JPH04291483A - 紙葉処理装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、投入された紙葉が正規
のものか否かを判定する紙葉処理装置に関する。

【０００２】この種の装置は、紙幣，有価証券などの受
渡しを行なう自動機に使用されている。

【０００３】

【従来の技術】装置に投入された紙葉は透過型の光セン
サを用いて読み取られ、この読取データは紙葉の濃淡を
多値で表現するデータに変換される。

【０００４】図６（Ａ）には投入された紙葉１０の読取
データが示されており、投入された紙葉１０の全体が読
み取りの視野に含まれている。

【０００５】そして、紙葉１０の読取データが多値表現
のデータに変換されると、そのデータで示される紙葉１
０の座標変換が行なわれ、紙葉１０は同図（Ｂ）のよう
に所定の姿勢へ回転移動される。

【０００６】このときには多値表現データの濃度補正な
どが行なわれ、その結果、紙葉１０が正規化される。

【０００７】さらに、紙葉１０の形状に関する正常性が
チェックされ、大きな欠落（破れなどによる）や欠損穴
を有する紙葉１０，大きく折られて投入された紙葉１０
は形状異常のものとしてその取り扱いが拒否される。

【０００８】また、紙葉１０の形状の正常性が確認され
ると、正規化されたデータは同図（Ｃ）の辞書データと
画素単位で全体比較される。

【０００９】この辞書データとしては装置の取扱対象と
なる正規な紙葉（真券）を読み取っったデータを紙葉濃
度が多値で表現するデータへ変換したものが使用されて
おり、紙葉１０のデータと辞書データの比較結果から紙
葉１０が正規なものであるか否かが判定される。

【００１０】その際に紙葉１０が正規なものでない旨の
判定（認識異常）が行なわれると、この紙葉１０の取り
扱いが拒否され、正規なものである旨の判定（正常認識
）が行なわれると、紙葉１０の取り扱いが開始される。

【００１１】以上のように紙葉１０が投入されると、そ
の紙葉１０の欠損（欠落部や欠損穴，折れ）が許容でき
る程度のものか否かが最初に調べられ（形状の正常性チ
ェック）、許容できるとき（形状正常）に、紙葉１０の
透過模様が予め用意された辞書と照合される。

【００１２】

【発明が解決しようとする課題】ここで、偽造されたり
変造を受けた不正な紙葉の取り扱いを確実に拒否するこ
とが要望されている。

【００１３】その場合には、投入された紙葉と辞書との
照合をより厳密に行なうことが必要となる。

【００１４】しかしながら、投入された紙葉が微小な欠
落部や欠損穴を有していた場合、あるいはわずかに折り
畳まれていた場合には、これらの欠損部分が辞書と不一
致となるので、正規な紙葉が投入されても、その取り扱
いが拒否される。

【００１５】例えば、図６（Ａ）のように左上の隅部分
が欠落した正規な紙葉１０が投入された場合において、
この欠損の程度が同図（Ｂ）のように許容された（形状
正常）にもかかわらず、辞書との厳密な照合で、その紙
葉１０の取り扱いが拒否される（認識異常）。

【００１６】本発明は上記従来の事情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、不正な紙葉の取り扱いを確実
に拒否でき、しかも、許容できる程度の欠損を有した紙
葉の取り扱いは可能となる装置を提供することにある。

【００１７】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる紙葉処理装置は図１のように構成さ
れている。

【００１８】同図において、投入された紙葉１０の全体
を視野に含む読み取りが紙葉１０の透過光を用いて紙葉
読取部１２で行なわれており、投入紙葉１０の読取デー
タは該紙葉１０の濃淡が多値で表現されるデータへデー
タ変換手段１４により変換されている。

【００１９】そして、多値表現のデータを用いて投入紙
葉１０の形状に関する正常性が紙葉形状チェック手段１
６でチェックされている。

【００２０】また、正規な紙葉の全体にわたり濃淡を多
値で表現した辞書データが辞書登録手段１８に登録され
ており、形状の正常性がチェックされた投入紙葉１０の
多値表現データと辞書データとがデータ比較手段２０で
全体比較されている。

【００２１】さらに、形状の正常性がチェックされた投
入紙葉１０の多値表現データのうち固定の値範囲から逸
脱した異常データが異常データ特定手段２２で特定され
ている。

【００２２】ここで、多値表現データと辞書データの比
較結果のうち異常データに関する部分は異常比較結果除
去手段２４で無効化されており、紙葉正規性判定手段２
６においては、異常データに関する部分が無効化された
比較結果を用いて投入紙葉１０が正規な紙葉であるか否
かが判定されている。

【００２３】

【作用】本発明においては、紙葉１０と辞書（１８）と
の照合時に紙葉１０の欠損部分（異常データに関する部
分）がマスクされ、この部分を除いた形で、紙葉１０の
透過模様が辞書と一致しているか否かが判定される。

【００２４】

【実施例】以下、図面に基づいて本発明にかかる紙葉処
理装置の好適な実施例を説明する。

【００２５】図２では実施例の構成が説明されており、
装置に投入されて内部へ搬送された紙葉１０は紙葉検知
部４０で検知される。

【００２６】その紙葉検出部４０の検知出力は中央処理
装置４２に与えられ、この中央処理装置４２によって光
学センサ部１２が起動される。

【００２７】光学センサ部１２においては紙葉１０の搬
送に合わせてその読み取りが光透過型のセンサを用いて
行なわれ、読み取りデータをサンプリングした出力が得
られる。

【００２８】そして、光学センサ部１２の出力は増幅部
４４を介してＡ／Ｄ変換部１４に与えられ、濃淡を多値
で表現（紙葉１０の模様を階調表現）するデジタルデー
タへ変換される。

【００２９】このデジタルデータは画像処理部１６へ送
出され、そのデータで示される紙葉１０を所定の姿勢に
回転移動する処理と紙葉１０の濃淡（濃度）を補正する
処理が中央処理装置４２の指示に従って行なわれる。

【００３０】さらに、紙葉１０の部分的な欠落，欠損穴
，折れ（図３参照）が許容できる程度のものか否かが判
断され（形状チェック）、それらの欠損が許容できない
場合には、中央処理装置４２によって以後の処理が中断
され、投入された紙葉１０の取り扱いが拒否される。

【００３１】この画像処理部１６で形状に関し紙葉１０
の正常性が確認されると、中央処理装置４２により辞書
比較部４６が起動され、紙葉１０のデータと辞書データ
部１８の辞書データとが画素単位で比較される。

【００３２】その辞書データ部１８には正規な紙葉の濃
淡を多値で示すデータが辞書データとしてが予め登録さ
れており、辞書データと紙葉１０のデータとの比較結果
から得られた判定内容（紙葉１０が正規なものであるか
否かの判定結果）は辞書比較部４６から記憶部４８に書
込まれる。

【００３３】ここで本実施例においては、紙葉１０の濃
淡を多値で表現する画像データが画像処理部１６で正規
化されると、その紙葉１０は図３のように０〜ＦＦＨの
２５６階調で表現され、紙葉１０の階調レベルは４０Ｈ
〜８０Ｈのレベル範囲となる。

【００３４】また紙葉１０の欠落部や欠損穴では、読み
取り時に検出光が透過することから、階調レベルが同図
のようにＣＯＨ以上となる。

【００３５】さらに紙葉１０の折り部では、読み取り時
に検出光が二重に遮られるので、階調レベルが同図のよ
うに１０Ｈ以下となる。

【００３６】画像処理部１６においてはこの正規化デー
タが２つの固定スライスレベル２０Ｈ，ＡＯＨ（図２参
照）と突き合わされており、それらスライスレベルで定
まる範囲を逸脱した正規化データが異常データとして特
定される。

【００３７】すなわち、紙葉１０の欠落部分，欠損穴部
分，折れ部分が画像処理部１６によって特定される。

【００３８】このときには、紙葉１０の欠損部分とそれ
以外の部分で階調のレベルが著しく異なるので、紙葉１
０の欠損部分が確実に特定される。

【００３９】図４では画像処理部１６の処理内容が説明
されており、それら欠損部分の画素となる位置（異常デ
ータの部分）を記憶する処理（ステップ４００，４０２
）とこれら位置の比較結果を無効化すべき旨の指示を辞
書比較部４６に送出する処理（ステップ４０４）が行な
われる。

【００４０】辞書比較部４６においては画像処理部１６
で正規化されたデータを辞書データ部１８の辞書データ
と画素単位で照合する処理がより厳密に行なわれており
、したがって、偽造されたり変造を受けた不正な紙葉１
０の取り扱いは確実に拒否できる。

【００４１】ただし、正規化データを辞書データとの照
合に際しては、紙葉１０の欠損部分に関する比較結果が
無効化される。

【００４２】したがって、辞書との照合が厳密に行なわ
れても、欠損の存在が許容される程度の正規な紙葉１０
に関しては、その紙葉１０を取り扱う旨の判定が辞書比
較部４６で行なわれる。

【００４３】図５では以上の作用が説明されており、同
図（Ａ）のように一部が欠落した紙葉１０（正規なもの
）が投入された場合で、その欠損が同図（Ｂ）のように
許容されたときには、辞書との照合が厳密に行なわれて
も、同図（Ｃ）のように紙葉１０は正規なものと認識さ
れる。

【００４４】このように本実施例によれば、辞書との比
較を厳密に行なえ、しかも、許容すべき程度の欠損を有
した正規な紙葉１０も、欠損が全く無いものと同様に取
り扱える。

【００４５】すなわち、紙葉１０の不正使用をより完全
に防止しながらこれに伴うリジェクト率の増加を回避で
き、その結果、装置所有者及び利用者にとって信頼性の
高い装置を提供することが可能となる。

【００４６】なお、紙葉１０の欠損部分が固定のスライ
スレベルを用いて特定され、その処理量はわずかなもの
となるので、これによる処理時間の増加は無視でき、し
たがって、処理速度の低下を招くことはない。

【００４７】

【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、紙
葉を辞書と厳密に比較でき、かつ、許容すべき程度の欠
損を有した正規な紙葉も欠損の無いものと同様に取り扱
えるので、紙葉の不正使用をより完全に防止しながらこ
れに伴うリジェクト率の増加を回避することが可能とな
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】発明の原理説明図である。

【図２】実施例の構成説明図である。

【図３】投入紙葉の説明図である。

【図４】画像処理部の処理内容を説明するフローチャー
トである。

【図５】実施例の作用説明図である。

【図６】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１０　紙葉 １２　光学センサ部 １４　Ａ／Ｄ変換部 １６　画像処理部 １８　辞書データ部 ４０　紙葉検知部 ４２　中央処理装置 ４４　増幅部 ４６　辞書比較部 ４８　記憶部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　投入された紙葉（１０）の全体を視野
   に含む読み取りが紙葉（１０）の透過光を用いて行なわ
   れる紙葉読取手段（１２）と、投入紙葉（１０）の読取
   データを該紙葉（１０）の濃淡が多値で表現されるデー
   タへ変換するデータ変換手段（１４）と、多値表現のデ
   ータを用いて投入紙葉（１０）の形状に関する正常性を
   チェックする紙葉形状チェック手段（１６）と、正規な
   紙葉の全体にわたり濃淡を多値で表現した辞書データが
   登録された辞書登録手段（１８）と、形状の正常性がチ
   ェックされた投入紙葉（１０）の多値表現データと辞書
   データとを全体比較するデータ比較手段（２０）と、形
   状の正常性がチェックされた投入紙葉（１０）の多値表
   現データのうち固定の値範囲から逸脱した異常データを
   特定する異常データ特定手段（２２）と、多値表現デー
   タと辞書データの比較結果のうち異常データに関する部
   分を無効化する異常比較結果除去手段（２４）と、異常
   データに関する部分が無効化された比較結果を用いて投
   入紙葉（１０）が正規な紙葉であるか否かを判定する紙
   葉正規性判定手段（２６）と、を有する、ことを特徴と
   した紙葉処理装置。