JPH04283752A - 白度及び耐光性の改良された再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート - Google Patents

白度及び耐光性の改良された再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート

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JPH04283752A
JPH04283752A JP4832491A JP4832491A JPH04283752A JP H04283752 A JPH04283752 A JP H04283752A JP 4832491 A JP4832491 A JP 4832491A JP 4832491 A JP4832491 A JP 4832491A JP H04283752 A JPH04283752 A JP H04283752A
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幸一郎 佐川
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北村 信義
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田原 裕美
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孝一郎 柿沼
Masato Ando
真人 安藤
Naoya Kato
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、直接帯電方式による再
生表示可能な静電画像表示用白色複合シートに関する。 本発明のかかる複合シートは白度が高くかつ光による色
調変化が少なくて耐光性に優れているため、コントラス
トの高い安定した画像を得ることができ、静電画像を利
用した大型ディスプレイの表示面などとして用いた場合
、優れた効果を発揮する。
【0002】
【従来の技術と問題点】直接帯電方式による静電記録材
料は、通常、静電気を保持する誘電層と電極としての機
能を担う半導体層とより構成され、その記録法は、かか
る材料に電圧を印加することによって表面に静電画像を
形成させ、トナーなどを用いて顕像化するのが一般的で
ある。
【0003】従来実用化されている材料としては、4級
アンモニウム塩型樹脂などの導電材料を塗布した基紙を
半導体層とし、その表面にアクリルスチレン、メタアク
リルスチレン、塩ビ/酢ビ共重合体、シリコン樹脂、ア
ルキッド樹脂、エポキシ樹脂などの誘導体樹脂と、硫酸
バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウム、カオリナイト
などの無機物とよりなる樹脂誘電層を塗布してなる静電
記録紙が知られている。しかしながら、この静電記録紙
にみられるような構成の材料では、湿度による導電性の
変化や表面誘電層の耐久性、あるいは一度記録したもの
の消去性が悪く、再生表示できないため、これらを用い
て本発明の目的とするところの複合シートを得ることは
できない。
【0004】本発明者は、最近、繊維状又はフレーク状
の導電性フィラーを含有してなる103 〜1010Ω
/□の表面抵抗を有する半導体フィルムと比誘電率が5
以上の高誘電体フィルムとを積層することによって再生
表示可能な静電画像表示シートが得られることを見いだ
し、このような知見に基いて先に「再生可能な静電画像
表示又は記録用複合シート」なる発明をした(特開平2
−256056)。
【0005】従来の材料に比べ、かかる静電画像表示用
シートは、耐湿性や耐久性に優れ、さらに機械的張力が
加わっても抵抗値の変動がなく、かつ大画面のシートが
工業的にも有利に得られるため、大型ファクシミリや大
型複写機などの静電記録用途に好適である。
【0006】しかしながら、ここで用いられる導電性フ
ィラー、例えば炭素繊維、ステンレス繊維、アルミ繊維
などは良好な導電性を有するが、黒色や金属色を呈すた
め半導体フィルムが着色し、かかる半導体フィルムを用
いた複合シートが静電画像の表示面として使用される場
合には、トナーによる顕像化において記録した部分と未
記録の部分とのコントラストが低下し、充分には鮮明な
画像が得にくくなるといった問題点が生じる。また、先
の発明では、最近開発された酸化錫と酸化アンチモンで
被覆された繊維状二酸化チタンやチタン酸アルカリ金属
繊維(特開平57−10324をはじめ、同 59−6
235、同59−41425号公報記載の方法にて製造
される導電性繊維)など比較的白度の高い繊維状フィラ
ーを用いることも提案されている。更に、先の発明(特
開平2−256056)では、白色半導体層の導電性物
質として、錫およびコバルトよりなる複合酸化物で覆わ
れた白色繊維状及び/またはフレーク状の導電性フィラ
ーを用いる方法なども提案されてはいるが、かかるフィ
ラーを用いても複合シートの導電性と白色度という背反
する性質をともに充分には満足するには至っていない。 更に、これらのフィラーを用いたシートは、従来に比べ
ると改善されているとはいえ、光に曝されると白度が経
時的に低下するといった耐光性に関する問題は依然とし
て残り、かかる欠点の改善された複合シートの開発が求
められている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明の目的は
、本発明者が先に発明した前記の複合シート「再生可能
な静電画像表示又は記録用複合シート」(特開平2−2
56056)の白度及び耐光性を、特殊なフィラーの配
合をせずに改良し、大型ディスプレーなどの表示面とし
て用いても鮮明なコントラストの画像が得られる再生表
示可能な大画面表示材料を経済的にも有利に提供すると
ころにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した欠
点の改良された複合シートを提供すべく鋭意検討した結
果、高抵抗層と低抵抗層との2層よりなる白色複合半導
体フィルムと高誘電体フィルムとを積層することによっ
て安定した半導体領域の導電性をもち、かつ白度および
耐光性の改良された目的の複合シートが得られることを
見いだし、このような知見に基いて本発明を完成した。
【0009】すなわち、本発明の複合シート、基本的に
は、例えば表面抵抗107 〜1010Ω/□の高抵抗
層と例えば102 Ω/□以下の低抵抗層との2層より
なる表面抵抗104 〜107 Ω/□の複合半導体フ
ィルムとその高抵抗層側において誘電率5以上の高誘電
体フィルムとが積層されていることを特徴とし、必要に
応じて複合半導体フィルムの裏側に更に樹脂または布な
どの補強層が設けられている。
【0010】本発明の複合シートで用いられる白色複合
半導体フィルムは、機械的張力が加わったりあるいは温
度、湿度などの環境が変化しても安定した抵抗値を保ち
、かつ高い白度と共に長時間光にさらされても色調の変
化が少ないといった特性が求められる。このため、従来
の静電記録紙のように紙をベースとしたものは耐久性や
耐湿性の点で用いることができず、フィルムベースとし
ては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、
酢酸ビニル、塩化ビニル、シリコン樹脂、ゴム、エポキ
シ樹脂、ポリウレタン、アクリル樹脂、ポリカーボネー
トなどの非セルロース系合成高分子が単独あるいはブレ
ンドあるいは共重合体として用いられる。なかでも、フ
ィルム加工のしやすさ、あるいは光による変色が少ない
等の理由により、無黄変タイプのポリウレタンや酢酸ビ
ニルなどの塗料用樹脂が好ましい。
【0011】これらのベースフィルムを用いた複合半導
体フィルムの高低両抵抗層に導電性を付与し、白色半導
体フィルムとするための導電性フィラーとしては、導電
性、白度および耐光性の観点より、次のものが有利に用
いられる。すなわち、白色もしくは疑似白色の繊維状ま
たは鱗片状もしくは板状基材の表面が錫及びアンチモン
の複合酸化物被膜で覆われ、該複合酸化物皮膜中の錫と
アンチモンとの合計に対する錫の比率が約80〜90重
量%、アンチモンの比率が約10〜20重量%であり、
かつ導電性フィラー中の錫とアンチモンの合計が約10
〜30重量%である白度および耐光性に優れた白色導電
性フィラー、または更に白度及び耐光性の改善を図ると
の理由から所望によりこれらの複合酸化物の金属組成中
に約0.05〜1重量%のコバルトを含有してなる導電
性フィラーが挙げられる。
【0012】ここで用いられる白色もしくは疑似白色の
導電性フィラーの形状としては、繊維状フィラーの場合
は針状比が10〜1000でかつ長軸の長さが0.05
μm〜1mmのもの、また、鱗片状または板状フィラー
の場合はフレーク径が10μm〜5mmで厚みが0.0
5〜10μmかつアスペクト比が10〜1000のもの
が導電性の安定性の理由から好ましい。
【0013】これらの導電性フィラーの基材の具体例と
しては、次の通りである。鱗片状または板状基材は別名
フレーク状基材ともいわれ、マイカがその代表例として
あげられる。マイカはその含有成分の違いによって多く
の種類があるが、いずれもフレーク状基材として用いる
ことができ、中でもマスコバイト(白雲母)が特に好ま
しい。また、その他のフレーク状基材としては、セリサ
イト、タルクなどを用いることもできる。さらに人工の
フレーク状基材としては、マイカの表面に酸化チタンを
コーティングしたもの、ガラスフレーク、アルミナフレ
ークなどが挙げられる。一方、繊維状基材としては、ウ
ォラストナイト、チタン酸カリウム繊維、石膏繊維、ゾ
ノライト、MOS繊維(MgSO4 ・5MgO・8H
2 O)、PMF(Processed Minera
lFiber) 、ガラス繊維、セラミック繊維、ロッ
クウール繊維などが挙げられる。上述した以外にも、繊
維状またはフレーク状の白色の材料であれば、本発明の
導電性フィラーの基材として使用可能である。
【0014】本発明で用いられる白色導電性フィラーは
、例えば、上述した基材に塩化錫とアンチモン系化合物
および所望によりコバルト系化合物をアルカリ性水溶液
中で反応させ、当該基材の表面に錫−アンチモンの複合
酸化物の被膜を形成せしめ、しかるのちに酸性溶液中で
熟成し、脱水乾燥後高温に加熱処理することによって得
ることができる。
【0015】こうして得られる導電性フィラーは、本発
明で用いられる半導体フィルムの色調やフィルム加工性
および機械的張力に対する抵抗安定性を保つ上で必須の
ものであり、それぞれ単独または併用して用いられるが
、フィルムベースにかかるフィラーを充填しただけでは
目的とする白度が十分とはいえないときには、白度を向
上させるためにさらに例えば二酸化チタンや、酸化亜鉛
、酸化錫、酸化アンチモンなどの白色無機物を併用する
とよい。これらの白色無機物を添加することによって、
白度を向上させると同時に耐光性を改善することもでき
る。これらの白色顔料のなかでは、隠ぺい力の高い二酸
化チタンが本発明の目的には特に好ましい。
【0016】尚、白度の点では好ましいものではないが
、必要に応じてステンレス繊維、アルミナ繊維、被覆ガ
ラス繊維などのメタライズトガラス繊維、アルミフレー
ク、ニッケルフレーク、ニッケルコートマイカなどの高
導電性フィラーを使用して本発明の白色半導体フィルム
を作成し、その導電性従ってその抵抗性を調整すること
もできる。因みに、これらの高導電材料は、複合半導体
フィルムの中の高抵抗層よりは白度をより必要としない
方の低抵抗層に用いるのがよい。また、この低抵抗層と
して、すでに市販されているアルミやニッケルなどの導
電性金属を蒸着もしくはコートしたフィルムや、ステン
レス箔などの金属箔をそのままを用いることもできる。
【0017】上述した非セルロース系高分子及び導電材
料を用いて白色の高抵抗層および低抵抗層を作成するに
は特殊な方法によることを必要とせず、通常の樹脂加工
方法が用いられ得る。例えば、フィルムベースに熱可塑
性の樹脂を用いる場合には、導電性フィラーと樹脂を予
備混合後、カレンダー法、T−ダイ法などにより、容易
にフィルム化することができる。また、メチルエチルケ
トン、トルエン、ジメチルホルムアミドなどを用いた樹
脂溶液に導電性フィラー及び白色顔料を加え、3本ロー
ルなどで混練して塗料を調製し、アプリケーター、グラ
ビアプル−ファーなどで塗膜を引き、溶剤を乾燥除去し
てフィルム化する方法を用いることもできる。この際、
導電性に影響を与えぬ範囲内で、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、可塑剤、滑剤、表面処理剤、カップリング剤など
、通常樹脂に添加されるものを用いてその機能を発揮さ
せることは何等差し支えない。
【0018】これらの材料を用いて、白色高抵抗層と低
抵抗層を作成する場合、フィルムベースに添加される導
電性フィラーの添加量は、高抵抗層の表面抵抗が好まし
くは107 〜1010Ω/□、低抵抗層の表面抵抗が
好ましくは102 Ω/□以下となるように適宜調整す
る。高抵抗層の表面抵抗値が前記の下限値より小さくな
ると白度が低下し、上限値より大きくなると画像形成能
が低下する。 一方、低抵抗層の表面抵抗値が前記の上限値より大きく
なるとやはり同様に画像形成能が低下するからである。
【0019】また、これらを用いて複合半導体フィルム
を作成する場合、一般に、白色高抵抗層が厚くなると複
合半導体フィルムの白度が増す半面、導電性が低下する
。逆に、白色高抵抗層の厚みが薄くなると、複合半導体
フィルムの導電性は向上するが、色調は低抵抗層の色調
に近くなり、白度が低下する。したがって、これらの両
抵抗層を用いて、表面抵抗が104 〜107 Ω/□
の複合半導体フィルムを作成するためには、高抵抗層及
び低抵抗層のそれぞれの抵抗値ばかりでなく、白度に着
目して高抵抗層の厚みを調整することが必要となる。因
みに、本発明の複合半導体の表面抵抗を104 〜10
7 Ω/□とする理由は、これより低い抵抗値では現像
時にゴーストの発生が起り易くなり、一方、これより高
い抵抗値では書込み電圧を高くしなければならず、装置
にかかる電気的負担が増大するからである。
【0020】一方、本発明の複合シートで用いられる誘
電体フィルムにおいて、誘電率が小さいと複合シートの
静電容量が低下し、トナーを引き付けるのに十分な静電
気を保持することができず、鮮明な画像を得ることがで
きなくなる。この場合、誘電率の小さな樹脂では、膜厚
を薄くすることによって複合シートの静電容量を大きく
することはできるが、反面、絶縁破壊が起こり易くなる
といった問題が新たに生じる。そのため、本発明におけ
る誘電体フィルムは比誘電率が5以上、好ましくは7以
上の高誘電体フィルムが用いられる。また、かかる高誘
電体フィルムは再生使用にたえるものでなくてはならず
、一度付着したトナーの消去性が良く、摩擦抵抗が少な
く、かつ高電圧に耐えるなどの諸特性が求められる。
【0021】これらの特性を満足するものとして、ポリ
フッ化ビニリデン、シアノエチル化ポリオール、ポリビ
ニールフォスファベンゼン、ポリビニールキノリン、ポ
リビニールピリミジン、ポリビニールピリダジン、ポリ
メチルピリジン、ポリジメチルピリジンなどが挙げられ
る。これらは単独あるいはブレンドあるいは共重合体と
して用いられる他、必要に応じてポリアクリル酸エステ
ル、メタアクリルスチレン、アクリルスチレン、塩ビ/
酢ビ共重合体、シリコン樹脂、アルキッド樹脂、エポキ
樹脂などの他の樹脂と併用してもよく、更に、高誘電体
フィルムとしての特性を損なわぬ範囲内で、複合シート
の白度や耐光性を向上させるための白色無機物等を添加
することもできる。
【0022】これらの樹脂よりなる誘電体フィルムの膜
厚は、複合シートの静電容量を大きく保つとの観点より
、フィルムの機械的強度や耐摩耗性の低下、あるいは絶
縁破壊を起こさぬ範囲内でできるだけ薄い方が良く、膜
厚としては1〜50μm、好ましくは5〜30μmのフ
ィルムが本発明の目的には好適である。
【0023】本発明の複合シートは上述した複合白色半
導体フィルムと誘電体フィルムとを積層することによっ
て得ることができるが、その積層方法としては、粘着剤
を用いて張り合わせる方法や粘着剤を用いずに複合白色
半導体フィルムと誘電体フィルムとを熱圧着する方法な
どが用いられるが、複合シートの機械的強度や積層加工
のしやすさの点で、粘着剤を用いる方法が好ましい。
【0024】この粘着剤としては、ポリアクリル酸エス
テル、ポリアクリルスチレン、アクリルスチレン、メタ
アクリルスチレン、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、塩
ビ/酢ビ共重合体、シリコン樹脂、スチレンブタジエン
ゴムなど、誘電体フィルムの特性を損わぬものが用いら
れる。これらの樹脂はそれぞれ単独、あるいはブレンド
あるいは共重合体として用いてもよく、また、必要に応
じて他の樹脂と併用したり、あるいは複合シートの白度
や耐光性を向上させるための白色無機物などを粘着力を
損わぬ範囲内で添加することもできる。
【0025】これらの粘着剤の厚みは1〜30μm、好
ましくは3〜20μmである。これより厚いと誘電体フ
ィルムの特性を損い、静電気の保持力が低下するため、
鮮明な画像を得ることができなくなる。一方、これより
薄いと積層する際に気泡の混入が起こりやすく、美観を
損うと同時に画像のムラの原因となり、また、複合シー
トの機械的強度も低下する。
【0026】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではな
い。
【0027】なお、実施例及び比較例において、表面抵
抗の測定、白度の測定及び画像形成能の評価は、それぞ
れ、次のようにして行なった。
【0028】(表面抵抗の測定)三菱油化(株)製の表
面抵抗計「ハイレスタ」及び「ローレスタ」を用いて行
なった。
【0029】(白度の測定)(複合)半導体フィルムま
たは高抵抗層のフィルム表面をデジタル色彩色差計((
株)東洋精機製作所製、UNICC−33H)のガラス
面上に乗せ、これらの白度(L値)を測定した。また、
複合シートの高誘電体フィルム面の白度(L値)を同様
にして測定した。
【0030】(画像形成能の評価)特開平2−2560
56号公報の第11図と同様の装置を用いて行なった。 すなわち直径2mmのステンレス棒を書き込み電極V1
 、20mm× 100mm×2mmのステンレス板を
制御電極V2 とし、電極間距離を10mm離し、複合
シートの高誘電体フィルム上に設置する。書き込み電極
V1 に50gの荷重をかけながら電極間距離を10m
mに保ったまま、50mm/sec の速度で複合シー
ト上を 100mm移動させる。この際、書き込み電極
V1 には 250V、制御電極V2 には 300V
の電圧を印加し、合計 550Vの電圧が複合シート上
に印加されるようにする。このようにして書き込み終了
後ただちにトナー(富士ゼロックス製、D232)を複
合シート上にハケで塗布し、直線 100mmの静電潜
像を現像する。
【0031】画像の評価は、 100mmの静電潜像が
途切れなくはっきりと現像された時を○、途切れはない
が濃淡ムラが全体の3%以下あるときを●、途切れはな
いが濃淡ムラが3%をこえ5%未満あるときを△、濃淡
ムラが5%以上もしくは現像されずに線に途切れが生じ
たときを×とした。本発明の目的を達成するためには、
○又は●の評価が要求される。
【0032】なおまた、以下の実施例において、%及び
部は、それぞれ、重量%及び重量部を表わす。
【0033】実施例1 固形分30%のポリウレタン(DIC製、ペンディック
スT−5625L) 133部、被覆金属組成が錫86
.8%、アンチモン12.9%及びコバルト 0.3%
よりなる導電性繊維状二酸化チタン酸(大塚化学製、針
状比30〜100 、長軸10〜20μm)10部及び
二酸化チタン(堺化学製、R−5N)50部をDMF6
0部と共に混練し、導電性塗料を調製した。この塗料を
10−1Ω・cm以下の表面抵抗を有するアルミ箔の上
に乾燥後40μmの厚みになるように塗布し、複合半導
体フィルムを作成した。
【0034】この複合半導体フィルムのアルミ箔の下に
補強用PET(三菱化成製、ダイヤペット、膜厚 10
0μm)を接着剤を用いて張り合わせ、導電塗料の上に
ポリアクリル酸エステル系粘着剤を用いて25μmのポ
リフッ化ビニリデンフィルム(呉羽化学製、KFフィル
ムP−20、比誘電率10)と積層し、6層の複合シー
トを得た。
【0035】実施例2 固形分30%のポリウレタン(DIC製、ペンディクス
T−5265L)133部、被覆金属組成が錫89.5
%、アンチモン10.3%及びコバルト 0.2%より
なる導電性繊維状チタン酸カリウム(大塚化学製、針状
30〜100 、長軸10〜20μm)8部、導電性粒
状二酸化チタン(三菱金属製、W1)2部及び二酸化チ
タン(堺化学製、R−5N)50部をDMF60部と共
に混練し、導電性塗料を調製した。この塗料を10−1
Ω・cm以下の表面抵抗を有するアルミ箔の上に乾燥後
40μmの厚みになるように塗布し、複合半導体フィル
ムを作成した。
【0036】この複合半導体フィルムのアルミ箔の下に
補強用PET(三菱化成製、ダイヤペット、膜厚 10
0μm)を接着剤を用いて張り合わせ、導電塗料の上に
ポリアクリル酸エステル系粘着剤を用いて25μmのポ
リフッ化ビニリデンフィルム(呉羽化学製、KFフィル
ムP−20、比誘電率10)と積層し、6層の複合シー
トを得た。
【0037】実施例3 固形分30%のポリウレタン(日立化成製、PC−14
CL) 100部、被覆金属組成が錫87.8%、アン
チモン11.8%及びコバルト 0.4%よりなる導電
性マスコバイト(大塚化学製、フレーク径40μm、厚
み3μm)10部及び二酸化チタン(堺化学製、R−5
N)45部をDMF60部と共に混練し、導電性塗料を
調製した。この塗料を10−1Ω・cm以下の表面抵抗
を有するアルミ箔の上に乾燥後40μmの厚みになるよ
うに塗布し、複合半導体フィルムを作成した。
【0038】この複合半導体フィルムのアルミ箔の下に
補強用PET(三菱化成製、ダイヤペット、膜厚 10
0μm)を接着剤を用いて張り合わせ、導電塗料の上に
ポリアクリル酸エステル系粘着剤を用いて25μmのポ
リフッ化ビニリデンフィルム(呉羽化学製、KFフィル
ムP−20、比誘電率10)と積層し、6層の複合シー
トを得た。
【0039】実施例4 (高抵抗層の作成)固形分30%のポウレタン(日立化
成製、PC−14CL) 100部、被覆金属組成が錫
87.8%、アンチモン11.8%及びコバルト 0.
4%よりなる導電性マスコバイト(大塚化学製、フレー
ク径40μm、厚み3μm)13部及び二酸化チタン(
堺化学製、R−5N)57部をDMF40部と共に混練
し、高抵抗層用導電性塗料を調製した。
【0040】(低抵抗層の作成)固形分30%のポリウ
レタン(セーコー化成製、ラックスキンU−1285)
 100部及びニッケルコートマイカ(三菱金属工業製
、フレーク径30〜40μm、厚さ 0.1〜0.3 
μm、アスペクト比50〜100)70部をDMF40
部と共に混練し、低抵抗層用導電性塗料を調製した。
【0041】(複合シートの作成)補強用PET(三菱
化成製、ダイヤペット、膜厚 100μm)の上に低抵
抗塗料を塗布し、乾燥後の厚さ50μmの低抵抗層を作
る。更にこの上に高抵抗用塗料を乾燥後30μmの厚み
になるように塗布し、高抵抗層を作る。
【0042】高抵抗層の上にポリアクリル酸エステル系
粘着剤を10μmの厚さで塗布し、厚さ25μmのポリ
フッ化ビニリデンフィルム(呉羽化学製、KF−P−2
0、比誘電率10)を張り合わせ、5層よりなる複合シ
ートを作成した。
【0043】比較例1 複合半導体フィルムの代わりに、実施例1の導電塗料を
用いて作成した厚み50μmの半導体フィルムを、実施
例1記載の方法に従い補強用PETおよび高誘電フィル
ムと積層し、5層よりなる複合シートを作成した。
【0044】比較例2 複合半導体フィルムの代わりに、実施例2の導電塗料を
用いて作成した厚み50μmの半導体フィルムを、実施
例2記載の方法に従い補強用PETおよび高誘電フィル
ムと積層し、5層よりなる複合シートを作成した。
【0045】比較例3 複合半導体フィルムの代わりに、実施例3の導電塗料を
用いて作成した厚み50μmの半導体フィルムを、実施
例3記載の方法に従い補強用PETおよび高誘電フィル
ムと積層し、5層よりなる複合シートを作成した。
【0046】比較例4 補強用PET上に実施例4の高抵抗層用塗料を乾燥後5
0μmの厚みになるように塗布し、半導体フィルム層を
作る。この上にポリアクリル酸エステル系粘着剤を10
μmの厚さで塗布し、厚さ25μmのポリフッ化ビニリ
デンフィルム(呉羽化学製、KF−P−20、比誘電率
10)を張り合わせ、4層よりなる複合シートを作成し
た。
【0047】実施例における複合シートなどの画像形成
能などの特性値を第1表に、そして比較例におけるそれ
らを第2表に示す。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明の複合シートは、半導体フィルム
が高抵抗層と低抵抗層の2層構造となるため、従来の単
層半導体層を用いた複合シートでは困難であった、シー
トの白度と導電性という背反する特性を両立させること
が可能となった。これは、本発明の複合シートの場合、
白度などの外観は色の白い高抵抗層が保ち、導電性は白
度の低い低抵抗層が担うからである。事実、表1及び表
2に示したごとく、実施例3における複合半導体フィル
ムは、表面抵抗が先発明による単層構造の半導体フィル
ムを用いた比較例1または比較例4の半導体フィルムよ
りも低く、良好な導電性を示しかつ白度も高い。また、
実施例1と比較例1を比べると、両者はほぼ同等の白度
を示しているのに対し、表面抵抗の値は、実施例1(本
発明)の方が3桁も低く、著しく導電性が改善されてい
ることがわかる。
【0051】この結果、本発明の複合シートを静電画像
の表示面として用いると、従来の構成の複合シートに比
べて、白度や耐光性が改善され、コントラストの高い鮮
明な画像を得ることが可能となる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  高抵抗層と低抵抗層との2層よりなる
    白色複合半導体フィルムとその高抵抗層側において比誘
    電率が5以上の高誘電体フィルムとを積層してなること
    を特徴とする白度及び耐光性に優れた再生表示可能な静
    電画像表示用白色複合シート。
  2. 【請求項2】  高抵抗層は107 〜1010Ω/□
    、低抵抗層は102 Ω/□以下の表面抵抗であって、
    白色複合半導体フィルムの表面抵抗が104 〜107
     Ω/□である請求項1記載の白度及び耐光性に優れた
    再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート。
  3. 【請求項3】  高抵抗層が非セルロース系高分子に針
    状比10〜1000、長軸の長さが0.05μm〜1m
    mの繊維状白色導電性フィラーまたは/及びフレーク径
    10μm〜5mm、厚み0.05〜10μm、アスペク
    ト比10〜1000のフレーク状白色導電性フィラーを
    含有してなる請求項1又は2記載の白度及び耐光性に優
    れた再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート。
  4. 【請求項4】  低抵抗層が金属蒸着フィルムまたは金
    属箔からなる請求項1〜3のいずれかに記載の白度及び
    耐光性に優れた再生表示可能な静電画像表示用白色複合
    シート。
  5. 【請求項5】  低抵抗層が非セルロース系高分子に針
    状比10〜1000、長軸の長さが0.05μm〜1m
    mの繊維状導電性フィラーまたは/及びフレーク径10
    μm〜5mm、厚み0.05〜10μm、アスペクト比
    10〜1000のフレーク状導電性フィラーを含有して
    なる請求項1〜3のいずれかに記載の白度及び耐光性に
    優れた再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート。
  6. 【請求項6】  複合半導体フィルムと比誘電率が5以
    上の誘電体フィルムとを3〜20μmの厚さの粘着剤層
    を介して積層してなる請求項1〜5のいずれかに記載の
    白度及び耐光性に優れた再生表示可能な静電画像表示用
    白色複合シート。
  7. 【請求項7】  粘着剤層がポリアクリル酸エステル、
    ポリアクリルスチレン、アクリルスチレン、メタアクリ
    ルスチレン、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、塩ビ/酢
    ビ共重合体、シリコン樹脂、及びスチレンブタジエンゴ
    ムの少なくとも1種を含有する請求項6記載の白度及び
    耐光性に優れた再生表示可能な静電画像表示用白色複合
    シート。
  8. 【請求項8】  誘電体フィルムがポリフッ化ビニリデ
    ン、シアノエチル化ポリオール、ポリビニールフォスフ
    ァベンゼン、ポリビニールキノリン、ポリビニールピリ
    ミジン、ポリビニールピリダジン、ポリメチルピリジン
    、及びポリジメチルピリジンの少なくとも1種を含有す
    る請求項1〜7のいずれかに記載の白度及び耐光性に優
    れた再生表示可能な静電画像表示用白色複合シート。
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