JPH0428721Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の利用分野〕 本考案は、ベース上面に対し、丸のこ部が傾斜
する卓上丸のこで切り落した被切断材の木片がの
こ刃により飛散しないようにした木片飛散防止装
置に関するものである。

〔考案の背景〕

従来、のこ刃がベース面に対して傾斜するもの
においては、切り落された木片がのこ刃の刃部に
接触し、木片がのこ刃の回転方向に巻き込まれ、
のこ刃を保護する保護カバー内に侵入し、機械の
損傷を招いたり、作業者及び周囲の人に飛散する
恐れがあり、非常に危険であつた。

また、従来、のこ刃が傾斜しない卓上丸のこに
おいては、ベース面に木片飛散防止用のガードを
設けたものがあつたが、のこ刃を傾斜させ下降し
た場合、のこ刃の切断通過位置にガードが位置し
てしまうため、ガードそのものをのこ刃で切断し
てしまい、傾斜切断時には、木片の飛散を防止す
る役目を果たすことができなかつた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記した従来技術の欠点をなくし、
傾斜切断時に、のこ刃の刃先で木片が飛散しない
ようにし、切断時の安全性の向上を図ることであ
る。

〔考案の概要〕

本考案は、のこ刃が傾斜する卓上丸のこにおい
ては、傾斜する部材に木片案内部材を取り付けれ
ば、木片案内部材とのこ刃との位置関係が傾斜に
関係なく同じ位置になることに着目し、丸のこ部
の下降揺動時に、のこ刃が通過するホルダの前部
に丸のこ部の傾斜に追従するとともに、切断され
た木片を案内する傾斜部及び先端にのこ刃の刃部
が通過する溝を形成した木片案内部材を設けたも
のである。

〔考案の実施例〕

本考案の実施例を第１図〜第３図により説明す
る。

図において、被切断材１を支持するフエンス２
を有するベース３の後方端面にホルダ６を立設
し、ホルダ６はベース３上面を中心とするホルダ
シヤフト４を支点とし、傾斜回動自在に取り付け
られている。ノブ５はホルダ６の回動を固定する
もので、ホルダ６に形成した長穴７にノブ５が貫
通し、ベース３後部側面に形成した穴部にネジ嵌
合している。

ホルダ６上端にはピン８を支点にベース３上面
に対し上下方向に揺動自在な丸のこ部９が保持さ
れている。通常、丸のこ部９はスプリング１６に
より上方に押し上げられた状態で保持されてい
る。なお、丸のこ部９の揺動時の上下限位置を規
制する上下限ストツパがあるが図示していない。
丸のこ部９の側面にはモートル１０及びモートル
１０で回転駆動するのこ刃１１が設けられてい
る。また、丸のこ部９の先端にのこ刃１１を下方
に揺動させるためのハンドル１２を形成してい
る。

木片案内部材となるガード１３は、ホルダ６の
フエンス２側に取り付けられている。ガード１３
の両側面には切り落された木片１４を案内するた
めに先端に向かうにつれ細くなる傾斜部１５と、
ガード１３先端部にのこ刃１１の刃部を包囲する
溝１７が形成されている。また、ガード１３の先
端はフエンス２の被切断材支持面より作業者側に
でないように位置している。

上記構成において、第２図に示すような端切り
作業を行う場合、のこ刃１１回転方向が矢印Ｃ
（第１図）方向のため、切断された木片１４はの
こ刃１１の回転風力又は接触により、第２図のＡ
方向に移動し、次に、ガード１３の傾斜部１５に
沿つてＢ方向に移動する。この時、のこ刃１１の
刃部は溝１７内に包囲されているので、のこ刃１
１の刃部と木片１４との接触はなくなり、木片１
４の飛散を防止できる。

また、第３図に示すように、ホルダ６をベース
３上面に対し傾斜させ、のこ刃１１をホルダ６と
ともに傾斜させて、端切り作業をした場合、切断
完了後、木片１４は必然的にのこ刃１１の側面に
のつてしまうため、特に、傾斜時においては、非
常に飛散しやすい状態となるが、ホルダ６に追従
し傾斜するガード１３により、のこ刃１１傾斜時
においても、前記した木片１４の移動により確実
に木片１４の飛散を防止することができる。

〔考案の効果〕

本考案によれば、ホルダに木片の移動を案内す
る木片案内部材を設けたので、特に傾斜切断時
に、切断された木片とのこ刃の刃部との接触を防
ぎ、のこ刃で巻き込まれることにより発生する木
片の飛散を防止でき、安全な切断作業を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の卓上丸のこの木片飛散防止装
置の一実施例を示す側面図、第２図は第１図の上
面図、第３図は木片飛散防止装置部の正面拡大図
である。 図において、６はホルダ、１１はのこ刃、１３
はガード、１４は木片、１５は傾斜部、１７は溝
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 被切断材を支持するベース後方端面に、該ベー
   スのほぼ上面位置を支点として、該ベース上面に
   対し左右方向に傾斜回動及び固定可能なホルダを
   軸支し、該ホルダの上端に前記ベースに対し上下
   方向に揺動自在な丸のこ部を軸支し、該丸のこ部
   にのこ刃と該のこ刃を回転駆動するモートルを配
   設し、丸のこ部を下方に揺動させ、直角及び傾斜
   切断を行う卓上丸のこにおいて、丸のこ部の下降
   揺動時に、のこ刃が通過するホルダの前部にホル
   ダの傾斜に追従する木片案内部材を設け、該木片
   案内部材に切断された木片を案内する傾斜部と先
   端にのこ刃の刃部が通過する溝を形成したことを
   特徴とする卓上丸のこにおける木片飛散防止装
   置。