JPH04288949A - 薄鋼帯製造装置 - Google Patents

薄鋼帯製造装置

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JPH04288949A
JPH04288949A JP5478091A JP5478091A JPH04288949A JP H04288949 A JPH04288949 A JP H04288949A JP 5478091 A JP5478091 A JP 5478091A JP 5478091 A JP5478091 A JP 5478091A JP H04288949 A JPH04288949 A JP H04288949A
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JP5478091A
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Shigeru Ogawa
茂 小川
Tadatsugu Yoshida
忠継 吉田
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶湯から連続的に鋼帯
状鋳片を鋳造し、さらにこれを圧延して薄鋼帯を製造す
る薄鋼帯製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の薄鋼帯製造装置では、連続鋳造装
置により製造される厚さ約250mmの鋳片を1〜6台
の粗圧延機によって板厚20〜50mm程度の粗バーに
圧延し、その後6〜7台のタンデム圧延機より構成され
る仕上圧延機群により板厚1.2〜30mm程度の製品
に仕上げ、冷却・捲取工程を経て熱延鋼板を製造してい
る。このような薄鋼帯製造装置では、多くの圧延機を必
要とするため工場の建設費が莫大なものとなっている。 したがって、圧延工場の建設費は、板厚の小さい鋳片を
製造できる鋳造機が実用化できれば、圧延機の台数を減
らすことによって大幅に縮小することが可能である。こ
のような観点から現在、板厚100mm以下の鋼帯状鋳
片を直接鋳造できる鋼帯状鋳片連続鋳造機が開発されつ
つある。
【0003】図9は、特開昭61−27675号公報に
記載の双ドラム式鋼帯状鋳片連続鋳造機の例である。溶
湯6は、矢印方向に回転する2本の回転ドラム18aと
18bで形成される湯溜り部に注入される。回転ドラム
と接した溶湯は、m点からn点までの間で冷却されて凝
固シェルを形成するが、18aと18b上にそれぞれ生
成した凝固シェルはn点で合体して、鋼帯状鋳片10と
なって取り出される。この方法で生産性(トン/時間)
を大きくするためには回転ドラムを早く回転させること
となるが、m点とn点の距離が短いために、早く回転さ
せると凝固シェルの厚みが減少するため、製造可能な鋼
帯状鋳片の厚みは自づから制約される。また回転ドラム
の直径を大きくすると極めて大規模な設備となる。
【0004】図10は、特開昭59−47047号公報
に記載の、双ベルト式鋼帯状鋳片連続鋳造機の例である
。溶湯6は、矢印方向に回転するプーリー19a,19
b,19cに張り渡されて走行する無端ベルト1と、同
様に張り渡されて走行する無端ベルト1′とで形成され
る湯溜り部に注入される。無端ベルト1および1′は、
裏面が冷却装置12および12′で冷却されているため
、無端ベルトに接した溶湯は凝固シェルを形成し、凝固
がおおよそ完了してから鋼帯状鋳片10として取り出さ
れる。この方法で薄い板厚の金属板を製造するには、無
端ベルト1と1′の間隔tを狭くすることとなるが、こ
の方法でtを小さくし過ぎると、溶湯の注入流が無端ベ
ルトに当たって、無端ベルトを損傷し、また鋼帯状鋳片
10の表面性状が損なわれるため、好ましくない。
【0005】以上述べた如く、双ドラム式鋼帯状鋳片連
続鋳造機は、板厚の薄い鋼帯状鋳片が製造できるが、高
い生産性を得ることは容易でなく、また双ベルト式鋼帯
状鋳片連続鋳造機は、例えば図10で19aと19bと
の距離を大きく配することによって、高い生産性が得ら
れるが、薄い鋼帯状鋳片の製造は容易ではない。
【0006】さらに、これらの鋳造機で製造される鋳片
を圧延機によって圧延して薄板製品を製造することを考
える場合、双ドラム式鋼帯状鋳片連続鋳造機では、鋳片
板厚が一般に小さいため、板厚の比較的厚い製品に対し
て材質確保上必要十分な圧下率を圧延工程で取れなくな
り、所要材質特性が得られない場合を生じる。さらに、
双ドラム式鋼帯状鋳片連続鋳造機で板幅の異なる鋳片を
鋳造するには、ドラム幅を変更する必要があり、製造コ
スト上および生産性の点で多大の犠牲を払わなければな
らない。また、双ベルト式鋼帯状鋳片連続鋳造機を用い
る場合、板厚の小さい鋳片を得ることが容易ではないた
め、例えば板厚1.2mmのような薄い熱延鋼板を製造
する場合には、7パス以上の圧延を行わなければならな
くなり、薄い鋳片を製造することの製造コスト上のメリ
ットを享受できなくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の点に
鑑みなされたもので溶湯から薄鋼帯を高い生産性かつ低
い製造コストで生産できる薄鋼帯製造装置を提供するこ
とを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】本発明の第1
の要旨は、傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型の長辺
面を形成する無端ベルト1,1′と、無端ベルト1と1
′とに挟持され鋳型の短辺を形成する上広形のサイド堰
4,4′を有し、該上広鋳型の板面形状および対応する
サイド堰の側面形状が放物線形状であることを特徴とす
る鋼帯状鋳片連続鋳造機と、その後面に4台以下の圧延
機を配置したことを特徴とする薄鋼帯製造装置であり、
第2の要旨は、傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型の
長辺面を形成する無端ベルト1,1′と、無端ベルト1
と1′とに挟持され鋳型の短辺を形成する上広形のサイ
ド堰4,4′を有し、該上広鋳型の板面形状および対応
するサイド堰の側面形状が放物線形状であることを特徴
とする鋼帯状鋳片連続鋳造機と、その後面に塑性加工に
よる板幅調整装置を配し、さらに4台以下の圧延機を配
置したことを特徴とする薄鋼帯製造装置であり、第3の
要旨は、傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型の長辺面
を形成する無端ベルト1,1′と、無端ベルト1と1′
とに挟持され鋳型の短辺を形成する上広形のサイド堰4
,4′を有し、該上広鋳型の板面形状および対応するサ
イド堰の側面形状が放物線形状であることを特徴とする
鋼帯状鋳片連続鋳造機と、その後面に、鋳片の温度制御
装置、さらに4台以下の圧延機を配置したことを特徴と
する薄鋼帯製造装置であり、第4の要旨は、傾斜して張
り渡されて走行し上広鋳型の長辺面を形成する無端ベル
ト1,1′と、無端ベルト1と1′とに挟持され鋳型の
短辺を形成する上広形のサイド堰4,4′を有し、該上
広鋳型の板面形状および対応するサイド堰の側面形状が
放物線形状であることを特徴とする鋼帯状鋳片連続鋳造
機と、その後面に鋳片をコイル状に捲き取る装置を有し
、さらに鋳片の温度制御装置および4台以下の圧延機を
配置したことを特徴とする薄鋼帯製造装置である。
【0009】以下本発明を図面に基づいて説明する。本
発明では、薄鋼帯を製造するための圧延機の台数を減ら
し設備コストを低減するため、図5に基本製造を示すよ
うな鋼帯状鋳片連続鋳造機を採用する。図5は鋳造機の
全体を示す模式的正面図である。この鋼帯状鋳片連続鋳
造機は、上ロール2と下ロール3との間で、傾斜して、
例えば矢印5方向に走行無端ベルト1と、これと対面し
て配され上ロール2と下ロール3との間で傾斜して、例
えば矢印5′方向に走行する無端ベルト1′とで、上広
鋳型の長辺壁が形成されている。なお本発明で無端ベル
ト1や1′は、例えばテンションロール9や9′によっ
て張力をかけて張り渡されている。4と4′はサイド堰
で、無端ベルト1と1′の走行路に沿って上広形で、無
端ベルトに挟まれて、上広鋳型の短辺壁を形成する。溶
湯6はこの上広鋳型に注入されるが、無端ベルトは裏面
が冷却パッド12,12′によって冷却されているため
、鋳型内で凝固シェル8,8′を形成し、鋳型の下端で
凝固シェル8,8′は合体して鋼帯状鋳片10となる。
【0010】凝固シェル8と8′との合体に際しては、
下ロール3と3′は無端ベルト1と1′を介して凝固シ
ェルを加圧する。この加圧によって鋼帯状鋳片10の厚
さや出側中心固相率および断面形状が調整される。
【0011】図6は図5の鋼帯状鋳片連続鋳造機の平面
図であり、比較的板幅の小さい鋳片を得るためサイド堰
4,4′はベルト1,1′の中に入り込んだ状態となっ
ている。これに対して図7は比較的板幅の大きい鋳片を
鋳造している状態を示しており、サイド堰4,4′はベ
ルト1,1′の端面近傍に位置している。このように本
鋳造機では、サイド堰4,4′の板幅方向移動により容
易に板幅を変更することができる。
【0012】又、本鋳造機では無端ベルト1,1′が形
成する上広鋳型の板面形状および対応するサイド堰4,
4′の側面部形状が放物線形状となっており、このため
サイド堰を交換することなく板厚も変更することが可能
である。このことについて以下に詳しく説明する。
【0013】サイド堰4,4′の側面形状を上広鋳型の
最小ギャップ部すなわちキッシングポイント位置の板面
を原点とし、鋳造方向逆向きにx軸をとり、鋳片板厚方
向にy座標をとり次式で表現するものとする。               y=f1 (x)=a(
x+b)2 −ab2             (1
)ここで、a,bは放物線を決める定数パラメータであ
り、板面を原点としているため式(1)は原点を通る放
物線となっている。図8のように板厚の大きいものを鋳
造するために、サイド堰を相対的に鋳造方向に移動した
場合、キッシングポイントを原点とするサイド堰の側面
形状は次式で表現される。               y=f2 (x)=a(
x+c)2 −ac2             (2
)式(1)と式(2)の差をとると               f1 (x)−f2 (
x)=2a(b−c)x          (3)し
たがって、サイド堰の移動前後の形状の差は、1次式で
正確に表現できる事になり、上ロール2,2′と下ロー
ル3,3′および冷却パッド12,12′で形成される
ベルト面形状は変化しなくても、これらを一体として剛
体移動および剛体回転させればサイド堰とのギャップを
完全に埋めることができ、サイド堰を交換しなくても板
厚変更が可能となる。
【0014】図8は本発明の鋳造機で図5の状態よりも
板厚の大きいものを鋳造する場合を図示している。サイ
ド堰4,4′は図5よりも相対的に鋳造方向に移動して
おり、下ガイドロール3(3′)は図5の旧位置15よ
りも鋳片板厚を増加する方向に移動している。また、上
ガイドロール2(2′)および冷却装置12(12′)
には、図5のそれぞれの旧位置14,17に比べると、
板厚方向の移動のみならず、下ガイドロール3(3′)
まわりの剛体回転を与えてサイド堰とのギャップを完全
に埋めている。なお図8では、テンションロール9(9
′)も下ガイドロールのまわりに剛体回転している場合
の図を示しているが、剛体として移動および回転する必
要があるのは、上ガイドロール2(2′)、下ガイドロ
ール3(3′)および冷却装置12(12′)であり、
テンションロール9(9′)は、所定のベルト張力を与
えられる位置にあればよく、必ずしも上下ガイドロール
、冷却装置とともに剛体移動・回転する必要はない。
【0015】一般にサイド堰の側面形状が3次式以上の
曲線形状の場合は、式(3)の右辺に2次式以上の成分
が現れ、ベルト面の剛体移動あるいは剛体回転のみでは
板厚変更時のサイド堰とのギャップを埋めることは不可
能となる。また、サイド堰の交換なしで板厚変更可能と
なるサイド堰の側面形状としては、放物線形状(2次式
)の他に直線形状(1次式)がある。直線形状の場合は
、鋳造装置の剛体回転を行う必要がなく、板厚変更の操
作はさらに容易になるものの、ベルト張力によってベル
トを冷却装置に押しつけることが不可能となり、特に溶
鋼静圧の低いメニスカス近傍において冷却能の高いパッ
ド冷却を採用することが困難となるためベルト溶損の危
険性が高くなり、さらにベルトも温度偏差によって座屈
しやすく板厚精度の高い鋳片を得ることが困難となる。 これに対して放物線形状の場合は、ベルト張力によって
ベルトを冷却装置に押し付けることが可能で、全面にわ
たってパッド冷却を採用できベルト溶損の危険もなく安
定した鋳造が可能である。またベルト自身の曲率もあっ
て温度偏差による座屈も生じにくくなり、板厚精度の高
い鋳片を得ることができる。
【0016】ところで、放物線を定義するときの座標軸
の取り方としては、式(1)の形だけではなく、x,y
軸を入れ換えてもよく、また鋳造方向に対して任意の角
度だけ傾いた座標系に対する放物線であってもよい。こ
れは、どのような座標系に対する放物線形であっても、
板厚変更時にはサイド堰を鋳造機本体に対して平行移動
するだけであるので、剛体回転を表す1次式の補正だけ
でベルトの面を完全にサイド堰に沿わせることが可能と
なるからである。
【0017】さて以上説明してきたような板厚・板幅可
変機能を有する鋼帯状鋳片連続鋳造機を採用した場合、
図1に示すような圧延機台数の少ない設備費の小さい薄
鋼帯製造装置を構成することが可能となる。図1の薄鋼
帯製造装置では、板厚・板幅可変機能を有する鋼帯状鋳
片連続鋳造機で鋳造された鋼帯状鋳片10を圧延機20
a,20b,20c,20dによって所要の板厚にまで
圧延し、その後、冷却装置21によって冷却して薄鋼帯
11を製造し、これを捲取装置22によって捲き取って
薄鋼帯コイルを製造している。なお図1では圧延機とし
て4段圧延機を採用しているが、本発明に関しては、6
段圧延機、2段圧延機、クラスター圧延機をはじめ、ど
のような圧延機を採用しても差支えはない。
【0018】所要の寸法、表面性状、材質の薄鋼帯11
を製造するために最低限必要な圧延機によるトータル圧
下率は、本発明者らの検討によると60%程度であり、
例えば、2.4mmの板厚の薄鋼帯をトータル圧下率6
0%の圧延で製造するには6.0mmの鋼帯状鋳片を連
続鋳造機により製造すればよいことになる。このような
場合、6.0mmの鋼帯状鋳片より2.4mmの薄鋼帯
を製造するには、圧延機は3台あれば十分であるが、4
台あれば形状制御およびロール組替周期の点で有利な操
業が可能となる。また、板厚1.2mmの薄鋼帯を製造
する場合、トータル圧下率60%の圧延で製造するには
3.0mmの鋼帯状鋳片を連続鋳造機で製造すればよい
。しかしながらベルト式鋳造機の特性上、極端に板厚の
小さいものを安定製造することは困難な場合があるので
、例えば、板厚1.2mmの薄鋼帯に対して5.0mm
の鋼帯状鋳片を鋳造するものとする。この場合、圧延に
おけるトータル圧下率は76%であり、4台の圧延機を
十分に活用する必要を生じる。逆に、例えば板厚10m
m程度の厚い鋼板を製造する場合、鋳片としては厚さ2
5mmのものを鋳造すればよく、この場合、圧延機は2
〜3台で所要の板厚まで圧下することが可能となり、残
りの圧延機がダミーとして、ロール組替等、次の薄物製
品の圧延準備を行うことができる。以上から圧延機の台
数は、最大4台であり、鋼帯状鋳片鋳造装置の機能次第
で2〜3台とすることも可能であり、現状の熱延仕上圧
延機に比べて大幅な設備省略が可能となる。
【0019】図2の薄鋼帯製造装置では、鋼帯状鋳片を
連続鋳造機と圧延機の間に、板幅調整装置23を配置し
ている。この板幅調整装置は、竪ロールあるいは竪ダイ
スによって板幅を縮める加工装置であってもよいし、例
えば特公昭50−1463号公報に開示されているよう
な板幅を広げる加工装置であってもよい。既に説明した
ように本発明で採用している鋼帯状鋳片連続鋳造機は、
異なる板幅の鋳片を同一設備にて鋳造することが可能で
あるが、鋳造中に連続的に板幅を変更する場合は、かな
り長い非定常板幅部を製造することになり、歩留りの悪
化を余儀なくされる。これに対して、図2のように鋼帯
状鋳片連続鋳造機と圧延機の間に塑性加工による板幅調
整装置23を配置している場合は、板幅の比較的小さい
変更量に対しては迅速に対応できるため、異なる板幅の
製品を効率よく高歩留りで製造することができる。した
がって図2の薄鋼帯製造装置を用いて板幅の異なる鋼板
を連続して製造する場合、板幅の大幅な変更を要する際
には、鋳造作業のチャージを改めてサイド堰4,4′の
セット替えを行って板幅を変更し、板幅の比較的小幅な
変更は板幅調整装置23によって調整するという作業形
態が好ましい。
【0020】図3の薄鋼帯製造装置では、鋼帯状鋳片連
続鋳造機と圧延機の間に鋳片の温度制御装置24を配置
している。本発明のように鋼帯状鋳片連続鋳造機と圧延
機を直接結合した場合、圧延温度確保のため鋳造と圧延
の間の時間間隔が小さくならざるを得なくなる。このた
め鋳片中の固溶元素が析出しないまま圧延され、圧延後
、所要材質が得られない場合を生じる。このような場合
、温度制御装置24を有していれば、材質確保上必要な
温度および時間をとることが可能となり、所要材質を作
り込むことが容易になる。
【0021】図4の薄鋼帯製造装置では、鋼帯状鋳片連
続鋳造機から製造される鋼帯状鋳片10を鋳片捲取装置
26により捲き取り、鋳片コイル28とし、材質上必要
なものは鋳片コイル温度制御装置27を経由した処理を
施した後、払い出しコイラー25を経由して圧延機に供
給される。この装置では、鋼帯状鋳片連続鋳造機と圧延
機が連続していないため、温度制御装置27によって製
品の材質特性制御のための処理を行う場合の時間的制約
が大幅に緩和されることになる。また、一般に圧延機の
生産性は薄鋼帯製造装置の生産性に比べて高いため、こ
の生産性ギャップを埋めるため図4に示したように複数
の鋼帯状鋳片連続鋳造機を配置することも可能となり、
圧延機の能力をフルに活用することができる。
【0022】
【実施例】実施例1: 図5のような構造を有し、ベルト肉厚1.5mm、ベル
ト幅2000mm、上ガイドロール2,2′、下ガイド
ロール3,3′および冷却装置12,12′によって構
成されるベルト1,1′の形状が式(1)に置いてa=
2.04×10−4(l/mm),b=245(mm)
で与えられる形状を有するような鋳造機を用いて、0.
1%C鋼組成を有する温度1590℃の溶鋼を湯溜りに
注入し、肉厚5.0mm、板幅1500mmの鋼帯状鋳
片を98mpm の鋳造速度で鋳造した。その後面には
図1に示すように4スタンドの4段圧延機が配置されて
おり、板厚5.0mm→3.25mm→2.30mm→
1.60mm→1.20mmという圧下スケジュールで
圧延し板厚1.2mm、板幅1500mmの薄鋼帯を製
造することができた。このときの圧延機出側の材料速度
は408mpm である。同じ条件下で、サイド堰4,
4′の間隔を小さくすることによって、板厚5.0mm
、板幅900mmの鋳片を鋳造し、同様の圧下スケジュ
ールで圧延することによって板厚1.2mm、板幅90
0mmの薄鋼帯を製造することができた。次に板厚10
mmの薄鋼帯を製造するため、サイド堰を86.7mm
だけ鋳造方向に下げ、上ガイドロール2(2′)、下ガ
イドロール3(3′)、冷却装置12(12′)を一体
として板厚方向に移動し、さらに下ガイドロール3(3
′)を中心として剛体回転を与えサイド堰とのギャップ
を埋めた状態にして、溶鋼を注入し5.2mpm の鋳
造速度で板幅25mmの鋳片を鋳造した。 さらに後面の圧延機によって板厚25.0mm→15.
0mm→10.0mmという圧下スケジュールで2パス
圧延し、残りの2スタンドはダミーとした。このような
操業方法によって板厚10mm、板幅900mmの鋼板
を出側速度13mpm で製造することができた。
【0023】実施例2: 図2に示した板幅調整装置23を有する薄鋼帯製造装置
を用い、実施例1と同じ鋳造装置・条件で鋳造を行い、
肉厚5.0mm、板幅1500mmの鋼帯状鋳片を98
mpm の鋳造速度で鋳造し、実施例1と同様の圧下ス
ケジュールで圧延を実行し板厚1.2mm、板幅150
0mmの薄鋼帯を得た。本実施例では板幅調整装置とし
て特公昭50−1463号公報に開示されている波付け
圧延による幅広げ方式を採用している。この板幅調整装
置によって鋼帯状鋳片の板幅を1500mmから165
0mmにまで広げ、その後同様の圧延条件にて圧延する
ことによって板厚1.2mm、板幅1650mmの薄鋼
帯を得ることができた。この装置を用いて板幅1350
mm〜1500mmの薄鋼帯を製造するには、鋳造装置
のサイド堰4,4′の位置を変更し、1350mmの鋼
帯状鋳片を鋳造し板幅調整装置を活用すればよい。
【0024】実施例3: 図3に示した鋳片の温度制御装置24を有する薄板製造
装置を用い、実施例1と同じ鋳造装置・条件で鋳造を行
い、肉厚5.0mm、板幅1500mmの鋼帯状鋳片を
98mpm の鋳造速度で鋳造し、実施例1と同様の圧
下スケジュールで圧延を実行し板厚1.2mm、板幅1
500mmの薄鋼帯を得た。本実施例の温度制御装置2
4は、長さ150mmの鋼帯状鋳片を収納することがで
き、固溶元素析出のための十分な温度履歴を与えること
ができ、所要の機械的性質を有する薄鋼帯を製造するこ
とができた。
【0025】実施例4: 図4に示したように2台の鋼帯状鋳片連続鋳造装置29
,29′と温度制御装置27と圧延機を有する薄鋼帯製
造装置を用い、それぞれの鋳造装置によって鋳造された
鋼帯状鋳片10,10′は鋳片捲取装置26,26′に
より鋳片コイルとなり、温度保定の必要なものは温度制
御装置27中に格納する。必要な温度履歴を与えられた
鋳片コイルは払い出しコイラー25にセットされ、圧延
機20a,20b,20c,20dによって所要の板厚
にまで圧延される。本実施例の鋼帯状鋳片連続鋳造装置
は実施例1のものと同じであり、実施例1と同条件によ
って厚さ5.0mm、板幅1500mmの鋼帯状鋳片を
鋼帯状鋳片連続鋳造装置29′で鋳造した。厚さ5.0
mmの鋼帯状鋳片の鋳造は先に完了し、温度制御装置2
7中に1150℃で15分間保定された後、板厚5.0
mm→3.25mm→2.30mm→1.60mm→1
.20mmという圧下スケジュールで圧延し板厚1.2
mm、板幅1500mmの所要の機械的性質を有する薄
鋼帯を製造することができた。このときの最終圧延機2
0dの出側圧延速度は、鋳造速度に制約をうけることが
ないので最高1000mpm まで加速することができ
た。また、厚さ25.0mmの鋼帯状鋳片の鋳造も続い
て完了し、温度制御装置27中で1150℃で15分間
保定された後、板厚25.0mm→15.0mm→10
.0mmという圧下スケジュールで圧延し板厚10mm
、板幅900mmの所要の機械的性質を有する薄鋼帯を
製造することができた。
【0026】
【発明の効果】本発明の薄鋼帯製造装置を用いることに
より、種々の板幅・板厚・材質の薄鋼帯を良好な品質で
、かつ低コスト・高生産性で安定して製造することが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄鋼帯製造装置の基本的な構成を示す
図。
【図2】板幅調整装置を有する本発明の薄鋼帯製造装置
の構成を示す図。
【図3】鋳片の温度調整装置を有する本発明の薄鋼帯製
造装置の構成を示す図。
【図4】鋳片捲取装置を有する本発明の薄鋼帯製造装置
の構成を示す図。
【図5】本発明の薄鋼帯製造装置で採用している鋼帯状
鋳片連続鋳造機の基本構造を示す正面図。
【図6】本発明の薄鋼帯製造装置で採用している鋼帯状
鋳片連続鋳造機で板幅の比較的小さい鋳片を製造してい
る状態の平面図。
【図7】本発明の薄鋼帯製造装置で採用している鋼帯状
鋳片連続鋳造機で板幅の比較的大きい鋳片を鋳造してい
る状態の平面図。
【図8】本発明の薄鋼帯製造装置で採用している鋼帯状
鋳片連続鋳造機で板厚の比較的大きい鋳片を鋳造してい
る状態の正面図。
【図9】公知の双ドラム式鋼帯状鋳片連続鋳造機を示す
図。
【図10】公知の双ベルト式鋼帯状鋳片連続鋳造機を示
す図。
【符号の説明】
1,1′        無端ベルト 2,2′        上ガイドロール3,3′  
      下ガイドロール4,4′        
サイド堰 5              ベルト走行方向6  
            溶湯 7              湯溜り8(8′)  
    凝固シェル 9(9′)      テンションロール10,10′
    鋼帯状鋳片 11            薄鋼帯 12(12′)  冷却装置 13            無端ベルトの旧位置14
            上ロールの旧位置15(15
′)  下ロールの旧位置 16(16′)  テンションロールの旧位置17  
          冷却装置の旧位置18     
       回転ドラム19           
 プーリー20(20a,20b,20c,20d) 
 圧延機21            冷却装置22 
           捲取装置23        
    板幅調整装置24            鋳
片温度制御装置25            払い出し
コイラー26,26′    鋳片捲取装置

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型
    の長辺面を形成する無端ベルト(1),(1′)と、無
    端ベルト(1)と(1′)とに挟持され鋳型の短辺を形
    成する上広形のサイド堰(4),(4′)を有し、該上
    広鋳型の板面形状および対応するサイド堰の側面形状が
    放物線形状であることを特徴とする鋼帯状鋳片連続鋳造
    機と、その後面に4台以下の圧延機を配置したことを特
    徴とする薄鋼帯製造装置。
  2. 【請求項2】  傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型
    の長辺面を形成する無端ベルト(1),(1′)と、無
    端ベルト(1)と(1′)とに挟持され鋳型の短辺を形
    成する上広形のサイド堰(4),(4′)を有し、該上
    広鋳型の板面形状および対応するサイド堰の側面形状が
    放物線形状であることを特徴とする鋼帯状鋳片連続鋳造
    機と、その後面に塑性加工による板幅調整装置を配し、
    さらに4台以下の圧延機を配置したことを特徴とする薄
    鋼帯製造装置。
  3. 【請求項3】  傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型
    の長辺面を形成する無端ベルト(1),(1′)と、無
    端ベルト(1)と(1′)とに挟持され鋳型の短辺を形
    成する上広形のサイド堰(4),(4′)を有し、該上
    広鋳型の板面形状および対応するサイド堰の側面形状が
    放物線形状であることを特徴とする鋼帯状鋳片連続鋳造
    機と、その後面に、鋳片の温度制御装置、さらに4台以
    下の圧延機を配置したことを特徴とする薄鋼帯製造装置
  4. 【請求項4】  傾斜して張り渡されて走行し上広鋳型
    の長辺面を形成する無端ベルト(1),(1′)と、無
    端ベルト(1)と(1′)とに挟持され鋳型の短辺を形
    成する上広形のサイド堰(4),(4′)を有し、該上
    広鋳型の板面形状および対応するサイド堰の側面形状が
    放物線形状であることを特徴とする鋼帯状鋳片連続鋳造
    機と、その後面に鋳片をコイル状に捲き取る装置を有し
    、さらに鋳片の温度制御装置および4台以下の圧延機を
    配置したことを特徴とする薄鋼帯製造装置。
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