JPH0428515B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は被搬送物の支持検出装置の中でも、被
搬送物の支持部が所定経路に沿つて移動する搬送
装置における支持検出装置に関し、その目的は移
動体側に電源その他の能動素子を一切必要とせ
ず、しかも移動側と固定側とをケーブルで接続す
る必要のないものを提供することにある。

従来、前記搬送装置では、被搬送物を正常な状
態で支持していない状態で支持部を移動させる
と、被搬送物が傾いたり転倒したりするため、支
持部に被搬送物の検出器等を設けて、この移動側
の支持部から固定側にケーブルベアー等で信号を
取り出し、被搬送物が正常に支持されていること
を確認することにより必要に応じて前記ケーブル
ベアー等を介して固定側から支持部側に電力を供
給して被搬送物を移動させている。第５図と第６
図はケーブルベアーＡを用いて移動体側の支持部
Ｂから固定側Ｃに、支持部Ｂに取り付けられてい
る検出器Ｄの信号をケーブルＥで伝送している例
を示しており、被搬送物Ｆを支持する支持部Ｂ
は、回転駆動されるねじ軸Ｇで矢印Ｈ方向に駆動
される。しかし、各種の装置が支持部の移動経路
に輻湊していたり、全体が気密ボツクス中等の狭
隘な空間に収納されている場合にはケーブルベア
ー等を敷設することが困難な場合があり、また、
経済性から見た場合も好ましくない。

そこで本発明は、所定経路に沿つて移動する移
動体の被搬送物支持部に、負荷された被搬送物の
荷重でオン−オフ動作する開閉器を装着し、前記
移動体に前記開閉器とで閉回路を構成するよう接
続された第１の線輪を設け、前記移動経路の固定
側に移動体が所定位置にある時に前記第１の線輪
と電磁結合する第２の線輪を設け、第２の線輪に
交流信号を注入する励磁回路を設け、第２の線輪
の励磁状態をモニターして前記開閉器の状態を検
出するよう構成したことを特徴とし、移動体側に
電源その他の能動素子を一切必要とせず、無接触
で信号を取り出せる効果があり、構成も簡単であ
るため、経済的見地からも好ましいものである。

以下、本発明の一実施例を第１図〜第４図に基
づいて説明する。

第１図と第２図は横方向の移動体と縦方向の移
動体の組み合せで構成される搬送装置の構成を示
す。

１はモータ２で回転駆動されるねじ軸３によつ
て駆動されて横方向〔矢印Ａ方向〕にスライド移
動する第１の移動体で、直線スライドガイド４を
介して固定側５から支持されている。６ａ，６ｂ
は前記第１の移動体１の移動経路中に第１の移動
体１とは一定の距離をおいて配設された第２の移
動体で、各別のモータ７によつて回転駆動される
ねじ軸８ａ，８ｂの駆動で縦方向〔矢印Ｂ方向〕
に昇降するよう直線ガイド９を介して前記固定側
５から支持されている。１０ａ，１０ａ，１０
ｂ，１０ｂはそれぞれ第１、第２の移動体１，６
ａ，６ｂに一端が固定されたフオークで、フオー
ク１０ａ，１０ａの間隔L₁はフオーク１０ｂ，
１０ｂの間隔L₂よりも小さく設定されている。
１１は被搬送物としての容器で、第３図にも示す
ように両側にそれぞれフオーク１０ａ，１０ａに
よつて支持される部分１２と、フオーク１０ｂ，
１０ｂによつて支持される部分１３を有する段付
アーム１４が取付けられており、この容器１１中
に例えば第１、第２の移動体１と６ａ，６ｂの間
を搬送する必要のある液体等の物質が注入されて
いる。１５ａ，１５ｂは各フオーク１０ａ，１０
ｂの前記容器１１を支持する部分に装着された開
閉器で、検知突起１６が容器１１の荷重で押下さ
れることによつて、例えばメイク状態になる。１
７は第１、第２の移動体１，６ａ，６ｂに取付け
られた第１の線輪、１８は第１の移動体１と第２
の移動体６ａ，６ｂの間で前記容器１１を受け渡
しする際の第１、第２の移動体１，６ａ，６ｂの
位置に対応して固定側５から前記第１の線輪１７
にそれぞれ電磁結合するよう取付けられた第２の
線輪である。

第４図は第１の線輪１７と前記開閉器１５ａ，
１５ｂの関係および第２の線輪１８よりも後段の
処理回路の要部を示す。すなわち、第１の線輪１
７と開閉器１５ａ，１５ｂとは直列接続されて閉
回路を構成しており、第２の線輪１８は励磁回路
１９によつて励磁され、この高周波による励磁状
態をモニター回路２０でモニターして、前記第１
の線輪１７側の開閉器１５ａと１５ｂが共にメイ
ク状態になつたか否かを検出して、モータ７への
通電を制御する。なお、モニター回路２０は、第
１の線輪１７と第２の線輪１８とが相互インダク
タンスＭで結合して、第１の線輪側の閉回路の
オン−オフに伴なう第２の線輪側のインピーダ
ンス変化による励磁回路１９の発振停止、または
発振周波数変化、または励磁回路１９の駆動電流
の増減などから開閉器１５ａ，１５ｂの直列回路
の状態を検出するよう構成されている。

このように構成したため、例えば猛毒性の物質
が入れられた容器１１を第１の移動体１によつて
第１図のように支持し、これを第２の移動体６ａ
のフオーク１０ｂ，１０ｂで下方から掬い上げる
場合には、仮想線で示すように第２の移動体６ａ
が受け渡し位置に達して、第２の移動体６ａの第
１の線輪１７と固定側の第２の線輪１８とが電磁
結合した時点で、フオーク１０ｂ，１０ｂが確実
に容器１１のアーム１４，１４を支持している場
合には、開閉器１５ａ，１５ｂが共にメイク状態
になつており、固定側のモニター回路２０が開閉
器１５ａ，１５ｂの直列回路がオン状態にあるこ
とを検出すると、モータ７への以後の通電を許可
する。この時、第１の移動体１のフオーク１０
ａ，１０ａから第２の移動体６ａのフオーク１０
ｂ，１０ｂへの容器１１の受け渡しが正常に行わ
れていない場合には、第２の移動体６ａのフオー
ク１０ｂ，１０ｂの開閉器１５ａ，１５ｂの少な
くとも一方がブレイク状態になつているため、第
１の線輪１７の回路がオープンとなつて、これを
検出したモニター回路２０はモータ７への以後の
通電オフを指示して第２の移動体６ａの上昇駆動
を禁止し、容器１１の傾斜、転倒を防止する。

また、第２の移動体６ａのフオーク１０ｂ，１
０ｂが支持している容器１１を第１の移動体１の
フオーク１０ａ，１０ａへ渡す場合には、受け渡
しの際に第１の移動体１側の開閉器１５ａ，１５
ｂがメイク状態にならないことを検出して第２の
移動体６ａの下降駆動を禁止するよう構成され
る。

なお、上記実施例において各移動体には、各フ
オークに１つの開閉器を設けたが、これは一方の
フオークに１つの開閉器を設ける場合、および各
フオークに複数の開閉器を設ける場合とが考えら
れる。

以上説明のように本発明によると、移動体側に
電源を必要としない開閉器と第１の線輪を設け、
固定側に設けられて前記第１の線輪と電磁結合す
る第２の線輪を設け、第１の線輪の閉回路の状態
を第２の線輪の励磁状態から検出するため、従来
のように移動体側と固定側とを結ぶケーブル等を
一切必要とせず、無接触で被搬送物の支持状態を
検出することができ、狭隘な空間で使用される搬
送装置に適すると共に、ケーブルベアー等を用い
て接続する従来のものと比べて経済性にも優れて
いるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の支持検出装置を装着した搬送
装置の一実施例の側面図、第２図は第１図のＸ−
Ｘ線に沿う平面図、第３図は被搬送物としての容
器の正面図、第４図は要部電気結線図、第５図と
第６図は発明が解決しようとする課題を説明する
断面図と平面図である。 １……第１の移動体、５……固定側、６ａ，６
ｂ……第２の移動体、１０ａ，１０ｂ……フオー
ク、１５ａ，１５ｂ……開閉器、１６……検知突
起、１７……第１の線輪、１８……第２の線輪、
１９……励磁回路、２０……モニター回路。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 所定経路に沿つて移動する移動体の被搬送物
   支持部に、負荷された被搬送物の荷重でオン−オ
   フ動作する開閉器を装着し、前記移動体に前記開
   閉器とで閉回路を構成するよう接続された第１の
   線輪を設け、前記移動経路の固定側に移動体が所
   定位置にある時に前記第１の線輪と電磁結合する
   第２の線輪を設け、第２の線輪に交流信号を注入
   する励磁回路を設け、第２の線輪の励磁状態をモ
   ニターして前記開閉器の状態を検出するよう構成
   した被搬送物の支持検出装置。