JPH0662234A - 画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 一般原稿の複写を妨げず，且つ，低コストで
違法複写の防止及び違法複写物の出所判別を行えるよう
にする。 【構成】 有価証券等の特徴情報をあらかじめ記憶させ
た辞書１０５と，スキャナユニット１０１で読み取った
画像データと辞書１０２に記憶されている特徴情報とを
比較して，原稿が紙幣，有価証券等の特殊原稿であるか
否か判別する特殊原稿判別部１０６と，特殊原稿判別部
１０６によって，特殊原稿であると判別された場合，及
び，特殊原稿である確率が高いと判別された場合に，入
力した画像データから紙幣部分或いは有価証券部分を特
有情報として抽出し，縮小画像に加工する特有情報加工
部１０７と，縮小した特有情報を記憶する記憶部１０８
とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，デジタル複写機等に使
用される画像形成装置に関し，より詳細には，紙幣，有
価証券等の特殊原稿を判別する機能を備えた画像形成装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年，画像処理技術・画像形成技術の向
上によって，カラー複写機で複写したコピー紙幣と実際
の紙幣とが容易に区別できないほど精巧に画像形成が行
えるようになっている。このため，紙幣等の特殊原稿を
判別し，特殊原稿の場合に複写動作を禁止するようにし
た装置が開発されている。

【０００３】また，特開平２−５２３８４号公報「複写
装置」に開示されるように，特殊原稿を判別し，その画
像データを記憶することにより，複写不可原稿の複写防
止効果を増大させるようにした装置も開発されている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，従来の
装置において，原稿が特殊原稿であるか否かを判別する
場合に，その認識率が１００％の場合のみ特殊原稿と判
別して，複写動作を禁止する方法では，違法複写を完全
に防ぐことができないという問題点があった。

【０００５】また，認識率が１００％にいたらない場合
でも特殊原稿である確率が高い場合に特殊原稿と判別し
て，複写動作を禁止する方法では，一般の原稿が特殊原
稿と判別される恐れが高くなり，一般原稿の複写に支障
をきたす恐れがあるという問題点があった。

【０００６】また，特開平２−５２３８４号公報「複写
装置」によれば，特殊原稿の画像データを記憶すること
により，違法複写の防止及び違法複写物の出所判別が容
易に行えるものの，特殊原稿の画像データを全て記憶す
るため，記憶容量の大きなメモリが必要となり，コスト
が高くなるという問題点があった。

【０００７】本発明は上記に鑑みてなされたものであっ
て，一般原稿の複写を妨げず，且つ，低コストで違法複
写の防止及び違法複写物の出所判別が行えることを目的
とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
と，特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別された場
合，特殊原稿の特有の情報を記憶する記憶手段とを備え
た画像形成装置を提供するものである。尚，前記特殊原
稿は紙幣及び有価証券であり，特有の情報は入力画像に
おける紙幣部分或いは有価証券部分の縮小画像であるこ
とが望ましい。

【０００９】また，本発明は上記の目的を達成するため
に，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段と，特殊原稿
判別手段によって特殊原稿と判別された場合，画像デー
タの絵文字分離を行う絵文字分離手段と，絵文字分離手
段から出力される文字部相当画像を認識して文字コード
情報に変換する文字認識手段と，文字コード情報を記憶
する記憶手段とを備えた画像形成装置を提供するもので
ある。

【００１０】また，本発明は上記の目的を達成するため
に，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段と，特殊原稿
判別手段によって特殊原稿と判別された場合，画像デー
タの絵文字分離を行う絵文字分離手段と，絵文字分離手
段から出力される文字部相当画像の数字を認識して数字
コード情報に変換する数字認識手段と，数字コード情報
を記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置を提供する
ものである。

【００１１】また，本発明は上記の目的を達成するため
に，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段と，特殊原稿
判別手段によって特殊原稿と判別された場合，特殊原稿
の輝度情報を記憶する記憶手段とを備えた画像形成装置
を提供するものである。

【００１２】また，本発明は上記の目的を達成するため
に，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段と，特殊原稿
判別手段によって特殊原稿と判別された場合，特殊原稿
の１色の画像データを記憶する記憶手段とを備えた画像
形成装置を提供するものである。

【００１３】

【作用】本発明の画像形成装置（請求項１）は，特殊原
稿と判別された場合，特殊原稿の特有の情報を記憶す
る。

【００１４】また，本発明の画像形成装置（請求項３）
は，特殊原稿と判別された場合，特殊原稿の文字部を文
字コード情報として記憶する。

【００１５】また，本発明の画像形成装置（請求項４）
は，特殊原稿と判別された場合，特殊原稿の文字部の数
字を数字コード情報として記憶する。

【００１６】また，本発明の画像形成装置（請求項５）
は，特殊原稿と判別された場合，特殊原稿の輝度情報を
記憶する。

【００１７】また，本発明の画像形成装置（請求項６）
は，特殊原稿と判別された場合，特殊原稿の１色の画像
データを記憶する。

【００１８】

【実施例】以下，本発明の画像形成装置について，〔実
施例１〕，〔実施例２〕，〔実施例３〕，〔実施例４〕
の順に図面を参照して詳細に説明する。

【００１９】〔実施例１〕図１は，実施例１の画像形成
装置のブロック構成図を示し，原稿を読み取るスキャナ
ユニット１０１と，スキャナユニット１０１で読み取っ
た画像データを入力して，シェーディング補正処理，γ
補正処理，階調処理等を行う画像処理ユニット１０２
と，画像処理ユニット１０２で画像処理を施した画像デ
ータを出力するプリンタユニット１０３と，画像処理ユ
ニット１０２を介して画像データを入力し，原稿が紙
幣，有価証券等の特殊原稿であるか否かを判定する偽造
防止ユニット１０４とを備えている。

【００２０】偽造防止ユニット１０４は，図示の如く，
紙幣，有価証券等の特徴情報をあらかじめ記憶させた辞
書１０５と，スキャナユニット１０１で読み取った画像
データと辞書１０２に記憶されている特徴情報とを比較
して，原稿が紙幣，有価証券等の特殊原稿であるか否か
判別する特殊原稿判別部１０６と，特殊原稿判別部１０
６によって，特殊原稿であると判別された場合，及び，
特殊原稿である確率が高いと判別された場合に，入力し
た画像データから紙幣部分或いは有価証券部分を特有情
報として抽出し，縮小画像に加工する特有情報加工部１
０７と，縮小した特有情報を記憶する記憶部１０８とを
備えている。

【００２１】以上の構成において，その動作を説明す
る。スキャナユニット１０１で読み込んだ画像データ
は，画像処理ユニット１０２によってシェーディング補
正処理，γ補正処理，階調処理等の画像処理を施された
後，プリンタユニット１０３で記録紙上に複写される。
一方，スキャナユニット１０１で読み込んだ画像データ
は，同時に偽造防止ユニット１０４に送られて偽造防止
のための判断が実行される。

【００２２】図２は，偽造防止ユニット１０４における
処理をフローチャートで示したものである。先ず，スキ
ャナユニット１０１から画像データを入力し，特殊原稿
判別部１０６において，入力した画像データと辞書１０
２に記憶されている特徴情報とを比較して，原稿が紙
幣，有価証券等の特殊原稿であるか否か判別する（Ｓ２
０１）。このとき，特殊原稿判別部１０６は，パターン
マッチンによって入力した画像データと特徴情報との類
似度を求め，特殊原稿である確率Ｐを求める。

【００２３】次に，特殊原稿である確率Ｐが「１」の場
合には，特殊原稿判別部１０６で判別に使用した紙幣或
いは有価証券相当領域の画像データを特有情報加工部１
０７に入力し，縮小処理を施して記憶部１０８に記憶さ
せて処理を終了する。このとき，特殊原稿判別部１０６
から判別結果（特殊原稿信号）が画像ユニット１０２及
びプリンタユニット１０３に出力され，複写プロセスの
停止制御を行われる（Ｓ２０２，Ｓ２０３）。

【００２４】一方，特殊複写である確率Ｐが「１」でな
い場合で，Ｐ＞Ｔｈ（しきい値）の場合には，特殊原稿
である確率が高いと判別し，特殊原稿判別部１０６で判
別に使用した紙幣或いは有価証券相当領域の画像データ
を特有情報加工部１０７に入力し，縮小処理を施して記
憶部１０８に記憶させて処理を終了する。このとき，特
殊原稿判別部１０６から判別結果（非特殊原稿信号）が
画像ユニット１０２及びプリンタユニット１０３に出力
され，複写プロセスは継続する（Ｓ２０４，Ｓ２０
５）。

【００２５】前述したように実施例１では，特殊原稿で
ある確率が１（即ち，１００％）の場合に複写動作を禁
止し，特殊原稿である確率が高い場合には複写動作を継
続するので，一般原稿の複写を妨げず，且つ，違法複写
を防止することができる。

【００２６】また，原稿（画像データ）中の紙幣或いは
有価証券相当領域の画像データを抽出し，縮小処理を施
して記憶するので，少ないメモリ容量で記憶を行うこと
ができ，低コストで違法複写の防止及び違法複写物の出
所判別を容易に行うことができる。

【００２７】〔実施例２〕実施例２の画像形成装置は，
実施例１の特有情報加工部１０７に換えて，図３に示す
特有情報加工部３０１を適用する以外は，実施例１と同
様であるのでその他の図示及び説明を省略する。

【００２８】実施例２の特有情報加工部３０１は，図３
に示すように，先ず，特殊原稿判別部１０６で判別に使
用した紙幣或いは有価証券相当領域の画像データを絵文
字分離部３０２に入力して絵文字分離を行い。次に，文
字認識部３０３において，絵文字分離部３０２で分離し
た文字部相当画像の文字認識を行って文字コード情報に
変換し，該文字コード情報を記憶部１０８に記憶させ
る。

【００２９】実施例２では，特殊原稿中の文字部のみを
文字コード情報として記憶するので，メモリ容量を少な
くすることができ，低コストで違法複写の防止及び違法
複写物の出所判別を行うことができる。

【００３０】〔実施例３〕実施例３の画像形成装置は，
実施例１の特有情報加工部１０７に換えて，図４に示す
特有情報加工部４０１を適用する以外は，実施例１と同
様であるのでその他の図示及び説明を省略する。

【００３１】実施例３の特有情報加工部４０１は，図４
に示すように，先ず，特殊原稿判別部１０６で判別に使
用した紙幣或いは有価証券相当領域の画像データを絵文
字分離部４０２に入力して絵文字分離を行い。次に，数
字認識部４０３において，絵文字分離部４０２で分離し
た文字部相当画像の数字認識を行って数字コード情報に
変換し，該数字コード情報を記憶部１０８に記憶させ
る。

【００３２】実施例３では，特殊原稿中の数字のみを数
字コード情報として記憶するので，メモリ容量を少なく
することができ，低コストで違法複写の防止及び違法複
写物の出所判別を行うことができる。また，数字のみの
認識であるので，文字認識手段の構成を簡単にすること
ができる。尚，紙幣，有価証券等においては，番号情報
だけでも有力・有用な情報として利用可能である。

【００３３】〔実施例４〕実施例４の画像形成装置は，
特殊原稿と判別された場合に，特殊原稿の輝度情報を記
憶するようにしたものである。図５は，実施例４の画像
形成装置の全体ブロック図を示し，原稿を読み取るイメ
ージスキャナ５０１と，イメージスキャナ５０１で読み
取った画像データを入力して，γ補正処理を行うγ補正
回路５０２と，補色生成を行う補色生成回路５０３と，
ＵＣＲ補正及び黒データの生成を行うＵＣＲ・黒発生回
路５０４と，ＵＣＲ・黒発生回路５０４からの出力
（Ｙ，Ｍ，Ｃ，ＢＫの４色の画像データ）をセレクトす
るセレクタ５０５と，出力装置の解像度に応じた階調処
理を行う階調処理回路５０６と，階調処理を施した画像
データを出力するレーザプリンタ５０７と，イメージス
キャナ５０１から画像データを入力して，原稿が紙幣，
有価証券等の特殊原稿であるか否かを判別する特殊原稿
判別部５０８と，特殊原稿判別部５０８の判別結果に基
づいて，ＵＣＲ・黒発生回路５０４からの出力を記憶す
る画像記憶部５０９とを備えている。尚，５１０は全体
の制御を行うシステムコントローラ，５１１は全体の同
期制御を行う同期制御回路，５１２は原稿を自動搬送す
るＡＤＦ（自動原稿搬送装置），５１３は各種入力及び
表示を行う操作表示部を示す。

【００３４】以上の構成のおいて，その動作を説明す
る。イメージスキャナ５０１で読み取られた画像データ
は，γ補正回路５０２へ入力されるとともに，特殊原稿
判別部５０８へ入力される。特殊原稿判別部５０８にお
いて，特殊原稿であるか否かを判別される。ここで，紙
幣，有価証券等の特殊原稿と判別されると，その情報が
システムコントローラ５１０へ送られる。一方，画像記
憶部５０９はＵＣＲ・黒発生回路５０４の出力であるＢ
Ｋ（黒）画素データラインに接続されており，特殊原稿
と判別された場合に，システムコントローラ５１０から
の指令でＢＫデータ（即ち，輝度情報）を記憶する。こ
こで，ＢＫデータを記憶するようにしたが，他の色
（Ｙ，Ｍ，Ｃ）のうち１色を記憶するようにしても良
い。

【００３５】この画像形成装置の管理者またはサービス
マン等が画像記憶部５０９に記憶されている画像を参照
する場合は，操作表示部５１３から暗号モードを入力す
ることにより，画像記憶部５０９に記憶されている画像
データがＢＫデータライン（或いは，他の１色のデータ
ライン）に出力され，レーザプリンタ５０７を介して出
力される。出力画像はシングルカラー画像となるが，特
殊原稿の識別・判別には十分である。

【００３６】尚，実施例４では，画像記憶部５０９にＢ
Ｋデータをそのまま記憶する構成としたが，圧縮回路を
設けて圧縮して記憶すると更にメモリ容量を少なくする
ことができる。この場合，画像記憶部５０９の内容を出
力する際に復号化回路によって復号した後，ＢＫデータ
ラインに出力する。

【００３７】

【発明の効果】以上説明したように本発明の画像形成装
置は，特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段と，特殊原
稿判別手段によって特殊原稿と判別された場合，特殊原
稿の特有の情報を記憶する記憶手段とを備えたため，一
般原稿の複写を妨げず，且つ，低コストで違法複写の防
止及び違法複写物の出所判別を行うことができる。

【００３８】また，本発明の画像形成装置は，特殊原稿
と判別された場合，特殊原稿の文字部を文字コード情報
として記憶するため，一般原稿の複写を妨げず，且つ，
低コストで違法複写の防止及び違法複写物の出所判別を
行うことができる。

【００３９】また，本発明の画像形成装置は，特殊原稿
と判別された場合，特殊原稿の文字部の数字を数字コー
ド情報として記憶するため，一般原稿の複写を妨げず，
且つ，低コストで違法複写の防止及び違法複写物の出所
判別を行うことができる。

【００４０】また，本発明の画像形成装置は，特殊原稿
と判別された場合，特殊原稿の輝度情報を記憶するた
め，一般原稿の複写を妨げず，且つ，低コストで違法複
写の防止及び違法複写物の出所判別を行うことができ
る。

【００４１】また，本発明の画像形成装置は，特殊原稿
と判別された場合，特殊原稿の１色の画像データを記憶
するため，一般原稿の複写を妨げず，且つ，低コストで
違法複写の防止及び違法複写物の出所判別を行うことが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】実施例１の画像形成装置のブロック構成図であ
る。

【図２】偽造防止ユニットの処理を示すフローチャート
である。

【図３】実施例２の特有情報加工部のブロック構成図で
ある。

【図４】実施例３の特有情報加工部のブロック構成図で
ある。

【図５】実施例４の画像形成装置の全体ブロック図であ
る。

【符号の説明】

１０１ スキャナユニット １０２ 画像ユニット １０３ プリンタユニット １０４ 偽造防止ユニット １０５ 辞書 １０６ 特殊原稿判別部 １０７ 特有情報加工部 １０８ 記憶部 ３０１ 特有情報加工部 ４０１ 特有情報加工部 ５０８ 特殊原稿判別部 ５０９ 画像記憶部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福田 晴彦 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内 (72)発明者 立川 道義 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内 (72)発明者 鵜養 剛 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
   と，前記特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別され
   た場合，前記特殊原稿の特有の情報を記憶する記憶手段
   とを備えたことを特徴とする画像形成装置。
2. 【請求項２】 前記特殊原稿は紙幣及び有価証券であ
   り，前記特有の情報は入力画像における紙幣部分或いは
   有価証券部分の縮小画像であることを特徴とする請求項
   １記載の画像形成装置。
3. 【請求項３】 特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
   と，前記特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別され
   た場合，画像データの絵文字分離を行う絵文字分離手段
   と，絵文字分離手段から出力される文字部相当画像を認
   識して文字コード情報に変換する文字認識手段と，前記
   文字コード情報を記憶する記憶手段とを備えたことを特
   徴とする画像形成装置。
4. 【請求項４】 特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
   と，前記特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別され
   た場合，画像データの絵文字分離を行う絵文字分離手段
   と，絵文字分離手段から出力される文字部相当画像の数
   字を認識して数字コード情報に変換する数字認識手段
   と，前記数字コード情報を記憶する記憶手段とを備えた
   ことを特徴とする画像形成装置。
5. 【請求項５】 特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
   と，前記特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別され
   た場合，前記特殊原稿の輝度情報を記憶する記憶手段と
   を備えたことを特徴とする画像形成装置。
6. 【請求項６】 特殊原稿を判別する特殊原稿判別手段
   と，前記特殊原稿判別手段によって特殊原稿と判別され
   た場合，前記特殊原稿の１色の画像データを記憶する記
   憶手段とを備えたことを特徴とする画像形成装置。