JP2545881Y2 - プラスチックケース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、ビデオカメラ本体およびその付属品のよう
に、主体物品およびその付属物品をそれぞれ収納し、主
体物品のみ、または必要に応じて付属物品をともにまと
めて、それぞれの場合に適合したケースとして携帯する
ことができるプラスチックケースに関するものである。

［従来の技術］ 従来、ビデオカメラ本体およびその付属品をともに収
納して携帯することができるプラスチックケースは、実
開昭63-153666号公報に記載されているものが知られて
いる。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来のプラスチックケースにあっては、上部にビ
デオカメラ本体の収納部が、下部に付属品の収納部がそ
れぞれ形成されており、ビデオカメラ本体およびその付
属品をともに収納して携帯するものであるが、一般にビ
デオカメラは、その使用態様によっては本体のみでよい
場合が多く、かかる場合には付属品を携帯する必要がな
いので、付属品を携帯することは無駄である。

もっとも、上記従来のケースにおいても、付属品を収
納しないで携帯することは可能であるが、ケース自体は
付属品の収納分だけ大型のままであるから、ビデオカメ
ラ本体のみを携帯する際の不便さは全く解消されないの
である。

そこで、本考案は、従来のこの種ケースにおける欠点
の解消を図ることを目的とするものであって、例えば、
ビデオカメラ本体のみを携帯する場合には、それに適合
した大きさのコンパクトなケースとして用いることがで
き、しかも、付属品をともに必要とする場合には、ビデ
オカメラ本体を収納したケースに付属品を収納したカバ
ーケースを単に掛けて止着するのみで付属品をともに収
納することができるケースとして用いることができる
等、主体物品のみを収納して携帯し、またはその付属物
品をまとめて収納して携帯する何れの場合にも適合して
おり、さらに、肩掛けバンドで肩に掛けている姿勢であ
っても付属物品を収納するカバーケースを容易に着脱で
きるうえ、ケースの使用態様によってはいちいちラッチ
機構を掛けなくてもケースにカバーケースを掛けて止着
するのみで本体に対して蓋体を閉じた状態に保持できる
ばかりでなく、肩掛けバンドを取付ける膨出部は本体側
にあってカバーケースは本体側の膨出部の下部に止着す
るので、使用時に蓋体を本体に対して垂下状に開いたま
までも本体をカバーケースで仮に閉じておくことがで
き、殊にビデオカメラのケースのように多様な使用態様
が求められるケースとして好適なプラスチックケースを
提供しようとするものである。

［課題を解決するための手段］ 本考案は、上記目的を達成するための技術的手段とし
て、次のように構成した。

すなわち、その構成は、本体と蓋体からなり、本体に
対して蓋体はその下縁のヒンジによって前後方向に開閉
自在とし、かつ本体および蓋体の開き側には本体に対し
て蓋体を閉じた状態に保持するラッチ機構を備えてなる
ケースであって、上記ケースを閉じた状態でその上面か
ら前後面を覆うように掛ける着脱自在のカバーケースを
備えており、上記本体の両側面には、上部を肩掛けバン
ドの取付部とした上下方向の膨出部を一体に形成し、上
記カバーケースには付属物品の収納部を設けるととも
に、カバーケースの両側縁下部には、上記本体の両側の
膨出部の下部に設けた止着受部にそれぞれ止着する止め
具を備え、カバーケースをケースに掛けた状態でその止
め具を上記本体の両側の膨出部の止着受部に係着自在に
構成したことを特徴とするプラスチックケースとしたも
のである。

［作用］ 本考案に係るプラスチックケースは、本体と蓋体から
なるケースに主体物品を収納することができ、主体物品
のみを収納して携帯するのに適合したケースである。ま
た、主体物品とその付属物品をともに携帯する必要があ
る場合は、主体物品を収納したケースにカバーケースを
掛けて止着し、カバーケースの付属物品の収納部に付属
物品を収納すれば、主体物品とともに付属物品を収納し
た一体状のケースとして携帯することができる。

本考案に係るプラスチックケースにおいて、カバーケ
ースは、ケースの両側面でその本体の両側の膨出部に止
着するので、ケースを肩に掛けた姿勢でその一方の面が
体で塞がれていても、ケースに掛けたカバーケースの止
着またはその解除が容易にできる。

さらに、本考案に係るプラスチックケースにおいて
は、いちいちラッチ機構を掛けなくてもケースにカバー
ケースを掛けて本体の両側の膨出部の止着受部に止着す
るのみで本体に対して蓋体を閉じた状態に保持できる。

なお、上記のようにケースにカバーケースを掛けて止
着した状態で、主体物品を収納したケースを開閉する際
は、カバーケースを取外したうえでその操作を行えばよ
い。

また、例えばビデオの撮影中には、本体を開いたまま
それを仮に閉じておくほうが便利な場合があるが、肩掛
けバンドを取付ける膨出部は本体側にあってカバーケー
スの止着受部は本体側の膨出部の下部にあるので、本体
に対して蓋体を垂下状に開いたまでも、カバーケースを
掛けて本体を一時的に閉じておくことができ、殊にビデ
オカメラのケースのように多様な使用態様が求められる
ケースとして好適に使用することができる。

［実施例］ 本考案の実施例を図面を参照して説明する。

図面には本考案に係るプラスチックケースとして、ビ
デオカメラのケースが例示されている。

第１図にはその全体正面図が、第２図にはカバーケー
スを外した状態の全体斜視図が示されており、１は本
体、２は蓋体であって、本体１に対して蓋体２はその下
縁のヒンジによって前後方向に開閉自在となっている。
上記本体１および蓋体２は、熱可塑性プラスチックをブ
ロー成形して中空二重壁構造に形成されており、それら
の内部にはビデオカメラ本体の収納部３が形成されてい
る。本体１および蓋体２の開き側には、本体１に対して
蓋体２を閉じた状態に保持するラッチ機構４が備えられ
ている。このラッチ機構４は、本体１側の凹部５内の係
止部６と、蓋体２側の係止片７とで構成され、蓋体２を
閉じた状態で係止片７が係止部６に係止する構成となっ
ている。

上記本体１の両側面には、上下方向の膨出部８が一体
に形成されており、これら両側の膨出部８の上部には肩
掛けバンド11の取付部９が形成され、かつ膨出部８の下
部には止着受部（ホック受）10が設けられている。一
方、12はカバーケースであって、このカバーケース12
は、上記本体１および蓋体２からなるケースを閉じた状
態で、その上面から前後面に鞍のように掛けるものであ
る。そのカバーケース12の上面には、長い形状の付属
品、例えば三脚13を固定する止めバンド14が、前後面の
一方または両方には、ポケット状の付属品の収納部15が
それぞれ設けられており、カバーケース12の側縁下部に
は止バンド16に止着体（ホック）17を備えた止め具18が
設けられている。この止め具18の止着体17はケース側の
膨出部８の下部に設けた止着受部10に止着解除自在であ
る。

したがって、本体１および蓋体２からなるケースを閉
じた状態で、いちいちラッチ機構を掛けなくてもケース
にカバーケース12を掛けて止着するのみでケースを閉じ
た状態に保持できる。

また、カバーケース12の止着受部10は本体１の両側の
膨出部８の下部にあるので、本体１に対して蓋体２がヒ
ンジにより垂下状に開いたまであっても、カバーケース
12を掛けてその止め具18を本体１の膨出部８の止着受部
10に係着することによって本体１を一時的に閉じておく
ことができ、殊にビデオカメラのケースのように多様な
使用態様が求められる場合でも好適に使用することがで
きる。

以上のように構成されたものにおいて、本体１および
蓋体２からなるケースは、ビデオカメラ本体のみを収納
して携帯するのに適合したコンパクトなものであるか
ら、ビデオカメラ本体のみを使用する場合には、本体１
と蓋体２からなるケースがその場合の便利な携帯用のケ
ースとなる。また、ビデオカメラ本体とその付属品をと
もに使用する場合は、本体１と蓋体２からなるケースに
カバーケース12を掛けて止着すれば、カバーケース12の
付属品の収納部15に付属品を収納し、さらに、上面の止
めバンド14に三脚13を固定して、ビデオカメラ本体およ
びその付属品をともに収納して携帯できるケースとする
ことができる。

カバーケース12は、ケースの両側面で本体１の両側の
膨出部８の下部に止着するので、ケースを肩に掛けた姿
勢でその一方の面が体で塞がれていても、ケースに掛け
たカバーケース12の止着またはその解除操作が容易にで
きる。

また、ビデオカメラによる撮影時の態様においては、
ケースの収納物品を頻繁に出し入れする場合があり、こ
のようなときにはいちいちラッチ機構を掛けずにケース
を一時的に閉じておくことができれば大変便利である
が、本考案に係るプラスチックケースにおいては、ケー
スにカバーケース12を掛けて止着するのみでケースを閉
じた状態に保持できるばかりでなく、蓋体２を開いたま
までも本体１のみを仮に閉じることができて、便利に使
用することができる。

なお、本体１と蓋体２からなるケースに止着したカバ
ーケース12を取外すには、止め具18を外したうえ、カバ
ーケース12を上方に抜取るようにすればよい。

［考案の効果］ 本考案に係るプラスチックケースによれば、例えば、
ビデオカメラ本体のみを携帯する場合には、それに適合
した大きさのケースとして用いることができ、しかも、
付属品をともに必要とする場合は、ビデオカメラ本体お
よび付属品をともに収納することができる一体形状のケ
ースとして用いることができる等、主体物品のみを収納
して携帯し、またはその付属物品をまとめて収納して携
帯する何れの場合にも適合しており、さらに、ケースを
肩掛けバンドで肩に掛けている姿勢であっても、付属物
品を収納するカバーケースを容易に着脱することができ
るうえ、ケースの使用態様によってはいちいちラッチ機
構を掛けなくてもケースにカバーケースを掛けて止着す
るのみで本体に対して蓋体を閉じた状態に保持できるば
かりでなく、肩掛けバンドを取付ける膨出部は本体側に
あってカバーケースは本体側の膨出部の下部に止着する
ので、使用時に蓋体を本体に対して垂下状に開いたまま
でも本体をカバーケースで仮に閉じておくことができ、
殊にビデオカメラのケースのように多様な使用態様が求
められるケースとして好適なプラスチックケースを得る
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るプラスチックケースの一実施例を
示す全体正面図であり、第２図は同上カバーケースを外
した態様を示す全体斜視図である。 １……本体、２……蓋体、４……ラッチ機構、８……膨
出部、10……止着受部（ホック受）、12……カバーケー
ス、13……三脚、14……止めバンド、15……付属物品の
収納部、16……止めバンド、17……止着体（ホック）、
18……止め具

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】本体と蓋体からなり、本体に対して蓋体は
   その下縁のヒンジによって前後方向に開閉自在とし、か
   つ本体および蓋体の開き側には本体に対して蓋体を閉じ
   た状態に保持するラッチ機構を備えてなるケースであっ
   て、上記ケースを閉じた状態でその上面から前後面を覆
   うように掛ける着脱自在のカバーケースを備えており、
   上記本体の両側面には、上部を肩掛けバンドの取付部と
   した上下方向の膨出部を一体に形成し、上記カバーケー
   スには付属物品の収納部を設けるとともに、カバーケー
   スの両側縁下部には、上記本体の両側の膨出部の下部に
   設けた止着受部にそれぞれ止着する止め具を備え、カバ
   ーケースをケースに掛けた状態でその止め具を上記本体
   の両側の膨出部の止着受部に係着自在に構成したことを
   特徴とするプラスチックケース。