JPH04280785A - 昇降機の制御盤交換方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、昇降機の制御盤交換方
法に係り、特に、多数本の配線の切断・接続作業を要す
る制御盤の交換に好適な昇降機の制御盤交換方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】一般に昇降機においては、ビル等に据え
付けてから長年経過すると、この経年化に伴って昇降機
の各装置や機器の劣化が進み、これらの装置や機器の交
換を要するようになる。特に、昇降機の機械室に設置さ
れる制御盤は、接触器や開閉器のコイル部が劣化したり
、開閉動作を繰り返す接点部が劣化することが多い。 そして、この制御盤は乗かごの呼び登録信号、階床表示
信号などの電気信号を出力したり、乗かごの出発、停止
などの運行制御を行なう重要な機器であるので、上記の
コイル部、接点部などの劣化に伴って、乗かごが停止し
て乗客が閉じ込められるいわゆる缶詰事故等の重大な事
態を引き起こす懸念がある。そのため、昇降機の据付か
らかなりの年数が経過すると、既設の制御盤を新設のも
のと交換することが多い。

【０００３】図５はこのような制御盤の交換方法の従来
例を説明する図である。一般に昇降機は、図５に示すよ
うに、昇降路１上部の機械室２に既設制御盤３が設置さ
れている。この既設制御盤３は、複数の配線４を介して
昇降路１内の乗かご５と接続されるともに、他の複数の
配線６を介して昇降路１の出入口の表示装置７と接続さ
れている。従来、既設制御盤３を図示しない新設制御盤
と交換する際、まず機械室２の近傍で配線４、６のそれ
ぞれを切断して、既設制御盤３を機械室２から撤去した
後、機械室２に新設制御盤を設置して上記の配線４、６
を新設制御盤に接続するようになっていた。なお、例え
ば７階の階床を有するビルの場合、上記の配線４、６の
本数は約８０本であり、これらの配線４、６の切断・接
続作業にかなりの時間を要している。さらに、図示を省
略した電源線、モータ配線、ブレーキ用配線なども既設
制御盤３に接続されており、これらの配線の切断・接続
作業も必要である。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで上述した従来
の昇降機の制御盤交換方法では、既設制御盤３を新設制
御盤と交換する際、昇降機をかなり長い時間、例えば３
日間連続して停止させる必要があり、このような昇降機
がビルの上下方向の交通機関として必要不可欠であるこ
とから、上記の昇降機の停止によりビルの利用者や居住
者に多大の迷惑を及ぼすという問題があった。特に、比
較的小さなビルのように昇降機が１台のみ据付られてい
る場合、その昇降機が連続して長い時間停止することに
より迷惑を及ぼすことが顕著であった。

【０００５】本発明はこのような従来技術における実情
に鑑みてなされたもので、その目的は、昇降機を長い時
間連続して停止させることを要せずに、制御盤の交換を
行なうことのできる昇降機の制御盤交換方法を提供する
ことにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は、昇降路内を昇降する乗かごと、前記昇降路
の出入口に設けられる表示装置と、これらの乗かごおよ
び表示装置のそれぞれに複数の配線を介して接続され、
機械室の所定位置に設置される制御盤とを有する昇降機
に用いられ、既設制御盤を新設制御盤と交換する昇降機
の制御盤交換方法において、前記配線を既設制御盤の近
傍で昇降路側配線と機械室側配線とに切断するとともに
、これらの昇降路側配線および機械室側配線に、一対の
連結用コネクタを中間に備えたケーブルの両端をそれぞ
れ接続する第１の工程と、前記連結用コネクタを互いか
ら離脱させて、前記既設制御盤を前記機械室の所定位置
より移動させた後、前記ケーブルの中間に延長用ケーブ
ルを介設し、この延長用ケーブルの両端に備えられる延
長用コネクタを前記連結用コネクタのそれぞれに連結す
る第２の工程と、新設制御盤を前記機械室の所定位置に
設置する第３の工程と、前記新設制御盤に付設される新
設用コネクタを前記昇降路側配線に接続されたケーブル
の連結用コネクタと連結し、前記既設制御盤を撤去する
第４の工程とからなる構成にしてある。

【０００７】

【作用】本発明は上記のように、まず第１の工程として
制御盤の近傍で配線を昇降路側配線と機械室側配線とに
切断するとともに、これらの昇降路側配線と機械室側配
線に、一対の連結用コネクタを中間に備えたケーブルの
両端を接続するようにしたので、例えばこの第１の工程
で長い作業時間を要するとき、配線の切断作業を途中で
中断して昇降機の運転を再開することができる。第２の
工程として連結用コネクタを互いから離脱させて、既設
制御盤を機械室の所定位置より移動させた後、前記のケ
ーブルの中間に延長用ケーブルを介設するので、既設制
御盤により昇降機の運転を再開することができる。この
とき、延長用ケーブルの両端に備えられた延長用コネク
タを前記の連結用コネクタのそれぞれに連結することに
よって乗かごと既設制御盤との間、および表示装置と既
設制御盤との間の通電がそれぞれ可能となるので、この
第２の工程での配線の接続作業を迅速に行なうことがで
きる。第３の工程として機械室の所定位置に新設制御盤
を設置する際、上記のように既設制御盤により昇降機を
運転制御できることから、昇降機を停止させる必要がな
い。第４の工程として新設制御盤に付設される新設用コ
ネクタを昇降路側配線に接続されたケーブルの連結用コ
ネクタと連結することによって乗かごと新設制御盤との
間、および表示装置と新設制御盤との間の通電がそれぞ
れ可能となるので、この第４の工程での配線の接続作業
を迅速に行なうことができる。これによって、昇降機を
長い時間連続して停止させることを要せずに、制御盤の
交換を行なうことができる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明の昇降機の制御盤交換方法の実
施例を図に基づいて説明する。図１は本発明の昇降機の
制御盤交換方法の一実施例を説明する図、図２は本実施
例の第１の工程が終了した状態を示す図、図３は本実施
例の第２の工程が終了した状態を示す図、図４は本実施
例の第４の工程が終了した状態を示す図である。なお、
図１〜図４において、前述した図５に示すものと同等の
ものは同一符号を付してある。

【０００９】本実施例の交換方法により制御盤の交換が
行なわれる昇降機は、図１に示すように、乗かご５に接
続される昇降路側配線４ａに一端が圧着接続され、他端
に連結用コネクタ１１ａを備えたケーブル１２ａと、既
設制御盤３に接続される機械室側配線４ｂに一端が圧着
接続され、上記のコネクタ１１ａと連結可能な連結用コ
ネクタ１１ｂを他端に備えたケーブル１２ｂと、表示装
置７に接続される昇降路側配線６ａに一端が圧着接続さ
れ、他端に連結用コネクタ１３ａを備えたケーブル１４
ａと、既設制御盤３に接続される機械室側配線６ｂに一
端が圧着接続され、上記のコネクタ１３ａと連結可能な
連結用コネクタ１３ｂを他端に備えたケーブル１４ｂと
、上記のコネクタ１１ａ、１１ｂとそれぞれ連結可能な
延長用コネクタ１５ａ、１５ｂを両端に備え、上記のケ
ーブル１２ａ、１２ｂ間に介設される延長用ケーブル１
５と、上記のコネクタ１３ａ、１３ｂとそれぞれ連結可
能な延長用コネクタ１６ａ、１６ｂを両端に備え、上記
のケーブル１４ａ、１４ｂ間に介設される延長用ケーブ
ル１６と、新設制御盤２０にそれぞれ設けられ、上記の
コネクタ１１ａと連結可能な新設用コネクタ２１ａを備
える新設用ケーブル２１、および上記のコネクタ１３ａ
と連結可能な新設用コネクタ２２ａを備える新設用ケー
ブル２２とを有している。

【００１０】この実施例にあっては、まず第１の工程と
して複数の配線４を既設制御盤３の近傍で配線４ａ、４
ｂに順次切断した後、図２に示すように、配線４ａにケ
ーブル１２ａの一端を圧着接続し、配線４ｂにケーブル
１２ｂの一端を圧着接続する。同様に、複数の配線６を
既設制御盤３の近傍で配線６ａ、６ｂに順次切断した後
、配線６ａにケーブル１４ａの一端を圧着接続し、配線
６ｂにケーブル１４ｂの一端を圧着接続する。例えば７
階の階床を有するビルの場合、約８０本の配線４、６に
ついて上述した作業を順次施すようになっている。そし
て、この作業を途中で中断する場合、コネクタ１１ａ、
１１ｂを互いに連結させ、他のコネクタ１３ａ、１３ｂ
も互いに連結させるようになっている。次いで、第２の
工程としてコネクタ１１ａ、１１ｂを互いから離脱させ
、同様にコネクタ１３ａ、１３ｂを互いから離脱させて
、図３に示すように、既設制御盤３を機械室２内の所定
位置より他の位置へ移動させた後、配線４ａ、４ｂ間に
延長用ケーブル１５を設け両端のコネクタ１５ａ、１５
ｂをそれぞれコネクタ１１ａ、１１ｂに連結し、同様に
、配線６ａ、６ｂ間に延長用ケーブル１６を設け両端の
コネクタ１６ａ、１６ｂをそれぞれコネクタ１２ａ、１
２ｂに連結して、次いで第３の工程として、図１に示す
ように新設制御盤２０を機械室２内の所定位置に設置し
、第４の工程として、ケーブル１２ａのコネクタ１１ａ
を延長用ケーブル１５のコネクタ１５ａから取外してケ
ーブル２１のコネクタ２１ａに連結し、同様にケーブル
１４ａのコネクタ１３ａを延長用ケーブル１６のコネク
タ１６ａから取外してケーブル２２のコネクタ２２ａに
連結し、すなわち、図４に示すように昇降路側配線４ａ
、６ａを新設制御盤２０に接続し、図示しない電源線、
モータ配線、ブレーキ用配線なども新設制御盤２０に接
続して、既設制御盤３を機械室２から撤去する。

【００１１】このように構成した実施例では、昇降機を
長い時間連続して停止させることを要せずに、既設の既
設制御盤３を新設制御盤２０と交換することができる。 例えば、第１の工程の途中で配線４、６の一部が切断さ
れ、まだ切断されていないものも混在している場合にあ
っては、コネクタ１１ａ、１１ｂの連結により乗かご５
および既設制御盤３間の通電が可能であり、コネクタ１
３ａ、１３ｂの連結により表示装置７および既設制御盤
３間の通電も可能であるので、配線４、６の切断作業を
中断して昇降機の運転を再開することができる。第２の
工程でも、延長用コネクタ１５ａ、１５ｂを連結用コネ
クタ１１ａ、１１ｂにそれぞれ連結することによって配
線４ａ、４ｂ間に延長用ケーブル１５を迅速に介設でき
、同様に、配線６ａ、６ｂ間に延長用ケーブル１６を迅
速に介設することができ、この第２の工程を短い時間、
例えば８時間以内に行い、その後は乗かご５および既設
制御盤３間の通電、表示装置７および既設制御盤３間の
通電がそれぞれ可能であることから、既設制御盤３によ
り昇降機の運転を再開することができる。第３の工程で
は、新設制御盤２０を設置する際に上記のように既設制
御盤３により昇降機を運転制御できることから、昇降機
を停止させる必要がない。第４の工程では、配線４ａ側
のコネクタ１１ａを延長用コネクタ１５ａから取外して
新設用コネクタ２１ａに接続することによって乗かご５
および既設制御盤３間の通電となり、同様に、配線６ａ
側のコネクタ１３ａを延長用コネクタ１６ａから取外し
て新設用コネクタ２２ａに接続することによって、表示
装置７および既設制御盤３間の通電が可能となるので、
迅速にこれらの接続作業を行なうことができる。その結
果、既設制御盤３の撤去や、電源線、モータ配線、ブレ
ーキ用配線などの接続を含めても短い時間、例えば８時
間以内に終了することができる。なお、第２の工程で、
既設制御盤３を機械室２内の所定位置より他の位置へ移
動させたが、この機械室２内の他の位置の代わりに、機
械室２外部の位置に移動させることもできる。

【００１２】

【発明の効果】本発明は以上のように構成したので、昇
降機を長い時間連続して停止させることを要せずに、制
御盤の交換を行なうことができ、したがって、この制御
盤の交換作業の際、ビルの利用者や居住者に大きな迷惑
を及ぼすことがない。また、制御盤の交換作業を分割し
て行なうようになっているので、この作業を昇降機の使
用頻度の小さい夜間に行なうことにより、昇降機の使用
頻度の大きな日中には昇降機を何ら支障なく運転するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の昇降機の制御盤交換方法の一実施例を
説明する図である。

【図２】本実施例の第１の工程が終了した状態を示す図
である。

【図３】本実施例の第２の工程が終了した状態を示す図
である。

【図４】本実施例の第４の工程が終了した状態を示す図
である。

【図５】制御盤の交換方法の従来例を説明する図である
。

【符号の説明】

１　　昇降路 ２　　機械室 ３　　既設制御盤 ４　　配線 ４ａ　　昇降路側配線 ４ｂ　　機械室側配線 ５　　乗かご ６　　配線 ６ａ　　昇降路側配線 ６ｂ　　機械室側配線 ７　　表示装置 １１ａ、１１ｂ　　連結用コネクタ １２ａ、１２ｂ　　ケーブル １３ａ、１３ｂ　　連結用コネクタ １４ａ、１４ｂ　　ケーブル １５、１６　　延長用ケーブル １５ａ、１５ｂ、１６ａ、１６ｂ　　延長用コネクタ２
０　　新設用制御盤 ２１、２２　　新設用ケーブル ２１ａ、２２ｂ　　新設用コネクタ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】　　昇降路内を昇降する乗かごと、前記昇
   降路の出入口に設けられる表示装置と、これらの乗かご
   および表示装置のそれぞれに複数の配線を介して接続さ
   れ、機械室の所定位置に設置される制御盤とを有する昇
   降機に用いられ、既設制御盤を新設制御盤と交換する昇
   降機の制御盤交換方法において、前記配線を既設制御盤
   の近傍で昇降路側配線と機械室側配線とに切断するとと
   もに、これらの昇降路側配線および機械室側配線に、一
   対の連結用コネクタを中間に備えたケーブルの両端をそ
   れぞれ接続する第１の工程と、前記連結用コネクタを互
   いから離脱させて、前記既設制御盤を前記機械室の所定
   位置より移動させた後、前記ケーブルの中間に延長用ケ
   ーブルを介設し、この延長用ケーブルの両端に備えられ
   る延長用コネクタを前記連結用コネクタのそれぞれに連
   結する第２の工程と、新設制御盤を前記機械室の所定位
   置に設置する第３の工程と、前記新設制御盤に付設され
   る新設用コネクタを前記昇降路側配線に接続されたケー
   ブルの連結用コネクタと連結し、前記既設制御盤を撤去
   する第４の工程とからなることを特徴とする昇降機の制
   御盤交換方法。