JPH0429794Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は光学機器や電気機器その他の物品を収
容し携帯するためのケースやバツグ類のベルト長
さ調節装置に関するものである。

（従来の技術） 例えばビデオカメラのキヤリングケース、バツ
グ類のように肩掛けベルトを有するものは、長さ
を調節するとき、特に短か目にするときに端部が
余つてしまいその処理に困ることがある。従来の
ベルトには余つたベルト端部を遊ばないように固
定するための固定部材が設けられているので、そ
れによりぶらつきや邪魔になるのを防ぐことが可
能である。

（技術的課題） しかしそのような固定部材は、使用中に動いて
しまうことがあり、有効性は限られているし、ま
たそのような調節方法自体使い易いともいえず、
また外見的にも良くない問題がある。例えばケー
ス、バツグ類に造形的、構造的な工夫を凝らして
もベルトの取付金具やバツクル、固定部材等によ
つて調和がくずれてしまう問題があつた。

本考案の目的は前記の問題を解決することにあ
り、ベルトの端部を外部へ露出させることなくベ
ルト長さの調節が容易に行なえるとともに、全体
の調和を図ることができるケース、バツグ類のベ
ルト長さ調節装置を提供することにある。

（技術的手段） 前記目的は、ケース、バツグ類の本体１の側面
にベルト２を長手方向に挿込むベルト調節部３を
設け、該ベルト調節部３の端部にベルト挿入、引
出し用の開口４を設けるとともに、該開口部付近
に於て本体側面方向へベルト２を加圧する調節レ
バー５をベルト調節部３に起伏可能に軸支して成
るケース、バツグ類のベルト長さ調節装置により
達成される。

（実施例） 図面を参照して説明すると、第１図には縦長で
比較的偏平な剛体性のキヤリングケースが示され
ており、ベルト２は上面開閉型の本体１の左右両
側面に夫々設けられたベルト調節部３によつて取
付けられている。本体１の左右にはベルト延出方
向の上方へ伸出した弧状突部１′，１′が設けられ
ており、本体とベルトが連続し一体的外形を形成
するように意図されている。１ａ，１ｂは開閉
片、１ｃは開閉チヤツク、１ｄは可撓連結部材で
開閉片１ａ，１ｂを開閉各状態に保つ（第６図、
第８図）。

ベルト調節部３は、ベルト１本の幅と同程度の
幅と、本体１の高さと同程度の長さと、ベルト厚
味の２〜３倍程度の厚さを備えた調節空隙１１を
内部に有するケース状の収納部６と調節レバー５
によつて形成され、該収納部６は本体１の外側面
に止具その他の固着手段１２によつて取付けられ
た外側開放の基板６Ａとその開放部を塞ぐ蓋板６
Ｂをから成り、上端はスリツト状の開口４となつ
ているが下端は閉塞部７とされ、ベルト端部１３
が外部へ突出しないように処理されている。それ
故ベルト長さは調節空隙１１の長さの２倍つま
り、本体１の高さの２倍程度まで（空隙内で圧縮
すればそれ以上）調節することができる。１４は
基板６Ａに設けた係合溝、１５はそれに係合する
係合爪で、蓋板６Ｂに設けられている。

調節レバー５は基板６Ａの開口部回りに形成さ
れた略コ字型の支持部分１６に軸支されるが、実
施例のものは支持部分１６の本体側面と接する板
面を一部幅方向に切欠いて取付け口１７を形成
し、それの両端の支持壁に軸受溝１８を設けて調
節レバー５とその支軸１９を裏側から通して取付
けるようになつており、しかも取付け口５によつ
て囲まれる部分を、ベルト２を本体側面方向へ弯
曲させるための凹部９として利用できるように意
図している。その凹部９に於て、ベルト２を挾持
する挾持部１０を支軸１９より本体方向へ突出さ
せ、かつレバー操作部２０を外方へ突出させない
ため調節レバー５は略Ｌ字型に形成され、また挾
持部１０はベルト２へ食込むように凹凸状に形成
されている。

収納部下端の閉塞部７近くからは、本体１の下
部にベルト２を掛回したかのようにするため、ベ
ルト２と同一材料（又は同一柄のプリントその他
ベルト類似の模様）等から成る化粧ベルト部８が
開始している。２１は化粧ベルト部８の端部を挿
し込ませた収納部の裏面凹部を示す。なお化粧ベ
ルト部８を蓋板６Ｂに設けても良い。２２は本体
１の底面に複数固着された脚片で、化粧ベルト部
８を通す凹所を有する。２３は本体補強枠を示
す。

（作用及び効果） 以上の構成を有する本案装置では、ベルト調節
部３に開口４よりベルト２の端部を挿し込み、適
当な長さに設定したならば調節レバー５を本体方
向へ押付けてベルト２を加圧し固定することがで
きるので、ベルトの長さ調節が端部の出し入れだ
けで行なえ、ベルト２の端部は調節部３内に挿込
まれるので外部に露出することがない。

またベルト調節部３は本体側面に設けられ、ベ
ルト２はバツクルその他の連結具を全く介在させ
ずに本体１に連続するので、ケース、バツク類と
一体化し全体として統一性を維持する。

従つて本考案によれば、ベルト端部を露出させ
ず、しかも本体１と一体化したベルト２の構造が
実現するので全体の調和が図られ、しかも長さ調
節もワンタツチで極めて容易に行なえる効果が発
揮される。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るケース、バツク類のベルト
長さ調節装置に関するもので第１図は部分斜視
図、第２図は分解斜視図、第３図は要部縦断面
図、第４図は横断面図、第５図は全体斜視図、第
６図は縦断面図、第７図は横断面図、第８図は本
体開閉部の断面図である。 １……本体、２……ベルト、３……ベルト調節
部、４……開口、５……調節レバー、６……収納
部、７……閉塞部、８……化粧ベルト部、９……
凹部、１０……挾持部。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ケース、バツグ類の本体１の側面にベルト２
   を長手方向に挿込むベルト調節部３を設け、該
   ベルト調節部３の端部にベルト挿入、引出し用
   の開口４を設けるとともに、該開口部付近に於
   て本体側面方向へベルト２を加圧する調節レバ
   ー５をベルト調節部３に起伏可能に軸支して成
   るケース、バツグ類のベルト長さ調節装置。 (2) ベルト調節部３は、ベルト１本の幅と同程度
   の幅と、本体高さと略等長或いはそれ以下の長
   さと、ベルト厚味と同等以上の厚さとを備えた
   ケース状の収納部６を有する請求項第１項記載
   のケ−ス、バツグ類のベルト長さ調節装置。 (3) ケース状の収納部６は本体１の外側面に固定
   されている請求項第２項記載のケース、バツグ
   類のベルト長さ調節装置。 (4) ケース状の収納部６は上端に開口４を有し、
   下端は閉塞部７となつている請求項第２項又は
   第３項記載のケース、バツグ類のベルト長さ調
   節装置。 (5) ベルト調節部３の開口４から引出されたベル
   ト２と同一又は類似の化粧ベルト部８を調節部
   他端の本体１に延設し、本体１に１本のベルト
   が掛回されているように形成された請求項第１
   項記載のケース、バツグ類のベルト長さ調節装
   置。 (6) ベルト調節部３の開口４の外側に、引出され
   たベルト２に対して本体側面方向へ凹んだ凹部
   ９が設けられており、調節レバー５は該凹部９
   との間でベルト２を挾持するように略Ｌ字型に
   突出した挾持部１０を有する請求項第１項記載
   のケース、バツグ類のベルト長さ調節装置。