JPH04292659A - ポリチオエーテル芳香族ケトンスラリー組成物 - Google Patents

ポリチオエーテル芳香族ケトンスラリー組成物

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JPH04292659A
JPH04292659A JP5883591A JP5883591A JPH04292659A JP H04292659 A JPH04292659 A JP H04292659A JP 5883591 A JP5883591 A JP 5883591A JP 5883591 A JP5883591 A JP 5883591A JP H04292659 A JPH04292659 A JP H04292659A
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JP
Japan
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slurry composition
polythioether
aromatic ketone
ptek
resin
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Application number
JP5883591A
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English (en)
Inventor
Yoshiyuki Ono
善之 小野
Hitoshi Hayakawa
均 早川
Yoshifumi Noto
能登 好文
Takahiro Kawabata
隆広 川端
Kazutaka Murata
一高 村田
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DIC Corp
Original Assignee
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた耐熱性、耐薬品
性、電気絶縁性、寸法安定性等々を有するポリアリーレ
ンスルフィド(以下、PASと略す)系樹脂をベースと
し、接着性、ブレンド相溶性が改良されたスラリー組成
物に関する。該スラリー組成物は金属表面の防錆・防食
材料等のコ−ティング材やライニング材などの如き塗装
用組成物として、或いはさらに該スラリー組成物を繊維
基材に含浸させて得た成形用プリプレーグは、電気・電
子用部品、自動車部品、スポーツ用具等々の成形用材料
として用いられる。
【0002】
【従来の技術】耐熱性、耐薬品性、熱水性、電気絶縁性
、難燃性、寸法安定性等に優れたエンジニアリングプラ
スチックであるポリフェニレンスルフィド(以下、PP
Sと略す)を基材とする塗料やプリプレーグは、既に公
知であり、耐熱性や耐薬品性などを必要とする特殊用用
途のコーテング材料やプレス成形用材料として注目され
ている。
【0003】しかしながら、該樹脂は接着性に劣ること
から、塗料として用いる場合には、コーテング基盤との
接着性に劣る、厚塗りができない等の問題が、また成形
用プリプレーグとして用いる場合には、繊維基材との接
着性に劣るなどの問題があった。  また、他ポリマー
と混合して使用する場合、ブレンド相溶性に劣るために
外観不良や強度低下等の問題があった。
【0004】かかる欠点を改良する方法として、塗料に
おいては、USP3894983等では、ベントナイト
、カオリナイト、ゼオライト、クレ−などの微粉末を、
特開昭60−206873号公報等では、フェノ−ル系
樹脂やアミノ系樹脂など熱硬化性樹脂を添加する試みが
なされているが、未だ十分なものは得られていない。ま
た、プリプレーグにおいては、従来から熱硬化性樹脂で
使用されているシラン系、クロム系、チタネート系など
のカップリング剤やポリウレタンやエポキシ樹脂などの
接着性の樹脂を処理剤として使用しているが、やはり十
分な効果は得られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者は、耐熱性、
耐薬品性、難燃性等といったPAS系樹脂の優れた性質
を持ち、且つ、接着性、ブレンド相溶性に優れるスラリ
ー組成物で、そして塗料として用いた場合には厚塗り可
能となり、また成形用プリプレーグに用いた場合には繊
維基材との接着性に優れるなどの効果が期待できるスラ
リー組成物を得るべく検討を行った。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式  [
−φ−CO−φ−S−φ−S−](但し、−φ−は、p
−フェニレン基を示す。以下同様とする。)で示される
繰り返し単位を有するポリチオエーテル芳香族ケトン(
以下、PTEKと略す)と分散媒からなり、場合によっ
ては少なくとも1種の他の樹脂をも含んでなるスラリ−
組成物、更にこれらスラリー組成物を用いる塗装用組成
物或いはこれらスラリー組成物を繊維基材に含浸させて
得られる成形用プリプレーグに関するものである。
【0007】本発明のPTEKスラリー組成物は紛末状
のPTEK単独或いは、粉末状のPTEKと他の樹脂の
混合物を分散媒に分散させたものである。
【0008】本発明に用いるPTEKは、上記した一般
式  [−φ−CO−φ−S−φ−S−]で示される繰
り返し単位を90モル%以上有するPAS系樹脂である
。 このPTEKは、PPS同様に耐薬品性、寸法安定性、
難燃性等々に優れると共に、融点が300℃以上とPP
Sでは問題であったハンダ耐性を満足するポリマーとし
て注目されている。
【0009】該PTEKは特開昭59−81335、同
60−104126、同61−200127号各公報等
で示される製造方法やその他各種の製造方法によって得
ることができる。例えば、アルカリ金属炭酸塩などの塩
基の存在下で、芳香族ジチオールとジハロゲノベンゾフ
ェノンと芳香族スルホン溶媒中で反応させることによっ
て得ることができる。
【0010】本発明におけるPTEKは粉末状のものが
用いられ、全重量の80%以上が10〜400メッシュ
、好ましくは20〜300メッシュの範囲内にあるもの
が用いられる。粒径がこの範囲であると混合分散処理や
塗装などの処理が容易で作業性に優れる。
【0011】また、PTEKの溶融粘度は、320℃、
10 rad/secでの動的粘性率[η′]が5〜1
05 ポイズ、好ましくは10〜104 ポイズのもの
が用いられる。
【0012】本発明においては、PTEKは単独、或い
は、他の樹脂と混合して用いられる。PTEKと混合し
て用いられる他の樹脂としては公知の樹脂が可能である
が、好ましくは、PPS、ポリフェニレンスルフィドケ
トン、ポリフェニレンスルフィドスルホン及びこれらの
ブロック共重合体であるPAS系樹脂(但し、PTEK
は除く);ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46、
ナイロン12、ナイロンMXD6(メタキシレンジアミ
ンとアジピン酸から得られる共重合体)などに代表され
るポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、ポリ(シクロヘキサンジメチレン
テレフタレート)に代表される熱可塑性ポリエステル;
(−φ−SO2−)、(−φ−O−φ−SO2−)、(
−φ−C(CH3)2−φ−O−φ−SO2−) など
の繰り返し単位を有するポリエーテルサルホン、ポリア
リールサルホン、ポリサルホン;(−φ−CO−φ−O
−)、(−φ−O−φ−CO−φ−O−)など繰り返し
単位を有するポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテ
ルケトン;2,6−ジ置換フェノールの重合体或いは2
,6−置換フェノールと多価フェノールとの重合体であ
るポリフェニレンオキサイド;ポリカーボネート;ポリ
アリーレート;エチレン、プロピレン、ブチレン、ペン
テンの単量体の単独重合物及び共重合体やこれら単量体
とブタジエン、イソプレン、スチレン、(メタ)アクリ
ル酸エステル、(メタ)アクリロニトリル等や共重合体
であるα−オレフィン(共)重合体;水添スチレン/ブ
タジエンゴムなどの共役ジエン系(共)重合体水添物;
ポリエーテルイミド;ポリアミドイミド;ポリイミド;
フェノキシ樹脂;フッ素系樹脂;エポキシ樹脂;フェノ
ール樹脂;フラン樹脂等である。これらは酸等で変性さ
れたものを用いても構わない。
【0013】他の樹脂と混合して用いる場合は、PTE
Kの添加率は、用いる樹脂や使用目的により異なるため
一概には規定できないが、通常、PTEK100重量部
に対して、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を用いる場
合、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量
部が、α−オレフィン(共)重合体、共役ジエン系(共
)重合体、フェノキシ樹脂を用いる場合、1〜100重
量部、好ましくは2〜80重量部が、それ以外の樹脂で
は5〜200重量部、好ましくは8〜180重量部が使
用される。
【0014】また、これら樹脂の形態は、使用する樹脂
がスラリーの分散溶媒に容易に溶解する場合は、ペレッ
ト等でもよく形状には特に制限はないが、溶解しないも
のや溶解し難い樹脂の場合には粉末状にする必要がある
。この場合、粒径は、PTEKと同様に、全重量の80
%以上が10〜400メッシュ、好ましくは20〜30
0メッシュの範囲である。
【0015】本発明のスラリー組成物に使用する分散媒
としては、水;エタノ−ル、プロパノ−ル、i−プロパ
ノ−ル、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、
プロピレングリコ−ル、グリセリンなどのアルコ−ル類
;ヘキサン、ペンタン、ベンゼン、トルエン、石油エ−
テルのなどの炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、安
息香酸エステル等のエステル類;メチルエチルケトン、
2−ヘプタノン、シクロヘキサノン等のケトン類などや
、これらの混合物を用いることが出来る。好ましくは、
水及び、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコール、
プロピレングリコ−ル、グリセリンなどの多価アルコ−
ルである。また、他の樹脂と混合する場合、用いる樹脂
が溶解する溶媒を、PTEKの粉末の分散性が低下しな
い範囲で混合して使用することも可能である。
【0016】また、スラリーには必要に応じて、アルミ
ナ、シリカ、ジルコニア、ガラスビ−ズ、チタニア、フ
ェライト、マイカ、マグネシア、酸化亜鉛、黒鉛等の無
機充填材やフッ素樹脂、モリブテン化合物などの油滑材
を添加することが可能である。また、スラリーの分散性
や安定性を向上させるために、必要に応じて、例えば、
カルボン酸塩、高級アルコール硫酸エステル塩、アミド
結合硫酸エステル塩、エステル結合エステル塩、アミド
結合スルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、エス
テル結合スルホネート、あるいはリン酸エステル塩等の
アニオン性界面活性剤、第4アンモニウム塩、エーテル
結合第4アンモニウム塩、エステル結合第4アンモニウ
ム塩、アミド結合第4アンモニウム塩、アミン塩、エス
テル結合アミン塩、エーテル結合アミン塩、アミド結合
アミン塩あるいはピリジニウム塩等のカチオン性界面活
性剤、エーテル型、エステル型、アミンとの縮合型、ア
ミドとの縮合型あるいはポリエチレンイミン系等の非イ
オン性界面活性剤などの界面活性剤;ポリヒドロキシベ
ンゼン、バラアミノフェノ−ル、過硫酸アンモン、リン
酸アルミニュ−ム、メルカプトアルキルベンゼン誘導体
などの架橋促進剤を含有せしめて使用することが出来る
【0017】本発明のスラリー組成物を成形用プリプレ
ーグに用いる場合の繊維基材としては、ガラス繊維、炭
素繊維、シランガラス繊維、シリカ繊維、アラミド繊維
、ボロン繊維、アルミナ繊維、セラミック繊維、アスベ
スト繊維、ウィスカー、有機繊維、金属繊維などの短繊
維、長繊維及び織物が挙げられ、これらは併用すること
が可能である。一般的には、ガラス繊維や炭素繊維が好
適に用いられるが、スポーツ用具などの特殊用用途では
、これらに加えて、アラミド繊維やボロン繊維等が好適
に用いられる。繊維基材の配合の割合は、使用目的や繊
維の種類や繊維の形状によって異なるため一概には規定
できないが、通常、樹脂成分100重量部に対して、2
0〜400重量部、好ましくは30〜300重量部であ
る。20重量部未満では十分な強度が得られず、400
重量部を越える場合、樹脂が繊維に十分に浸透しなくな
るため、好ましい補強効果が得られない。尚、これら繊
維は塗料用として用いるスラリーに分散させ使用するこ
とも可能であり、この場合、通常、短繊維状のものが用
いられる。
【0018】プリプレーグの製造は該スラリー組成物と
繊維基材とから、例えば、特開昭60−38433号公
報に記載されている方法や抄紙法等々の公知の方法によ
り得ることができる。この際、必要に応じて、公知の分
散剤や結合剤或いは凝集剤等を使用することができる。
【0019】一方、塗料として用いる場合は、スラリー
組成物を各種金属、ガラス、セラミックなどの被塗装材
に常法に従って塗装し、280〜450℃に所定時間加
熱して塗膜とする。なお、塗装に先立ち、塗装すべき面
に適宜のプライマ−によって下塗りを施すことも可能で
ある。
【0020】また、本発明組成物には、本発明の目的を
逸脱しない範囲で少量のポリエチレンワックス等の離型
剤、各種顔料類等の着色剤、リン化合物やヒンダードフ
ェノール化合物等の酸化防止剤、耐熱安定剤、紫外線安
定剤、発泡剤、難燃剤、難燃助剤、防錆剤、アミノシラ
ンやエポキシシラン等のシランカップリング剤やチタネ
ートカップリング剤等を用いることが可能である。尚、
酸化防止剤としてはヒンダードフェノール系化合物、ヒ
ンダードアミン系化合物、リン系化合物等が挙げられる
が、好ましくは3価のリン系化合物がよい。耐熱安定剤
としてはマグネシウムを除く周期律表第IIa族金属の
水酸化物、酸化物、芳香族カルボン酸塩、及び周期律表
Ia族金属の芳香族カルボン酸塩、炭酸塩、水酸化物、
リン酸塩、ホウ酸塩等が挙げられるが、中でもカルシウ
ムやバリウムの水酸化物が好ましい。防錆剤としてはリ
チウム、カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、マグネシ
ウム、カルシュウム或いは亜鉛等の周期律表IIa、b
族に属する金属の酸化物や炭酸塩などが挙げられるが、
中でも酸化亜鉛や炭酸亜鉛などが好適に用いられる。
【0021】
【実施例】以下、実施例を示すが、本発明はこれらにの
み限定されるものではない。
【0022】〔参考例1〕  (PTEKの合成例)5
Lオートクレーブにキサントン1000g、4,4′−
ジフロロベンゾフェノン 305.2g、p−ジメルカ
プトベンゼン 214.0g、無水炭酸カリウム193
.2gを仕込み、窒素雰囲気下で250℃まで3時間か
け昇温し、更に、1時間かけ320℃まで昇温し、2時
間反応を行った。更に、塩化メチルを20分間吹き込ん
だ後、冷却し、アセトン、温水で洗浄し、PTEKを得
た。
【0023】走査型示差熱量計(DSC)で求めたPT
EKの融点は305℃、ガラス転移温度は135℃であ
り、320℃、10rad/sec での動的粘性率は
600ポイズであった。尚、用いたPTEKは30メッ
シュと200メッシュで分粒を行った。
【0024】〔実施例1〕PTEK20g、プロピレン
グリコ−ル100gとガラスビ−ズ150gをポリビン
に入れ、ペイントコンディショナーで約2hr分散混合
して、スラリーを得た。得られたスリラ−を写真用フェ
ロ板及びアルミ板にそれぞれコ−ティングし、100℃
で30分乾燥させた後、380℃で約1時間焼付けする
ことによって、厚さ50μm、100μm、300μm
の塗膜を得た。いずれの膜も、はじき現象のない均一な
平滑性の塗膜であった。フェロ板の50μmの塗膜に1
mm間隔で碁盤の目状に傷を入れ、セロファンテープ剥
離試験を行った。全く剥離しなかった。尚、以下の実施
例、比較例での剥離試験は50μmの塗膜を用いた。
【0025】〔比較例1〕PTEKの代わりにPPSを
用いた場合について、実施例1と同様な手法により塗料
化し、塗膜を作成した。50μm膜厚の塗膜は比較的均
一で平滑性があったが、膜厚100μm以上になるよう
にコ−ティングしたものは、はじき現象を示し、均一な
塗膜を得ることはできなかった。また、剥離試験では、
約40%が剥離した。
【0026】尚、PPSは、大日本インキ化学工業社製
のB−100を用いた。DSCで測定した融点は285
℃であり、305℃、10rad/secでの動的粘性
率は200ポイズであった。PTEK同様、30メッシ
ュと200メッシュで分粒を行っている。
【0027】〔比較例2〕フェノ−ル樹脂(プライオ−
フェンJ−325、大日本インキ化学工業社製固形分6
0%)をPPSに対して2重量%添加したほかは比較例
1と同様の手法により塗料化し、塗膜を作成した。はじ
き現象は見られなかったが、塗膜表面はザラザラとして
、ところどころにピンホ−ルがあり、平滑性は見られな
かった。また、剥離試験では約50%が剥離した。
【0028】〔実施例2〕PTEK20g、水60g、
トライトンX−100(ロ−ム&ハ−ス社製、ノニオン
型界面活性剤)1g、プロピレングリコ−ル30gとガ
ラスビ−ズ150gをポリビンに入れ、ペイントコンデ
ィショナーで2時間分散混合し、スラリーを得た。得ら
れたスラリ−を実施例1と同条件で50μm、100μ
m、300μm の塗膜を作成した。いずれも均一で平
滑な塗膜であった。また、剥離試験では全く剥離しなか
った。
【0029】〔比較例3〕PTEKの代わりにPPSを
用いて、実施例2と同じ手法により塗料化し、塗膜を作
成した。いずれの膜もはじき現象を示し塗膜層が不均一
であった。剥離試験では約50%が剥離した。
【0030】〔実施例3、4〕PTEK10gとPPS
10g(実施例3)及びPTEK15gとPPS5g(
実施例4)それぞれを、水60g、トライトンX−10
0(ロ−ム&ハ−ス社製、ノニオン型界面活性剤)1g
、プロピレングリコ−ル30gとガラスビ−ズ150g
をポリビンに入れ、ペイントコンディショナーで2時間
分散混合し、スラリーを得た。得られたスラリ−を実施
例1と同条件で50μm、100μm、300μm の
塗膜を作成した。いずれも均一で平滑な塗膜であった。 50μmの塗膜で剥離試験を行ったが、いずれの場合も
、ほぼ100%剥離しなかった。
【0031】〔実施例5〜10〕PTEK15gにポリ
フェニレンオキサイド(PPO)(実施例5)、ポリエ
ーテルサルホン(PES)(実施例6)、ナイロン66
(実施例7)をそれぞれ5gとした場合とPTEK18
gにポリエチレン(実施例8)、水添スチレン/ブタジ
エンゴム(SBR)(実施例9)、フェノキシ樹脂(実
施例10)を2gとした場合について、実施例1と同様
な検討を行った。樹脂同士の親和性は良好であり、得ら
れた塗膜は均一で表面外観が良く、平滑なものであった
。また、いずれの場合も剥離試験においてはほぼ100
%剥離しなかった。
【0032】また、PPOはポリ(2,6−ジメチル−
1,4−フェニレン)エーテルを、PESはアイ・シー
・アイ社製のVICTREX  PES−3600を、
ナイロン66はモンサント社製のVydyne  22
Hを、ポリエチレンは昭和電工社製のショーレックス 
 F−5010を、SBRは旭化成社製のタフティック
M1913Gを、フェノキシ樹脂はユニオン・カーバイ
ド社製のUCAR  フェノキシ樹脂  PKHHを用
いた。それぞれは粒状のものを用い、30メッシュと2
00メッシュで分粒を行った。
【0033】〔比較例4、5〕PPSを用いた場合につ
いて、実施例5、8と同様な検討を行った。樹脂同士の
親和性が悪く、得られた塗膜は不均一であり、非常に劣
悪なものであった。また、剥離試験においても、比較例
4では約60%、比較例5では約20%が剥離した。
【0034】〔実施例11、12〕PTEK 10gと
PPS 5gにPPO(実施例11)、PES(実施例
12)をそれぞれ5gとした場合について、実施例1と
同様な検討を行った。樹脂同士の親和性は良好であり、
得られた塗膜は均一で表面外観が良く、平滑なものであ
った。また、剥離試験においてはほとんど100%剥離
しなかった。
【0035】〔実施例13〕実施例1、2、3で得られ
た300μmの塗膜をガソリン、オイル、アセトン、ト
ルエン等に10日間浸漬させたが、全く侵されなかった
【0036】〔実施例14〕PTEK100重量部に、
エポキシ樹脂を2重量部添加した場合について、実施例
1と同様な検討を行った。得られた塗膜は均一で表面外
観が良く、平滑なものであった。また、剥離試験におい
ては100%剥離しなかった。
【0037】尚、エポキシ樹脂は、大日本インキ化学社
製のエピクロン  N−695を用いた。
【0038】〔実施例15、比較例6〕PTEK 10
0g、水150g、プロピレングリコール30g、トラ
イトンX−100 0.5gにスラリー分とほぼ同量の
ガラスビーズをポリビンに入れ、ペイントコンディショ
ナーで約1時間攪拌し、スラリーを得た。ガラス繊維マ
ットをスラリーに含浸させた後、炉中で乾燥させ、プリ
プレーグを得た。得られたプリプレーグ数枚を330℃
、5Kg/cm2でプレス成形し、サンプル片を作成し
た。樹脂とガラス繊維の割合は重量%で6対4であった
。曲げ試験と層間剪断強度及び熱変形試験(HDT)の
測定を行った。また、比較例としてPPSを用いた場合
について同様に検討した。結果は表−1に示す。
【0039】またサンプル片の破断面を走査型電子顕微
鏡(SEM)で観測したところ、実施例では樹脂と繊維
の密着性は良好であったが、比較例では繊維が樹脂から
すっぽぬけたような状態であった。
【0040】尚、プリプレーグ用として用いたPPSは
大日本インキ化学社製のB−650を、ガラスマットは
旭ファイバーグラス社製のスワールマット(450g/
m2)を用いた。また、曲げ試験はJIS(K7055
)に、層間剪断強度はJIS(K7057)に、熱変形
試験はASTM  D−648(荷重は18.6Kg/
cm2)に従った。
【0041】〔実施例16〜18、比較例7、8〕PT
EK 60gに対して、PPS (実施例16)、ナイ
ロン66(実施例17)、ポリブチレンテレフタレート
(PBT)(実施例18)40gを用いて、実施例15
と同様な検討を行った。また、比較例として、PPSと
ナイロン66またはPBTの場合について、同様な検討
を行った。結果は表−1に示す。
【0042】また、破断面のSEM観測を行ったが、実
施例では樹脂と繊維の密着性は良好であったが、比較例
では樹脂と繊維の密着性が悪く、比較例8では繊維がす
っぽぬけたような状態であった。尚、PBTは大日本イ
ンキ化学社製のプラナックBT−128を用いた。
【0043】
【表1】
【0044】〔実施例19〜21〕PTEK70gに対
して、PPO、PES、ポリアリーレート(PAr)そ
れぞれ30gを用いて、実施例15と同様な検討を行っ
た。結果は表−2に示す。また、破断面のSEM観測を
行ったが、樹脂と繊維の密着性はいずれも良好であった
。尚、PArは、ユニチカ社製のUポリマー  U−1
00を用いた。
【0045】〔実施例22〜23〕PTEK90gに対
して、アイオノマー、フェノキシ樹脂それぞれ10gを
用いて、実施例15と同様な検討を行った。結果は表−
2に示す。また、破断面のSEM観測を行ったが、樹脂
と繊維の密着性はいずれも良好であった。尚、アイオノ
マーは、三井・デュポンケミカル社製のアイオノマー 
 ハイミラン1707を用いた。
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】本発明のスラリー組成物は、耐熱性、耐
食性、耐薬品性、難燃性、寸法安定性、接着性、ブレン
ド相溶性が優れており、塗装用、コーテング用、バイン
ダー・接着剤用、プリプレーグ用等のスラリー物として
好適に用いることができる。塗装用塗料として用いた場
合、従来のPPS塗料に比べて、接着性、ブレンド相溶
性が向上すると共に、塗装表面の平滑性が良好な厚い塗
膜が1回の塗装で得ることが可能となる。また、プリプ
レーグを作成した場合、樹脂と繊維の密着性が向上し、
好適な成形品を得ることが可能となる。そのため、特に
、耐熱性、難燃性、寸法安定性、耐薬品性等の性質が要
求される分野の材料として、好適に用いられる。例えば
、石油化学工業、その他の化学工業などにおける油田用
パイプ、バルブ、攪拌羽根、接手、ポンプインペラ−、
その他の部品の耐食・保護コ−ティングなどの表面塗膜
形成用塗料やライニングパイプ、耐火レンガ等のバイン
ダーとして、或いは、各種電気・電子部品用、航空機・
自動車部品用、各種建築資材用・内装用、スポーツ用具
用等々に用いられるプレス成形用等のプリプレーグとし
て利用することが出来る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [−φ−CO−φ−S−φ−S−
    ]     [1] (但し、−φ−は、p−フェニレン基を示す。)で示さ
    れる繰り返し単位を有するポリチオエーテル芳香族ケト
    ンと分散媒を含んでなるポリチオエーテル芳香族ケトン
    スラリー組成物。
  2. 【請求項2】少なくとも1種の他の樹脂を更に含んでな
    る請求項1記載のポリチオエーテル芳香族ケトンスラリ
    ー組成物。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のポリチオエーテル
    芳香族ケトンスラリー組成物からなる塗装用組成物。
  4. 【請求項4】請求項1または2記載のポリチオエーテル
    芳香族ケトンスラリー組成物を繊維基材に含浸させてな
    る成形用プリプレーグ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103627315A (zh) * 2013-11-22 2014-03-12 包头市丰达石油机械有限责任公司 一种尼龙改性防腐涂料及其用途

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