JPH04287892A - 多層円板ファン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、静粛運転が可能な多層
円板ファンに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、局部洗浄装置や手乾燥装置に用い
ることができる温風ファンの一形態として、図６及び図
７に示す多層円板ファンＸがある。

【０００３】かかる多層円板ファンＸは、実質的に、フ
ァンケーシング１１０　の一端側に電動モータ１００　
によって駆動されるファンブレード１０１　を配設して
おり、同ファンケーシング１１０　の下流側にヒーター
１０２　を配設することによって構成されている。

【０００４】そして、電動モータ１００　の駆動によっ
てファンブレード１０１　を回転して、空気流を発生す
るとともに、同空気流をヒーター１０２　で加熱して温
風を温風空気出口１０３　から送出して、人体所要部位
を効果的に乾燥することができる。

【０００５】また、ファンブレード１０１　は、多数の
薄い環状円板１０４　を所定の間隔を開けて積層して構
成しているので、環状円板１０４の表面に生じる空気抵
抗を利用して空気流を発生することができ、ファンの運
転を静粛に行うことができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】しかし、かかる多層円
板ファンＸは、未だ、以下の解決すべき課題を有してい
た。

【０００７】即ち、上記した多層円板ファンＸにおいて
、環状円板１０４間に所定の間隔を設けるとともに、内
周側から外周側へ空気を円滑に流すため、図５及び図６
に示すように、スペーサーとしても機能する複数の弧状
の整流翼１０５　を、所要円周方向ピッチで介設してお
り、これらの整流翼１０５は、環状円板１０４　ととも
に連結ピン１０８　によって一体的に縫合することによ
って多層円板ファンＸを形成するものである。

【０００８】しかるに、多層円板ファンＸを形成する環
状円板１０４　は、図６及び図８に示すように、その中
央部から外周縁にわたって一定厚さを有する円板から形
成されている。一方、出口部の空気流１０６　の絶対速
度が環状円板１０４　の周速に近く、非常に大きな値と
なる。従って、空気流１０６　の一部が同出口部の平坦
な外周面１０４ａ上に乱れ１０７　を生じ、この乱れ１
０７　によって、多層ファンの運転はいまだ相当な騒音
を発生することになっていた。

【０００９】本発明は、上記した課題を解決することが
できる多層円板ファンを提供することを目的とする。

【００１０】

【課題を解決するための手段】本発明は、互いに一定の
間隔を保持した多数の環状円板を積層することによって
形成した多層円板ファンにおいて、各環状円板の外周部
を、外側に向けて漸次薄くなるように形成したことを特
徴とする多層円板ファンに係るものである。

【００１１】

【実施例】以下、添付図に示す実施例に基づいて、本発
明に係る多層円板ファンＡを具体的に説明する。

【００１２】図１及び図２に、多層円板ファンＡを温風
ファンとして用いた場合を示す。

【００１３】図示するように、多層円板ファンＡのファ
ンケーシング１３は、略円形の前壁１０と後壁１１の周
縁同士を、下端開口部（温風吹出口）４０　を除いて、
環状周壁１２によって連結することによって形成されて
いる。

【００１４】かかるファンケーシング１３は、本実施例
では、支持フレーム１４を介して、壁面１５に固定され
ている。

【００１５】ファンケーシング１３は、前壁１０に空気
取込口１０ａ　を具備するとともに、その内部に、同心
円的にファンブレード２０を配設しており、同ファンブ
レード２０は、支持フレーム１４内に配設した駆動モー
タ２１の出力軸２２に連結されている。

【００１６】また、ファンケーシング１３の下方には、
ニクロム線等からなるヒーター３９が配設されている。

【００１７】上記基本構成において、本発明は、静粛運
転が可能なファンブレード２０の構成に特徴を有する。

【００１８】即ち、図１、図３及び図４に示すように、
ファンブレード２０は、実質的に、基礎円板２３上に、
多数の薄肉の環状円板２４を、多数の整流翼２５を介し
て所定の間隔を開けた状態で、層状に積層することによ
って構成している。

【００１９】環状円板２４は、図３に示すようにドーナ
ッツ形状を有しており、所要円周ピッチで、後述する連
結ピン２６を挿通するための挿通孔２７を設けている。

【００２０】一方、整流翼２５は、図４に示すように、
薄肉の弧状片からなり、その中央部に連結ピン２６を挿
通するための挿通孔２８を設けている。

【００２１】そして、図１に示すファンブレード２０の
組立に際しては、基礎円板２３上に多数の環状円板２４
と整流翼２５とを、それぞれの挿通孔２７，２８　に連
結ピン２６を挿通することによって、交互に積層し、そ
の後、連結ピン２６の挿通端を最終の環状円板２４の表
面にかしめることによって、ファンブレード２０を組み
立てることができる。

【００２２】さらに、本実施例では、図１から最も明ら
かなように、全ての環状円板２４の外周部２４ａ　を、
外側に向けて漸次薄くなるように形成している。即ち、
図８を参照して説明したような平坦な外周面を環状円板
２４から無くしている。

【００２３】従って、ファンブレード２０を回転した際
、空気は多層の環状円板２４の内部に形成された中央空
間Ｓから環状円板２４，２４　間の空気流路３０を通し
てファンブレード２０の外部へ放射状に流れ、その後、
環状円板２４から外部に放出されることになるが、図５
に示すように、環状円板２４，２４　の外周部２４ａ　
を尖状にしたので、空気流３１が層状となり、外周部２
４ａ　における乱流の発生を確実に防止することができ
、それに起因する騒音の発生を確実に防止することがで
きる。

【００２４】また、本実施例では、整流翼２５の先端２
５ａ　を環状円板２５の外周縁から内側に向けて距離ｄ
だけ後退させているので、環状円板２５の外周部におけ
る乱流の発生、及びそれに起因する騒音の発生をより確
実に防止することができる。

【００２５】以下、図１及び図２を参照して、上記構成
を具備する多層円板ファンＡの作動について説明する。

【００２６】まず、使用者が図示しない作動スイッチを
押すと、ファン駆動モータ２１とヒーター３９が作動す
る。

【００２７】ファン駆動モータ２１の駆動によってファ
ンブレード２０が回転し、ファンケーシング１３内に空
気取込口１０ａ　を通して外部から空気を吸引し、同空
気を、ファンブレード２０を構成する多層環状円板２４
，２４　間の間隙を通して、入口側から奥部側まで略等
しい風量分布で通過させ、その後、下方空気流を発生し
、ヒーター３９で加熱した後、温風吹出口４０から外部
に温風を吹き出し、手を乾燥する。

【００２８】また、上記ファンブレード２０の回転にお
いて、環状円板２４，２４　の外周部２４ａ　を尖状に
したので、空気流３１が層状となり、外周部２４ａ　に
おける乱流の発生を確実に防止することができ、それに
起因する騒音の発生を確実に防止することができる。

【００２９】

【発明の効果】本発明では、互いに一定の間隔を保持し
た多数の環状円板を積層することによって形成した多層
円板ファンにおいて、各環状円板の外周部を、外側に向
けて漸次薄くなるようにしたので、外周部における乱流
の発生を確実に防止することができ、それに起因する騒
音の発生を確実に防止することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る多層円板ファンを温風ファンとし
て用いた場合の断面正面図である。

【図２】図１のＩ−Ｉ　線による断面図である。

【図３】環状円板の斜視図である。

【図４】整流翼の斜視図である。

【図５】環状円板の外周部における空気流を示す説明図
である。

【図６】従来の多層円板ファンを温風ファンとして用い
た場合の断面正面図である。

【図７】図６のＩＩ−ＩＩ　線の断面図である。

【図８】環状円板の外周部における空気流を示す説明図
である。

【符号の説明】

Ａ　　多層円板ファン ２０　　ファンブレード ２４　　環状円板 ２４ａ　外周部 ２５　　整流翼

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】互いに一定の間隔を保持した多数の環状円
   板を積層することによって形成した多層円板ファンにお
   いて、各環状円板の外周部を、外側に向けて漸次薄くな
   るように形成したことを特徴とする多層円板ファン。