JPH04289002A - 硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具 - Google Patents
硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具Info
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- JPH04289002A JPH04289002A JP7382991A JP7382991A JPH04289002A JP H04289002 A JPH04289002 A JP H04289002A JP 7382991 A JP7382991 A JP 7382991A JP 7382991 A JP7382991 A JP 7382991A JP H04289002 A JPH04289002 A JP H04289002A
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Landscapes
- Cutting Tools, Boring Holders, And Turrets (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続切削に用いた場
合に優れた切削性能を示すことは勿論のこと、フライス
切削などの断続切削に用いた場合でも耐欠損性および耐
剥離性に優れた性能を示す硬質層被覆アルミナ系セラミ
ックス切削工具に関するものである。
合に優れた切削性能を示すことは勿論のこと、フライス
切削などの断続切削に用いた場合でも耐欠損性および耐
剥離性に優れた性能を示す硬質層被覆アルミナ系セラミ
ックス切削工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、アルミナを主成分としたアルミ
ナ系セラミックス基体の表面に硬質被覆層を被覆してな
る硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具は知られ
ており、たとえば、特開昭55−48503号公報には
、アルミナを50%以上含有し、残りがチタンの炭化物
、窒化物、炭窒化物からなるアルミナ系セラミックス切
削工具の表面に、TiCN層、TiC層、ZrC層、T
aC層、TaN層などの炭化物、窒化物、炭窒化物から
なる硬質被覆層を化学蒸着法または物理蒸着法により被
覆してなる硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具
が記載されている。
ナ系セラミックス基体の表面に硬質被覆層を被覆してな
る硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具は知られ
ており、たとえば、特開昭55−48503号公報には
、アルミナを50%以上含有し、残りがチタンの炭化物
、窒化物、炭窒化物からなるアルミナ系セラミックス切
削工具の表面に、TiCN層、TiC層、ZrC層、T
aC層、TaN層などの炭化物、窒化物、炭窒化物から
なる硬質被覆層を化学蒸着法または物理蒸着法により被
覆してなる硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具
が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
、従来知られているアルミナ系セラミックスに対する上
記炭化物、窒化物、炭窒化物などの硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具は、いずれも硬質層のアルミナ
系セラミックス基体に対する密着強度が十分でなく、ア
ルミナ系セラミックス基体に被覆された硬質層は切削工
具に美しい色彩を付与したり、切削工具の使用コーナー
であるか否かを識別するためのものでしかなかった。 したがって、上記従来知られている硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具を用いて切削すると、硬質層は
短時間で剥離し、切削性能の向上には寄与するものでは
なかった。
、従来知られているアルミナ系セラミックスに対する上
記炭化物、窒化物、炭窒化物などの硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具は、いずれも硬質層のアルミナ
系セラミックス基体に対する密着強度が十分でなく、ア
ルミナ系セラミックス基体に被覆された硬質層は切削工
具に美しい色彩を付与したり、切削工具の使用コーナー
であるか否かを識別するためのものでしかなかった。 したがって、上記従来知られている硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具を用いて切削すると、硬質層は
短時間で剥離し、切削性能の向上には寄与するものでは
なかった。
【0004】しかし、近年、切削の高能率化および高精
度加工化に対する要求とともに過酷な条件の切削に対し
ても信頼できる切削工具が求められており、これら要求
を満たすために、アルミナ系セラミックス切削工具に密
着強度の優れた硬質層を被覆することにより、アルミナ
系セラミックス切削工具の一層の長寿命化を計る試みが
なされている。
度加工化に対する要求とともに過酷な条件の切削に対し
ても信頼できる切削工具が求められており、これら要求
を満たすために、アルミナ系セラミックス切削工具に密
着強度の優れた硬質層を被覆することにより、アルミナ
系セラミックス切削工具の一層の長寿命化を計る試みが
なされている。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らも、
上記要求を満たすことのできる硬質層被覆アルミナ系セ
ラミックス切削工具を得るべく研究を行った結果、酸化
アルミニウムを主成分とし、さらに炭窒化チタンおよび
酸化イットリウムを必須成分として含有し、さらに必要
に応じて酸化マグネシウムを含有する成分組成を有する
アルミナ系セラミックス基体の炭窒化チタン/(酸化ア
ルミニウム+炭窒化チタン)の値が、表面部において0
.5〜0.8の範囲内の値をとり、内部で0.2〜0.
4の値をとるアルミナ系セラミックス基体表面に、周期
律表4a,5aおよび6a族の炭化物、炭窒化物、複合
炭化物および複合炭窒化物からなる群の内の1種の単層
もしくは2種以上の複合層、または上記単層もしくは2
種以上の複合層の上にアルミナ層と組み合わせて被覆し
た複合層を、全層厚が0.5〜10.0μmとなるよう
に被覆すると密着強度が向上し、上記要求を満たすこと
ができるという知見を得たのである。
上記要求を満たすことのできる硬質層被覆アルミナ系セ
ラミックス切削工具を得るべく研究を行った結果、酸化
アルミニウムを主成分とし、さらに炭窒化チタンおよび
酸化イットリウムを必須成分として含有し、さらに必要
に応じて酸化マグネシウムを含有する成分組成を有する
アルミナ系セラミックス基体の炭窒化チタン/(酸化ア
ルミニウム+炭窒化チタン)の値が、表面部において0
.5〜0.8の範囲内の値をとり、内部で0.2〜0.
4の値をとるアルミナ系セラミックス基体表面に、周期
律表4a,5aおよび6a族の炭化物、炭窒化物、複合
炭化物および複合炭窒化物からなる群の内の1種の単層
もしくは2種以上の複合層、または上記単層もしくは2
種以上の複合層の上にアルミナ層と組み合わせて被覆し
た複合層を、全層厚が0.5〜10.0μmとなるよう
に被覆すると密着強度が向上し、上記要求を満たすこと
ができるという知見を得たのである。
【0006】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、酸化アルミニウムを主成分とし、炭
窒化チタンおよび酸化イットリウムを必須成分として含
有し、さらに必要に応じて酸化マグネシウムを含有する
成分組成を有し、炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+
炭窒化チタン)の値の表面部が内部よりも大であるアル
ミナ系セラミックスを基体とし、この基体の表面に、周
期律表4a,5aおよび6a族の炭化物、窒化物、炭窒
化物、複合炭化物、複合窒化物および複合炭窒化物から
なる群の内の1種の単層もしくは2種以上の複数層、ま
たは上記単層もしくは2種以上の複数層の上にアルミナ
層と組み合わせて被覆した複数層を全層厚が0.5〜1
0.0μmとなるように被覆してなる硬質層被覆アルミ
ナ系セラミックス切削工具に特徴を有するものであり、
上記炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン
)の値は、表面から深さ100μmにおける表面部にお
いて0.5〜0.8の範囲内の値をとり、表面から1m
m以上3mm以下の内部で0.2〜0.4の値をとる硬
質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具であることが
一層好ましい。
れたものであって、酸化アルミニウムを主成分とし、炭
窒化チタンおよび酸化イットリウムを必須成分として含
有し、さらに必要に応じて酸化マグネシウムを含有する
成分組成を有し、炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+
炭窒化チタン)の値の表面部が内部よりも大であるアル
ミナ系セラミックスを基体とし、この基体の表面に、周
期律表4a,5aおよび6a族の炭化物、窒化物、炭窒
化物、複合炭化物、複合窒化物および複合炭窒化物から
なる群の内の1種の単層もしくは2種以上の複数層、ま
たは上記単層もしくは2種以上の複数層の上にアルミナ
層と組み合わせて被覆した複数層を全層厚が0.5〜1
0.0μmとなるように被覆してなる硬質層被覆アルミ
ナ系セラミックス切削工具に特徴を有するものであり、
上記炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン
)の値は、表面から深さ100μmにおける表面部にお
いて0.5〜0.8の範囲内の値をとり、表面から1m
m以上3mm以下の内部で0.2〜0.4の値をとる硬
質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具であることが
一層好ましい。
【0007】このアルミナ系セラミックス基体は、Ti
CN:17〜45wt%、Y2 O3 :1wt%以下
、を含有し、さらに必要に応じてMgO:0.5wt%
以下を含有し、残りがアルミナとなるように配合された
原料混合粉末をプレス成形して圧粉体とし、この圧粉体
を、窒素およびメタンをN2 :CH4 =1:9の割
合で含む混合ガス:0.05〜4容量%含有し、残りが
アルゴンからなるガス雰囲気中、温度:1700〜18
30℃で焼結することにより得られる。
CN:17〜45wt%、Y2 O3 :1wt%以下
、を含有し、さらに必要に応じてMgO:0.5wt%
以下を含有し、残りがアルミナとなるように配合された
原料混合粉末をプレス成形して圧粉体とし、この圧粉体
を、窒素およびメタンをN2 :CH4 =1:9の割
合で含む混合ガス:0.05〜4容量%含有し、残りが
アルゴンからなるガス雰囲気中、温度:1700〜18
30℃で焼結することにより得られる。
【0008】かかる条件で焼結すると、炭窒化チタン/
(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の値が、基体内部
よりも表面部で大となる。これは、焼結中に圧粉体内部
のTiCNが表面に拡散するものと考えられるが定かで
はない。
(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の値が、基体内部
よりも表面部で大となる。これは、焼結中に圧粉体内部
のTiCNが表面に拡散するものと考えられるが定かで
はない。
【0009】いずれにしても上記製造法により製造され
たアルミナ系セラミックス基体の炭窒化チタン/(酸化
アルミニウム+炭窒化チタン)の値は、表面部が内部よ
りも大となり、この表面部が内部よりも大となったアル
ミナ系セラミックス基体表面に上記硬質層を被覆すると
、この硬質層の密着性は向上するのである。しかし、こ
の硬質層の全層厚が0.5μm未満では耐摩耗性を向上
させる効果がなく、一方、10μmを越えると層の中に
欠陥が発生しやすくなるために欠損を起こしやすくなる
。したがって、上記硬質層の全層厚は0.5〜10.0
μmに定めた。
たアルミナ系セラミックス基体の炭窒化チタン/(酸化
アルミニウム+炭窒化チタン)の値は、表面部が内部よ
りも大となり、この表面部が内部よりも大となったアル
ミナ系セラミックス基体表面に上記硬質層を被覆すると
、この硬質層の密着性は向上するのである。しかし、こ
の硬質層の全層厚が0.5μm未満では耐摩耗性を向上
させる効果がなく、一方、10μmを越えると層の中に
欠陥が発生しやすくなるために欠損を起こしやすくなる
。したがって、上記硬質層の全層厚は0.5〜10.0
μmに定めた。
【0010】基体となる上記アルミナ系セラミックスの
炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の
値を上記のごとく限定した理由は、表面部において炭窒
化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の値が
0.5未満ではアルミナの割合が多すぎて硬質層の密着
性が低下し、一方、0.8を越えるとアルミナの割合が
少なすぎてアルミナ系セラミックス基体の耐摩耗性が低
下し、クレーター摩耗が早くなるので好ましくない。し
たがって、表面部における炭窒化チタン/(酸化アルミ
ニウム+炭窒化チタン)の値は、0.5〜0.8に定め
た。また、内部における炭窒化チタン/(酸化アルミニ
ウム+炭窒化チタン)の値が、0.2未満または0.4
超のいずれであってもTiCNおよびアルミナの粒成長
を促進し、切削工具の靭性が低下するので好ましくない
。したがって、内部における炭窒化チタン/(酸化アル
ミニウム+炭窒化チタン)の値は、0.2〜0.4に定
めた。
炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の
値を上記のごとく限定した理由は、表面部において炭窒
化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の値が
0.5未満ではアルミナの割合が多すぎて硬質層の密着
性が低下し、一方、0.8を越えるとアルミナの割合が
少なすぎてアルミナ系セラミックス基体の耐摩耗性が低
下し、クレーター摩耗が早くなるので好ましくない。し
たがって、表面部における炭窒化チタン/(酸化アルミ
ニウム+炭窒化チタン)の値は、0.5〜0.8に定め
た。また、内部における炭窒化チタン/(酸化アルミニ
ウム+炭窒化チタン)の値が、0.2未満または0.4
超のいずれであってもTiCNおよびアルミナの粒成長
を促進し、切削工具の靭性が低下するので好ましくない
。したがって、内部における炭窒化チタン/(酸化アル
ミニウム+炭窒化チタン)の値は、0.2〜0.4に定
めた。
【0011】この発明の硬質層被覆アルミナ系セラミッ
クス切削工具において、表面部は、基体表面から深さ1
00μmまでの範囲内にあり、内部は基体表面から1m
m以上3mm以下の範囲内にあることが好ましいが、こ
れらの範囲は基体の大きさによっても変化するので、特
に上記範囲内のみに限定されるものではない。
クス切削工具において、表面部は、基体表面から深さ1
00μmまでの範囲内にあり、内部は基体表面から1m
m以上3mm以下の範囲内にあることが好ましいが、こ
れらの範囲は基体の大きさによっても変化するので、特
に上記範囲内のみに限定されるものではない。
【0012】
【実施例】つぎに、この発明のアルミナ系セラミックス
切削工具を実施例に基づいて具体的に説明する。
切削工具を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0013】原料粉末として、それぞれ平均粒径:3μ
mのAl2 O3 粉末、TiCN粉末、Y2 O3
粉末、MgO粉末を用意し、これら粉末を表1および表
2に示されるように配合し、混合したのち、圧粉体に成
型し、この圧粉体を表1および表2に示される条件で焼
結してISO規格SNGN432形状のアルミナ系セラ
ミックスからなり表面部および内部のTiCN/Al2
O3 +TiCNの値が表3および表4に示される基
体1〜21を作製した。基体21は純Arガス雰囲気中
で焼結したものであり、TiCN/Al2 O3 +T
iCNの値が表面部と内部とで変化がない。
mのAl2 O3 粉末、TiCN粉末、Y2 O3
粉末、MgO粉末を用意し、これら粉末を表1および表
2に示されるように配合し、混合したのち、圧粉体に成
型し、この圧粉体を表1および表2に示される条件で焼
結してISO規格SNGN432形状のアルミナ系セラ
ミックスからなり表面部および内部のTiCN/Al2
O3 +TiCNの値が表3および表4に示される基
体1〜21を作製した。基体21は純Arガス雰囲気中
で焼結したものであり、TiCN/Al2 O3 +T
iCNの値が表面部と内部とで変化がない。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】つぎに、表3および表4に示されるTiC
N/Al2 O3 +TiCNの値を有するこれら基体
1〜21の表面に通常の化学蒸着法を適用して表5およ
び表6に示される厚さの硬質被覆層を形成し、本発明硬
質層被覆チップ1〜15、比較硬質層被覆チップ1〜5
および従来硬質層被覆チップ1を作製した。
N/Al2 O3 +TiCNの値を有するこれら基体
1〜21の表面に通常の化学蒸着法を適用して表5およ
び表6に示される厚さの硬質被覆層を形成し、本発明硬
質層被覆チップ1〜15、比較硬質層被覆チップ1〜5
および従来硬質層被覆チップ1を作製した。
【0019】さらに、上記アルミナ系セラミックスから
なる各種基体1〜21の表面に通常のイオンプレーティ
ング法により表7および表8に示される厚さの硬質被覆
層を形成し、本発明硬質層被覆チップ16〜30、比較
硬質層被覆チップ6〜10および従来硬質層被覆チップ
2を作製した。
なる各種基体1〜21の表面に通常のイオンプレーティ
ング法により表7および表8に示される厚さの硬質被覆
層を形成し、本発明硬質層被覆チップ16〜30、比較
硬質層被覆チップ6〜10および従来硬質層被覆チップ
2を作製した。
【0020】このようにして得られた本発明硬質層被覆
チップ1〜30、比較硬質層被覆チップ1〜10および
従来硬質層被覆チップ1〜2を用いて、下記の切削条件
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、逃げ面摩耗幅およびすくい面摩耗幅を測定
し、さらに切削条件Bの切削試験においては、それぞれ
20個の硬質層被覆チップを用いて切削した際に硬質層
の剥離または刃先欠損が生じたチップの数を測定し、そ
れらの測定結果を表5〜表8に示した。
チップ1〜30、比較硬質層被覆チップ1〜10および
従来硬質層被覆チップ1〜2を用いて、下記の切削条件
AおよびBの切削試験を行った。切削条件Aの切削試験
においては、逃げ面摩耗幅およびすくい面摩耗幅を測定
し、さらに切削条件Bの切削試験においては、それぞれ
20個の硬質層被覆チップを用いて切削した際に硬質層
の剥離または刃先欠損が生じたチップの数を測定し、そ
れらの測定結果を表5〜表8に示した。
【0021】切削条件A
被削材:FC30、切削速度:500m/min 、送
り:0.3mm/rev.、切込み:2.0mm、切削
時間:20min 、 切削条件B 被削材:FC30の半径方向に6本の溝の付いた円盤、
切削速度:300m/min 、送り:0.6mm/r
ev.、切込み:1.0mm、切削回数:4パス、
り:0.3mm/rev.、切込み:2.0mm、切削
時間:20min 、 切削条件B 被削材:FC30の半径方向に6本の溝の付いた円盤、
切削速度:300m/min 、送り:0.6mm/r
ev.、切込み:1.0mm、切削回数:4パス、
【0
022】
022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】
【発明の効果】表3〜表8に示される結果から、TiC
N/Al2 O3 +TiCNの値が内部よりも表面部
が大きい基体の表面に硬質被覆層が形成されている本発
明硬質層被覆チップ1〜30は、TiCN/Al2O3
+TiCNの値が内部と表面部で変化がない基体の表
面に硬質被覆層が形成されている従来硬質層被覆チップ
1〜2に比べていずれも逃げ面摩耗幅が小さく、一方、
この発明の条件から外れた比較硬質層被覆チップ1〜1
0(この発明の条件から外れた値に*印を付して示した
。)は、硬質被覆層の厚さが薄すぎると逃げ面摩耗幅お
よびすくい面摩耗幅が大きくなり、また硬質被覆層の厚
さが厚すぎるかまたは基体がこの発明の条件から外れる
と刃先欠損または剥離の割合が大きいことが分かる。
N/Al2 O3 +TiCNの値が内部よりも表面部
が大きい基体の表面に硬質被覆層が形成されている本発
明硬質層被覆チップ1〜30は、TiCN/Al2O3
+TiCNの値が内部と表面部で変化がない基体の表
面に硬質被覆層が形成されている従来硬質層被覆チップ
1〜2に比べていずれも逃げ面摩耗幅が小さく、一方、
この発明の条件から外れた比較硬質層被覆チップ1〜1
0(この発明の条件から外れた値に*印を付して示した
。)は、硬質被覆層の厚さが薄すぎると逃げ面摩耗幅お
よびすくい面摩耗幅が大きくなり、また硬質被覆層の厚
さが厚すぎるかまたは基体がこの発明の条件から外れる
と刃先欠損または剥離の割合が大きいことが分かる。
【0027】したがって、この発明の硬質層被覆アルミ
ナ系セラミックス切削工具は、従来硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具よりも一層優れた切削性能を有
し、産業上優れた効果を奏するものである。
ナ系セラミックス切削工具は、従来硬質層被覆アルミナ
系セラミックス切削工具よりも一層優れた切削性能を有
し、産業上優れた効果を奏するものである。
Claims (4)
- 【請求項1】 酸化アルミニウムを主成分とし、さら
に炭窒化チタンおよび酸化イットリウムを必須成分とし
て含有し、さらに必要に応じて酸化マグネシウムを含有
する成分組成を有し、炭窒化チタン/(酸化アルミニウ
ム+炭窒化チタン)の値が表面部が内部よりも大である
アルミナ系セラミックス基体の表面に、周期律表4a,
5aおよび6a族の炭化物、窒化物、炭窒化物、複合炭
化物、複合窒化物および複合炭窒化物からなる群の内の
1種の単層もしくは2種以上の複数層、または上記単層
もしくは2種以上の複合層の上にアルミナ層を組み合わ
せて被覆した複数層を被覆してなることを特徴とする硬
質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具。 - 【請求項2】 上記周期律表4a,5aおよび6a族
の炭化物、窒化物、炭窒化物、複合炭化物、複合窒化物
および複合炭窒化物からなる群の内の1種の単層もしく
は2種以上の複数層は、全層厚が0.5〜10.0μm
の物理蒸着によって形成された硬質層であることを特徴
とする請求項1記載の硬質層被覆アルミナ系セラミック
ス切削工具。 - 【請求項3】 上記周期律表4a,5aおよび6a族
の炭化物、窒化物、炭窒化物、複合炭化物、複合窒化物
および複合炭窒化物からなる群の内の1種の単層もしく
は2種以上の複数層、または上記単層もしくは2種以上
の複数層の上にアルミナ層と組み合わせて被覆した複数
層は、全層厚が0.5〜10.0μmの化学蒸着によっ
て形成された硬質層であることを特徴とする請求項1記
載の硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具。 - 【請求項4】 上記アルミナ系セラミックス基体は、
炭窒化チタン/(酸化アルミニウム+炭窒化チタン)の
値が、表面部において0.5〜0.8の範囲内の値をと
り、内部で0.2〜0.4の値をとることを特徴とする
請求項1,2または3記載の硬質層被覆アルミナ系セラ
ミックス切削工具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7382991A JPH04289002A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7382991A JPH04289002A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04289002A true JPH04289002A (ja) | 1992-10-14 |
Family
ID=13529426
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7382991A Withdrawn JPH04289002A (ja) | 1991-03-13 | 1991-03-13 | 硬質層被覆アルミナ系セラミックス切削工具 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04289002A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1132358A3 (en) * | 2000-03-08 | 2003-07-30 | NGK Spark Plug Company Limited | Alumina-based composite sintered material, wear resistant member and a method of manufacturing alumina-based composite sintered material |
WO2004065045A1 (de) * | 2003-01-17 | 2004-08-05 | Technische Universität Hamburg-Harburg | Keramisches schneidwerkzeug mit einer randzone, verfahren zur herstellung und verwendung |
US6939607B2 (en) | 2000-09-07 | 2005-09-06 | Ngk Spark Plug Co., Ltd. | Cutting tool |
US7581906B2 (en) * | 2004-05-19 | 2009-09-01 | Tdy Industries, Inc. | Al2O3 ceramic tools with diffusion bonding enhanced layer |
US20170096372A1 (en) * | 2015-10-01 | 2017-04-06 | Kennametal Inc. | Hybrid nanocomposite coatings and applications thereof |
-
1991
- 1991-03-13 JP JP7382991A patent/JPH04289002A/ja not_active Withdrawn
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US7914913B2 (en) | 2004-05-19 | 2011-03-29 | Tdy Industries, Inc. | Al2O3 ceramic tool with diffusion bonding enhanced layer |
US7968147B2 (en) | 2004-05-19 | 2011-06-28 | Tdy Industries, Inc. | Method of forming a diffusion bonding enhanced layer on Al2O3 ceramic tools |
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