JPH04293489A - NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼの製造方法 - Google Patents

NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼの製造方法

Info

Publication number
JPH04293489A
JPH04293489A JP3299985A JP29998591A JPH04293489A JP H04293489 A JPH04293489 A JP H04293489A JP 3299985 A JP3299985 A JP 3299985A JP 29998591 A JP29998591 A JP 29998591A JP H04293489 A JPH04293489 A JP H04293489A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nlaiii
dna
methylase
endonuclease
restriction endonuclease
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3299985A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3064065B2 (ja
Inventor
Richard D Morgan
リチヤド・デイー・モーガン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New England Biolabs Inc
Original Assignee
New England Biolabs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by New England Biolabs Inc filed Critical New England Biolabs Inc
Publication of JPH04293489A publication Critical patent/JPH04293489A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3064065B2 publication Critical patent/JP3064065B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N9/00Enzymes; Proenzymes; Compositions thereof; Processes for preparing, activating, inhibiting, separating or purifying enzymes
    • C12N9/14Hydrolases (3)
    • C12N9/16Hydrolases (3) acting on ester bonds (3.1)
    • C12N9/22Ribonucleases RNAses, DNAses

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NlaIII制限エン
ドヌクレアーゼ及び修飾メチラーゼをコードする組み換
え体DNA、及びこの組み換え体DNAから上記2酵素
を製造する方法に係わる。
【0002】
【従来の技術】多くの細菌は外来DNAの侵入を防御す
る系を有する。細菌細胞は、侵入DNAが通常対応する
DNAメチラーゼによる修飾を予め受けていなければ該
DNAの二本鎖を切断する特異的エンドヌクレアーゼを
有する。エンドヌクレアーゼとこれに対応するメチラー
ゼとを制限−修飾系(以後“R−M系”と表記)と呼称
する。R−M系の原則的な機能はこのように防御的であ
り、R−M系によって細菌細胞は、該細胞に寄生しよう
とするバクテリオファージ及びプラスミドDNA分子の
感染に抵抗し得る。
【0003】R−M系は、サブユニット構成、補因子の
必要性及びDNA切断のタイプに基づいて明確に3種に
分類されている。タイプIのR−M系は最も複雑な系で
ある。この系のエンドヌクレアーゼは一般に3種のサブ
ユニットを有し、DNA切断のためにはMg++、AT
P及びS−アデノシルメチオニンを必要とする。その認
識部位は複雑であり、DNA切断は認識部位から400
〜7000塩基対離れた任意の位置で非特異的に起こる
【0004】タイプIIIのR−M系は、タイプIの系
ほどは複雑でない。この系のエンドヌクレアーゼは2種
のサブユニットしか有せず、またDNA切断のためにM
g++及びATPを必要とするが、S−アデノシルメチ
オニンは酵素活性の刺激に有用であるものの必須ではな
い。DNA切断は認識部位から約25〜27塩基対離れ
た位置で起こる。
【0005】タイプIIのR−M系はタイプI及びII
Iのいずれよりもはるかに単純である。エンドヌクレア
ーゼはただ1種のサブユニットしか有せず、DNA切断
に要するのもMg++のみである。そのうえ、DNA切
断位置はこの酵素の認識部位内にか、または該認識部位
に隣接して存在する。タイプIIのR−M系の制限エン
ドヌクレアーゼは分子生物学者にとって最も有用である
とされている。
【0006】細菌がその種毎に有する制限エンドヌクレ
アーゼの種類は普通少数でしかない eIIIと命名された3種の制限エンドヌクレアーゼを
合成する。これらの酵素は(AT)GGCC(AT)配
列、PuGCGCPy配列及びGGCC配列をそれぞれ
認識して切断を行なう。また、Escherichia
  coli  RY13は1種の酵素EcoRIしか
合成せず、この酵素はGAATTC配列を認識する。
【0007】R−M系の第一の構成要素である制限エン
ドヌクレアーゼは、実用上DNA分子の分解に用いられ
るため、主にその認識配列及び切断特異性で特徴付けら
れている。大部分の制限エンドヌクレアーゼは長さ4〜
6ヌクレオチドの配列を認識する。最近、認識配列の長
さがヌクレオチド7個または8個である制限エンドヌク
レアーゼが発見された。認識部位は、その総てではない
が殆どが二回転対称軸を有し、また殆どの場合認識部位
内の塩基はいずれもただ1種に特定される。制限エンド
ヌクレアーゼの認識配列の上記のような対称構造を“パ
リンドローム”と呼称している。或る種の制限エンドヌ
クレアーゼは退行した、もしくは緩やかな特異性を有し
、そのような制限エンドヌクレアーゼは同一位置で多種
の塩基を認識し得る。GAATTC配列を認識するEc
oRIは認識配列が対称性である制限エンドヌクレアー
ゼの一例であり、一方PuGCGCPy配列を認識する
HaeIIは退行した、もしくは緩やかな特異性を有す
る制限エンドヌクレアーゼの典型例である。認識部位が
対称性であるエンドヌクレアーゼは通常認識部位内で、
または該部位に隣接して対称的に切断を行ない、一方非
対称部位を認識するエンドヌクレアーゼは認識部位から
普通約1〜13塩基対離れた位置において切断を行なう
傾向を有する。
【0008】細菌R−M系の第二の構成要素は修飾メチ
ラーゼである。この酵素は制限エンドヌクレアーゼと相
補的であり、細菌が自己DNAを外来の感染DNAと区
別して保護することを可能にする。修飾メチラーゼは、
対応する制限エンドヌクレアーゼの認識配列と同じヌク
レオチド配列を認識してこの配列と結合するがDNA切
断は行なわず、替わりに認識配列内の1個以上のヌクレ
オチドをメチル基の付加によって化学的に修飾する。メ
チル化された認識配列はもはや対応する制限エンドヌク
レアーゼによって認識または切断されない。細菌細胞の
DNAはその修飾メチラーゼの作用下に常に修飾されて
おり、従って内在する制限エンドヌクレアーゼに対して
非感受性である。制限エンドヌクレアーゼによる認識及
び切断に対して感受性であるのは、修飾されておらず、
従って確実に外来のDNAのみである。
【0009】1000種を上回る様々な制限エンドヌク
レアーゼが細菌株から単離されており、その多くは共通
の特異性を有する。認識配列が互いに同じである制限エ
ンドヌクレアーゼを“イソシゾマー”と呼称する。イソ
シゾマーは、認識配列は同じであっても切断位置、及び
様々な位置での切断頻度に関して互いに相違し得る[切
断位置については、例えばXmaIとSmaIとの相違
に関してEndowet  al.,  J.  Mo
l.  Biol.,  112,  p.521(1
977)及びWaalwijk  et  al., 
 NucleicAcidsRes.,  5,  p
.3231(1978)を、また切断頻度についてはX
hoIとPaeR7Iとの相違に関してGingera
s  et  al.,  Proc.  Natl.
  Acad.  Sci.  USA,  80, 
 p.402(1983)を参照されたい]。
【0010】遺伝子工学技術の出現をみた今日では、遺
伝子をクローニングしてその遺伝子がコードするタンパ
ク質及び酵素を、それらの天然供給源から通常の精製技
術によって得られるより大量に生産することができる。
【0011】タイプIIの制限−修飾系のクローニング
が次第に頻繁に行なわれるようになっている。E.  
coliへの導入によるR−M系クローニングには、(
1)天然プラスミドのサブクローニング;(2)ファー
ジ制限に基づく選択;(3)ベクター修飾に基づく選択
;及び(4)マルチステップ単離の4方法が用いられて
いる。
【0012】初期のクローン系では、制限エンドヌクレ
アーゼクローンの同定もしくは選択手段としてバクテリ
オファージ感染が用いられた[HhaII:  Man
n  et  al.,  Gene,  3,  p
p.97−112(1978);  EcoRII; 
 Kosykh  et  al.,Molec・  
Gen.  Genet.,  178,  pp.7
17−719(1980);  PstI:  Wal
der  et  al.,Proc.  Nat. 
 Acad.Sci.  USA,78,  pp.1
503−1507(1981)]。細菌内にR−M系が
存在すればその細菌はバクテリオファージの感染に抵抗
し得るので、クローンR−M遺伝子を持つ細胞は原則と
して、ファージに暴露したライブラリーから生存細胞と
して選択的に単離することができる。この方法はしかし
限られた価値しか有しないことが判明した。特に、クロ
ーンR−M遺伝子は選択的生存を実現する十分なファー
ジ耐性を常に示すとはかぎらないことが明らかとなった
【0013】天然プラスミドのサブクローニングは、最
初にプラスミド上に位置すると特徴付けたR−M系をE
.  coliに導入してプラスミドをクローニングす
ることを含む[EcoRV:  Bouguelere
t  et  al.,Nucleic  Acids
  Res.,  12,  pp.3659−367
6(1984);  PaeR7:  Gingera
s  and  Brooks,Proc.Natl.
  Acad.  Sci.  USA,  80,p
p.402−406(1983);  Theriau
lt  and  Roy,Gene,  19,  
pp.355−359(1982);  PvuII:
Blumenthal  et  al.,J.  B
acteriol.,  164,  pp.501−
509(1985)]。この方法では、プラスミドを消
化及び連結反応の前に精製するので供給源DNAの複雑
さが低減する。そこで系の単離は、サブクローニングに
よって得られたライブラリーを特徴付け、選択を行なう
ことを含む。この方法も、殆どのR−M系が細菌のプラ
スミド上ではなく染色体上に位置することを初めとする
幾つかの限界を有する。
【0014】現在最も好ましい方法であるベクター修飾
法は、各個のタイプII系の制限エンドヌクレアーゼ遺
伝子と修飾メチラーゼ遺伝子とは連結しており、その際
まずメチラーゼ、次にエンドヌクレアーゼの順で逐次発
現するという仮定に基づいている。即ち、メチラーゼポ
ジティブクローン集団内の幾つかのクローンは対応する
エンドヌクレアーゼ遺伝子をも担っているはずである。 メチラーゼ選択法として公知であるこの方法はWils
onによって初めて、制限酵素HaeII、TaqI、
BanI、HindIII、HinfI及びMspIの
R−M系のクローニングに有効に適用された(ヨーロッ
パ特許出願公開第0193413号)。
【0015】しかし、幾つかのR−M系はマルチステッ
プクローニング法を必要とした。例えば、新しいR−M
系獲得の際に幾種かの細胞は安定性の問題に直面するこ
とが判明した。メチラーゼがエンドヌクレアーゼに優先
しないと、細胞は自己の細胞DNAが切断される危険に
晒される。E.  coliは、自己DNAの修復によ
ってこの問題に対処すると考えられ、明らかなトラウマ
を有することなく多くのクローンR−M系に順応し得る
。 しかし、総ての系に容易に順応するわけではない。例え
ば制限酵素DdeI及びBamHIのR−M系は単一ス
テップではクローニングされ得ず、三つのクローニング
ステツプが必要であった[Howardet  a1.
,  Nucleic  Acids  Res., 
 14,  pp.7939−7951(1988)]
。実際、メチラーゼ遺伝子のみをクローニングしたR−
M系は多い。 そのような系は制限酵素BamHI及びDdeIの系に
類似し得、同様のクローニング法を必要とし得る。
【0016】上述の方法を一つ以上実施することによっ
て幾種かのクローンが得られる[Wilson,  G
ene,  74,  pp.281−289(198
8)参照]が、タイプIIのR−M系のクローニングに
困難が無いわけではない。特に、多くのR−M系の遺伝
学的特性は比較的複雑であることが判明したし、また例
えばベクター修飾によって得られたメチラーゼポジティ
ブクローンは対応するエンドヌクレアーゼ遺伝子をもた
らさなかった[Wilson,  Trends  i
nGenetics,  4,  pp.314−31
8(1988)及びLunnen  et  a1.,
  Gene,  74,  pp.25−32(19
88)参照]。実際、ベクター修飾を用いるR−M系ク
ローニングでは多大の障害が出来する。例えば、幾つか
のR−M系ではメチラーゼ遺伝子とエンドヌクレアーゼ
遺伝子とが連結しておらず、即ち細菌DNAの断片化に
用いられるエンドヌクレアーゼがR−M遺伝子の一方ま
たは両方を切断する恐れが有る。また、制限酵素がBa
mHI及びDdeIであるようなR−M系ではメチラー
ゼが、形質転換宿主での発現が不十分であるために、ま
たは固有のメチラーゼ遺伝子及びエンドヌクレアーゼ遺
伝子発現制御機構のゆえに、あるいはまた未知の理由か
ら、対応するエンドヌクレアーゼによる消化を十分に防
御しない恐れが有る。修飾が形質転換のために選択した
宿主細胞に有害なことも有り得る。クローニングしよう
とするエンドヌクレアーゼがメチラーゼ選択に十分な純
度または量で得られない恐れも有る。多くのR−M系に
おいて、異なる細菌種の形質転換宿主細胞内でエンドヌ
クレアーゼ遺伝子を発現させることでも困難が生じる。
【0017】比較的複雑なタイプIIR−M系のクロー
ニングに上述のような困難が存在するにもかかわらず、
ベクター修飾選択法(Lunnen  et  a1.
,  op.    cit.参照)を改良し、及び/
またはマルチステップクローニング法を用いることによ
って幾種かのエンドヌクレアーゼ遺伝子を得ることがで
きる。上述の諸方法に、例えば多数のライブラリーを形
成すること、新しいクローニングベクターを構成するこ
と、メチラーゼ選択ステップにイソシゾマーを用いるこ
と、メチラーゼ遺伝子及び/またはエンドヌクレアーゼ
遺伝子をマッピングして対応するDNA配列を決定し、
このDNA配列をハイブリダイゼーションプローブとし
て用いること等の様々な改変を加えることによって、幾
種かの扱いにくい組み換え体R−M系を得た。
【0018】しかし、いずれのタイプIIR−M系クロ
ーニング法を実施するにせよ、任意の特定R−M系のク
ローニングに場合によって必要となり得るのが従来方法
のいずれのどのような改変もしくは改良であるかすら明
らかでない。例えば、特定系の詳細な遺伝学的特性は普
通未知である。タイプII系の制限エンドヌクレアーゼ
及び修飾メチラーゼの遺伝子はゲノム上に、4種の可能
な位置関係のいずれかで存在し得る(Wilson, 
 Trends  in  Genetics,sup
ra)。酵素及び対応する遺伝子の大きさは、DNA配
列及びアミノ酸配列同様個々のR−M系毎にきわめて様
々である。実際、互いにイソシゾマーである制限エンド
ヌクレアーゼがさほどの類似性を示さないことが判明し
ている[id.,  p.318及びChandras
egeran  et  al.,  Structu
re  and  Expression,  Vol
.I,  pp.149−156,  Adenine
  Press(1988)参照]。
【0019】制限エンドヌクレアーゼ遺伝子及び修飾メ
チラーゼ遺伝子の発現を制御する機構も、個々のタイプ
II系毎にきわめて様々である。例えばエンドヌクレア
ーゼ遺伝子の発現は、AvaII系、HaeII系、H
infI系、PstI系及びXbaI系では修飾依存性
である。また、TaqI系でそうであるように、エンド
ヌクレアーゼ遺伝子が有する該遺伝子自身の認識部位は
対応するメチラーゼ遺伝子に比べて多数である(id.
)。
【0020】目的R−M系を持つクローンを得るべく細
胞を形質転換する際、細胞DNAは最初修飾されておら
ず、従って目的エンドヌクレアーゼにより消化される危
険に晒されている。形質転換宿主細胞はDNA修復系を
有するか、または目的エンドヌクレアーゼの発現を修飾
完了まで遅延させ得なければならない。形質転換宿主が
上記いずれの機構も有しなければ、クローン遺伝子を宿
主内で安定化するうえで問題が生じる。先に指摘したよ
うに、DdeI系及びBamHI系のクローニングで安
定化の問題が生じた時、形質転換宿主細胞のDNAを保
護するためにメチラーゼ遺伝子及びエンドヌクレアーゼ
遺伝子を逐次導入しなければならなかった[Howar
d,  K.A.  et  al.,  supra
及びBrookset  a1.,  Gene,  
74,  p.13(1988)]。しかし、R−M系
の或るものはそのクローニングのあらゆる試みに抵抗し
たし、またおそらく安定化が困難であるためにメチラー
ゼ遺伝子のクローニングしかできないR−M系も有った
(Wilson,  Trends  in  Gen
etics,  4,  p.317)。
【0021】形質転換宿主細胞が外来型の修飾を制限す
る系を有する場合も有ることが判明している。例えば、
E.  coliでは修飾DNAを制限する2種の系、
即ちメチルシトシンを有するDNAを制限するmcr系
とメチルアデニンを有するDNAを制限するmrr系と
が同定された。従って普通、上記二つの系に欠けるE.
coli株を用いなければならない。付加的な宿主細胞
制限系の存在は、R−M系のクローニングを困難にする
一因ともなり得る。
【0022】制限エンドヌクレアーゼ及び修飾メチラー
ゼは実験室でのDNAの特徴付け及び再構成に有用な道
具であるので、これら2酵素を実質的に純粋な形態で豊
富に製造することが商業的に求められている。本発明に
よる組み換え体DNA技術を用いれば、制限エンドヌク
レアーゼNlaIIIと対応する修飾メチラーゼとを簡
単に、かつ商業的に有用な量で製造することができる。
【0023】
【発明の概要】本発明は、Neisseria  la
ctamica(NRCC  2118)に由来する制
限酵素NlaIIIのタイプIIR−M系に係わる。酵
素NlaIIIはDNAの5′CATG3′配列を認識
し、Gの3′側を切断して四塩基3′末端延長部(5′
CATG/3′)をもたらす[その開示が本明細書に参
考として含まれるQiang  and  Schil
dkraut,  NucleicAcids  Re
s.,  14,  pp.1991−1999(19
86)参照]。
【0024】本発明は、N.  lactamica(
NRCC  2118)から得られる制限エンドヌクレ
アーゼNlaIII及び対応する修飾メチラーゼをコー
ドする組み換え体DNA、及びこの組み換え体DNAの
製造方法を提供する。本発明はまた、制限エンドヌクレ
アーゼNlaIII及び対応する修飾メチラーゼを実質
的に純粋な形態で製造する方法も提供する。
【0025】
【好ましい具体例の説明】本発明は、制限エンドヌクレ
アーゼであるNlaIIIとこれに対応する修飾メチラ
ーゼ、即ちNlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びN
laIII修飾メチラーゼをコードする組み換え体DN
Aを得る詳細方法と、前記組み換え体DNAを発現させ
て対応する酵素を得る詳細方法とを提供する。本発明の
組み換え体DNAは適当な細菌宿主細胞に導入して該細
胞の形質転換に用い得、それによってNlaIIIエン
ドヌクレアーゼ及びNlaIIIメチラーゼを商業用と
して実質的に純粋な形態で大量に製造することが可能と
なる。
【0026】本発明によれば、NlaIIIエンドヌク
レアーゼ及びNlaIIIメチラーゼをコードする組み
換え体DNAは、ヨーロッパ特許出願公開第01934
13号に開示されたベクター修飾法を改良した方法を用
いることによって得られる。制限酵素NlaIIIのR
−M系は通常、上記ヨーロッパ特許出願公開に開示され
ているようなこれまでに単離されたタイプIIR−M系
より複雑であることが本発明により判明した。NlaI
IIエンドヌクレアーゼ遺伝子とNlaIIIメチラー
ゼ遺伝子とは連結していることが最終的に判明したが、
ベクター修飾を用いて得られたいずれのクローンにおい
てもエンドヌクレアーゼ遺伝子は完全な形ではなかった
【0027】制限地図を調べて、NlaIIIメチラー
ゼ遺伝子がN.  lactamicaのゲノム上の約
1300塩基対の領域に位置することを確認した。この
領域の上流(5′側)のメチラーゼクローンは総て、N
laIIIメチラーゼ遺伝子領域の塩基対約415個以
内で終っていた。
【0028】これに対して、メチラーゼ遺伝子下流(3
′側)のクローンのDNA鎖長は3700塩基対までで
様々であった。従って、NlaIIIエンドヌクレアー
ゼ遺伝子とNlaIIIメチラーゼ遺伝子とが連結する
場合、エンドヌクレアーゼ遺伝子はメチラーゼ遺伝子の
上流(5′側)に位置すると考えられた。
【0029】ゲノムの上流領域に位置する全メチラーゼ
クローンの長さが揃う現象は、タイプIIR−M系のク
ローニングではこれまで観察されなかった。これについ
ては幾つかの説明が成り立ち得る。NlaIIIエンド
ヌクレアーゼ遺伝子とNlaIIIメチラーゼ遺伝子と
が連結しなかったのかもしれないし、あるいはまた両遺
伝子を宿主細胞に同時に導入することが致命的であった
のかもしれない。
【0030】未知の理由から、NlaIIIメチラーゼ
遺伝子を持つクローンからNlaIIIエンドヌクレア
ーゼ遺伝子を損傷無しにクローニングすることはできな
かった。従って、エンドヌクレアーゼ遺伝子の小片をク
ローニングし、組み換え技術を用いて遺伝子を再構成し
なければならなかった。
【0031】エンドヌクレアーゼ遺伝子がメチラーゼ遺
伝子に連結しているという仮定に基づき、NlaIII
メチラーゼ遺伝子から上流のDNAを配列決定した。N
laIIIメチラーゼ遺伝子に隣接する520塩基対の
転写解読枠が見いだされた。
【0032】N.  lactamicaゲノムDNA
の制限位置の地図をサザン法で作成し、その際プローブ
としてNlaIIIメチラーゼクローンと、520塩基
対転写解読枠の、エンドヌクレアーゼの推定カルボキシ
ル末端に対応する部分と相補的である合成オリゴヌクレ
オチドとを用いた。プローブとのハイブリッドを形成し
、推定エンドヌクレアーゼ遺伝子をコードするのに十分
なDNAを含む制限断片を同定した。
【0033】推定エンドヌクレアーゼ遺伝子のアミノ末
端に対応するDNAを十分量単離し、分離したベクター
に導入してサブクローニングを施した。推定エンドヌク
レアーゼ遺伝子の二つの部分を結合し、予めNlaII
Iメチラーゼ遺伝子を導入した宿主細胞に導入してクロ
ーニングした。
【0034】この前もっての修飾操作は、有効ではある
が厳密には必要ないことが後に判明した。NlaIII
エンドヌクレアーゼ遺伝子とNlaIIIメチラーゼ遺
伝子との両方を有するプラスミドと共にNlaIIIメ
チラーゼ遺伝子のみを有する第二の適合プラスミドを用
いて形質転換を行なえば、NlaIIIエンドヌクレア
ーゼ遺伝子を未修飾の宿主細胞に、低頻度においてでは
あるが導入することが可能である。
【0035】NlaIII制限エンドヌクレアーゼ遺伝
子とNlaIII修飾メチラーゼ遺伝子とを有する組み
換え体DNAをクローニングする好ましい方法を図1に
示し、かつ以下に詳述する。
【0036】A.NlaIIIメチラーゼ遺伝子のクロ
ーニング N.  lactamicaのゲノムDNAを公知方法
で精製し、適当な制限エンドヌクレアーゼで部分的に消
化する。ゲノムライブラリーの形成に適した制限エンド
ヌクレアーゼはHinPIである。消化したゲノムDN
Aを、いずれもNlaIIIの認識配列を含む一つ以上
のNlaIII、BspHIまたはSphI認識部位を
有するクローニングベクターと連結させる。BspHI
認識部位及びSphI認識部位はNlaIII認識配列
のサブセットであり、NlaIIIメチル化によってブ
ロックされる。理論上は、NcoIもNlaIIIのサ
ブセットであるので選択に用い得る。しかし、NcoI
はNlaIIIメチラーゼに非感受性であり、従ってN
laIIIクローンの選択に用いることはできないこと
が判明した。好ましいクローニングベクターはpUC1
9であるが、NlaIII、BspHIまたはSphI
認識部位を有するものであれば他のクローニングベクタ
ーを用いることも可能である。そのようなベクターとし
ては、pBR322とその誘導体、pACYC177ま
たは184等が挙げられる。得られた連結DNAをE.
  coli  RR1(ATCC  31343)ま
たはE.  coli  ERl398などの適当な細
菌宿主に導入し、宿主細胞を形質転換する。N.  l
actamicaのDNAを制限しないか、またはメチ
ラーゼ遺伝子のクローニングを妨害しない他の細菌宿主
も用い得る。形質転換細胞を、抗生物質その他の選択圧
保有物質を含有する培地上へのプレーティングによって
選択する。クローニングベクターとして例えばpUC1
9を用いた場合は、形質転換細胞の選択はアンピシリン
を含有するLuria寒天上へのプレーティングによっ
て行なう。
【0037】組み換え体プラスミドはアンピシリン耐性
で、かつN.  1actamicaゲノムDNA由来
の挿入断片を担持するべきである。アンピシリン耐性コ
ロニーをプールして一次細胞ライブラリーを形成する。 プールしたコロニーにおいて、組み換え体プラスミドを
形質転換宿主のゲノムDNAから、CsCI及びエチジ
ウムブロミドを用いる密度勾配遠心法のような公知方法
で精製分離する。精製した組み換え体プラスミドは一次
プラスミドライブラリーを構成する。
【0038】一次プラスミドライブラリーを、NlaI
II、BspHIまたはSphIのような適当エンドヌ
クレアーゼで完全に消化する。NlaIII認識部位(
CATG)はBspHI認識部位(TCATGA)及び
SphI認識部位(GCATGC)に含まれている。 本発明によれば、NlaIIIメチラーゼでのメチル化
はエンドヌクレアーゼBspHI及びSphIでの消化
からもDNAを防護することが判明した。
【0039】即ち、エンドヌクレアーゼNlaIII、
BspHIまたはSphIでの消化はNlaIIIメチ
ラーゼで修飾していないDNAを特異的に破壊し、その
結果一次プラスミドライブラリーにおいてNlaIII
メチラーゼ遺伝子を有するプラスミドの比率が高まる。
【0040】NlaIIIメチラーゼ遺伝子に関して濃
縮したプラスミドライブラリーを再びE.  coli
  RR1などの適当な細菌宿主に導入し、宿主細胞の
形質転換を行なう。形質転換細胞を、アンピシリン含有
のL−寒天のような選択培地上へのプレーティングによ
って回収する。生存コロニーのDNAを、エンドヌクレ
アーゼNlaIII、BspHI及び/またはSphI
での消化によりNlaIIIメチラーゼ遺伝子の存在に
関して解析する。この解析は、精製プラスミドDNAと
全細胞(ゲノム及びプラスミド)DNAとの両方につい
て行なう。NlaIII修飾遺伝子を持つクローンは完
全に修飾されたNlaIII認識部位を有し、プラスミ
ドDNAもゲノムDNAもエンドヌクレアーゼNlaI
II、BspHI及びSphIでの消化に実質的に耐性
である。
【0041】B.N.  lactamicaゲノムD
NAの制限位置のマッピング 或る種のタイプIIR−M系に固有の遺伝学的複雑さを
免れているとして、メチラーゼ遺伝子とエンドヌクレア
ーゼ遺伝子とが連結すれば、メチラーゼ遺伝子の選択に
よってエンドヌクレアーゼ遺伝子を持つクローンも得ら
れるはずである。しかし、先に指摘したように制限酵素
NlaIIIのR−M系は比較的複雑であり、完全型エ
ンドヌクレアーゼ遺伝子をもたらすNlaIIIメチラ
ーゼ+クローンは無かった。NlaIIIメチラーゼ遺
伝子とNlaIIIエンドヌクレアーゼ遺伝子とが連結
しているかどうか、及びNlaIIIエンドヌクレアー
ゼ遺伝子がNlaIIIメチラーゼ遺伝子との関連でど
こに位置するかを決定するには、N.  lactam
icaゲノムのメチラーゼ領域の制限マップを作成しな
ければならない。
【0042】サザン法での制限マップ作成にはNlaI
IIメチラーゼクローンそのものを用いる。メチラーゼ
クローンはメチラーゼ遺伝子の位置決定にも用いること
ができ、なぜならメチラーゼ遺伝子はあらゆるメチラー
ゼボジティブクローンに共通の最短DNA配列内に位置
するからである。そこで、メチラーゼクローンを配列決
定することによって、メチラーゼ遺伝子の正確な位置及
び向きを決定し、エンドヌクレアーゼであると推定され
る転写解読枠を同定し、かつ推定エンドヌクレアーゼ遺
伝子またはメチラーゼ遺伝子のN.  lactami
ca  DNAと厳密に相補的であるオリゴヌクレオチ
ドプライマーの合成を導く。N.  lactamic
aのDNAをRsaI、MboI、ClaI、HinP
I、BssHII、HincII等のような様々な制限
エンドヌクレアーゼで消化し、かつプローブとしてメチ
ラーゼクローンまたは合成オリゴマーを用いるサザン法
を行なうことによって、N.  lactamicaの
DNAのメチラーゼ遺伝子から上流(5′側)の制限マ
ップを作成する。
【0043】C.NlaIIIエンドヌクレアーゼ遺伝
子の単離及び同定 NlaIIIメチラーゼ遺伝子をpACYC184(A
TCC  30733)のようなベクターに移入すると
共にpUC19のような、複製起点が前記ベクターと異
なるので同一細胞内で複製可能である第二のベクターに
も移入することにより、NlaIIIメチラーゼで予め
修飾した宿主細胞を調製する。NlaIIIメチラーゼ
遺伝子を取り込んだベクターpACYC184をE. 
 coliRR1に導入して細菌細胞を形質転換し、上
記のようにメチラーゼクローンを選択する。このように
して調製したメチラーゼ保有細胞はNlaIIIエンド
ヌクレアーゼ導入前に修飾されたそのDNA内にNla
III認識配列を有し、このことは上記第二のベクター
に移入したエンドヌクレアーゼをこの細胞に導入してク
ローニングする際に細胞が生存する機会を増す。
【0044】N.  lactamicaゲノムDNA
を制限酵素、好ましくはRsaIで消化して、完全なエ
ンドヌクレアーゼ遺伝子かまたは少なくとも該遺伝子の
、メチラーゼクローンでは失われているアミノ末端部分
を含むDNA断片を調製する。RsaI消化物は完全な
R−M遺伝子を含む2.0kb断片をもたらす。
【0045】RsaI断片を低濃度で連結反応させてD
NAを環状にする。このNla  DNA断片と相補的
なオリゴヌクレオチドプライマーを環状DNAにハイブ
リダイズし、制限エンドヌクレアーゼ遺伝子をコードす
るDNAの濃度を、ポリメラーゼ鎖反応(PCR)のよ
うな遺伝子増幅技術を用いて高める。増幅によって、N
laIIIエンドヌクレアーゼまたはその一部をコード
するDNAの存在頻度が著しく高まり、即ち後述のよう
にそのようなクローンの同定が促進される。
【0046】増幅したDNAを制限酵素、好ましくはS
au3AIで消化してエンドヌクレアーゼ遺伝子の、標
準的なクローニング法で得られるメチラーゼクローンで
は失われている部分を含む断片を調製する。この断片を
pUC19(ATCC  37254)のようなベクタ
ーに移入してクローニングする。Sau3AIを用いる
のは、調製される約500塩基対の断片がエンドヌクレ
アーゼ遺伝子のアミノ末端部分を含み、かつエンドヌク
レアーゼ遺伝子の先にクローニングした部分も178塩
基対だけ含むからである。また、Sau3AIはPCR
反応に用いるN.lactamicaゲノムDNAを切
断せず、即ち(所望の)増幅DNAのみを切断して連結
反応に供し得る。
【0047】クローンDNAの制限地図を作成し、かつ
メチラーゼクローンを用いるサザン法で作成したN. 
 lactamicaゲノムDNAの制限地図と比較す
ることによって、エンドヌクレアーゼの失われたアミノ
末端部分を含むクローンを同定する。
【0048】完全なNlaIIIエンドヌクレアーゼ遺
伝子は、 a)メチラーゼとエンドヌクレアーゼ遺伝子のカルボキ
シル末端部分とを含むクローンを、エンドヌクレアーゼ
においてただ1箇所を切断するClaIのような酵素、
及びベクターにおいて切断を行なうPstIのような酵
素で切断し、 b)エンドヌクレアーゼ遺伝子のアミノ末端部分を含む
クローンを、カルボキシル末端クローンに用いたのと同
じ酵素即ちClaIと、ベクターにおけるエンドヌクレ
アーゼ遺伝子外での切断に用いたのと同じ酵素即ちPs
tIとで切断し、 c)エンドヌクレアーゼ遺伝子の2部分を含む断片(そ
のうち一方の断片はクローニングベクターも含む)をゲ
ル精製し、 d)ゲル精製した2断片を互いに連結させ、メチラーゼ
遺伝子を取り込んだベクターにおいて損傷の無いエンド
ヌクレアーゼ遺伝子を構成し、 e)損傷の無いエンドヌクレアーゼ遺伝子及びメチラー
ゼ遺伝子を担った連結ベクターを、プラスミドpACY
C184のような適合するベクター系に移入したNla
IIIメチラーゼで予め修飾したE.  coli  
RR1などの細胞に導入し、 f)制限地図作成で決定したエンドヌクレアーゼ遺伝子
の二つの断片を両方とも有すると判明したクローンの細
胞抽出物を調製することによって、NlaIIIエンド
ヌクレアーゼを発現させるクローンを同定することによ
って得られる。
【0049】D.組み換え体NlaIIIエンドヌクレ
アーゼ及びメチラーゼの製造 組み換え体NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメ
チラーゼはNlaIII制限エンドヌクレアーゼ遺伝子
及びNlaIII修飾メチラーゼ遺伝子を持つクローン
から、発酵槽内のアンピシリン含有濃厚培地中での増殖
によって製造し得る。細胞を遠心法で集め、かつ超音波
処理で破壊して、NlaIII制限エンドヌクレアーゼ
活性を有する粗細胞抽出物を調製する。
【0050】NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及び
/またはメチラーゼ活性を有する粗細胞抽出物を、アフ
ィニティークロマトグラフィー及びイオン交換クロマト
グラフィーのような標準的なタンパク質精製技術で精製
する。このようにして得られる組み換え体エンドヌクレ
アーゼは、NlaI、NlaII及びNlaIVを含め
た不純物としての他の酵素を伴わず、実質的に非特異的
ヌクレアーゼを伴わない。
【0051】先に概説した諸ステップは本発明の実施に
おける好ましい形態を示すものであるが、上述の方法を
当分野の公知技術によって変形し得ることは、当業者に
は明らかである。
【0052】本発明を以下、実施例によって更に詳しく
説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定
されるものではない。
【0053】
【実施例】NlaIII制限エンドヌクレアーゼ遺伝子
のクローニング 1.DNA精製:凍結したNeisseria  la
ctamica(NRCC2118)細胞5gを20m
lの25%スクロース、50mM  Tris  pH
8.0に再懸濁させた。10mlの0.25M  ED
TA  pH8.0及び0.25M  Tris  p
H8.0中の10mg/mlのリゾチーム6mlを添加
した。懸濁液を16時間氷上に置き、その後24mlの
1%TritonX−100、50mM  Tris 
 pH8.0、67mM  EDTA及び5mlの10
%  SDSの添加によって溶解させた。溶液を、(予
め0.5M  TrispH8.0と平衡させた)70
mlのフェノールと、60mlのクロロホルムで抽出し
た。乳濁液を10Krpmで30分間遠心処理して相を
分離した。粘稠な上相を、DNA緩衝液(10mM  
Tris  pH8.0、1mM  EDTA)を4回
変えて透析した。透析した溶液を37℃で2時間、最終
濃度100μg/mlのRNアーゼで消化した。次に、
5M  NaClを最終濃度が0.4Mとなるように添
加し、かつ0.55容量のイソプロピルアルコールを添
加してDNAを沈澱させた。沈澱したDNAをガラス棒
に絡ませ、自然乾燥し、その後DNA緩衝液に溶解させ
て濃度を約350μg/mlとし、4℃で貯蔵した。
【0054】2.DNAの消化:50μgのN.  l
actamicaDNAを500μlのHinPI制限
エンドヌクレアーゼ消化緩衝液(10mMTris  
pH8.0、10mM  MgCl2、50mM  N
aCl)で稀釈した。4単位/μgから0.06単位/
μgまでのHinPI制限エンドヌクレアーゼによる連
続稀釈を行ない、溶液を36℃で1時間インキュベート
した。HinPI消化の程度を、各稀釈液から得た小ア
リコートのゲル電気泳動によって解析した。一連の所望
サイズ(2〜15Kb)の断片が得られた稀釈液をプー
ルし、等量の平衡フェノールで抽出し、続いてクロロホ
ルムで2回抽出した。5M  NaClを最終濃度が0
.4Mとなるように添加し、かつ0.55容量のイソプ
ロピルアルコールを添加することによってDNAを沈澱
させた。 DNAをDNA緩衝液に溶解させ、その濃度を約100
μg/mlとした。
【0055】3.連結反応及び形質転換:6μg(60
μl)のHinPI消化N.  lactamica 
 DNAを3μg(15μl)の、AccIで切断し、
かつ脱リン酸化したpUC19(ATCC  3725
4)と混合した。20μlの10X連結反応緩衝液(5
00mM  Tris  pH7.5、100mM  
MgCl2、100mM  DTT、5mM  ATP
)及び105μlの滅菌蒸留水を添加して容量を200
μlとした。7.5μl(3000NEB単位)のT4
  DNAリガーゼを添加し、溶液を17℃で16時間
インキュベートした。溶液を20μlのクロロホルムで
の抽出によって滅菌し、次に15秒間のマイクロ遠心分
離によって清澄化した。62.5μlの連結反応溶液を
500μlのSSC/CaCl2(50mM  NaC
l、5mM  Na3シトレート、67mM  CaC
l2)と混合し、1.0mlの氷冷コンピテントE. 
 coli  RR1(ATCC31343)細胞を添
加した。溶液を42℃で4分間インキュベートし、その
後10mlのLuriaブイヨン(L−ブイヨン)を添
加して、インキユベーションを37℃で3時間継続した
【0056】4.細胞ライブラリー:形質転換した培養
物を穏やかに遠心分離し、上澄みを捨て、細胞を1.0
mlのL−ブイヨンに再懸濁させた。再懸濁細胞の20
0μl部分を、アンピシリン100μg/ml含有Lu
ria寒天(L−寒天)プレート上に植え付けた。プレ
ートを37℃で一晩インキュベートした。プレート表面
で増殖した形質転換細胞を、各プレートに2.5mlの
10mM  Tris  pH7.5、10mM  M
gCl2を注ぎ、コロニーを掻き集め、かつ懸濁液を1
本の管にプールすることによって集めた。
【0057】5.プラスミドライブラリー:2.0ml
の細胞ライブラリーを500mlの100μg/mlア
ンピシリン含有L−ブイヨンに接種した。培養物を37
℃で一晩振盪し、その後5Krpmで5分間遠心分離し
た。上澄みを捨て、細胞ペレットを10mlの25%ス
クロース、50mM  Tris  pH8.0に室温
で再懸濁させた。5mlの0.25M  EDTA  
pH8.0、及び3mlの、0.25M  Tris 
 pH8.0中の10mg/mlリゾチームを添加した
。溶液を1時間氷上に置き、その後12mlの1%  
Triton  X−100、50mM  Tris 
 pH8.0、67mM  EDTAを添加し、懸濁液
に穏やかな渦流を生じさせて細胞を溶解させた。
【0058】溶解混合物を50ml管に移し、4℃で4
5分間17Krpmで遠心分離した。上澄みをピペット
で除去した。20.0gの固体CsClをプラスチック
製の50ml捩じ蓋付き管に計り入れ、22.0gの上
澄みを前記管にピペットで注入して混合した。0.5m
lの、10mM  Tris  pH8.0、100m
MNaCl、1mM  EDTA中の10mg/mlエ
チジウムブロミドを添加した。溶液を2本の5/8in
.×3in.遠心分離管に移し、BeckmanTi7
0ローターにおいて17℃で30時間50Krpmで回
転した。プラスミドを集めるために、管を開け、紫外線
を照射し、二つの蛍光帯のうちの低い方を注射器で集め
た。 各管から得られた低い方の蛍光帯を一つに合わせ、エチ
ジウムブロミドを、等量の水飽和及びCsCl2飽和イ
ソプロピルアルコールでの3回の抽出によって除去した
【0059】抽出溶液を4容量のDNA緩衝液で稀釈し
、その後2容量のイソプロパノールの添加によって核酸
を沈澱させた。溶液を−70℃で30分間放置してから
、4℃で15分間15KrPmで遠心分離した。上澄み
を捨て、ペレットを30分間自然乾燥した後1mlの1
0mM  Tris  pH8.0、1mM  EDT
Aに溶解させ、4℃で貯蔵した。プラスミドDNA濃度
は約200μg/mlであった。
【0060】6.プラスミドライブラリーの消化:4μ
g(20μl)のプラスミドライブラリーを100μl
のBspHI制限エンドヌクレアーゼ消化緩衝液(10
mMTris  pH7.4、10mM  MgCl2
、  100mM  KCl)で稀釈した。16単位(
4μl)のBspHI制限エンドヌクレアーゼ及び8単
位(2μl)のSphI制限エンドヌクレアーゼを添加
し、管を37℃で2時間インキュベートした。反応物を
20μlのクロロホルムでの抽出によって滅菌し、その
後15秒間のマイクロ遠心分離によって清澄化した。
【0061】7.形質転換:20μl(0.8μg)の
消化ライブラリーを100μlのSSC/CaCl2(
上記第3項参照)、及び200μlの氷冷コンピテント
E.coli  RR1と混合した。混合物を3分間4
2℃に暖めてから、100μg/mgのアンピシリンを
含有するL−寒天上にプレーティングした。プレートを
37℃で一晩インキュベートした。BspHI及びSp
hIでの消化は形質転換細胞の数を、未消化プラスミド
で形質転換した場合の1/103に減少させた。Bsp
HI及びSphI消化の後、約200のコロニーが成長
した。そのうちの70を10mlのアンピシリン含有L
−ブイヨンに接種してミニ培養物を得、これをアンピシ
リン含有L−寒天プレート上で画線培養してマスタース
トックとした。
【0062】8.生存個体の解析:第7項で得られた7
0の生存コロニーを増殖させて10mlの培養物とし、
培養細胞の持つプラスミドを、Birnboimand
  Doly,Nucleic  Acids  Re
s.,  7,  p.1513(1979)の方法か
ら採用した次のミニプレップ(miniprep)精製
法によって得た。
【0063】ミニプレップ法:各培養物を5分間8Kr
pmで遠心分離した。上澄みを捨て、細胞ペレットを、
1mg/mlのリゾチームを含有する1.0mlの25
mMTris、10mM  EDTA、50mM  グ
ルコース  pH8.0に再懸濁させた。室温で10分
経過後、2.0mlの0.2M  NaOH、1%  
SDSを各管に添加し、管を穏やかに振盪して細胞を溶
解させ、その後氷上に放置した。溶液が澄んだら1.5
mlの3M酢酸ナトリウム(pH4.8)を各管に添加
し、管を振盪した。生成する沈澱物を、4℃で10分間
行なう15Krpmでの回転によって落ち着かせた。各
上澄みを遠心分離管内に注ぎ、管の中の3mlの2−プ
ロパノールと混合した。室温で10分経過後、管を10
分間15Krpmで回転して、沈澱した核酸をペレット
状にした。上澄みを捨て、ペレットを室温で30分間自
然乾燥した。乾燥の済んだペレットを、100μg/m
lのRNアーゼを含有する500μlの10mM  T
ris、1mM  EDTA  pH8.0に溶解させ
、37℃で1時間インキュベートしてRNAを消化した
。溶液を1.5mlエッペンドルフ管に移し、50μl
の5M  NaClを添加し、次いで350μlの2−
プロパノールを添加することにより再度DNAを沈澱さ
せた。室温で10分経過後、DNAを、5分間の遠心分
離での回転によって落ち着かせ、上澄みを捨てた。ペレ
ットを室温で30分間自然乾燥し、次に150μlの1
0mM  Tris、1mM  EDTA、pH8.0
に再溶解させた。後に、BspHI、SphI、及び/
またはNlaIII、及びHinPIでの消化によって
プラスミドミニプレップを解析した。
【0064】9.NlaIIIメチラーゼ遺伝子クロー
ン:解析した70のプラスミドのうち61のプラスミド
は、BspHI消化に感受性であり、かつN.  la
ctamica  DNAの様々なHinPI断片を持
つことが判明した。これらのプラスミドは偽であり、廃
棄した。残る9のプラスミドは、BspHI、SphI
及びNlaIII消化に耐性であり、0.59Kb及び
0.54KbのHinPI断片を共に有することが判明
した。6種の異なるプラスミド構築物が得られ、これら
はプラスミドをBspHI、SphI及びNlaIII
消化から完全に防護した。同じメチラーゼ選択技術によ
って、MboI、EcoRI及びClaIエライブラリ
ーからもメチラーゼクローンを得た。これらのクローン
はいずれも、検出可能なNlaIIIエンドヌクレアー
ゼ活性は有しなかった。
【0065】10.NlaIIIメチラーゼクローンの
配列決定:NlaIIIメチラーゼクローンを、San
gerのジデオキシ鎖末端決定法を用いて配列決定した
。DNAのクローン片の端部を、クローニング部位近傍
でpUC19ベクターにハイブリダイズしてクローンD
NAに読み込まれるユニバーサルプライマーNEB  
1201及びNEB  1211を用いて配列決定した
。 典型的な反応において、2μg(2μl)のフェノール
/クロロホルム抽出ミニプレッププラスミドDNAをd
H2Oで稀釈して総量を20μlとした。2μlの2M
  NaOH、2mMEDTAを添加し、溶液を室温で
5分間インキュベートした。7μlのdH2O、6μl
の3M酢酸ナトリウム(pH6.0)及び75μlのエ
タノールを逐次迅速に添加した。DNAを2−プロパノ
ール/ドライアイス浴中で15分間沈澱させ、エッペン
ドルフ遠心分離機での10分間の遠心分離によりペレッ
ト状にし、200μlの70%エタノール/30%  
dH2Oで洗浄し、遠心分離法によって再回収し、乾燥
した。得られたDNAを、9μlのdH2O,1.5μ
lの10X配列決定緩衝液(100mM  Tris−
HCl  pH7.5、50mM  MgCl2、75
mM  DTT)、及び1μl(1pmol)の1uM
プライマー溶液に再懸濁させた。反応物を37℃で30
分間インキュベートした。2μlの[α−35S]dA
TP(500Ci/mmol、10mCi/ml)及び
1μl(5単位)のクレノウフラグメントを添加し、得
られた混合溶液を、適当なNEB  406ジデオキシ
配列決定試薬3.0μlの入ったA、C、G及びT反応
管それぞれに3.2μlずつ入れた。反応物を37℃で
15分間インキュベートし、その後1μlのdNTP追
跡溶液(NEB  406)を添加してインキュベーシ
ョンを更に15分間継続した。6μlの停止溶液を添加
し、反応物を8%ビス−アクリルアミド配列決定ゲル上
で電気泳動してからオートラジオグラフィーに掛けた。
【0066】メチラーゼのサブクローンを作り、配列が
決定できるようにクローンの内側部分をpUC19ユニ
バーサルプライミング部位付近に配置した。上記サブク
ローンは次のように形成した。2μgの、第1項〜第9
項に述べたようにして得られたHinPIライブラリー
メチラーゼクローンpRM125M  122−64を
50μl反応容器内で1時間、20単位のEcoRI及
び20単位のPstIで消化し、次に40mM  Tr
is−HCI  pH8.0、20mM酢酸ナトリウム
、1mM  Na2EDTA、0.5μg/mlエチジ
ウムブロミド中で1%FMC  SeaPlaque(
rt)  LMPアガロースゲル上で電気泳動した。ク
ローンDNAの1.7kb断片をゲルから切り出した。 5μlのゲル断片を1μlの10X反応緩衝液、4μl
のdH2O,  及び1μl(50)のHinPIと混
合し、37℃で30分間消化した。反応物を15分間加
熱して65℃とし、次に10μlのクロロホルムで抽出
した。1.3μlの10X連結反応緩衝液を、1μlの
T4  DNAリガーゼ及び1μl(200ng)の、
AccIで切断し、かつ脱リン酸化したpUC19  
DNAと共に添加し、溶液を4℃で16時間インキュベ
ートした。連結反応物を65℃で5分間融解してから4
2℃に冷却した。 5μlの溶融連結反応物を100μlの氷冷コンピテン
トE.  coli  RR1細胞と混合し、4分間4
2℃に加熱し、100μg/mlのアンピシリンを含有
するLB寒天上に植え付けた。このようにして得られた
サブクローンを、ユニバーサルプライマーNEB  1
201及びNEB  1211を用いて上述のように配
列決定した。上述のようなN.  lactamica
  DNAと相補的であるプライマーを合成することに
よって更に配列決定を行ない、配列を完成した。
【0067】11.サザン法によるN.  lacta
micaゲノムDNAの制限地図の作成:N.  la
ctamicaゲノムDNAを濃度50mg/mlのエ
ンドヌクレアーゼ反応緩衝液で稀釈し、BanII、B
ssHII、BstBI、ClaI、EcoRV、Hi
ncII、HinPI、MboI、RsaI及びPst
Iを含めた様々な制限エンドヌクレアーゼで切断した。 2μgの消化DNAを40mM  Tris  pH8
.0、20mM酢酸ナトリウム、1mM  Na2ED
TA、0.5μg/mlエチジウムブロミド中で1%L
Eアガロースゲル上で電気泳動した。ゲルを定規と共に
紫外線照射下に写真撮影して移動距離を測定し、その後
ゲルを250mlの0.25M  HClに15分間、
穏やかに撹拌しつつ浸漬した。HCl液を除去後、ゲル
を0.25M  HClの、やはり250mlの第二の
アリコートに更に15分間浸漬した。ゲルを濯ぎ、25
0mlの0.5MNaOH、1.5M  NaCl中に
15分間、穏やかに撹拌しつつ置き、緩衝液を取り替え
た後第二の15分間浸漬を行なった。次に、ゲルを濯い
で、250mlの1M  NH4OAc、0.02M 
 NaOH中に30分間、穏やかに撹拌しつつ置き、続
いてNH4OAc/NaOH緩衝液を取り替えてから第
二の30分間浸漬を行なった。その後、DNAを、(N
H4OAc/NaOHで予め湿らせた)Schleic
her  &  Schuell  Ba85ニトロセ
ルロースのシート上に毛管作用によって一晩移した。ニ
トロセルロースブロットを80℃の真空オーブン内で2
時間熱した。ブロットを、MboIライブラリーpRM
125M1−15から得た極小クローン1μgを4μl
の0.1mM  dATP、4μlの0.1mM  d
GTP、4μlの0.1mM  dTTP、10μl(
800Ci/mmol、10mCi/ml)の[α−3
2P]dCTP、4μlの0.1μg/ml  DNア
ーゼI、及び1μl(10NEB単位)のE.  co
li  DNAポリメラーゼIと、総量100μlの5
0mM  Tris−HClpH7.8、5mM  M
gCl2、10mM  2−メルカプトエタノール及び
50μg/mlウシ血清アルブミン中で結合させて製造
した、ニックトランスレーションしたメチラーゼクロー
ンで試験した。溶液を15℃で3時間インキュベートし
、次に5μlの250mM  dATP、dCTP、d
GTP、dTTPを添加して更に15分間インキュベー
ションを継続した。DNアーゼ及びDNAポリメラーゼ
を、溶液を98℃に5分間加熱することにより不活化し
た。ニトロセルロースブロットを、15mlのハイブリ
ダイゼーション溶液(10X  Denhardts溶
液、6X  SSC、1%  SDS、2%デキストラ
ン硫酸)が入った密閉バッグに2時間入れた。その後、
50μlのニックトランスレーションしたプラスミドを
添加し、65℃で16時間ハイブリダイゼーションを行
なった。ハイブリダイゼーション溶液を除去し、フィル
ターを5分間にわたって3回、毎回65℃の2X  S
SCを250ml用いて洗浄し、かつ続く20分間にわ
たって更に3回、毎回65℃の2X  SSC、0.5
%  SDSを250ml用いて洗浄した。洗浄したフ
ィルターをdH2Oで濯ぎ、様々な制限断片の大きさを
示すオートラジオグラムを作成した。
【0068】12.NlaIIIメチラーゼのpACY
C184への移入:4μgのNlaIIIメチラーゼク
ローンpRM125M  122−64を100μl量
のPvuII(10単位)で消化した。10μgのpA
CYC184を総反応量200μlのPvuII(40
単位)で消化した。切断したpACYC184  DN
Aを平衡フェノールで1回抽出した後クロロホルムで2
回抽出し、NaCl濃度を100mMとし、2容量のエ
タノールを添加し、かつ溶液を−70℃で30分間イン
キュベートして、DNAを沈澱させた。沈澱したDNA
を遠心分離によって集め、300μlの70%エタノー
ル/30%  dH2Oで洗浄し、遠心分離によって再
度集めて乾燥し、43μlの10mM  Tris−H
Cl  pH8.0、1mM  Na2EDTAに再懸
濁させた。
【0069】PvuIIで消化したpACYC184を
コウシ腸ホスファターゼ(CIP)で処理して、このベ
クターが自身と連結するのを防止した。5μlの10X
  CIP緩衝液(500mM  Tris−HCl 
 pH9.0、10mMMgCl2、1mM    Z
nCl2)を、43μlのpACYC184に対して添
加した。1μl(1単位)のCIPを添加し、反応物を
、37℃で15分間インキュベートした後56℃で15
分間インキュベートした。第二の1μl(1単位のアリ
コート)のCIPを添加し、再び37℃で15分間イン
キュベートした後、56℃で15分間インキュベートし
た。第2の1μl(1単位のアリコート)のCIPを添
加し、再び37℃で15分間インキュベートした後、5
6℃で15分間インキュベートした。反応物をフェノー
ル及びクロロホルムで抽出して、上述のようにDNAを
沈澱させた。乾燥したDNAを約200μg/mlの濃
度に再懸濁させた。1μgのPvuII消化pRM12
5M  122−64を0.5μgの脱リン酸化したP
vuII切断pACYC184と、3μl(300NE
B単位)のT4  DNAリガーゼを添加した25μl
量の連結反応緩衝液中で結合させ、その後17℃で16
時間インキュベートした。5μlの連結DNAを200
μlの氷冷コンピテントE.  coli  RR1細
胞と混合し、続いて42℃に4分間加熱した。10ml
のLuriaブイヨンを添加し、細胞を37℃で3時間
インキュベートした。穏やかな遠心分離で細胞を集め、
テトラサイクリン50μg/ml含有のLB寒天上に植
え付けた。得られたコロニーをNlaIIIメチラーゼ
活性の存在に関してスクリーニングした。pACYC1
84−NlaIIIメチラーゼ形質転換細胞から、コン
ピテント細胞を製造した。
【0070】13.エンドヌクレアーゼ遺伝子の欠失部
分の増幅:N.lactamicaゲノムDNAのサザ
ンブロットから発生したマッピング情報を用いて、逆P
CR増幅用のN.lactamica  DNAの開裂
にRsa  I及びBssH  IIを選択した。20
単位のBssH  II又は40単位のRsa  Iと
の100マイクロリットル反応物中で10マイクログラ
ムのN.lactamica  DNAを開裂した。R
sa  Iの場合は2000塩基対のサイズ範囲のフラ
グメント、BssH  IIの場合は4500塩基対の
サイズ範囲のフラグメントを前述のステップ10と同様
にゲル精製した。 ゲル精製したDNAフラグメントを含むアガロースを6
5°Cで溶融し、42°Cに冷却し、1X  T4  
DNAリガーゼバッファで1mlに希釈して約1マイク
ロリットル/mlの濃度にした。これは、連結プロセス
におけるDNAフラグメントのサーキュラリゼーション
を促進するのに十分な低い濃度である。20マイクロリ
ットル(10,000NEB単位)のT4  DNAリ
ガーゼを加え、この反応物を17°Cで16時間インキ
ュベートした。この連結反応物を等量の平衡化フェノー
ルで抽出し、次いでクロロホルムで2回抽出し、100
mM  NaClに加え、2つのEppendorf管
に分配し、2倍容のエタノールで−70°Cで16時間
沈澱させた。沈澱したDNAを遠心分離によって集め、
300マイクロリットルの70%エタノール/30%d
H2Oで洗浄し、遠心分離し且つ乾燥した。
【0071】連結したDNAフラグメントについてPC
R増幅を下記のように実施した。連結し精製し乾燥した
Rsa  Iフラグメント(約500ng  DNA)
の入っている管に、100マイクロリットルの140m
M  Tris−HClpH8.8と、40マイクロリ
ットルの1mM  dNTP溶液と、2マイクロリット
ルの200mM  MgCl2と、2マイクロリットル
の10%Triton−X100と、15マイクロリッ
トル(500nmol最終濃度)プライマー  Nla
  III  #4(5’GATCGTATTGATA
ACATCCG  3’)と23マイクロリットルのd
H2Oとを加えた。 この反応物を下記のように混合し且つ分割した。前記混
合物20マイクロリットルに2マイクロリットルのプラ
イマーNla  III  #9(5’GCAATTC
TATAGATGCAATCCGCCTTAATGG3
’)(500nmol濃度まで)と、0.25マイクロ
リットル(0.6単位)のTaq  Iポリメラーゼと
1マイクロリットルの2mg/mlウシ血清アルブミン
(BSA)とを加えた。この反応物は、Nla  II
Iエンドヌクレアーゼ遺伝子を含むRsa  Iフラグ
メントの存在に関する対照であり、増幅を発生させるた
めにRsa  Iフラグメントを環状にしておくことを
必要としなかった。残りの162マイクロリットルに1
3マイクロリットルのプライマーNla  III(5
’CAAATATACATCGGACTAC3’)#7
(500nmol濃度まで)と、8マイクロリットルの
BSAと2マイクロリットル(5単位)のTaq  I
ポリメラーゼとを加えた。この反応物を半分に分割し、
1.8マイクロリットルの200mM  MgCl2を
管の1つに加えた。 これらの反応物の上に50マイクロリットルのパラフィ
ン油を積層し、これを25サイクルにわたってインキュ
ベートした。このサイクルは、93°Cで1.5分間、
44°Cで1.2分間、70°Cで8.5分間の処理を
含む。次いで、試料を16マイクロリットル採取し、6
マイクロリットルのストップダイと混合し、標準的1%
アガロースゲル中の電気泳動で分析した。同じ実験をB
ssH  II連結、精製、乾燥DNAについて実施し
た。プライマー#4及び#7とのRsa  I  2m
M  MgCl2反応は約3マイクログラムのDNAを
2000塩基対という予想されたサイズで産生させた。 BssHII消化連結DNAの類似の反応は増幅DNA
を全く産生させなかったが、BssH  II対照実験
では約1200塩基対の予期されたフラグメントが産生
された。 Rsa  I増幅によって得られた増幅DNAをフェノ
ール及びクロロホルムで抽出し、前述のように沈澱させ
た。
【0072】14.増幅DNAからのクローニング:S
au3A  Iを用いて増幅DNAからエンドヌクレア
ーゼ遺伝子のアミノ末端部分をクローンした。Sau 
 3AIを選択したのは、単一の500塩基対Sau 
 3AIフラグメントがNla  IIIエンドヌクレ
アーゼの欠失部分を含んでいる疑いがあり、且つN.l
actamicaゲノムDNAが、出発ゲノムDNAで
はなく増幅DNAだけが開裂されてベクターへの連結に
使用されるように、Sau3AIの開裂を防止すべくメ
チル化されているからである。5マイクロリットルの増
幅DNA(0.3マイクログラム)を25マイクロリッ
トルのSau3A  I反応バッファ中に希釈し、1マ
イクロリットル(5単位)のSau3A  Iを加えて
37°Cで1時間インキュベートした。この反応物をフ
ェノール及びクロロホルムで抽出し、前述のように沈澱
させた。沈澱したDNAを17マイクロリットルのdH
20中に懸濁させ、これに2マイクロリットルの10X
連結バッファと、1マイクロリットル(100ng)の
BamH  I開裂脱ホスホリル化pUC19  DN
Aと1マイクロリットル(100単位NEB)のT4 
 DNAリガーゼとを加えた。この反応物を17°Cで
16時間インキュベートし、次いで10マイクロリット
ルのクロロホルムで抽出した。この連結反応物10マイ
クロリットルを200マイクロリットルの氷冷コンピテ
ントE.coli  RRI  dam−細胞(GM 
 2971  dam13::tn9)と混合し、4分
間42°Cに暖め、100マイクログラム/mlのアン
ピシリンを含むLB−寒天プレート上に配置した。個々
のamp耐性コロニーを採取し、ミニプレプ化し(mi
nipreped)、そのプラドDNAを制限地図作成
して分析して、先にクローンした配列決定したDNAの
178塩基対とエンドヌクレアーゼ遺伝子の欠失部分を
コードすると思われるDNAの約325塩基対とを含む
500塩基対Sau3A  Iフラグメントの存在を調
べた。分析した14のミニプレプのうち、このようなク
ローンpRM125amp  113−11が1つ得ら
れた。
【0073】15.完全形(intact)NlaHI
IIエンドヌクアーゼ遺伝子の作製:50μlの反応溶
液中で、2μgのEcoRIライブラリーメチラーゼク
ローンpRM125M101−8を、20単位のBam
HIで37℃で1時間消化した。メチラーゼ及び全pU
C19ベクター(EcoRI部位からBmaHI部位ま
での塩基396〜417のポリリンカーを除く)を含む
7.4kbフラグメントを、1%LMPアガロースゲル
からゲル精製し、連結して、E.coli  RRId
am−細胞(10項に前記)を形質転換した。このBm
aHI欠失は、クローンから第2のClaI部位を除去
した。damマイナス宿主中でプラスミドを増殖させる
と、エンドヌクレアーゼ遺伝子のClaI部位が開裂可
能になった。その理由は、オーバーラップするMboI
部位がE.colidamメチラーゼによってメチル化
されなくなるからである。BamHI欠失プラスミドp
RM125M101−8dBamHをミニプレップ化し
、8μl(約4μg)のこのDNAを、50μlのCl
aI反応緩衝液に希釈した。1μl(6単位)のCla
I、1μl(20単位)のPstI及び1μl(15単
位)のEcoO109Iを添加し、反応溶液を37℃で
2時間インキュベートした。EcoO109Iを使用す
ると、同様のサイズの不要なフラグメントをより小さい
2つのフラグメントに開裂するので所望のフラグメント
のゲル精製が容易になる。ClaIは、別々にクローニ
ングされたエンドヌクレアーゼ遺伝子の2つの部分間の
オーバーラップ領域を開裂し、エンドヌクレアーゼ遺伝
子の2つの部が接合する部位である。PstIはベクタ
ー中にのみ発生し、メチラーゼ及びエンドヌクレアーゼ
遺伝子の外部のクローニングされたフラグメントの末端
をベクターに接合するために使用される。アンピシリン
プロセスから得られた10μl(2μg)のpRM12
5amp113−11、Sau3AIフラグメントクロ
ーンを、50μlのClaI反応緩衝液に希釈し、1μ
l(6単位)のClaI及び1μl(20単位)のPs
tIを加え、反応溶液を37℃で2時間インキュベート
した。pRM125M101−8dBamHに由来のC
1aIからPstIまで2.9kbのフラグメントとp
RM125amp113−11に由来のClaIからP
stIまでの3.2kbのフラグメント(pUC19ベ
クターを含む)とを、1%LMPアガロースから上記の
ごとくゲル精製した。ゲルスライスを65℃で5分間融
解し、10μl(約200ng)の2.9kbのpRM
125M101−8dBamHフラグメントを、3μl
(約60ng)の3.2kbのpRM125amp11
3−11フラグメントと混合した。混合物を42℃に冷
却し、0.5μl(50単位  NEB)  T4  
DNAリガーゼを含む13μlの2×T4  DNAリ
ガーゼ緩衝液を加え、かき混ぜて、反応溶液を17℃で
16時間インキュベートした。次いで、結合混合物を6
5℃で5分間融解し、42℃に冷却した。10μlの連
結産物を、pACYC184−NlaIIIメチラーゼ
プラスミドpRM125M  ACYC−4を含む20
0μlの氷冷コンピテントE.ColiRRI細胞と混
合し、42℃で4分間インキュベートし、次いで100
μg/mlのアンピシリンを含むLB寒天プレートにプ
レーティングし、30℃で24時間インキュベートした
。増殖した8つのコロニーをミニプレップ化し、これら
のプラスミドDNAをEcoRI消化によって解析する
と、8つのうちの7つのプラスミドDNAが所望の構築
物を含んでいることが判明した。これらのプラスミドを
pRM125RM100c−1〜8と命名した。
【0074】16.NlaIII制限遺伝子クローン:
pRM125RM100c−4(このサンプルは、19
90年7月17日、ATCC受託番号E.coli  
ER1398中のNo.68366としてAmeric
an  TypeCulture  Collecti
onに寄託された)及び同様のプラスミドは、これらの
プラスミドを含むE.Coli  RRIの抽出物の検
定によってNlaIII制限エンドヌクレアーゼをコー
ドし発現することが判明した。pRM125RM100
c−4または、NlaIIIメチラーゼをコードするD
NAを含有する。
【0075】エンドヌクレアーゼアッセイ:検定すべき
細胞の250mlの培養物を、100μg/mlのアン
ピシリンを含むL−ブイヨン中で37℃で一夜増殖させ
た。培養物を8Krpmで5分間遠心し、細胞ペレット
を、10mlの10mMのトリス.HCl  pH7.
5、10mMの2−メルカプトエタノール、1mMのM
gCl2に再懸濁させた。1.5mlの懸濁液を3回の
15秒バーストで音波処理して細胞を破壊した。音波処
理した抽出物を10分間ミクロ遠心して細胞破片を除去
し、上清のエンドヌクレアーゼ活性を以下の手順で検定
した:8μg(16μl)の精製ファージλDNAを4
00μlのNlaIII制限エンドヌクレアーゼ消化緩
衝液(6項)に希釈した。7つの試験管を用い、第1試
験管に75μl、残りの6つの試験管に各50μlずつ
溶液を分配した。13.5μlの抽出物を第1試験管に
添加して、DNA1μgあたり抽出物9μlとした。次
に、第1試験管から25μlを取り出し、第2試験管に
移して3μl/μgとした。25μlずつ移す系列希釈
を続行し、試験管3(1μl/μg)、4(0.3μl
/μg)、5(0.1μl/μg)、6(0.03μl
/μg)、7(0.01μl/μg)の濃度にした。試
験管を37℃で1時間インキュベートし、次いで各試験
管の20μlをゲル電気泳動によって分析した。抽出物
は1mlあたり約2×103unitsのNlaIII
制限エンドヌクレアーゼを含有することが判明した。こ
れは細胞1gあたり2×104unitsに対応する。
【0076】17.pRM125RM100c−4を含
むE.coli  ER1398はNlaIII制限エ
ンドヌクレアーゼの精製に使用できる好ましい宿主であ
る。使用できるその他の宿主細胞は、E.coli  
  RRl、  E.coli  MM294、などで
ある。アンピシリンを含むL−ブイヨンを入れた発酵槽
で菌株を37℃で後期対数増殖期まで増殖させた。次い
で、細胞を遠心によって収集し、正しい調製物を得るた
めに直ちに破壊するか、または適当な時期まで−70℃
で凍結保存する。
【0077】18.組換えNlaIIIエンドヌクレア
ーゼの精製:プラスミドpRM125RM100c−4
を含む25gのE.coli  ER1398細胞を、
100mlの緩衝液A(20mMのKPO4  pH7
.0、10mMの2−メルカプトエタノール、0.1m
MのEDTA)に再懸濁させた。細胞を音波処理によっ
て破壊した。可溶性タンパク質の放出をモニターし、出
発細胞ペースト重量の6%が可溶性タンパク質として放
出されるまで音波処理を続行した。5MのNaClを加
えて総NaCl濃度を0.1Mとし、Beckman 
 J2−21遠心機及びJA−14ヘッドによって4℃
で12,000rpmで30分間遠心することによって
溶液を清澄化した。次いで粗上清を、緩衝液B(0.1
MのNaClを含む緩衝液A)で平衡した2.5×11
cmのPhosphocelluloseカラムで処理
した。カラムを100mlの緩衝液Bで洗浄した。緩衝
液A中の0.1MのNaClから1.1MのNaClま
でのリニヤグラジェント600mlでカラムを処理し、
10ml毎の分画を収集した。上記のごとくλDNAで
カラム分画を検定することによってNlaIII活性の
ピークを測定した。NlaIIIは約0.4MのNaC
lに溶出した。NlaIIIエンドヌクレアーゼピーク
を含む分画を緩衝液Bに透析し、緩衝液Bで平衡した2
.5×4cmのヘパリン−セファロースカラムで処理し
た。カラムを40mlの緩衝液Bで洗浄し、次いで、緩
衝液A中の0.1MのNaClから1.1MのNaCl
のリニヤグラジェント200mlで処理した。4ml毎
の分画を収集し、上記のごとく検定してNlaIIIピ
ークの位置を決定した。NlaIIIは0.3M〜0.
5MのNaClに溶出した。NlaIII含有分画を緩
衝液C(20mMのKPO4pH6.0、10mMの2
−メルカプトエタノール、0.1mMのEDTA、0.
1MのNaCl)に透析し緩衝液Cで平衡した1.5×
10cmのCM−セファロースカラムで処理した。カラ
ムを30mlの緩衝液Cで洗浄し、次いで0.1Mから
1.1MのNaClまでのリニヤグラジェント180m
lで処理して3ml毎の分画を収集した。NlaIII
は約0.3MのNaClで溶出することが判明した。N
laIIIの最大活性を含む分画を、緩衝液D(20m
MのKPO4pH7.0、10mMの2−メルカプトエ
タノール、0.1mMのEDTA、0.5MのNaCl
)で平衡したG−75カラムで処理し、カラムに500
mlの緩衝液Dを加えた。NlaIIIの最大活性を含
む分画は220〜250mlに溶出し、これをNlaI
II保存用緩衝液(10mMのトリス.HCl  pH
7.4、200mMのKC1、0.1mMのEDTA、
1mMのDTT、200μg/mlのBSA、50%の
グリセロール)に透析し、−20℃で保存した。この精
製から得られたNlaIIIエンドヌクレアーゼは実質
的に純粋であり、非特異的エンドヌクレアーゼ及びエキ
ソヌクレアーゼを含まず、また、NlaI、NlaII
及びNlaIVエンドヌクレアーゼは全く混在していな
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】NlaIII制限エンドヌクレアーゼのクロー
ニング及び製造の手順の説明図である。
【図2】NlaIII制限エンドヌクレアーゼのクロー
ニング及び製造の手順の説明図の続きである。
【図3】NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びNl
aIII修飾メチラーゼをコードするN.  lact
amicaのDNA断片であって、pUC19(ATC
C37254)のBamHI部位及びPstI部位に挿
入してpRM125RM100c−4を作製した際に用
いた、上記DNA断片の制限地図である。
【図4】NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びNl
aIII修飾メチラーゼをコードするN.  1act
amicaのDNA断片であって、pUC19(ATC
C37254)のBamHI部位及びPstI部位に挿
入してpRM125RM100c−4を作製した際に用
いた、上記DNA断片の制限地図の続きである。
【図5】pRM125RM  100c−4を有するE
.  coli  RR1(ATCC31343)の細
胞抽出物のNlaIII制限エンドヌクレアーゼ活性を
示すアガロースゲルの写真を示す図である。

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  N.  lactamica  NR
    CC  2118によって産生されるNlaIII制限
    エンドヌクレアーゼをコードするヌクレオチド配列を含
    むDNA断片。
  2. 【請求項2】  N.  lactamica  NR
    CC  2118によって産生されるNlaIIIメチ
    ラーゼをコードするヌクレオチド配列をも含むことを特
    徴とする請求項1に記載のDNA断片。
  3. 【請求項3】  プラスミドpRM125RM  10
    0c−4から得られることを特徴とする請求項1または
    2に記載のDNA断片。
  4. 【請求項4】  N.  lactamica  NR
    CC  2118によって産生されるNlaIII制限
    エンドヌクレアーゼをコードするDNA断片を挿入した
    ベクターを含む組み換え体ベクター。
  5. 【請求項5】  請求項1または2に記載のDNA断片
    を挿入したベクターを含む組み換え体ベクター。
  6. 【請求項6】  請求項4に記載の組み換え体ベクター
    で宿主細胞を形質転換して得られる形質転換細胞。
  7. 【請求項7】  請求項5に記載の組み換え体ベクター
    で宿主細胞を形質転換して得られる形質転換細胞。
  8. 【請求項8】  宿主細胞がE.  coli  RR
    1、E.  coli  MM294またはE.  C
    oli  ER1398であることを特徴とする請求項
    6に記載の形質転換細胞。
  9. 【請求項9】  N.  lactamica  NR
    CC  2118から得られ、かつNlaI、NlaI
    I及びNlaIVを含まない、DNAのCATG配列を
    認識する組み換え体NlaIII制限エンドヌクレアー
    ゼ。
  10. 【請求項10】  DNAを請求項9に記載の組み換え
    体NlaIII制限エンドヌクレアーゼによる消化から
    防護する、N.  lactamica  NRCC2
    118から得られる組み換え体修飾メチラーゼ。
  11. 【請求項11】  請求項4に記載の組み換え体ベクタ
    ーで形質転換した宿主細胞をNlaIII制限エンドヌ
    クレアーゼの発現に適した条件下に培養することを含む
    NlaIII制限エンドヌクレアーゼの製造方法。
  12. 【請求項12】  請求項5に記載の組み換え体ベクタ
    ーで形質転換した宿主細胞をNlaIII制限エンドヌ
    クレアーゼの発現に適した条件下に培養することを含む
    NlaIII制限エンドヌクレアーゼの製造方法。
  13. 【請求項13】  組み換え体ベクターがプラスミドp
    RM125RM  100c−4を含むことを特徴とす
    る請求項11に記載の方法。
  14. 【請求項14】  宿主細胞がE.  coli  R
    P1、E.  coli  MM294またはE.  
    coli  ER1398であることを特徴とする請求
    項11に記載の方法。
  15. 【請求項15】  請求項11に記載の方法で製造した
    組み換え体NlaIII制限エンドヌクレアーゼ。
JP3299985A 1990-08-30 1991-08-30 NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼの製造方法 Expired - Lifetime JP3064065B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US575,285 1990-08-30
US07/575,285 US5278060A (en) 1990-08-30 1990-08-30 Method for producing the Nla III restriction endonuclease and methylase

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04293489A true JPH04293489A (ja) 1992-10-19
JP3064065B2 JP3064065B2 (ja) 2000-07-12

Family

ID=24299670

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3299985A Expired - Lifetime JP3064065B2 (ja) 1990-08-30 1991-08-30 NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼの製造方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5278060A (ja)
EP (1) EP0477532B1 (ja)
JP (1) JP3064065B2 (ja)
DE (2) DE477532T1 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6054307A (en) * 1991-10-18 2000-04-25 Stratagene Octanucleotide restriction endonuclease, Srf I, and method for producing same
US5792632A (en) * 1992-05-05 1998-08-11 Institut Pasteur Nucleotide sequence encoding the enzyme I-SceI and the uses thereof
US5262318A (en) * 1992-08-20 1993-11-16 New England Biolabs, Inc. Isolated DNA encoding the SPHI restriction endonuclease and related methods for producing the same
US6905837B2 (en) * 1997-09-02 2005-06-14 New England Biolabs, Inc. Method for screening restriction endonucleases
WO1999011821A1 (en) 1997-09-02 1999-03-11 New England Biolabs, Inc. Method for screening restriction endonucleases
US6419801B1 (en) * 1998-04-23 2002-07-16 Sandia Corporation Method and apparatus for monitoring plasma processing operations
US6689573B1 (en) 1999-05-24 2004-02-10 New England Biolabs, Inc. Method for screening restriction endonucleases
WO2007097778A2 (en) 2005-08-04 2007-08-30 New England Biolabs, Inc. Novel restriction endonucleases, dna encoding these endonucleases and methods for identifying new endonucleases with the same or varied specificity

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IN166864B (ja) * 1985-03-01 1990-07-28 New England Biolabs Inc
DE3751730T2 (de) * 1986-06-06 1996-09-12 New England Biolabs Inc Verfahren zur Klonierung des Dde I- Restriktions-Modifikationssystems
US5030569A (en) * 1987-10-15 1991-07-09 New England Biolabs, Inc. Method for producing the AFL II restriction endonuclease and methylase
US4983522A (en) * 1987-12-17 1991-01-08 New England Biolabs, Inc. Method for producing the HinPI restriction endonuclease and methylase
US4983542A (en) * 1987-12-21 1991-01-08 New England Biolabs, Inc. Method for producing the XbaI restriction endonuclease and methylase
US5075232A (en) * 1988-07-28 1991-12-24 New England Biolabs, Inc. Method for producing the nlavi restriction endonuclease and methylase
US5053330A (en) * 1989-03-13 1991-10-01 New England Biolabs, Inc. Method for producing the mwoi restriction endonuclease and methylase
US5015581A (en) * 1989-03-15 1991-05-14 New England Biolabs, Inc. Method for producing the Hinc II restriction endonuclease and methylase
US5082784A (en) * 1990-03-20 1992-01-21 Life Technologies, Inc. Cloned kpni restriction-modification system
US5147800A (en) * 1990-06-08 1992-09-15 Life Technologies, Inc. Host expressing ngoaiii restriction endonuclease and modification methylase from neisseria

Also Published As

Publication number Publication date
DE69110226T2 (de) 1996-01-18
EP0477532B1 (en) 1995-06-07
DE69110226D1 (de) 1995-07-13
US5278060A (en) 1994-01-11
JP3064065B2 (ja) 2000-07-12
EP0477532A1 (en) 1992-04-01
DE477532T1 (de) 1993-11-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2563258B2 (ja) 制限および修飾遺伝子のクロ−ニング
JP2003535584A (ja) N.BstNBI切断エンドヌクレアーゼのクローニング及び産生並びに一本鎖置換増幅における切断エンドヌクレアーゼ使用に関する方法
JPS6387982A (ja) BamHI制限修飾系のクローニング
JPH06339374A (ja) バチルスコアグランスから得られる新規な制限エンドヌクレアーゼ及びその製造方法
JPH04293489A (ja) NlaIII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼの製造方法
JP3162059B2 (ja) NdeI制限エンドヌクレアーゼおよびメチラーゼの製造方法
JP3071292B2 (ja) アースロバクター種より取得され得る新しいタイプii制限エンドヌクレアーゼ及び同物質の生産方法
JP3156759B2 (ja) Hinc II制限エンドヌクレアーゼをコードするDNAセグメント
JP3592350B2 (ja) AatII制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼのクローニング及び産生方法並びに制限エンドヌクレアーゼの過剰発現関連方法
JP2761227B2 (ja) HinPI制限エンドヌクレアーゼおよびメチラーゼの製造方法
JP4825383B2 (ja) MseI制限エンドヌクレアーゼをクローニングする方法及び製造する方法
JP3195604B2 (ja) SfiI制限エンドヌクレアーゼおよびメチラーゼのクローニングおよび製造方法
JPH022367A (ja) HgiAI制限エンドヌクレアーゼおよびメチラーゼの製造方法
US5945288A (en) Method for cloning and producing the PmeI restriction endonuclease
JP2005237393A (ja) BglII制限エンドヌクレアーゼ及び修飾メチラーゼのクローニング及び産生方法
US5030569A (en) Method for producing the AFL II restriction endonuclease and methylase
JPH0698779A (ja) NaeI制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼをクローン化し産生する方法
EP0707066B1 (en) Method for producing the SspI restriction endonuclease and methylase
US6238904B1 (en) Type II restriction endonuclease, HpyCH4III, obtainable from Helicobacter pylori CH4 and a process for producing the same
US7186538B2 (en) Type II restriction endonuclease, CstMI, obtainable from Corynebacterium striatum M82B and a process for producing the same
US5100793A (en) Method for producing the asei restriction endonuclease and methylase
US5288696A (en) Method for producing and cloning SacII restriction endonuclease and methylase
US5731185A (en) Isolated DNA encoding the hphi restriction endonuclease and related methods for producing the same
WO2001021776A1 (en) A NOVEL TYPE II RESTRICTION ENDONUCLEASE, HpyCH4V, OBTAINABLE FROM HELICOBACTER PYLORI CH4 AND A PROCESS FOR PRODUCING THE SAME
US5147794A (en) Type II restriction endonuclease obtainable from Kluyvera ascorbata and a process for producing the same

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090512

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512

Year of fee payment: 12