JPH0438729Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、カメラに取付け、カメラ携帯時には
肩に掛けて携帯・保持するようにしたカメラのス
トラツプに関する。

〔考案の背景〕

小型カメラをバツク等に納めて携帯することは
速写性等から問題があるので、カメラにストラツ
プ環を設け、之にストラプ紐を通し、該ストラツ
プ紐を肩に掛けてカメラを携帯することが広くな
されている。ストラツプ紐は携帯者の身長や好み
によつて長さが一定としないので、止め金具を設
け該止め金具にストラツプ紐の両端を挿通してス
トラツプ紐の輪の長さを調整したのち締着するこ
とがなされている。かかる止め金具は手に触れや
すくわずらわしいという問題がある。また肩に掛
けたストラツプ紐は携帯時に肩から滑り落ちやす
いことからストラツプ紐部分に背当て部材を設け
ることがなされるようになつた。背当て部材はス
トラツプ紐を挿通し、携帯者の肩にしつくり当つ
て摩擦が大きく肩から滑り落ちることがないよう
な形状としたものである。この背当て部材がスト
ラツプ紐に対して容易に移動できるようになつて
いると、携帯時にたとえ肩から滑り落ちないでも
重心の関係からカメラが移動し、不安定となる。
以上説明した肩に掛けるネツクストラツプに対し
て、リストストラツプと称するストラツプの使い
方がある。之はカメラを保持した指が滑つたり或
いは指をカメラから離しても直ちにカメラが落下
することのないよう手に掛けておくストラツプで
ある。この場合はネツクストラツプと較べはるか
に短いストラツプ紐が用いられていて、従つてカ
メラにはネツクストラツプを取付けるか、リスト
ストラツプを取付けるかして使用されることが多
かつた。

〔考案の目的〕

本考案は、肩掛け携帯するネツクストラツプ
の、背当て部材をストラツプ紐に対して滑ること
がないようにするとともに、ストラツプ紐を必要
によつては短縮してリストストラツプとしても使
用することができるようにしたカメラのストラツ
プを提供することを目的とする。

〔考案の構成〕

上記目的は、ストラツプ紐の長さを調節したの
ち締着するようにした止め金具に突出部を設け、
ストラツプ紐を挿通した背当て部材には係合部を
設け、前記突出部が係合するようにしたことを特
徴とするカメラのストラツプによつて達成され
る。

〔実施例〕

第１図ないし第５図は本考案のストラツプの実
施例を示すもので、第４図はネツクストラツプと
しての使用状態を示したものである。

カメラ１のシヤツタ釦１１が取付いている側に
は電池収納室が設けられていて、該電池収納室は
電池が収納された状態で電池室蓋部材１２が止め
ねじによつて取付けられている。電池蓋部材１２
には２つのストラツプ環１３が設けられている。

２はベルト状をした１本のストラツプ紐であつ
て、その両端にあたるストラツプ紐端２１，２２
は止め金具３によつて長さを調節したのち輪状に
締着される。

４は両側にストラツプ紐端２１，２２を挿通し
た背当て部材で、携帯時には肩に掛る位置に調節
され位置することとなる。

第１図は止め金具３の斜視図を示したもので、
コの字状に折曲げられた金属部材から成つてい
る。上面にはストラツプ紐端２１，２２を互に反
対方向から挿通したのち締着するための穴部３
１，３２が設けられており、止め金具３の両側部
には下方に突出した突出部３３，３４が設けら
れ、突出部３３，３４の先端には抜止めのための
ふくらみ３３ａ，３４ａが付けてある。また止め
金具３の前後方向には、半月形のコイン形状部３
５と、マイナスドライバーの先端部の形状をした
ドライバー形状部３６とが設けられている。ドラ
イバー形状部３６は前記の電池室蓋部材１２の止
めねじのねじ頭の溝形状に合致していて、時計ド
ライバーを別に用意することなくとも電池交換を
行うことができるようになつている。コイン形状
部３５についても同様に電池室の開蓋用として用
いることができる。

第２図は背当て部材４の斜視図を示したもの
で、可撓性のゴム材や合成樹脂材を用いて型成形
によつて形成した部材である。裏面には適度の凹
凸が設けられていて、携帯者の肩形状になじむと
ともに滑らないようになつている。また、背当て
部材４の前後方向には、穴部４１，４２及び穴部
４３，４４が設けられている。穴部４１，４２は
ストラツプ紐端２１を挿通するための穴部で、穴
部４３，４４はストラツプ紐端２２を挿通するた
めの穴部である。また前後方向に並んで２本の溝
状の穴部４５，４６が前記止め金具３の係合部と
して設けられていて、突出部３３，３４が挿嵌し
得るようになつている。背当て部材４上面ほぼ中
央にはストラツプ紐２や止め金具３が使用時不必
要に外方に出張らないように収容するとともにそ
れらの位置を規制するための長方形状凹部４７が
設けられている。第３図はストラツプ紐２の長さ
を調節しているところを示したものである。止め
金具３の穴部３１，３２を反対方向からそれぞれ
挿通するストラツプ紐端２１，２２の長さ位置を
調整したのち、ストラツプ紐端２１をＡ方向、ス
トラツプ紐端２２をＢ方向に引張ることで、紐の
ゆるみはとれ、また止め金具３の突出部３３，３
４は背当て部材４の穴部４５，４６に挿嵌される
ことにより、第４図に示すような止め金具３が凹
部４７に収納された状態となる、このとき止め金
具３はストラツプ紐２を締着状態にあり、背当て
部材４は止め金具３と係合状態にあるので、背当
て部材４はストラツプ紐２に対して滑り移動する
ことがなく、また止め金具３に形成されたコイン
形状部３５やドライバー形状部３６も、ストラツ
プ紐２に沿う状態となり、例えばドライバー形状
部３６が衣服に引かかるような事故を防止するこ
とができる。

第５図は、第４図に示したネツクストラツプの
状態からリストストラツプに切替えた状態を示し
ている。第４図のネツクストラツプの状態から第
３図の矢示Ｃ方向に止め金具３を引上げることで
ストラツプ紐２の輪が手の大きさに合致する程度
まで小さくし、ついで、止め金具３の突出部３
３，３４を背当て部材４の穴部４５，４６と係合
さすことによつて、引出されたストラツプ紐２は
２分され、図示したように処理することで、背当
て部材４は手の背を支える部材として作用し、余
つたストラツプ紐２も適当に処理されて、リスト
ストラツプとしても使用され、カメラ１を把持し
た状態で、人差指の指先は無理なくシヤツタ釦１
１に位置することとなる。

〔考案の効果〕

本考案によつて、ネツクストラツプとして使用
するとき、背当て部材はストラツプ紐上を滑つた
りすることなく使用性において優れているととも
に、ネツクストラツプからリストストラツプへ切
替えて使用する際も余分のストラツプ紐の処理を
容易とし、リストストラツプとしての使用性をも
高める効果も生じることとなつた。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第５図は本考案のストラツプの実
施例を示すもので、第１図は止め金具の斜視図、
第２図は背当て部材の斜視図、第３図はストラツ
プ紐の長さを調整しているところを示す説明図、
第４図はネツクストラツプとしての使用状態を示
す説明図、第５図はリストストラツプとしての使
用状態を示す説明図である。 １……カメラ、２……ストラツプ紐、３……止
め金具、３３，３４……突出部（止め金具）、４
……背当て部材、４５，４６……穴部（背当て部
材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ストラツプ紐の長さを調節したのち締着するよ
   うにした止め金具に突出部を設け、ストラツプ紐
   を挿通した背当て部材には係合部を設け、前記突
   出部が係合するようにしたことを特徴とするカメ
   ラのストラツプ。