JPH04285156A - 二元化合物薄膜の形成方法 - Google Patents
二元化合物薄膜の形成方法Info
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- JPH04285156A JPH04285156A JP5161491A JP5161491A JPH04285156A JP H04285156 A JPH04285156 A JP H04285156A JP 5161491 A JP5161491 A JP 5161491A JP 5161491 A JP5161491 A JP 5161491A JP H04285156 A JPH04285156 A JP H04285156A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。
め要約のデータは記録されません。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二元化合物薄膜の形成
方法の改良に関する。
方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術および課題】二元蒸着法によって所望の基
板表面に二元化合物薄膜を形成する場合には、2つの蒸
着源での各元素の蒸発量を制御して所望の組成にする必
要がある。例えば、ジルコニウム硼化物はジルコニウム
と硼素の比がある範囲内で不定比となりうるため、所定
の組成比のジルコニウム硼化物薄膜を基板表面に形成す
るには前記ジルコニウム及び硼素の蒸発量を制御するこ
とが不可欠である。このようなことから従来では、以下
に説明する制御により二元化合物薄膜を形成することが
行なわれている。
板表面に二元化合物薄膜を形成する場合には、2つの蒸
着源での各元素の蒸発量を制御して所望の組成にする必
要がある。例えば、ジルコニウム硼化物はジルコニウム
と硼素の比がある範囲内で不定比となりうるため、所定
の組成比のジルコニウム硼化物薄膜を基板表面に形成す
るには前記ジルコニウム及び硼素の蒸発量を制御するこ
とが不可欠である。このようなことから従来では、以下
に説明する制御により二元化合物薄膜を形成することが
行なわれている。
【0003】(1) 2つの蒸着源に投入する電力を予
め一定値となるように設定することによって、各蒸着源
での蒸発量を一定にして二元化合物薄膜を基板表面に形
成する方法。この方法は、装置を簡素化できるため、低
コストとなる長所を有するものの、長時間の成膜に際し
て各蒸着源からの蒸発量を一定とすることが難しく、膜
厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する薄膜を形成
できない問題がある。
め一定値となるように設定することによって、各蒸着源
での蒸発量を一定にして二元化合物薄膜を基板表面に形
成する方法。この方法は、装置を簡素化できるため、低
コストとなる長所を有するものの、長時間の成膜に際し
て各蒸着源からの蒸発量を一定とすることが難しく、膜
厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する薄膜を形成
できない問題がある。
【0004】(2) 2つの蒸着源の温度を制御して前
記各蒸着源からの蒸発量を一定にして二元化合物薄膜を
基板表面に形成する方法。しかしながら、かかる方法で
は時々刻々変化する各蒸着源の溶融蒸発物質の液面温度
を正確に測定することが難しいため、前記(1) と同
様に膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する薄膜
を形成できない問題がある。
記各蒸着源からの蒸発量を一定にして二元化合物薄膜を
基板表面に形成する方法。しかしながら、かかる方法で
は時々刻々変化する各蒸着源の溶融蒸発物質の液面温度
を正確に測定することが難しいため、前記(1) と同
様に膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する薄膜
を形成できない問題がある。
【0005】(3) 2つの蒸着源での蒸発量をそれぞ
れモニタし、その結果を出力系にそれぞれフィードバッ
クすることによって各蒸着源での蒸発量を一定にして二
元化合物薄膜を基板表面に形成する方法。かかる方法で
は、多くの二元化合物薄膜を目的とする組成比で形成す
ることが可能である。しかしながら、難蒸発性の元素ま
たは化合物(例えばZr)を第1蒸着源から蒸発させ、
易蒸発性の元素(例えばB)を第2蒸着源から蒸発させ
る二元蒸着法において、前記難蒸発性の元素または化合
物は蒸発量の揺らぎが生じ易く、しかもその蒸発量を制
御することが難しい。その結果、前記二元蒸着法に際し
、前記各蒸着源からの蒸発量をそれぞれ独立してフィー
ドバック制御すると、前記第1の蒸着源での蒸発量の揺
らぎが生じた場合でも、前記第2蒸着源での蒸発量は全
く独立して制御されるため、形成された二元化合物薄膜
は膜厚方向の組成比がずれるという問題があった。
れモニタし、その結果を出力系にそれぞれフィードバッ
クすることによって各蒸着源での蒸発量を一定にして二
元化合物薄膜を基板表面に形成する方法。かかる方法で
は、多くの二元化合物薄膜を目的とする組成比で形成す
ることが可能である。しかしながら、難蒸発性の元素ま
たは化合物(例えばZr)を第1蒸着源から蒸発させ、
易蒸発性の元素(例えばB)を第2蒸着源から蒸発させ
る二元蒸着法において、前記難蒸発性の元素または化合
物は蒸発量の揺らぎが生じ易く、しかもその蒸発量を制
御することが難しい。その結果、前記二元蒸着法に際し
、前記各蒸着源からの蒸発量をそれぞれ独立してフィー
ドバック制御すると、前記第1の蒸着源での蒸発量の揺
らぎが生じた場合でも、前記第2蒸着源での蒸発量は全
く独立して制御されるため、形成された二元化合物薄膜
は膜厚方向の組成比がずれるという問題があった。
【0006】本発明は、前記従来の問題点を解決するた
めになされたもので、難蒸発性の元素または化合物(例
えばZr)を第1蒸着源から蒸発させ、易蒸発性の元素
(例えばB)を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
際して膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する二
元化合物薄膜を形成し得る方法を提供しようとするもの
である。
めになされたもので、難蒸発性の元素または化合物(例
えばZr)を第1蒸着源から蒸発させ、易蒸発性の元素
(例えばB)を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
際して膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する二
元化合物薄膜を形成し得る方法を提供しようとするもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、元素a、元素
b及び元素aと元素bの化合物のうちから選ばれ、難蒸
発性の元素または化合物を第1蒸着源から蒸発させ、易
蒸発性の元素を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
より基板表面に化合物薄膜を形成する方法において、前
記第1蒸着源での蒸発量の揺らぎに追従して前記第2蒸
着源での蒸発量を制御することを特徴とする二元化合物
薄膜の形成方法である。以下、本発明を図1に示す膜形
成装置を参照して詳細に説明する。
b及び元素aと元素bの化合物のうちから選ばれ、難蒸
発性の元素または化合物を第1蒸着源から蒸発させ、易
蒸発性の元素を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
より基板表面に化合物薄膜を形成する方法において、前
記第1蒸着源での蒸発量の揺らぎに追従して前記第2蒸
着源での蒸発量を制御することを特徴とする二元化合物
薄膜の形成方法である。以下、本発明を図1に示す膜形
成装置を参照して詳細に説明する。
【0008】図中の1は、真空チャンバである。このチ
ャンバ1の上部には、基板ホルダ2が配置されている。 前記ホルダ2の底面近傍にはメインシャッタ3が配置さ
れている。前記チャンバ1の底部には、第1、第2の蒸
着源4、5がそれぞれ設けられている。前記第1蒸着源
4には、元素a、元素b及び元素aと元素bの化合物の
うちから選ばれた難蒸発性の元素または化合物が収納さ
れている。前記第2蒸着源5には、元素aおよび元素b
から選ばれた易蒸発性の元素が収納されている。また、
前記各蒸着源4、5はそれぞれe−gunにより蒸発を
行う方式のものである。但し、抵抗加熱その他の熱エネ
ルギーにより蒸発を行う方式の蒸着源を用いてもよい。 前記各蒸着源4、5には、第1、第2の電源6、7が接
続されている。前記各蒸着源4、5の上方近傍にには、
第1、第2のサブシャッタ8、9がそれぞれ配置されて
いる。前記チャンバ1の側壁には、前記チャンバ1内の
ガスを排気するための排気系10が連結されている。
ャンバ1の上部には、基板ホルダ2が配置されている。 前記ホルダ2の底面近傍にはメインシャッタ3が配置さ
れている。前記チャンバ1の底部には、第1、第2の蒸
着源4、5がそれぞれ設けられている。前記第1蒸着源
4には、元素a、元素b及び元素aと元素bの化合物の
うちから選ばれた難蒸発性の元素または化合物が収納さ
れている。前記第2蒸着源5には、元素aおよび元素b
から選ばれた易蒸発性の元素が収納されている。また、
前記各蒸着源4、5はそれぞれe−gunにより蒸発を
行う方式のものである。但し、抵抗加熱その他の熱エネ
ルギーにより蒸発を行う方式の蒸着源を用いてもよい。 前記各蒸着源4、5には、第1、第2の電源6、7が接
続されている。前記各蒸着源4、5の上方近傍にには、
第1、第2のサブシャッタ8、9がそれぞれ配置されて
いる。前記チャンバ1の側壁には、前記チャンバ1内の
ガスを排気するための排気系10が連結されている。
【0009】前記第1蒸着源4の上方に位置する前記チ
ャンバ1内には、前記蒸着源4からの蒸発量を検出する
ための第1センサ11が配置されている。前記第1セン
サ11は、レートモニタ12を通してコンピュータ13
に接続されている。前記第2蒸着源5の上方に位置する
前記チャンバ1内には、前記蒸着源5からの蒸発量を検
出するための第2センサ14が配置されている。前記第
2センサ14は、レートコントローラ15に接続されて
いる。このレートコントローラ15は、前記コンピュー
タ13に接続されていると共に、前記第2電源7に接続
されている。前記レートコントローラ15は、前記コン
ピュータ13からの指令および前記第2センサ14から
の検出値に基づいて前記第2電源7の出力をコントロー
ルするものである。次に、前述した図1に示す前記膜形
成装置を用いて二元化合物薄膜の形成方法を説明する。
ャンバ1内には、前記蒸着源4からの蒸発量を検出する
ための第1センサ11が配置されている。前記第1セン
サ11は、レートモニタ12を通してコンピュータ13
に接続されている。前記第2蒸着源5の上方に位置する
前記チャンバ1内には、前記蒸着源5からの蒸発量を検
出するための第2センサ14が配置されている。前記第
2センサ14は、レートコントローラ15に接続されて
いる。このレートコントローラ15は、前記コンピュー
タ13に接続されていると共に、前記第2電源7に接続
されている。前記レートコントローラ15は、前記コン
ピュータ13からの指令および前記第2センサ14から
の検出値に基づいて前記第2電源7の出力をコントロー
ルするものである。次に、前述した図1に示す前記膜形
成装置を用いて二元化合物薄膜の形成方法を説明する。
【0010】まず、基板ホルダ2に所定の基板を保持し
た後、排気系10を作動して真空チャンバ1内のガスを
排気して所定の真空度とする。つづいて、全てのシャッ
タ3、8、9を閉じ、第1、第2の蒸着源4、5に第1
、第2の電源6、7から予め設定した適当な値の電力を
投入し、前記各蒸着源4、5内の難蒸発性の元素または
化合物、易蒸発性の元素が一定の蒸発量で飛び出すよう
に予備加熱を行った後、前記第1、第2のサブシャッタ
8、9を開く。この状態で前記第1蒸着源4での蒸発量
が第1センサ11で測定され、データはレートモニタ1
2を通してコンピュータ13に送られる。前記コンピュ
ータ13は、前記データに基づいて前記第1蒸着源4の
蒸発量に対して望みの組成の化合物が得られるように前
記第2蒸着源5の蒸発量を計算し、レートコントローラ
15に指示を出す。前記レートコントローラ15は、全
期コンピュータ13からの指示によって前記第2電源7
の出力をコントロールして前記第2蒸着源5での蒸発量
を適正な値となるように制御する。同時に、前記第2蒸
着源5での蒸発量が第2センサ14で測定され、データ
は前記レートコントローラ15に送られ、前記レートコ
ントローラ15で前記コンピュータ13からの指示と前
記第2モニタ14からのデータとを比較して前記第2電
源7の出力をコントロールして前記第2蒸着源5での蒸
発量をより適正な値となるように制御する。このような
レートモニタ12からのデータをコンピュータ13に取
込んで計算し、レートコントローラ15へ所定の指示を
送ると共に、第2センサ14のデータを前記レートコン
トローラ15に送って前記第2電源7の出力を制御する
動作、つまり前記第1蒸着源4での蒸発量の揺らぎに追
従して前記第2蒸着源5での蒸発量を制御する動作は、
適当な時間間隔で成膜終了まで繰り返される。
た後、排気系10を作動して真空チャンバ1内のガスを
排気して所定の真空度とする。つづいて、全てのシャッ
タ3、8、9を閉じ、第1、第2の蒸着源4、5に第1
、第2の電源6、7から予め設定した適当な値の電力を
投入し、前記各蒸着源4、5内の難蒸発性の元素または
化合物、易蒸発性の元素が一定の蒸発量で飛び出すよう
に予備加熱を行った後、前記第1、第2のサブシャッタ
8、9を開く。この状態で前記第1蒸着源4での蒸発量
が第1センサ11で測定され、データはレートモニタ1
2を通してコンピュータ13に送られる。前記コンピュ
ータ13は、前記データに基づいて前記第1蒸着源4の
蒸発量に対して望みの組成の化合物が得られるように前
記第2蒸着源5の蒸発量を計算し、レートコントローラ
15に指示を出す。前記レートコントローラ15は、全
期コンピュータ13からの指示によって前記第2電源7
の出力をコントロールして前記第2蒸着源5での蒸発量
を適正な値となるように制御する。同時に、前記第2蒸
着源5での蒸発量が第2センサ14で測定され、データ
は前記レートコントローラ15に送られ、前記レートコ
ントローラ15で前記コンピュータ13からの指示と前
記第2モニタ14からのデータとを比較して前記第2電
源7の出力をコントロールして前記第2蒸着源5での蒸
発量をより適正な値となるように制御する。このような
レートモニタ12からのデータをコンピュータ13に取
込んで計算し、レートコントローラ15へ所定の指示を
送ると共に、第2センサ14のデータを前記レートコン
トローラ15に送って前記第2電源7の出力を制御する
動作、つまり前記第1蒸着源4での蒸発量の揺らぎに追
従して前記第2蒸着源5での蒸発量を制御する動作は、
適当な時間間隔で成膜終了まで繰り返される。
【0011】次いで、前記各蒸着源4、5での蒸発量が
安定した後、メインシャッタ3を開いて前記基板表面へ
の成膜を開始する。前記基板表面に成膜された二元化合
物薄膜の膜厚が所定の値に達した後、メインシャッタ3
を閉じて成膜を終了する。
安定した後、メインシャッタ3を開いて前記基板表面へ
の成膜を開始する。前記基板表面に成膜された二元化合
物薄膜の膜厚が所定の値に達した後、メインシャッタ3
を閉じて成膜を終了する。
【0012】前記元素a、元素bからなる二元化合物と
しては、例えばZrB2 、TiB2、WB、MoB2
、NbAl3 等を挙げることができる。前記ZrB
2 薄膜を形成する場合には、Zrが難蒸発性の元素、
Bが易蒸発性の元素として用いられる。前記TiB2
薄膜を形成する場合には、TiB2 が難蒸発性の化合
物、Bが易蒸発性の元素として用いられる。前記NbA
l3 薄膜を形成する場合には、Nbが難蒸発性の化合
物、Alが易蒸発性の元素として用いられる。
しては、例えばZrB2 、TiB2、WB、MoB2
、NbAl3 等を挙げることができる。前記ZrB
2 薄膜を形成する場合には、Zrが難蒸発性の元素、
Bが易蒸発性の元素として用いられる。前記TiB2
薄膜を形成する場合には、TiB2 が難蒸発性の化合
物、Bが易蒸発性の元素として用いられる。前記NbA
l3 薄膜を形成する場合には、Nbが難蒸発性の化合
物、Alが易蒸発性の元素として用いられる。
【0013】
【作用】本発明によれば、前述したようにレートモニタ
12からのデータ(第1蒸着源4の蒸発量)をコンピュ
ータ13に取込んで計算し、レートコントローラ15へ
所定の指示を送ると共に、第2センサ14のデータ(第
2蒸着源5の蒸発量)を前記レートコントローラ15に
送って第2電源7の出力を制御する、つまり前記第1蒸
着源4での蒸発量の揺らぎに追従して前記第2蒸着源5
での蒸発量を制御することによって、前記第1蒸着源4
に蒸発量の揺らぎを起こし易い難蒸発性の元素または化
合物を収納しても、従来法のように前記各蒸着源からの
蒸発量を独立して制御する場合に比べて膜厚方向に均一
かつ目的とする組成比を有する二元化合物薄膜を再現性
よく形成することができる。
12からのデータ(第1蒸着源4の蒸発量)をコンピュ
ータ13に取込んで計算し、レートコントローラ15へ
所定の指示を送ると共に、第2センサ14のデータ(第
2蒸着源5の蒸発量)を前記レートコントローラ15に
送って第2電源7の出力を制御する、つまり前記第1蒸
着源4での蒸発量の揺らぎに追従して前記第2蒸着源5
での蒸発量を制御することによって、前記第1蒸着源4
に蒸発量の揺らぎを起こし易い難蒸発性の元素または化
合物を収納しても、従来法のように前記各蒸着源からの
蒸発量を独立して制御する場合に比べて膜厚方向に均一
かつ目的とする組成比を有する二元化合物薄膜を再現性
よく形成することができる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図1を参照
して詳細に説明する。 実施例1
して詳細に説明する。 実施例1
【0015】第1、第2の蒸着源4、5にZr(難蒸発
性物質)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空
チャンバ1内の真空度を2×10−9torr、ガラス
基板(コーニング社製商品名;#7059)の温度を室
温とした。また、レートモニタ12からのデータ(第1
蒸着源4の蒸発量)をコンピュータ13に取込んで計算
し、レートコントローラ15へ所定の指示を送ると共に
、第2センサ14のデータ(第2蒸着源5の蒸発量)を
前記レートコントローラ15に送って第2電源7の出力
を制御する際の、目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性
物質)を2.0、蒸着速度を10オングストローム(以
下、Aとする)/secとして厚さ0.5μmのZrB
2 薄膜を前記ガラス基板表面に形成した。 実施例2〜4
性物質)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空
チャンバ1内の真空度を2×10−9torr、ガラス
基板(コーニング社製商品名;#7059)の温度を室
温とした。また、レートモニタ12からのデータ(第1
蒸着源4の蒸発量)をコンピュータ13に取込んで計算
し、レートコントローラ15へ所定の指示を送ると共に
、第2センサ14のデータ(第2蒸着源5の蒸発量)を
前記レートコントローラ15に送って第2電源7の出力
を制御する際の、目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性
物質)を2.0、蒸着速度を10オングストローム(以
下、Aとする)/secとして厚さ0.5μmのZrB
2 薄膜を前記ガラス基板表面に形成した。 実施例2〜4
【0016】第1、第2の蒸着源4、5に下記表1に示
す難蒸発性物質、易蒸発性物質をそれぞれ収納し、レー
トモニタ12からのデータ(第1蒸着源4の蒸発量)を
コンピュータ13に取込んで計算し、レートコントロー
ラ15へ所定の指示を送ると共に、第2センサ14のデ
ータ(第2蒸着源5の蒸発量)を前記レートコントロー
ラ15に送って第2電源7の出力を制御する際の目標組
成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)、蒸着速度および
厚さを下記表1に示す条件にした以外、実施例1と同様
な方法により二元化合物薄膜をガラス基板表面に形成し
た。 比較例1
す難蒸発性物質、易蒸発性物質をそれぞれ収納し、レー
トモニタ12からのデータ(第1蒸着源4の蒸発量)を
コンピュータ13に取込んで計算し、レートコントロー
ラ15へ所定の指示を送ると共に、第2センサ14のデ
ータ(第2蒸着源5の蒸発量)を前記レートコントロー
ラ15に送って第2電源7の出力を制御する際の目標組
成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)、蒸着速度および
厚さを下記表1に示す条件にした以外、実施例1と同様
な方法により二元化合物薄膜をガラス基板表面に形成し
た。 比較例1
【0017】第1、第2の蒸着源4、5にZr(難蒸発
性物質)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空
チャンバ1内の真空度を2×10−9torr、ガラス
基板(コーニング社製商品名;#7059)の温度を室
温とした。また、第1、第2の電源6、7から投入電力
を目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)が2.0
となるように一定にした状態で、蒸着速度を10A/s
ecとして厚さ0.5μmのZrB2 薄膜を前記ガラ
ス基板表面に形成した。 比較例2
性物質)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空
チャンバ1内の真空度を2×10−9torr、ガラス
基板(コーニング社製商品名;#7059)の温度を室
温とした。また、第1、第2の電源6、7から投入電力
を目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)が2.0
となるように一定にした状態で、蒸着速度を10A/s
ecとして厚さ0.5μmのZrB2 薄膜を前記ガラ
ス基板表面に形成した。 比較例2
【0018】第1、第2の蒸着源にZr(難蒸発性物質
)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空チャン
バ内の真空度を2×10−9torr、ガラス基板(コ
ーニング社製商品名;#7059)の温度を室温とした
。また、前記第1、第2の蒸着源での蒸発量を目標組成
比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)が2.0となるよう
にそれぞれ独立して制御し、蒸着速度を10A/sec
として厚さ0.5μmのZrB2 薄膜を前記ガラス基
板表面に形成した。 比較例3〜5
)、B(易蒸発性物質)をそれぞれ収納し、真空チャン
バ内の真空度を2×10−9torr、ガラス基板(コ
ーニング社製商品名;#7059)の温度を室温とした
。また、前記第1、第2の蒸着源での蒸発量を目標組成
比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)が2.0となるよう
にそれぞれ独立して制御し、蒸着速度を10A/sec
として厚さ0.5μmのZrB2 薄膜を前記ガラス基
板表面に形成した。 比較例3〜5
【0019】第1、第2の蒸着源に下記表1に示す難蒸
発性物質、易蒸発性物質をそれぞれ収納し、前記第1、
第2の蒸着源での蒸発量をそれぞれ独立して制御する際
の目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)、蒸着速
度および厚さを下記表1に示す条件にした以外、比較例
2と同様な方法により二元化合物薄膜をガラス基板表面
に形成した。
表1
蒸着源に収容される物質 蒸着速度 膜
厚 目標組成比 難蒸発性
物質 易蒸発性物質
(a)
(b) (A/s)(μm)
(b/a) 実施例1 Zr
B 10 0.
5 2.0 実施例2 Zr
B 10
3 2.0 実施例3 Ti
B2 B 15
0.5 2.0 実施例4
Nb Al
8 0.5 0.33 比較例1
Zr B
10 0.5 2.0 比
較例2 Zr B
10 0.5 2.0
比較例3 Zr
B 10 3
2.0 比較例4 TiB2
B 15
0.5 2.0 比較例5
Nb Al 8
0.5 0.33実施例1〜4およ
び比較例1〜5により形成された二元化合物薄膜の組成
比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)を測定した。その結
果を下記表2に示す。
表2
目標組成比 実 測
組 成 比
(b/a) (b/a)
実施例1 2.0
1.9〜2.2
実施例2 2.0 1.8
〜2.1 実施例3 2
.0 1.9〜2.0
実施例4 0.33
0.30〜0.34 比較例
1 2.0 1.6〜2.8
比較例2 2.0
1.7〜2.5
比較例3 2.0 1.
5〜2.7 比較例4
2.0 1.8〜2.6
比較例5 0.33
0.25〜0.40
発性物質、易蒸発性物質をそれぞれ収納し、前記第1、
第2の蒸着源での蒸発量をそれぞれ独立して制御する際
の目標組成比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)、蒸着速
度および厚さを下記表1に示す条件にした以外、比較例
2と同様な方法により二元化合物薄膜をガラス基板表面
に形成した。
表1
蒸着源に収容される物質 蒸着速度 膜
厚 目標組成比 難蒸発性
物質 易蒸発性物質
(a)
(b) (A/s)(μm)
(b/a) 実施例1 Zr
B 10 0.
5 2.0 実施例2 Zr
B 10
3 2.0 実施例3 Ti
B2 B 15
0.5 2.0 実施例4
Nb Al
8 0.5 0.33 比較例1
Zr B
10 0.5 2.0 比
較例2 Zr B
10 0.5 2.0
比較例3 Zr
B 10 3
2.0 比較例4 TiB2
B 15
0.5 2.0 比較例5
Nb Al 8
0.5 0.33実施例1〜4およ
び比較例1〜5により形成された二元化合物薄膜の組成
比(易蒸発性物質/難蒸発性物質)を測定した。その結
果を下記表2に示す。
表2
目標組成比 実 測
組 成 比
(b/a) (b/a)
実施例1 2.0
1.9〜2.2
実施例2 2.0 1.8
〜2.1 実施例3 2
.0 1.9〜2.0
実施例4 0.33
0.30〜0.34 比較例
1 2.0 1.6〜2.8
比較例2 2.0
1.7〜2.5
比較例3 2.0 1.
5〜2.7 比較例4
2.0 1.8〜2.6
比較例5 0.33
0.25〜0.40
【0020】前記表2から明ら
かなように、本実施例1〜2で形成されたZrB2 薄
膜は比較例1〜3で形成されたZrB2 薄膜に比べて
目標組成比に近い値を有することが分かる。また、本実
施例2で形成されたTiB2 薄膜は比較例3で形成さ
れたTiB2 薄膜に比べて目標組成比に近い値を有す
ることが分かる。さらに本実施例4で形成されたNbA
l3 薄膜は、比較例5で形成されたNbAl3 薄膜
に比べて目標組成比に近い値を有することが分かる。
かなように、本実施例1〜2で形成されたZrB2 薄
膜は比較例1〜3で形成されたZrB2 薄膜に比べて
目標組成比に近い値を有することが分かる。また、本実
施例2で形成されたTiB2 薄膜は比較例3で形成さ
れたTiB2 薄膜に比べて目標組成比に近い値を有す
ることが分かる。さらに本実施例4で形成されたNbA
l3 薄膜は、比較例5で形成されたNbAl3 薄膜
に比べて目標組成比に近い値を有することが分かる。
【0021】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明によれば難蒸
発性の元素または化合物を第1蒸着源から蒸発させ、易
蒸発性の元素を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
際して膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する二
元化合物薄膜を形成し得る方法を提供できる。
発性の元素または化合物を第1蒸着源から蒸発させ、易
蒸発性の元素を第2蒸着源から蒸発させる二元蒸着法に
際して膜厚方向に均一かつ目的とする組成比を有する二
元化合物薄膜を形成し得る方法を提供できる。
【図1】本発明の二元化合物薄膜の形成に用いられる膜
形成装置を示す概略図。
形成装置を示す概略図。
1…真空チャンバ、2…基板ホルダ、3、8、9…シャ
ッタ、4…第1蒸着源、5…第2蒸着源、6…第1電源
、7…第2電源、10…排気系、12…レートモニタ、
13…コンピュータ、15…レートコントローラ。
ッタ、4…第1蒸着源、5…第2蒸着源、6…第1電源
、7…第2電源、10…排気系、12…レートモニタ、
13…コンピュータ、15…レートコントローラ。
Claims (1)
- 【請求項1】 元素a、元素b及び元素aと元素bの
化合物のうちから選ばれ、難蒸発性の元素または化合物
を第1蒸着源から蒸発させ、易蒸発性の元素を第2蒸着
源から蒸発させる二元蒸着法により基板表面に化合物薄
膜を形成する方法において、前記第1蒸着源での蒸発量
の揺らぎに追従して前記第2蒸着源での蒸発量を制御す
ることを特徴とする二元化合物薄膜の形成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5161491A JPH04285156A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 二元化合物薄膜の形成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5161491A JPH04285156A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 二元化合物薄膜の形成方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04285156A true JPH04285156A (ja) | 1992-10-09 |
Family
ID=12891775
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5161491A Pending JPH04285156A (ja) | 1991-03-15 | 1991-03-15 | 二元化合物薄膜の形成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH04285156A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004111294A1 (ja) * | 2003-06-13 | 2004-12-23 | Nissin Electric Co., Ltd. | 偏向磁場型真空アーク蒸着装置 |
-
1991
- 1991-03-15 JP JP5161491A patent/JPH04285156A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004111294A1 (ja) * | 2003-06-13 | 2004-12-23 | Nissin Electric Co., Ltd. | 偏向磁場型真空アーク蒸着装置 |
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