジメチル;メチレンビスフルオレニルチタン
ジメチル;エチリデンビスフルオレニルチタンジメチル
;ジメチルシリルビスフルオレニルチタンジメチル;メ
チレン(ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)(
シクロペンタジエニル)チタンジメチル;メチレン(シ
クロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメチル;
エチリデン(シクロペンタジエニル)(インデニル)チ
タンジメチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル
)(インデニル)チタン──チル;メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチ
リデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタ
ンジメチル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)チタンジメチル;メチレン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジメチル;エチリデン(イ
ンデニル)(フルオレニル)チタンジメチル;ジメチル
シリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメチル
;ビスシクロペンタジエニルチタンジベンジル;ビス(
ターシャリーブチルシクロペンタジエニル)チタンジベ
ンジル;ビス(メチルシクロペンタジエニル)チタンジ
ベンジル;ビス(1,3−ジメチルシクロペンタジエニ
ル)チタンジベンジル;ビス(1,2,4−トリメチル
シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,
2,3,4−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタ
ンジベンジル;ビスペンタメチルシクロペンタジエニル
チタンジベンジル;ビス(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)チタンジベンジル;ビス(1,3−ジ−(
トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジベ
ンジル;ビス(1,2,4−トリ(トリメチルシリル)
シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;ビスインデ
ニルチタンジベンジル;ビスフルオレニルチタンジベン
ジル;メチレンビスシクロペンタジエニルチタンジベン
ジル;エチリデンビスシクロペンタジエニルチタンジベ
ンジル;メチレンビス(2,3,4,5−テトラメチル
シクロペンタジエニル)チタンジベンジル;エチリデン
ビス(2,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエ
ニル)チタンジベンジル;ジメチルシリルビス(2,3
,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタン
ジベンジル;メチレンビスインデニルチタンジベンジル
;エチリデンビスインデニルチタンジベンジル;ジメチ
ルシリルビスインデニルチタンジベンジル;メチレンビ
スフルオレニルチタンジベンジル;エチリデンビスフル
オレニルチタンジベンジル;ジメチルシリルビスフルオ
レニルチタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(インデニル)チタンジベンジル;エチリデン(
シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジベンジ
ル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(インデ
ニル)チタンジベンジル;メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジベ
ンジル;ジメチルシリル(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)チタンジベンジル;メチレン(インデニル
)(フルオレニル)チタンジベンジル;エチリデン(イ
ンデニル)(フルオレニル)チタンジベンジル;ジメチ
ルシリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジベン
ジル;ビスシクロペンタジエニルチタンジメトキサイド
;ビスシクロペンタジエニルチタンジエトキシド;ビス
シクロペンタジエニルチタンジプロポキサイド;ビスシ
クロペンタジエニルチタンジブトキサイド;ビスシクロ
ペンタジエニルチタンジフェノキサイド;ビス(メチル
シクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(
1,3−ジメチルシクロペンタジエニル)チタンジメト
キサイド;ビス(1,2,4−トリメチルシクロペンタ
ジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,2,3,
4−テイラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメト
キサイド;ビスペンタメチルシクロペンタジエニルチタ
ンジメトキサイド;ビス(トリメチルシリルシクロペン
タジエニル)チタンジメトキサイド;ビス(1,3−ジ
(トリメチルシリル)シクロペンタジエニル)チタンジ
メトキサイド;ビス(1,2,4−トリ(トリメチルシ
リル)シクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;
ビスインデニルチタンジメトキサイド;ビスフルオレニ
ルチタンジメトキサイド;メチレンビスシクロペンタジ
エニルチタンジメトキサイド;エチリデンビスシクロペ
ンタジエニルチタンジメトキサイド;メチレンビス(2
,3,4,5−テトラメチルシクロペンタジエニル)チ
タンジメトキサイド;エチリデンビス(2,3,4,5
−テトラメチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキ
サイド;ジメチルシリルビス(2,3,4,5−テトラ
メチルシクロペンタジエニル)チタンジメトキサイド;
メチレンビスインデニルチタンジメトキサイド;メチレ
ンビス(メチルインデニル)チタンジメトキサイド;エ
チリデンビスインデニルチタンジメトキサイド;ジメチ
ルシリルビスインデニルチタンジメトキサイド;メチレ
ンビスフルオレニルチタンジメトキサイド;エチリデン
ビスフルオレニルチタンジメトキサイド;ジメチルシリ
ルビスフルオレニルチタンジメトキサイド;メチレン(
シクロペンタジエニル)(インデニル)チタンジメトキ
サイド;エチリデン(シクロペンタジエニル)(インデ
ニル)チタンジメトキサイド;ジメチルシリル(シクロ
ペンタジエニル)(インデニル)チタンジメトキサイド
;メチレン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)
チタンジメトキサイド;エチリデン(シクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメチ
ルシリル(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チ
タンジメトキサイド;メチレン(インデニル)(フルオ
レニル)チタンジメトキサイド;エチリデン(インデニ
ル)(フルオレニル)チタンジメトキサイド;ジメチル
シリル(インデニル)(フルオレニル)チタンジメトキ
サイド;イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(
フルオレニル)チタンジクロリド;イソプロピリデン(
シクロペンタジエニル)(フルオレニル)チタンジメト
キシド等が挙げられる。また、ジルコニウム化合物とし
ては、エチリデンビスシクロペンタジエニルジルコニウ
ムジクロリド,エチリデンビスシクロペンタジエニルジ
ルコニウムジメトキサイド,ジメチルシリルビスシクロ
ペンタジエニルジルコニウムジメトキサイド,イソプロ
ピリデン(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド等があり、更にハフニウム化合物
としては、エチリデンビスシクロペンタジエニルハフニ
ウムジメトキサイド,ジメチルシリルビスシクロペンタ
ジエニルハフニウムジメトキサイド等がある。これらの
なかでも特にチタン化合物が好ましい。
【0022】更にこれらの組合せの他、2,2’ −チ
オビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)チタン
ジイソプロポキシド;2,2’ −チオビス(4−メチ
ル−6−t−ブチルフェニル)チタンジメトキシド等の
2座配位型錯体であってもよい。一方、触媒の(B)成
分であるカチオンと複数の基が金属に結合したアニオン
とからなる配位錯化物としては、様々なものがあるが、
例えば、下記一般式(XI) あるいは(XII)で示
される化合物を好適に使用することができる。       (〔L1 −H〕g+)h       
  (〔M2 X1 X2 ・・・Xs 〕(s−t)
−)i       ・・・(XI)    あるいは       (〔L2 〕g+)h          (〔M3 X1 X2 ・・・Xs 
〕(s−t)−)i       ・・・(XII) 
 (但し、L2 は後述のM4 ,T1 T2 M5 
又はT3 3 Cである。) 〔式(XI),(XII)中、L1 はルイス塩基、M
2 及びM3 はそれぞれ周期律表の5族〜15族から
選ばれる金属、M4 は周期律表の8族〜12族から選
ばれる金属、M5 は周期律表の8族〜10族から選ば
れる金属、X1 〜Xs はそれぞれ水素原子,ジアル
キルアミノ基,アルコキシ基,アリールオキシ基,炭素
数1〜20のアルキル基,炭素数6〜20のアリール基
,アルキルアリール基,アリールアルキル基,置換アル
キル基,置換アリール基,有機メタロイド基又はハロゲ
ン原子を示し、T1 及びT2 はそれぞれシクロペン
タジエニル基,置換シクロペンタジエニル基,インデニ
ル基又はフルオレニル基、T3 はアルキル基を示す。 tはM2 ,M3 の原子価で1〜7の整数、sは2〜
8の整数、gはL1 −H,L2 のイオン価数で1〜
7の整数、hは1以上の整数,i=h×g/(s−t)
である。〕 M2 及びM3 の具体例としてはB,Al,Si,P
,As,Sb等、M4 の具体例としてはAg,Cu等
、M5 の具体例としてはFe,Co,Ni等が挙げら
れる。X1 〜Xs の具体例としては、例えば、ジア
ルキルアミノ基としてジメチルアミノ基,ジエチルアミ
ノ基、アルコキシ基としてメトキシ基,エトキシ基,n
−ブトキシ基、アリールオキシ基としてフェノキシ基,
2,6−ジメチルフェノキシ基,ナフチルオキシ基、炭
素数1〜20のアルキル基としてメチル基,エチル基,
n−プロピル基,iso−プロピル基,n−ブチル基,
n−オクチル基,2−エチルヘキシル基、炭素数6〜2
0のアリール基,アルキルアリール基若しくはアリール
アルキル基としてフェニル基,p−トリル基,ベンジル
基,ペンタフルオロフェニル基,3,5−ジ(トリフル
オロメチル)フェニル基,4−ターシャリ−ブチルフェ
ニル基,2,6−ジメチルフェニル基,3,5−ジメチ
ルフェニル基,2,4−ジメチルフェニル基,1,2−
ジメチルフェニル基、ハロゲンとしてF,Cl,Br,
I、有機メタロイド基として五メチルアンチモン基,ト
リメチルシリル基,トリメチルゲルミル基,ジフェニル
アルシン基,ジシクロヘキシルアンチモン基,ジフェニ
ル硼素基が挙げられる。T1 及びT2 の置換シクロ
ペンタジエニル基の具体例は、メチルシクロペンタジエ
ニル基,ブチルシクロペンタジエニル基,ペンタメチル
シクロペンタジエニル基が挙げられる。
【0023】一般式(XI),(XII)の化合物の中
で、具体的には、下記のものを特に好適に使用できる。 例えば一般式(XI)の化合物としては、テトラフェニ
ル硼酸トリエチルアンモニウム,テトラフェニル硼酸ト
リ(n−ブチル)アンモニウム,テトラフェニル硼酸ト
リメチルアンモニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸トリエチルアンモニウム,テトラ(ペンタフル
オロフェニル)硼酸トリ(n−ブチル)アンモニウム,
ヘキサフルオロ砒素酸トリエチルアンモニウム等が挙げ
られる。 また、例えば一般式(XII)の化合物としては、テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピリジニウム,テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ピロリニウム,テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸N,N−ジメチルア
ニリニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸メ
チルジフェニルアンモニウム,テトラフェニル硼酸フェ
ロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ジ
メチルフェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェニ
ル)硼酸フェロセニウム,テトラ(ペンタフルオロフェ
ニル)硼酸デカメチルフェロセニウム,テトラ(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸アセチルフェロセニウム,テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸ホルミルフェロセニ
ウム,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸シアノフ
ェロセニウム,テトラフェニル硼酸銀,テトラ(ペンタ
フルオロフェニル)硼酸銀,テトラフェニル硼酸トリチ
ル,テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリチル,
ヘキサフルオロ砒素酸銀,ヘキサフルオロアンチモン酸
銀,テトラフルオロ硼酸銀等が挙げられる。本発明の方
法においては、触媒成分として、上記(A),(B)成
分の他に、さらに所望により他の触媒成分、例えば(C
)有機アルミニウム化合物などを加えることもできる。 この(C)有機アルミニウム化合物としては、一般式(
XIII) R20j Al(OR21)x Hy X’z   ・
・・(XIII)〔式中、R20及びR21はそれぞれ
独立に炭素数1〜8、好ましくは炭素数1〜4のアルキ
ル基を示し、X’はハロゲンを示し、jは0<j≦3、
xは0≦x<3、yは0≦y<3、zは0≦z<3であ
って、しかもj+x+y+z=3である〕で表わされる
有機アルミニウム化合物があり、これを加えることによ
り、活性が更に向上する。
【0024】前記の一般式(XIII)で表わされる有
機アルミニウム化合物としては、次のものを例示するこ
とができる。y=z=0の場合に相当するものは、一般
式R20j Al(OR21)3−j 〔式中、R20及びR21は前記と同じであり、jは好
ましくは1.5≦j<3の数である〕で表わされる。x
=y=0の場合に相当するものは、一般式 R20j AlX’3−j  〔式中、R20及びX’は前記と同じであり、jは好ま
しくは0<j<3である〕で表わされる。x=z=0の
場合に相当するものは、一般式 R20j AlH3−j  〔式中、R20は前記と同じであり、jは好ましくは2
≦j<3である〕で表わされる。y=0の場合に相当す
るものは、一般式 R20j Al(OR21)x X’z〔式中、R20
,R21及びX’は前記と同じであり、0<j≦3、0
≦x<3、0≦z<3で、j+x+z=3である〕で表
わされる。前記の一般式(XIII)で表わされる有機
アルミニウム化合物において、y=z=0で、j=3の
化合物は、例えばトリメチルアルミニウム,トリエチル
アルミニウム,トリブチルアルミニウム等のトリアルキ
ルアルミニウム又はこれらの組み合わせから選ばれる。 y=z=0で、1.5≦j<3の場合は、ジエチルアル
ミニウムエトキシド,ジブチルアルミニウムブトキシド
等のジアルキルアルミニウムアルコキシド、エチルアル
ミニウムセスキエトキシド,ブチルアルミニウムセスキ
ブトキシド等のアルキルアルミニウムセスキアルコキシ
ドの他に、R202.5 Al(OR21)0.5等で
表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化され
たアルキルアルミニウムをあげることができる。x=y
=0の場合に相当する化合物の例は、ジエチルアルミニ
ウムクロリド,ジブチルアルミニウムクロリド,ジエチ
ルアルミニウムブロミド等のようなジアルキルアルミニ
ウムハロゲニド(j=2),エチルアルミニウムセスキ
クロリド,ブチルアルミニウムセスキクロリド,エチル
アルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニ
ウムセスキハロゲニド(j=1.5),エチルアルミニ
ウムジクロリド,プロピルアルミニウムジクロリド,ブ
チルアルミニウムジブロミド等のようなアルキルアルミ
ニウムジハロゲニド(j=1)等の部分的にハロゲン化
されたアルキルアルミニウムである。x=z=0の場合
に相当する化合物の例は、ジエチルアルミニウムヒドリ
ド,ジブチルアルミニウムヒドリド等のジアルキルアル
ミニウムヒドリド(j=2),エチルアルミニウムジヒ
ドリド,プロピルアルミニウムジヒドリド等のアルキル
アルミニウムジヒドリド(j=1)等の部分的に水素化
されたアルキルアルミニウムである。y=0の場合に相
当する化合物の例は、エチルアルミニウムエトキシクロ
リド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド,エチルア
ルミニウムエトキシブロミド(j=x=z=1)等の部
分的にアルコキシ化及びハロゲン化されたアルキルアル
ミニウムである。これらの中でも特に好適なものは、ト
リイソブチルアルミニウム,トリイソブチルアルミニウ
ムヒドリドである。
【0025】以上の如く、本発明の方法で用いる触媒は
、上記(A)及び(B)成分を主成分とするもの、ある
いはこれに(C)成分を加えたものを主成分とするもの
であればよいが、前記の他さらに所望により他の触媒成
分を加えることもできる。この触媒の各成分を反応系に
添加する方法は、様々であり、特に制限はないが、例え
ば■各成分を別々に加えて前述の原料モノマーと接触さ
せる方法、■(A)成分と(B)成分の反応生成物を反
応系に加えて前述の原料モノマーと接触させる方法、■
(A),(B)及び(C)成分のうちのいずれか二つの
成分の反応生成物に残りの成分を加えて、前述の原料モ
ノマーと接触させる方法(より具体的には、(A)成分
と(B)成分の反応生成物に(C)成分を加えたものを
、原料モノマーと接触させる方法、あるいは(A)成分
と(C)成分の反応生成物に(B)成分を加えたものを
、原料モノマーと接触させる方法)、■(A),(B)
及び(C)成分の反応生成物を反応系に加えて前述の原
料モノマーと接触させる方法などがある。なお、ここで
(A)成分と(B)成分の反応生成物は、予め単離精製
されたものでもよい。上記触媒において、(A)成分及
び(B)成分の配合割合は、各種の条件により異なり、
一義的には定められないが、通常は(A)成分:(B)
成分=0.1:1〜1:0.1(モル比)である。また
、(C)成分を用いる場合は、(A)成分:(C)成分
=1:0.1〜1:1000(モル比)、好ましくは1
:0.1〜1:200である。
【0026】本発明の方法では、上記触媒の存在下で、
前述した(a)スチレン系モノマー及び(b)極性基含
有ビニル系モノマーを共重合するが、この共重合は塊状
重合、溶液重合あるいは懸濁重合など、様々の方法で行
うことができる。また、(a)スチレン系モノマーを上
記触媒の存在下で重合させ、実質的に重合体を生成した
後、(b)極性基含有ビニル系モノマーを添加し、引続
き共重合反応を行わせる(2段重合)こともできる。共
重合にあたって使用しうる溶媒としては、ペンタン,ヘ
キサン,ヘプタン,デカンなどの脂肪族炭化水素、シク
ロヘキサンなどの脂環式炭化水素あるいはベンゼン,ト
ルエン,キシレンなどの芳香族炭化水素などがある。ま
た、重合温度は、特に制限はないが、通常0〜100℃
、好ましくは10〜80℃である。重合時間は、通常、
5分〜24時間であり、好ましくは1時間以上である。 また、2段重合する場合、そのときの重合温度は、通常
、0〜100℃、好ましくは10〜80℃であり、重合
(1段目重合)時間は5秒〜5時間である。また、共重
合(2段目重合)温度は、−78〜120℃、好ましく
は−10〜80℃であり、重合時間は5秒〜24時間で
ある。
【0027】本発明の方法によって得られるスチレン系
共重合体は、スチレン系繰返し単位連鎖のシンジオタク
ティシティーが高いものであるが、重合後、必要に応じ
て塩酸等を含む洗浄液で脱灰処理し、さらに洗浄,減圧
乾燥を経てメチルエチルケトン等の溶媒で洗浄して可溶
分を除去し、極めてシンジオタクティシティーの大きな
高純度のスチレン系共重合体を入手することができる。 このようにして得られるスチレン系共重合体は、(a)
スチレン系モノマーに由来する一種あるいは二種以上の
繰り返し単位(繰り返し単位a)及び(b)極性基含有
ビニル系モノマーに由来する一種あるいは二種以上の繰
り返し単位(繰り返し単位bからなるものであり、した
がって、本発明の方法によれば、これらの二元,三元あ
るいは四元共重合体の合成が可能である。このスチレン
系共重合体において、上記の繰り返し単位bの含有割合
は、原料モノマーの仕込み比に応じて適宜選定されるが
、アクリロニトリル系及び不飽和カルボン酸系モノマー
の場合は、通常、繰り返し単位bが共重合体全体の0.
1〜50重量%、好ましくは1.0〜20重量%の範囲
である。この繰り返し単位bの含有割合が0.1重量%
未満であると、結晶化速度が大きすぎ、溶融成形温度領
域が充分に広くならない。また、50重量%を超えると
、結晶化能が低く、結晶化した成形品が得られない。こ
の共重合体の分子量は、一般に1,2,4−トリクロロ
ベンゼン溶液(温度135℃)で測定した極限粘度が0
.07〜20dl/gのものであり、好ましくは0.3
〜10dl/gのものである。極限粘度が0.07dl
/g未満では、力学的物性が低く、実用に供しえない。 また、極限粘度が20dl/gを超えると、通常の溶融
成形が困難となる。 また、窒素含有ビニル系モノマーの場合は、通常、共重
合体全体の0.01〜99.9重量%、好ましくは0.
01〜80重量%、更に好ましくは0.1〜60重量%
の範囲である。この繰返し単位bの含有割合が0.01
重量%未満であると、帯電防止性の改良などの本発明の
目的とする改善効果が充分に達成されない。また、99
.9重量%を超えると、シンジオタクチック構造のスチ
レン系重合体の特徴である耐熱性が発現しない。この共
重合体の分子量は、一般に1,2,4−トリクロロベン
ゼン溶液(温度135℃)で測定した極限粘度が、通常
、0.01〜20dl/gのものであり、好ましくは0
.1〜15dl/gのものである。極限粘度が0.01
dl/g未満では、力学的物性が低く、実用に供しえな
い。また、極限粘度が20dl/gを超えると、通常の
溶融成形に適さない。また、ヘテロ原子系不飽和炭化水
素の場合は、通常、共重合体全体の0.01〜99.9
モル%、好ましくは0.05〜90モル%、特に好まし
くは0.05〜40モル%含有するものである。この構
造単位bが0.01 モル%未満であると、界面接着性
が低下するため、他の樹脂との相溶性が低下し、目的と
する改善効果が充分に達成されない。また、99.9モ
ル%を超えると、結晶化が阻害され、シンジオタクチッ
ク構造のスチレン系重合体の特徴である耐薬品性が損な
われ、成形時に着色(焼け)の原因となりやすい。この
共重合体の分子量については、一般に1,2,4−トリ
クロロベンゼン溶液(温度135℃)で測定した極限粘
度が0.01〜20dl/gのものであり、好ましくは
0.3〜10dl/gのものである。極限粘度が0.0
1dl/g未満では、力学的物性が低く、実用に供しえ
ない。また、極限粘度が20dl/gを超えると、通常
の溶融成形が困難となる。
【0028】本発明の方法で得られるスチレン系共重合
体は、上記繰り返し単位からなるとともに、スチレン系
繰り返し単位の連鎖が高度なシンジオタクチック構造を
有するものである。ここで、スチレン系重合体における
高度なシンジオタクチック構造とは、立体化学構造が高
度なシンジオタクチック構造、即ち炭素−炭素結合から
形成される主鎖に対して側鎖であるフェニル基や置換フ
ェニル基が交互に反対方向に位置する立体構造を有する
もの(ラセミ体)であり、そのタクティシティーは同位
体炭素による核磁気共鳴法(13C−NMR法)により
定量される。13C−NMR法により測定されるタクテ
ィシティーは、連続する複数個の構成単位の存在割合、
例えば2個の場合はダイアッド,3個の場合はトリアッ
ド,5個の場合はペンタッドによって示すことができる
が、本発明に言う高度なシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系共重合体とは、スチレン系繰返し単位の連
鎖において、通常はラセミダイアッドで75%以上、好
ましくは85%以上、若しくはラセミペンタッドで30
%以上、好ましくは50%以上のシンジオタクティシテ
ィーを有するものを示す。しかしながら、置換基の種類
や繰り返し単位aの含有割合によってシンジオタクティ
シティーの度合いは若干変動する。
【0029】
【実施例】次に、本発明を実施例及び比較例によってさ
らに詳しく説明する。 実施例1 ■  触媒の合成 テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−ブチル
アンモニウムの調製ブロモペンタフルオロベンゼン15
2ミリモルとブチルリチウム152ミリモルより調製し
たペンタフルオロフェニルリチウムを45ミリモルの三
塩化硼素とヘキサン中で反応させ、トリ(ペンタフルオ
ロフェニル)硼素を白色固体として得た。得られたトリ
(ペンタフルオロフェニル)硼素41ミリモルとペンタ
フルオロフェニルリチウム41ミリモルを反応させ、白
色固体のリチウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼
素を単離させた。次いで、得られたリチウムテトラ(ペ
ンタフルオロフェニル)硼素16ミリモルとトリn−ブ
チルアミン塩酸塩16ミリモルを水中で反応させること
によりテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−
ブチルアンモニウムを白色固体として12.8ミリモル
得ることができた。 ■  スチレン−グリシジルメタクリレート共重合体の
製造 窒素雰囲気下、乾燥した100ミリリットル反応容器に
スチレン20ミリリットル、触媒成分として、トリイソ
ブチルアルミニウム0.03ミリモル加え、50℃で3
0分間静置した。更に上記実施例1■で調製したテトラ
(ペンタフルオロフェニル)硼酸トリn−ブチルアンモ
ニウム0.5マイクロモルとペンタメチルシクロペンタ
ジエニルチタントリメチル0.5マイクロモルを加え、
攪拌状態で重合を開始した。1時間反応を行なった後、
グリシジルメタクリレートのトルエン溶液(2モル/リ
ットル)を10ミリモル相当添加し、更に1時間重合を
行なった。その後、メタノールを投入し、共重合反応を
停止した。得られた共重合体は、3.61gであり、共
重合活性は151kg/gTi,4.46kg/gAl
であった。更に非晶質ポリマーを除去するために、メチ
ルエチルケトンでソックスレー抽出を8時間行なったと
ころ、92%が不溶部であった。また、この重合体の極
限粘度(η)は3.91dl/gであった。同位体炭素
核磁気共鳴(13C−NMR)により測定したところ、
145.2ppmに鋭いピークが見られた。このことか
ら、スチレン連鎖がシンジオタクチック構造であること
が判明した。。また、赤外線吸収スペクトル(IR)に
は1730cm−1付近にカルボニルの吸収が認められ
、プロトン核磁気共鳴( 1H−NMR)より求めたグ
リシジルメタクリレート単位含有量は0.2モル%であ
ることが判明した。得られた結果を第1表に示す。
【0030】実施例2〜10 グリシジルメタクリレートに代えて第1表に示したコモ
ノマーを用いたこと以外は、実施例1■と同様に共重合
体を製造した。得られた結果を第1表に示す。
【0031】実施例11〜12 グリシジルメタクリレートの添加量を変えたこと以外は
、実施例1■と同様に共重合体を製造した。得られた結
果を第1表に示す。
【0032】実施例13 スチレンに代えて、パラメチルスチレンを用いたこと以
外は、実施例1■と同様に共重合体を製造した。得られ
た結果を第1表に示す。
【0033】実施例14 ■  テトラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセ
ニウムの調製 ブロモペンタフルオロベンゼン152ミリモルとブチル
リチウム152ミリモルより調製したペンタフルオロフ
ェニルリチウムを45ミリモルの三塩化硼素とヘキサン
中で反応させて、トリ(ペンタフルオロフェニル)硼素
を白色固体として得た。得られたトリ(ペンタフルオロ
フェニル)硼素41ミリモルとペンタフルオロフェニル
リチウム41ミリモルとを反応させることにより、リチ
ウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)硼素を白色固体
として単離した。次にフェロセン20ミリモル(3.7
g)と濃硫酸40ミリリットルとを室温で1時間反応さ
せたところ濃紺溶液が得られた。この濃紺溶液を1リッ
トルの水にあけて攪拌した結果、深青色水溶液を得た。 先に合成したリチウムテトラ(ペンタフルオロフェニル
)硼素20ミリモル(13.7g)500ミリリットル
水溶液に得られた深青色水溶液を加えた結果、淡青色沈
澱が生じた。この淡青色沈澱を濾過採取し、水500ミ
リリットルで5回洗浄し、減圧乾燥して目的生成物テト
ラ(ペンタフルオロフェニル)硼酸フェロセニウムを1
4.7g得た。■  スチレン−グリシジルメタクリレ
ート共重合体の製造テトラ(ペンタフルオロフェニル)
硼酸トリn−ブチルアンモニウムの代わりに、上記実施
例14■で調製したテトラ(ペンタフルオロフェニル)
硼酸フェロセニウムを用い、上記フェロセニウムとペン
タメチルシクロペンタジエニルチタントリメチルの添加
順序を変えたこと以外は、実施例1■と同様に共重合体
を製造した。得られた結果を第1表に示す。
【0034】実施例15 チタン化合物として、ペンタメチルシクロペンタジエニ
ルチタントリメチルに代えてペンタメチルシクロペンタ
ジエニルチタントリベンジルを用いたこと以外は、実施
例1■と同様に共重合体を製造した。得られた結果を第
1表に示す。
【0035】比較例1 触媒成分をメチルアルミノキサン(MAO),トリイソ
ブチルアルミニウム(TIBA),ペンタメチルシクロ
ペンタジエニルトリメチル〔Cp* TiMe3 〕に
代え、スチレンにTIBA,MAOを添加し30分後に
、ペンタメチルシクロペンタジエニルトリメトキシド〔
Cp* Ti(OMe)3 〕を添加し重合を開始した
こと以外は、実施例1■と同様に共重合体を製造した。 得られた結果を第1表に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】
【表3】
【0039】
【発明の効果】本発明の方法によれば、高活性でしかも
比較的安価な触媒を用いるため、スチレン系共重合体の
製造にあたって、触媒使用量が低減できると同時に、得
られる共重合体中の残留触媒が低減できるので、脱灰工
程が不要ないし簡略化できる。したがって、本発明の方
法によれば、触媒コストの低減とともに、スチレン系共
重合体の効率的な製造が可能であり、しかも、得られる
スチレン系共重合体は、その立体構造が高度のシンジオ
タクチック構造を有するものであるため、耐熱性や機械
的強度のすぐれた樹脂となり、各種成形品の素材として
有効に利用される。また、得られるスチレン系共重合体
は、種々の官能基を有するものであり、極性基を有する
他樹脂やガラス繊維等とシンジオタクチック構造を有す
るスチレン系重合体との樹脂組成物において、接着強度
を増加させるものとして添加させるなど、有効に利用さ
れる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  (a)スチレン系モノマー及び(b)
    極性基含有ビニル系モノマーを、(A)遷移金属化合物
    及び(B)カチオンと複数の基が金属に結合したアニオ
    ンとからなる配位錯化物を主成分とする触媒の存在下で
    共重合させることを特徴とするスチレン系共重合体の製
    造方法。
  2. 【請求項2】  触媒が、(A)成分及び(B)成分の
    反応生成物である請求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】  (a)スチレン系モノマー及び(b)
    極性基含有ビニル系モノマーを、(A)遷移金属化合物
    ,(B)カチオンと複数の基が金属に結合したアニオン
    とからなる配位錯化物及び(C)有機アルミニウム化合
    物を主成分とする触媒の存在下で共重合させることを特
    徴とするスチレン系共重合体の製造方法。
  4. 【請求項4】  触媒が、(A)成分,(B)成分及び
    (C)成分のうちのいずれか二つの成分の反応生成物に
    残りの成分を加えてなるものである請求項3記載の製造
    方法。
  5. 【請求項5】  触媒が、(A)成分,(B)成分及び
    (C)成分の反応生成物である請求項3記載の製造方法
  6. 【請求項6】  得られるスチレン系共重合体が、スチ
    レン系繰り返し単位連鎖の立体規則性において高度のシ
    ンジオタクチック構造を有するものである請求項1又は
    3記載の製造方法。
  7. 【請求項7】  (a)スチレン系モノマーを(A)成
    分,(B)成分よりなる触媒の存在下で重合させ、実質
    的に重合体を生成した後、(b)極性基含有ビニル系モ
    ノマーを添加し、引続き共重合反応を行わせることを特
    徴とする請求項1記載の製造方法。
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