JPH0698779A - NaeI制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼをクローン化し産生する方法 - Google Patents

NaeI制限エンドヌクレアーゼ及びメチラーゼをクローン化し産生する方法

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JPH0698779A
JPH0698779A JP5133962A JP13396293A JPH0698779A JP H0698779 A JPH0698779 A JP H0698779A JP 5133962 A JP5133962 A JP 5133962A JP 13396293 A JP13396293 A JP 13396293A JP H0698779 A JPH0698779 A JP H0698779A
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dna
methylase
naei
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Ellen P Guthrie
エレン・ポール・ガスリー
Cott Elizabeth M Van
エリザベス・メリル・バン・コツト
Christopher H Taron
クリストフアー・ヘンリー・ターロン
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    • C12N9/10Transferases (2.)
    • C12N9/1003Transferases (2.) transferring one-carbon groups (2.1)
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 1)Nocardia aerocolonigenes由来の制限エ
ンドヌクレアーゼ遺伝子を、この制限遺伝子を発現させ
得る宿主に導入し;2)NaeI制限エンドヌクレアーゼ活
性をコードし且つ発現させるプラスミドを含む宿主を発
酵させ;次いで3)NaeI制限エンドヌクレアーゼ活性を
コードし且つ発現させるプラスミドを含む発酵した宿主
からNaeI制限エンドヌクレアーゼを精製することにより
NaeI制限エンドヌクレアーゼをクローニングし且つ産生
する方法。 【効果】 実質的に純粋なNaeI制限エンドヌクレアーゼ
の組換えDNA技術による大量合成を可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、NaeI制限エンドヌ
クレアーゼ及び修飾メチラーゼをコードする組換えDN
A、並びに前記組換えDNAから前記酵素を産生する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】制限エ
ンドヌクレアーゼは細菌中に天然に存在する酵素の一種
である。制限エンドヌクレアーゼは、他の混入細菌成分
から精製して、DNAを正確なフラグメントに切断する
ために実験室で使用できる。この性質は、DNA分子
の、唯一のものとしての同定と構成遺伝子への分別とを
可能にする。制限エンドヌクレアーゼは現代の遺伝子研
究に不可欠の道具であることが判明した。制限エンドヌ
クレアーゼは遺伝子工学及び分析の実施手段となる生化
学的「はさみ」なのである。
【0003】制限エンドヌクレアーゼは、DNA分子の
特定のヌクレオチド配列(「認識配列」)を認識し、該
ヌクレオチド配列に結合することによって作用する。こ
のようにして結合した制限エンドヌクレアーゼは認識配
列内で、又は認識配列の片側に、DNA分子を開裂す
る。種々の制限エンドヌクレアーゼが種々の認識配列に
対して親和性を示す。これまでに調べられた数百種の細
菌のうち、ほぼ百の異なる制限エンドヌクレアーゼが同
定されている。
【0004】細菌は、種毎に僅かの制限エンドヌクレア
ーゼしか所有しない性向を有する。エンドヌクレアーゼ
は通常、その由来源である細菌にちなんで命名される。
例えば、Haemophilus aegyptius
種は、HaeI、HaeII及びHaeIIIという3
種類の異なる制限エンドヌクレアーゼを合成する。これ
らの酵素はそれぞれ配列(AT)GGCC(AT)、P
uGCGCPy及びGGCCを認識し開裂する。これに
対し、大腸菌(Escherichia coli)R
Y13は、配列GAATTCを認識する1種類の酵素E
coRIしか合成しない。
【0005】理論に拘束されたくはないが、自然界で
は、細菌細胞が安全に生存する上で制限エンドヌクレア
ーゼが保護的役割を果たしていると考えられる。制限エ
ンドヌクレアーゼは、該酵素がなければ細菌を破壊する
か又は細菌に寄生するであろうウイルス及びプラスミド
のような外来DNA分子による感染に細菌が耐えられる
ようにする。制限エンドヌクレアーゼは、感染DNA分
子の長さを走査して、認識配列が出現する毎に前記長さ
を開裂することにより前記耐性を与える。このようにし
て開裂が行われると、感染遺伝子の多くが失活し、DN
Aが非特異的エンドヌクレアーゼによって更に分解され
るようになる。
【0006】細菌保護系の第2の成分は修飾メチラーゼ
である。この種の酵素は制限エンドヌクレアーゼと相補
的な関係にあり、細菌が自己のDNAを保護し、該DN
Aを外来感染DNAから判別できるようにする手段を与
える。修飾メチラーゼは対応する制限エンドヌクレアー
ゼと同じヌクレオチド認識配列を認識しこれに結合する
が、DNAを開裂する代わりに、メチル基の付加によっ
て前記配列内のヌクレオチドのいずれかを化学的に修飾
する。メチル化の後は、制限エンドヌクレアーゼが認識
配列に結合することも、該認識配列を開裂することもな
い。細菌細胞のDNAは常に該細菌の修飾メチラーゼの
活性によって完全に修飾される。従って、内生制限エン
ドヌクレアーゼの存在に対しては感受性を全く示さな
い。制限エンドヌクレアーゼの認識及び攻撃に対して感
受性を示すのは、未修飾の、従って識別可能な外来DN
Aだけである。
【0007】遺伝子工学技術の誕生により、現在では遺
伝子をクローン化し、これらの遺伝子によってコードさ
れるタンパク質及び酵素を従来の精製技術よりも大量に
産生することが可能である。制限エンドヌクレアーゼ遺
伝子のクローンを単離するための鍵は、この種のクロー
ンを、複雑な「ライブラリー」、即ち「ショットガン」
法によって誘導されるクローン集団内で、前記クローン
が10-3〜10-4の低頻度で発生する場合に同定する簡
単で信頼できる方法を開発することにある。この方法
は、クローンの大部分を占める望ましくないクローンが
破壊され、希少な望ましいクローンが生き残るように、
選択的であるのが好ましい。
【0008】II型の制限−修飾系はより高い頻度でク
ローン化されている。第1のクローン化系では、バクテ
リオファージ感染が制限エンドヌクレアーゼクローンの
同定又は選択手段として使用された(EcoRII:K
osykhら、Molec.gen.Genet 17
8:717−719(1980);HhaII:Man
nら,Gene 3:97−112(1978);Ps
tI:Walderら、Proc.Nat.Acad.
Sci.78 1503−1507(1981))。細
菌中に制限−修飾系が存在すると、細菌はバクテリオフ
ァージによる感染に耐えることができ、クローン化制限
−修飾遺伝子を有する細胞が、原則として、ファージの
作用を受けたライブラリーからの生存者として選択的に
単離され得る。しかしながらこの方法の効果には限界が
あることが判明した。特に、クローン化制限−修飾遺伝
子が、選択的残存を与えるに十分なファージ耐性を常に
示すとは限らないことが判明した。
【0009】別のクローニング方法は、プラスミドによ
って運ばれるもの(plasmid−borne)とし
て特徴付けられた系を大腸菌クローニングプラスミド中
に移入する操作を含む(EcoRV:Bouguele
retら、Nucl.Acid.Res.12:365
9−3676(1984);PaeR7:Ginger
s及びBrooks,Proc.Natl.Acd.S
ci.USA 80:402−406(1983);T
heriault及びRoy,Gene 19:355
−359(1982);PvuII:Blumenth
alら、J.Bacteriol.164:501−5
09(1985))。
【0010】第3の方法であって、より多くの系のクロ
ーニングに使用されている方法では、活性メチラーゼ遺
伝子に関する選択によってクローニングが行われている
(例えば、1986年9月3日公開のEPO No.:
193,413参照。制限遺伝子及び修飾遺伝子はしば
しば密に関係しているため、これらの遺伝子はしばしば
両方が同時にクローン化され得る。但し、この選択によ
って完全な制限系が得られるとは限らず、メチラーゼ遺
伝子のみが得られることもある(BspRI:Szom
olanyiら、Gene 10:219−225(1
980);Bcn I:Janulaitisら、Ge
ne 20:197−204(1982);Bsu R
I:Kiss及びBaldauf,Gene 21:1
11−119(1983);MsP I:Walder
ら、J.Biol.Chem.258:1235−12
41(1983))。
【0011】ある系では、クローニングの問題が、修飾
によって保護されていない宿主中にエンドヌクレアーゼ
遺伝子を挿入する試みに存在し得る。メチラーゼ遺伝子
及びエンドヌクレアーゼ遺伝子を共通のDNAフラグメ
ント上で挿入する場合は、エンドヌクレアーゼ遺伝子が
宿主の遺伝子を開裂する前にメチラーゼ遺伝子が宿主を
修飾又は保護しなければならない。
【0012】これらの系を大腸菌中でクローン化するた
めの別の障害が、種々のメチラーゼをクローン化するプ
ロセスで発見された。多くの大腸菌株(クローニングで
通常使用されているものを含む)はDNA含有シトシン
メチル化の導入に耐える系を有する(Raleigh及
びWilson、Proc.Natl.Acad.Sc
i.,USA 83:9070−9074(198
6))。従って、どの大腸菌株をクローニングに使用す
るかを熟慮することも必要である。
【0013】精製した制限エンドヌクレアーゼ、そして
制限エンドヌクレアーゼほどではないが修飾メチラーゼ
は、実験室でDNAの特徴付け及び再構成を行うための
有用な道具であるため、これらの酵素を大量に合成する
細菌株を組換えDNA技術によって得ることは商業的に
有利なことである。このような株は、精製操作を簡単に
すると共に商業的に有用な量で産生する手段を与えるた
め、有用と思われる。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、Nocard
ia aerocolonigenes(ATCC23
870)から得ることができるNaeI制限エンドヌク
レアーゼ及び修飾メチラーゼの遺伝子をコードする組換
えDNAと、前記組換えDNAから前記酵素を産生する
ための方法とに関する。本発明は、制限エンドヌクレア
ーゼNaeI、即ちDNA配列5’−GCCGGC−
3’を認識し、オーバーハングを残さずに前記認識配列
の中央を第2のCの後で開裂する酵素を発現する形質転
換宿主にも関する(Wilson,G.,D.Com
b,L.Greenough及びI.Schildkr
aut,未公開論文)。本発明の方法で産生したNae
Iメチラーゼ又は制限エンドヌクレアーゼは実質的に純
粋であり、実施例1のステップ18に記載のように従来
技術によって形成した制限エンドヌクレアーゼ調製物に
通常見られる混入物を含んでいない。NaeI制限−修
飾系をクローン化するための好ましい方法の1つは、適
当なベクターを選択し、Nocardia aeroc
olonigenes由来DNAを含むライブラリーを
幾つか形成し、NaeI修飾メチラーゼをコードするD
NAを含むクローンを単離し、メチラーゼクローンを含
む大腸菌及びStreptomyces livida
ns株におけるエンドヌクレアーゼ活性のアッセイによ
ってエンドヌクレアーゼ遺伝子が存在していなかったこ
とを確認し、メチラーゼ遺伝子の一部分を欠失したベク
ターと、改変選択プロトコルと、宿主としての大腸菌A
P1−200(Piekarowiczら)とを用いて
メチラーゼ遺伝子に隣接する染色体DNAをクローニン
グして、前記クローンのスクリーニングを行い、新しい
クローンによって産生された検出可能なエンドヌクレア
ーゼ活性が存在していなかったことを確認し、NaeI
制限エンドヌクレアーゼの発現を求めて前記DNAをS
treptomyces lividansにクローニ
ングする試みを行い、新しくクローン化されたDNAと
NaeI制限エンドヌクレアーゼのアミノ末端との配列
決定を行い、これらの配列を比較することによりエンド
ヌクレアーゼ遺伝子を新しくクローン化されたDNAフ
ラグメント上に局在させる操作を含む。
【0015】本発明は、NaeI制限エンドヌクレアー
ゼ及び修飾メチラーゼをコードする組換えDNA、並び
にこのような組換えDNAから産生した酵素に関する。
【0016】Nocardia aerocoloni
genes由来のNaeI制限−修飾遺伝子を大腸菌中
でクローン化することは、2つの因子の組合わせに起因
して著しく困難であることが判明した。第1に、他の多
くの制限−修飾系と異なり、NaeI遺伝子は大腸菌中
では十分に発現しない。本発明では、メチラーゼ選択に
よるメチラーゼクローンの取得は、メチラーゼ遺伝子
を、遺伝子の出発点がクローニングベクター上のプロモ
ーターに十分に近付き且つ該プロモーターと一直線にな
るように十分に小さいフラグメント上でクローニングし
ない限り成功しないことが判明した。このようにすれ
ば、メチラーゼ遺伝子が発現され、クローンがメチラー
ゼ選択後に生き残ることができる(NaeI消化に耐え
て生き残る能力によるメチラーゼクローンの同定)。第
2に、メチラーゼに対するNaeIエンドヌクレアーゼ
遺伝子の方向は、これらの遺伝子を単一プロモーターの
制御下で大腸菌中で一緒にクローン化することができな
いような方向である。エンドヌクレアーゼ遺伝子とメチ
ラーゼ遺伝子とを同一方向で読み取れば、エンドヌクレ
アーゼ遺伝子は最初メチラーゼ遺伝子に先行しているた
め(図4)、これらの遺伝子を強力なプロモーターの後
に一緒にクローニングすると、メチラーゼ遺伝子よりも
エンドヌクレアーゼ遺伝子の方がプロモーターに近い位
置に配置されて、メチラーゼ遺伝子より強く発現される
ことになり、その結果生存不可能なクローンが得られ
る。本発明では、pEVnaeIRM9.3(図3)の
場合のように2つの遺伝子を一緒にクローン化すること
ができるが、そのためにはこれらの遺伝子がベクター中
のプロモーターから十分に離れて該プロモーターから発
現されないようにしなければならない。あるいは、2つ
の遺伝子を別個のプロモーターの制御下で別個にクロー
ン化することもできる。
【0017】クローニングの試みの大部分では、メチラ
ーゼをコードするフラグメントが大きすぎ及び/又は誤
った方向を有し、メチラーゼ遺伝子が発現されなかっ
た。クローンが修飾されず、従ってクローンを単離する
ように設計された選択によって破壊されたと考えられ
る。本発明では、完全エンドヌクレアーゼ遺伝子を含ま
ずに、メチラーゼ遺伝子をコードするフラグメントを正
確な方向で且つメチラーゼ発現を生起するようにプラス
ミドプロモーターに十分に接近した状態で有するライブ
ラリーが発見されるまで幾つかのライブラリーを構築し
分析することによって、NaeIメチラーゼ遺伝子をク
ローン化した。4つの異なる制限エンドヌクレアーゼを
用いてDNAの部分的切断及び完全な切断を行って9つ
の異なるライブラリーを構築したところ、前述のような
フラグメント上にメチラーゼ遺伝子を有するクローンを
含んでいたのは部分的PstIライブラリーだけであっ
た。クローニングプロジェクトの開始時には、どのエン
ドヌクレアーゼが最適であるかは未知であった。
【0018】部分的PstIライブラリーの選択後に得
られた19のメチラーゼクローンは、総てが少なくとも
2つの同じPstIフラグメントを有していた。これら
のクローンのうち18のクローンはベクター中で同じ方
向にあった。これら18のクローンは完全にメチル化さ
れていた。これらのクローンのうちの幾つかは、地図で
クローンの片側に位置する更に別のPstIフラグメン
トを有していた(図2)。後述のように、これらのクロ
ーンはいずれも完全エンドヌクレアーゼ遺伝子を含んで
いなかった。
【0019】エンドヌクレアーゼ遺伝子のクローン化は
困難なものであった。まず、サザン分析(Southe
rn analysis)によって、メチラーゼ遺伝子
の一部分を含むSacIフラグメントは、エンドヌクレ
アーゼ遺伝子の大きさとメチラーゼ遺伝子の正確な位置
とに依存して、エンドヌクレアーゼ遺伝子全体をコード
するのに十分な側方DNAをメチラーゼ遺伝子の右方に
含み得ることが判明した。しかしながら、SacIフラ
グメントだけをクローン化しても、その場合は完全なメ
チラーゼ遺伝子なしにエンドヌクレアーゼ遺伝子がクロ
ーン化されたであろうから、生存可能なクローンは得ら
れなかったであろう。問題は、宿主がエンドヌクレアー
ゼによる開裂から防護されるように、メチラーゼ遺伝子
を完全な状態に維持しながらエンドヌクレアーゼ遺伝子
をクローン化する方法にある。また、ベクターはNae
Iで切断できるNaeI部位を有していなければならな
い。なぜなら、NaeIは著しい部位優先性(site
prefernece)を有するからである。即ち、
NaeIはある部位を別の部位よりも優先的に切断する
[Conrad及びTopal、Proc.Natl.
Acad.Sci.USA 86:9707−9711
(1989)]。本発明ではこの問題を、メチラーゼ遺
伝子の右半分を除去してpEVnaeIM−59から1
つのPstIフラグメントを欠失させることにより解決
する(図3)。その結果得られるプラスミドpEVna
eI7−5は、単一のSacI部位と、幾つかの選択用
NaeI部位と、メチラーゼ遺伝子の残部をその隣にク
ローン化して完全NaeIメチラーゼ遺伝子及びメチラ
ーゼ保護を得るようにすれば再構築できるであろうNa
eIメチラーゼの一部分とを含んでいる。このベクター
中に構築されたSacIライブラリーの通常のメチラー
ゼ選択ではクローンは得られなかった。この結果の原因
がベクター中のアンピシリンプロモーターからのメチラ
ーゼ遺伝子の距離にあると想定して、厳密度のより低い
メチラーゼ選択と、宿主としての大腸菌AP1−200
の使用とを試みた。前記大腸菌株は活性の、但し発現の
弱いメチラーゼクローンのスクリーニングを可能にし
た。1つのクローンpEVnaeIRM9.3が単離さ
れた。このクローンはベクターに部分的メチラーゼ保護
を与えた。制限消化分析の結果、このクローンはメチラ
ーゼ遺伝子の右方にDNAを含んでいることが判明し
た。このクローンは大腸菌中では検出可能なレベルのN
aeIエンドヌクレアーゼを示さなかった。
【0020】NaeI制限エンドヌクレアーゼ遺伝子の
発現は更に困難なものであることが判明した。他の多く
の制限−修飾系からのメチラーゼクローンは、in v
itroアッセイにより制限エンドヌクレアーゼ活性に
関してスクリーニングできる。しかしながら、大腸菌中
のpEVnaeIRM9.3は、in vitroアッ
セイで検出可能なNaeIエンドヌクレアーゼ活性を示
さなかった。Nocardia及びStreptomy
ces由来の制限−修飾系に関する過去の実験で、大腸
菌中でクローン化した場合には前記系から制限エンドヌ
クレアーゼ活性を検出することが難しい場合が多いこと
が明らかにされている。しかしながら、制限−修飾遺伝
子をより密接に関連した宿主、例えばStreptom
yceslividans中でクローン化すると、制限
エンドヌクレアーゼ遺伝子の発現を検出できることがし
ばしばある。完全制限エンドヌクレアーゼ遺伝子がpE
VnaeIRM9.3上でクローン化されたかどうかを
調べるために、pEVnaeIRM9.3からの挿入物
をStreptomyces lividans中でサ
ブクローン化する試みを行った。しかしながら、試みは
総て失敗に終わった。その原因はおそらく、エンドヌク
レアーゼがメチラーゼ遺伝子より高度に発現されたこと
にある。メチラーゼ遺伝子がStreptomyces
lividans中でローコピー(low cop
y)Streptomycesベクター上に別個にクロ
ーン化され、次いでエンドヌクレアーゼ遺伝子がハイコ
ピー(high copy)ベクター上で前述の予保護
された株中でクローン化されるまで、NaeIエンドヌ
クレアーゼ活性は検出されなかった。クローンpEVn
aeIRM9.3上のNaeI制限エンドヌクレアーゼ
遺伝子の正確な位置をみつけるために、DNAの配列決
定を行い、制限エンドヌクレアーゼタンパク質のアミノ
末端の配列をNocardia aerocoloni
genes由来NaeIのより高い精製度の調製物から
決定し、クローンのDNA配列をエンドヌクレアーゼの
アミノ末端の配列と比較した。エンドヌクレアーゼ遺伝
子の出発点が判明した後、NaeI制限エンドヌクレア
ーゼ遺伝子の過剰発現の最善の方法を決定した(後で詳
述する)。
【0021】NaeI遺伝子及びメチラーゼ遺伝子を好
ましくはクローン化し且つ発現するための本明細書に記
載の方法は図1A及び図1Bに示す通りであり、下記の
ステップを含む: 1.Nocardia aerocolonigene
sのDNAを精製する。
【0022】2.NaeIメチラーゼ遺伝子全体を、完
全エンドヌクレアーゼ遺伝子を含まずフラグメントの一
端の近くに遺伝子の出発点を有するフラグメントに開裂
するPstIのような制限エンドヌクレアーゼ又はその
任意のアイソシゾマーで、前記DNAを完全に及び/又
は部分的に消化する。前記フラグメントは、クローニン
グ可能な大きさ、即ち約1.5〜13kbでなければな
らない。試用した他のエンドヌクレアーゼは、BamH
I、BclI、BglII、EcoRI、HindI
I、NsiI、PvuII、Sau3A及びXhoII
を含めて前述の条件を満たさなかった。
【0023】3.pBR322(又はpBR322中に
存在する同一テトラサイクリン耐性遺伝子を有する任意
の別のベクター)をクローニングベクターとして選択し
た。なぜなら、pBR322は4つのNaeI部位を含
み、これらの部位のうち2つはNaeI制限エンドヌク
レアーゼによって容易に開裂され、1つはやや緩慢に開
裂され、残りの1つは1/50の速度で開裂されるから
である。これは、NaeIエンドヌクレアーゼによって
開裂されないNaeI部位を有するλベースのベクター
のような、他のある種のベクターには見られない特徴で
ある。
【0024】4.消化したDNAをクローニングベクタ
ーに連結する。得られた混合物を用いて適当な宿主、即
ちhsdR-、mcrBC株、例えば大腸菌株RR1又
はK802細胞(それぞれATCC 31343及びA
TCC 33526)を形質転換する。本発明の研究で
は、K0802が好ましい宿主細胞であることが判明し
た。
【0025】5.DNA/細胞混合物を、好ましくは、
形質転換細胞に関して選択的な抗生物質培地、例えばア
ンピシリン又はテトラサイクリンにプレートする。イン
キュベーション後、形質転換細胞コロニーを一緒に回収
して一次細胞ライブラリーを形成する。前述のように、
この種の一次細胞ライブラリーは、クローニングエンド
ヌクレアーゼ、それぞれのクローニングエンドヌクレア
ーゼによるNocardia DNAの完全もしくは部
分的消化、並びに宿主株を様々に組合わせて、最終的に
9つ形成した。
【0026】6.組換えプラスミドを一次細胞ライブラ
リーからin totoで精製して一次プラスミドライ
ブラリーを形成した。
【0027】7.次いで、精製プラスミドライブラリー
を、Nocardia aerocolonigene
s細胞から調製したNaeI制限エンドヌクレアーゼ又
は任意のNaeIアイシゾマー、例えばNgoMIでi
n vitroで完全に消化する。NaeI制限エンド
ヌクレアーゼ消化は未修飾のメチラーゼ無含有クローン
を選択的に破壊し、その結果NaeIメチラーゼ含有ク
ローンの相対頻度が増加する。メチラーゼ無含有クロー
ンの破壊を促進するために、消化にエキソヌクレアーゼ
及び/又はホスファターゼを加えてもよい。
【0028】9.NaeIメチラーゼクローンの同定:
消化したプラスミドライブラリーDNAを形質転換によ
って大腸菌株RR1又はK802のような適当な宿主に
戻し、形質転換コロニーを抗生物質プレートにプレート
することによって再び得る。コロニーを採取し、そのD
NAを下記の方法でNaeI修飾遺伝子の存在について
分析する:コロニーに含まれているプラスミドDNAを
精製し、in vitroでNaeI制限エンドヌクレ
アーゼと共にインキュベートして、前記DNAがNae
Iによる消化に対する耐性を有しているかどうかを調べ
る。
【0029】10.メチラーゼ遺伝子がクローン化され
たことが判明したら、そのクローンをNaeI制限エン
ドヌクレアーゼ活性についてアッセイする。活性が検出
されたら、NaeI制限遺伝子をメチラーゼ遺伝子に連
結し、クローン中に存在させる。この場合は、下記のス
テップ13にスキップすることができる。しかしながら
本発明では、制限遺伝子は存在していても発現されない
ことが判明した。制限活性の欠失は、制限遺伝子がメチ
ラーゼ遺伝子に連結されていないか、又は連結されては
いるが完全な状態でメチラーゼ遺伝子と共にクローン化
されていないか、又は完全な状態でクローン化されてい
るが発現されてはいないことを意味する。前記3つの可
能性のうちのいずれが現実のものであるかを調べるため
に、クローン化フラグメントの制限地図を作り、欠失を
形成して、クローン化フラグメント内のメチラーゼ遺伝
子の相対位置を決定する。次いでこの情報を用いて、制
限遺伝子が連結されていれば、その制限遺伝子をコード
するのに十分なDNAがメチラーゼ遺伝子のいずれかの
側面に存在しているかどうかを調べる。空き(roo
m)が十分にあれば、制限遺伝子は連結されていない
か、又はクローン中に存在していても発現されていない
と想定される(ステップ12にスキップ)。本発明のP
stIクローン、pEVnaeIM38の場合のよう
に、クローン化DNAのメチラーゼ遺伝子の両側に、連
結制限遺伝子をコードするのに十分な空きが存在してい
なければ、メチラーゼ遺伝子の一部分を用いてNoca
rdia aerocolonigenes染色体の消
化を調べ、サザンハイブリダイゼーションによって、既
存のクローン化DNAの境界を超えて延びる領域のゲノ
ム地図を形成する。このデータは、制限−修飾領域をメ
チラーゼ遺伝子とより多くの隣接DNAとを有する個々
のフラグメントに開裂する特定のエンドヌクレアーゼを
同定するのに役立つ。このようなエンドヌクレアーゼに
よって形成されたフラグメントの正確な大きさも前記デ
ータから計算される。おそらくは、制限遺伝子及び修飾
遺伝子が連結されていれば、前述のようなフラグメント
は制限遺伝子もコードするであろう。
【0030】11.ステップ10で説明したフラグメン
トをゲル精製し、pEVnaeI7−5(pBR322
誘導体、その構築については実施例1、ステップ14で
述べる)のような適当なベクターに連結することによっ
て、高密度ライブラリー(enriched libr
ary)を形成する。メチラーゼ遺伝子の右方にDNA
を有するクローンは、厳密度の低い(gentle)メ
チラーゼ選択及び/又は大腸菌AP1−200を用いる
メチラーゼ活性についてのスクリーニングによって単離
できる。
【0031】12.制限遺伝子クローンの同定:本発明
では、NaeI制限エンドヌクレアーゼ遺伝子を有する
クローンは、大腸菌中での前記遺伝子の発現が低レベル
であるため、通常の粗細胞抽出物アッセイでは同定でき
ないことが判明した。しかしながら、Nocardia
及びStreptomyces由来の遺伝子はしばし
ば、Streptomyces lividans中で
クローン化すると検出可能レベルまで発現し得る。メチ
ラーゼ遺伝子を含み、場合によってはエンドヌクレアー
ゼ遺伝子も含むクローン化フラグメントをpIJ486
のようなStreptomycesベクター上にサブク
ローニングし、S.lividansに形質転換する。
得られたS.lividans中のクローンをメチラー
ゼ遺伝子及びエンドヌクレアーゼ遺伝子の発現について
調べる。S.lividans中のクローンから発現さ
れたエンドヌクレアーゼが存在していれば、エンドヌク
レアーゼ遺伝子はクローン化されたが大腸菌中では発現
されなかったことになる(ステップ13にスキップ)。
発現がないか、又は遺伝子がクローン化できなければ
(その原因は、本発明の場合のようにクローン化される
遺伝子の致死性にあり得る)、NaeIエンドヌクレア
ーゼをNocardia aerocolonigen
esからできるだけ均質に精製し、最初の20〜40個
のアミノ酸のアミノ末端配列を決定する。このタンパク
質配列情報をメチラーゼクローンの翻訳されたDNA配
列と比較して、エンドヌクレアーゼ遺伝子がそのクロー
ン化フラグメント上に存在するかどうかを調べ、存在し
ていれば、エンドヌクレアーゼ遺伝子の出発点がフラグ
メント上のどの位置に当たるかを調べる。これと同時
に、タンパク質ゲルによって制限エンドヌクレアーゼタ
ンパク質の大きさが約38kdであると決定される。こ
れは、エンドヌクレアーゼ遺伝子をコードするのに必要
なDNAの量が約1.0kbであることを意味する。N
aeI制限エンドヌクレアーゼを有するクローンは、エ
ンドヌクレアーゼのアミノ末端に関連した配列を含み、
前記配列の下流の少なくとも1.0kbのDNAを有す
るものであると同定される。
【0032】13.過剰発現:制限遺伝子を含むクロー
ンを過剰発現できる方法は幾つかある。当該領域のDN
Aの配列決定、詳細な地図の作成及び欠失データは、制
限エンドヌクレアーゼ遺伝子を過剰発現させる最良の方
法の決定に役立つ。過剰発現させる方法の1つは、pA
GR3上のPtacのような大腸菌によって強く認識さ
れるプロモーター(New England Biol
absのW.Jackによって構築)を制限エンドヌク
レアーゼ遺伝子の開始点の前に直接挿入する操作を含
む。この操作は、制限エンドヌクレアーゼ遺伝子の開始
点及び終了点の近傍に適当な制限ターゲットをみつけ、
pAGR3のプロモーターの近傍に相容性制限ターゲッ
トをみつけ、制限遺伝子をPtacプロモーターと一直
線に並ぶようにpAGR3に組み込むことによって実施
し得る。使用できる別の強力プロモーターは、pUC1
9上のPL及びpET3Aベクター上のT7プロモータ
ーである(Upton,NYのBrookhaven
National LabのWilliam Stud
ierから入手できる)。また、強力なリボソーム結合
部位(Shine & Dalgarno 1974
Proc.Natl.Acad.Sci.USA 7
1,1342−1346)を遺伝子の前に配置して発現
を増大させることもできる。本発明では、エンドヌクレ
アーゼを過剰発現する安定なクローンを得るために、宿
主をエンドヌクレアーゼ消化から予め保護しなければな
らない。この操作は、別個のプラスミド上でNaeIメ
チラーゼ中でクローン化するか(本発明でNaeI制限
−修飾系をS.lividans中でクローン化した時
のように)、又はNaeI制限部位と重なる部位を修飾
することによりNaeI消化から保護するMspIのよ
うな異種メチラーゼを用いることにより実施する。
【0033】遺伝子のDNA配列は、大腸菌中でより効
果的に使用されるコドンを使用するために、特定部位の
突然変異誘発か又は遺伝子自体の再合成により変化させ
ることができる。
【0034】プライマーは、制限エンドヌクレアーゼ遺
伝子全体を増幅するのにポリメラーゼ鎖反応を使用する
ために、制限エンドヌクレアーゼ遺伝子の前で、且つ制
限エンドヌクレアーゼ遺伝子の下流のある地点で、直接
ハイブリダイズするように設計し得る。その結果得られ
るDNAフラグメントは、pAGR3のような発現ベク
ターに挿入し得る。
【0035】14.産生:NaeIメチラーゼ又はエン
ドヌクレアーゼは、アンピシリン含有富栄養培地を含む
発酵槽(fermenter)中での増殖により、Na
eIメチラーゼ遺伝子(又は異種メチラーゼ)及び過剰
発現制限エンドヌクレアーゼ遺伝子を有するクローンか
ら産生し得る。その後細胞を遠心分離によって回収し、
音波処理により破壊して、NaeIメチラーゼと制限エ
ンドヌクレアーゼ活性とを含む粗細胞抽出物を得る。
【0036】15.精製:NaeIメチラーゼとエンド
ヌクレアーゼとを含む粗細胞抽出物を、アフィニティク
ロマトグラフィー又はイオン交換クロマトグラフィーの
ような標準的タンパク質精製方法によって精製する。
【0037】前述の諸ステップは本発明の好ましい実施
態様を構成するものであるが、当業者には明らかなよう
に、前述の方法は当業者に公知の技術に従って変化させ
得る。
【0038】以下の実施例は、本発明の現時点で好まし
い実施態様を説明するためのものである。尚、この実施
例は非限定的なものであり、本発明はこれに限定される
ことはない。
【0039】
【実施例】
実施例1NaeI修飾メチラーゼ及び制限エンドヌクレアーゼ遺
伝子のクローニング 1.DNA精製: Nocardia aerocol
onigenesのDNAを調製するために、1gの細
胞ペーストを5mlの0.1M Tris−HCl,
0.1M EDTA pH7.6中に、30分間静かに
振盪することにより再懸濁させた。懸濁液を3.0ml
ずつ2つの画分に分けた。0.1M Tris−HC
l,0.1M EDTA pH7.6中に1.7mg/
mlのリゾチームを含む溶液3.5mlを各画分に加
え、それぞれを37℃で15分間インキュベートした。
SDSを1%まで加え、プロテイナーゼKを0.13m
g/mlまで加え、画分を更に37℃で1時間インキュ
ベートした。10%SDS及び8%サルコシル溶液0.
4mlを各々に加え、55℃で2時間インキュベーショ
ンを続行した。次いで2つの画分を合わせ、DNA緩衝
液(10mM Tris−HCl,1mM EDTA
pH8.0)を4回交換して24時間透析した。次いで
塩化セシウム−エチジウムブロミド平衡密度勾配遠心分
離する準備として、透析したDNA溶液を、DNA緩衝
液で全容積40mlまで増量し、DNA溶液を2つの2
0ml画分に分け、各々に20gの塩化セシウム及び
0.2mlの5mg/mlエチジウムブロミドを加え
た。DNA溶液を44,000rpmで48時間遠心
し、得られたDNAバンドをシリンジ及び18ゲージニ
ードルを用いて取り出した。同量の氷冷水飽和N−ブタ
ノールで4回抽出することによりエチジウムブロミドを
除去し、塩化セシウムは透析によって除去した。次い
で、NaClを0.5Mまで加え、0.55容のイソプ
ロピルアルコールの層を表面に形成することによりDN
Aを沈澱させた。沈澱したDNAをガラス棒上に巻き付
けた。DNAを2mlの10mM Tris,1mM
EDTA pH8.0中に溶解すると終濃度は約385
μg/mlとなった。
【0040】ステップ2〜10の留意事項:上述したよ
うに、全部で4種の異なる制限エンドヌクレアーゼをそ
れぞれ使用してN.aerocolonigenes染
色体を消化し、9つのライブラリーを構築及びスクリー
ニングした。メチラーゼ遺伝子は、PstI以外のケー
スでは選択で残存するほど十分には発現しなかったの
で、PstIライブラリーについての詳細のみを記述す
る。他の13個のライブラリーは、以下に概略を示す方
法に類似の方法で作製した。
【0041】2.部分消化: 精製DNAを以下のよう
にPstIで切断して部分消化を行なった。10mM
Tris pH7.5,10mM MgCl2,50m
MNaCl,10mM β−メルカプトエタノール緩衝
液中に385ug/mlのDNA 115ulを含む溶
液を、1つの100ulアリコートと5つの50ulア
リコートとに分けた。100ulの試験管に10単位の
PstIを加え、DNA1ug当たり酵素1単位とし
た。1番目の試験管から50ulを取り出し、2番目の
試験管に移して0.5単位 PstI/ugとする等、
前の試験管の半分の量のPstIを次の試験管に移し
た。試験管を37℃で1時間インキュベートし、72℃
で15分間熱処理し、各試験管から15ulずつとって
アガロースゲル電気泳動によって分析した。中程度の、
但し不完全な消化を示す試験管を、クローニング用部分
消化フラグメント源として選択した(使用した部分消化
試験管は0.25U/ug、0.12U/ug、0.0
6U/ug及び0.03U/ug試験管であった)。個
々の反応液を混合し、下記のステップ3に記載のごとく
使用した。
【0042】3.連結: フラグメント化したDNAを
pBR322に以下のように連結した。6ugのPst
I部分消化Nocardia aerocolonig
enes DNA(60ul)を3.0μgのPstI
切断及び脱リン酸化pBR322(30ul)と混合し
た。20ulの10×連結ミックス(500mM Tr
is pH7.5,100mM MgCl2,100m
M DTT,5mMATP)を加え、更に110.5u
lの無菌蒸留水を加えて終容積198ulとした。7.
5ulの濃厚なT4 DNAリガーゼ(2×106U/
ml)を加え、混合液を16℃で4時間インキュベート
し、次いで10ulのクロロホルムを加えることにより
殺菌した。約125ulの連結DNAを使用してE.c
oli株K802を次のように形質転換した。DNAを
1.0mlのSSC/CaCl2(50mM NaC
l,5mM クエン酸三ナトリウム,67mM CaC
2)と氷上で混合し、2.0mlの氷冷コンピテント
E.coli K802(hsdR-+,mcrA-
mcrBC- ATCC No.33526)細胞を加
えた。42℃で5分間インキュベートした後、8mlの
ルリアブロス(Lブロス)を加えることにより細胞を希
釈し、37℃で1時間インキュベートした。
【0043】4.一次細胞ライブラリー: 形質転換細
胞培養液を簡単に遠心し、上清は捨て、細胞を1.0m
lのLブロス中に再懸濁させた。200ulの画分を、
25ug/mlのテトラサイクリンを含むルリア寒天
(L寒天)プレート上に塗り広げた。37℃で一晩イン
キュベートした後、各プレートに2.5mlの10mM
Tris pH7.5,10mM MgCl2を満た
し、形質転換コロニーを一緒に掻き取り、プールし、一
次細胞ライブラリーを形成した。
【0044】5.一次プラスミドライブラリー: 一次
プラスミドライブラリーを以下のように作製した。2.
5mlの一次細胞ライブラリーを、10ug/mlのテ
トラサイクリンを含むLブロス500ml中に接種し
た。培養液を37℃で一晩振盪し、次いで4000rp
mで5分間遠心した。上清は捨て、細胞ペレットを10
mlの25%スクロース,50mM Tris pH
8.0中に室温で再懸濁させた。5mlの0.25M
EDTA pH8.0を加え、次いで0.25MTri
s pH8.0中に10mg/mlのリゾチームを含む
溶液3mlを加えた。溶液を氷上に3時間放置し、次い
で12mlの溶解用ミックス(1% Triton X
−100,50mM Tris pH8.0,67mM
EDTA)をピペットで強く注入し、細胞懸濁液を静
かに撹拌して溶解した。溶解後、混合液を50mlプラ
スチック遠心管に移し、17000rpm,4℃で45
分間遠心した。上清をピペットで取り出した。20.0
gの固体CsClを計量して50mlプラスチックねじ
蓋付き試験管に入れ、更に22.0gの上清をピペット
で試験管に入れ、混合した。1.0mlのエチジウムブ
ロミド溶液(10mMTris pH8.0,1mM
EDTA,100mM NaCl中5mg/mlエチジ
ウムブロミド)を混合液に加えた。溶液を2つの5/8
インチ×3インチのポリアロマー遠心管に移し、密封し
た。これらの遠心管をBeckmanTi70ローター
において44000rpm,17℃で42時間遠心し
た。プラスミドを回収するため、遠心管の頂部にメスで
孔をあけ、2つのDNA蛍光バンドのうち低い方を紫外
光下にシリンジによって回収した。両管から得た低い方
のバンドをねじ蓋付きガラス試験管に一緒に入れ、同量
の氷冷水飽和N−ブタノールで4回抽出することにより
エチジウムブロミドを除去した。
【0045】抽出後の溶液を透析チューブに移し、DN
A緩衝液を4回交換して24時間透析した。透析後のD
NA溶液を、予め計量してある50ml無菌遠心管に移
し、その容積を測定した。5M NaClを終濃度0.
4Mまで加え、2容のイソプロパノールを加えて混合し
た。溶液を−20℃で一晩貯蔵してDNAを沈澱させ
た。沈澱後、溶液を15000rpm,0℃で15分間
遠心し、上清は捨てた。試験管をベンチ上に15分間放
置して空気乾燥し、次いでDNAペレットを500ul
のDNA緩衝液中に溶解し、−20℃で貯蔵した。この
ように調製したプラスミドのDNA濃度は、100〜2
00ug/mlであることが判明した。
【0046】6.プラスミドプールの消化: ゲル精製
した一次プラスミドプールを以下のように消化して非N
aeIメチラーゼクローンを破壊した。プラスミドDN
AをNaeI緩衝液(20mM NaCl,10mM
Tris pH8.0,10mM MgCl2,5mM
β−メルカプトエタノール)で30ug/mlまで希
釈した。全部で225ulを調製した。8U/ug N
aeIを加え、混合液を37℃で3時間インキュベート
した。
【0047】7.形質転換: 各試験管から得た12.
5ulの試料を使用してE.coli K802を形質
転換した。42℃で3分間インキュベートし、更に37
℃のLブロス中で45分間増殖させた後、細胞/DNA
混合液を、25ug/mlテトラサイクリンを含むL寒
天プレート上に塗り広げた。37℃で一晩インキュベー
トした後、プレートを調査した。プラスミドライブラリ
ーをNaeIで消化したことにより、形質転換体の数は
約103分の1に減少したことが判った。
【0048】8.生存固体の分析: セクション7で得
られた42個の生存コロニーを、テトラサイクリンを含
むLブロス培養液10ml中で増殖させ、それらが保有
するプラスミドを、Birnboin及びDoly(N
ucleic AcidsRes.7:1513(19
79))の方法を改良した以下のミニプレッププラスミ
ド精製手順によって調製した。
【0049】ミニプレップ手順:各培養液を8000r
pmで5分間遠心した。上清は捨て、細胞ペレットを、
1mg/mlリゾチームを含む1.0mlの25mM
Tris,10mM EDTA,50mM グルコー
ス,pH8.0中に再懸濁させた。室温で10分後、
2.0mlの0.2M NaOH,1%SDSを各試験
管に加え、試験管を振盪して細胞を溶解させ、次いで氷
上に置いた。溶液が透明になったら、1.5mlの3M
酢酸ナトリウムpH4.8を各試験管に加え、振盪し
た。形成された沈澱物を15000rpm,4℃で10
分間遠心した。各上清を、3mlのイソプロパノールを
含む遠心管中に注入し、混合した。室温で10分後、遠
心管を15000rpmで10分間遠心し、沈澱核酸を
ペレット化した。上清は捨て、ペレットを室温で30分
間空気乾燥した。乾燥したら、ペレットを850ulの
10mM Tris,1mM EDTA pH8.0中
に再懸濁させた。75ulの5M NaClを各々に加
え、溶液を、575ulのイソプロパノールを含むエッ
ペンドルフ試験管に移し、再び室温で10分間沈澱させ
た。次いで試験管を45秒間遠心機内で遠心し、上清は
捨て、ペレットを空気乾燥した。次いでペレットを、1
00ug/mlのRNaseを含む500ulの10m
M Tris pH8.0,1mM EDTA中に溶解
し、37℃で1時間インキュベートしてRNAを消化し
た。まず50ulの5M NaClを、次いで350u
lのイソプロパノールを加えることにより、DNAをも
う一度沈澱させた。室温で10分後、45秒間遠心する
ことによりDNAを遠心沈降させ、上清は捨て、ペレッ
トを、150ulの10mM Tris,1mM ED
TApH8.0の最終溶液中に再度溶解した。次いで、
NaeIで消化することによりプラスミドミニプレップ
を分析した。
【0050】9.メチラーゼ遺伝子クローン: 19個
のプラスミドがNaeIに耐性を示し、少なくとも2つ
のPstIフラグメントを保有する(図2)ことが判明
した。1つを除く各ケースで、フラグメントは、プラス
ミドのアンピシリン耐性遺伝子プロモーターに関して同
じ向きであった。アンピシリン耐性遺伝子プロモーター
に関して反対向きの挿入物を有する1つのクローンは、
プラスミドをNaeIエンドヌクレアーゼ消化から部分
的にしか保護しなかった。種々のE.coliクローン
から調製した抽出物におけるin vitro制限アッ
セイを以下のように実施した。
【0051】エンドヌクレアーゼ活性について試験すべ
きクローンの培養液50mlを、25ug/mlのテト
ラサイクリンを含むLブロスにおいて37℃で一晩増殖
させた。5000rpmで5分間遠心することにより細
胞をペレット化した。上清は捨て、ペレットを3mlの
超音波処理緩衝液(20mM KPO4 pH7.4,
10mM β−メルカプトエタノール)中に再懸濁させ
た。細胞懸濁液にリゾチームを終濃度200ug/ml
まで加えた。混合液を氷上に3時間維持し、−20℃で
凍結した。混合物を氷上で溶かし、この懸濁液2mlを
超音波処理緩衝液2mlと混合した。懸濁液に、0.4
ulの25%Triton X−100溶液を加え、ピ
ペットに出し入れすることにより混合した。破壊された
細胞を5,000rpmで10分間遠心した。7.5u
lの細胞抽出物を120ulの1× NaeI緩衝液及
び50ug/ml pBR322 DNA(BstNI
で予め消化したもの)と一緒に37℃で2時間インキュ
ベートすることにより、上清の制限エンドヌクレアーゼ
活性をアッセイした。電気泳動によって調べた15ul
の試料には制限エンドヌクレアーゼ活性は認められなか
った。
【0052】10. 1.45及び1.65kbのPs
tI挿入物内のメチラーゼ遺伝子の位置: NaeIメ
チラーゼクローンを多数の制限エンドヌクレアーゼで消
化して、クローン化DNAの制限マップを作製した。マ
ップを使用し、挿入物内の種々の領域を欠失させて、そ
のメチル化に及ぼす影響を決定した。そうして、3.1
kbの挿入物内の〜1kbメチラーゼ遺伝子の位置が正
確に定められ、該遺伝子の両側にあるクローン化DNA
の長さは〜0.9及び〜1kbであることが判明した。
メチラーゼクローンは、メチラーゼ遺伝子の右側には連
結制限エンドヌクレアーゼ遺伝子をコードするのに十分
なDNA(〜1kb)をもたないが、メチラーゼ遺伝子
の左側に約3.9kbを有する他のより大きなクローン
を使用することにより、左側には十分な余地(roo
m)を有し得る。しかしながら、2つの遺伝子間の距
離、これら遺伝子の正確なサイズ、及びこれらが結合し
ているか否かは明らかでないことから、クローンにおけ
るNaeIエンドヌクレアーゼ活性の欠如により、制限
遺伝子がクローン中に存在しないか、または存在しても
発現しないことが考えられる。制限遺伝子が存在しても
発現しないケースに対しては、隣接DNAを含むクロー
ン化メチラーゼ遺伝子をStreptomycesベク
ター中にサブクローニングし、これを使用してStre
ptomyceslividansを形質転換した(ス
テップ11,12)。更に、メチラーゼクローンのDN
A配列決定及びタンパク質配列決定を行って、制限遺伝
子の一部もしくは全てがクローン内に存在するのかまた
は全く存在しないのかを決定した(ステップ18〜1
9)。制限遺伝子全体が存在しないケースに対しては、
メチラーゼ遺伝子に隣接するより大きなDNA領域をス
テップ13〜17に従ってクローニングした。
【0053】11.NaeIメチラーゼクローンのS.
lividans中へのサブクローニング: 種々のメ
チラーゼクローンを用いると、メチラーゼ遺伝子の両側
に、もしそれが結合されているのであればメチラーゼ遺
伝子の正確な位置に従って、制限エンドヌクレアーゼ遺
伝子をコードするのに十分なDNAがクローニングされ
るはずであった。しかしながら、いずれのクローンも制
限エンドヌクレアーゼ活性を発現することはなく、2つ
のNaeI制限−修飾遺伝子が結合されたという証拠も
ないので、E.coliよりN.aerocoloni
genesにより近縁の種であるS.lividans
中にメチラーゼクローンをサブクローニングすることを
試みた〔以下に記載するのはpEVnaeIM60由来
の6.4kb E.coRI−HindIIIフラグメン
トのクローニングである。pEVnaeIM59から単
離した3kb KpnIフラグメントを用いて同様のサ
ブクローニング実験も実施した(図2参照)。結果は同
じであり、簡潔化のため、EcoRI−HindIIIサ
ブクローニングのみを詳細に記載する〕。25ul
(1.5ug)のpEVnaeIM60(pBR322
中の8.4kb部分PstIメチラーゼクローン,図
2)を、20UのEcoRI及び20UのHindIII
を含む50ulの10mM Tris pH7.5,1
0mM MgCl2,100ug/mlウシ血清アルブ
ミン,100mM NaCl中,37℃で2時間消化し
た。全部を0.7%アガロースゲル中で2時間電気泳動
させた。7.5kbのEcoRI−HindIII制限フ
ラグメントを電気泳動によってDEAEアニオン交換ペ
ーパー中に2時間かけて回収した。ペーパーを、0.1
M NaCl,10mM Tris pH8.0及び1
mM EDTAを含む緩衝液150ulで2回洗浄し
た。次いで、1.0M NaCl,10mM Tris
pH8.0及び1mM EDTAを含む緩衝液75u
lでペーパーを4回洗浄することより、DNAをペーパ
ーから溶出させた。DNAフラグメントを含む得られた
溶液を、まず300ulのフェノール/クロロホルムで
抽出し、次いで300ulのクロロホルムで抽出し、ド
ライアイス/エタノール浴中に置き1ml無水エタノー
ルを用いて15分間沈澱させた。DNAを14000r
pmで5分間ペレット化した。ペレットを70%エタノ
ールで濯ぎ、空気乾燥し、終容積10ulの10mM
Tris pH8及び1mM EDTA中に再懸濁させ
た。10ul(0.5ug)のEcoRI−HindII
I精製DNAフラグメントを、2ul(0.2ug)の
EcoRI−HindIII切断及び脱リン酸化pIJ4
86〔pIJ486はHopwood,D.A.of
Norwich,Englandから得たのものであ
り、文献Ward,J.M.et al.,Mol.G
en.Genet,203:468−478に記載され
ている〕に、1ulT4 DNAリガーゼ(400U)
を含む終容積50ulの1×連結緩衝液中,12℃で一
晩かけて連結した。10ulの連結ミックスを、P緩衝
液〔103gスクロース,0.25g K2SO4,2.
02g MgCl2・6H2O,2ml微量元素溶液、及
び蒸留水800mlまで。80mlアリコートに分配
し、オートクレーブ処理した。使用前に、各80mlア
リコートに、1ml 0.5%KH2PO4,10ml
3.68%CaCl2・2H2O及び10ml 5.73
%TES緩衝液pH7.2を加えた。微量元素溶液1リ
ットル当たり:40mgZnCl2,200mg Fe
Cl3・6H2O,10mg CuCl2・4H2O,10
mg MnCl2・4H2O,10mg Na247
10H2O及び10mg (NH46Mo724・4H2
O〕中の、約4×109S.lividans TK2
4〔Hopwood,D.A.から得たもの。TK24
は、Hopwood,D.A.et al.,Gene
tic Manipulationof Strep
omyces,a Laboratory Manua
に記載されている〕からHopwood,D.A.ら
(前出)に記載のごとく調製した原形質体(proto
plasts)に加えた。原形質体/DNA混合物に
0.5mlの25%ポリエチレングリコール1000を
加えた。これを1mlピペットに3回出し入れした。
0.1mlの形質転換ミックスを6つのR2YEプレー
トにそれぞれ塗り広げた〔103gスクロース,0.2
5g K2SO4,10.12g MgCl2・6H2O,
10gグルコース,0.1g Difcoカザミノ酸及
び800ml H2O。この溶液80mlを2.2gの
Difco寒天と混合し、オートクレーブ処理した。プ
レートを調製するため、ベース寒天溶液を融解し、以下
の殺菌液を加えた:1mM 0.5%KH2PO4,8m
l 3.68%CaCl2・2H2O,1.5ml 20
%L−プロリン,10ml 5.73%TES緩衝液p
H7.2,0.2ml微量元素溶液、及び0.5ml1
N NaOH。プレートから殺菌液を出し、層流フード
内で1時間以上乾燥した〕。1.0mlのチオストレプ
トン水溶液(0.5mg/ml)と一緒に30℃で一晩
インキュベートしてから、プレートに形質転換体ミック
スを重層した。コロニーが増殖するまで3〜4日間、プ
レートを30℃に戻した。
【0054】12.形質転換体分析: チオストレプト
ン選択から得られたコロニーを、単離コロニーに対して
5ug/mlチオストレプトンを含むR2YEプレート
を画線接種した。増殖したら、5ug/mlチオストレ
プトンを含む5mlのTSB,Oxoid Trypt
one Soya Brothを接種するのに使用し
た。培養液を通気しながら30℃で24時間インキュベ
ートした。1mlの培養液にミニプレップ手順を実施し
た。この手順は、Birnboim及びDoly〔Nu
cleic Acids Res.7:1513(19
79)〕によって記載されている手順と同一であるが、
但し、NaOH−SDS溶液を加える前に、4mg/m
lのリゾチーム,50mM グルコース,25mM T
ris pH8.0及び10mM EDTA中,37℃
で30分間インキュベートすることが必要であった。1
0ulのミニプレップDNAを、0.7%アガロースゲ
ル上で泳動させることにより分析した。5つのうち2つ
のクローンが、正しいサイズのフラグメントがpIJ4
86中に挿入されていることを示した。これら2つの単
離体由来の胞子を回収し、5ug/mlのチオストレプ
トンを含む500mlのTSBを接種するのに使用し
た。CsClプラスミドプレップを、Hopwoodら
(前出)のp93の方法3のスケールアップ(20倍)
方法に従って、培養液において調製した。得られたペレ
ットを17mlの10mM Tris pH8.0,1
mM EDTA,18.7g CsCl及び0.44m
l エチジウムブロミド(5mg/ml)中に再懸濁さ
せた。溶液を2つの5/8インチ×3インチポリアロマ
ー遠心管に移し、密封した。これらの試験管をBeck
man Ti70ローター内で44000rpm,17
℃で48時間遠心した。プラスミドを回収するため、試
験管の頂部にメスで孔をあけ、2つのDNA蛍光バンド
の低い方を紫外光下にシリンジによって回収した。両試
験管から得た低い方のバンドを15mlCorex試験
管に一緒に入れ、同量の水と3容のエタノールとを加え
ることによりエチジウムブロミドを除去した。−20℃
で2時間後、12000rpmで20分間遠心すること
によりDNAをペレット化した。ペレットを、2mlの
10mM Tris pH8.0,1mM EDTA中
に再懸濁させた。50ulの8M LiClを加え、D
NAを、まずフェノール/クロロホルムで、次いでクロ
ロホルムで抽出した。上述のごとく3容のエタノールを
水溶液に加えることによりDNAを沈澱させた。ペレッ
トを、500ulの10mM Tris pH8.0,
1mM EDTA中に再懸濁させた。精製したプラスミ
ドをEcoRI及びHindIIIで消化して挿入物の存
在を確認し、NaeIで消化して、S.lividan
s中のサブクローンがNaeIメチラーゼ活性を有する
かどうか確認した。両サブクローンは、正しい構造を有
し且つメチラーゼ活性を有することで明らかに同一であ
り、従ってNaeI制限エンドヌクレアーゼで消化され
得なかった。NaeI制限エンドヌクレアーゼ活性を試
験するため、プラスミドプレップに使用したのと同様に
増殖させた培養液50mlをペレット化した。ペレット
を10.3%スクロースで洗浄し、−70℃で凍結させ
た。融解してから、ペレットを、湿潤細胞重量1g当た
り3mlの50mM Tris pH8.0,10mM
β−メルカプトエタノール及び1mM PMSFの溶
液に再懸濁させた。氷上で超音波処理した後、1600
0rpmで45分間遠心することにより破砕物を除去し
た。上清のNaeI制限エンドヌクレアーゼ活性をアッ
セイした。pEGnaeIM1−21及びpEGnae
M1−22と称するこれらのサブクローンは、S.li
vidansにおいて検出可能なNaeIエンドヌクレ
アーゼ活性を示さなかった。
【0055】13.サザンブロット法(Souther
n, E. 1975, J.Mol.Bio., 9
8:503)を使用して隣接領域のゲノムマップを決定
し、メチラーゼ遺伝子の一部分、及びメチラーゼ遺伝子
の右側にプローブとしてのDNAを含んでいるメチラー
ゼクローンの一部分、特に1.65kb断片(図2)を
ゲル精製し、α−32p−ATPでニックトランスレート
した。0.01%SDSを含んでいる1%アガロースゲ
ル中で4時間電気泳動して、断片を精製した。ゲルを視
覚化するために長波長UVを使用して、1.65kbバ
ンドをゲルから切断し、清潔なかみそりの刃でミンチ状
にした。混合物を22ゲージシリンジから、0.01%
SDSを含む5mlの1×アガロースゲル緩衝液中に注
入して、17k rpmで45分間遠心分離した。上清
を−70℃で一晩0.5mlの5M NaCl及び1.
1mlのn−ブタノールで沈澱させた。DNAを15k
rpm、20分間でペレット化した。ペレットを400
ulの10mMトリスpH8.0,1mM EDTAに
再度懸濁させ、フェノール/クロロホルム抽出し、三度
クロロホルム抽出し、−20℃で3時間かけて40ul
の5M NaCl及び1000ulのイソプロパノール
で再度沈澱させた。ペレットを70%イソプロパノール
で洗浄し、空気乾燥し、最終容量の10mMトリスpH
8.0,1mM EDTA20ulに再度懸濁させた。
ゲル精製したプローブを以下のようにニックトランスレ
ートした。5ul(0.5ug)のDNA、1.5ul
の緩衝液(500mMトリスpH7.5、10mM β
−メルカプトエタノール、50mM MgCl2)、1
ulのGTC(500pmoles/ul)、5μlの
α−32p−dATP(100pmoles,800Cu
ries/millimole)、2ulのDNAポリ
メラーゼI(20単位)及び1ulのDNAse I
(1ug/ml)を混合し、16℃で2時間インキュベ
ートした。次いで混合物を10分間沸騰させ、直後に氷
中に置いた。
【0056】以下のようにサザンブロット法を実施し
た。N. aerocolonigenes DNAを
制限エンドヌクレアーゼAatII,BamHI,Bc
lI,EcoRI,HindIII,MluI,Nco
I,NdeI,NotI,NsiI,PvuII,Sa
cI,SalI,ScaI,SmaI,SphI,St
uIで別個に消化した。消化物を1.0%アガロースゲ
ル上で電気泳動させた。ゲルを0.25M HClに1
0分間、0.4M NaOH,0.8M NaClに3
0分間、次いで0.5MトリスpH7.5,1.5M
NaClに30分間浸漬した。ニトロセルロースシート
を水に短時間、次いで5 × SSC(0.75M N
aCl、75mMクエン酸三ナトリウム)に浸漬した。
300mlの3M NaCl,0.3Mクエン酸三ナト
リウム緩衝液中の1/2インチ厚さの重ね合わせたクロ
マトグラフィー用濾紙(ワットマン)の上部にゲルを置
き、緩衝液の量は重ね合わせた濾紙の高さを僅かに下回
るようにした。ニトロセルロースシートをゲルの上部に
置き、クロマトグラフィー用濾紙(ワットマン)を裏に
付けて、吸着材として作用させた。サンドイッチ部分を
押圧して、室温で一晩ゲル内容物をニトロセルロースシ
ートに移動させた。次いでシートを0.15MNaC
l,15mMクエン酸三ナトリウムで10分間洗浄し、
真空炉において80℃で1.5時間焼いて、ニトロセル
ロースに移動したDNA断片を固定した。3mlの10
g/l Ficoll、10g/lポリビニルピロリド
ン、10g/lウシ血清アルブミンと、4.5mlの3
M NaCl,0.3Mクエン酸三ナトリウムと、1.
5mlの10%SDSと、3mlの10%デキストラン
スルフェートと、3mlのH2Oとからなる溶液15m
lを含んでいるプラスチック袋にシートを移動し、65
℃で3時間振盪させながらインキュベートしてプレハイ
ブリッド形成した。7ulの放射性プローブを袋に加え
て、65℃で一晩振盪させながらインキュベートを継続
した。次いで、ニトロセルロースシートを0.3M N
aCl,30mMクエン酸三ナトリウムで三度、それぞ
れ5分間ずつ室温で洗浄し、0.5%SDSを含んでい
る同一の緩衝液で一度65℃で20分間洗浄した。次い
で、シートを空気乾燥し、一晩でオートラジオグラムを
作成した。
【0057】サザンブロット法のデータから、6種のエ
ンドヌクレアーゼをコードする断片の正確な寸法が判明
した。AatII,BamHI,MluI,PvuI
I,SacI,SalI断片はメチラーゼ遺伝子の左側
にDNAを有する(図4)。プローブをAatII消化
物では単一2.6kbバンドに、BamHI消化物では
7.5kbバンドに、MluI消化物では4.9kbバ
ンドに、PvuII消化物では2.3kbバンドに、S
acI消化物では6kbバンドに、SalI消化物では
2kbバンドにハイブリッド形成した。他のバンドはク
ローンするには大きすぎると判断した。
【0058】14.pEVnaeI7−5の構築:34
ul(30ug)のpEVnaeIM−59を60ul
の10× NEBuffer 3(50mMトリスHC
l,10mM MgCl2,100mM NaCl,1
mM DTT)と混合し、600ulになるまでH2
を加えて、pEVnaeIM−59を部分的に消化し
た。DNA混合物100ulを第1の管内に入れ、他の
4つの管内には50ulを入れた。管内で5UのPst
Iを100ulのDNA混合物と混合した。この管から
50ulを取り出し、50ulを含んでいる最初の管内
に移して、酵素を1:1に希釈した。他の3つの管内で
逐次1:1に希釈した。反応物を37℃で1時間インキ
ュベートした。72℃で15分間加熱して、反応を停止
させた。各反応で得られた5ulを0.7%アガロース
ゲル中で電気泳動して、消化の度合いを測定した。正確
な量の消化を示すように思われる管の残りのDNAを合
わせて、アガロースゲル中で電気泳動した。(pBR3
22と、pEVnaeIM−59からの1.5kb断片
と1.45kb断片とを含んでいる)7kbバンドを段
階13で説明したようにゲル精製した。1.5ulの1
0×リガーゼ緩衝液及び1ulのT4 DNAリガーゼ
を加え、16℃で5時間インキュベートして、単離した
断片12.5ul(約50ng)自体を連結反応させ
た。10ulの連結反応混合物を使用して、コンピテン
トE. coli RR1を形質転換した。25ug/
mlのテトラサイクリンを含むL−寒天上で形質転換細
胞を選択した。32の生存コロニーを選択した。その中
の12の生存コロニーをプラスミドミニプレップ(pl
asmid mini preps)用に取り出した。
取り出した12のコロニーのうち、3つは正確な構造を
有し、即ちpBR322、1.5kb断片及び1.45
kb断片を有していた(図3)。サブクローンはNae
Iの消化に対する感受性があり、従って完全なメチラー
ゼ遺伝子を含まないと仮定した。
【0059】15.段階2〜8と同一の手順で、但し段
階2,4では以下のように変更して、SacIライブラ
リーを構築し、選択した。30ul(30ug)のN.
aerocolonigenes染色体DNAを、S
acI(20U)を含んでいる300ulの1× NE
Buffer 2(10mMトリスpH7.5,10m
M MgCl2,150mM NaCl,1mM DT
T)中において37℃で3時間完全に消化した。0.0
1%SDSを含んでいる1%アガロースゲル中で全容量
を5時間電気泳動した。ゲルを視覚化するために長波長
UVを使用して、メチラーゼ遺伝子を有する断片の公知
の寸法の範囲内にある断片をゲルから切断し、清潔なか
みそりの刃でミンチ状にした。段階13と同一の手順で
断片を精製した。1200U T4 DNAリガーゼを
含んでいる70ulの1×連結反応用緩衝液中でSac
I開裂して、脱リン酸化した2ul(0.8ug)のp
EVnaeI7−5に15ul(0.8ug)を16℃
で4時間連結反応させた。70ul全てをE. col
i RR1,K802に形質転換し、テトラサイクリン
を含むL−寒天上でプレート化した。37℃で一晩イン
キュベートした後に、各プレートに2.5mlの10m
MトリスpH7.5,10mM MgCl2を注ぎ、形
質転換したコロニーをかきとって、プールし、一次細胞
ライブラリーを形成した。段階5で説明したように一次
プラスミドライブラリーを一次細胞ライブラリーから製
造した。
【0060】16.NaeIメチラーゼ遺伝子の上流の
領域を有するクローンの単離:(段階6〜7で説明した
ように)SacI一次プラスミドライブラリーの通常の
メチラーゼ選択を使用してNaeIメチラーゼクローン
を単離しようとする全ての試みで生存コロニーは得られ
なかったので、SacI一次プラスミドライブラリーの
厳密度の小さいメチラーゼ選択を実施した。更には、
E.coli株AP1−200を宿主として使用した。
AP1−200はdinD::lacZ融合を有し、宿
主に含まれる他の突然変異の存在下でこの融合は活性メ
チラーゼの存在を示し得る(Piekarowicz,
Nucleic Acid Res. 19:1831
−1835(1991))。2.5ulのSacI一次
プラスミドライブラリー(〜0.1ugのDNA)を、
50ulの1× NEBuffer1(10mMビスト
リスプロパンHCl,10mM MgCl2,1mM
DDT)中において、37℃で30分間0.5ulのN
aeI(2U)で消化した。反応混合物20ulを使用
して、コンピテントE. coli AP1−200を
形質転換した。テトラサイクリン及び40ug/mlの
x−galを含むL−寒天上に細胞をプレーティングし
た。プレートを43℃で一晩、30℃で3時間、次いで
再度43℃で2時間インキュベートした。ライブラリー
から1つのコロニーを得た。このコロニーは青色のよう
にみえ、活性メチラーゼの存在の可能性を示していた。
SacIクローンから精製したプラスミド、即ちpEV
naeIRM9.3の制限マッピングによって、6.0
kbのSacI断片がクローニングベクターpEVna
eI7−5内に挿入されたことが判明した(図3)。こ
のクローンはNaeI制限エンドヌクレアーゼ消化から
部分的に保護された。しかしながら、pEVnaeIR
M9.3を含む任意のE.coli株からNaeI制限
エンドヌクレアーゼ活性は検出されなかった。
【0061】17.SacI断片をNaeIメチラーゼ
を含むstreptomycesベクターにクローン化
して、又はNaeIメチラーゼ、及びメチラーゼ遺伝子
の上流の少なくとも2.6kbのDNAを含んでいるM
luI断片(図3)をpIJ486にクローン化してp
EVnaeIRM9.3をstreptomycesl
ividansにサブクローンしようとする全ての試み
は不成功に終わった。従って、エンドヌクレアーゼ遺伝
子がpEVnaeIRM9.3上に存在するが、E.c
oli中で検出するのにきわめて十分な量で発現されな
いかどうかを、又はエンドヌクレアーゼ遺伝子がメチラ
ーゼ遺伝子に結合されず、従ってクローン化されないか
どうかをこの方法で決定することは不可能であった。
【0062】18.エンドヌクレアーゼ遺伝子がクロー
ン化した断片上に存在するかどうかを決定するために、
また存在する場合には、NaeI制限エンドヌクレアー
ゼを以下の方法に従ってできるだけ均質になるように精
製した。
【0063】960gのNocardia aeroc
olonigenesから得た3.3リットルの未精製
細胞抽出物を、DEAEセファロース、Affi−ge
lBlue、ヘパリン−セファロース、ホスホセルロー
ス、MonoQ FPLC、ヘパリンTSK FPLC
のカラム上に順番に置いて、純度が〜50%のNaeI
制限エンドヌクレアーゼ調製物を得た。
【0064】100ul(2.5ug)の精製NaeI
制限エンドヌクレアーゼを使用して、アプライドバイオ
システムのモデル470Aの気相タンパク質シーケンサ
ー上でアミノ末端タンパク質の配列を決定した。制限エ
ンドヌクレアーゼの最初の21個のアミノ酸残基を決定
した(SEQ ID:NO.2)。
【0065】19.領域のDNA配列の決定によって、
制限遺伝子がSacIクローンpEVnaeIRM9.
3上に存在し、制限遺伝子がメチラーゼ遺伝子の上流に
存在し、それがメチラーゼ遺伝子と同一方向に転写され
ることが判明した(図4及びSEQ ID NO:
1)。配列によって更に、E.coliのクローン化制
限遺伝子の発現を引き起こす組み換え体プラスミドのそ
の後の操作の基準として使用するためのデータが得られ
た。
【0066】20.NaeI制限エンドヌクレアーゼの過
剰発現:DNA及び蛋白質シークエンスデータを使用して
2本のオリゴヌクレオチドプライマーを作成した。一方
のプライマー(24量体)は、シークエンス(図4及びSE
Q ID NO:1)に知見されるXhoI部位を含むエンドヌクレ
アーゼ遺伝子のカルボキシ末端の下流の約500ヌクレオ
チドと予測されるシークエンスを含んでいた。もう一方
のプライマー(27量体)は、トレオニン〜アラニンのエ
ンドヌクレアーゼの第2のアミノ酸を変える付加NcoI部
位と一緒に、蛋白質シークエンシングによりエンドヌク
レアーゼ遺伝子の開始部分であることが示されているAU
Gコドンと重複するシークエンスを含んでいた。これら
の2本のプライマーを、ポリメラーゼ鎖反応で鋳型(pU
C19中のpEVnaeIRM9.3のMluIサブクローン)としてpEGna
eIRM6-1と一緒に使用して約1.4kb DNAフラグメントを産
生した。このPCR産物を1×NE緩衝液4中、XhoI及び
NcoIで消化し、BioRad Prep-A-Geneキットを製造業者の
使用説明書に従って使用してアガロースゲルから精製し
た。精製したフラグメント(〜0.1μg)を、XhoI及びNc
oIで消化したPtacベクター、pAGR3(アンピシリン耐性
遺伝子、laqIqの単一コピー、Ptacプロモーター、必要
以上の読取(read-through)転写を防ぐためのPtac
ロモーターの上流のrrnbターミネーターの4倍繰り返し
部分(4 fold direct repeat)、及びlacリボソーム結
合部位の下流のNcoI部位を含むpBR322ベースのベクタ
ー;W.Jack,New England Biolabsによって構築され
た)(〜0.05μg)にT4 DNAリガーゼ400Uを含む全容量4
0ul中、37℃で2時間連結した。透析(drop dialysis)
後、連結物10μlを使用して、染色体中に組み込まれたM
spIメチラーゼ遺伝子を有するE.coli K802を電気泳動し
た(MspIメチル化認識部位、CCGGはNaeI制限エンドヌク
レアーゼ認識部位と重複し、宿主をNaeI消化から保護す
る)。電気泳動した細胞を37℃で30分生長させ、アンピ
シリン(100μg/ml)を含むL-寒天にプレートした。120
コロニー以上が生存し、この内70コロニーを取り出し
て、単離したコロニー毎にアンピシリンを含むL-寒天に
画線培養した。プラスミドを個々のコロニーから取り出
し、コロニーをSTET(8% 蔗糖,5% Triton X-100,50mM
EDTA及び50mM Tris-HCl pH8.0)25μlに再懸濁させる
ことにより単離した。フェノール25μl(0.1M Tris-HCl
pH8.0で平衡化させた)をSTET-細胞混合物に添加し
た。試験管を撹拌し、エッペンドルフ遠心分離機で回転
させた。上清を染料(loading dye)2μlと混合し、0.7
%アガロースゲルに直接装填した。試験した70コロニー
の内12コロニーがベクターpAGR3より長いプラスミドを
含んでいた。これらの12コロニーをアンピシリンを含む
L-ブイヨン10ml中で37℃で一晩生長させた。ミニプラス
ミド調製物を、段階8で記載の如くこれらの培地から作
成した。各ミニプレップ(mini-prep)10μlのNcoI及び
XhoI消化物を、pAGR3のNcoI及びXhoIの消化物と比較し
た。12のクローンの内、7つは正しい構造を有している
ことが知見された。これらの7つのクローンを、60 Kle
tt(中間対数期(mid log phase))までアンピシリン
を含むL-ブイヨン500ml中で生長させ、1mM IPTGで誘導
した。培地50mlを誘導後0、1、2、3及び15(一晩)
時間で取り出した。細胞を遠心分離して集め、冷超音波
緩衝液(50mM Tris pH8.0、10mM β-メルカプトエタノ
ール、1mM PMSF及び0.1mMアジ化ナトリウム)中で1回
洗浄し、ペレットを−70℃で冷凍した。30分後、ペレッ
トを氷上で融解させ、細胞1g当たり超音波緩衝液3ml
に再懸濁させ、氷上で超音波処理した。超音波処理した
細胞抽出物を16k rpmで1時間遠心分離した。上清、粗
細胞抽出物の5〜1:1希釈液25μlを、12μl pBR322
(12μg)、90μl 10×NE緩衝液1、22.5μlPstI(20U/
μl)を含むDNA混合物25μlと混合し、水で900μlとし
た。反応を37℃で1時間インキュベートした。50μl全
部を0.7%アガロースゲル上で泳動した。粗細胞抽出物か
らの力価(titer)を精製したNaeI制限エンドヌクレア
ーゼからの公知の力価と比較した(図5)。7つのクロ
ーン中3つが、検出可能なNaeI制限エンドヌクレアーゼ
活性を殆どまたは全く持っていなかった。しかしなが
ら、4つのクローンは、1mM IPTGで一晩誘導後、細胞1
グラム当たりNaeI制限エンドヌクレアーゼ活性約7.7×1
04Uを有していた(図5)。このレベルは、Nocardia ae
rocolonigenesの粗抽出物中に知見された細胞1g当たり
のNaeI制限エンドヌクレアーゼ活性の約50倍であった。
これらのクローンの内1個を次の特徴付けのために選択
し、pCTnaeIR16-1(ATCC#68949)のプラスミドと一緒に
NEB#777の株消化に使用した。
【0067】21.NaeI制限エンドヌクレアーゼは、ア
ンピシリンを含む栄養培地中、発酵器中で、中間対数期
まで増殖させることによりNEB#777から産生し得る。培
地に1mMIPTGを添加して誘導し、約12時間または一晩連
続生長させた。次いで細胞を遠心分離により集めた。
【0068】22.NEB#777からのNaeI制限エンドヌク
レアーゼの精製:次の総ての手順は、氷上または4℃で
実施した。細胞32.22gを緩衝液A(20mM リン酸カリウ
ムpH6.9,50mM NaCl,0.1mM EDTA,1mM β-メルカプト
エタノール,5% グリセロール)150mlに再懸濁させ、設
定9、50%サイクルで15分超音波処理した(Heat System
s-Ultrasonics Cell Disruptor)。抽出物を10k rpm、4
℃で20分間遠心分離し、得られた上清を緩衝液Aで平衡
化させたDEAEセファロースCL-6Bのカラム(2.6×14cm)
に充填した。素通り液を集め、緩衝液Aで平衡化させた
ヘパリンセファロースCL-6Bのカラム(1.6×13cm)にす
ぐに載置した。カラムを緩衝液A 80ml、次いで緩衝液
A125mlと1M NaClを含む緩衝液A125mlで形成した塩化
ナトリウムの直線勾配液で洗浄した。画分(2ml)を流
速2ml/分で集めた。酵素活性のピークをプールし、0.5
〜0.65M NaClでカラムから溶離した。一晩緩衝液Aで透
析後、プールしておいた酵素を緩衝液B(20mM リン酸
カリウムpH6.9,50mM NaCl,1mMβ-メルカプトエタノー
ル,5% グリセロール)で平衡化させたMonoS HR 5/5(1
ml)カラムに充填した。素通り液を集め、緩衝液Bで平
衡化させたMonoQ HR 5/5(1ml)カラムにすぐに載置し
た。再び素通り液を集め、緩衝液Bで平衡化させたDNA
セルロースカラム(0.5×5cm)に充填した。カラムを緩
衝液B2mlで洗浄し、緩衝液B25mlと、0.6M NaClを含
む緩衝液B25mlで形成した塩化ナトリウムの直線勾配液
を適用した。画分1mlを流速0.15ml/分で集めた。酵素
活性ピークは、0.17〜0.24M NaClで溶離した。活性部分
を含む画分をプールし、緩衝液C(10mM Tris pH7.4,5
0mM 塩化ナトリウム,0.1mM EDTA,1mM DTT,50% グリ
セロール)に対して透析して濃縮した。この精製スキー
ムから酵素が全部で384,000単位、収率16%及びSDS-PAGE
から約95%の純度で得られた。
【0069】この精製段階から得られたNaeI制限エンド
ヌクレアーゼは実質的に純粋で、非-特異的なエンドヌ
クレアーゼ及びエキソヌクレアーゼは含んでいなかっ
た。NaeI制限エンドヌクレアーゼ調製物の純度を以下の
標準方法に従ってチェックした。
【0070】1)連結:アデノ-2 DNAの10倍過剰消化
後、産生したDNAフラグメントの90%以上をT4 DNAリガー
ゼに連結した(1〜2μMの5'末端濃度,16℃)。これらの
連結したフラグメントの内、95%は再切断し得た。
【0071】2)長い消化:アデノ-2 DNA 1μg及び酵
素50単位を含む50μl反応液を16時間インキュベーショ
ン後、DNAバンドの同一パターンが酵素1単位で反応を
1時間実施したときに得られた。
【0072】3)エンドヌクレアーゼ活性:超音波処理
した3H DNA(105 cpm/μg)1μgを含む50μl反応液中、
37℃で4時間、酵素60単位をインキュベーション後、放
射活性0.07%未満が放出された。
【0073】4)エンドヌクレアーゼ汚染:1μg ΦX17
4 RFI DNAを含む50μl反応液中、酵素60単位を37℃で4
時間インキュベーション後、5%未満がRF IIに転換し
た。
【0074】総ての試験は、反応緩衝液(10mM Bis Tri
s プロパン-HCl pH7.0,10mM MgCl2,1mM DTT)で実施
した。
【0075】注意:pAGR3(実施例1、段階20)中のP
tacプロモーターのすぐ下流のNaeI制限エンドヌクレア
ーゼ遺伝子のクローニングを可能にするために、制限エ
ンドヌクレアーゼ遺伝子のシークエンスをNcoI部位を作
成するためにプライマー及びPCRを使用して変えた。こ
のDNAシークエンスで1個の塩基対が変わると、得られ
たクローンから産生されたNaeI制限エンドヌクレアーゼ
の第2のアミノ酸が、トレオニンからアラニンに変化す
る。この組換え制限エンドヌクレアーゼの全ての機能的
な分析により、Nocardia aerocolonigenesから単離した
NaeI制限エンドヌクレアーゼと同一の特異性及び特性を
有していることが明らかになった。組換体NaeI制限エン
ドヌクレアーゼ中の第2のアミノ酸を変えるために、ト
レオニンに変換された。実験1の段階20と同一の実験
をNcoI部位の代わりにBspHI部位を含むオリゴヌクレオ
チドで実施し得る。制限エンドヌクレアーゼ遺伝子のAU
G開始コドンと重複するBspHI部位は、NcoI部位を使用す
る場合と異なり第2のコドンを変化させない。この新し
く構築したオリゴヌクレオチドを、制限エンドヌクレア
ーゼ遺伝子内のBglII部位に広がるもう一つの新しく構
築したオリゴヌクレオチド(図4及びSEQ ID NO:1)と
一緒に使用すると、0.55kb DNA フラグメントがポリメ
ラーゼ鎖反応により得られる。得られたフラグメントを
BspHI及びBglIIで消化して、クローニングするために付
着末端を作成し得る。制限エンドヌクレアーゼ遺伝子の
修正アミノ酸末端を含むこのフラグメントを、ベクター
及び制限エンドヌクレアーゼ遺伝子のカルボキシ部分を
含むpCTnaeIR16-1の大きなBglII-NcoIフラグメントに連
結し得る。連結混合物を、染色体中に組み込まれたMspI
メチラーゼ遺伝子を含むE.coli宿主中に電気穿孔法で導
入し得る。これにより第2のアミノ酸としてトレオニン
を含むNaeI制限エンドヌクレアーゼを産生できる。
【0076】
【配列表】
配列番号(SEQ ID NO):1 配列の長さ:3664塩基対 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の特徴 (A)特徴を表す記号:CDS (B)存在位置:146…1099 配列:
【0077】
【表1】
【0078】
【表2】
【0079】
【表3】
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】
【表7】 配列番号2 配列の長さ:317アミノ酸 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:蛋白質 配列:
【0084】
【表8】
【0085】
【表9】
【図面の簡単な説明】
【図1A】NaeI制限エンドヌクレアーゼのクローニ
ング及び産生の好ましい方法を決定するための方法を簡
単に示す説明図である。
【図1B】図1Aに示す実際の結果に基づくNaeI制
限エンドヌクレアーゼのクローニング及び産生の好まし
い方法の説明図である。クローニングプロジェクトの開
始時には、NaeI制限−修飾系のクローニングにどの
エンドヌクレアーゼ又は条件が適しているかは未知であ
り、これらのクローン中で制限遺伝子及び修飾遺伝子が
存在する場所も未知であった。図1A及び実施例1に記
載のクローニングの結果と、その後のDNA配列決定、
地図の作成及びクローンの特徴付けとによって、Nae
I制限−修飾系をクローニングし発現するための以前に
は知られていなかった直接的経路が明らかになった。
【図2】PstIライブラリーのメチラーゼ選択によっ
て得たPstI部分的クローンのうちの幾つかのクロー
ンのマップである。
【図3】pEVnaeI7−5の構築と、その後のpE
VnaeIRM9.3のクローニングとを簡単に示す説
明図である。
【図4】クローン化した12.8kbのNocardi
a aerocolonigenes DNA全体の制
限地図である。pCTnaeIR16−1の構築に使用
した1.4kbフラグメントの位置が図示されている。
図面を簡明にするために、ここでは当該特許に関連した
制限部位のみを図示した。
【図5】NEB#777の細胞抽出物から得たNaeI
制限エンドヌクレアーゼ活性の誘導を示すアガロースゲ
ルの写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/54 //(C12N 15/55 C12R 1:365) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 9/10 C12R 1:19) (C12N 9/16 C12R 1:19) (C12N 15/54 C12R 1:365) (72)発明者 エリザベス・メリル・バン・コツト アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 02148、マールダン、サマー・ストリー ト・10 (72)発明者 クリストフアー・ヘンリー・ターロン アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01945、マーブルヘツド、ワシントン・ス トリート・102

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラスミドpCTnaeIR16−1か
    ら得ることができる、NaeI制限エンドヌクレアーゼ
    をコードする単離DNA。
  2. 【請求項2】 NaeI制限エンドヌクレアーゼをコー
    ドするDNAを挿入したベクターからなる組換えベクタ
    ー。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の単離DNAを含む組換
    えベクター。
  4. 【請求項4】 ベクターがプラスミドpCTnaeIR
    16−1を含む請求項3に記載の組換えベクター。
  5. 【請求項5】 請求項2、3又は4に記載の組換えベク
    ターで形質転換した宿主細胞。
  6. 【請求項6】 請求項2、3又は4に記載の組換えベク
    ターで形質転換した宿主細胞をNaeI制限エンドヌク
    レアーゼの発現に適した条件で培養することからなるN
    aeI制限エンドヌクレアーゼの産生方法。
  7. 【請求項7】 SEQ ID NO:1を含んでいる請
    求項1に記載の単離DNA。
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EP0577254A1 (en) 1994-01-05
DE69315385D1 (de) 1998-01-08
EP0577254B1 (en) 1997-11-26
US5292651A (en) 1994-03-08
DE69315385T2 (de) 1998-05-20

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