JPH04297775A - 真空断熱パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、例えば冷蔵庫や冷凍庫
等に用いられる真空断熱パネルに関し、より詳しくは、
庫内と庫外との間の断熱性能を向上させる真空断熱パネ
ルに関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、例えば冷蔵庫や冷凍庫では、庫
内と庫外との間の断熱が、冷蔵能力や冷凍能力の向上を
図るために重要な要素である。このため、近年では、冷
蔵庫等の外枠を構成する断熱箱体の外箱と内箱との間の
空間に、図４に示すような真空断熱パネル１を配置し、
その片面を外箱の内面に密着状態で貼り付けている。

【０００３】上記真空断熱パネル１は、熱伝導率の低い
無機系の微粉末（例えばパーライトやシリカ等）からな
るスペーサー材２を、通気性の良い中袋（例えばクラフ
ト紙や不織布等）３に充填した後、この中袋３とともに
スペーサー材２を真空保持性の良い外包材（例えばプラ
スチックラミネートシート等）４で真空密封して構成し
ている。

【０００４】上記真空断熱パネル１は、断熱性能の向上
や外箱の外観性を維持するために、上記断熱箱体の内面
に密着状態で貼り付ける必要があり、このため、片面１
ａと他面１ｂの平行度や面精度を高める必要がある。し
かし、スペーサー材２は微粉末で流動性があるために、
柔軟性の中袋３に充填しただけでは、平行度や面精度を
高めることができない。

【０００５】そこで、上記真空断熱パネル１を製造する
ときに、微粉末のスペーサー材２を中袋３に充填した後
に、ローラ等を用いて中袋３の両面１ａ，１ｂを軽く整
形している。また、この中袋３を袋状の外包材４に挿入
して内部を真空引きした後、外包材４の挿入用開口をヒ
ートシールして真空密封する前に、プレス装置等を用い
て中袋３をプレス整形している。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、真空断
熱パネル１を製造するときに、少なくとも２回の整形工
程が必要となるので、製造のタイムロスが増加するうえ
、真空引きする真空チャンバー内に整形用プレス装置等
を装備すると、設備が大掛かりになるという問題があっ
た。また、微粉末のスペーサー材２を充填した中袋３を
、その形状を維持しながら外包材４に挿入する作業も非
常に困難であった。

【０００７】そこで、本発明の目的は、整形工程が不要
であり、かつ外包材への挿入作業も容易に行える真空断
熱パネルを提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項１の真空断熱パネルは、熱伝導率の低い粉末
からなるスペーサー材と、連通ウレタンフォームで成形
され、上記スペーサー材を中空部に充填する中空成形体
と、この中空成形体とともに上記スペーサー材を真空密
封する外包材とを備えたことを特徴としている。請求項
２の真空断熱パネルにおいては、上記中空成形体の端面
に勾配がつけられている。

【０００９】

【作用】従来の中袋に代えて、連通ウレタンフォームで
中空成形体を成形し、この中空成形体の中空部にスペー
サー材を充填する。この中空成形体は、それ自体で形状
を維持できる剛性であるから、ローラやプレス等で整形
する必要がない。また、形状を維持した状態で外包材へ
容易に挿入できる。さらに、中空成形体の端面に勾配が
つけられている場合には、真空断熱パネル完成時、外包
材表面に殆どシワが発生しない。

【００１０】

【実施例】図１に本発明の一実施例である真空断熱パネ
ルの断面を、図２にこの真空断熱パネルの中空成形体の
外観を、そして図３に図２のＡ−Ａ断面を示す。

【００１１】図２及び図３に示すように、連通ウレタン
フォームで四角形状の剛性の中空成形体１３を成形する
。この連通ウレタンフォームは、内部の空隙が連通して
いるので、通気性が良好である。この中空成形体１３は
、２枚の四角皿状体を予め成形して、各皿状体の開口縁
部を相互に一体結合することにより製造することができ
る。この中空成形体１３の片面には粉末充填口１３ｂが
設けられている。また、中空成形体１３の両面の縁部に
は勾配１３ｃ，…，１３ｃが設けられている。この中空
成形体１３は、成形型で成形できるので、四角形状に限
らず、三角、五角、六角等の角形状、あるいは円形状、
さらには角、円以外の種々の形状に成形することができ
る。

【００１２】上記中空成形体１３の中空部１３ｄには、
上記粉末充填口１３ｂから、パーライトやシリカ等のよ
うに熱伝導率の低い無機系の微粉末からなるスペーサー
材１２を所定量だけ充填する。そして、充填後に、上記
粉末充填口１３ｂを、連通ウレタンフォーム等のキヤッ
プ１３ｅ（図１参照）で栓をして、充填した粉末が漏れ
出ないようにする。

【００１３】上記中空成形体１３は、プラスチックラミ
ネートフィルムで作られた袋状の外包材１４に挿入する
。この外包材１４のフィルムは、内側がヒートシール用
のプラスチック層で、外側が非通気性のラミネート層で
ある。そして、挿入した中空成形体１３とともに、この
外包材１４を真空チヤンバー内に入れて真空引きを行い
、外包材１４内が所定の真空度に達したときに、外包材
１４の挿入用開口の端部をヒートシールする。この真空
引きのとき、中空成形体１３の連通ウレタンフォームは
通気性があるので、スペーサー材１２の微粉末の粒子間
にある空気が容易に排出される。

【００１４】以上まとめると、真空断熱パネル１１は、
スペーサー材１２を中空成形体１３に充填した後、この
中空成形体１３とともにスペーサー材１２を外包材１４
で真空密封して製造される。

【００１５】上記構成であれば、連通ウレタンフォーム
製の中空成形体１３は、従来の柔軟性の中袋３とは異な
り、剛性であるから、微粉末のスペーサー材１２を充填
しても面形状が変化しない。したがって、真空断熱パネ
ル１１の片面１１ａと他面１１ｂの平行度や面精度が高
いから、中空成形体１３等をローラやプレス等で整形す
る必要が全くないので、整形工程が不要になり、製造の
タイムロスが減少する。また、整形工程が不要になるの
で、製造作業が簡略化でき、真空断熱パネル１１を完全
自動化で製造することも可能になる。さらに、中空成形
体１３は、それ自体で形状を維持できるので、外包材１
４へ挿入する作業も容易に行える。さらにまた、中空成
形体１３の両面の縁部に勾配１３ｃを設けたことにより
、真空断熱パネル１１完成時の外包材１４の表面のシワ
発生を最小限に抑えることができ、品質が向上する。 なお、上記実施例ではスペーサー材として無機系の粉末
を用いたが、有機系であってもよい。

【００１６】

【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
の真空断熱パネルは、従来の中袋に代えて、剛性を有す
る連通ウレタンフォームで中空成形体を成形し、この中
空成形体の中空部にスペーサー材を充填するようにした
ものである。したがって、この中空成形体は、それ自体
で形状を維持できるから、ローラやプレス等で整形する
必要がなくなり、整形工程が不要になって、製造のタイ
ムロスが減少する。それと同時に、真空チャンバー内に
整形用プレス装置を設ける必要がないので、設備を単純
化することができる。また、形状を維持した状態で外包
材へ挿入できるので、挿入作業も容易に行えるようにな
る。また、中空成形体は成形型を変えることによって容
易にその形状を変えることができるため、真空断熱パネ
ルを所望の形状に仕上げることが可能となる。また、請
求項２の真空断熱パネルは、中空成形体の端面に勾配を
つけているので、外包体表面のシワ発生を最小限に抑え
ることができ、パネル面の平行度や面精度が良好となり
、したがって、信頼性及び品質が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】　　本発明の一実施例に係る真空断熱パネルの
断面図

【図２】　　上記実施例における中空成形体の斜視図

【
図３】　　図２のＡ−Ａ線断面図

【図４】　　従来の真空断熱パネルの断面図

【符号の説明】

１１…真空断熱パネル、１２…スペーサー材、１３…中
空成形体、１３ｄ…中空部、１４…外包材。

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　熱伝導率の低い粉末からなるスペーサ
   ー材と、連通ウレタンフォームで成形され、上記スペー
   サー材を中空部に充填する中空成形体と、この中空成形
   体とともに上記スペーサー材を真空密封する外包材とを
   備えたことを特徴とする真空断熱パネル。
2. 【請求項２】　　請求項１記載の真空断熱パネルにおい
   て、上記中空成形体の端面に勾配がつけられている真空
   断熱パネル。