JP5813460B2 - エレベーター用テールコードの線心点検装置及び線心点検方法 - Google Patents

エレベーター用テールコードの線心点検装置及び線心点検方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレベーター制御装置と乗りかご間の給電や信号の授受に用いられるテールコード中の線心の断線の有無を検知するエレベーター用テールコードの線心点検装置と、これを用いた線心点検方法とに関する。
従来、エレベーター制御装置と乗りかご間の給電や信号の授受を、乗りかごと昇降路中間部との間に懸架されたテールコードを介して行うエレベーターが知られている。
エレベーター用のテールコードの構造例を図4に示す。この図から明らかなように、本例のテールコード10は、銅からなる素線を複数本撚り合わせてなる導体を塩化ビニルなどの絶縁体で覆って線心10aとし、その線心10aを複数本束ねて線心束10bとし、複数本(図4の例では6本)の線心束10b〜10bをシース(被覆)10cで覆う構造になっている。エレベーター用のテールコードは、適度の可撓性を有する。
テールコードを用いたエレベーター装置の全体構成例を図5に示す。図5(a)は乗りかご11が最下階に位置する状態を示し、図5(b)は乗りかご11が最上階に位置する状態を示す。
図5(a)、(b)に示すように、エレベーター装置は、昇降路内に乗りかご11が設置されると共に、昇降路上部の機械室にエレベーター制御装置12と巻上げ機13が設置され、エレベーター制御装置12で制御される巻上げ機13の駆動でワイヤーロープ14を介して乗りかご11を昇降させる。また、エレベーター制御装置12から乗りかご11への給電と信号の伝送は、昇降路の高さ方向の中間位置に中継ボックス15を設け、その中継ボックス15と乗りかご11に設置される乗りかご給電装置16に両端が接続されたテールコード10で行う。また、中継ボックス15とエレベーター制御装置12の間の給電及び信号授受は、テールコード又は一般のケーブルを介して行う。
テールコード10の各線心10aには、安全回路信号、乗りかごドアの開閉信号、乗りかご内照明の給電などが割り当てられる。図5(a)、(b)に示すように、昇降路内には、故障などによって乗りかご11が最上階よりも上方に行き過ぎることを防止するための最上階非常止めスイッチ20aと、乗りかご11が最下階よりも下方への行き過ぎることを防止するための最下階非常止めスイッチ20bとが備えられており、乗りかご11内には、点検時にエレベーター装置を停止させるための乗りかご停止スイッチ20cが備えられていて、これらの各スイッチ20a、20b、20cは、エレベーター装置の安全回路に接続される。
即ち、エレベーター装置の安全回路は、エレベーター制御装置12内に備えられた図示しない電源(+)→最上階非常止めスイッチ20a→最下階非常止めスイッチ20b→テールコード10を構成する1の線心10a→乗りかご停止スイッチ20c→テールコード10を構成する他の1の線心10a→エレベーター制御装置12内に備えられた図示しないエレベーターの状態検知リレー→電源(−)の経路で形成される。スイッチ20a、20b、20cのいずれかが動作した場合は、エレベーターの状態検知リレーが動作し、巻上げ機13への給電が遮断されると共に、図示しないブレーキ装置が駆動されて、乗りかご11を停止させる。
ところで、安全回路の線路を担うテールコード10は、図5(a)、(b)から明らかなように、乗りかご11の上昇及び下降に伴って屈曲と展伸を繰り返すため、経年的に線心10aが疲労して断線に至ることがある。この断線は乗りかご11の運転頻度などにより異なり、いつ発生するかの推定が困難であり、上記の安全回路を形成する線心10aが断線した場合は、各スイッチの動作とは関係なく乗りかご11を緊急停止させるので、乗りかご11内の乗客に不安を与えかねない。
このような不都合の発生を未然に防止するため、従来、テールコード10に含まれる全ての線心10aについて、断線の有無が定期的に点検されている。線心10aの点検方法としては、テールコード10の両端を挿入式接続器とし、この挿入式接続器に抵抗測定器を接続することにより、テールコード10内の線心10aの導体抵抗を測定するという方法が従来提案されている(例えば、特許文献1参照。)。本方法によれば、導体抵抗の変化から線心10aの劣化の程度を点検可能であるので、断線に至る前にテールコード10の交換が可能になり、安全回路以外の要因での乗りかご11の緊急停止を抑制することができる。
特開昭62−31681号公報
しかしながら、従来のテールコードの線心点検方法によれば、線心10aの導体抵抗を定期的に測定することはできるが、線心10aの断線を防止することはできない。また、従来の線心点検方法を実施するためには、乗りかご11を図5(a)に示す中継ボックス15の設定位置の近傍まで移動した後、点検者が乗りかご11の上に乗り込んで、テールコード10の一端側で中継ボックス15内の挿入式接続器と、テールコード10の他端で乗りかご給電装置内の挿入式接続器の間に抵抗測定器を接続し、複数の線心10aのそれぞれについて導体抵抗を測定する必要がある。このため、従来の線心点検方法は、準備を含めて線心10aの点検に長時間を要し、その間エレベーターを停止する必要があるので、運行サービスの低下を招く。
また、線心10aは、一般に銅からなる直径0.08mmの素線を30本程度より合わせている。その素線の全部が断線すれば導体抵抗は無限大となり容易に測定可能である。しかし、テールコードの布設長さは数十mとなるが、この場合、素線の全てが健全な場合と、局所的な1点で1本の素線のみが健全な場合の導体抵抗の差は極めて小さい。このため、高精度の測定器が必要となるばかりか、その測定に高度な技術も必要となる。
本発明は、上述した従来技術の実状に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、高精度の測定器や高度な測定技術を必要とせず、エレベーターを長時間停止することなくテールコードの線心の断線を自動的にかつ定期的に点検可能で、しかも線心の断線に起因するエレベーターの自動緊急停止を起こしにくいエレベーター用テールコードの線心点検装置及び線心点検方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、エレベーターの乗りかごと、該乗りかごを駆動制御するエレベーター制御装置と、前記乗りかごと前記エレベーター制御装置との間で授受される制御信号を伝送するための複数の線路を構成する複数の線心を有するテールコードとを備えたエレベーター装置に適用され、前記テールコードに備えられた前記複数の線心のそれぞれについて断線の有無を点検するエレベーター用テールコードの線心点検装置において、前記制御信号の線路を、1制御信号に対して前記テールコードの線心を2本以上使用する多重化構成にすると共に、前記エレベーター制御装置、前記乗りかご及び前記テールコードで構成されるエレベータ装置の安全回路に、前記エレベーター制御装置が実行する線路点検フローに応じて、多重化した各線路を選択的に断路する線路断路手段と、前記線路断路手段により断路されていない1本の線路について断線の有無を検出する断線検出手段を備えたことを特徴とする。
一方、本発明は、エレベーター用テールコードの線審点検方法に関して、エレベーターの乗りかごと、該乗りかごを駆動制御するエレベーター制御装置と、前記乗りかごと前記エレベーター制御装置との間で授受される制御信号を伝送するための複数の線路を構成する複数の線心を有するテールコードとを備えたエレベーター装置に適用され、前記テールコードに備えられた前記複数の線心のそれぞれについて断線の有無を点検するエレベーター用テールコードの線心点検方法において、前記制御信号の線路を、1制御信号に対して前記テールコードの線心を2本以上使用する多重化構成にすると共に、前記エレベーター制御装置、前記乗りかご及び前記テールコードで構成されるエレベータ装置の安全回路に、前記エレベーター制御装置が実行する線路点検フローに応じて、多重化した各線路を選択的に断路する線路断路手段と、前記線路断路手段により断路されていない1本の線路について断線の有無を検出する断線検出手段を備えたエレベーター用テールコードの線心点検装置を用い、前記線路断路手段による前記線路の断路と、前記断線検出手段による前記線路の断線の有無の検出を、前記多重化された線路を構成する全ての線心について自動的に繰り返すことを特徴とする。
このように、1制御信号に対してテールコードの線心を2本以上使用する多重化構成とすると、線心の1本が経年的に断線しても正常な他の線心で安全回路が形成されるので、エレベーターを緊急停止させることなく通常運転を継続することができる。また、多重化した各線路を選択的に断路する線路断路手段と、線路断路手段により断路されていない1本の線路について断線の有無を検出する断線検出手段とを備えたので、線路断路手段による線路の断路と断線検出手段による断線検出とを繰り返すことによって、断線した線路を容易に特定することができる。したがって、点検は短時間でよく、高精度な抵抗測定器や高度な測定技術も不要となる。また、人的要素を介在することなく自動的に点検が可能であるので、作業環境に依存しないで断線検出を実行することができる。
また本発明は、前記構成のエレベーター用テールコードの線心点検装置において、前記エレベーター制御装置は、前記線路断路手段による前記線路の断路と、前記断線検出手段による前記線路の断線の有無の検出を、エレベーターの停止時又はエレベーターの休止時において定期的に行うことを特徴とする。
これにより、エレベーターを使用する乗客に対して運転サービスを低下させることなく点検を行うことが出来る。
また本発明は、前記構成のエレベーター用テールコードの線心点検装置において、前記エレベーター制御装置は、前記断線検出手段により前記線心の断線が検出されたとき、異常信号を監視センターに発報することを特徴とする。
異常信号を受けた監視センターは、テールコードの交換準備を直ちに開始できる。一方、エレベーター装置は、断線していない線路を用いて通常の稼動を継続できる。したがって、テールコードの交換に要するエレベーターの停止時間は、実作業時間のみであり、必要最小限で済ませることができる。
本発明によれば、テールコードの線心を多重化し、多重化した各線心の断線有無を線心点検装置で行うので、点検を短時間で済ませることができ、また、高精度な抵抗測定器や高度な測定技術も不要となる。さらに、人的要素を介在することなく自動的に点検が可能であり、作業環境に依存しない。また、線路の点検は定期的に、かつエレベーターの停止時又はエレベーターの休止時に行うことで、エレベーターを使用する乗客に対して運転サービスを低下させることなく点検を行うことが出来る。さらに、線心の一本が経年的な要因で断線しても、正常な線心で引き続きエレベーターを稼動しつつ、テールコードの交換準備ができるため、テールコードの交換におけるエレベーター停止を実作業にかかる時間のみの必要最小限で済ませることができる。
実施形態に係るエレベーター用テールコードの線心点検装置の全体構成図 線心点検装置における線路断路手段の動作切換と断線検出手段による断線検出処理との関係を示す表図 エレベーター運転制御手段による線路点検フローを示す図 エレベーター用テールコードの構造例を示す図 テールコードを用いたエレベーター装置の全体構成図
以下、本発明に係るエレベーター用テールコードの線心点検装置及び線心点検方法の一実施形態を、図1〜図3に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るエレベーター用テールコードの線心点検装置30は、エレベーター制御装置12内に備えられた電源Ep→最上階非常止めスイッチ20a→最下階非常止めスイッチ20b→テールコード10→乗りかご停止スイッチ20c→テールコード10→エレベーター制御装置12内に備えられた状態検知リレー12a→電源GDの経路で形成されるエレベーター装置の安全回路に備えられる。安全回路信号を伝送するテールコード10の線心は多重化されており、線心点検装置30は、この多重化した線心の断線の有無を1本ずつ点検する。
即ち、エレベーター制御装置12内の電源Ep→最上階非常止めスイッチ20a→最下階非常止めスイッチ20bの線路Lは、線心点検装置30の線路断路手段30aにおいて線路を多重化する。図示の例では、線路L11、L12で2重化している。これらの各線路L11、L12には、点検時に個別に断路するフォトドランジスタ等などのスイッチP11、P12が接続される。これらの各線路L11、L12には、テールコード10に備えられた線心を割当てる。テールコード10を経由した線路は統合され、乗りかご11の乗りかご停止スイッチ20cに接続される。
乗りかご停止スイッチ20cからの戻りの経路Lも、前記と同様に多重化する。図示の例では、線路L21、L22で2重化している。これらの各線路L21、L22には、テールコード10に備えられた他の線心を割当てる。その後、線路点検装置30の線路断路手段30aにおいて、線路L21、L22にそれぞれスイッチP21、スイッチP22を接続する。
スイッチP21、P22を経由した線路L21、L22は、線路Lとして統合し、エレベーターの状態検知リレー12aと線路点検装置30内の断線検出手段30bに接続し、安全回路を形成する。
ここで、エレベーター制御装置12内に備えられたエレベーター運転制御手段12bは、線路点検時、線路断路手段30aのスイッチP11、P12、P21、P22をオン・オフする信号S11、S12、S21、S22を出力し、また、断線検出手段30bの信号を受けて、線心の断線を検知した場合は、監視センター40に断線が発生した旨を発報する役割を担っている。
以上のように、本実施形態に係る線心点検装置は、テールコード10の線心を多重化したので、線心の一本が経年的な要因で断線しても正常な線心で引続きエレベーターを稼動し続けることが出来る。即ち、このような線心の断線が発生しても、エレベーターの故障などによって最上階非常止めスイッチ20aや最下階非常止めスイッチ20bが動作したとき、また、点検等でエレベーターを可動させないための乗りかご停止スイッチ20cをオフしたときはエレベーターの状態検知リレー12aは励磁が遮断され、その接点により乗りかご11を駆動する巻き上げ機への給電の遮断と、機械的なブレーキをかけて乗りかご11を停止させることが出来る。
以下、線路点検装置30における線路断路手段30aと断線検出手段30bの関係を、図2に基づいて説明する。
図2において、線路Lを多重化した一方の線路L11を点検する場合、その線路と多重化をなす線路L12に接続された線路断路手段30aのスイッチP12のみをオフし、他のスイッチP11、P21、P22をオンとする。この操作により、線路Lの多重化線路のうち、線路L12が断路し、点検対象の線路L11が接続された状態となる。これより、点検対象の線路L11が断線していれば断線検出手段30bの入力はL(電位0V)となり断線有であることを検出し、健全なときは断線検出手段30bの入力はH(電位Ep)となり、断線無しであることを検出する。
また、線路Lの多重化した他方の線路L12を点検する場合、その線路と多重化をなす線路L11に接続された線路断路手段30aのスイッチP11のみをオフし、他のスイッチP12、P21、P22をオンとする。この操作により、線路Lの多重化線路のうち、線路L11が断路し、点検対象の線路L12が接続された状態となる。これより点検対象の線路L12が断線していれば断線検出手段30bの入力はL(電位0V)となり断線有であることを検出し、健全なときは断線検出手段30bの入力はH(電位Ep)となり断線無しであることを検出する。
次に、線路Lの多重化した一方の線路L21を点検する場合、その線路と多重化をなす線路L22に接続された線路断路手段30bのスイッチP22のみをオフし、他のスイッチP11、P12、P21をオンとする。この操作により、線路Lの多重化線路のうち、線路L22が断路し、点検対象の線路L21が接続された状態となる。これより点検対象の線路L21が断線していれば断線検出手段30bの入力はL(電位0V)となり断線有であることを検出し、健全なときは断線検出手段30bの入力はH(電位Ep)となり断線無しであることを検出する。
さらに、線路Lの多重化した他方の線路L22を点検する場合、その線路と多重化をなす線路L21に接続された線路断路手段30bのスイッチP21のみをオフし、他のスイッチP11、P12、P22をオンとする。この操作により線路Lの多重化線路のうちの線路L21が断路し、点検対象の線路L22が接続された状態となる。これより点検対象の線路L22が断線していれば断線検出手段30bの入力はL(電位0V)となり断線有であることを検出し、健全なときは断線検出手段30bの入力はH(電位Ep)となり断線無しであることを検出する。
次に、図3を用いてエレベーター運転制御手段12bが実行する線路点検フローを説明する。本フローの開始F10は定期的に行うようにプログラムしておく。また、この定期的な線路点検は、例えばエレベーターの運転呼びが一定期間ない場合やエレベーターの稼動が少ない夜間などに実施するようにする。
本フローが開始(処理F10)すると、初めに、処理F11においてエレベーターが停止かを判断する。これは、エレベーターの運転サービスを低下させることなく行うため、稼動中であれば停止を待って処理F12に移行し、その処理F12で点検期間中はエレベーターを稼動しないようする。しかる後に、各線路の点検を順次行う処理F13〜F26に進む。
まず、処理F13〜F15は線路L11を点検する処理で、処理F13でエレベーター運転制御手段12bより出力される信号S12でスイッチP12のみをオフ(他のスイッチP11、P21、P22はオン)する。処理F14で断線検出手段30bからの信号Sを介して検出した線路L11の断線有無を判定する。その結果、信号S=“L”の場合は断線有と判定し、処理F15において線路L11が断線している旨をメモリに格納する。また、処理F14で信号S=“H”から断線無しと判定した場合、或いは、処理F15を実施した後は、線路L11の点検を終了し、線路L12を点検する処理F16〜F18に移行する。
処理F16では、エレベーター運転制御手段12bより出力される信号S11でスイッチP11のみをオフ(他のスイッチP12、P21、P22はオン)し、処理F17で断線検出手段30bからの信号Sを介して検出した線路L12の断線の有無を判定する。その結果、信号S=“L”の場合は断線有と判定し、処理F18において線路L12が断線している旨をメモリに格納する。
したがって、図1に示すように、線路L12に接続するテールコード10内のA部で線心が断線している場合にも、この処理で検出することが出来る。
処理F17では、信号S=“H”であることから断線無しと判定した場合、或いは、処理F18を実施した後は、線路L12の点検を終了し、図2に示す線路L21を点検する処理F19〜F21に移行する。
同様に、処理F19では、エレベーター運転制御手段12bより出力される信号S22でスイッチP22のみをオフ(他のスイッチP11、P12、P21はオン)し、処理F20で断線検出手段30bからの信号Sを介して検出した線路L21の断線の有無を判定する。その結果、信号S=“L”の場合は断線有と判定し、処理21において線路L21が断線している旨をメモリに格納する。また、処理F20で信号S=“H”となり断線無しと判定した場合、或いは、処理F21を実施した後は、線路L21の点検を終了し、図2に示す線路L22を点検する処理F22〜F24に移行する。
処理F22では、エレベーター運転制御手段12bより出力される信号S21でスイッチP21のみをオフ(他のスイッチP11、P12、P22はオン)し、処理F23で断線検出手段30bからの信号Sを介して検出した線路L22の断線の有無を判定する。その結果、信号S=“L”の場合は断線有と判定し、処理F24において線路L22が断線している旨をメモリに格納する。また、処理F23で信号S=“H”となり断線無しと判定した場合、或いは、処理F24を実施した後は、線路L21の点検を終了し、処理F25に移行する。
このように、テールコードの線心の多重化と、その線心の断線有無の点検を自動的に行うことで、点検は短時間でよく、また、高精度な抵抗測定器や高度な測定技術も不要となる。さらに、人的要素を介在することなく自動的に点検が可能であり、作業環境に依存しない。
次に、処理F25において、処理F15、F18、F21、F24で線路L11、L12、L21、L22のいずれか線路でも断線を検出した線路がある場合は、エレベーター運転制御手段12bから、ビル内の監視部門やエレベーターの保守会社などの監視センター40に断線が発生した旨を発報する。これにより、監視センター40のエレベーター管理部門では、テールコード10の交換準備を行うことができる。一方、エレベーター装置は、正常な線心を用いて可動を継続できるため、テールコード10の交換に要するエレベーター装置の停止時間は、テールコード10を交換するための実作業時間のみとすることができ、エレベーター装置の停止時間を必要最小限とすることができる。
以上の処理が完了すると、処理F26において、線路点検におけるエレベーターの稼動停止を解除し終了(処理F27)する。
なお、前記実施形態においては、エレベーター装置の安全回路を多重化する場合を例にとって説明したが、乗りかご11とエレベーター制御装置12との間で授受される他の信号及び給電についても多重化することができる。また、前記実施形態においては、テールコード10の線心を1信号に対して2重化したが、断線に対する安全性をさらに増すため3本以上とすることもできる。この場合には、線路断路手段30aに多重化した線心数に対応した数のスイッチを設け、線路断路手段30aによる各線路の断路と、断線検出手段30bによる各線路の断線の有無の検出を、多重化された線路を構成する全ての線心について繰り返す。さらに、前記実施形態においては、テールコード10において多重化する線心を同じ束(10b、10b)に配列したが、多少なりのリスクを解消するため、束を分散しても良い。
本発明は、エレベーター装置に備えられるテールコードの断線点検に利用することができる。
10 テールコード
10a 線心
10b〜10b 複数の線心から成る束
10c シース
11 乗りかご
12 エレベーター制御装置
12a エレベーター状態検知リレー
12b エレベーター運転制御手段
13 巻き上げ機
14 ワイヤーロープ
15 中継ボックス
16 乗りかご給電装置
20a 最上階非常止めスイッチ
20b 最下階非常止めスイッチ
20c 乗りかご内停止スイッチ
30 線心点検装置
30a 線路断路手段
30b 断線検出手段
40 監視センター
、L 線路
11、L12 線路L1の多重化の線路
21、L22 線路L2の多重化の線路
11、P12、P21、P22 線路断路スイッチ

Claims (4)

  1. エレベーターの乗りかごと、該乗りかごを駆動制御するエレベーター制御装置と、前記乗りかごと前記エレベーター制御装置との間で授受される制御信号を伝送するための複数の線路を構成する複数の線心を有するテールコードとを備えたエレベーター装置に適用され、前記テールコードに備えられた前記複数の線心のそれぞれについて断線の有無を点検するエレベーター用テールコードの線心点検装置において、
    前記制御信号の線路を、1制御信号に対して前記テールコードの線心を2本以上使用する多重化構成にすると共に、前記エレベーター制御装置、前記乗りかご及び前記テールコードで構成されるエレベータ装置の安全回路に、前記エレベーター制御装置が実行する線路点検フローに応じて、多重化した各線路を選択的に断路する線路断路手段と、前記線路断路手段により断路されていない1本の線路について断線の有無を検出する断線検出手段を備えたことを特徴とするエレベーター用テールコードの線心点検装置。
  2. 前記エレベーター制御装置は、前記線路断路手段による前記線路の断路と、前記断線検出手段による前記線路の断線の有無の検出を、エレベーターの停止時又はエレベーターの休止時において定期的に行うことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター用テールコードの線心点検装置。
  3. 前記エレベーター制御装置は、前記断線検出手段により前記線心の断線が検出されたとき、異常信号を監視センターに発報することを特徴とする請求項1に記載のエレベーター用テールコードの線心点検装置。
  4. エレベーターの乗りかごと、該乗りかごを駆動制御するエレベーター制御装置と、前記乗りかごと前記エレベーター制御装置との間で授受される制御信号を伝送するための複数の線路を構成する複数の線心を有するテールコードとを備えたエレベーター装置に適用され、前記テールコードに備えられた前記複数の線心のそれぞれについて断線の有無を点検するエレベーター用テールコードの線心点検方法において、
    前記制御信号の線路を、1制御信号に対して前記テールコードの線心を2本以上使用する多重化構成にすると共に、前記エレベーター制御装置、前記乗りかご及び前記テールコードで構成されるエレベータ装置の安全回路に、前記エレベーター制御装置が実行する線路点検フローに応じて、多重化した各線路を選択的に断路する線路断路手段と、前記線路断路手段により断路されていない1本の線路について断線の有無を検出する断線検出手段を備えたエレベーター用テールコードの線心点検装置を用い、
    前記線路断路手段による前記線路の断路と、前記断線検出手段による前記線路の断線の有無の検出を、前記多重化された線路を構成する全ての線心について自動的に繰り返すことを特徴とするエレベーター用テールコードの線心点検方法。
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