JPH04297579A - 薄膜形成方法およびその装置 - Google Patents

薄膜形成方法およびその装置

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JPH04297579A
JPH04297579A JP6205891A JP6205891A JPH04297579A JP H04297579 A JPH04297579 A JP H04297579A JP 6205891 A JP6205891 A JP 6205891A JP 6205891 A JP6205891 A JP 6205891A JP H04297579 A JPH04297579 A JP H04297579A
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JP
Japan
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film
thin film
vacuum chamber
substrate
winding
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Application number
JP6205891A
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English (en)
Inventor
Hidehiko Funaoka
船 岡  英 彦
Tadasuke Hirayama
平 山  忠 亮
Yoshihiro Arai
荒 井  芳 博
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、基体への薄膜形成方法お
よびその装置に関し、さらに詳しくは、真空槽内で基体
に薄膜を形成した後、同一真空槽内で上記薄膜上に不動
態膜を形成する方法およびその装置に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】金属薄膜を基体に被覆し機能性を
持たせる方法は、近年注目され、数多く実用化されてい
る。
【0003】金属薄膜を被覆する方法としては蒸着、イ
オンプレーティング、スパッタリングなどのドライプロ
セスがあり、このような方法を用いて薄膜を形成した製
品として、Cu やAl を被着したプリント基板、A
l 蒸着フィルム、CDなどがある。これらの製品は、
長時間放置すると空気中の酸素、水蒸気などと反応し薄
膜が劣化することがあり、現在は、薄膜上に保護膜を形
成することにより薄膜が劣化することを防止している。 しかし、薄膜形成後さらに薄膜上に他物質の薄膜を被覆
することは、製造装置の大型化、複雑化をまねき製造コ
ストの上昇、歩留まりの低下などの問題を発生させてい
る。
【0004】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術におけ
る問題点を解決しようとするものであって、装置の大型
化、複雑化、歩留りの低下をまねくことなく、基体に被
着された薄膜上に不動態膜を形成することができるよう
な方法およびその装置を提供することを目的としている
【0005】
【発明の概要】本発明に係るフィルムへの薄膜形成方法
は、真空槽内で基体を支持手段により支持し、上記支持
手段に高周波電圧を印加して放電を生じさせて上記基体
に放電処理を施すとともに、基体表面に真空槽内の蒸着
源から発生した蒸発粒子を被着させて薄膜を形成させた
後に、上記真空槽内で上記薄膜と反応性ガスのプラズマ
とを接触させて上記薄膜上に不動態膜を形成することを
特徴としている。
【0006】本発明に係る薄膜形成装置は、真空槽内で
蒸着源を蒸発させて蒸発粒子を発生させる蒸発手段と、
上記真空槽内の一方側からフィルムを送り出す送り出し
手段と、上記送り出し手段から送り出されたフィルムを
支持する支持手段と、上記支持手段に高周波電圧を印加
し放電を生じさせて上記フィルムに放電処理を施すとと
もに、フィルム表面に上記蒸発粒子を被着させて薄膜を
形成させる薄膜形成手段と、上記真空槽内の他方側にて
、上記支持手段を介して送り出されるフィルムを巻き取
る巻き取り手段と、上記巻き取り手段を収容するように
真空槽内に形成され、反応性ガス導入口を有する巻き取
り室とを備えることを特徴としている。
【0007】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る薄膜形成方法
およびその装置を図1および図2に基づいて説明する。 なお、本明細書では各図において同一の部分には同一の
符号を付した。
【0008】図1は、本発明に係る薄膜形成装置を示す
。図1に示すように、この薄膜形成装置1では、真空槽
2の内部上方左右に、フィルム3の送り出し手段として
の送り出しコア5、送り出し側ガイドローラ6、巻き取
り手段としての巻き取りコア8および巻き取り側ガイド
ローラ9とが配設されている。また、真空槽2は、送り
出しコア5と巻き取りコア8とのほぼ中間下方位置に配
設されるクーリングキャン11を備えており、このフィ
ルム3はクーリングキャン11により裏面側を支持され
ている。なお巻き取りコア8は、図示されないクラッチ
を介して駆動軸に接続され、このクラッチは、動作制御
回路によりその面圧をフィルム3に適当な張力を与える
ように調節されている。
【0009】このような送り出し手段および巻き取り手
段を内蔵する真空槽2の内部下方には蒸着源13が設け
られており、この蒸着源13は蒸発手段としての加熱源
15により加熱されて蒸発し蒸発粒子を発生する。加熱
器には各種の加熱源が使用可能であり、たとえば、EB
ガン、抵抗加熱、誘導加熱、ホロカソードガンなどが挙
げられる。
【0010】本発明において基板上に形成される薄膜と
しては金属、合金などが挙げられ、このような薄膜は蒸
着源などを適当に選択することにより形成することがで
きる。
【0011】この薄膜形成装置1では、クーリングキャ
ン11にマッチングボックス(図示せず)を経て高周波
電源12が接続されおり、クーリングキャン11に高周
波電圧を印加できるようになっている。なお図1におい
て、14はマスク、18はガス導入管、19は排気管で
ある。
【0012】このような薄膜形成装置1ではフィルム3
の支持手段としてクーリングキャン11を設けているが
、本発明において支持手段は、搬送途中のフィルムを支
持でき、高周波電圧を印加できる部材であれば特に限定
されず、たとえば無端ベルトなどであってもよい。
【0013】また、薄膜形成装置1は、真空槽2内部の
上方と下方とを隔壁10で区画されており、薄膜形成時
に真空槽2内部上方と下方とを異なる真空度に保つこと
ができる。
【0014】この薄膜形成装置1では、送り出し手段を
構成する送り出しコア5はアルミニウム製であるが、送
り出し側ガイドローラ6はクーリングキャン11からの
異常放電を防止するために絶縁体であるゴムまたはテフ
ロンからなっている。
【0015】本発明では、薄膜が形成されたフィルム3
を、真空槽2と電気的に絶縁した状態で巻き取っており
、このためには、フィルム3と直接接触する部材、すな
わちガイドローラ9および巻き取りコア8そのものを絶
縁体とする以外に、たとえば導電性のローラ9あるいは
巻き取りコア8に絶縁性の被覆を施す、導電性のガイド
ローラ9あるいは巻き取りコア8とその軸とを絶縁性ス
リーブ(図示せず)を介して接続する、あるいは導電性
のガイドローラ9あるいは巻き取りコア8の軸を適当な
強度を有する絶縁体とするなどの構成をとることができ
る。このようなガイドローラ9、巻き取りコア8の被覆
材、軸およびスリーブの絶縁性材料としては、ベークラ
イト(フェノール樹脂)、テフロン、シリコンゴム、ポ
リイミドなどのエンジニアリングプラスチックなどの樹
脂以外に、セラミックなど様々な絶縁体を各々の部材に
要求される強度などを考慮して用いることができる。
【0016】ところで、巻き取り手段において、ガイド
ローラ9あるいは巻き取りコア8などのフィルム3と直
接接触する部材を導電性とし、これらを絶縁体を介して
真空槽2に固定した場合には、支持手段であるクーリン
グキャン11とこれらガイドローラ9あるいは巻き取り
コア8とが等電位となるまでではあるが導電性薄膜に電
流が流れる。この電流により発生するジュール熱は一般
的には小さく無視できる程度ではあるが、フィルム3の
薄膜形成部分がこれらガイドローラ9あるいは巻き取り
コア8に接触する前に、クーリングキャン11などの支
持部材とガイドローラ9あるいは巻き取りコア8などの
部材とを等電位とすることにより、全く電流が流れない
ようにすることがより好ましい。
【0017】このように、支持手段と巻き取り手段のフ
ィルム3に直接接触する部材とを等電位とするには、こ
れらを電気的に接続すればよく、具体的には、たとえば
ガイドローラ9あるいは巻き取りコア8の軸とクーリン
グキャン11の軸との間に導電性材料からなるスプリン
グ(図示せず)を張設し、このスプリングの外周が各々
のガイドローラ9あるいは巻き取りコア8の端面に接触
するようにすればよい。
【0018】このような薄膜形成装置1では、真空槽2
内に巻き取り室(A)が設けられ、巻き取り手段が収納
される。巻き取り室(A)は隔壁10’およびクーリン
グキャン11で画成され、反応性ガスを導入するガス導
入管20が設けられている。また、排気管21が設けら
れており、真空槽2の他の部分と異なる真空度にするこ
とができる。
【0019】ここで巻き取り手段とは、薄膜形成後のフ
ィルムと接触する部材すべてを指し、具体的にはガイド
ローラ9および巻き取りコア8を指す。以上のような薄
膜形成装置1を用いて薄膜を形成するには、先ずフィル
ム3が送り出しコア5およびガイドローラ6からなる送
り出し手段と、巻き取りコア8およびガイドローラ9か
らなる巻き取り手段に装着される。この際フィルム3は
、クーリングキャン11の外周面に巻回されることによ
り、裏面側から支持される。
【0020】このようにしてフィルム3を装着し、さら
に蒸着源13を装着した後、真空槽2内を減圧し、次い
で蒸着源13を加熱・蒸発させる。この際の巻き取り室
(A)を除く真空槽2の真空度は、通常5×10−5〜
1×10−3Torr、好ましくは8×10−5〜3×
10−4Torrである。巻き取り室(A)は反応性ガ
スを導入し、真空度を、通常5×10−5〜1×10−
3Torr以下、好ましくは8×10−5〜3×10−
4Torrにする。なお、巻き取り室(A)の圧力は、
巻き取り室(A)外へ反応性ガスが流出するのを防ぐた
め、真空槽内の他の部分より低く保つことが好ましい。
【0021】本発明では、上記のような真空条件下に保
持するのに真空槽2内にガス導入管18からアルゴンガ
スなどの不活性ガスを導入してもよいし、反応性蒸着を
行う場合には酸素ガス、窒素ガスなどの気体を導入して
もよく、残留ガスによってもよい。また、巻き取り室(
A)内に導入する反応性ガスとしては酸素ガス、窒素ガ
ス、フッ素ガス、炭化水素ガス、またはこれらを含有す
るガスなどが挙げられ、薄膜を形成する物質と反応して
不動態を形成するガスが選ばれる。
【0022】このようにして、真空槽2内の真空度を上
記条件に設定し、蒸発粒子濃度を安定させた後、フィル
ム3の搬送を開始するとともに、クーリングキャン11
に高周波電圧を印加する。
【0023】クーリングキャン11に印加される高周波
電圧とは、100kHz以上の周波数を有する電圧を意
味する。本発明では、上記のような高周波電圧だけを印
加してもよく、高周波電圧を直流電圧に重畳させながら
印加してもよい。また、放電が発生するクーリングキャ
ン11近傍に磁界を印加し、放電を安定化させてもよい
【0024】このような高周波電圧をクーリングキャン
11に印加するとクーリングキャン11近傍に放電が生
ずる。この際クーリングキャン11に生ずる直流成分の
電圧すなわち直流電圧VDCは0.2〜8kV、好まし
くは0.4〜6kVの範囲となるようにすることが望ま
しい。この直流電圧VDCは、高周波電圧のみを印加し
た場合であっても、また高周波電圧を直流電圧に重畳さ
せて印加した場合であっても同様の条件に設定される。
【0025】このような放電処理を行うことにより、送
り出しコア5から送り出されたフィルム3は、搬送途中
でクーリングキャン11に支持される部分、すなわち薄
膜が形成される部分で放電処理されて活性化され、同時
に放電により蒸着源13から発生する蒸発粒子がイオン
化し、フィルム3の表面に強く衝突して薄膜が形成され
る。
【0026】このようにして薄膜が形成されたフィルム
3は、巻き取り室(A)中に搬送される。反応性ガスが
導入された巻き取り室(A)では、クーリングキャンに
印加された高周波電圧によって反応性ガスのプラズマが
発生し、上記薄膜と反応して不動態膜を形成する。この
ような不動態膜は、通常10〜100Å、好ましくは1
0〜30Åであることが望ましい。
【0027】以上、基体がフィルムである場合について
説明したが、本発明では基体が形状に限定されない板状
あるいは円盤状であってもよく、その場合は図2で示さ
れるような装置が用いられる。
【0028】図2に示すようにこの薄膜形成装置1では
、真空槽2の内部上方に、基板支持部7が設けられてお
り、この基板支持部7には、薄膜が被着される基板4が
取り付けられている。基板支持部7には高周波電源12
が接続されおり、高周波電圧を印加できるようになって
いる。
【0029】本発明では基板4は金属、合金、あるいは
ガラス、セラミックス、単結晶などの無機材料であって
もよく、プラスチックなどの有機材料であってもよい。 本発明において基板支持部は基板を支持でき、高周波を
印加できる部材であれば特に限定されない。また、基板
支持部は冷却装置を備えていてもよい。
【0030】真空槽2の内部下方には、蒸着源13が設
けられており、この蒸着源13は蒸発手段としての加熱
源15により加熱されて蒸発し蒸発粒子を発生する。加
熱源には各種の加熱源が使用可能であり、たとえば、E
Bガン、抵抗加熱、誘導加熱、ホロカソードガンなどが
挙げられる。
【0031】本発明において基板上に形成される薄膜と
しては金属、合金などが挙げられ、このような薄膜は蒸
着源などを適当に選択することにより形成することがで
きる。
【0032】図2において、18はガス導入管、19は
排気管、20反応性ガス導入管である。なお、本発明で
は同一の管から不活性ガス、反応性ガスなどを導入して
もよい。
【0033】以上のような薄膜形成装置1を用いて薄膜
を形成するには、先ず基板4が基板支持部7に装着され
る。さらに蒸着源13を装着した後、真空槽2内を減圧
し、次いで蒸着源13を加熱・蒸発させる。
【0034】この際の真空槽2内の真空度は、通常5×
10−5〜1×10−3Torr、好ましくは8×10
−5〜3×10−4Torrであることが望ましい。本
発明では、上記のような真空条件下に保持するのに真空
槽2内にガス導入管18からアルゴンガスなどの不活性
ガスを導入してもよいし、反応性イオンプレーティング
を行う場合には酸素ガス、窒素ガスなどの気体を導入し
てもよく、また残留ガスによってもよい。
【0035】このようにして、真空槽2内の真空度を上
記条件に設定し、蒸発粒子濃度を安定させた後、基板支
持部7に高周波電圧を印加する。ここで、基板支持部7
に印加される高周波電圧とは、100kHz以上の周波
数を有する電圧を意味する。
【0036】本発明では、基板支持部7に上記のような
高周波電圧だけを印加してもよく、高周波電圧を直流電
圧に重畳させながら印加してもよい。このような高周波
電圧を基板支持部7に印加すると基板部近傍に放電が生
ずる。
【0037】この際、基板支持部7に生ずる直流成分の
電圧、すなわち直流電圧VDCは通常0.2〜8kV、
好ましくは0.4〜6kVの範囲となるようにすること
が望ましい。この直流電圧VDCは、高周波電圧のみを
印加した場合であっても、また高周波電圧を直流電圧に
重畳させて印加した場合であっても同様の条件に設定さ
れる。
【0038】このような放電処理を行うことにより、基
板4は放電処理されて活性化され、同時に放電により蒸
着源13から発生する蒸発粒子がイオン化し、基板4の
表面に強く衝突して薄膜が形成される。
【0039】所望の膜厚の薄膜が形成された後、真空槽
内に反応性ガスを導入する。この際の真空槽2内の真空
度は、5×10−5〜1×10−3Torr、好ましく
は8×10−5〜3×10−4Torrであることが望
ましい。 反応性ガスとしては酸素ガス、窒素ガス、フッ素ガス、
炭化水素ガス、またはこれらを含有するガスなどが用い
られ、薄膜を形成する物質と反応して不動態を形成する
ガスが選ばれる。
【0040】反応性ガスが導入された真空槽2内では基
板4近傍で反応ガスのプラズマが発生し、上記薄膜と反
応して不動態膜が形成される。不動態膜の膜厚は、通常
10〜100Å、好ましくは10〜30Åであることが
望ましい。
【0041】このような薄膜形成装置では、基板に形成
された薄膜の膜厚を測定するための膜厚モニター、反応
性ガスの導入を制御するための、電磁弁などを有するガ
ス導入制御装置、薄膜モニターからの信号を処理しガス
導入制御装置に信号を送る信号処理機などを設けて、薄
膜形成から不動態膜形成までの工程を自動的に行えるよ
うにすることもできる。また、基板支持部を複数個設け
複数の基板上に同時に薄膜を形成するようにしてもよい
【0042】
【発明の効果】本発明に係る薄膜形成方法およびその装
置では、真空槽内で基体を支持手段により支持し、上記
支持手段に高周波電圧を印加して放電を生じさせて上記
基体に放電処理を施すとともに、基体表面に真空槽内の
蒸着源から発生した蒸発粒子を被着させて薄膜を形成さ
せた後に、上記真空槽内で上記薄膜と反応性ガスのプラ
ズマとを接触させて上記薄膜上に不動態膜を形成してい
る。このため、このような本発明に係る薄膜形成方法を
用いた薄膜形成装置は、装置の大型化、複雑化、歩留り
の低下をまねくことなく、基体に被着された薄膜上に不
動態膜を形成することができる。さらに、装置の構造が
簡単であるため小型化でき、ランニングコスト、メイン
テナンスコストなどの低減を図ることができる。
【0043】また、本発明に係る薄膜形成装置では、従
来の装置を大きく改造することなく、薄膜が形成された
フィルムを巻き取り工程において不動態膜を形成するこ
とができる。
【0044】本発明によって得られる機能性薄膜を有す
る基体では、薄膜上に不動態膜を有しているため、長期
間空気中に放置しても膜が酸化などによって変色したり
、膜の特性が劣化するようなことがない。
【0045】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0046】なお、本発明において外観および反射率は
以下のようにして測定される。 [外観]基体に形成された薄膜の外観を目視によって評
価した。
【0047】 ○  :  金属光沢 △  :  一部にしみ有り ×  :  完全腐食 [反射率]ミゾジリ製ディスク反射測定器にてディスク
鏡面の反射率を測定した。
【0048】
【実施例1】図1に示される装置1に基体としてポリパ
ラバン酸(PPA)フィルムと、蒸着源としてのCuと
を装着した。
【0049】真空槽2内を排気し、次いでガス導入管1
8よりアルゴンガスを導入し真空槽2内の真空度を2×
10−4Torrとした。PPAフィルムを搬送速度1
m/分で搬送しながら、周波数13.56MHz、2k
Wの高周波電圧に1.5kVの直流電圧を重畳させてク
ーリングキャン11に印加し、放電を発生させて100
nm/秒の成膜速度にてフィルム上にCu膜を成膜した
【0050】成膜後のフィルムを、酸素ガスを導入して
8×10−5Torrとした巻き取り室にてプラズマ処
理を行った。このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0051】
【比較例1】実施例1において、巻き取り室に酸素ガス
を導入しなかった以外は実施例1と同様にしてPPAフ
ィルム上にCu 膜を成膜した。
【0052】このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0053】
【実施例2】図1に示される装置1にPETフィルムと
、蒸着源としてのAlとを装着した。
【0054】真空槽2内を排気し、次いでガス導入管1
8よりアルゴンガスを導入し真空槽2内の真空度を2×
10−4Torrとした。PETフィルムを搬送速度3
0m/分で搬送しながら、周波数13.56MHz、1
kWの高周波電圧をクーリングキャン11に印加し、放
電を発生させて30nm/秒の成膜速度にてフィルム上
にAl 膜を成膜した。
【0055】成膜後のフィルムを、窒素ガスを導入して
8×10−5Torrとした巻き取り室にてプラズマ処
理を行った。このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0056】
【比較例2】実施例2において、巻き取り室に窒素ガス
を導入しなかった以外は実施例1と同様にしてPETフ
ィルム上にAl 膜を成膜した。
【0057】このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0058】
【実施例3】図2に示される装置に、基板としてポリカ
ーボネート製ディスク、蒸着源としてAl を装着した
【0059】真空槽2内を排気し、次いでガス導入管1
8よりアルゴンガスを導入し真空槽2内の真空度を1×
10−4Torrとした。周波数13.56MHz、2
kWの高周波電圧を基板支持部に印加し、放電を発生さ
せて薄膜を形成した。膜厚が580Åとなった時点で反
応性ガスとしての酸素ガスを20cc/分にて導入した
。 膜厚が600Åになった時点でAl の蒸着をやめたが
、その後も放電を1分間維持した。
【0060】このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0061】
【比較例3】実施例3において、薄膜形成後酸素ガスを
導入しなかった以外は実施例3と同様にして基板上にA
l 薄膜を成膜した。
【0062】このようにして成膜した薄膜の特性を評価
した。結果を表1に示す。
【0063】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薄膜形成装置の一例を示す概略断
面図である。
【図2】本発明に係る薄膜形成装置の一例を示す概略断
面図である。
【符号の説明】
1          薄膜形成装置 3          フィルム 4          基板 5          送り出しロール7      
    基板支持部 8          巻き取りコア 10、10’  隔壁 11          クーリングキャン12   
       高周波電源 13          蒸着源 15          加熱源

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  真空槽内で基体を支持手段により支持
    し、上記支持手段に高周波電圧を印加して放電を生じさ
    せて上記基体に放電処理を施すとともに、基体表面に真
    空槽内の蒸着源から発生した蒸発粒子を被着させて薄膜
    を形成させた後に、上記真空槽内で上記薄膜と反応性ガ
    スのプラズマとを接触させて上記薄膜上に不動態膜を形
    成することを特徴とする薄膜形成方法。
  2. 【請求項2】  真空槽内で蒸着源を蒸発させて蒸発粒
    子を発生させる蒸発手段と、上記真空槽内の一方側から
    フィルムを送り出す送り出し手段と、上記送り出し手段
    から送り出されたフィルムを支持する支持手段と、上記
    支持手段に高周波電圧を印加し放電を生じさせて上記フ
    ィルムに放電処理を施すとともに、フィルム表面に上記
    蒸発粒子を被着させて薄膜を形成させる薄膜形成手段と
    、上記真空槽内の他方側にて、上記支持手段を介して送
    り出されるフィルムを巻き取る巻き取り手段と、上記巻
    き取り手段を収容するように真空槽内に形成され、反応
    性ガス導入口を有する巻き取り室とを備えることを特徴
    とするフィルムへの薄膜形成装置。
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Cited By (2)

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JP2014080685A (ja) * 2012-09-27 2014-05-08 Toyo Aluminium Kk 導電部材、電極、二次電池、キャパシタ、ならびに、導電部材および電極の製造方法
JP2018053340A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 住友金属鉱山株式会社 被成膜物の成膜方法および成膜装置ならびに該成膜方法を用いた金属化樹脂フィルムの製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014080685A (ja) * 2012-09-27 2014-05-08 Toyo Aluminium Kk 導電部材、電極、二次電池、キャパシタ、ならびに、導電部材および電極の製造方法
JP2018053340A (ja) * 2016-09-30 2018-04-05 住友金属鉱山株式会社 被成膜物の成膜方法および成膜装置ならびに該成膜方法を用いた金属化樹脂フィルムの製造方法

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