JPH0427773B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 この発明は、配線ダクトの接続部において導体
を覆う配線ダクトの接続部カバーに関するもので
ある。

〔背景技術〕

従来、配線ダクトとして第５図に示すように、
溝形のダクト本体１内に３本の被覆導体２を設け
たものがある。各被覆導体２は、ダクト本体１の
内面に固定した絶縁体４にパイプ状の導体５を埋
め込んだものである。絶縁体４には長手方向に沿
う溝２ａを設け、導体５の一部を露出させてあ
る。この配線ダクト３によると、長手方向の任意
位置でコンセントや照明器具等の各種電気機器や
分岐配線ダクトの接続が行える。

こ配線ダクト３を接続する場合は、接続作業等
のために絶縁体４の端部を所定長さＡだけ切削
し、第７図のように導体５の端部を露出さる。第
６図の鎖線による斜線範囲が切削部分である。そ
して、両配線ダクト３の導体５の端部にわたつて
接続導体（図示せず）を圧入し、導体５の接続を
行う。

しかし、導体５が絶縁体４の切削部分で露出す
るため、導体５間の絶縁に必要な空間距離が取れ
なくなる。

そこで、第８図のように、筒部８と連結壁９と
を有する接続部カバー１０を提案した。筒部８に
は導体５を嵌入する。

しかし、これによつても、切削部の寸法Ａのば
らつきの発生により、筒部８と配線ダクト３の絶
縁体４との間に〓間ｄが生じ、この部分で空間距
離Ｃが不足する。Ｂは接続部カバーの寸法であ
る。また、接続部カバー１０の筒部８間の沿面距
離も不足する。

〔発明の目的〕

この発明の目的は、配線ダクトの絶縁体の切削
寸法のばらつきにより発生する導体間の空間距離
の不足および沿面距離の不足を解消できる配線ダ
クトの接続部カバーを提供することである。

〔発明の開示〕 この発明の配線ダクトの接続部カバーは、各々
ダクト本体内に複数本の被覆導体を有する一対の
配線ダクトの対応する被覆導体の接続端露出部を
両配線ダクトにわたつて覆う配線ダクトの接続部
カバーであつて、前記両配線ダクトの対応する導
体の接続端露出部を両端から嵌入する複数の筒部
およびこれら筒部を連結した連結壁を有するカバ
ー本体を設け、隣合う前記筒部の間に位置して前
記筒部の端部よりも突出した隔壁を前記カバー本
体に設け、かつ前記連結壁の前記筒部の端部間に
沿う縁部に切欠を設けたものである。

この発明の構成によれば、筒部により導体の接
続端露出部を覆うが、隣合う前記筒部の間に位置
して前記筒部の端部よりも突出した隔壁を前記カ
バー本体に設けているため、配線ダクトの絶縁体
の切削寸法にばらつきが生じて筒部と絶縁体との
間に〓間が生じても、導体間の空間距離が前記隔
壁により長くなる。そのため、必要な空間距離が
確保できる。また、筒部間の連結壁に切欠を設け
たので、連結壁に沿う沿面距離が切欠によつて長
くなり、沿面距離も十分に確保できる。

実施例 この発明の一実施例を第１図ないし第４図に基
づいて説明する。この配線ダクトの接続部カバー
２０は各々ダクト本体１内に複数本の被覆導体２
（第５図参照）を有する一対の配線ダクト３の対
応する被覆導体２の接続端露出部を両配線ダクト
３にわたつて覆う配線ダクトの接続部カバー２０
であつて、両配線ダクト３の対応する導体５の接
続端露出部を両端から嵌入する複数の筒部２１お
よびこれら筒部２１を連結した連結壁２２，２３
を有するカバー本体２４を設け、隣合う筒部２１
の間に位置して筒部２１の端部よりも突出した隔
壁２５をカバー本体２４に設け、かつ連結壁２２
の筒部２１の端部間に沿う縁部に切欠２６を設け
たものである。配線ダクト３は、第５図に示した
ものと同様であるので、その説明を省略する。配
線ダクト３の絶縁体４の切削も第７図と同様に行
う。

カバー本体２４は全体が一体の樹脂成形品から
なる。隔壁２５は台形溝形に形成し、カバー本体
２４の全長にわたつて設けてある。下方の筒部２
１間の隔壁２３には切欠を設けていないが、下方
の筒部２１間の距離は長いので、空間距離および
沿面距離の問題がない。なお、カバー本体２４の
下面には固定用のタツピンねじ（図示せず）が設
けてある。

この実施例によれば、筒部２１により導体５の
接続端露出部を覆うが、隣合う筒部２１の間に位
置して筒部２１の端部よりも突出した隔壁２５を
カバー本体２４に設けているため、配線ダクト３
の絶縁体４の切削寸法にばらつきが生じて筒部２
１と絶縁体２４との間に〓間が生じても、導体５
間の空間距離が隔壁２５により長くなる。そのた
め、必要な空間距離が確保できる。また、筒部２
１間の連結壁２２に切欠２６を設けたので、連結
壁２２に沿う沿面距離が切欠２６によつて長くな
り、沿面距離も十分に確保できる。さらに、隔壁
２５の形成により、配線ダクト３相互の接続部の
〓間からの異物の侵入も防止できる。しかも、こ
れらの各効果かこの接続部カバー２０を挿入する
だけて得られ、作業性が良い。

なお、前記実施例では３本の導体５を有する配
線ダクト３に適用した場合について説明したが、
導体５が４本以上の配線ダクトにもこの考案を適
用できる。

〔発明の効果〕

この発明の配線ダクトの接続部カバーは、筒部
により導体の接続端露出部を覆うが、隣合う前記
筒部の間に位置して前記筒部の端部よりも突出し
た隔壁を前記カバー本体に設けているため、配線
ダクトの絶縁体の切削寸法にばらつきが生じて筒
部と絶縁体との間に〓間が生じても、導体間の空
間距離が前記隔壁により長くなる。そのため、必
要な空間距離が確保できる。また、筒部間の連結
壁に切欠を設けたので、連結壁に沿う沿面距離が
切欠によつて長くなり、沿面距離も十分に確保で
きるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの発明の一実施例の配線ダクトとの
関係を示す斜視図、第２図ないし第４図は各々そ
の接続部カバーの正面図、側面図および平面図、
第５図は従来の配線ダクトの斜視図、第６図はそ
の接続部の切削加工状態の破断下面図、第７図は
同じくその斜視図、第８図は接続部カバーの提案
例と配線ダクトとの関係を示す斜視図、第９図は
同じくその破断下面図である。 １……配線ダクト本体、２……被覆導体、３…
…配線ダクト、４……絶縁体、５……導体、２０
……接続部カバー、２１……筒部、２２……連結
壁、２５……隔壁、２６……切欠。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 各々ダクト本体内に複数本の被覆導体を有す
   る一対の配線ダクトの対応する被覆導体の接続端
   露出部を両配線ダクトにわたつて覆う配線ダクト
   の接続部カバーであつて、前記両配線ダクトの対
   応する導体の接続端露出部を両端から嵌入する複
   数の筒部およびこれら筒部を連結した連結壁を有
   するカバー本体を設け、隣合う前記筒部の間に位
   置して前記筒部の端部よりも突出した隔壁を前記
   カバー本体に設け、かつ前記連結壁の前記筒部の
   端部間に沿う縁部に切欠を設けたことを特徴とす
   る配線ダクトの接続部カバー。