JPH04281921A - 浚渫装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は，例えば，発電所の取水
口や海底，湖沼，河川，港湾などに堆積したへドロなど
の軟泥を浚渫する際に利用される浚渫装置に関するもの
である。

【０００２】

【従来の技術】従来の浚渫装置としてポンプ式のものが
ある。このポンプ式浚渫装置は，台船などに大容量のポ
ンプを設置し，該ポンプから海底や湖底などの水底にホ
ースを延ばし，軟泥を水と共に吸い上げるようにしてい
る。そして，このようにして浚渫された軟泥は，主とし
て運搬船にて埋立地に運ばれる。埋立地では，固化剤や
凝集剤が添加されて固化される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら，上述し
た従来の浚渫装置においては，軟泥と同時に吸い上げら
れる水の量があまりにも多く余水の処理後でないと固化
剤を混合することができず，余水処理に多大な費用を要
するという欠点があった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明の浚渫装置は，竪
型スクリュコンベヤの下端部に側面に開口を有する取込
フードを回転可能に設けたもので，該開口に竪軸回りに
回転し上下方向に所定間隔離間した状態で水平方向放射
状に取り付けた回転羽根を具備する回転軸を少なくとも
２本以上並列に軸承し，かつ，該複数の回転軸の回転方
向は各々隣り合う回転軸の回転方向と逆回転方向に回転
する動力手段を備えた異物除去機を配設し，該異物除去
機の前面に水平回転軸に複数個の垂直板状のカッタ羽根
を取り付けて回転自在な剪断パドルを配設し，該異物除
去機と該剪断パドルの間に上下方向往復動自在なシャッ
タゲートおよび往復動手段を設けるとともに，該シャッ
タゲート下端部および前記取込フード前面端に軟泥探知
用センサを備えた構成としたものである。

【０００５】

【作用】本発明の浚渫装置においては，浚渫方向に取込
フードの開口を対向させて，剪断パドルと異物除去機の
複数の回転羽根を回転させながらゆっくりと前進するこ
とにより，取込フードの開口周辺の固化した軟泥を剪断
パドルで切断破壊し回転羽根によって撹拌して軟らかく
し，流動化させながら，次々と取込フード内の奥行きに
設けられた竪型スクリュコンベヤのスクリュ羽根によっ
て取込み上昇させる。このとき，固結した軟泥は最初剪
断パドルにより縦に切り取られ，ついで，回転羽根によ
り水平にスライス状に切断され，軟らかくなって流動化
していくが，軟泥中に存在した大きな異物は互いに逆転
する異物除去機の回転羽根により開口を通過することを
阻止され，軟泥のみ開口を通過する。また，開口の高さ
以上の軟泥層へ開口を当接して進行する場合には，主と
して軟泥のみを流動化し開口内に取込むので，軟泥層の
上部にある海水層は開口を通過し難く，高濃度で余水処
理のほとんど要しない浚渫作業が実施できる。このよう
にして竪型スクリュコンベヤで上昇移送された軟泥は上
端部の吐出口より排出され，次の工程へ搬送される。

【０００６】軟泥層厚さが開口高さより低いときには，
そのまま作業を継続すると開口の上部には軟泥でなく流
水が機内に流れ込み，浚渫した軟泥には含有水分が多く
なり余水処理で費用が増大する。したがって，こうした
事態を防止するため取込フード前面端およびシャッタゲ
ート下端部に設けた軟泥探知用センサで監視しつつ，シ
ャッタゲートを下げてゆきセンサが軟泥の存在によって
指示状態（軟泥がない状態から存在する状態）が変わっ
た位置でシャッタゲートの下降動作を止め，その位置を
保持しつつ浚渫作業を続けることによって余水の侵入を
防止することができる。

【０００７】

【実施例】以下，図に示す実施例に基づいて本発明の詳
細を説明する。図１〜図３は本発明に係る浚渫装置の１
実施例を示し，図１は全体縦断面図，図２は図１のＩＩ
−ＩＩ視の平面図，図３は取込フードの要部破断斜視図
である。

【０００８】竪型スクリュコンベヤ１は，円筒状の筒体
２と，この筒体２内に収納配置され，頂部の電動機５に
よって回転駆動されるスクリュ３を備えた構成となって
おり，該スクリュ３によってへドロなどの軟泥を揚泥し
，上部排出口２ａより排出できるようになっている。

【０００９】一方，竪型スクリュコンベヤ１の下端部に
はケーシング２より１回り大径の回転筒６と筒体（ケー
シング）２と同径の回転筒６Ａが竪型スクリュコンベヤ
１と同軸的に配設され，軸受１６により懸架されると同
時にラックギア１２，ピニオン１３，回転軸１４，電動
機１５により回転可能に構成される。上段のグランドパ
ッキン１７および下段の２段のグランドパッキン６ａ，
６ｂはケーシング２と回転筒６内への水の侵入を防止す
る。

【００１０】回転筒６Ａの下側には側面に開口７ａを有
する取込フード７が接続され，この開口７ａには上下の
枠の間を上下方向に複数本の回転軸２０ａ（本実施例で
は２本）が上下両端に配設される軸受２０ｂにより軸承
され，かつ，回転筒６Ａの側面に取り付けられた回転駆
動装置３０と接続されている。

【００１１】回転駆動装置３０は本実施例では回転軸２
０ａとともに回転する歯車３１およびこれに噛合して回
転する歯車３２および電動機３４および歯車の上下両端
の軸受より構成され，電動機３４の駆動により歯車３２
と歯車３１のひとつとの噛合いにより回転軸２０ａのひ
とつが回転されると同時に，歯車３１と噛合う他の歯車
３１により他の回転軸２０ａは逆方向に回転され，図２
の例では２本の回転軸２０ａは互いに逆方向に回転し回
転羽根２０ｃによって異物が取込フード７内へ侵入しな
いようになっている。これら，回転軸２０ａ，軸受２０
ｂ，回転羽根２０ｃ等を総称して異物除去機２０と称す
る。

【００１２】なお，隣り合う回転羽根２０ｃの最外径は
隣り合う回転羽根が同一高さの場合には，相互の干渉を
起こさないよう平面上オーバラップしないように配置し
て図２に示すとおりとしたが，隣り合う回転軸の回転羽
根高さを同一とせず，ひとつの回転軸の回転羽根間に隣
接する他の回転羽根が入り込む場合には回転羽根の最外
径を大きくして平面上オーバラップするようにしてもよ
い。

【００１３】取込フード７の開口７ａの回転羽根２０ｃ
の前面には上部水平板に幅方向に広がるスリットが穿設
され，シャッタゲート４０が上下方向往復動自在に配設
され，シヤッタゲート４０の上部は前記回転駆動装置３
０のフレームに固設された油圧シリンダ４２のピストン
ロッド４２ａがピン接合され，一方，シャッタゲート４
０の下端前面側には軟泥探知用センサ５０が固設される
。

【００１４】軟泥探知センサは，たとえば，水の存在下
では回転自在であるが軟泥中では回転を阻止されるプロ
ベラ形状のものを弱いトルクにより常時回転しておき，
回転の停止により軟泥中に存在するタイプのものでもよ
い。

【００１５】また，シャッタゲート４０のさらに前面に
は取込フード７の開口７ａの両側面板に固設した軸受６
０ｂによって軸承される水平の回転軸６０ａに垂直に放
射状および軸方向複数段にカッタ羽根６０ｃを取り付け
た剪断パドル６０が設けられ，油圧モータ６０ｄにより
回転駆動されるよう構成される。開口７ａの先端は底面
を除いてラッパ状に拡大しており，先端上面には軟泥セ
ンサ５１が配設される。取込フード７の開口７ａの底板
のうち，異物除去機２０の前面に異物排除用の穴を設け
ておく。

【００１６】つぎに，以上のように構成された浚渫装置
の作動について説明する。本発明の浚渫装置を装備した
浚渫船（図示せず）の駆動装置を作動させて，竪型スク
リュコンベヤ１の下端に位置する取込フード７の開口７
ａを浚渫船の進行方向へ電動機１５の駆動により対向さ
せてから，取込フード７を水底の軟泥中へ差し込み，ス
クリュ３の駆動用の電動機５を駆動状態にして，剪断パ
ドル６０の油圧モータ６０ｄおよび異物除去機２０の回
転羽根２０ｃの駆動用の油圧モータ３４に電源を入れカ
ッタ羽根６０ｃおよび回転羽根２０ｃを回転しつつ浚渫
船が静かに前進すると，水底の固化した軟泥は剪断パド
ル６０のカッタ羽根６０ｃおよび回転羽根２０ｃの回転
剪断作用により取込フード７の開口７ａ近傍において流
動化され，回転羽根２０ｃ間を通過して竪型スクリュコ
ンベヤ１内へ入り，スクリュ３の揚泥作用により竪型ス
クリュコンベヤ１内を上昇する。この際，軟泥に混入し
ている異物（木片，岩石，鉄片，空缶，ビン等）は，回
転羽根２０ｃによって機内への侵入を防止され，取込フ
ード７の穴７ｂから外側へ排除される。

【００１７】このようにして所望の軟泥は連続的に高濃
度で余水をあまり含まずに竪型スクリュコンベヤ１で上
昇輸送され，上部の排出口２ａより排出され次の輸送手
段へ移送される。すなわち，例えば，竪型スクリュコン
ベヤ１から排出された軟泥は，固化剤を添加，混合され
た後，運搬船や圧送ホースなどを介して埋立地へ投棄さ
れる。

【００１８】本発明においては，浚渫作業開始時に，軟
泥探知センサ５０および５１を監視しつつ，シャッタゲ
ート４０を油圧シリンダ４２の作動により静かに下降さ
せていき，軟泥探知用センサ５０が軟泥の存在を探知し
た時点でシャッタゲート開度をそのまま保持して浚渫作
業を継続することにより，開口を通過し竪型スクリュコ
ンベヤ１へ移送されるものはその大部分が軟泥であるこ
とから，余水のあまり入らない高濃度の浚渫が実施でき
る。したがって，仮に軟泥層が薄く開口高さより小さく
ても余水が入ることが阻止される。

【００１９】

【発明の効果】以上の通り，本発明によれば，軟泥探知
用センサで監視しつつ，開口高さをシャッタゲートで加
減でき，余水が減少された状態で軟泥がスクリュコンベ
ヤ内に導入されるので，軟泥処理コストの大幅な低滅が
可能となる。また，スクリュコンベヤの先端側に，側面
に開口を有し，かつ，剪断パドルと複数個の回転羽根を
備えた首振り可能な取込フードが設けられているため，
固化した軟泥層であっても軟泥層を剪断作用により流動
化し，軟泥の該スクリュコンベヤ内への取込効率がよく
なり，しかも異物がスクリュコンベヤ内に侵入するのを
阻止できるので，スクリュコンベヤの円滑な作動を確保
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の浚渫装置の１実施例を示す全体縦断面
図である。

【図２】図１のＩＩ−ＩＩ視の平面図である。

【図３】本発明の浚渫装置の取込フードの要部破断斜視
図である。

【符号の説明】

１　　竪型スクリュコンベヤ ２　　筒体 ３　　スクリュ ５　　電動機 ６　　回転筒 ６Ａ　　回転筒 ７　　取込フード ７ａ　　開口 １２　　ラックギア １３　　ピニオン １４　　回転軸 １５　　電動機 １６　　軸受 ２０　　異物除去機 ２０ｃ　　回転羽根 ３０　　回転駆動装置 ３１　　歯車 ３２　　歯車 ４０　　シャッタゲート ４２　　油圧シリング ５０　　軟泥センサ ５１　　軟泥センサ ６０　　剪断パドル ６０ｃ　　カッタ羽根 ６０ｄ　　油圧モータ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　竪型スクリュコンベヤと，この竪型ス
   クリュコンベヤの下端部に回転可能に設けられ側面に開
   口を有する取込フードとを備えた浚渫装置であって，該
   開口に竪軸回りに回転し上下方向に所定間隔離間した状
   態で水平方向放射状に取り付けた回転羽根を具備する回
   転軸を少なくとも２本以上並列に軸承し，かつ，該複数
   の回転軸の回転方向は各々隣り合う回転軸の回転方向と
   逆回転方向に回転する動力手段を備えた異物除去機を配
   設し，該異物除去機の前面に水平回転軸に複数個の垂直
   板状のカッタ羽根を取り付けて回転自在な剪断パドルを
   配設し，該異物除去機と該剪断パドルの間に上下方向往
   復動自在なシャッタゲートおよび往復動手段を設けると
   ともに，該シャッタゲート下端部および前記取込フード
   前面端に軟泥探知用センサを備えた浚渫装置。